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いつか太陽見れるかな…

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  • 1:

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    あぼ~ん
  • 11:

    空 ◆zK/vd3Tkac

    アツとの楽しい時間から抜けきれていない私は、自分に対してヒロが怒っている何て気付くはずもなかった。
    が、すぐに仲間の2人がアツを連れて『マイちゃんのとこ行って来るわ〜』と言って去っていった。
    再び二人っきりになると、ヒロが尖らせた口で話し始めた。
    『空、何やってんだよ』
    『えっ…、な、何が…??』

    2006-04-06 22:38:00
  • 12:

    空 ◆zK/vd3Tkac

    『だーかーらー…』ヒロがそう言った次の瞬間―
    『ヒ〜ロ〜!!!見〜つけたっ!!!』フラフラな足取りで頬を赤くした女、ユラがやって来た。
    そういえば、私達が遅れてここに着いた時、ヒロはこの女としゃべってたなぁ…
    そんな事を思い出していると、ユラは私の方を一瞬睨んで、
    『ヒロ〜あっち行ってユラとお話しよぉ〜??』と猫なで声を出した。

    2006-04-06 22:44:00
  • 13:

    空 ◆zK/vd3Tkac

    喧嘩売ってんのか、この女…。
    鼻につく程のぶりっ子ぶりにカチンときた―。
    けれど、敢えて私は黙って、ヒロの選択を待った。
    『はぁ?ユラ、酔ってんのか?アツと一緒だったんじゃねーの?』
    『知らな〜い!ユラ、ヒロと一緒がいい〜〜〜』ヒロにベタベタ触り、だだをこねる。

    2006-04-06 22:48:00
  • 14:

    空 ◆zK/vd3Tkac

    ヒロはどうにかユラをひっぺがして追いやろうとするが、ユラはしつこく食い下がる。
    ヒロは段々キレてきているのか、口調が荒くなる。
    『ちょっ、ユラまじしつけー。今空と話してるからアッチ行けよ』
    すると―――
    『まあまあ〜』明るい声でやって来たのは…

    2006-04-06 22:54:00
  • 15:

    空 ◆zK/vd3Tkac

    アツだった―
    『ヒロ、そんな冷たいこと言うなって〜。ユラだって今まで我慢してたんだよなぁ??ちょっとは相手してやれよ〜。俺が空ちゃんとお話すっからさ!ってことで空ちゃん?行くよぉ〜』
    そう言って、有無を言わさず私の手を取り、その場を後にする。
    『ちょ…っちょ、ちょっと…』『お、オイ!アツ!!待てよっ…』『わ〜い、これでヒロはユラのもの〜♪』
    ヒロと私は見つめあいながら、この場を引き裂かれた。

    2006-04-06 22:57:00
  • 16:

    空 ◆zK/vd3Tkac

    坂道を手をつなぎながらのぼる。
    でも、私はまだフラフラしていて、よろけてしまう。
    するとアツは、『もぅ空ちゃんはかわいいなぁ〜』と私の体をぐいっと寄せ、抱きしめてきた。
    一瞬抱きしめると、私の体を支え、腰に手を回し坂をのぼるのを手伝ってくれている。
    アツのめまぐるしく変わるトークと行動に頭がついていかない。

    2006-04-06 23:03:00
  • 17:

    空 ◆zK/vd3Tkac

    アツは女の子の扱いがうまいと思った。
    アツの、声に、言葉に、しぐさに、体温に、ドキドキしっぱなしだ。
    ベンチに腰掛けさせられ、アツはお酒とジュースを持ってきた。
    『どっちがいい?』と聞かれ、お酒を選ぶ。
    今度は二人で乾杯。アツはビールを飲む。

    2006-04-06 23:07:00
  • 18:

    空 ◆zK/vd3Tkac

    今までの忙しいトークとは違い、ゆったりとした時間が流れていた。
    何気ないお互いの話をした。
    アツの意外な一面を見た気がした。
    けど、心のどこかで、ヒロとユラを心配している自分がいた…。
    きっと、アツもそんな私に気付いていたんだと思う。

    2006-04-06 23:09:00
  • 19:

    空 ◆zK/vd3Tkac

    だから、あの時『そんな顔すんなって!ヒロ、探しに行こっか!』って寂しい顔で笑ってくれたんだよね??
    もう一度さっきの場所へ戻る私達。
    坂道で急にアツが止まる。
    『どうしたの?アツ…』
    『空ちゃんは、ここで待ってな!俺がユラ連れてどっか行くからさ。』と言って走って行ってしまった。

    2006-04-06 23:12:00
  • 20:

    空 ◆zK/vd3Tkac

    しばらくしても誰も来る気配がないので、皆が集まるBBQ場へ戻った。すると一緒に遅刻して来た友達のマイとリカは酔って騒いでいた。
    その輪に加わり、馬鹿騒ぎをして気を紛らわしていた。
    すると、ヒロ、アツ、ユラが戻ってきた。
    ヒロは私に『行こ』と言い、再び暗闇の中へ。
    お互い何事もなかったように話しながら散策していた。

    2006-04-06 23:19:00
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