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*ΒEΤTΕRFLY*
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1:
マリア ◆b3549jSUig
アンタは
染まってしまったんやね
真っ黒な
この街の色に...
揚羽蝶の羽みたいな
この街の色に...
人の欲が渦巻いてる
この街の欲に...
溺れてしまったんやね
だけどウチにとって
アンタは誇リや
この街で必死に生きて
きたアンタはウチの誇リや
2006-01-30 02:05:00 -
301:
マリア ◆b3549jSUig
り「・・ったぁ。オマエ何すんのぢゃ?!ゴラァ!!」
りょうは怒鳴った。ウチの手をふりはらい今度はりょうがウチの胸ぐらを掴む。そしてあの虚ろな目でウチの目を見つめた。
マ「殴りたいんやったらはよ殴れや。」
りょうの目を見つめ返し言った。2006-03-22 04:12:00 -
302:
マリア ◆b3549jSUig
何分ぐらいそのままおったんやろ‥。ウチはほんまに殴られていいと思った。殴られても止めたかった。・・・・・するとりょうが視線をそらし今度は泣きだしウチに土下座した。
り「マッリ・・アァごめっっ・・ん。おっ・・れ寂しかってんっ・・・許してぇ・・・・」2006-03-23 02:58:00 -
303:
マリア ◆b3549jSUig
ウチはそのままりょうを抱き締めた。強く‥強く…。ウチは自然に涙が溢れて声を上げ泣いた。悔しくて悲しかった。なんで?なんでりょうが?そのことばを何度も頭の中で繰り返した。
2006-03-23 03:04:00 -
304:
マリア ◆b3549jSUig
ウチは眩しくて目が覚めた。昨日りょうを抱き締めたまま寝てしまったらしい。カーテンからもれた光がちょうどウチの顔にあたってやたら眩しかった。りょうはいつ寝たんかわからんけど隣で寝てた。ウチは昨日の事が夢ぢゃなかったんやと思ったらまた涙がでてきた。2006-03-23 03:08:00 -
305:
マリア ◆b3549jSUig
ウチは隣で寝てるりょうの髪をそっと撫でた。
昨日は気づかんかったけどりょうはウチと付き合ってた時よりだいぶ痩せてた。
昔から細かったけど肉が落ち少し痩けた頬と昔とかわらないけど金色に染められた髪がなんか痛々しく見えた。2006-03-23 03:14:00 -
306:
マリア ◆b3549jSUig
泣いてるとりょうが目を覚ました。
マ「おはよう。」
り「・・・・・・・マリア?」
マ「せやでっ。」
ウチは泣きながら精一杯の笑顔をつくった。2006-03-23 03:19:00 -
307:
マリア ◆b3549jSUig
り「・・・・ホンマにマリア?・・・触っていい?」
りょうは震える手でウチの頬に流れた涙を拭った。
り「っっ・・・。また幻覚かと思ったぁぁ…。ほんまにマリアやぁぁ‥。」
マ「幻覚って?」
り「俺、ラリったら時々マリア見えるねん。・・だからまたそうかと思った‥。」2006-03-23 03:25:00 -
308:
マリア ◆b3549jSUig
マ「りょう。薬はやめって!!なぁ、りょう。なんでなん?!」
り「・・・。」
マ「なぁ、あんたこのまま落ちてくの?!あんたそんなんちゃうやん!!」
り「・・・マリア。側におってよ。俺、頑張るから・・!!」2006-03-23 03:36:00 -
309:
マリア ◆b3549jSUig
マ「ウチは無理やん。あんた彼女おるやん。」
り「・・え?俺、マリアと別れてから女つくってないで。」
マ「そんな嘘いらんし。ぢゃああの子が彼女ぢゃないんなら何?ヤリ友?」
り「は?!何それ?!何言うてるん?!」2006-03-23 03:42:00 -
310:
マリア ◆b3549jSUig
ウチはあの日あった事を話した。りょうの話によるとあの女の子は店の子でりょうの家の近くに住んでて送りの車で帰るよりりょうとタクで一緒に帰った方が早いから一緒に帰っただけらしい。りょうは信じてないウチを信じさせるためにその女の子に電話までしてくれた。ウチはあの時直接本人に確かめへんかった事をほんまに悔やんだ。
2006-03-23 03:48:00 -
311:
マリア ◆b3549jSUig
その時ウチの携帯が鳴った。
【着信:司】
ウチは携帯を閉じた。だけど鳴り止んだと思ったらまたかかってくる。
り「マリア。でていいよっ。俺の事は気にせんといて?」2006-03-23 03:51:00 -
312:
マリア ◆b3549jSUig
マ「え・・っいいよ。」
り「ええからはよでぇ!」
ウチは渋々通話ボタンを押した。
マ「はい。」
司「オマエどこおんねん?!コラァ?メールも返してけぇへんし?」2006-03-23 03:55:00 -
313:
マリア ◆b3549jSUig
受話器の向こうから耳が痛いぐらいの司の怒鳴り声が聞こえる。
マ「友達んち!もう帰るわ!」
それだけ言うてまだ司の怒鳴り声が聞こえる電話を切った。
マ「ごめんな。」
り「何謝ってんねな?はよ帰り?彼氏心配してんねやろ?ごめんやでぇ〜俺が呼び出したから・・けど来て嬉しかったわ?」2006-03-23 04:01:00 -
314:
マリア ◆b3549jSUig
マ「・・りょう。あんな・・」
‥モドロウ‥
その言葉をさえぎるようにりょうが言うた。
り「さっき言うた事忘れろやっ?心配せんでも薬はやめるから?なっ?オマエは幸せならなアカンねんから?俺、オマエには笑っててほしいねん?」
2006-03-23 04:07:00 -
315:
マリア ◆b3549jSUig
なぁ、りょう。ウチが笑えるのはりょうの側でだけやねん。りょうと離れてから作り笑いばっかうまくなったよ。ほんまに心から笑えるのはりょうの前でだけやねん。だから・・側におらしてよ。。
そんな事伝えられへんままウチは追い出されるようにりょうの部屋を出た。2006-03-23 04:13:00 -
316:
マリア ◆b3549jSUig
帰りのタクの中で昨日の事を思い出した。りょうの部屋はウチが出ていった時のまんまやった。二人の写真が貼られたコルクボードもウチの枕も。あの時のまんま。
ウチの決心は固まってた。今度こそ。2006-03-25 01:51:00 -
317:
マリア ◆b3549jSUig
ガチャ?
