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たとえば。
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1:
あや
例えば、あたしの香りがあんたに移るぐらいに一緒に居て
例えば、何でも無い会話をする為だけに電話をして
例えば、月曜日に一緒に休みを取って
例えば…2008-09-27 01:09:00 -
2:
あや
そんな顔で笑いかけられるあの人が、羨ましかった。
2008-09-27 02:12:00 -
3:
あや
『ヤバいわぁ…髪染めに行かな…』
あたし、あや。22歳。
知り合いが起こしたアパレル関係の小さな会社で、デザイナーとして働いてる。
デザイナーってゆっても…勉強を始めたばっかりで、ほんまに大したもんじゃないんやけど。2008-09-27 02:16:00 -
4:
あや
『じゃあさ、うちが行ってるとこ行きや。上手いで!』
お気に入りの焼酎をロックで呑んでるのは、あたしの大親友の真央。いつも行っていた美容院の担当が辞めてしまって、どこに行こうか悩んでたあたしにそう持ちかけた。
『カラーとカットとエクステと…いくらするやろ?』
あたしの給料は手取り16万ぐらいで、一人暮らしをしてるからたまに泣きそうなぐらい貧乏な時もある。
エクステをつけへんかったらもっと安いんやろうけど…。まぁ理由は後ほど。2008-09-27 02:23:00 -
5:
あや
『紹介やったら安くなるし行ってみぃや!担当めっちゃ格好いいで(笑)』
『頭さえちゃんとしてくれたら出川みたいなんでもいいわ(笑)色とかうざいしなぁ。』
そんな馬鹿みたいな会話をしてたら、もう時間は11時。
とりあえず真央に美容院の番号と担当の名前を聞いてその日はお開きとなった。2008-09-27 02:28:00 -
6:
あや
彼氏は…もう一年ぐらい居ない。
あたしは前の彼氏が大好きで、大好きで。
勝手に未来を描いてたけどどうやらそれはあたしだけだったらしい。
わずか半年足らずでその関係は一方的に幕を閉じた。2008-09-27 02:32:00 -
7:
あや
数日後…
午後から有給を取り、真央に紹介して貰った美容院に向かう。
『いらっしゃいませ。初めての方ですか?』
『はい。1時に予約してたんですが…』
可愛らしい店員さんに紙を渡され住所や名前、髪質等を記入していると、ふと頭の上から声が聞こえた。2008-09-27 02:37:00 -
8:
あや
『初めまして。真央ちゃんのご紹介の方ですよね?ご指名ありがとうございます。誠です。』
…ふいに顔を上げると、見た目はかなりいかつい、けど綺麗な顔をした男が不自然な笑顔であたしを見ていた。
『あっ…はい。これ書けました。』
『はい。じゃあお席の方へどうぞ。』
誠の第一印象は…胡散臭い。ただそれだけだった。2008-09-27 02:44:00 -
9:
あや
それから髪色などを伝え、お決まりの営業的な会話が始まった。
でも誠は接客業として大丈夫なのかと思うぐらい無口で、あまり会話は弾まない。
喋るのは喋るんやけど…。笑った後に必ず気まずい沈黙が生まれるのも、職務質問みたいになるのにも、エクステをつけ終えた頃にはもう慣れていた。
まぁ、綺麗にやってくれたら文句は無いし。2008-09-27 02:51:00 -
10:
あや
『うわ…めっちゃ色綺麗。ありがとう、また来ますね。』
誠は…かなりカラーが上手くて、あたしは初めて仕上がりの色に満足した気がする。カットは普通やけど。
『お待ちしてますね。ありがとうございました。』
見送ってくれた彼は、相変わらず胡散臭い笑顔。
接客業も大変やなぁ…とか思いながら家に帰った。2008-09-27 02:55:00 -
11:
あや
それから、数回誠の店に足を運んだ。
あたしは、大体月に一回ぐらいのペースで髪を染める。行く度にお互い慣れて来て、冗談を言い合ったりあの胡散臭い笑顔がちょっとマシになって来た頃。
あの日は確か月曜日。
いつもより早く仕事を終え、真央との待ち合わせ場所であるバーに向かって居た時のこと。2008-09-27 03:01:00