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ざっしゅ。
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1:
T
『手に入らんねやったら、壊れてしまえばいいのに』
2008-09-14 09:58:00 -
2:
T
午後7時。
重たい体を引きずりながらベッドから下りて、煙草に火をつける。
『今エサやるからちょっと待っとけよ。ポポ。』
…隣で尻尾を振るのは、雑種のポポ。
一応男。2008-09-14 10:01:00 -
3:
T
俺は美容室とホストを経営してるしがないオーナー。
『…アキ…』
ふいに口をついて出たその名前に、ハッとする。
名前を呼んでも、もう応える人は居ないのに。2008-09-14 10:05:00 -
4:
T
…―数年前―…
『あー疲れたー。はよ帰ろ。』
『オーナー何もしてないじゃないっすか笑!てか一時間前に来たばっかりやのに…』その頃俺はまだ雇われで、オーナーとは名ばかりの、営業の終わる頃にふらっと現れるただのつまらない男だった。
現役時代の色恋の仕方なんてとっくに忘れたし。2008-09-14 10:09:00 -
5:
T
『じゃーお疲れー!』
いつもは店の前からタクシーに乗るのに、何故かその日は歩いてみたくなった。目的も無くただひたすら堺筋をプラプラと歩く。
…―ドンッ!!―…
“は…?誰やねん…”2008-09-14 10:13:00 -
6:
T
ぶつかって来たのは、見たところ十代の…女の子。
その子が大事そうに抱えているのは、足から血を流したボサボサの子犬。
『それ…拾ったん?』
思わず、声をかけた。2008-09-14 10:16:00 -
7:
T
『うん。コンビニ行こと思って歩いてたらそこの細い道からフラフラしながら出て来てん。やから病院連れてったろと思って。』
…顔を上げたその子は、くりくりのでっかい目を少し潤ませて、今にも泣き出しそうな顔をしてた。
『タクで行くん?』
『うん。でもあたし千円しか持って出てないしスウェットやし一回家帰ろ思って。』
『…一緒に着いてくわ。金俺出すし。』2008-09-14 10:22:00 -
8:
T
今でも、何故この時こんな事を言ったのかわからない。
特別犬が好きな訳でもないし、ナンパをする程女に困ってもなかった。
一歩間違えたらただのきもい男やし…2008-09-14 10:24:00 -
9:
T
『へ?嫌やわ。気持ち悪い。』
『ちょっ…そんなんゆわんといてや(笑)これ俺の名刺。変な奴ちゃうから。』
とりあえず名刺を出してみた。
『…こんなん信用出来ひんわ。顔のいい男と靴の先が尖ってる男には気つけろて言うやろ?』
『そんなん聞いた事ないわ笑。てかこいつもはよ治療してほしいやろなぁ〜。家帰ってる間も痛いやろなぁ〜。』2008-09-14 10:30:00 -
10:
T
『………何かしたらぶっ殺すから。』
そんな感じで…ってどんな感じかわからんけど、二人でタクシーに乗り近くの動物病院に向かう事になった。
『あんたほんま変な奴ちゃうやんな?今さらゆうんもおかしいけど…』
『真面目な男やで笑。』2008-09-14 10:34:00