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★手帳★
-
1:
みか
「今日はどうするん?」
「仕事ゃわぁ…。ごめんなぁ。また掛けるゎぁ!」
少し悪怯れて電話を切る。2005-12-01 13:10:00 -
2:
みか
少しため息と煙草の煙を一緒に出す。
―男ってこんな面倒臭いモンだったっけ?―
と、ぼんやりしているのは頭をグリグリ巻きにされている由香。見た目からもわかるように、キャバ嬢。最近二十歳になった。2005-12-01 13:19:00 -
3:
みか
さっき電話で喋っていたのは、客でもない、由香の二個上の彼氏、直人。
付き合って二ヵ月。普通ならラブラブって言葉が似合う頃なのに、マンネリが由香達には似合っていた。2005-12-01 13:25:00 -
4:
みか
「由香さぁん!お願いします!」「はいはぁい!」
鏡でチョイチョイと頭を触って、待機室に香水の匂いを残して、客席に向かう。
ド派手な赤のドレスを身にまとい、ズカズカと店内を歩く姿はやっぱり人の目を引く。2005-12-01 13:48:00 -
5:
みか
「いらっしゃいませぇ!」「相変わらず派手やな!」由香は色を一切使わない、友営だった。
色は自分の首を絞めるとわかっていたから。
特別綺麗な顔じゃないけど、愛敬のある由香は、店では結構人気者だった。2005-12-01 13:59:00 -
6:
みか
お願いしますと、言われたものの、まだ客呼んでないんだけども?と思ってある席に付いた。するとナンバー2のまきさんと客二人がいた。
まきさんは結構私を可愛がってくれる人。なんとなく何故呼ばれたかわかった気がした。2005-12-01 14:11:00 -
7:
みか
「たにっち!まきがこの店で一番好きなゆかチン★こっちはぐっさんやから★」
まきさんニッコリスマイル。男はこれでイチコロ。
だって可愛いんだもん。全てが。
2005-12-01 14:17:00 -
8:
みか
「どうも、ぐっさん初めましてぇ★由香です?たにっち、久々ゃん!?」
私も負けじにニッコリスマイル。
たにっちは何回かまきさんが客被ってるときにヘルプで付いた事があった。2005-12-01 15:40:00 -
10:
みか
ニャン汰さんありがとうございます??
2005-12-04 13:02:00 -
11:
みか
ョシ!!ここは張り切っちゃいますか!!
由香は何でも適当が一番って言う主義だが、人の期待がチラリと見えれば、頑張ろうとする。
まきさんが私を読んだ理由、ぐっさんをひっぱれって事。言わなくてもわかった。2005-12-04 13:12:00 -
12:
みか
「ぐっさん、何才ですか!??」「いきなりそんな質問!?笑 由香チャンょりだぃぶ上ゃで?笑」
確かにちょっと頭薄いもんなぁ…ケラケラ?
「うそぉん!だいぶは言いすぎちゃう!?」心とは裏腹にこんな台詞がょく言えるもんだね。さすが私。笑2005-12-04 13:21:00 -
13:
みか
「38ゃで笑」「ぇっ!?ウソ!?お母さんと一緒ゃし!」「まぁじぃでぇ!?」
思ったよりもオッチャンだったんだ。そんな事はどぅでもぃぃ。私には時間がナイ!!もぅマシンガントークするしかナイ!!2005-12-04 13:28:00 -
14:
みか
あくまで、私のペースで相手に引き込ます。
「ぐっさん、昔は男前っぽぃなぁ?」「昔はぁって?今も男前ゃ!笑」「ウンウン、自分で言うたら価値は下がるからねぇ!笑」
相手をあげたり、下げたりが得意の由香。結構これが男は喜ぶ。
ウン、今日は調子がぃぃじゃなぃ★2005-12-04 13:37:00 -
15:
みか
「由香さぁん!」
げ!!時間切れジャン!!