マ「ただいま‥。」
司「どこおってん?」
マ「・・・。」
司「どこ行っててんて聞いてねん???」2006-03-25 01:54:00 -
318:
マリア ◆b3549jSUig
ドンッッ?
ウチは司に殴られその拍子に壁に頭をぶつけた。初めて顔を殴られた。その後も司は殴ったり蹴ったり、ウチは司にされるがままやった。痛さで涙が滲む。
司が落ち着いて少しして言った。「別れて・・ください・・・。」2006-03-25 02:01:00 -
319:
マリア ◆b3549jSUig
司「・・・本気で言うてんの?」
マ「・・・うん。」
司「俺が殴るからか?」
マ「それもあるけど・・それだけぢゃない。」2006-03-25 02:04:00 -
320:
マリア ◆b3549jSUig
司「・・・俺は別れる気ないから!もう一回ちゃんと考えてや。・・もう殴らん。約束するから。」
マ「・・・ゴメン。違うねん。ウチが悪いねん。」
司「もうええわ。聞きたない!」
そう言うと司は出て行ってしまった。2006-03-25 02:08:00 -
321:
マリア ◆b3549jSUig
鏡を見ると頬骨のところにアザができて腫れてる。体にも色んなとこにできてた。こんなんで仕事は行かれへん。ウチはその日仕事を休んだ。そして部屋の片付けをする事にした。もともと持ってきた荷物は少なかったけどまとめてみると予想以上に多かったので宅急便で送る事にした。
2006-03-25 02:20:00 -
322:
マリア ◆b3549jSUig
近くのコンビニで荷物を送りその帰りにスーパーに寄り帰った。
部屋にはもう司のものしかない。写真も全部はがした。そんな部屋を見ると寂しさが込み上げてきた。ウチは泣きながらオムライスを作った。司の大好きなオムライス。2006-03-25 02:26:00 -
323:
マリア ◆b3549jSUig
司「ただいま。」
昼前、司が帰ってきた。
マ「おかえり。」
司に言う最後のおかえり。2006-03-25 02:29:00 -
324:
マリア ◆b3549jSUig
帰ってきてすぐ司は部屋の異変に気づいた。
司「・・・本気やってんな。」
マ「・・・ゴメン。」
司がウチを抱き締めた。2006-03-25 02:32:00 -
325:
マリア ◆b3549jSUig
司「謝んな。俺、余計虚しいやんけぇー‥。…俺こそゴメン。俺、結局オマエに彼氏らしい事一回もしてやれんかったなぁ。殴るばっかでデートもしてやれん彼氏でゴメンやったでぇ‥。」
抱き締める司の腕が震えてる。
マ「‥ううん。司、ありがとう。行く場所ないマリアを助けてくれてありがとうな。」
2006-03-25 02:39:00 -
326:
マリア ◆b3549jSUig
司はウチを引き離し背中を向いた。
司「おぅ!・・・もう行けや!二度と帰ってくんなやっ!」
それは司の優しさ。ウチは堪えてた涙が溢れそうになった。だけど泣かんかった。司の最後の優しさ、無駄にしたらアカン。
マ「バイバイ。」
2006-03-25 02:46:00 -
327:
マリア ◆b3549jSUig
返事は帰ってけぇへんかった。ウチは静かに戸を閉めた。
司との1年2ヵ月。司、幸せになってね。司は愛情表現が下手やねんな。ホストのくせに。笑 そんなとこウチら似てたね。司、今度アナタが愛する人には曲がった愛情ぢゃなくて真っすぐな愛情を伝えてあげてね。司とおって辛い時はいっぱいあったけどあの時司が助けてくれた事感謝してるよ。ウチは寂しがりで強がりで優しい司が好きでした。今までありがとう。2006-03-25 03:01:00 -
328:
リサ
めっちゃ久々ァァ(o^□^o)1番初めにカキコしたリサゃで〜覚えてくれてなぃと思うけど(*_*)久々過ぎて読むのに軽く2時間掛かった☆笑
りょう可愛い!!♪更新頑張ってな(^_^)2006-03-25 04:09:00 -
329:
マリア ◆b3549jSUig
リササン?ちゃんと覚えてんでぇー?一番最初に読んでるよぉ言うてくれたリササンやんなぁ??バッチリ覚えてるよぉっ?
2時間もかけて読んでくれたんやぁ??ありがとぉ??笑 ほんでりょう可愛い言うてくれてありがと?テレるやぁぁんっ?笑 頑張るから最後までよろしくねっ?2006-03-26 02:57:00 -
330:
マリア ◆b3549jSUig
ウチは司の部屋をでて駅まで歩いた。見慣れた町並みも今日で最後。後ろを振り返りたかったけどそれはしなかった。今のこの寂しさに負けたら終わり。
人間って不思議やんな。あんなに司とおっても辛いだけやったのに思い出すのは楽しかった時の事ばっかり。恨みはなかった。それは最後の優しさがそうさせたんかもしらん。2006-03-26 03:06:00 -
331:
マリア ◆b3549jSUig
電車に乗り、次は懐かしい町並みを眺めてた。
ウチは一回実家に帰る事にした。ママとは時々電話で話したりママがミナミにでてきた時に一緒にご飯食べたりしてた。だけど実家に帰るのは1年半ぶり。
・・・そう。ママはまだウチがりょうと住んでると思ってる?2006-03-26 03:13:00 -
332:
マリア ◆b3549jSUig
地元の駅に着きママに電話した。ママは家に居るみたいだった。家の前に着きインターホンを鳴らす。
ピンポーン?
自分の家なのになぜか緊張する?
ガチャ?
ママ「おかえりぃ〜?」2006-03-26 03:17:00 -
333:
マリア ◆b3549jSUig
ウチはただいまと言ったらいいのかお邪魔しますと言ったらいいのかわからず「お邪魔します」と言って入った。
久しぶりの家。所々、物が増えたり変わってるけど懐かしかった。
2006-03-26 03:20:00 -
334:
マリア ◆b3549jSUig
サングラスを外すと頬骨にできたアザにママは驚いて悲しい顔をして「どうしたん?」と言った。ウチは今まであった事を隠さず話した。
ママ「…そっか。あんたも色々あってんね。」
さすがウチのママ。女手一つで子供育てただけあるな?ウチは正直泣かれるか怒られると思ってたけどママは冷静やった。2006-03-26 03:26:00 -
335:
マリア ◆b3549jSUig
ママ「で?マリアはどうしたいの?ママになんかできる事はある?」
マ「ウチは‥強くなりたい。ウチ、今まで男に頼って生きてきたと思うねん。‥だから一人で頑張ってみたい。‥ほんで…りょうを助けたいねん…。ママ…?ウチ一人暮らししようと思うねん。」
ママは少し考えて言うた。
ママ「マリアがそうしたいならママは応援すんで。だけどな、覚えときや。あんたはいつでもここに帰ってきていいねんで。ママは絶対マリアの味方やからな?ほんで一つだけママと約束して。どうしても辛くなったらママに助けを求めなさいっ。わかった??」2006-03-26 03:38:00 -
336:
名無しさん
楽しみやから書いてェ〜?
