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【揺るがない愛】
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1:
桃 ◆rWUmofW5fA
あなたの存在だけが
私の中の【光】でした。
どんな時も何があっても
それは揺るがず変わる事のない唯一のものでした。2006-05-09 02:52:00 -
30:
その頃舜とは当たり前かのように毎日会っていた。何をする訳でもなく、ただ一緒に居て過ごす日々。
〜♪♪♪『はい、舜?』
『絢華?明日、大丈夫?』『うん…、大丈夫』
明日は子供の事で私の親と舜の両親と私たちで話し合いする事になっている―。『舜、産んでほしい?』私はこの言葉を何度尋ねただろう。『ん…解んねーよ』舜はそれしか言わない。言ってほしかった。どちらにしろハッキリと舜自身の気持ちを伝えてほしかった。2006-05-10 22:31:00 -
31:
解ってた、本当は最初から全部解ってたよ。その場その場の勢いのまま自己満足でしかなかった私たちに、命を生み出し育てていける価値なんてない事。
舜自身、父親になる気なんて更々無かった事も。
私自身、生みたいと願ったのは単なるエゴでしかなかったのかもしれない。
だけど、例えそうであっても女なら好きな人の子供を生みたいと思うのは、当たり前だよね…。2006-05-10 23:52:00 -
32:
次の日、私と両親は舜の家に居た。舜の両親との六人で話し合いが始まった。
私の家は両親とも厳しい人ではなかったから、『生みたいなら生みなさい。そのかわり責任と自覚を持ちなさい』それだけだった。舜の両親も『絢華ちゃんなら、舜の事も解ってくれてるし子供の事も反対しません』そう言ってくれた。その言葉の数々にも私は安心しきれていなかった、そう舜の本当の気持ちを聞いてはいなかったから。
今まで何度もはぐらかされて来た答えを、今日だけは舜も答えてくれるだろうと思っていたから。2006-05-11 00:25:00 -
33:
『舜!お前はどう思ってるのか黙ってないで、何とか言え!』煮え切らない舜に舜のお父さんが叫ぶ。舜の言葉は驚く程唖然としたものだった。
『…自信が無い』この一言しか舜は言わなかった。解ってはいたけど、いざ言葉にされると思っていた以上に辛く、目の前が真っ白になった。産むにしろ産まないにしろ私は舜に、熱意と誠意を見せてほしかった。私と私の両親に、精一杯、伝えてほしかったんだ。2006-05-11 00:59:00 -
34:
その日は舜の一言で終わった。私は、覚悟を決めるしかなかったんだと思う。それから問題はいくつも出て来た。中絶費はどちらが出すかという事。
私の両親は『私の娘は、体と心を傷付けるんです。男には一生解らない消える事の無い痛みをこの先ずっと背負って行くんです。せめて形としてそちらの誠意を見せてもらいたい』
母は舜の両親に、そう強く言い放った。舜の両親は納得したが舜は一向に納得しなかった。私の両親に何も言えない舜は私に当たるようになり、この頃から手を上げる事が増えて行った。2006-05-11 01:06:00 -
35:
鼻血なんて何回出したか解らない。顔にあざにができ家に帰れない日も幾度とあった。だけど、仕方がない結末だと私は思っていた。今の状況を作ったのは、自分自身に甘すぎた私達―。
何度泣いても、叫んでも、事態が変わる事なんてなく己の無力さを痛い程噛み締めた。あんなにも心の痛む涙を流したのは、初めてだった。2006-05-11 01:10:00 -
36:
『ごめんね』と何度呟いたって、綺麗事にしか聞こえないだろう。涙を流した所でお腹に居る子には伝わらない。世の中には何も考えるセックスして、子供が出来、堕ろす子も沢山いるのが事実。
―だけど、【簡単に】そんな事してる人なんて、絶対いないに決まってる。2006-05-11 01:16:00 -
37:
"疲れた"。まさに心身共に病みきっていた。泣き疲れ、すがる人もなく、もうすぐ居なくなる命に途方も無い悲しみを感じていた時、携帯が鳴り響く。
〜♪♪♪着信・蘭、
『…はい?』『絢華?大丈夫?』『全然☆大丈夫だよ』意地っぱりの私はこんな風にしか言えない、心配してくれる蘭にも。『…そっか。ねぇ、久しぶりに遊び行かない?たまには外出なよ☆』蘭の言葉に、一瞬舜の顔が浮かぶ。だけどもうどうだってよかった。今、舜に縛られる理由なんて何もない。『…そうだよね、うん☆久々に遊ぼうか』2006-05-11 01:32:00 -
38:
久々に化粧して、お洒落して、街に出る。普通の女の子のようにはしゃぐ時間。気がまぎれて、本当に久しぶりに笑えた気がして、
笑い方事すら忘れていた自分に涙が出そうになった。
『はぁ、よく遊んだ〜。こんな楽しいの久々だよ』『絢華、やっと笑った。あんな悲しい顔ばっかしてたら赤ちゃんも、哀しむよ?』蘭のありふれた言葉にまた泣きそうになる。『はは、うん。私絶対涙腺弱くなってる〜』ありがとう、蘭。2006-05-11 01:42:00 -
39:
『よし、そんじゃ締めに飲みに行きますか』『え?』『飛鳥の店、行こーよ♪』『ホスト!?えぇ〜』
強引な蘭さんに引きつられ再びあのホスクラに行く事になる。初めて来た日から約一ヵ月経っていた。2006-05-11 01:45:00