「ぐっさん、ぁりがとぅ?また来たら席付かせてなぁ!」「もぅ行くん?もぅちょぃぉりぃょ?」由香ニヤリ。「本間ぁ?由香指名になるょ?ぃぃの?」「ぇぇょ?」キター(*´艸`)2005-12-04 13:41:00 -
16:
みか
まきさんもキラキラニッコリ。
「ぐっさん、由香チャン指名したん??この子はぉもろいょぉ★」「ウン、ぉもろそぅゃゎ?」ぐっさんに指名をもらい、連絡先を聞こうとした。2005-12-04 13:45:00 -
17:
みか
「ぐっさんの番号教えて★」「また今度のとき教えるな?」「何それ!?笑 ハイ、携帯出して★」なかなかぐっさんは連絡先を教えてくれなかった。
何で?別に楽しそうにしてるのに…。
連絡先を知ることなく、ぐっさん達は帰っていった。2005-12-04 13:52:00 -
18:
みか
「由香チン、やっぱりまきの思った通りゃゎ?ぐっさんひっぱりぃな★」「ありがとぅござぃます★けど、連絡先聞いてないんですょ?」「まじでぇ!?まぁまた来そうゃし、大丈夫ゃろ?」まきさんも結構適当。に見えて接客は全て気を配っている。だからナンバーって納得出来る。
2005-12-04 13:57:00 -
19:
みか
由香はぐるぐる席を回って、指名もチョイチョイもらって店をあがった。
あー疲れたなぁ…。
携帯を見ると、直人からの着信があった。別に嬉しくも何もない。ただ、掛け直すだけ。2005-12-04 14:01:00 -
20:
みか
「もしもし?ごめん、仕事中ゃったわ。」「そぅなん。今から帰るん?」「ぅん。」「家きぃや。」「無理ゃわ。送りもぅ私の家って言ってるし。」「バレへんゃろ!」コイツはぃっもこんなん。自分が動こうとしない。由香はイラっとした。
2005-12-04 14:07:00 -
21:
みか
「今日は疲れたし、寝るわ。」イラだちを隠して、電話を切ろうとした。
「どぅせ、他の男に行くんやろ…。」更にイライライライラ。「いかへん!また掛けるゎ!」一方的に電話を切った。浮気なんてした事がないし、好き嫌い関係なしに、由香は他の男と遊んだりはしてなかった。2005-12-04 14:13:00 -
22:
みか
仕事がキャバだからか、私が軽そうに見えるからなのか。どちらの理由にしても、むかついてくる。
着替え終え、送りを待っていた。
「疲れた顔しとんなぁ!笑」ボーィの卓が話掛けてきた。「いんや?眠たいだけゃでぇ…。」「本間ぁ、俺も昨日あんま寝てないから、正味バリ眠たいしなぁ…。」卓は23のちょぃイケ面って奴。私は苦手なタイプ。2005-12-04 14:23:00 -
23:
みか
適当に卓と喋っていたら、送りが来たので、店を出た。頬に氷が張り付くような風が由香を襲った。
「さっぶぅぅ…。」
白い息が出る。
ダウンを着直してちゃっちゃ車に入る。あったかい…。2005-12-04 14:28:00 -
24:
みか
走りだされた車の中から外をぼんやり。
どこか寂しげな顔をしながら、お疲れモードの街を見ていた。
―私何してんだろ…―
夜の世界に入ってから何回か自分に問い詰めていた。だけど、結局何にも出てこない。2005-12-04 16:12:00 -
25:
みか
家に帰り、由香はシャワーを浴びた。
化粧落とすのってめんどくさぃわぁ!取り外しが可能なんって出来ひんかな?。なんて思いながら、クルクルクレンジングを使いこなす。
シャワーから出て化粧水を塗る。
化粧水つめてぇょ?