2006-03-28 13:05:00 -
338:
マリア ◆b3549jSUig
マ「ママ、ありがとぉ〜‥?」
ウチはその2日後からアザもだいぶマシになり仕事に復帰した。その2日間の間にウチは不動産屋をハシゴし、イイ物件を見つけてた。今までの貯金があったのでそれで敷金・礼金を払い、引っ越しまでそんなに時間はかからんかった。2006-03-29 02:03:00 -
339:
マリア ◆b3549jSUig
引っ越しの日。兄ちゃんが車を出してくれて荷物を運んだ。家具はママが引っ越し祝いに、と買ってくれた。荷物も運び終わり、引っ越しそばの代わりに3人でご飯を食べに行った。
久しぶりの家族3人。ウチは楽しかった。家族って不思議。どんだけ離れてても、別々に生活しててもやっぱ家族は家族やねんな。2006-03-29 02:12:00 -
340:
マリア ◆b3549jSUig
兄ちゃんに送ってもらい、疲れて部屋に入る。
誰もおらんのに「ただいまぁ〜」とか言うてみる。「おかえり」って声はどこからも聞こえてけぇへん。この時どうしようもない寂しさが襲ってきてウチは声をあげて泣いた。
りょうは‥何回この寂しさを乗り越えたんやろう。何回この寂しさにくじけそうになったんやろう。たった16歳で。りょう、寂しかったな。辛かったな。なぁ、りょう。2006-03-29 02:20:00 -
341:
マリア ◆b3549jSUig
それから1ヵ月‥―。
ウチは決心をした。りょうに会いに行こう。
りょうに会いたい。2006-03-29 02:25:00 -
342:
マリア ◆b3549jSUig
ウチは仕事が終わり、送りの車には乗らず、タクに乗った。りょうんちに向かう。
ピンポーン?
りょうはまだ帰ってないみたいやった。ウチはりょうのマンションの前で座って待つ事にした。2006-03-29 02:28:00 -
343:
マリア ◆b3549jSUig
階段に座り、ボーッと空を眺める。
夏も、もう終わり。こんな所でも星が見える。頬にあたる生暖かい風が気持ちいい。
なぁ、りょう。ウチな、この時思ってん。なんでもっと早くりょうを見つけてあげられへんかってんやろって。ぢゃあ、りょうを守ってあげれたのにな。生まれた時から一緒やったら夜に怯えさせたりせぇへんかったのに。なぁ、りょう。そんな事今さら言うたって無理やのにウチは本気で考えたりしたよ。ウチ、アホやんなぁ‥。だけどな、りょう。この時考えててん。りょうを幸せにしようって。今までの寂しさチャラにできるぐらいりょうを幸せにしたいって。りょうが最後の眠りにつく時までウチは側におろうって。2006-03-29 02:44:00 -
344:
マリア ◆b3549jSUig
ウチはそんな事を考えて半泣きになってた。
だんだん空が青白くなってきた頃‥―。目の前の交差点で黒塗りのセルシオが止まった。黒のスーツを着たりょうがおりてきた。運転してるのは店長やろう。りょうが開けたドアの隙間からチラッとだけ見えた。りょうは‥やたら黒なってた?今までりょうはギャル男よりお兄って感じで焼いてなかった。ウチと付き合うまでは焼いてたらしいけど?りょうの肌はオマエは女か?!ってぐらい白くてキレイでウチは好きやった。それが不健康なぐらい黒くなっててウチはちょっとショックやった。2006-03-30 04:03:00 -
345:
マリア ◆b3549jSUig
りょうはウチには気づかず信号をわたってる。りょうが一歩一歩近づいてくるたびにウチの心臓の速度は速くなる。久しぶりに感じた、胸が締めつけられる感覚。切ないような‥苦しいような…恋した時にだけ感じる痛さ。
2006-03-30 04:13:00 -
346:
マリア ◆b3549jSUig
その時、下を向いて歩いてたりょうが顔を上げた。ボンヤリ辺りを眺めてた目の焦点がピタリとウチにあう。その瞬間、りょうはチワワみたいな目をさらに大きく開いた。そしてりょうはまるで幽霊を見たみたいに何度も瞬きをする。
2006-03-30 04:20:00 -
347:
マリア ◆b3549jSUig
マ「おかえりっ?」
一番最初になんて言おう
3日もかけて考えたのに‥頭は真っ白。何も浮かんでけぇへんかった。とっさにでた言葉は、言い慣れた‥何百回って言うた「おかえり」やった。2006-03-30 04:24:00 -
348:
マリア ◆b3549jSUig
り「マ‥リア‥?・・なんでぇ?」
りょうの顔がクシャクシャになり今にも泣きだしそうな顔になってる。
マ「ハハッ?あんたどんな顔してんねんなぁ〜?笑 せっかくの男前が台無しやん?」
り「だって・・俺、薬してないのに・・・また幻覚見てんの?」2006-03-30 04:30:00 -
349:
マリア ◆b3549jSUig
マ「ううん。マリアやっ…」
最後まで言いおわる前にりょうが抱きついてきた。
マ「ちょっ・・りょう!痛いから?」
り「・・我慢してぇ‥―ほんまにマリアやぁ・・・」2006-03-30 04:36:00 -
350:
マリア ◆b3549jSUig
りょうは何分間かそのままやった。そしてふと我にかえったように「部屋入る?」と言ってウチらは部屋に入った。
長い沈黙。ウチは何から話したらいいのかわからず黙ってた。2006-03-30 04:44:00 -
351:
マリア ◆b3549jSUig
先に話したのはりょう。
り「・・どうしたん?・・・なんかあった?」
マ「ううん。・・・りょうに、、会いに来てん。」
り「・・彼氏は?」
2006-03-30 04:48:00 -
352:
マリア ◆b3549jSUig
マ「別れた。……ウチな、あのお店の子とおるの見て‥りょうの事諦めようと思ってん。…だけどこの前それがウチの勘違いやってわかって…都合良すぎるってわかってんねん。ウチはりょうに追い返されても仕方ないし今さら何言うても信じてもらわれへんかってもしゃーない。だけど…好きやねん。どうしようもないねん…。ごめんな‥」
2006-03-31 00:43:00 -
353:
マリア ◆b3549jSUig
ウチは恐くてりょうの顔見られへん。冷蔵庫のブーンッて音が静かな部屋に響く‥―。
り「マリア・・。マリアが謝る事ぢゃないで。俺も・・ゴメン。俺なぁマリアがおらんようなってからのこの1年間生きてる気せぇへんかった。ホンマは・・付き合ったりはせぇへんかったけど他の女とヤッたりした。正直、俺めっちゃチャラかった‥。だけどいっつも寂しかった。常にマリアの事が引っ掛かってた。ほんで‥マリアがおらん寂しさ紛らわしたくて薬に手出したりした・・。・・・俺は・・マリア幸せにする資格ないねん・・」2006-03-31 00:55:00 -
354:
マリア ◆b3549jSUig
ウチは俯いたままのりょうの髪を撫でながら言うた。
マ「なぁ、りょう。ウチはりょうに幸せにしてほしくて戻ってきたんちゃうで。りょうに何かをしてほしいんぢゃないねん。りょうはそのまんまでいいねん。そのまんまのりょうとおったらマリアが幸せやねん。」
なぁ、りょう。この時のウチの言葉に嘘、偽りは何一つありません。なぁ、信じてくれてた‥―?
