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ボーダーラィン
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1:
恋姫
ギリギリの世界で綱渡りしてるょぅな毎日。死ぬ勇気も無ぃょ。今日と言う日がただ通り過ぎてぃくだけだった。
2006-01-11 20:25:00 -
61:
恋姫
卒業前、イジメグループの一人が違う学校の不良に絡まれていた。偶然居合わせた私は、迷ったものの、助けに入った。相手の一人が私の目を見て一瞬、たじろいだ。「お前。。。」
2006-02-10 08:13:00 -
62:
恋姫
「私のクラスメートなんです。解放してもらえますか?」中心的な男が真直ぐ私を見ながら「白けたわ。撤収。」不満げな連れを促して、「お前。。。名前は?」私に聞いた。「人に聞く前に自分が名乗るべきじゃない?」クラスメートを連れその場を離れた。
2006-02-10 08:29:00 -
63:
恋姫
「俺は克哉!次ぎ会った時また聞くわ。」私の背中に向って彼は言った。少しして「なんか悔しいけど。。。ありがとう。」そう言い残し彼女は走って帰って行った。
2006-02-10 08:38:00 -
64:
恋姫
その後、イジメグループは手の平を返したように謝ってきたのだ。私はかなり呆れた。けれど、許してしまったのは孤独を埋められる気がしたからだった。愛子は卒業後、私に連絡してくるようになった。でも逢うのは今日が初めてだった。
2006-02-10 08:51:00 -
65:
恋姫
行く当てのない私は愛子に頼るしか無かった。家に着くと愛子は「しばらく家にいな。」久しぶりに見た愛子はあの時の不良、克哉を思い出させた。かなりやんちゃをしていると聞いていたけれど。家出の理由は聞かないでいてくれた。
2006-02-10 08:58:00 -
66:
恋姫
「男出来た?」愛子に聞かれ、一瞬言葉を失った。「せっかくだから男作ろうよ!」愛子の悪気の無い言い方に少し、気が緩んだ。いつのまにか涙が溢れてきていた。
2006-02-10 09:04:00 -
67:
恋姫
「どぅしたん!?」愛子は慌ててティッシュを渡してくれた。人前で泣くなんて、生まれて初めてのコトだった。しばらく涙は止まらなかった。
2006-02-10 15:52:00 -
68:
恋姫
愛子は泣き止むまで、ずっと隣に座って黙って待っていてくれた。しばらくして愛子は「何があったかは聞かないでおくわ。話したくなったら話してよ!」私は一人じゃないのだと、思えて余計に涙は止まらなかった。
2006-02-10 15:58:00 -
69:
恋姫
何故。。。本当の家族より友達の方が心許せてしまったのだろう。あの家に私の居場所は無かったからなのだろうか。一番心を許していた兄の裏切りはそれを決定付けた。
2006-02-10 16:03:00 -
70:
恋姫
「今日ナンパされに行こうよ」愛子が言った。「なんて冗談。彼氏の友達紹介してあげる。」(男なんて。。。)結局言いだせなかった。出掛けるにしても夜だから、私達は眠ることにした。
2006-02-11 11:52:00 -
71:
恋姫
最近泣いてばかりだ。すっかり疲れて私は深い眠りについた。
2006-02-11 11:58:00 -
72:
恋姫
全く、夢を見なかった。それほどに深い眠りだったのだと思えた。「起きた?お風呂入っておいでよ。」愛子の優しさに少し戸惑いながらも、久しぶりにゆっくりとお湯に浸かった。
2006-02-14 09:39:00 -
73:
名無しさん
しぉり?
