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彼女の名は花子
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1:
花子
旧校舎の二階。
一番奥の古いトイレ。
そこに彼女はいた。2008-10-25 21:31:00 -
141:
?ミィ?◆RJf1.l8lpg
。
2008-11-19 07:48:00 -
142:
花子
「鮎美ちゃーん、こっち向いてー。」
鮎美ちゃんと呼ばれた少女は、画面に映っていない親に手を振って答えている。
そして少女を映していたカメラが、次は優しそうな男性を写す。
男性は、自分が撮られていると分かると、照れくさそうに笑った。2008-11-20 01:05:00 -
143:
花子
ジッとビデオを見ていて分かったのは、ただ幸せな家族が映っているだけだった。
「なんか、怖がって損したな。」
小さく呟き、また視線をテレビに戻した時、それは映った。
『鮎美ちゃんは可愛いね。』
そう言って、少女の頭を撫でていたのは、あの女の人だった。2008-11-20 01:10:00 -
144:
花子
画面に映っていたあの女の人は、色白でとても綺麗な人で、あたしが見てきた女の人とは、とても同一人物だと思えなくて。
あたしはなんとなく、花子さんを見た。
【これが、本来の奴の姿だったんだろう。】
花子さんは、あたしを見ずに言った。
「そっか…。綺麗な人だったんだね。」2008-11-20 01:16:00 -
145:
花子
なんとなく、あたしはしんみりとした気持ちになったまま、流れるビデオを見ていた。
「どうしてあたし達に、これを見せているのかな?」
ふと疑問に思った事を言ってみる。
【さあな。】
花子さんも何かを思ったのか、いつもより少し優しい声だった。2008-11-21 01:27:00 -
146:
花子
そしてあたし達が、ビデオに気をとられていた時――。
――ガタガタガタ!
――ドンドンドン!
――ギギギィィ……2008-11-21 01:32:00 -
147:
花子
突然、家中が鳴り出した。
「な、何!?」
音は段々大きくなる。
あたしは、花子さんの近くに行き、周りを見てみる。
窓は誰かに叩かれてるのか、揺れていて、ドアを引っ掻く音がし、あたしはパニックになりそうなのを、必死でこらえる。2008-11-21 01:37:00 -
148:
花子
バキィ!!
急に部屋のドアが、ありえない音を出して、ありえない折れ方をした。
あたしは、恐怖のあまり泣き出しそうだった。
【しっかりしろ!気を強くもて!】
花子さんの言葉も、恐怖が勝っている今じゃ、あまり意味がない。2008-11-21 01:41:00 -
149:
花子
――そして、あたしは見てしまった。
「……ひっ!!」
折れたドアの隙間から、無数の目が、こちらを見ていたのを。2008-11-21 01:43:00 -
150:
花子
【クル…シイ……、イタイ……、ニクイ……、ウラメシイ………、ドウシテ…アタシガ……オレガ………コロシテヤル……オナジメニ……アワシテヤル………】
頭の中に、色んな声が入ってくる。
その声はどれもが、辛そうで、苦しそうで、あたしは泣きたくないのに、涙がとまらない。
【散れッ!】
花子さんの声で、さっきまでの声が嘘のように消えていく。2008-11-21 01:48:00