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好きと言いたかった
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1:
まり
今朝はインターホンの鳴る音で目を覚ました。インターホンを見ると50半ばのスーツを来た男が立っていた。
『朝っぱらからセールス?』私は居留守をすることにした。
2010-12-10 14:46:00 -
181:
まり
そして、再びインターホンが鳴って私は返事をした。すると、画面の中の紳士はこう言った。
『朝早く、失礼致しました。わたくし、藤堂タカヤ氏の名を受けまして本日お邪魔させて頂いております』2010-12-27 02:27:00 -
182:
まり
私は思わず解除のボタンを押していた。見覚えある紳士は藤堂さんの代わりに一度だけ店に来たことがあった。
カーデガンをはおり、玄関をあけると紳士は深々と頭を下げ、用件を話し出した。2010-12-27 02:30:00 -
183:
まり
『実は…』
静かに話し出した紳士の話を聞き終わる前に、私は全身の力が抜けていくのが分かった。ガクンと膝が床に落ちた。
『嘘でしょ…?!』2010-12-27 02:33:00 -
184:
名無しさん
見てます?頑張って?
2010-12-28 18:37:00 -
185:
まり
ありがとうございます!
2010-12-29 10:55:00 -
186:
まり
私はその紳士、本名、初澤さんに連れられて藤堂さんの元へ向かった。半年ぶりに会った藤堂さんは顔色こそ良かったが、身体は痩せこけていた。ガンだった。発見した時には時既に遅く、抗がん剤で痛みを抑えながら、その時を待つだけだった。
2010-12-30 00:03:00 -
187:
まり
『マリちゃん…会えて嬉しいよ』痩せた、その手をしっかり握り私は頬に当てた。
『急に姿を消すんだもんな〜ひどい子だよ』藤堂さんは優しく微笑んだ。私は言葉が出なかった。2010-12-30 00:11:00 -
188:
まり
こんな時すら藤堂さんは私に優しい。私は藤堂さんから逃げ出したのに。藤堂さんの為だと言い訳をして、自分に自信がなかっただけだった。汚れていく自分を自分で哀れんで…。
『疲れた顔してる。頑張ってるんだね…無理しちゃダメだよ』2010-12-30 18:15:00 -
189:
まり
私は自分に腹が立って、腹が立って泣いた。
『藤堂さん!死んじゃ嫌!』
その日から、私は毎日病院へ行った。毎日、毎日、藤堂さんと居た。大切な時間がすり抜けて行くようで一緒にいても心細かったけれど一人でいるなんて、堪えれなかった。2010-12-30 18:18:00 -
190:
まり
店からの電話は一度も出なかった。休むとだけメールしただけの私に、きっともう戻る場所はないと思った。日に日に弱っていく藤堂さんは、いつも笑顔で私にこう言った。
『僕、幸せものだな。こうして毎日マリちゃんが隣にいてくれるんだもんね』2010-12-30 18:23:00