この時アンタの傷はマリアが思ってるより深かったんやな。気づいてやれんかったぁ‥―。2006-04-02 02:20:00 -
355:
マリア ◆b3549jSUig
りょうは髪を撫でてたウチの手をとりキツク握った。
り「‥もう離れんとってな‥。」
ウチらは一つになった。あんなに幸せなSΕXは初めてやった。りょうの匂い、りょうの柔らかい髪、手、腕、キス。ウチは涙を流した。それは辛くて流れる涙でもなく苦しくて流れる涙でもなく…愛しくて幸せで流れる涙。2006-04-02 02:29:00 -
356:
マリア ◆b3549jSUig
いつもは寝起きの悪いウチが自然に目があいた。隣を見るとりょうが寝てる。ウチはりょうを起こさないようにガッチリ握られた指を一本一本はがしそっとベットからでた。
冷蔵庫を見ると卵があったので目玉焼きを作る。2006-04-02 02:37:00 -
357:
マリア ◆b3549jSUig
鼻歌なんか歌いながら作ってるとりょうが起きてきた。寝呆けてんのか台所と部屋の段差のとこでつまづいてる?悪くもなんともない段差にキレながらりょうは後ろから抱きついてくる。
り「マリアたん何作ってんのぉ〜??」
マ「目玉焼き?あんた火傷するからむこう行っときぃ〜」
り「いややぁ〜!このまんまおる〜」
2006-04-02 02:55:00 -
358:
マリア ◆b3549jSUig
そんな事をしながら目玉焼きも出来上がりウチらは離れてた間にあった出来事を話したりして気づいたら時計の針は夜11時を回ってた。
マ「ウチ、帰るわ?」
り「なんで??泊まってかんの?!」
さっきまでニコニコして喋ってたりょうが一気に悲しそうな顔になった。2006-04-02 03:00:00 -
359:
マリア ◆b3549jSUig
ウチはりょうとはちょっとの間一緒には住まへんつもりやった。さすがママに家を借りてもらったばっかやしりょうんちにうつってこられへん。だからってりょうがウチんちに来て二人の思い出がいっぱいあるりょうんちを引き払うのも嫌やった。ウチは寂しがるりょうを説得して少しの間は離れて暮らす事にした。
2006-04-02 03:07:00 -
360:
マリア ◆b3549jSUig
やり直して少したった頃。ウチらは二人そろって明日からお盆休み★その日はウチの部屋でりょうはテレビを見てウチは雑誌読んでた。
り「俺、明日実家帰るからついてきてぇ〜?」
マ「あぁ・・ええよぉ〜」
り「んでオヤヂが飯食いに行こって?ほんでぇ〜実家泊まって次の日マリアんち行こぉ〜俺、ママ(←マリアのママ)に挨拶してへんし?」
2006-04-02 03:24:00 -
361:
マリア ◆b3549jSUig
マ「あぁ・・ええよぉ〜」
????????????
雑誌に夢中になりすぎて軽く返事したけど・・・りょうパパとご飯?!?!
りょうパパとは昔、りょうの実家帰った時に何回か会ったけど・・・・2006-04-02 03:28:00 -
362:
マリア ◆b3549jSUig
その時ウチは肌は焼いて黒かったし髪の毛は金パに白のメッシュがガンガン入ってた?やっぱ彼氏の親って緊張する?
マ「マリアこんなんでいける?!」
り「余裕?バリ可愛いから?」
マ「ぢゃなくってぇ〜??髪の毛??」
り「余裕?だって俺ら髪オソロやぁ〜んっ?」2006-04-02 03:37:00 -
363:
マリア ◆b3549jSUig
ウチはりょうのアホさに呆れて何も言えないまま次の日になった。
りょうパパは喋ってみるとカナリおもしろい人でウチの巻き髪をやたら不思議がってたけどやたらホメてくれた。ウチはギャルってゆうよりまだお姉よりでいわゆるお姉ギャルってヤツやった。だからストレートでいこうかとも思ったけど結局悩んで巻いた。だから嬉しくてウチとりょうパパはその日でりょうが嫉妬するぐらい仲良くなった。2006-04-02 03:46:00 -
364:
マリア ◆b3549jSUig
それからウチらはりょうパパとご飯食べた後、一息つく暇もなく次はりょうの地元のツレんとこ行く事になった。
ウチはまた緊張?みんなが集まってるらしい居酒屋に行く。入った途端10人ぐらいの男の集団がりょうに「久しぶりやんけぇ?」
「久しぶりっスねぇ?」
と口々に言い群がる?
