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〜記憶〜
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1:
ナオ◆3SY5uqK/6I
『キーーーッ』 『ガガガガガー』 『誰か〜救急車〜……』 〜〜〜〜〜〜〜〜
2011-11-28 06:30:00 -
50:
ナオ◆3SY5uqK/6I
その話しを聞いた私は怒りと悔しさと悲しみでいっぱいになった。紗江は『香織んとこ行く。言って話しつけてくる』と言い部屋を出ていった。私は止める気力さえ失っていた。
2011-11-28 14:42:00 -
51:
ナオ◆3SY5uqK/6I
ー病室ー
紗江は病室に乗り込んだ。相変わらず香織は懸命に付き添っていた。
紗江『ちょっと話しあるから来て(怒)』
お母さんはいない。
香織『困ります。出ていって下さい。』
紗江は無理矢理廊下に引っ張り香織の頬を叩いた。
香織『きゃ、何すんのよ』
紗江『あんた最低。あんたは勇樹くんに振られたんだよ。奈央子以上にはなれないんだよ。』2011-11-28 14:47:00 -
52:
ナオ◆3SY5uqK/6I
香織『あんたに関係ない。それにあの人(奈央子)は付き添いに来ないじゃん。私を責める権利はないよ。』
紗江『あんたのせいだよ。バカじゃないの。勇樹くんが目を覚ました時に一番会いたいのは奈央子なんだよ。』2011-11-28 14:51:00 -
53:
ナオ◆3SY5uqK/6I
私は何をしてるんだろう。紗江や健次くんが私の為にこんなにしてくれてるのに。強くならなきゃ駄目だよね。勇ちゃんが目を覚ました時に隣にいてあげなきゃ。私は病室に向かった。
2011-11-28 14:56:00 -
54:
ナオ◆3SY5uqK/6I
病院に着いて勇ちゃんの病室に向かった。紗江と香織とお母さんが廊下に出て病室の中を心配そうに見ている。えっ?何?勇ちゃん?
私は走った。勇ちゃんが目を開けていた。お医者さんが何かしている。紗江が私に言った。『奈央子〜目を覚ましたんだよ〜!』私は勇ちゃんの元へ行こうと病室に入ろうとした。と同じに香織が私をはね除け勇ちゃんにすがり泣き出した。お母さんが泣きながら香織に『良かった。香織さん有難う…本当に有難う』2011-11-28 15:04:00 -
55:
ナオ◆3SY5uqK/6I
私は自分が場違いな所にいると錯覚した。何これ…何なの?
その時勇ちゃんが私を見た。「勇ちゃん!奈央子だよ!」と心の中で叫んだ。勇ちゃんの目線は私から外れ母親に向かった。『か…母さん?』勇ちゃんが喋った。お母さんは泣き崩れた。2011-11-28 15:10:00 -
56:
ナオ◆3SY5uqK/6I
勇ちゃんが私を見て何も言わない。そして香織を見ても何も言わない。そして紗江も。その時健次くんが息を切らしながら病室に入ってきた。『勇樹』勇ちゃんは健次くんをジーっと見て何か喋った。『け…健次?どうした?』勇ちゃんは今の状況を把握出来てないようだった。
2011-11-28 15:16:00 -
57:
ナオ◆3SY5uqK/6I
一旦廊下に出て医者の診断を待った。お医者さんの話しはこうだった。
勇ちゃんは記憶障害を起こしている。大人になってからの記憶がない。健次くんは勇ちゃんの幼なじみだから覚えている。私や紗江、香織の記憶は失っている。2011-11-28 15:22:00 -
58:
ナオ◆3SY5uqK/6I
なんでこんな事になってしまったんだろう。勇ちゃんの中から私が消えた。私の中には勇ちゃんがいっぱいなのに…。私は先の見えない暗闇に迷い込んでしまった。紗江も泣いていた。私が可哀想だと。
2011-11-28 15:27:00 -
59:
ナオ◆3SY5uqK/6I
香織が勇ちゃんにしがみ付き『勇樹くん、私だよ。香織だよ。』
勇ちゃんは困った顔をして何も言わない。お母さんも一緒に『勇樹、香織さんよ』とその時紗江が『お母さん、違う…』と同じに私はその場から逃げ出してしまった。2011-11-28 15:32:00