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白い花、黒い太陽。

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  • 1:

    ◆nlPKxJ.N7k

       
    憎しみー――        

    あたしは復讐の為だけに 生きていく…

    2009-01-26 01:42:00
  • 91:

    ◆nlPKxJ.N7k

    あたしを抱え込んだまま動こうとしない母。――…いや、もう動けなかったのかも知れない。一階からあたしの部屋に来るまでに、きっと大量の煙を吸い込んだはずだから………・・     
    母に覆い被されたまま、あたしは涙を流しながらボーっと天井を見ていた―……。
    ねぇ、神様……あたしこのまま死んじゃうのかな?

    2009-02-12 19:36:00
  • 92:

    ◆nlPKxJ.N7k

    「……りんーっっっ!!!花梨ーーーっっ!!!!!!!」   
    ―――…はっと我に返り、消えかかりそうだった意識が戻る。
    …聞き慣れた声・・・・・あの声は・・・・    「……い……おり?」   確かに、遠くで伊織の声が聞こえる……      「……いおり…どこ…?」   
    「……花梨ーーーっ!!!ッゴホゴホッ…ッ…花梨ーーっっ!!下だ!!!…窓の下見ろーーー!!」 
    窓のした……確かにそう聞こえた伊織の声・・……

    2009-02-12 19:45:00
  • 93:

    ◆nlPKxJ.N7k

    「……ゴホッッゴホッッ……」  力が入らなくなった母の体をすり抜け、這うように窓に近づく……。煙と涙で視界はもうグチャグチャで、でも無我夢中で窓の場所を探した……。        
    「……花梨ーっ!!!!」 手探りで窓を開けて下を見ると、想像よりも遥かに黒い煙の中に煤だらけの伊織の姿が・・・リビングからは火が燃え上がっていた。「………いお…伊織ぃぃ……ゴホゴホッッ……」
    あたしは、伊織の姿が目に入った瞬間に泣き叫んだ。  

    2009-02-12 19:52:00
  • 94:

    ◆nlPKxJ.N7k

    「……花梨、大丈夫だ!!落ち着いて良く聞けっ!!今すぐそこから飛び降りろ!!!」
    伊織は下から叫ぶ……。遠くからは消防車のサイレンがけたたましく鳴り響いてるのが聞こえる・・・  飛び降り…る………?ここ二階だよ………・・?? 「……怖い・・・・飛び降りるなん…て……そんなの無理だよ…ッ……ゴホッッ…」あたしは泣きながら、伊織に叫び返す。叫んでるつもりだけど…煙の吸いすぎて声はほとんど出てない。   
    苦しい……苦しい・・助けて・・…ッ…怖い…怖いよ・・・・

    2009-02-12 19:59:00
  • 95:

    ◆nlPKxJ.N7k

    「大丈夫だ!!!花梨っ!俺を信じろ!!!絶対っ俺が受け止めてやるからっ――!!」 
    伊織は、真剣な目で大きく両手を広げている…。あたしの大好きなあの両手を―――………

     
    「…………伊織…お母さんが……お母さんが……!!ゴホゴホッッ………」    あたしは部屋を振り返り、倒れこんでいる母を見る…。お母さんを残してはいけない……

    2009-02-12 20:06:00
  • 96:

    ◆nlPKxJ.N7k

    「……―花梨、大丈夫だから!!大丈夫だからっっ!!俺を信じろっ!!!」    
    伊織の真剣な眼差しを見たまま、あたしは………・・「……………」       
     
    !!!!!!!!!!  ガシッッッッッ――――……!

    2009-02-12 20:11:00
  • 97:

    ◆nlPKxJ.N7k

      
      
      
    「伊織……!伊織ぃぃ…!」「……花梨、大丈夫か!?とりあえず離れるぞっ!!早く来いっ―――!!!」    

    2009-02-12 20:13:00
  • 98:

    ◆nlPKxJ.N7k

    あたしは、母を置き去りにしたまま――………伊織に体を支えられ、すぐさま丁度辿り着いた救急車へと乗せられ病院へと搬送れた。   
      
    窓を探す際に燃えた本棚が背中に倒れこんできた為に、あたしは背中に大火傷を負った…。
    ―――消防隊員が駆け付け救助に向かった時には、すでに母は、息を引き取っていたそうだ。

    2009-02-12 20:21:00
  • 99:

    ◆nlPKxJ.N7k

       
    「花梨ちゃん……花梨ちゃんさえ良かったら…家で暮らさないか?」      
      
    そう優しく微笑んでくれたのは、病院の院長でもある伊織の“お父さん”だ。伊織とは幼なじみだから…おじさんにももっと小さい頃から良く可愛がってもらっていた。
    だけど、さすがに住まわせてもらうなんて―…そんな迷惑はかけれない。

    2009-02-12 20:29:00
  • 100:

    名無しさん

    あげ☆

    2009-02-14 19:47:00
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