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運営運営
(20)
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1:
◆9B1M/nEIPs
パソコンを立ち上げ、ネットを開く。お気に入りから「夜遊び掲示板」を選び、今日も小説を読みふける。
飽きたのか、ネタが尽きたのか、途中で書かなくなってしまう作者が多い中、既に完結されている話を選び読んでいた。
中でも、『朔◆SakU1234』という作者が好きだった。
2008-10-18 17:01:00 -
8:
「家くる?」
別にいやらしい誘いではなく、玲が家に誘ってくる理由は私の髪を切るからだった。
私は切っても切らなくても何でも良いが、断る理由もないので玲の好きな様にしてもらっている。
「今日は巻き髪にして、化粧もしてやる!」と、私の返事も待たずに車を出した。2008-10-18 17:20:00 -
9:
玲が好き勝手に私をいじっている間に朔の話をした。今までも朔については話をしていた。
「お前、本間パソコン好きやな」と笑われたが、朔との一方的な再会が嬉しくて玲にいかに朔が素敵かを力説した。新しいスレッドでは、朔は「書きます」と1レス目に記し、まだ続きがなかったので、気になって仕方ないということも話した。
玲は一定の距離を置いてくれる。
私が話し出さない限り近況とかは聞いてこないし、だからといって自分の話ばかりするわけでもない。それが玲とは会える理由だった。
2008-10-18 17:22:00 -
10:
一通り玲の納得のいく出来になったらしく「これやる」と流行のワンピースとブーツを渡された。私が玲から貰ったものに着替えると、「行くぞ!」と車に促された。
私は、おそらく普段人との会話であるだろう質問をしない。「どこに行くの?」「何してるの?」といった類のものである。
私が玲に投げかけるクエスチョンマークは「それで?」ぐらいだ。2008-10-18 17:23:00 -
11:
名無しさん
なんか好きかも?
2008-10-18 19:50:00 -
13:
◆9B1M/nEIPs
一軒の店に着いた。
店員は開いた扉に一瞬目をやると、私たちに挨拶するでもなく視線をおとした。正直、声をかけられなかったことにホッとした。
カウンターに腰をおろすと「ビールとシャンディガフ」と玲が言った。私が外出できていたときに好んで飲んでいたものだった。2008-10-19 02:39:00 -
14:
「朔は、やっぱり夜の職業なんかなぁ?」
確かに、夜遊び掲示板という特色故、その可能性はあり得る。
「お前がそんな気に入ってる人なら、ちょっと会ってみたいよなぁ。」
私は小さく頷いた。
「探すかっ!!」と満面の笑みで玲は言った。2008-10-19 02:41:00 -
15:
私は声を上げて笑ってしまった。
店員の視線が私に向けられているのを感じ、玲は久しぶりに大口をあけた私に驚いた目をしている。急に恥ずかしくなって笑うのをやめた。
「もし朔を見つけ出したら、俺のお願い聞いてくれる?」
「万が一、見つけ出したら何だってしてあげる。」2008-10-19 02:46:00 -
16:
見てもいないテレビで静けさを消して、またパソコンの前に座る。
朔が小説を更新していることに期待して、夜遊び掲示板をひらくと、掲示板TOPに『朔◆SakU1234応援スレ』というのを見つけた。
玲にメールをうった。
『朔のスレ立てた?』
10分とせず『バレた?』と返事がかえってきた。2008-10-19 02:48:00 -
17:
そのメールの返事は特に必要ないと感じ、携帯を閉じた。
スレッドの内容は、ずっとファンだった人の書き込みが数件あっただけだった。
次に(20)のスレッドを確認した。
朔の新作は、誰かに追われている人が主人公の様だったが、始まったばかりで把握し切れなかった。2008-10-19 02:51:00