2005-12-04 16:17:00 -
26:
みか
一段落して、黒で包まれたベットに横たわる。
そしていつものように、手帳を開く。
由香はこの仕事を始めてから日記を書くようになった。初めは客だけの事だったけど、プラィベートまで書くょぅになっていた。2005-12-04 16:25:00 -
27:
みか
今流行のプリンセスの絵が書かれてる手帳は、ディズニーストアーで見つけて一目惚れで買ったモノ。
―もぅすぐこの手帳終わるなぁ新しいの買いに行かなきゃなぁ。―
ペラペラとめくっていく。2005-12-04 16:28:00 -
28:
みか
いっぱい埋め尽くされたペンの文字。
突然、真っ白な紙になってまたゴチャゴチャのペンの文字。由香は驚く事なく、今日の日付のところまでめくっていく。2005-12-04 16:40:00 -
29:
みか
ぇーっと、今日はぁ、ぐっさんが来た事と…。
スラスラと適当なのか本気なのか書く文字が増えていく。
2005-12-04 16:45:00 -
30:
みか
「まぁ、こんなもんやなッッ」
由香は手帳を閉じ、布団にもぐった。
携帯がブルブル震えていた。見ると香奈だった。この子も学生兼キャバ嬢。2005-12-04 16:50:00 -
31:
みか
「由香ぁぁ!どこぉるん!?」ぅるさぃトランスの音と供に香奈の酔っている声。
ホストクラブの真っ最中だとすぐにわかった。
「家。アンタ、学校は?ホスト?」「なぁんゃぁ?学校は今日昼からやねん!今ミナミ?」
朝からまじ元気ゃなぁ…。さすが、学生。2005-12-05 00:10:00 -
32:
みか
「そっかぁ、まぁ楽しんで?ばぁばは寝るな?」「わかったぁ、おやすみぃ」
由香もホストは初回で何回か行った事はあった。けど、変な偏見からか、香奈のように弾けることは出来なかった。だからもう二度と行かないと、決めた。2005-12-05 00:21:00 -
33:
みか
由香は香奈の電話を切った後、すぐに眠りについた。
2005-12-05 15:44:00 -
34:
削除削除されますた
あぼ~ん -
35:
みか
♪♪♪♪♪
由香は携帯の音で目が覚めた。
―ぁー私、まだ想ってるん?もぅ、諦めたら?―
寝呆けながらに自分に言い聞かす。2005-12-05 15:57:00 -
36:
みか
ふと、貴志の笑った顔が頭をよぎる。
………。
リビングに行き、カフェォレを取り出す。一気に飲み干し、携帯を見るため、部屋に戻った。さっきの音は直人が犯人だった。2005-12-05 16:04:00 -
37:
みか
「もしもし?おはよう?今起きたわ。」「おっは?今日会わへん?」「仕事終わってからやけどいい?また連絡するわ。」
直人との電話を切り、客に営業をし出した由香。2005-12-05 16:09:00 -
38:
みか
由香の電話を切った直人は、車を飛ばした。
直人は半年前から金融屋に務めていた。もちろん今から取り立てをしに行ったりする。
端からみれば、いかつい兄ちゃん。仕事柄更にいかつくなったような気がする。2005-12-05 16:14:00 -
39:
みか
♪♪♪
この着信は指定されていない。誰だろうとハンドルを片手に携帯を見た。
《歩美》
別れた元カノだった。2005-12-06 16:03:00 -
40:
みか
今も掛かって来る事は珍しくない。由香に内緒で会った事もぁる。
長い期間付き合ってぃたんだし、それぐらぃなんてこともなぃと直人は思っていた。
2005-12-06 16:07:00 -
41:
みか
「はいはい?」「直人、ちょっと今日会われへん?仕事終わってからヤケド。」
「ぁーまだわからんからまたこっちから掛けるゎ。」電話を切り、悩んだ。さっき由香と会う約束をしたばっかりだというのに、歩美と会う事も考えていた。2005-12-06 16:12:00 -
42:
みか
お風呂上がりの由香の携帯が鳴った。
「はぃょー?」「もしぃ?あんな、やっぱ今日無理になったわぁ!」「なんじゃそれぇ…」「まぁ、また掛けるゎ!」
―なんじゃそれ…―