2006-04-02 03:52:00 -
365:
マリア ◆b3549jSUig
その時りょうがウチの手をとり大声で叫んだ。
り「俺の婚約者やからぁ〜?オマエら覚えとけよぉ〜?手ェだした奴殺すから?」
ウチは恥ずかしいような嬉しいような不思議な気持ちやった。だけど幸せやった。それ以上の言葉がこの世にないのが悔しいくらい‥ほんまにほんまに幸せやった。‥―こん時までは。2006-04-02 03:59:00 -
366:
マリア ◆b3549jSUig
お盆休みも終わりウチらはいつもの日常に戻った。そういえばりょうはこの時ウチのママにも冗談まじりに「マリアと結婚さしてください」言うとったな‥。
ウチらは自然に週末はどちらかの家に泊まる事になってた。その日ウチはりょうんちに居た。
ウチは飲みすぎて頭痛くて寝てた。2006-04-02 04:34:00 -
367:
リサ
覚えてくれてて良かった(・ω・*)♪ぅち甘えた好きゃからりょうKunみたぃなのタイプ(癶ω癶*)ワラ
今のマリアChan幸せそ〜なぁ☆☆でも『この時までゎ・・・』みたぃなめっちゃ意味深な事書いてるし〜(>_2006-04-02 16:50:00 -
368:
名無しさん
ぁげ?
2006-04-02 20:12:00 -
369:
削除削除されますた
あぼ~ん -
370:
削除削除されますた
あぼ~ん -
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削除削除されますた
あぼ~ん -
372:
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あぼ~ん -
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あぼ~ん -
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あぼ~ん -
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あぼ~ん -
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あぼ~ん -
378:
削除削除されますた
あぼ~ん -
382:
名無しさん
380
2006-04-02 21:55:00 -
383:
マリア ◆b3549jSUig
今見たらめっちゃ荒らされてるし??読んでくれてる方見にくくなってしまってごめんなさい?
375サン?ありがとぉ??
388サン?ありがとうございます??2006-04-03 01:22:00 -
384:
マリア ◆b3549jSUig
リササン?ちゃんと覚えてるに決まってるやんかぁッ??りょう、タイプとか言うてくれてありがと??笑 ウチ、こん時が人生で一番幸せやったと思う??これから続き書くから見ててねンッ???ほんであげてくれてありがとうねッ???
2006-04-03 01:28:00 -
385:
マリア ◆b3549jSUig
>>373からの続きです。
ピンポーン?ピンポンピンポーン?ウチはインターホンの嵐に渋々起きて鍵を開ける。
り「たらいまぁ〜?」2006-04-03 01:36:00 -
386:
マリア ◆b3549jSUig
りょうはまた酔って帰ってきた。最近飲んで帰ってくる日が増えた。
マ「おかえり?また飲んでんの?」
ウチは頭痛と眠りを邪魔されてイライラしてたのでベットに入ってもう一回寝ようとした。
り「マリアたん、もう寝るぅ〜ん?!」
りょうはウチに起きてほしいらしくウチの髪の毛を自分の指にクルクル巻き付けて遊んでる。2006-04-03 01:42:00 -
387:
マリア ◆b3549jSUig
マ「あ゙ぁ゙〜もぉ?ウザイ???クルクルやめて?」
ウチはキレた。それでもりょうはウチの髪の毛をクルクルしながら
り「なぁ・・真剣な話さぁ仕事辞めて・・?俺んちで住もうや?な?」
最近りょうはウチに仕事辞めろってうるさい。ウチはまたか・・って感じやった。
マ「だから今は辞められへんって?なんで辞めやなあかんの?その方が時間合うしいいやん!」2006-04-03 01:48:00 -
388:
マリア ◆b3549jSUig
り「だから俺、心配やから言うてんねやん。なんかあってからじゃ遅いやん?」
マ「ウチは大丈夫やって!もうウチ寝るから!」
り「なんでオマエはそんなワガママやねん??自分の事もっと考えろや!」
ウチはこれ以上その話をしたくなくて背中を向けて返事をしなかった。後ろでりょうがガシャン?って何か蹴った音がしたけど無視した。2006-04-03 01:56:00 -
389:
マリア ◆b3549jSUig
あの時のウチは何もわかってなかった。ウチはナンバーにも入り、後ちょっとでNO.2やった。どうせやるんならNO.1になりたかった。意地やったんかも知らん。だけど仕事が楽しかった。
その日ウチはお客サンと同伴する事になってた。名前は斎藤サンといって1週間前に3人で来てくれた人の中の一人やった。斎藤サンは32才で工場を経営してると言ってた。席についた途端ウチを気に入ってくれた。2006-04-03 02:05:00 -
390:
8時のあら∪です ◆cf5o1uLKtM
関係なL|のレニ荒ら∪て本当レニごめンなさL|・・本当レニ本当レニごめンなさL|・・許∪てもらぇるハズわなL|ですLナど謝リナニカッナニです・・ごめンなさL|
2006-04-03 02:09:00 -
391:
マリア ◆b3549jSUig
斎「あっリオちゃんっ?僕もう難波なんやけど事務所に財布忘れちゃって‥このままここで待っててもらうのもなんやし‥一緒についてきてくれへんかなぁ?」
ウチは少し迷ったけど
マ「いいですよぉ?」
ウチは斎藤サンの車まで電話で誘導してもらい車に乗った。2006-04-03 02:16:00 -
392:
マリア ◆b3549jSUig
車を走らせ話したりしてウチは外をほぼ見てなかった。どれぐらい走ってたんやろ‥。気づいたら車は人気のない川の近くに来てた。確かに工場があって車が止まったのでここかなと思った。
マ「ここですかぁ〜??」
斎「は?オマエまだ気づかんの?」
斎藤サンの顔つきが変わった。ここで初めてウチは自分が騙されてた事に気づいた‥―。2006-04-03 02:24:00 -
393:
マリア ◆b3549jSUig
逃げやな‥―。ドアを開けようとした手を掴まれ顔を殴られた。血の味がする。マ「はなっ・・せやっ・・!!」
斎「怒った顔可愛いなぁ〜。まだ殴られたい?俺としてはその可愛い顔、これ以上殴りたくないねんけどなぁ〜」
ヘラヘラ笑いながらウチの頬を撫でる。こいつ、おかしい・・。気持ち悪い!こわい・・・。嫌や・・・。りょう助けて・・・。
マ「ふざっけんな!!離せや、コラァ!!」
ウチはおもっきり斎藤の足を蹴った。2006-04-03 02:34:00 -
394:
マリア ◆b3549jSUig
斎「・・ったいなぁ。」
顔を殴られる。
斎「これ以上歯向かったら殺すよ・・?」
そして斎藤は両手でウチの首をしめた。苦しい・・。・・殺される。斎藤のヘラヘラ笑う顔が涙で滲んでく。・・悔しい。さすがに男には勝たれへん。
斎藤「おとなしくする?」
声が出なくてウチは一生懸命首を縦にふった。2006-04-03 02:44:00 -
395:
マリア ◆b3549jSUig
※【略】
声が出なくてウチは一生懸命首を縦にふった。2006-04-03 02:47:00 -
396:
マリア ◆b3549jSUig
斎「いい子やな。」
斎藤はやっとウチの首から手をはなした。もうウチは斎藤の言いなりになるしかなかった。
斎「やっぱリオちゃんオッパイでかいしスタイルいいねぇ〜」
斎藤はヘラヘラしながらウチの体中を舐めまわした。2006-04-03 02:52:00 -
397:
マリア ◆b3549jSUig
斎「イレるねぇ〜」
ウチは涙が溢れた。さっきからウチの携帯がずっと鳴ってる。りょうかな・・。だけど両手を掴まれててでられへん。
りょう、ごめん・・。ごめんなさい・・・。頭の中で何度も繰り返した。2006-04-03 02:56:00 -
398:
マリア ◆b3549jSUig
8時のあら∪サン?なんて言っていいかわからんけどウチのこんなしょーもない話でも読んでくれてる方がいてその方達が読みにくくなってしまってるので荒らされてるのは正直悲しかったです↓↓だけどちゃんと謝りにきてくれてよかった?これからは荒らしぢゃなくて普通に読んでくれたら嬉しいです?