2006-02-21 04:11:00 -
74:
恋姫
愛子が家に友達を呼んだのは初めてなのだとお昼をご馳走になっている時に愛子のお母さんが言っていた。(愛子も悩みとかあるのかな。。。)お風呂に浸かりながらふと、思った。
2006-02-22 07:06:00 -
75:
恋姫
すっかりリラックスしている自分に驚いた。(人の事心配する余裕残ってたんだ。。。)愛子に心を許してしまえる気がした。とりあえずお風呂を出て部屋に戻った。
2006-02-22 07:21:00 -
76:
恋姫
「おかえり!ほらっ、早く支度して!出掛けるよ!」愛子はもう出掛ける用意をして待っていた。化粧をあまりしない私は支度にさほど時間はかからなかった。
2006-02-22 07:31:00 -
77:
恋姫
16才。初めての家出。私の家族はきっとどんな友達がいるのかも知らないだろう。そして愛子の家にいることも想像つかないだろうと思えた。今はただ、愛子の優しさに甘えていたかった。
2006-02-23 03:51:00 -
78:
恋姫
愛子のお母さんはスナックで働いてる。今日は同伴らしく早くに出掛けているらしかった。とりあえず私達は夜の街へと出掛けた。近くの駅で彼と待ち合わせてると、愛子が言った。
2006-02-26 17:12:00 -
79:
恋姫
駅が近づくにつれ、急に動悸がしてきた。やはり兄や父を思い出してしまう。「どうしたん?」愛子が心配そうに覗き込んだ。「大丈夫だょ、ちょっと緊張して」作り笑いを無理矢理作った。
2006-02-27 01:42:00 -
80:
恋姫
「愛子!こっち!」その時、愛子の彼が声をかけて来た。「武士!もう来てたの!」愛子は嬉しそうに声をあげた。私は体の震えを止めるのに必死だった。「こいつ、連れの克哉。そっちは?」
2006-02-27 15:47:00 -
81:
恋姫
一瞬、震えが止まった。克哉と呼ばれたその人に視線を向けた。「おまえ、あの時の!」先に声をあげたのは克哉の方だった。『二人、知り合い?』愛子達が口を揃えて言った。何故だか震えも動悸も納まっていた。
2006-02-27 15:55:00 -
82:
恋姫
「ちょっとな。」克哉が言った。「名前は?次会ったら教えてもらう約束だったよな!」それを聞いて愛子は「名前知らなかったの?変なの」みんな笑った。私はやっと口を開いて「小夜子。槙村小夜子です。」
2006-02-28 01:06:00 -
83:
恋姫
私達はボーリングに行くことにした。なんとなく克哉と並んで歩きながらあの、卒業前に出会った時のことを考えていた。ふいに克哉が言った。「あの時さ、おまえのこと変な奴やって思った」「無鉄砲って言うの?なんか拍子抜けしたわけ」「まさか、こんな形で逢うとはな」相づちも打てない勢い。なんとなく笑ってしまった。
2006-03-02 16:34:00 -
84:
恋姫
「あの時、本当はすごく震えてたんだよ。めっちゃ恐かった。あの子、私をいじめてた一人だったし。無視しても良かった。。。でも気が付いたら。。。ごめん!克哉君も変な奴やわ。」恥ずかしくなって誤魔化した。「運命だな!」やけに自信たっぷりと克哉が言った。
2006-03-02 16:55:00 -
85:
恋姫
『仲良すぎ?!』愛子達がからかう。不思議と兄や父のことも忘れていられた。ペアに別れてボーリングをした。克哉君は結構うまくて私が足を引っ張ったわりに勝利!夕飯は愛子達がおごってくれることになった。ご飯も食べ終わった帰り道。
2006-03-04 19:20:00 -
86:
恋姫
「克哉君で良かった。ちょっと。。。男の人に逢うの恐かったから。」なにげなく克哉が頭を撫でた。くすぐったい気持ちになった。
2006-03-05 03:59:00 -
87:
恋姫
「あゆみちゃん!何ぼーっとしてるん?」ふと、現実に引き戻された。「彼氏のことでも考えてたの?」キャバクラで待機中だったの忘れていた。゙あゆみ"は私の源氏名。本名なんてしばらく忘れていたな。
2006-03-06 21:06:00 -
88:
恋姫
小夜子。いまどき、子のつく名前なんて古くさくて嫌いだった。だから今、キャバクラであゆみと呼ばれるたびに新鮮で嬉しいと思えた。なのになんで今更小夜子の時のことなんて思い出したのかな。
2006-03-13 03:31:00 -
89:
恋姫
26才。10年も前のこと。今だに鮮明に覚えている。最近もまた仮面を付け始めてしまったから。「あゆみ、次付くから用意しといて。前の二人指名取れなかったから頼むよ!」
2006-03-13 03:57:00 -
90:
恋姫
店では23才で通していた。気持ちを少し切り替えた。「失礼しまーす!あゆみです。」笑顔で名刺を渡しながら隣に座った。「あゆみちゃんか。なんだか落ち着いてるね、いくつだい?」少なくなった客のお酒を作り直しながら「23才です。」と答えた。客は少しお洒落な感じの中年だった。「僕はやっと落ち着いてお酒を飲めるよ。」「あゆみちゃんも何か飲みなさい。」いきなり気に入られたようだった。