由香は電話を出る前ょり少し顔が暗くなっていた。2005-12-06 16:15:00 -
43:
みか
―ホラホラ、また男に期待したあかんゃん!―
鏡の自分に向かって言い聞かせた。
男なんか、期待するモンじゃなぃから…。せっせと出勤の用意をしていく由香がいた。2005-12-06 16:18:00 -
44:
みか
煙草を吸いながら、営業メールを送る。
気が付くと、家を出る時間。今流行のファーコートを羽織り、自転車に乗り、電車に揺られ夜のミナミの街に着く。
2005-12-06 16:27:00 -
45:
みか
ミナミはいつでも人がわんさかぃっぱぃ。
こんな状態やのに貴志に出会ったってすごい事ゃんなぁ…。
2005-12-06 16:45:00 -
46:
みか
一年前━━━━
香奈とミナミに遊びに行ってた。香奈はもぅその時はキャバをしていたが、由香は普通のバイトをしていた。
「寒いなぁ…香奈どっか入らへん?」「そゃなぁ、居酒屋いこか!?」「いこう!」二人して居酒屋に入って、お酒を飲んでいた。2005-12-06 16:56:00 -
47:
みか
二人して、昔話で盛り上がり、店から出た。
地元に帰る為に、駅に向かっていた。すると、ギターを弾いている男と一緒に歌っている男がいた。
ょくぁる光景だった。2005-12-06 21:28:00 -
48:
みか
いつもならただ横目で通り過ぎていたが、お酒が入ってか、由香達は立ち止まりしゃがみこんで聞いていた。
「すごい歌上手いよなぁ…。」「ぅん。」
彼たちの歌声に止まったのは由香達だけではなかった。2005-12-06 21:31:00 -
49:
みか
「えーっと、今日はいつもより、たくさん人に聞いてもらえてて嬉しいです!どなたか、何かリクエストありませんか?」
「はぁい!」思わず由香が手をおっきくあげた。
「いつかのメリークリスマスが聞きたいです!」「いい歌ですねぇ、わかりました。」2005-12-06 21:37:00 -
50:
みか
由香は彼達の歌を聞いていた。―上手いなぁ―
「俺この歌泣きそうになるわ。笑」パッと横を見ると、さっき横で立って聞いていた人がしゃがみ込んで座っていた。スーツに黒のコート。ホストかな?
「笑、何で何ですか?」「んー色々なぁ。笑」笑って返して、由香はまた歌声を聞いていた。2005-12-06 21:45:00 -
51:
みか
「ぁっ!!由香!!終電!」「本間ゃぁ!」
二人は立ち上がってその場を後にした。
チラっと振り向くと、さっきの人はこっちを見て笑っていた。恥ずかしくなって、由香は笑ってしまった。2005-12-06 22:50:00 -
53:
みか
それから一週間が過ぎ、由香と香奈はまた買い物の為ミナミにいた。
けど、今日は香奈は仕事があったので、香奈とは別れて駅に向かっていた。
遠くからこの間見た歌のコンビが見えた。
―今日もちょっと聞いていこうかな―由香は足早にコンビの元に向かった。2005-12-06 23:16:00 -
54:
みか
ふと、見渡すとあの人がいた。が、別に話し掛けることなんてない。
だけど、ちょっぴり嬉しい気持ちに由香はなっていた。コンビの歌声が由香を包む。―前と同じで上手いなぁ―と関心していた。2005-12-06 23:26:00 -
55:
みか
今日はオリジナルの歌みたいだった。悲しくなるょぅな歌に聞こえた。
そして、次の歌になった。―ぁっ……―
由香が前リクエストした、いつかのメリークリスマスだった。2005-12-06 23:33:00 -
56:
削除削除されますた
あぼ~ん -
57:
みか
由香は身長は150ぐらぃの小さめだった。由香から見て彼は185以上はあると見えた。
「何リクエストしたんですか?」「んーまぁ色々ゃな笑」二人して歌を聞いていた。良かった、今日は最後まで聞けた。由香は嬉しかった。2005-12-06 23:43:00 -
58:
みか
「いつも聞きに来てるんですか?」「そぅゃなぁ。仕事場がミナミってのもぁるからなぁ?」「その見た目からゃったらホストっぽぃですょね?笑」
