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Strange occurrence

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  • 1:

    岬 ◆rYagzMs.go

    「計画は、順調に進んでいるかね」

    一人の男の声がホールに響いた。

    「はい、順調であります。」

    その声を聞いて、男は満足した。

    「そうか。ご苦労。」

    「失礼しました。」

    もう一人の男は、ホールから立ち去った。

    「もう少しだ…。もう少しで、あいつがわがものになる。」

    不気味な笑い声が、ホールに響いていった。が、突然服の中から黒いペンダントを取り出した。

    「何もしないってもな。こいつで、少し楽しませてもらうとするか。」

    男は、ペンダントに向かって「行ってこい」と言った。

    すると、ペンダントは空中に浮かび、続いて小さなブラックホールのような穴に吸い込まれていった。

    2006-05-08 16:12:00
  • 31:

    岬 ◆rYagzMs.go

    一方、佐々岡守はというと、暇を持て余し転がっていた。もちろん、守の部屋で。
    「あぁ〜暇だー!暇暇暇暇暇だ〜!!…そうだ!あいつなら暇だきっと!」
    近所迷惑という言葉を知らない守は、ポケットから携帯を素早く取り出し、メールをすごい──いや、超人並みの速さで打った。
    「これでよしっと。さぁ〜って出かけるとすっか〜!」
    メールの返事を待たずに、メールを送った相手の家とダッシュで向かうのだった。…相手の許可無しに遊びに行かなかった日は、もちろんこの性格上あり得ないのである。

    2006-05-08 16:59:00
  • 32:

    岬 ◆rYagzMs.go

    翔のお気に入りの曲が突如、携帯から鳴り出した。あの人からのメールである。
    「こんな大変なときに、誰だ…?えっと、あぁ守か…なになに? 「今から遊べるか〜?最新の格ゲーやろ〜ぜ〜」だって? あれか〜あれ面白いんだよな〜。」
    突然翔の思考が停止した。このメールが来たということは何を意味するのかと。
    「まさか…あいつ家に来ないよな?」
    翔は外を睨み、そして見つめた。
    「絶対来る…」
    (あいつならやりかねない…扉を開かなくてもこじ開けるとか、窓から入るとか、数々の犯罪をこなしてきたあいつなら…)
    今にもピンポーンと鳴りそうで翔は、怖くてしょうがなかった。
    翔の今には、死のチャイム以外に考えることができないのである。
    (どうしよ…今の体で守に会ったら…無理だ絶対ばれる…う〜…どうしよう〜…そうだ!!)
    翔の頭の上で「電球」が閃光を出したとき、死のチャイムが翔の家に鳴り響いた。

    2006-05-08 17:00:00
  • 33:

    岬 ◆rYagzMs.go

    「翔〜いるか〜返事しろよ〜。ってかそこにいるのはわかってるぞ〜」
    (翔のやつめ、居留守使う気だな…。よし…窓行くか…。翔の家は、すでに攻略済みだからな。ここの窓が一番入りやすい…っと。この前仕掛けといた、これを使って…と。
    よし、開いた開いたっと。)
    「おじゃましま〜す。翔〜!もう逃げも隠れもできねぇ〜ぞ」
    (ん?返事がねぇな…。翔のやつ、まだ抵抗する気か?1階は…いないな。じゃあ2階にいるのか?そういや、翔って掃除してねぇな…。階段ほこりだらけだぞ…。2階は、翔の部屋から探すか。いないな…。今日はまじでいないのか?いや…待てよ…。さっきまでこの部屋にいた感じがする…。この感じを辿ってくと…窓から逃げたな!)
    まるで、超能力者である。この後、パトカーのサイレンが翔の家まで迫ってきたことは言うまでもない。あれだけの不法侵入をしたのだから。

    2006-05-08 17:01:00
  • 34:

    岬 ◆rYagzMs.go

    「ハァッ、ハァッ、ま、まじびびった…」
    (何とか、翼を広げられて良かった…)
    あの「死のチャイム」直後、翔は迷わず部屋の窓を開け、体を外に出し、外を睨み、翼を広げる試みをしたのだった。
    幸い、誰もこの瞬間を見たものはいなかった。
    いたら、翔に消されてたが。
    「ってか、あれは夢じゃなかったんだな…。今翼で飛んでるし…とすると、この力は一体…」
    (そういえば、誰も俺に気づかないな…上空に誰か飛んでたら普通気づくのにな)
    試しに、翔は一気に急降下してみた。
    (気持ちいな〜空を飛ぶことって。…と、今はそれどころじゃない。)
    翔は、路地を歩いてる子供の少し上まで近づいた。が、子供は空を見ているにも関わらず、翔には全く気づいていない様子だった。
    (もしかして、この姿なら誰にも気づかれないのか?)
    「そこの君〜!俺見えないの〜?」
    子供の目には相変わらず、ただ青い空が写っているだけだった。
    「じゃあこのままでも誰にも気づかれないのか〜良かった〜…って良くない!いつ戻れるんだ!?」
    (う〜んこの姿になった時は、頭に血が上ってて全く

