-
夜遊び夜遊び
-
お水お水
-
ホストホスト
-
風俗風俗
-
ビューティビューティ
-
ファッションファッション
-
悩み相談悩み相談
-
モデルモデル
-
芸能芸能
-
雑談雑談
-
食べ物・グルメグルメ
-
生活生活
-
恋恋
-
インターネット・ゲームネット・ゲーム
-
ギャンブルギャンブル
-
過去ログ倉庫過去ログ倉庫
-
運営運営
人造人間
-
1:
◆tRd/QWYm5M
フィクションです。
2008-09-26 05:11:00 -
218:
◆tRd/QWYm5M
船の中はとても豪華で広くクラッシックが流れている。蝶ネクタイをした黒服姿の男が1人いて、ルイとヨーダのコートを受け取りコートをかけに行く。ルイは部屋にあるソファーに腰掛けヨーダを見ていた。
2008-10-02 15:34:00 -
219:
◆tRd/QWYm5M
ヨーダは窓際に立ち外を見ていた。静かな海がどこまでも続いている。空からは雪が降り、水面に落ちて溶ける。 船内はとても暖かいが一歩外へ出れば体を震わせる程の寒さ。 「お前は何の為に生きている?」突然切り出した話しにルイは目を丸めることなくただヨーダの横顔を見る。 ルイは何も答えずに、ヨーダから視線をそらした。ヨーダは横目でルイを見る。
「母親にそっくりだな…」ヨーダは微笑みまた外を見る。とても静かな時間が2人の間に流れている。2008-10-02 16:11:00 -
220:
◆tRd/QWYm5M
「お前の母親のユリナもお前と同じように、わたしのいた組織のボスが売られたユリナを買ったんだ。わたしがユリナと出会ったのはちょうどルイの年。組織の中で一番美しくか弱い体つきで、最初ユリナを見た時、同じ立場の人間だとは信じられなかった…当時単独で仕事はせず、何人かで手を組み仕事をする事が多くお前の父ダイとユリナと3人で何度か仕事をしたものだ…
恋愛は禁じられていた。だが、組織の中の暗殺者はみんなユリナに恋をしていた。 お前を狙うバッグも、その他の組織のボス達も……わたしも……聞かなくても、見ればそれは分かる。ボスが一番恐れていた事だ。お前の父が、感情に負けボスを殺めユリナと逃げた。そしてお前が生まれた」2008-10-02 16:21:00 -
221:
◆tRd/QWYm5M
ルイは耳を傾けながら窓から見えた降り続く雪を見ていた。
「当然組織にいた暗殺者がお前の両親を探し回った。でも見つける事はできなかったんだ…何年も探してるうちにそれぞれが組織をつくり、恨みはお前の両親にもったまま月日が過ぎ、ある日お前の両親の居場所をつきとめた。一番残酷なめに合わせ殺害しようと考えていただろう。。あいつらならやりかねない。でも、まさか子供が生まれているとは…私はお前の両親に話した。また組織に入らないかと。このままここに居ても、家族3人残酷なやり方でやられてしまう。そしてユリナがお前を守るために仕方なくわたしにお前をあづけた。
お前の両親はどうせ殺害されるなら、わたしに…と銃を渡した。その銃がお前に最初に渡した銃だ。 暗殺者が一番大事にすべき銃。それを渡すという事は、死を意味する。 わたしはためらった。一番仲良かった仲間を、時に助けてもらった仲間を、ずっと好きだった彼女を殺めるなんて…… お前の両親を殺めたのはわたしだ」2008-10-02 16:34:00 -
222:
◆tRd/QWYm5M
船はゆっくりと動いている。ルイは目を丸くしてヨーダを見るとヨーダは銃を出し、ルイに差し出した。使い込んだヨーダの銃。 ヨーダはルイを見て微笑みを見せ、ルイの手のひらに銃をゆっくりと乗せる。
「わたしを撃ち、このまま逃げろ…」 ルイの手のひらにはヨーダの銃が冷たく乗っている。 ルイはヨーダの目を見ている。2008-10-02 16:42:00 -
223:
◆tRd/QWYm5M
ルイの脳裏に母親と父親の姿が甦り、涙が流れる。
「覚悟はできている…どのみち母と父は誰かに殺められていた…逃げたくても逃げる事はできない。それならばバッグを殺めた後、あなたを殺め私は命を終えたい。今は、まだあなたを殺める事はできない…」2008-10-02 16:49:00 -
224:
◆tRd/QWYm5M
「ユリナが昔言っていた言葉があり、わたしは今でもたまに思い出すよ…これが自分の運命だと。最初から決められた道があって、逃れようとしても運命は変えられない。ルイを私にあづける時に彼女はまた同じ事を話した。 結局、お前にユリナの運命を背負わせると‥お前は両親を恨んだだろう?お前を守るために2人は必死だったんだ…」
ルイは涙を流しながら聞いていた。静かに流れる曲が代わり、クリスマスの曲が流れる。2008-10-03 03:27:00 -
225:
◆tRd/QWYm5M
ヨーダは曲を聞き悲しく微笑んだ。「クリスマスか…今日は…」ルイはクリスマスの楽しい記憶が全くない。貧乏だったため、何もしてもらえなかった。 この数年、クリスマスは仕事をこなしてきた。街はサンタクロースや、ツリーやプレゼントを抱え走り回る子供、教会で祈る人、仕事が終わりくたくたになった体で街を歩いていると、すれ違う家族が幸せそうに笑っていた。
2008-10-03 03:32:00 -
226:
◆tRd/QWYm5M
幸せなんて仕事を始める前から諦めていた。クリスマスなんて苦痛で仕方なかった。サンタクロースなんていない。神様なんていない。幼いながらにそう自分に言い聞かせながら仕事をしてきた。目標なんてなく、先さえ見えない日々。拒んでも体が動き気づけば殺めている。
ヨーダはずっとずっと好きで仕方なかった母への気持ちをもちながら、母を探していた。好きな人から殺めてくれと頼まれて…それは何より辛いだろう。2008-10-03 03:40:00 -
227:
◆tRd/QWYm5M
アクトに銃口を向け引き金を引いた時、全てが粉々に砕かれるような感覚に落ちた。ヨーダはどんな気持ちで引き金を引き、どんな気持ちで自分に仕事を教えてきたのだろう。
不思議とヨーダに対して何故か恨みなんてなく、それどころかヨーダに対して悲しみさえ感じる。2008-10-03 03:45:00