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君に恋した。
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1:
祐輝
当時、俺は中学2年。
学校はいわゆるマンモス校で、クラスは9クラス。こんな大きな学校だったが、俺はその中でも目立つ存在だった。
3兄弟の末っ子で、兄二人はモデル、自分でいうのもなんだが俺もそれなりにイケメンだ。
女なんかいくらでもいる、そう思っていたが、ある日俺は恋に落ちた。2012-06-02 18:14:00 -
41:
祐輝◆YAtFvu3vOw
【舞に触んな!!美月いい加減にしろよ!!】
俺に気付いた美月はさっきまでの表情とは変わり、甘えた声で言って来た。
『だって美月の祐輝だもん。祐輝に色目使うなんて許せないよぉ?だから最近祐輝冷たかったんだよ』
そう言って抱きついて来た美月を俺は振り払い、言い放った。
【俺はお前のもんでもないし、お前うぜーよ。もう彼女でもないから。腹黒い女なんかいらねーしな】2012-06-03 01:52:00 -
42:
祐輝◆YAtFvu3vOw
ちょうどその時、修也たちが教室に戻って来た。
泣き崩れる美月。慰めながらも喜ぶ男共。
修也は俺にVサインした。
舞は普段以上にボサボサになった髪を直さずに、ずっと下をむいたままだった。2012-06-03 01:58:00 -
43:
祐輝◆YAtFvu3vOw
俺は舞の近くにかけより、【ごめん】と謝ることしかできなかった。気の利かない俺に修也は『保健室!』と言った。
俺は肩を抱えて保健室に連れて行こうとする。
女子が『キャーキャー』言ってるのが聞こえる。俺が魔女を抱えてるのが信じられないという感じだ。
舞は下をむいたまま保健室まで歩いた。2012-06-03 02:03:00 -
44:
祐輝◆YAtFvu3vOw
保健室まで俺も舞も一言も話さなかった。彰人たちは教室の片付け、修也は保健室までついて来てくれた。
保健室に着くと修也は先生と何かを話していた。修也は俺にVサインをして、そのまま先生と保健室を出て行った。
今ここには舞と2人きり。
無言で過ごす時間はゆっくりと流れた。2012-06-03 02:08:00 -
45:
祐輝◆YAtFvu3vOw
少ししてから俺は舞を抱き締めた。これは俺なりの慰め方だった。
【ごめんな。恐い思いさせて。もうないから。俺が守るから】
俺は自分自身、何を言ってるかわからなかった。
ただそっと顔をあげた涙目の舞に、俺は恋をした。2012-06-03 02:11:00 -
46:
祐輝◆YAtFvu3vOw
綺麗な目、初めてみたメガネなしの顔はとてもとても綺麗だった。ゆっくり髪を綺麗にしていく。
俺はドキドキが止まらなかった。触れているのもやっとで、こんな気持ちは初めてだった。
ドキっとすることはあってもここまで胸が高鳴ることはない。どうしていいかわからない。言葉も出なかった。
そんな俺に舞はいう。
『祐輝に迷惑かけてごめんね』2012-06-03 02:16:00 -
47:
祐輝◆YAtFvu3vOw
《祐輝》
そう呼ばれただけで、また胸が高鳴る。このまま抱き締めたら、俺死ぬのか?というくらい苦しかった。でも伝えなきゃいけないことがある。
【舞!今日綺麗だよ!お前魔女ぢゃないし、俺が絶対お前変えてやるから。だから。。。】2012-06-03 02:19:00 -
48:
祐輝◆YAtFvu3vOw
それ以上は言えなかった。舞は黙って聞いていてくれた。
でも約束はした。もう元には戻らない。前に進むって。
俺はこいつ守らないといけないと思ったし、何より好きになってもらわないといけないと思った。
舞は俺を強くしてくれたし、舞のおかげで初めて目標ができた。2012-06-03 02:23:00 -
49:
祐輝◆YAtFvu3vOw
教室に戻ると美月はいなかった。俺はクラスの奴らを睨めつけるように席に座った。いじめに参加して奴は俺とは目を合わさない。
純はにこにこしながら、こっちを見ている。先生に授業中だと注意されるが、純の言葉にみんな凍りついた。
『久しぶりに楽しめそうなんだ、先生』
腹を抱えて笑う純。彰人と孝太は呆れ顔だ。修也は言ってるよーという顔で俺をみる。
当麻は。。。2012-06-04 08:11:00 -
50:
祐輝◆YAtFvu3vOw
当麻は少し前から学校に来ていない。誰もそのことには触れなかった。
俺は授業が嫌になって休んでいるんだろうと思っていた。
そして昼休み。。。2012-06-04 08:14:00