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‐裏稼業‐
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1:
名無しさん
『バイトせーへん?』 藍子からのメール。 そーいえば最近バイトしだしたとか言ってたような。 『どんなバイト?』 私もバイト探しをしている最中で仲の良い藍子となら楽しくできるんじゃないかと一瞬頭をよぎる。それも仕事内容によるけれど。 『何でも屋的なやつ♪』 すぐに返事は返ってきた。何でも屋? そんな物が本当にあるんだろうか。 普通の求人雑誌では見た事も無いけれど、藍子はどこでそんな仕事を探してきたんだろう。 『1週間体験でやってみーへん?皆優しいし』 藍子からもう一通のメールが届いた。 『怪しい仕事じゃない?』少し心配になって返事を返してみた。 『大丈夫やで!』 体験が出来るならそれで仕事内容がわかるはず。 詳しい事は行ってみないとわからない。 『やってみよかな』 私は藍子にメールを返信した。これが私の人生を大きく揺るがす事になるなんて考えてもみなかった。
2009-02-21 12:15:00 -
25:
名無しさん
『氷枕…』 後ろを振り返ると花苅さんのおでこには熱冷まシートが貼られていた。 『頭いたー…』 隣の部屋から水を飲みながら千尋さんが入ってきた。『飛鳥さんこれ以外に何か言うてた?』 花苅さんをあごでさして私を見る。 『いえ』 千尋さんは花苅さんの横に座って布団をかけ直した。 『悪かったな。飲み過ぎて焦ってしもた。いつもは言われんでも当たり前みたいに出来る事が出来へんなってしもてん…。 あんたにも心配かけた。』 私に背中を見せたまま水を飲んでいる。 『気にしてません』 私が返事をするとまた立ち上がり、引き出しから薄めの毛布を取り出した。 隣の部屋の襖を全開にしてため息をつく。
2009-02-22 19:11:00 -
26:
名無しさん
『こいつにも呑ませすぎたなぁ。本間何してんやろか俺は。飛鳥さんにまたどやされてまうんやろな…。』襖の奥では両手両足を開いたまま寝転がっている藍子がいた。 『藍子!?』 そういえば私がほっぺたを叩いたんだった。 千尋さんは藍子に近づこうとする私を止めて、藍子に毛布をかけに行った。 『ゆっくりさせたって』 藍子の横に座りこんで藍子を見ている。 妹を見るような優しい目をしていた。 バタンッー… 家の前でドアが閉まる様な鈍い音がした。 それからガラガラとドアが開いて低い声がした。
2009-02-22 19:16:00 -
27:
名無しさん
『千尋くーん』 低くてゆっくりとした喋り方で千尋さんの名前を呼んでいる。 部屋に入って来たのは真っ黒な頭で怪しげな雰囲気のラフな服装の男の人と、可愛らしい女の人だった。 『飛鳥さんッ!』 千尋さんは勢いよく頭を深々と下げた。 『すんません!俺呑み過ぎてもーたみたいで…』 『言い訳はいらんよ』 煙草をくわえて千尋さんの髪の毛を鷲掴みにした。 『病気なめんなよな』 髪を掴んでいる手を開いて千尋さんを座らせた。 『何回言わすんじゃ』 冷たい目で千尋さんを見つめていた。 『あんたが七緒君?』 『へッ!?』 急な私の名前を呼ばれて男の人の顔をのぞく。 やっぱり冷たくて睨まれているかの様な気分になった
2009-02-22 19:27:00 -
28:
名無しさん
『ありがとさん』 そう言って私の頭を軽く撫でてくれた。 『おい紺之』 花苅さんの横に座って煙草をふかしている。 『寝てるか』 花苅さんの首を触って体温をはかっているらしい。 『咲惠?』 『何?』 どうやら一緒にいる女の人は咲惠さんと言うらしい。