    2006-05-08 17:02:00
  • 35:

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    あぼ~ん
  • 36:

    岬 ◆rYagzMs.go

    「魔法!?それってアニメとかマンガとかの世界じゃないの?」
    翔は、1秒に3度瞬きした。
    「完全にああいうのでは無いのですが…。大体は一緒ですね」
    白い肌、長い黄色い髪を持つ美少女──奈美は、翔に説明していた。
    「じゃあ、炎をどこからともなく出したり風を操ったりできるってこと?」
    「上級クラスに達してるマジシャンならできますね」
    「へぇ〜。…ってやっぱり納得いかないな…。と言いたいけど、今の俺の体の状況からして信じるしかないか…」
    「………」
    「どうかした?奈美さん」
    「い、いぇただ、懐かしいな…と…」
    「え?懐かしい?だって俺──」
    「す、すいません…そうですね神社前で会ったくらいですからね」
    「それより、俺の体いつもどるかな…」
    「それなら、今日ちゃんと寝れば治りますよ。翔さんの体は、ただ疲れてるだけですから。」
    「そ、そっか〜よかった〜」
    思わず翔の頬が緩み、笑顔が出た。以前の翔にはないこの笑顔は、見るものの心を奪いそうな力を持っていた。
    「しょ、翔さんが戦ったモンスターは、あれで終わりでは無いですよ」

    2006-05-08 17:03:00
  • 37:

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    あぼ~ん
  • 38:

    岬 ◆rYagzMs.go

    「え?あぁあの変な怪物か。ゴキブリみたいな」
    「モンスターは、種類が様々で強さもそれぞれです」
    「じゃあドラゴンみたいなやつもいるのか?」
    「そうですね。上級系になればそれぐらいはいますね」
    「そっか〜ってもしかしてまた戦うことになる…とか」
    「戦闘は避けられないと思います。何しろ敵の狙いは翔さんなんですから」
    「…お、俺!?俺何かした?確かに守を顔が変形するぐらい遊んだり、指の骨折ってあげたりしたけど。」
    したんじゃん。
    「今、どっかから冷たい声がしたような…ってとにかく何で俺が狙われるの?」
    「力──ですよ。翔さんの強大な力です」
    「俺そんな力──
    「翔さん!後ろです!」
    「えっ?」
    後ろから、エネルギー弾が翔に飛んできていたのだ。翔は、左に飛んで避け、飛んできた方向を睨んだ。
    「うわっ!あぶねっ。何なんだ一体…」
    「モンスターですよ翔さん。先ほど言ったように、翔さんの力を狙ってるんです」
    翔の睨んだ上空から、緑色の「ドラゴン」が優雅に舞い降りてきた。
    興奮してるらしく、鼻からは、赤色を含んだ鼻息──とい

    2006-05-08 17:04:00
  • 39:

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    あぼ~ん
  • 40:

    岬 ◆rYagzMs.go

    「で、でか…」
    「ブルードラゴン…なぜこんなところに…翔さん気をつけてください」
    ブルードラゴンは、大きく口を開き空気を思い切り吸い始めだした。
    「なんだ?大きな欠伸だな…」
    「違います!ファイアブレス──炎の玉を吐こうとしてます!」
    「えぇ!?どうしよ…俺、魔法の使い方よくわからないし…」
    翔が救いを求めて奈美を見た時、奈美は目を瞑っていた。
    「…えぇ!?ここで死ぬ気?ちょちょっとまってこんなとこで死にたくないー!せめて守を盾にさせて〜!」
    この時、守は大きなくしゃみをした。
    「──凍りの刃よ。私の力となり、敵を滅せよ…アイスブレード!!」
    「え?」
    (な、何だ?奈美さんの少し上に…青い魔方陣?みたいなのが突然でてきて…氷柱?でかっ!ドラゴンの方につっこんでいったな…8本も)
    「ドラゴンもファイアブレスきた…ぶつかる!」
    翔は思わず目を瞑ってしまった。「ジューッ」と氷がとけるような音がした後、ドラゴンの叫び声らしき物が翔の耳に降り注いだ。
    「や、やったのか?」
    (ドラゴンがいない…。)
    「どうやら倒したみたい

    2006-05-08 17:05:00
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