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†cruelty love†
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1:
◆ACiNmI6Dxs
利用価値。
それを決めるのは
あなた。2008-09-24 04:33:00 -
21:
◆ACiNmI6Dxs
「そういやお前、今月もナンバーワンやったらしいなぁ?お疲れさん。」
「あー…うん、まぁ先月よりは本数少ないけどね…」
「充分やろ。最近よう飲んでるみたいやし、あんま体無理すんなよ?」
「ん……分かってる。」2008-09-24 08:35:00 -
22:
◆ACiNmI6Dxs
ナンバーワン、それはあたしがこの三年間で必死にもがいて築き上げた証―。 水商売を真剣に頑張ろうと決めた日からがむしゃらに仕事をしてきた結果。
そして、【橘 隼人】という男の隣で笑うには…どうしてもなくてはならない気がした―…
今のあたしを守ってくれるギリギリの鎧(ヨロイ)。2008-09-24 08:38:00 -
23:
◆ACiNmI6Dxs
――あの初デート?以来、あたしと隼人はちょくちょく会うようになった。隼人は立場上、そんなに常には現場には出なくていいらしく…空いた時間にバーやご飯に連れて行ってくれたりした。
隼人の話を聞くにつれて、彼の事をもっと知りたくなる。もっともっと近づきたくなる。。2008-09-24 08:41:00 -
24:
◆ACiNmI6Dxs
「隼人の店…一回見てみたいなぁ。」
切り出したのは、あたしの方だった。案の定隼人は快く、了解してくれた。
隼人の店で働く事になったのは、彼と出会って2ヶ月くらい経った頃だった。初めて見に行ったお店は、思ったよりも広く綺麗で…、お店の女の子達も若くて可愛い子ばかりだった。 こんな子達と、毎日一緒に働いてるんや。。。。 あたしは、初日からなんだか一気にブルーになってしまった…。2008-09-24 08:47:00 -
25:
◆ACiNmI6Dxs
「あたしマリ。レイカちゃんよろしくね!気になる事があったら、何でも聞いてなぁ。」
「あ…はい!ありがとうございます。」
入店初日に初めて話し掛けてくれた人。くりんくりんに巻かれた巻き髪が、下品ではなく綺麗ですごく良く似合っていたマリさんは、この店のナンバーワンだそうだ。
綺麗な人…… 夜の世界でトップという地位を勝ち取っただけあり、マリさんは見た目の上品さだけでなく、お客様に対しての気遣い、女の子に対しての振る舞い、全てにおいて純粋にあたしは尊敬していた。2008-09-24 16:01:00 -
26:
◆ACiNmI6Dxs
マリさんのようなホステスになりたい――…。 あたしの目標は、入店初日に決まった。そこからはもう、本当に自分でも驚く程に必死だったと思う。
あたしは、夜の世界の魅力にどんどんハマっていく。掛け持ちしていた昼の仕事を辞めて、店にはレギュラーで入るようになった。 そして、そのおかげか少しずつ少しずつ固定のお客さんが付くようになった…。2008-09-24 16:06:00 -
27:
◆ACiNmI6Dxs
「レイカお前、よう頑張ってるなぁ。さすが俺の見込んだ女や(笑)」
夜に見るスーツ姿の隼人は、また昼間とは違う顔で、2008-09-24 16:16:00 -
28:
◆ACiNmI6Dxs
軽快なトークに更に拍車がかかっていたけど、仕事中の威厳ある表情…女の子やボーイたちからの信頼度。
それもまた魅力に感じるほど―… あたしはどんどん隼人を好きになっていた。2008-09-24 16:19:00 -
29:
◆ACiNmI6Dxs
「――…なぁ、あたしらって付き合ってるん?」
2008-09-25 21:31:00 -
30:
◆ACiNmI6Dxs
ある日の送りの車の中で、あたしの唐突な質問に隼人は前を向いたまま
「俺は好きやけどな、お前のこと。俺の女になったら大変やで?」
と、あっさりと答えた。
「……だって曖昧なん嫌やし。ハッキリさせたい。」 女なら誰だってそう思うと思う。
だって―ー…あたしと隼人はもうそういう関係。隼人に触れられるのは嫌じゃなかった。むしろ、あたしも同じ気持ちだった。2008-09-25 21:37:00