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好きと言いたかった
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1:
まり
今朝はインターホンの鳴る音で目を覚ました。インターホンを見ると50半ばのスーツを来た男が立っていた。
『朝っぱらからセールス?』私は居留守をすることにした。
2010-12-10 14:46:00 -
21:
まり
私なんかとは住む世界が違います!そんな風に思えた。汚いもの何て見た事がないような、清んだ瞳で笑いかける彼を私は直視出来ないでいた。
『お腹空いてない?』そう言って藤堂さんは私にコンビニの肉まんをくれた。
『ありがとう。でも…』2010-12-10 17:45:00 -
22:
まり
戸惑う私に藤堂さんは
『そっか!接客業だもんね!ダメだよね!僕、気が利かないね…接客業してるのに』そう言って頭をかいた。
『いえ、食べます。ありがとう』私と藤堂さんは二人で肉まんを食べた。部屋中が肉まんの匂いでいっぱいだった。2010-12-10 17:48:00 -
23:
まり
『今日、出ててくれて良かったよ。なんか昨日はせわしなく時間が過ぎて、ゆっくり会いたいなって思ってね』藤堂さんははにかみながら、そう話した。
(たまたまじゃないんですよ)私は、心の中で思いながら『ほんと、私こそ出て良かった』と答えた。2010-12-10 17:51:00 -
24:
まり
藤堂さんはわざわざホームページなんて見ないらしく、私がほぼ毎日出ている事を知らなかった。この日はコンパクトDVDプレイヤーを持って来てくれていた二人で映画を見た。
藤堂さんはコーヒーを飲み、この日も指一本私に触れてこなかった。2010-12-10 17:54:00 -
25:
まり
次の日も藤堂さんは予約をしてくれていた。12時〜22時。私の定番の出勤時間。原則、夜中だけは避けていた。
今日も藤堂さんは優しい笑顔で私に会いに来た。
『藤堂さん、お仕事は?』私が聞くと
『ちょっと電話が入ると思うんだ、ごめんね』と藤堂さんは答えた。2010-12-10 17:57:00 -
26:
まり
若干、初日はともかく二日続けてオープンラストを予約する藤堂さんを警戒しつつも、給料以外に何か喜びを感じる自分がいた。
この日、藤堂さんの携帯は引っ切りなしに鳴っていた。鞄からパソコンと手帳を取り出してはスケジュールを打ち合わせしているようだった。2010-12-10 18:06:00 -
27:
まり
気にしない様にしていても、小さな部屋に二人。嫌でも彼の話し声は耳に入る。『じゃあ、木曜日に』『それでは木曜日で如何ですか?』『でしたら木曜日の12時に』『それ木曜の朝一にしといてもらえるかな?』藤堂さんは、仕切に木曜日にばかり予定を入れていた。
2010-12-10 18:09:00 -
28:
まり
(木曜日は会えないな…)私はおかしなことを思った。会う約束なんてしてない。決まりもない。何日か連続で来た客がいなかった訳じゃない。ただ、藤堂さんは時間が異常に長いだけのこと。どこかで何か期待仕出しそうな自分を私は馬鹿にした。
2010-12-10 18:12:00 -
29:
まり
この日、藤堂さんは夕方にフロントから出前を取ってくれた。正直、客と寝る部屋で食欲など湧かず、私はほとんど食べなかった。
『食欲なくて』私がそう言うと、どこまで察したのか、
『ごめん。僕、デリカシーなかったね』と藤堂さんは答えた。2010-12-10 18:16:00 -
30:
まり
藤堂さんはあまり私の事を聞いてはこなかった。ただひたすら自分の話をするばかりだった。学生の頃の話を聞いた時は、やっぱり坊ちゃんだなと少し悲しくなった。中学から私立に行き、大学を出て、一般職に着いた後、計り知れない借金をしてパチンコ屋を開業。一代ですることは、そうあることではないと聞いたことがあった。
2010-12-10 18:21:00