目を合わせたまま一瞬止まった。言っちゃダメだった?2005-12-06 23:47:00 -
59:
みか
「はははは!!?」
彼は大笑い。意外な反応に由香はびっくりした。
「俺がホストに見える!?笑」「ぅん、だって夜だし、若いし、スーツだし、ミナミだし…。」「だからってみんながホストな訳なぃやろ?笑」「そっか?」ホストではなぃってわかった瞬間なぜか由香は安心した。2005-12-06 23:53:00 -
60:
みか
「今日は一人なん?」「ぅん、友達さっき仕事行ってん?」「ほぉか?」「キャバって楽しいんかなぁ?」「んー働くんじゃなくて、見学行ってみたい?」
この人の言っている意味がゎからなかった。由香はハテナマークが頭に散らばった。2005-12-07 01:24:00 -
61:
みか
そんな由香をに続けた。
「まぁ、付いてきてみ?あっ時間ある?」
そんな彼に由香はいくらなんでも、警戒しだした。「ぁーちょっとなら…。」「ほな、行こうか?」「どこに?」「キャバクラ?」どういう意味か由香にはわからないままだったが、付いていく事にした。2005-12-07 01:29:00 -
62:
みか
「変なとこちゃぅゃんな!?」「ははは!大丈夫?ほな、俺の名前は松崎貴志ゃから!これで安心やろ?」安心かはわからないけど、大丈夫そぅだったのでそっから黙って由香は付いていった。
2005-12-07 01:31:00 -
63:
みか
「自分、名前何ていうん?」「由香ゃで?」「顔に似合った名前やねんなぁ。」「えっ!?どゅ意味!?」「誉めてるネン!可愛いって?」可愛いと言われて由香恥ずかしくなって目を反らした。
2005-12-07 01:34:00 -
64:
みか
周りはキラキラした繁華街だった。当時の由香にはわからなかったが、案内所やキャバクラ、風俗店、ホストクラブゃら集まっている所だった。
歩いている人もクルクル頭の金髪の女、おっさん、ギャル男かお兄かわからない若い男様々だった。2005-12-07 01:37:00 -
65:
みか
貴志に案内されたビルに着いた。色んな店の看板があった。「よくここのキャバクラに行くん?」「んー行ってるっちゃ行ってるなぁ笑」少しショックだった。
エレベーターに乗り、貴志は3階を押す。2005-12-07 01:45:00 -
66:
みか
エレベーターに乗った頃から緊張しだした。
「うわ、何か緊張してきた。」「まじでか?」
エレベーターが開いた。少し歩いて、壁に名前が書いてある。
━eS━と書かれていた。2005-12-07 01:50:00 -
67:
みか
「ここやでぇ。ちょっと待ってな」そう言うと、携帯で誰かに掛けだした。すると、中から若い男が出てきた。
「ぉーっす?」「ぉーっす?貴志の店の女の子?」「いや、さっき拾った女の子?笑」「わけわからんわ笑 まぁ入りいな!」由香は後ろで、ただ二人のやりとりをただ笑って見てるしか出来なかった。2005-12-07 02:00:00 -
68:
みか
「さぁ、入るでぇ!緊張なんかすんなょ?」
「いらっしゃいませぇ!」由香にとって、テレビで見たキャバクラがまさに生で見てるようにしかなかった。綺麗なドレスを着て頭をクルクル巻きの女の人と中年、若めの男が喋っている。
だいぶ自分が場違いに感じた。2005-12-07 02:04:00 -
69:
みか
広い店内で照明は少し暗めで、どこの誰だかわからない絵がおいてあり、イギリス風だった。
広い席へ案内され、貴志と由香は微妙な距離で並んで座った。
由香は不安になった。「こんなとこって私が来てもいいん?何したらいいん?」「別になんもせんでいいよ?ここ結構綺麗やろ?」「うん…。」2005-12-07 02:09:00 -
70:
みか
「いらっしゃいませぇぇ」ぱっと目を上げると、黒のロングでスリットが深く入ったドレスを着て、髪は巻かずにストレートの女が席に付いた。
「初めまして。あやです。」落ち着きのない由香に名刺を渡した。2005-12-07 02:15:00 -
71:
みか
