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‐裏稼業‐
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1:
名無しさん
『バイトせーへん?』 藍子からのメール。 そーいえば最近バイトしだしたとか言ってたような。 『どんなバイト?』 私もバイト探しをしている最中で仲の良い藍子となら楽しくできるんじゃないかと一瞬頭をよぎる。それも仕事内容によるけれど。 『何でも屋的なやつ♪』 すぐに返事は返ってきた。何でも屋? そんな物が本当にあるんだろうか。 普通の求人雑誌では見た事も無いけれど、藍子はどこでそんな仕事を探してきたんだろう。 『1週間体験でやってみーへん?皆優しいし』 藍子からもう一通のメールが届いた。 『怪しい仕事じゃない?』少し心配になって返事を返してみた。 『大丈夫やで!』 体験が出来るならそれで仕事内容がわかるはず。 詳しい事は行ってみないとわからない。 『やってみよかな』 私は藍子にメールを返信した。これが私の人生を大きく揺るがす事になるなんて考えてもみなかった。
2009-02-21 12:15:00 -
2:
名無しさん
その後、藍子からは仕事の話が出る事は無くたわいもない話をした。 飲んでいた物も無くなり、喋っているだけで2時間が過ぎていた。 『あッ!』 藍子が店の時計を見て驚いた。 『どーしたん?』 『時間がやばい!』 藍子は立ち上がって私の手を引っ張った。 『店長帰ってきてると思うねん!早くあわせたいねんなー』 喫茶店での支払いは藍子が一瞬で済ませた。 『お金!』 『後であとで』 藍子は私の手を離して、さっきよりもゆっくりと歩きだした。
2009-02-21 12:36:00 -
3:
名無しさん
『店長雰囲気は不思議な人で最初は怖いかもやけど、馴れるから大丈夫やで!』藍子が楽しそうに話をする 『バイト先は?』 『もーちょい』 意外に家から近いらしい。喫茶店を出て5分も経っていない。藍子は家と家の間にある通路の様なところへと入っていく。 『近道やねん』 だんだんと薄暗くて、大通りから離れた場所へと入っていく。 細い路地を右に曲がった瞬間強い風が吹いた。 『風つよ…』 私が一瞬下を向くと藍子は動くのをやめた。 『ついたよー』 顔をあげると、路地裏を思わせない程の広い空間に大きな和風の家が一軒立っていた。路地裏なのに日当たりも良くて、暖かい空気が流れていた。 桜の様な梅の様な木も沢山庭に咲いていて、綺麗な景色が広がっていた。
2009-02-21 12:46:00 -
4:
名無しさん
『でかい家やろ?』 藍子が嬉しそうに私の顔を見た。 『うん』 私も想像してたものとは程遠い家で唖然とした。 『おかえりー』 後ろから低い声と、肩をぽんぽんと叩かれて驚いて後ろを振り返った。 『店長!』 藍子が笑っている。 後ろを振り返ると着物の様な袴の様な物を着た、優しそうな顔の男の人が立っていた。 『お昼ご飯をね』 手に持っている袋を上にあげて私達に見せる。 『安土さんは?』 『千尋君はお昼なんだよね。今は僕1人なんです』 私にはさっぱりわからない人の名前が出てきたもので会話についていけない。 『挨拶遅れました花苅紺之です。歳は内緒だけどね』花苅と名乗った男の人は庭を歩いて家へと向かって歩いていく。 『山吹七緒です!』 男の人の背中に向かってでかい声で名前を言うと、花苅さんは驚いた様な顔をして私を振り返った。 私の顔が赤くなっているのを見て花苅さんは笑顔になった。私の隣では藍子が爆笑している。
2009-02-21 13:08:00 -
5:
名無しさん
『そんな爆笑せんでも…』急に恥ずかしくなって俯く『おいでー』 花苅さんが家へと歩きながら右手を振っている。 『はーいッ!』 藍子は笑うのをやめて私の手を引いて走っていく。 花苅店長の第一印象は、藍子が言っていた通り不思議な人だったけど決して怖くは無かった。
