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◆◇短編◇◆
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1:
名無しさん
ジャンル問わず思い付きで書いていきますm(__)m
短編なので自己満になりますが、暇つぶし程度にお付き合い宜しくお願いしますm(__)m2008-10-03 00:59:00 -
442:
名無しさん
『…すごい効き目ですね、眼鏡をしないでこんなにハッキリ見えるなんて、小さい時以来です』
『私の薬は特別ですから』
目尻を下げ、しわを寄せながら彼は笑う。
胸ポケットから出てきたアルミの名刺ケースから、一枚引き抜いて僕の前に出す。
【 薬師 斉藤 健二 】2008-11-29 12:11:00 -
443:
名無しさん
『気にいって頂けた様ですね、少し薬をわけて差し上げましょう』
のれんの奥にまた消え、戻った斉藤の手には、手の平サイズの小瓶が握られていた。
小瓶の中には、少し黄色がかった粉が半分程入っていた。
『だいたい、2〜3日に1回、スプーンすりきり1杯で効きますよ。味はないので、何か飲み物に溶かしてどうぞ』
『そんな、僕はお金もそんなにないし、頂けません』2008-11-29 12:11:00 -
444:
名無しさん
薬を斉藤に返そうとしても、首を横に振り受け取らない。
『いいんですよ、開店サービスのプレゼントです。駅前のドラッグストアが流行っているので、私の様な個人商店には、あまりお客さんは来ない。私は今日も一人で朝から店番をしていて退屈してました。こうして誰かと話したのは3日ぶりです。正直、少し寂しかったので、お茶に付き合って頂いたお礼です。どうぞ、お持ち下さい』
『はぁ、ありがとうございます』
悪い男ではなさそうだ。
僕は薬を眺め、制服のポケットに入れた。2008-11-29 12:13:00 -
445:
名無しさん
『では、続きを説明しますね』
斉藤は再びボールペンを握った。
数分後、僕は斉藤が書いた地図を手に店を出た。2008-11-29 12:15:00 -
446:
名無しさん
『また近くに来たら寄ってくださいね』
『はい、また寄らせてもらいます。親切にして頂いて、ありがとうございます』
わざわざ上まで見送りにきた斉藤に頭を下げ、本屋に向かう。
すっかり街は夜の顔になり、路地裏は殺風景だった。
大通りに出ると、ネオンが少し眩しく感じられたが、今の僕は楽しかった。2008-11-29 12:15:00 -
447:
名無しさん
眼鏡無しでのハッキリとした視界が嬉しくて、つい看板の文字を順に読みながら歩いた。
.2008-11-29 12:17:00 -
449:
名無しさん
僕はそれから斉藤から貰った薬を3日に1回飲んだ。
薬は効き目抜群で、おまけに肌の調子も良くなっているのか、顔色がいい。
眼鏡をかけなくていい生活は、僕に少しの開放感を与えてくれた。
飲みだして一月程経ったある日。2008-11-30 06:01:00 -
450:
名無しさん
『あっ!』
薬の瓶は指先をかすめて床に落ち砕けた。
薬が少し舞い上がる。
瓶を片付け終わる頃には、薬を飲めなかった視界が歪みだす。
『あーあ、また眼鏡生活か…』2008-11-30 06:02:00 -
451:
名無しさん
久しぶりに触るレンズを磨き、黒ブチに囲まれた僕の世界。
鼻の付け根にかかる、少しの圧迫感が気持ち悪い。
眼鏡をかけて、3時間程 本を読んで過ごしていると、頭痛がしてきた。
久しぶりの眼鏡のせいだろうか。
しおりも挟まずに本をベットに投げ捨て、鞄の中から薄汚れたノーブランドの財布を引っ張りだす。2008-11-30 06:03:00