2006-04-03 03:07:00 -
399:
マリア ◆b3549jSUig
ただ目を閉じて、事が終わるのを待った。
斎藤はウチの財布から札をぬきその場にウチをおろし車で走り去った。最後に「この事誰かに言うなよ。って言えるわけないか?ついてきたオマエが悪いねんもんなぁ〜ハハッ!」って言うて。ウチは放心状態でその場に座り込んだ。涙はもうでてこない。2006-04-04 03:27:00 -
400:
マリア ◆b3549jSUig
何分ぐらいそうしてたやろぉ・・。
「なぁ!何してんのぉ〜?」
ウチはその声で我に返った。ここどこ・・?
横を見ると原付きに乗った2人組のヤンキーがウチに話しかけてきてた。ライトでてらされる。まぶしい。
マ「ここどこ?」2006-04-04 03:34:00 -
401:
マリア ◆b3549jSUig
「えっ?てか自分、顔アザできてんで!!どないしたん?!しかもこんなとこで?」
後ろに乗ってるヤツが言うた。
マ「だからここどこ?一番近い駅どこ?」
「え‥―、芦原橋やけど?つか送ったろか?」
ケツに乗ってたヤツが原付きからおりてきてウチの前まできてウチの顔をマジマジと見る。2006-04-04 03:39:00 -
402:
マリア ◆b3549jSUig
ヤ「そのアザ痛そうやな?誰かに殴られたん?」
そいつの手がウチの頬を触ろうとした。ウチはビクッてなった。・・・こわい。ウチはヒールを持ち裸足で走り出した。
ヤ「おいおい!なんで逃げんねん?駅やったらここ真っすぐ行って道路でて行きやぁーーー!このへん危ないから!!!気つけろよぉーーーー!!!」
後ろでヤンキーが叫んでる。だけどウチは振り返らず走った。今思えばウチはこのヤンキー達がおらんかったらあそこがどこかもわからんかった。2006-04-04 03:54:00 -
403:
マリア ◆b3549jSUig
ウチはとりあえず走り続けた。ぢゃあおっきい道路にでた。全速力で走ったから息がきれてその場に座り込む。その時かばんの中で携帯が鳴ってるのに気づいた。
【着信:りょう】
‥あぁ。そっか。りょう心配してるよな・・。ウチはなんて言ったらいいかわからなくて画面を見たまま通話ボタンを押せなかった。2006-04-04 04:01:00 -
404:
マリア ◆b3549jSUig
電話が鳴り止む。着信履歴を見ると全部りょうでうまってる。1分おきにかかってきてた。するとまたりょうからの電話が鳴った。ウチは深呼吸をしてから電話にでた。
マ「もッしー?」
り「オマエ何してんねん!!!」
マ「ごめん?お客サンとおってん?」
ウチは精一杯元気な声をだした。だって・・この事をりょうが知ったら悲しむから・・。きっとりょうの事やからウチよりももっと苦しむはずやから・・・。2006-04-04 04:08:00 -
407:
マリア ◆b3549jSUig
更新?遅くなってごめんなさい?