2009-02-21 13:13:00 -
6:
名無しさん
『おじゃまします』 家のドアは開いたままで、玄関にしかれたマットの上にオレンジと白の斑模様の猫が寝転んでいた。 『小太郎ただいまぁ』 花苅さんが猫の頭を軽くたたくと猫は起き上がって花苅さんの後ろをついていった。 『すご』 私が驚いていると藍子が後ろから背中を押してきた。『ほら入って入って』 『あ…はい』 靴を脱いで中に入る。 家の中は古い作りで、どこを見ても木だった。 目の前には大きな木の置物が置いてあって、お金持ちなのは確かだった。
2009-02-21 13:56:00 -
7:
名無しさん
居間に入ると花苅さんはそそくさと縁側に座り込んだ『僕がご飯食べおわるまで待っててもらえるかなぁ?適当に家の中見てもらってても大丈夫だからね』 そういうと花苅さんは袋からお弁当を取り出して蓋をあけた。 『わかりました』 藍子は私を手招きして、奥の部屋へと移動した。 『ひろー…』 一つの部屋がかなりの広さで一階だけでもいくつかの部屋がある事がわかった。
『あのさ』 私が口を開くと藍子は階段を登って上の階へと行ってしまった。 『どしたん?』 声だけが聞こえる。 『花苅さんて凄いお金持ちそうやけど何してる人なん?この家広すぎやん』 私も階段を登っていくと藍子が上から私を覗き込んだ 『それだけ凄い人やねん!仕事ってなったら人が変わったみたいにおとぼけキャラじゃ無くなるねんで』 藍子は嬉しそうに話す。 きっと花苅さんに少し気があるんだろう。2009-02-21 16:27:00 -
8:
名無しさん
上にあがると藍子がとある部屋へと入って行った。 私も後を追って中へ入るとクッションを投げつけられた。 『いたッ!!』 クッションを掴んで藍子を見ると藍子は座り込んでいた。『何この部屋』 その部屋は藍子の大好きな俳優のポスターが貼りまくられていて、花苅さんの部屋では無い事がわかった。 『ここあたしの部屋!』 藍子は私に座りと言って座布団をひいてくれた。 『ここでバイトするてなった時に花苅さんが用意してくれてん。急な仕事が入った時は泊まり掛けになる事もあるから自由に使ってくれたらいいよーて』 藍子は自分の部屋を見回しながら楽しそうに話をする 『あたし七緒にもここ来て欲しいねんな。ここでの仕事本間楽しいし、店長もそやけど安土さんてさっき言ったやん?あの人も本間に優しい人やねんか』 藍子のこんな顔は初めて見るかもしれない。
2009-02-21 16:41:00 -
9:
名無しさん
『ただいまー』 ガラガラとドアが開く音がして若い男の人の声がした『おかえり』 藍子が階段から下に向かって声をだした。 『藍子!下降りてこいて店長が呼んでるで!』 『わかりました!』 どーいう関係かはわからないけれど、この3人はかなりの親密度らしい。 『下行こう』 藍子はまた私の前を進んで下に降りて行った。 『あ!うん』 下に降りてそのまま居間へと向かった。
2009-02-21 16:52:00 -
10:
名無しさん
居間に入ると牛乳をらっぱ飲みしているツンツンで金髪の頭をした若い男の人が立っていた。 『ぉ…おじゃましてます』驚いて声がどもってしまった。 『いらっしゃい』 決して笑ったわけじゃ無かったけど冷たそうな人でもなさそうやった。 『藍子ちゃん』 縁側に座っている花苅さんが藍子を呼んだ。 『はい!』 『僕ちょっとその子と話がしたいんだけど、千尋君と席を外してもらえるかな』花苅さんはこちらに目を移すことなく、膝に寝転がっている猫を撫でている。 『あいよ』 『はい』 藍子と千尋と呼ばれる男の人は居間から出ていってしまった。
2009-02-21 17:06:00