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『あの夏を もう一度』
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1:
◆/fmXna4sZY
耳をすませば 今も聞こえてくる
あの日の 波の音
指の隙間から 零れ落ちる砂のように…
いつか、消えてしまうの?2006-05-22 04:35:00 -
21:
◆/fmXna4sZY
「……ほら、掴まれ。」 『え…あ、いーですっ。本当に』「…ったく。ほら」『えっ……!!』
信じられない・・・ 『ちょっ本当に、離して…!!大丈夫だから!』
「また、死にてーの?」
2006-05-22 15:11:00 -
22:
◆/fmXna4sZY
『……』
足が痛くて… 恐怖で、動けない…
黙り込むあたしを背負ってそのまま歩き始めた。あたし、何してんだろ… 「ボード引っ張るから、落ちないよーにちゃんと掴まってて」『うん…』
初めて触れた体からは、海の香りがしたんだ――…2006-05-22 15:20:00 -
23:
◆/fmXna4sZY
「で、なんであんなトコにいたの?…俺がいるの見えなかった?」
『見えてた…』
浜辺について、サーフボードに座り込む彼に、濡れた服を絞りながら答える。 「じゃ…なんで?」 溜め息混じりに、また質問を繰り返される。
『体が勝手に…動いてた』
だって、本当の事だから。2006-05-22 15:26:00 -
24:
◆/fmXna4sZY
「…名前は?」『え…?』「アンタの名前。俺は、 瀬名 柊二。」
『あ… あたしは… 泉』 「泉は、海が好きなん?」『好き…海は、落ち着くから。いつも全てを、忘れさせてくれる』
気付けば、太陽は夕日に変わり、夕日は、地平線の向こうで広い海に沈みかけていた。深い紅が、深い青に溶け込んでいく…
なんて情緒溢れるんだろう2006-05-22 15:40:00 -
25:
◆/fmXna4sZY
「あんま、危ねー事すんなよ。命は粗末にするもんじゃないからな。」
『…そうだね。』
「あ、夕日…沈んだ。日暮れると冷えてくるから、気付けて帰れよ。こっから家近いの?」
『ん…近いよ。じゃあ、今日は本当にごめんなさい。じゃあ、また』
あたしは立ち上がり、堤防に向かって歩き始めた。2006-05-22 15:49:00 -
26:
◆/fmXna4sZY
「いづみ!夏が終わるまでは俺、毎日ここにいんだ。忘れたい事あんなら、顔出しに来いよ」
後ろを振り返ると、柊二が笑顔でそう言った。
『ありがと…また来るね』
柊二、聞こえる?この日の【言葉】の重みが、あたし今になって分かるんだ…2006-05-22 15:58:00 -
30:
美雨
おもしろくなりそぉ??続き期待してます?
2006-05-22 22:56:00