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DEAR…
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1:
名無しさん
今思えば
その時の一瞬が
すべてだった。2010-04-10 14:26:00 -
15:
名無しさん
「…――――うん。だから?」
「あいつ誰にも言わずに行く気だったって。俺も今日聞いた。ゆうとの引っ越し、俺とお前しか知らん」
頭がうまくまわらなくて、心臓がとうとう壊れたように鳴り止まずかずきの声が遠くで何かを言い続けた。2010-04-10 15:13:00 -
16:
名無しさん
「―――――聞いてる?!」
かずきの怒鳴り声にも似た声で我に帰る。
「そ…―なんだ………」
やっと出た間抜けな声。かずきは何が言いたい?2010-04-10 15:17:00 -
17:
名無しさん
「俺とゆうとは親友で!あいつ俺には言わずに行けなかったって。今日話してくれた。でもお前には、俺より先に言ってるってこと意味わかるよな?」
「―…………わかんない―」
わかんない。親友とかサクっと言ってしまえるまだまだ青い私達にこの難題を解けるわけがない。
2010-04-10 15:20:00 -
18:
名無しさん
今にも掌をすり抜けて行きそうな受話器を必死で両手で包み、
私の頬に理由もわからない涙がいくつも筋を作った。
「…お前、ゆうと好きじゃん。」
そりゃバレるよね。かずき以外にも私の気持ちに気付いてる人はいるだろう。2010-04-10 15:23:00 -
19:
名無しさん
「……まだ、付き合うとかわかんないし、まだガキだし。でもちゃんとしろ!お前絶対後悔する!北海道なんか俺行ったことないけど、大人になったらいつでも行けるって!俺も今年のお年玉とかまだあるし、お前もあるだろ?…あ!入学祝いとかだってもらえるじゃん!
……何とかなるよ。
何とかしろよ!!!
ゆうと……泣いてたんだぞ!
お前も泣いてんじゃん!!」2010-04-10 15:33:00 -
20:
名無しさん
そう言いながら
かずきは泣いていた。
彼の優しさに私はこれからも幾度となく救われることになる。2010-04-10 15:35:00 -
21:
名無しさん
リビングに子機を戻しに行くと、母と目が合い、それだけで折角止めたはずの涙が溢れ出し
母の胸で声を出してこれでもかって位泣いた。2010-04-10 15:39:00 -
22:
名無しさん
次の日、かずきとすれ違ってもいつものかずきで。彼なりに気を遣っているのか、あとは私次第ということなのか。
ゆうとくんとは挨拶を交わしただけで涙が出そうになった。
何も聞けなかったから、引っ越し先が北海道なんて知らなかった。3年前、北海道から転校してきたから、また両親の仕事の都合で故郷へ戻るのだろうか?2010-04-10 15:43:00 -
23:
名無しさん
卒業式まで五日となった日、私は熱を出して学校を休んだ。
自慢じゃないが…いや、かなり自慢だが、私はゆうとくんが転校してきてからの三年間一度も学校を休んだことがない。自分自身が気持ちに気づくよりずっと前からゆうとくんは私の特別だったのかな。
熱で思うように体が動かない私を母は優しく看病してくれて、色んな話をしてくれた。2010-04-10 15:51:00 -
24:
名無しさん
父との馴れ初めや、初めて付き合った人のことなんかを私に話す母。
何か気付いていたのかな?
小学生の保護者の情報網は侮れないし、何か知ってたのかもしれない。どうであれ、母の優しさには変わりない。
「明日は学校行けそう?学校から帰ったらクッキー焼こうか」2010-04-10 15:55:00