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みきちゃん♪
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1:
紗織
はじめまして。紗織です。15歳の夏休みに年上の彼氏が出来ました。相手は25歳、名前は陸。通称りくちゃんです。
15歳時分のあたしには年上過ぎるりくちゃんに、遊ばれてるんかとビクビク恐れながらも、なんとなく上手くいっておりました。あれよあれよと交際7年目に突入-☆
するはずやった。2010-06-17 13:15:00 -
15:
名無しさん
『りくちゃん!?大丈
『きゃ!!りっくん!!火傷してないっ??』私が言い切る前にみきちゃんが大慌てで声が重なった。
『あはは、やってもた。痛いわあ』『ちょっと待ってね!すみません氷いただけますか?』とウエイターに駆け寄るみきちゃん。
即座に席に戻ってくるや否や、可愛い小花柄のハンカチに氷を包み、さらに火傷した陸の右手を優しく握った。2010-06-17 14:19:00 -
16:
紗織
パチンッッ━━。
乾いた音が店内に響く。
何が起こったのか理解出来ていないのか周りの視線が一気に集中する。
力いっぱいにみきちゃんの手をはたいてしまった私へと。2010-06-17 23:35:00 -
17:
名無しさん
非常に気まずい空気。
どうしよう、何か言わなきゃ。ごめん?そうや、ひとまず謝らなあかんわ。
『…らんといて!りくちゃんに触らんといてっ!!』
口から出てきたものが全然謝罪の言葉じゃなくって自分でもびっくりした。2010-06-17 23:38:00 -
18:
名無しさん
『ちょっ紗織、何言って…最低やなお前。ごめんなみき?痛かったな?』必死にフォローする陸に何も言えなくなってしまった。
『いいのいいのっ。紗織ちゃんゴメンねっ♪そんなつもりなかったんだけど』
弁解するように皆に告げたあとにゆっくりと私の方へ振り返り言った。2010-06-17 23:41:00 -
19:
名無しさん
『紗織ちゃんはちょっとヤキモチ妬いちゃっただけなんだよね-っ♪りっくんってドジなとこあるから大変だよねえ?笑』
周りにはきっと私をなだめるように見えたやろう。でも私は見逃せなかった。
みきちゃんの口角がニタリと上がったのが。2010-06-17 23:44:00 -
20:
紗織
『それより火傷したの平気なの?りっくん飲み過ぎちゃダメだよお♪』
『ほんまやぞ岡山!ちゃっかりみきに手握って貰いよって、計算かww』
計算してるのは陸じゃない。この女・・何か企んでる。2010-06-18 21:54:00 -
21:
名無しさん
同僚さんのちょけた一言で、何事もなかったかのように再び和やかに食事しだす皆。
ついさっきの出来事に誰も触れない。触れてこない。
こんなとこで痴話喧嘩するつもりはないのも確か。好都合やと考えるべきなのか。2010-06-18 22:06:00 -
22:
名無しさん
17歳の陳腐なプライドで、みきちゃんに謝ることはしないままに、食事会は終わりを迎えた。
お店を出たあと、ぞろぞろと駅へと向かうご一行。
みきちゃんはちゃっかりと陸の隣をキープしている。私は一人、距離を空けて後ろをついていく。2010-06-18 22:09:00 -
23:
名無しさん
『紗織、お前1人で帰れるか?俺みき送ってくるわ』
駅に着くなり陸が言う。
隣に寄り添うみきちゃんは頬がやんわりと赤い。
飲んだんか!?いつの間に・・
オレンジジュースの設定はどうしたんやくそババアが2010-06-18 22:15:00 -
24:
名無しさん
『わかった。。』もう陸の顔を見て話したくなくて、みきちゃんの足元の方へと視線をやった。極力、自然に見えるように。
みきちゃんが春色の可愛いパンプスを履いているのを見て、ふわっとNANAの幸子が頭をよぎった。嫌なこと想像してもた。心臓が脈打つ。2010-06-18 22:17:00