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伍行国

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  • 1:

    ヌッシー

    「はぁ。はぁ。」
    幼い少女が息を切らせて走っている。年の頃は10ばかしだろうか。
    少女は崖っぷちに追い詰められた。
    5メートルはあるだろ、大きく黒い鷹のような魔物が少女を襲う。

    2009-05-30 02:36:00
  • 25:

    名無しさん

    夕食をすませ、ひと段落つい事ミカちゃんから提案があった。
    「夏の夜と言えば肝試しでしょ。ね、お兄ちゃん。」
    『…ああ。』
    皆遊び足りないと感じていたのか、全員一致で決定した。
    コースも一本道だというし、ミカちゃんの強い希望もあって、私&琥珀ペア。佐々木君&ミカちゃんペアの二組で順に山道を歩く事にした。

    2009-05-30 23:51:00
  • 26:

    名無しさん

    この道は真っ直ぐ一本道でそのまま進むと崖があり、そこが折り返し地点だ。懐中電灯を手に私達が先陣をきった。
    すっかり辺りは暗くなっていた。昼間のあの暑さはなんだったのか。昼とは打って変わって冷え込み、肌寒いくらいだ。気味は悪いが怖くはない。何だかんだイヤミな奴ではあるが、琥珀はいざという時は頼りになる男だと私はしっている。
    そういえば、こんな遠出をして、更に夜2人っきりで歩くなんて初めての事だ。なんだか急に恥ずかしくなってきた。
    しばらく歩くと崖が見えてきた。あそこだ!!
    ーーーードクンッーーーーー

    2009-05-31 01:02:00
  • 27:

    名無しさん

    ーーーードクンッーーーー
    崖の手前までくると、頭に衝撃が走り鼓動が速まるのを感じた。
    「…うっ……わ…私、前もここに来たことがある………」
    『……それは、ここじゃない…』

    2009-05-31 01:10:00
  • 28:

    名無しさん

    『……ここじゃない世界だ…』
    「…え!?何行ってるの?…意味分かんない」
    頭が痛い。鼓動がドンドン速くなる。脈うつ血液が蒸発しそうだ。それに琥珀の様子も変だ。ここじゃない世界!?なんの事??
    『…。』
    「…うっぐ…。ね、ねぇ琥珀。それより私、何か思い出しそうなの。はぁはぁ。この先に行くと私の過去を取り戻せる気がするの…でも怖い。凄く怖い。」

    2009-05-31 01:25:00
  • 29:

    名無しさん

    『…』
    琥珀は黙ったままだ。
    私は琥珀に止めて欲しかった。気分が悪いなら皆の所に戻ろと言って欲しかった。
    しかし、琥珀は何も言わない。琥珀はまるで私に選べと言っているかのようだ。そうに違いない。前に進むも、このまま立ち止まるも、自分で決めろと言っているんだ。

    2009-05-31 01:45:00
  • 30:

    名無しさん

    あんなに知りたかった私の過去がその先にある。知りたい!知るのが怖い。でも、私は知らなきゃいけない。
    過去の私に何があったのかは分からない。でも過去の私も今の私も、どちらも私なのだ。受け止めなきゃ行けない。
    私はふらつく体を奮い立たせ一歩一歩、前に進んだ。少しずつ少しずつ崖に近づく。近づく毎に恐怖が蘇ってきた。

    2009-05-31 01:48:00
  • 31:

    名無しさん

    「あ、わ…私、大きな鳥に…そ、そう【鬼鳥】に追われて崖まで逃げてきて…それで…えっと、それから。い…いえ、あれはただの鬼鳥じゃなかったわ。何者かに操られた【入内鷹】……」
    (えっ!!?鬼鳥!?入内鷹!?なんで私あの鳥の名前しってるの!?)
    『それで?』

    2009-05-31 02:07:00
  • 32:

    名無しさん

    「うん。えと、龍が…そう!凄く綺麗な金色の龍が現れたの…月の光に照らされてキラキラ輝いて…その龍は私を助けてくれようとしたみたいなんだけど、私崖から落っこちちゃって。…あ、でもコレは夢の話なの。そう。今朝見た夢。この夢のせいで叫んじゃったの。あはは。でもス…スリッパで叩くん事ないじゃない。…あはは…は」
    『…それは夢では御座いませぬ。あちらの世界で体験された記憶に御座います。スリッパの件は…申し訳ございませんでした。今までのご無礼お許し下さい。』
    琥珀はそう言うと、肩方の膝付き頭を下げた。
    私の下に膝を付いた琥珀の金髪は月の光に照らされてキラキラ輝いていた。

    2009-05-31 02:21:00
  • 33:

    名無しさん

    「やだ何言ってんのよ!!やめてよ!!やめて!顔を上げてよ!それになんなのその喋り方!私は、この世界の人間よ!前田桜花よ!私にはお母さんもお父さんもいる。琥珀だって知ってるでしょ!!今朝だって一緒に朝食食べたじゃない!」
    震える体に力込め目一杯叫んだ。目の前の人は本当に琥珀なのか?琥珀が琥珀じゃないみたいで私はただただ震えた。
    『おじさん、おばさん…いえ、あの方達は、本当のご両親ではありません。私も前田琥珀ではありません。それに本当の前田桜花という少女は5年前、前田琥珀と共に亡くなっておいでです。あなた様の本当の名は……』
    聞きたくない。聞きたくない。聞きたくない。聞きたくない。

    2009-05-31 03:16:00
  • 34:

    名無しさん

    『あなた様は…伍行国次期国王・女嘩(じょか)様であらせられる』
    「いやぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
    その名を聞いた瞬間、あらゆる記憶が蘇った。私の失った過去が津波のように私の中に押し戻されてくる。頭が痛くて破裂してしまいそうだ。
    『琥珀、桜花!どうした。怒鳴り声が聞こえて来てみたら、今度は叫び声だ。おい!桜花大丈夫か?』

    2009-05-31 03:33:00
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