「この子由香チャンゃから?」「由香チャンって可愛いなぁ?松崎さん、店の子?」「ぃゃ、ちゃぅょ!笑」「ぇっ彼女!?」「ちゃぅちゃぅ!笑 キャバクラに興味ぁるねんて。だから強制見学させてんねん笑」「びっくりしたわぁ?」ケタケタと笑う彼女。
2005-12-07 02:20:00 -
72:
みか
「あっ俺ビール言うて?由香チャンは?飲める?」「ぁっハイ…。」由香の緊張はピークに近くなっていた。
「由香チャン、固いなぁ?そしたら定番じゃなぃけど、カシオレにしとく?」「ハイ!」「ぁゃちゃんも好きなん頼んでな?」「はぁい?ありがとぅございまぁす★」
頼んだお酒が来てとりあえず三人で乾杯をした。2005-12-07 02:26:00 -
73:
みか
由香は一気に半分飲み干した。それを見た貴志は爆笑していた。
「飲みますなぁ?」
「貴志ごめんなぁ!」さっき喋っていた男が席に付いた。「ぇーょ?店長も飲んでぇな!」「もぅビール言うてるわ笑」「さすが!早いなぁ!」だんだん由香も笑えるまで緊張に慣れてきた。2005-12-07 02:30:00 -
74:
みか
話を聞いていると、店長と貴志は付き合いが長いんだなと由香は思った。
ゃっと四人で喋れるようになった頃、あやさんは席を立った。「何で?」「キャバクラは指名しなきゃ時間制で女の子が変わるねんで?」「そうなんやぁ」「由香チャン何もしらんねんなぁ!」「はい…笑」2005-12-07 02:52:00 -
75:
みか
それから何人か女の人が付いた。その度、《松崎さんの店の子?》と聞かれた。もしかして…まさかなぁと思いながら、その店を後にした。
「ありがとう?すんごい勉強になったわぁ★」「そっかそっか?良かったわぁ?俺も久々店長に会えたし満足やわ。」聞こうか迷う…。2005-12-07 03:43:00 -
76:
みか
「あっ今何時!?」すっかり終電の時間を忘れていた。「ぁーもぅタクシーで帰りぃ。ハイ。」そぅ言って一万円札を渡してきた。
「こんなにいらんょ!」「ぇぇでぇ。バイト代と思っときぃ。」「いやっ…んじゃぁ、いつもあの歌の人んとこおる?」「おう!」「明日はバイトあるから、明後日に十時にそこ行くから!」「おう!待ってるわな!」貴志は近くにタクシーを拾い、由香を乗せた。
「ありがとう!楽しかった!」貴志は笑顔で由香を見送った。
2005-12-07 03:51:00 -
77:
みか
タクシーに乗った由香はぼんやりさっきキャバクラに行った事を思い出した。
私も働きたいなぁ…。あっ!携帯聞けばお礼言えたのに!私って最悪…。ってかあの人って、キャバクラか何かやってるんかな?けど、それやったらあんな時間に外いないやろうし…。
由香はひたすら考えた末、明後日に本人に聞く事にした。2005-12-07 03:57:00 -
78:
みか
そんな事よりも、由香は少し浮かれていた。名前を聞けた事、自分の名前を呼んでくれた事が嬉しかった。たかが会ったのが二回目。だけど、由香にとったらどうでもよかった。
2005-12-07 04:01:00 -
79:
みか
明後日になり、相変わらず香奈は仕事があったので、途中で別れた。
コンビニでトイレに寄り、鏡チェックをすませ、温かいミルクティーを買い、あの貴志と約束した場所へと向かった。2005-12-07 04:23:00 -
80:
みか
相変わらず綺麗な歌声が遠くから聞こえる。
歌ってる彼らの前に座り、ミルクティーで温まりながら歌を聞いていた。
携帯を見てみると十時過ぎを表示していた。2005-12-07 14:46:00 -
81:
みか
まだかなぁ…。
ミルクティーも冷えてきた。そんな頃、彼達は由香のリクエストの曲を歌いだした。
―何もかもが輝いて がむしゃらに夢を追い掛けた―切ないなぁ、と思いながら、携帯を見ると十時半を過ぎていた。もぅこなぃのかな?不安になりだし、諦めモードになった。2005-12-07 14:54:00 -
82:
みか
「本間ぇぇ歌やな。」
聞き覚えのある声。由香は一瞬にしてドキドキした。
「遅刻してもたわ笑 ごめんなぁ。」「いや、いいよ!」パァっと笑顔になった。