413・414サン?ありがとぉ???2006-04-07 01:40:00 -
408:
マリア ◆b3549jSUig
り「はぁ?!オマエどこおんねん?」
マ「まだお客サンとおる!」
り「だからどこやねんって!ってかオマエなんか声おかしいで!何してんの?なんかあったん?」
マ「いやいや、普通やし?ほんならまたかけるから!」
ウチは耐えられへんようなってりょうの返事も聞かんうちに電話をきった。2006-04-07 01:44:00 -
409:
マリア ◆b3549jSUig
また電話が鳴る。
【着信:りょう】
マ「・・・はい。」
り「やっぱオマエなんかおかしいって!俺がわからんとでも思ってるん?」2006-04-07 01:48:00 -
410:
マリア ◆b3549jSUig
りょうの優しい声が、言葉が受話器をとおして聞こえる。
マ「・・・りょう・・!!・・ごっ・・めんっ・・!!!」
り「・・え?!・・・マリア?!なんかあったん?!オマエどこおんねん?!」
マ「りょう・・ゴメン。ウチがっ・・あほやってん・・。」
り「だから何あってん?!」2006-04-07 01:54:00 -
411:
マリア ◆b3549jSUig
マ「斎藤にっ・・ヤラれたぁっ・・」
長い沈黙。。その後「なっ・・んでやねん!!」ってりょうの叫び声と何かを殴る鈍い音が受話器のとおくから聞こえた。それからしばらくしてさっきよりワントーン低い声で言った。
り「オマエ今どこおるかわかるか?」
マ「・・・たぶん芦原橋ってとこ。」2006-04-07 02:02:00 -
412:
マリア ◆b3549jSUig
それからりょうにウチが居る場所を説明した。りょうは店長といるらしくウチの言った場所の特徴を伝えてる。
り「店長が場所わかった言うてるから俺が言うたコンビニの前で待っとけ。わかった?そっから動くなよ!」
と言って電話は切れた。2006-04-07 02:07:00 -
413:
マリア ◆b3549jSUig
りょうに言われたコンビニに行きミルクティーを買って外にでた。時々通行人がウチの顔を見て見ぬフリをする。
ウチはりょうにフラれる事を覚悟した。フラれて当然や。りょうが止めてくれてるのを無視して続けたんはウチやから・・。
なぁ、りょう。ついていい嘘があったとしたら・・この事はそれに入ると思うねん。ウチ、わかってたのになぁ・・あんたが苦しむ事わかってたのに・・・最後まで嘘、突き通せんくてごめん。2006-04-07 02:14:00 -
414:
マリア ◆b3549jSUig
ウチはコンビニの前に座って通り過ぎてく車をボーッと眺めてた。
何分ぐらいたったんかもわからん。ウチの前を通り過ぎてった車が少し離れたところで止まった。助手席の戸が開きりょうがおりてきた。ウチはその様子をただ眺めてた。2006-04-07 02:21:00 -
415:
マリア ◆b3549jSUig
りょうはウチの前までツカツカ歩いてくるとウチに手を差し出した。少し悲しそうな笑顔で・・。
り「マリア、帰るで・・!」
ウチは無言でりょうの手をとった。あの日の記憶は思い出すといつもどこか曖昧やけどこの時の事だけはハッキリ覚えてる。りょうの手はあったかくて・・ウチはこの時もう恐いものなんかないぐらい安心した。2006-04-07 02:27:00 -
416:
マリア ◆b3549jSUig
車に乗ると3人とも無言やった。りょうはずっと手を握ってる。そしてそのまま無言のまま気づいたらりょうの家の前についてた。
店長「りょう。オマエ今日もうマリアとおったれ!んでチョット来い」
りょうと店長が車からでて何かを話してる。少ししてりょうに呼ばれウチは車からでた。
り「俺、先入ってるから!」りょうは家に入ってってしまった。2006-04-07 02:34:00 -
417:
マリア ◆b3549jSUig
ウチが店長と二人残されて戸惑ってると
店長「マリア・・。辛い事聞くかもしれんけど今日のヤツの事教えてくれへんか?」
マ「・・ごめんなさい。」
店長「・・俺も昔、自分の女がオマエと同じ事あってんかぁ・・。俺は男やし女の気持ちはわかってやれんかもしらんけどりょうの気持ちはわかんねん。・・だからりょうの為にも教えてくれんか?今のオマエにこんなん聞くのはエグイと思う・・。けど頼むわ。」2006-04-07 02:45:00 -
418:
マリア ◆b3549jSUig
ウチは斎藤の事を思い出した。それと同時に今日の事が浮かんできてウチは気持ち悪くなって家に駆け込んで吐いた。
トイレからでるとりょうと店長が心配そうにウチを見た。
マ「・・たぶん美奈が斎藤と一緒に来てた人に名刺もらってた。」
店長「・・ありがとう。オマエにした事後悔さしたるからな。もう忘れろよ!」
りょうは何も言わずウチの髪を撫でてる。
マ「今日はありがとう。」2006-04-07 02:53:00 -
419:
マリア ◆b3549jSUig
※【略】
マ「今日はありがとう。」2006-04-07 02:55:00 -
420:
名無しさん
頑張って??
2006-04-07 12:34:00 -
421:
マリア ◆b3549jSUig
428サン?ありがとぉ?頑張りますッ?最後までよろしくね??
2006-04-07 14:49:00 -
422:
マリア ◆b3549jSUig
店長が帰りウチはりょうと二人になった。ウチは言葉が見つからなくてお風呂に入る事にした。
マ「・・・お風呂入ってくるな。」
り「おぅ!行っておいで?んでマリア、店に電話してへんやろぉ〜?俺、かわりにしといたるから。店・・ちょっとの間休めよ?」
マ「・・うん。わかった。ありがとう。」2006-04-07 14:55:00 -
423:
マリア ◆b3549jSUig
いつもより熱めのシャワーを浴びた。我慢してた涙が一気に溢れ出す。・・・汚い。どれだけ洗っても身体は汚いまま。・・・りょう。なんで優しいの?悪いの、ウチやん。なんで責めへんの?
なかなかでてけぇへんウチを心配したんかりょうがお風呂の戸をノックした。
り「マリア〜?入るでぇ〜」2006-04-07 15:02:00 -
424:
マリア ◆b3549jSUig
りょうはウチの返事を聞く前に入ってきた。
り「マリアやっぱ泣いてるぅ〜〜一緒に入ろぉ〜?」
そう言うとりょうはウチのホッペをつねった。それから少し笑ってウチを抱き締めた。
り「マリア・・。こわかったやろ?助けてやれんかってごめんな・・。これからちょっとずつ忘れてこな?俺、できる事はするから。」2006-04-07 15:12:00 -
425:
マリア ◆b3549jSUig
マ「マリアでいいん?・・こんなんやのに・・」
り「マリアが!いいねん!!?もうなんも考えんなっ?俺、マリアから離れたりせぇへんから?これからは俺が守ったるからなっ。」
ウチはこの時初めていつも甘えてばっかのりょうがたくましく見えた。
なぁ、りょう。守ってくれんねやろ?なぁ、りょう。マリアの事守ってくれんねやんな・・。2006-04-08 04:06:00 -
426:
マリア ◆b3549jSUig
それからりょうはウチを抱かなくなった。たぶんそれはりょうの優しさ。我慢してんのも知ってた。だけどウチはその優しさが辛かった。
ウチはというと店長は必死に止めてたけど半ば飛ぶような形で店を辞めた。それから1ヵ月ぐらいは斎藤と同じ年ぐらいのおっサンを見ると気持ち悪くなって足がガタガタ震える。そんなウチを見てりょうはどんどん過保護になっていき束縛もキツクなってた。2006-04-08 04:15:00 -
427:
マリア ◆b3549jSUig
ウチはりょうに言われりょうんちに住むようになった。仕事も辞めたし仕方なかった。
り「なんで俺に黙ってでてくねんっ???」2006-04-08 04:19:00 -
428:
マリア ◆b3549jSUig
マ「・・だってこんな、家ばっかおったら頭おかしくなるわ!」
り「なんでオマエはわからんの?!またなんかあったらどうすんねん!!」
最近りょうは仕事がうまくいかないらしく常にイライラしてる。こんなケンカはもう日常茶飯事になってた。りょうはあの事があって以来、りょうと一緒でないとウチが外にでたら怒る。もちろんコンビニも。だけどいくら心配とはいえ四六時中、家の中にいたらさすがにウチだってしんどい。この日もウチがりょうに黙ってでていってケンカになった。2006-04-08 04:27:00 -
429:
マリア ◆b3549jSUig
マ「だからってこんなん監禁やんか!!ウチはりょうの犬とか猫ちゃうねん!!・・・・もうりょう、ウチと付き合っててもヤラれへんし楽しないやろ?」
り「・・・はぁ?オマエそれ本気で言うてんの?俺がオマエとそんなんで付き合ってると思ってんの?」
マ「・・・。」
り「よぉ頭冷やせ。」2006-04-08 04:35:00 -
430:
マリア ◆b3549jSUig
りょうはそのまま出ていってしまった。
ウチはその場に泣き崩れた。自分が情けなかった。
わかってんねん。りょうはただ自分のワガママだけで束縛してるんぢゃないって事。ほんまにウチが心配で心配で言うてるって事。
ウチは言うたらアカン事言うてもた。2006-04-08 04:40:00 -
431:
名無しさん
あげ?