2009-02-22 19:35:00 -
29:
名無しさん
あげ☆
2009-02-23 01:51:00 -
30:
名無しさん
ありがとうございます(^^)2009-02-23 20:31:00 -
31:
名無しさん
『これ位なら俺一人で手が回るが。どーする?』 咲惠さんは飛鳥さんの顔を見て微笑んだ。 『私もいます』 『そうか』 飛鳥さんは頷いて花苅さんの布団をかけなおした。 『千尋…』 『はいッ!』 茫然と座り込んでいた千尋さんは急な呼び掛けで、勢いよく立ち上がった。 『悪かった。』 飛鳥さんは千尋さんの顔を見る事無く謝る。 『いや…ッ』 『反省している』 どうやら悪い人では無いらしく、静かに謝った。 『俺が…あんなんやから』千尋さんの腕はカタカタと震えていた。 『もーいい』 飛鳥さんは立ち上がった。『上へあがりなさい』 『はい…』 千尋さんは俯いたまま飛鳥さんにお辞儀をして部屋から出て行ってしまった。
2009-02-23 20:45:00 -
32:
名無しさん
『咲惠灰皿を』 『はい』 咲惠さんと目があった。 私に向かって微笑むと台所の方から灰皿を持ってきた『ありがとう』 『ええ』 何だか静かな人で、礼儀正しそうな人だった。 『挨拶が遅れたな』 飛鳥さんは私の方へと向きを変えると煙草を消した。『紺之の主治医をやっている。佐野飛鳥だ』 軽くお辞儀をした。 『私は東條咲惠です』 咲惠さんも優しく微笑みながら頭を下げた。 『山吹七緒です!』 深々と頭を下げると咲惠さんが肩を支えてくれた。 『普通にして下さい?』 にこにことした顔に安心感をおぼえてしまう。どこからか良い匂いのする咲惠さんは本当に綺麗な人だった
2009-02-23 20:56:00 -
33:
名無しさん
『いやぁ悪いね。また君を呼んでしまったようで…』飛鳥さんの後ろから静かに声が聞こえた。 『目が覚めたか』 花苅さんは深くため息をつきながら重たい身体を持ち上げて座り込む。 『寝てないか』 飛鳥さんの言葉を無視して真っ直ぐ縁側の方を見ている。 『千尋君は悪くないからね。どうか優しく接してやってはくれないかなぁ?』 『…………』 重たい空気が流れる。 『俺もそーしたいが。何故だかあいつにはすぐ腹を立ててしまうんだよ。後々反省する事はわかってるんだが…。どうもな』 飛鳥さんは花苅さんの隣に座り込んでポケットから煙草を取り出して火をつけた
2009-02-23 21:32:00 -
34:
名無しさん
『未だに僕に懐いてはくれないけど大切な家族なもんでね。飛鳥君の言う事もわからなくは無いんだけど』『あぁ』 花苅さんにとって千尋さんはやっぱり大切な人のようだった。 『嫉妬ですよ』 咲惠さんが花苅さんの背中にそっと毛布をかけた。 『え?』 花苅さんは毛布を受け取りながら咲惠さんを見る。 『飛鳥は花苅さんのお気に入りの千尋君に嫉妬してるだけですよ。ね?飛鳥』 『ほっとけ///』 飛鳥さんは耳を赤くして、何事も無かったかの様な平然とした顔をしている。 『あー…』 花苅さんは横目で飛鳥さんも見るとにやりと笑った。『飛鳥君は昔から僕が大好きだものねぇー』 『黙れ』 飛鳥さんは立ち上がり足で花苅さんを倒した。 『今から布団を敷く間黙って寝てろ。自意識過剰が』花苅さんと咲惠さんはクスクスと笑っている。 『素直じゃないねぇ』 飛鳥さんが投げた枕が見事に花苅さんにヒットした。『痛いよー』 『黙ってと言ったが?』 無表情で煙草をふかす。 『…はい』 花苅さんも飛鳥さんとは逆の方向を向いて静かに布団をかぶりなおした。
2009-02-23 21:53:00