「あっ、ハイ、お釣り返すね!」かばんからお釣りを入れた封筒を貴志に渡した。2005-12-07 15:03:00 -
83:
みか
「ははは!本間律儀な奴やなぁ!これぐらぃもらっときぃや!」「いや、だって…。」「まぁ、寒いしビクドンでも行くか?」
嬉しかった。まだ一緒にいられる事が何よりも。2005-12-07 15:08:00 -
84:
みか
ビクドンに着くと、由香と貴志は定番のいちごみるくを頼んだ。
「ってか貴志クンって何してる人なん?」「俺?キャバクラゃってる?」「えっやってるって経営!?」
由香は若い貴志が経営者なんて思わなかった。
2005-12-08 14:57:00 -
85:
みか
それから色んな話を聞いた。貴志が24才という事、16からずっとボーイをして、自分の店を持った事。由香には未知の世界だった。
「すごいなぁ…。」由香は思った事そのまま言った。2005-12-08 17:44:00 -
86:
みか
由香は何故貴志があの日、キャバクラ見学をさせてくれたのかわかった。
「私もキャバで働きたいなぁ…。雇ってょ!」「うーん、それは自分で店見つけた方がぃぃで?」意外な返答に由香はびっくりした。2005-12-08 17:50:00 -
87:
みか
「そうやんなぁ…」
「ってか、毎度やけど、終電なくなったんちゃう?笑」貴志の質問に由香慌てて携帯を見た。
「あっ…」目が合い、二人して笑った。
その日から二人は何度かこうして会うようになった。2005-12-08 17:55:00 -
88:
みか
この日から二週間が過ぎた。相変わらず、由香と貴志はミナミにいた。
今日は貴志は車を出していた。夜景を見に行く約束をしていたから。
貴志は由香をどう見てくれてるのか気になりだした。彼女の話題なんてなかった。けど、いないとは決まってる訳じゃない。2005-12-08 18:37:00 -
89:
みか
関係を壊したくない由香はひたすら自分の気持ちを押し殺していた。
運転してる貴志がかっこよく見えた。
「貴志の彼女って幸せやろうなぁ…。」精一杯の由香の探りの言葉。
すると貴志は笑いながら由香の頭をポンポンっと叩いた。2005-12-09 15:14:00 -
90:
みか
何も言わない貴志。由香もそれ以上何も言わなくなった。
ただひたすらに、車は山道を走っていた。
「由香は俺といたら幸せ?」「…ぅん。」「何落ちてんねん!笑 愛想かょ!笑」貴志が笑うと由香まで笑ってしまった。2005-12-09 15:21:00 -
91:
みか
「着いたで!」車を降りると、目の前には見たことのないたくさんの星のようなキラキラが広がっていた。
「すごぉ…。」自分の目が洗われるような綺麗な夜景だった。
「由香ここすごいやろ?」「うん…やばい!」しばらく夜景を眺めていた。2005-12-09 15:28:00 -
92:
みか
肩にファって温かい気配を感じた。「風邪ひくで。」そう言いながら貴志は上着を由香に掛けた。
貴志の香水か、微かにいい匂いがした。
「貴志いいで!寒いやろ!?大丈夫やから!」2005-12-09 15:31:00 -
93:
みか
「俺はこれで十分やから。」貴志は由香の手を握った。由香は恥ずかしくなってそれ以上何も言わなくなった。
車に戻った二人には会話はなかった。由香からしたら、何を考えてるかわからない貴志に何も言う事が出来なかった。2005-12-09 15:39:00 -
94:
みか
「今日、帰りたくない…。」俯いたまま由香は言った。「…ほんなら家来るか?」貴志の予想外の言葉。帰れと言われると思っていた。「うん!」由香は嬉しかった。━まだ貴志と一緒にいれる━
2005-12-11 16:17:00 -
95:
みか
車を走らせ、山道から見慣れた街の景色が見えてきた。ミナミからあまり離れていない、あるマンションに着いた。由香ずっとドキドキしていた。
車から降りて、エレベーターに乗り、ある階に降りた。2005-12-11 16:23:00 -
96:
名無しさん
あげ。
2005-12-22 01:44:00 -
97:
みか
ぁげて頂いてぁりがとぅござぃます?