2006-04-10 00:51:00 -
432:
マリア ◆b3549jSUig
439サン?あげてくれてありがと??
2006-04-10 03:41:00 -
434:
マリア ◆b3549jSUig
ウチは反省してりょうに謝ろうと思った。電話をかける。
プルル・・
り「何?」
りょうはまだ怒ってんのか無愛想に電話をでた。後ろでは大音量でトランスが流れてる。
2006-04-10 03:54:00 -
435:
マリア ◆b3549jSUig
マ「・・りょう。マヂごめん。ウチ、りょうの気持ちも考えんとあんなん言うてごめんな・・。」
り「・・・おぅ。俺もごめん。自分が心配やからってマリアを閉じ込めてもしゃあないやんな。これからどうするかもう一回二人で話そう?」
マ「うんっ?てかりょうどこおんの??」
り「なんかサトル(←りょうの店のボーイ)がクラブおる言うから俺もきてん?」
2006-04-10 04:00:00 -
436:
マリア ◆b3549jSUig
マ「ふぅ〜ん。マリアも行くっ?」
り「はぁ?今から?」
マ「うんっ?ウチも久々に行きたいッ?」
り「ほんなら危ないからタクで来いよ?着いたら電話して?」
ホンマに久しぶりにクラブに行きたかったんもあったけどホンマはりょうに会いたかった。なんでか今すぐに会いたかった。2006-04-10 04:07:00 -
437:
マリア ◆b3549jSUig
441サン?ありがとうございます??
眠さが限界なので今日の更新はここまでにします?ちょっとしか更新できなくてすいません?また明日更新します??2006-04-10 04:14:00 -
438:
名無しさん
あげときます???
2006-04-11 01:08:00 -
439:
マリア ◆b3549jSUig
446サン?あげてくれてありがとぉ???
2006-04-11 01:36:00 -
440:
マリア ◆b3549jSUig
ウチはタクに乗りミナミに向かった。
プルル・・
り「もっしー?」
マ「着いたでぇ?」
2006-04-11 01:39:00 -
441:
マリア ◆b3549jSUig
り「ほな入り口まで迎えに行くわ?」
ウチはドア代を払い中に入るとりょうが待ってた。
りょうに手をひかれフロアに向かう。
独特の雰囲気が流れる。体中に響く重低音。ブラックライト。全ての感覚が奪われたような錯覚に陥る。2006-04-11 01:44:00 -
442:
マリア ◆b3549jSUig
フロアに入るとりょうの友達やウチの知り合いに声が聞こえないので肩を叩かれる。それに手を振ったり笑顔で返したりしながら人混みの中をすりぬけるとサトルを見つけた。サトルはウチらに気づかず踊ってる。りょうがサトルの肩を叩いた。サトルがゆっくりこっちを振り向く。・・・・・・サトルの目はイッてた。
2006-04-11 01:50:00 -
443:
マリア ◆b3549jSUig
声は聞こえないけどりょうがサトルの耳元で怒鳴ってる。ウチはただ呆然とそんな二人を見てるしかなかった。するとサトルは怒鳴ってるりょうを無視してまた音にのってる。
り「マリア、行くで!!」
ウチは訳が分からないままりょうに手をひかれフロアの端っこに連れてかれた。2006-04-11 01:55:00 -
444:
マリア ◆b3549jSUig
ウチはりょうの耳元で叫んだ。
マ「サトル大丈夫なぁ―ん?!!」
り「今あいつに何言うても一緒やしもうええわ!!!」
2006-04-11 01:58:00 -
446:
マリア ◆b3549jSUig
はじめのうちはサトルの事もあって二人ともテンション低かったけど徐々にお酒も入り楽しくなっていった。
りょうが後ろからウチを抱き締める。時々キスしたりして・・・
酒のせいかな。頭の中に音が響く。ウチはただその雰囲気に酔ってた。その後に起こる出来事なんて何も知らずに・・・2006-04-11 02:05:00 -
447:
マリア ◆b3549jSUig
そうこうしてるうちにCloseの時間になった。
り「ちょサトルに電話するわ!」
・・・・・。
り「あいつでぇへん!」2006-04-11 02:09:00 -
448:
マリア ◆b3549jSUig
何回かけてもサトルがでないのでウチらは外でサトルがでてくるのを待つ事にした。
ゾロゾロでてくる人たちの中にサトルはいない。少しすると黒人のガードマンが誰かを抱えてでてきた。
り「サトルや!」
ウチらは黒人に走りよる。
2006-04-11 02:13:00 -
449:
マリア ◆b3549jSUig
黒人「friend?」
ウチとりょうは頷いた。黒人はその場にサトルを落とした。
サ「・・・ったぁ〜」
り「帰んぞ!俺運転したるから車のキー貸せって!」2006-04-11 02:17:00 -
450:
マリア ◆b3549jSUig
サ「大丈夫や・・」
サトルはフラフラしながら歩きだした。
り「ちょ・・待てって!!オマエ無理やって!!!」
りょうがサトルの肩を掴む。
サ「っなせやぁ!コラァ!」2006-04-11 02:52:00