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心霊
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1:
◆tRd/QWYm5M
前作【人造人間】【タイムマシン】を書いていた者です。よろしくお願いいたします。
2008-10-10 17:44:00 -
292:
◆tRd/QWYm5M
陽の指には私と同じ指輪がはめられていた。霊界神様からの物で未だに何かは分からないまま。陽はその場で背伸びをして、私に近づき頭を軽く叩いてきた。
2008-10-21 20:12:00 -
293:
◆tRd/QWYm5M
ふわっと、陽の香りが風に紛れてる。「ひよっこ…」私に向けた目は何故か悲しげ。なんだろう。「もうひよっこじゃない」私が拗ねると陽はにんまり笑う。何故かむかつきもしない。それどころか寂しさが込み上げる。なんで…。「お前戻らなくていいんか?」陽が私の霊界石を指差しながら話す。霊界石が少し光っている。霊界送りだ。「戻るね」「おぅ」空術を使い私は体を浮かせ、ふと陽とヘルに視線を向けた。
2008-10-21 20:17:00 -
294:
◆tRd/QWYm5M
陽は私を見て手を振っていた。「ばーか」小さく唇を動かし、笑う。なんだよあいつ…私はぷいっと顔をそむけそのまま人間界へと戻った。
2008-10-21 20:19:00 -
295:
☆
更新ありがとう?
2008-10-21 22:43:00 -
296:
名無しさん
楽しみに待ってます??
2008-10-21 23:34:00 -
297:
◆tRd/QWYm5M
その夜夢を見た。真っ白なドレスを着て私は立っていた。髪は青色で足首まである。肌は透き通る程白い。何にもない真っ白な空間。空中に浮かぶ虹色の光りの玉をどこかへ誘導している。誰かに呼ばれ振り向くと、青色の髪をして、目が左右違う色をした真っ白な服を着た男。
2008-10-22 01:42:00 -
298:
◆tRd/QWYm5M
私は彼を知っていた。初めて見るのに何故か知っていた。彼の指には私と同じ指輪をはめている。頭をポンと叩き、私を抱き上げ笑っている。
……パチ………目覚めはよく、何だか体が軽い。ベッドから降りると冷たい床が素足を冷やす。朝日が部屋に差し込み、窓際に立ちカーテンを開ける。「うわっ」外は真っ白。昨日降り続いた雪が積もり光りに反射してキラキラと輝いている。2008-10-22 01:48:00 -
299:
◆tRd/QWYm5M
今日も寒くなりそうだ━。「おはよう」リビングに行くと、母が朝食をテーブルに並べていた。ストーブで手を翳し温める。いつもの朝。だけど、何故か寂しくなった。「おはよう。またパジャマで…早く着替えな学校間に合わないぞ」ネクタイを絞めながら父が私を見る。いつもの朝。でも何かが違う。
2008-10-22 01:53:00 -
300:
◆tRd/QWYm5M
自分の家。自分の両親。いつもの朝。何気ない会話。食べ慣れた朝食。なのに、何か違う。何かが違う。何が…。鏡に映る自分の顔。誰…?自分の顔なのに、何か違う。
不思議な感覚だった。夢を見たから?いいや違う。そうじゃない。そんなんじゃない。2008-10-22 01:56:00 -
301:
◆tRd/QWYm5M
制服に着替えカバンを持つ。カランッ。指にはめていた指輪が床に落ち転がる。今まで滑り落ちた事なんて一度もない。「礼子ー?急がなきゃバス乗り遅れるわよー」母が階段の下から私を呼ぶ。私は指輪を拾い、はめながら階段を駆け降り、慌てて玄関へ向かう。「雪が積もってるから気をつけなさいよ?」何故か母の顔を見て泣きそうになった。でも、何でかは分からないまま。
2008-10-22 02:03:00