2005-12-23 19:39:00 -
98:
名無しさん
???
2005-12-23 19:48:00 -
99:
みか
「どうぞぉ!」「お邪魔します!」
部屋に入ってみると、1LDKの広い部屋だった。リビングにはパソコンとソファが置かれ、男の部屋なのに意外に綺麗にされていた。2005-12-23 19:51:00 -
100:
みか
いつのまにか100取られてしまぃましたね?ワラ
2005-12-23 19:52:00 -
101:
みか
由香は緊張しながら適当にソファーに座った。
「お決まりやけど、何飲む?ってかカフェオレしかないけど笑」「カフェオレとかオッサンやん!笑 んじゃぁそれで笑」正直由香はコーヒーが苦手だったけど、気を使って飲むことにした。2005-12-23 23:59:00 -
102:
みか
「はい!」透明なグラスに、ゆらゆらと揺れているカフェオレを手渡された。
一口飲むと、牛乳の甘さからコーヒーの苦い味へと変わってた。少し緊張が溶けてきたとき
「さてと、もう寝る?あってか風呂はいる?」2005-12-24 00:43:00 -
103:
みか
これまたお決まりだけど、キター(゚Д゚;)≡(;゚Д゚)
「ぁー、どぅしょぅかな?」内心焦りまくってる。バレなぃょぅょぅに!!
「ってか絶対化粧は落とせょ!?」「何で!?スッピン!?スッピンですか!?」押さえてた焦りがすっかり吐き出てしまった。2005-12-24 00:48:00 -
104:
みか
「だって女って化粧落とさず寝たら肌が大変やろ?由香も若いからって油断してたらあかんでぇ」
そんな事言ったって化粧水とかあるのか?
「いや、いい!スッピン見られるのは勘弁やから…。」由香は化粧を落とさないと突き通した。
あーやれやれ…2005-12-24 00:53:00 -
106:
みか
由香の隣に貴志が座り、なんてこともない事を話していた。
♪♪♪♪
「ちょっとごめんな!」貴志はそう言うと携帯を取り、電話を取った。
「はいはい。あーまじで?」何やら仕事の話らしい。由香はとりあえず、苦手とするカフェオレを口に運んだ。2005-12-24 06:17:00 -
107:
みか
相変わらず後に来る苦さに慣れないでいた。
「由香ぁ…。」電話を切った貴志が由香の方を見てすまなさそうにしていた。
「…どうしたん?」「今店に挨拶しなあかん客来たらしくてなぁ、ちょっと行ってくるわぁ…。」「まじでぇ!?あたしどうしたらいい!??」「家ぉりぃや?すぐ帰ってくるし?」2005-12-24 06:25:00 -
108:
みか
初めて上がった人の家で留守番なんてした事がない。「いや、だって…」「本間すぐ帰るから!なんやったらベットで寝てて?」
由香は渋々留守番をする事した。2005-12-24 06:28:00 -
109:
みか
「なんかあったら電話してな?んなな!」
バタバタと貴志はスーツに着替え、靴を履いて出ていってしまった。
どうしろってぇの…??
由香はテレビをつけたものの、夜中にやっているのはおもしろくない。2005-12-24 06:37:00 -
110:
みか
「ふぁぁ…」
気が付くと大きなあくびが出ていた。
そういえばもう三時前だもんなぁ…。貴志こんな時間まで大変やなぁ。ってか家来ちゃってる…どうなんねやろ…。
由香はテレビのチャンネルをコロコロ変えながらぼんやり考えていた。2005-12-24 06:42:00