2006-03-13 04:17:00 -
91:
恋姫
店側も客の好みを感じ取りながら女の子を付ける。私はタイミングがよかったのだ。「ありがとうございます!カクテル頼んじゃおっかな!」「好きなもの頼みなさい。」嬉しそうに客が言った。客の名前は岡田サン。岡チャンと呼ぶことになった。岡チャンは結局それから私を指名してさらに3時間延長して帰って行った。
2006-03-13 04:35:00 -
92:
恋姫
「ラストまで居てあげられなくてすまない。明日大事な会議があるからね。夕方連絡するからね。」帰りぎわ岡チャンはご飯でも食べなさいと5000円をくれた。うちに来るお客さんにしては珍しい人だった。店長がやけに嬉しそうに私を見た。
2006-03-13 04:43:00 -
93:
恋姫
やけに金払いのいいお客さんが来ると店長の態度が変わるのが嫌だった。すべてを金でしか見ない。だからこそ店長なのかもしれないけど。岡チャンにありがとうとおやすみメールを打ちながらまた小夜子の時のことを考えていた。。。
2006-03-13 04:54:00 -
94:
恋姫
食事の後、話ながら歩いていたら気付けばそこはホテル街だった。足が止まってしまった。「どうした?」克哉が聞いた。「い。。いきなりは。。ちょっと。。」治まっていた動悸と震えがまた始まった。
2006-03-13 05:05:00 -
95:
恋姫
「えっ?あぁ!違うよ。たけん家がこの先なんだ。驚いた?」愛子の彼氏の。。。そう分かっても震えが止まらなかった。克哉は優しく手を握ってくれた。何故だか克哉は私を安心させてくれた。
2006-03-13 05:13:00 -
96:
恋姫
同時になんだか恥ずかしくなった。「あはは。早とちり(^_^!)恥ずかしいわ」もう克哉の顔は見れなくなっていた。違うドキドキが私を襲った。
2006-03-20 05:59:00 -
97:
恋姫
家に着いてからみんなでDVDを観た。お笑いのだったから少し気が楽になった。気がつくと、愛子達が居なくなっていた。「あれ?二人は?」「さぁ?気付かなかった!」微妙な空気が流れた。
2006-03-23 18:56:00 -
98:
恋姫
ふいに、兄のことを思い出した。何かすごく恐くなってきた。「どうした?震えてるけど、寒い?」克哉クンが肩に手を伸ばしてきたのを思わず振り払ってしまった。
2006-04-10 12:13:00 -
99:
恋姫
「ごめん!本当に男の人、苦手で。。。もっと言えば、恐いの。。。」なんとも言えない空気に、息苦しくなってきていた。ほんの数分がとても長く感じられた。やっと克哉クンが口を開いた。
2006-04-10 12:30:00 -
100:
恋姫
「ごめん!本当は今日、お前が来ること知ってたんだ。愛子チャンに聞いて。ずっと探してた。あいつら気を使って二人きりにしてくれたんだよね。けど、まさかお前が恐がったりすると思わなかったから。理由、聞かない方がいいよな?」
2006-04-11 22:08:00 -
101:
恋姫
私はまだ状況が把握出来ずに、返事に困った。「ごめんなさぃ。ちょっと気が動転してしまって。今はまだ話せないけど、いつか話すから。なんか白けさせちゃったね、ごめん!」「いや、今日、逢えただけで俺は十分だし!」やっと少し、落ち着きを取り戻してきていた。
2006-04-11 22:21:00 -
102:
恋姫
愛子達は結局戻ってこなくて、二人で部屋にあった、人生ゲームに夢中になった。気が付いたら、朝になっていた。さすがに眠くなって二人でソファーにもたれて眠った。自然と手を繋ぎながら。
2006-04-11 22:32:00 -
104:
恋姫
「あゆみチャン、どうした?携帯握ったままぼーっとして。」「えっ?あぁ、ちょっと昔を懐かしんでた。」答えながら、克哉クンのコトが頭から離れずにいた。「昔の男のコトでも考えてたのー?てか指名取れて良かったね!」「ありがとう。本当にラッキーだったよ!」なんとなく、笑いあった。彼女はレギュラーでNo.1のさやかチャン。いつも、私のコトを気に掛けてくれる。
2006-04-13 15:59:00 -
105:
恋姫
家も近くて、二人でよくホストも行く。「今日はどこの初回荒らしに行くー?」が、口癖。大抵は、ホスト以上にホストを楽しませて帰ってくる。「間違いなく、私達、お金取れるよね!」
2006-04-13 16:07:00 -
106:
恋姫
さやかチャンはさすが接客のプロだなって思う。新人ホストは大抵、あっさり退散させられる。私もつい、職業病で接客してしまう。ある意味それが楽しいのだけど。
2006-04-13 19:44:00 -
107:
恋姫
さやかチャンは自分から好きになった人としか付き合わない。どんなに言い寄られても、すべてうまくかわしていく。例え相手が誰もが羨むような人だとしても。「自分が好きじゃなきゃ一緒に居ても楽しくないじゃない!」
2006-04-18 12:15:00