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君に恋した。
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1:
祐輝
当時、俺は中学2年。
学校はいわゆるマンモス校で、クラスは9クラス。こんな大きな学校だったが、俺はその中でも目立つ存在だった。
3兄弟の末っ子で、兄二人はモデル、自分でいうのもなんだが俺もそれなりにイケメンだ。
女なんかいくらでもいる、そう思っていたが、ある日俺は恋に落ちた。2012-06-02 18:14:00 -
51:
祐輝◆YAtFvu3vOw
今日も屋上で飯を食う。
いつもと違うのは《舞》がいること。さすがにあんなことがあって、1人には出来ないと思い、連れて来た。
修也は舞の顔をじっと見つめる。修也は舞のことが嫌いだった。
だが、またあの八重歯を出したイタズラな笑顔でニッと笑い『メガネないのいいね〜♪可愛く見えるよ?次は髪の毛染めちゃおーか』という。2012-06-04 08:18:00 -
52:
祐輝◆YAtFvu3vOw
孝太が『オイオイヾ(・・;)』と突っ込むが、修也は舞から目を離さない。半分脅しだよな。
困惑しながら、キョロキョロする舞。
【メガネ外しただけでもすごい勇気いるんだって。髪染めるとかありえねーだろ】
俺は修也を睨み付けた。修也は何故かニコニコしている。2012-06-04 08:22:00 -
53:
祐輝◆YAtFvu3vOw
舞『あたし、染めて来ます』
下をむいたまま、小さな声で答える舞。俺は唖然だった。
《舞は修也が好きなのか。。。?》
俺はショックだった。2012-06-04 08:24:00 -
54:
祐輝◆YAtFvu3vOw
修也『学校終わったらみんなで買いこっか』
彰人『純染めるのうまいから、純にやってもらいなよ』
純『おっしゃー金髪にでもしますか!!』
孝太『それはないだろ。まずは暗めの茶髪くらいが無難だろ』
みんなが会話する。俺はただ呆然とし、自分の時間だけ止まったようだった。2012-06-04 08:29:00 -
55:
祐輝◆YAtFvu3vOw
呆然とたたずむ俺の前に、当麻が息を切らしてやって来た。そして俺の前に来て一言
『美月と別れたって本当か?』
当麻が真剣な顔で見つめる。俺は【あぁ】とだけ答えた。
当麻は俺の前に膝まついて大きく息をした。
俺は何がなんだかわからなかったが、純以外はその理由を知っているようだった。2012-06-04 08:36:00 -
56:
祐輝◆YAtFvu3vOw
何も言わず立ち上がると、当麻はそのまま帰って行った。
元々細い奴だったが、少し痩せた感じがした。痩せたというよりはむしろやつれたのかもしれない。2012-06-05 10:43:00 -
57:
祐輝◆YAtFvu3vOw
次の日、舞は茶髪になり、登校した。
誰もが目を疑った。
先生も困惑し、いじめではないかと騒いでいた。
ほんの少し綺麗になった舞はちょっと明るくなった。笑顔も増えた。
横で舞の笑顔を見れることに俺は胸のトキメキと幸せを感じた。2012-06-05 10:46:00 -
58:
祐輝◆YAtFvu3vOw
3年になってからすでに3ヶ月が過ぎた。
バラバラに配置されている俺ら6人の席、先生は席替えをためらっていたようだ。
だが、さすがに1年間このままというわけには行かず、席替えがやって来た。
舞の横もこれでおしまいと思うとなんだか授業に出る気持ちさえ萎えてしまった。
そんながっかりした俺に気づいたのか、舞はメモを小さく折り、俺にそっと渡してくれた。2012-06-05 10:51:00 -
59:
祐輝◆YAtFvu3vOw
《次も一緒になれたらいいな。。。》
読んだ瞬間、ニヤけてしまった俺がいた。
舞の横になりたい、ならなきゃいけない。中学生の俺には極めて深刻な問題だった。2012-06-05 10:54:00 -
60:
祐輝◆YAtFvu3vOw
神頼みなんてそんな無駄なことはしない。ここは修也様頼みで!!
キラキラ光線で修也を見つめると、呆れた顔をしながら、ウインクで返して来た。
修也『先生!提案があるんですけどー』
修也が喋り出す。2012-06-05 11:01:00