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━欲望━果てぬもの
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1:
麗 ◆ySQsCb6HNw
桐矢 麗 18歳 現実の彼方を識る――
2005-09-08 21:07:00 -
521:
麗◆KjLjdEyPXY
そう言って暁を殴る翔を笑いながら、あたしは満面の笑みで答えた。
『オムライス♪』
「りょーかい!!」
──────
流れる景色を車窓から眺めながら、翔と暁の会話も聞かず、私はひとつの想いに駆られた。2006-10-26 05:20:00 -
522:
麗◆wC.uwUWpRI
───このままどこか遠くへ飛べたらいいのに。
真のいない世界?
翔のいない世界?
それとも、二人ともいない世界?────────────────────分からない。それよりも、私がはじめから存在しないものだったらよかったのに。2006-10-26 05:24:00 -
523:
麗◆gABLw6umDs
『止まって!!!』
本当にこのまま飛んでしまいそうな思考に、思わず言葉を発してしまった。
急ブレーキするタクシー。
「麗どしてん!?」
『…あっタッタバコ買いたかってん!ごめんね!?』2006-10-26 05:30:00 -
524:
麗◆v3WdJC9zxM
暁の言葉に慌てて、ちょぅど目の前にあったコンビニを見て言い訳する。
「俺も。」
タクシーを降りる私の手を引っ張る、はにかんだ翔。
その笑顔が可愛すぎて───。
翔と一緒にコンビニに入ると、雑誌を立ち読みする同年代の女の子二人の会話が耳に入ってきた。2006-10-26 05:38:00 -
525:
麗◆C2IP6NrF2Q
「ハル〜?何してんの、行くよ?」「これ…めっちゃ大事な友達に似てるな思て…」
「あ〜姉弟のやつじゃん?今流行ってるよね-!!」
そこまでで、二人の会話を聞き入る私の肩を誰かがが叩く。
「タク待たしてんねんからはよ行くで。」2006-10-26 05:45:00 -
526:
麗◆C2IP6NrF2Q
『ちょぉ待ってやっ翔!!』
翔を追いかけて走ると、彼は立ち止まった。
「…さっきの会話聞いたやろ?お前はもう一般人やないねん。自覚持てよ。」
私は何も言えず、立ちすくんでしまった。
「俺が守ったるやんけ。」2006-10-26 05:50:00 -
527:
麗◆C2IP6NrF2Q
その言葉に、タクシーに乗りこむ翔の背中に抱きついた。
「おいおい、おまえらあんまいちゃつくなよ-笑。」
暁の意地悪そうな言葉と笑顔なんて無視して、私は翔にくっついたまんまでいた。
「かまへんやんけ!見てんのはお前と運転しとぉおっちゃんだけや笑!!」
翔が笑うと、私たちが何者か気づいているのか、運転手さんは「安心しぃ、おっちゃん誰にも言わんさかいな!」と笑ってみせた。2006-10-26 05:59:00 -
528:
麗◆C2IP6NrF2Q
「なんや!おっちゃんも関西の人なんや!関西人なら絶対安心やわ笑!」
また笑う翔につられて、車内は笑い声に包まれる。
穏やかな時間。すごく心地いい。そう言えば、初めて翔に会った日もタクシーに乗ったことを思い出し、なんだか遠い昔の事かの様に懐かしむ自分に、また笑った。2006-10-26 06:05:00 -
529:
麗◆C2IP6NrF2Q
翔おすすめの、六本木にあるオムライス専門店に入り、鮭とほうれん草のクリームソース掛けオムライスを注文し、うきうきの私に翔が真剣な表情を見せる。
「さっき言うたけど、俺ら明日から地方回りやねん。麗と真は留守番やから、ちゃんとおとなししとけよ。」
『…わかってる。』2006-10-26 06:13:00 -
530:
麗◆C2IP6NrF2Q
「死んでも、服買いに行きた〜い!とかあほなこと言ぅなよ?」
翔の言葉と同時に運ばれた料理を無言で受け取り、俯いた。
『…どんぐらい行くん?』
美味しそうな香りが漂う。
「二週間くらいちゃぅか。」2006-10-26 06:18:00