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◆◇短編◇◆
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1:
名無しさん
ジャンル問わず思い付きで書いていきますm(__)m
短編なので自己満になりますが、暇つぶし程度にお付き合い宜しくお願いしますm(__)m2008-10-03 00:59:00 -
422:
名無しさん
少し身震いして、近くの別の本屋に足を延ばす。
だが、記憶が曖昧で確かな場所が思い出せない。
人込みを避け、勘を頼りに路地裏を通る。
小さなカフェやエスニックな雑貨屋、安いシルバーアクセが並ぶ露店。
初めて通るその道は、少し空気が違って感じられた。2008-11-28 21:59:00 -
423:
名無しさん
辺りを見回しながら進むと、地下への階段がある雑居ビルがあった。
1階は小さな不動産屋で、ガラスは汚れて曇っている。
地下へ続く その階段の前には、壁にもたれかかる新しげな看板があり、古いビルに似合わず目をひいた。
【 暗 薬 屋 】
.2008-11-28 22:01:00 -
424:
名無しさん
『なんて読むんだろう…』
『アンラクヤですよ』
『わっ!?』
いつの間にか、隣に背の低い中年の男が立っていた。
『まぁ、当て字ですが。薬屋です』
男は丁寧な口調で、白い服を着ていた。2008-11-28 22:02:00 -
425:
名無しさん
【略部】
男は丁寧な口調で、白い服を着ていた。
.2008-11-28 22:04:00 -
426:
名無しさん
薬剤師なのだろうか。
微笑む男につられて、つい僕も愛想笑いを浮かべる。
『ただいま開店サービス中で、お好きな薬を無料で一つプレゼントしております。よければ中へどうぞ』
『あ、いや、薬は必要ないんでいいです』
僕は怪しげな店に入るのは嫌だった。2008-11-28 22:04:00 -
427:
名無しさん
【暗】という漢字に不信感が募る。
非合法ドラッグでも売り付けられたらとんでもない。
それに、この仮面をつけた様な笑顔の男に微妙に威圧感を感じる。
『あの、本屋に行く途中なんで失礼します』
『おや、本屋なら駅前ですよ。何故こんな所に?』2008-11-28 22:05:00 -
428:
名無しさん
『駅前に無かった本を、別の本屋に探しに行くんです』
『なるほど。しかし、残念だ。もう一軒の本屋は、少し前に潰れてしまってますよ。駅の裏手にある本屋はご存知ですか?よければそこに行かれてはどうですか』
『そうなんですか、ありがとうございます。駅の裏手ですね、探してみます』
僕が軽く頭を下げ、踵を返すと『お待ちなさい』と呼び止められる。
仕方なく足を止め、振り返る。2008-11-28 22:06:00 -
429:
名無しさん
『駅裏は入り組んでいるので、よければ地図を差し上げましょう』
正直、歩いて探せば済む話だが、場所が明確になれば余計な体力を使わずに済む。
親切で言ってくれてるわけだし、踏みにじるのも気がひける。
僕は地図を貰う事にした。
『それでは、店へどうぞ』2008-11-28 22:07:00 -
430:
名無しさん
『えっ?』
男は手摺りをなぞりながら階段を下りて行く。
『もぅ冷えるでしょう。地図は今から書くので、少し時間がかかるので、良ければ店で待って下さい』2008-11-28 22:08:00 -
431:
名無しさん
階段中程で振り向き
『大丈夫です。薬を売り付けようとなんてしませんから』
とだけ付け足す。
僕は少し不安ながらも男に続いた。2008-11-28 22:09:00