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*ΒEΤTΕRFLY*
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1:
マリア ◆b3549jSUig
アンタは
染まってしまったんやね
真っ黒な
この街の色に...
揚羽蝶の羽みたいな
この街の色に...
人の欲が渦巻いてる
この街の欲に...
溺れてしまったんやね
だけどウチにとって
アンタは誇リや
この街で必死に生きて
きたアンタはウチの誇リや
2006-01-30 02:05:00 -
401:
マリア ◆b3549jSUig
「えっ?てか自分、顔アザできてんで!!どないしたん?!しかもこんなとこで?」
後ろに乗ってるヤツが言うた。
マ「だからここどこ?一番近い駅どこ?」
「え‥―、芦原橋やけど?つか送ったろか?」
ケツに乗ってたヤツが原付きからおりてきてウチの前まできてウチの顔をマジマジと見る。2006-04-04 03:39:00 -
402:
マリア ◆b3549jSUig
ヤ「そのアザ痛そうやな?誰かに殴られたん?」
そいつの手がウチの頬を触ろうとした。ウチはビクッてなった。・・・こわい。ウチはヒールを持ち裸足で走り出した。
ヤ「おいおい!なんで逃げんねん?駅やったらここ真っすぐ行って道路でて行きやぁーーー!このへん危ないから!!!気つけろよぉーーーー!!!」
後ろでヤンキーが叫んでる。だけどウチは振り返らず走った。今思えばウチはこのヤンキー達がおらんかったらあそこがどこかもわからんかった。2006-04-04 03:54:00 -
403:
マリア ◆b3549jSUig
ウチはとりあえず走り続けた。ぢゃあおっきい道路にでた。全速力で走ったから息がきれてその場に座り込む。その時かばんの中で携帯が鳴ってるのに気づいた。
【着信:りょう】
‥あぁ。そっか。りょう心配してるよな・・。ウチはなんて言ったらいいかわからなくて画面を見たまま通話ボタンを押せなかった。2006-04-04 04:01:00 -
404:
マリア ◆b3549jSUig
電話が鳴り止む。着信履歴を見ると全部りょうでうまってる。1分おきにかかってきてた。するとまたりょうからの電話が鳴った。ウチは深呼吸をしてから電話にでた。
マ「もッしー?」
り「オマエ何してんねん!!!」
マ「ごめん?お客サンとおってん?」
ウチは精一杯元気な声をだした。だって・・この事をりょうが知ったら悲しむから・・。きっとりょうの事やからウチよりももっと苦しむはずやから・・・。2006-04-04 04:08:00 -
407:
マリア ◆b3549jSUig
更新?遅くなってごめんなさい?
413・414サン?ありがとぉ???2006-04-07 01:40:00 -
408:
マリア ◆b3549jSUig
り「はぁ?!オマエどこおんねん?」
マ「まだお客サンとおる!」
り「だからどこやねんって!ってかオマエなんか声おかしいで!何してんの?なんかあったん?」
マ「いやいや、普通やし?ほんならまたかけるから!」
ウチは耐えられへんようなってりょうの返事も聞かんうちに電話をきった。2006-04-07 01:44:00 -
409:
マリア ◆b3549jSUig
また電話が鳴る。
【着信:りょう】
マ「・・・はい。」
り「やっぱオマエなんかおかしいって!俺がわからんとでも思ってるん?」2006-04-07 01:48:00 -
410:
マリア ◆b3549jSUig
りょうの優しい声が、言葉が受話器をとおして聞こえる。
マ「・・・りょう・・!!・・ごっ・・めんっ・・!!!」
り「・・え?!・・・マリア?!なんかあったん?!オマエどこおんねん?!」
マ「りょう・・ゴメン。ウチがっ・・あほやってん・・。」
り「だから何あってん?!」2006-04-07 01:54:00 -
411:
マリア ◆b3549jSUig
マ「斎藤にっ・・ヤラれたぁっ・・」
長い沈黙。。その後「なっ・・んでやねん!!」ってりょうの叫び声と何かを殴る鈍い音が受話器のとおくから聞こえた。それからしばらくしてさっきよりワントーン低い声で言った。
り「オマエ今どこおるかわかるか?」
マ「・・・たぶん芦原橋ってとこ。」2006-04-07 02:02:00 -
412:
マリア ◆b3549jSUig
それからりょうにウチが居る場所を説明した。りょうは店長といるらしくウチの言った場所の特徴を伝えてる。
り「店長が場所わかった言うてるから俺が言うたコンビニの前で待っとけ。わかった?そっから動くなよ!」
と言って電話は切れた。2006-04-07 02:07:00 -
413:
マリア ◆b3549jSUig
りょうに言われたコンビニに行きミルクティーを買って外にでた。時々通行人がウチの顔を見て見ぬフリをする。
ウチはりょうにフラれる事を覚悟した。フラれて当然や。りょうが止めてくれてるのを無視して続けたんはウチやから・・。
なぁ、りょう。ついていい嘘があったとしたら・・この事はそれに入ると思うねん。ウチ、わかってたのになぁ・・あんたが苦しむ事わかってたのに・・・最後まで嘘、突き通せんくてごめん。2006-04-07 02:14:00 -
414:
マリア ◆b3549jSUig
ウチはコンビニの前に座って通り過ぎてく車をボーッと眺めてた。
何分ぐらいたったんかもわからん。ウチの前を通り過ぎてった車が少し離れたところで止まった。助手席の戸が開きりょうがおりてきた。ウチはその様子をただ眺めてた。2006-04-07 02:21:00 -
415:
マリア ◆b3549jSUig
りょうはウチの前までツカツカ歩いてくるとウチに手を差し出した。少し悲しそうな笑顔で・・。
り「マリア、帰るで・・!」
ウチは無言でりょうの手をとった。あの日の記憶は思い出すといつもどこか曖昧やけどこの時の事だけはハッキリ覚えてる。りょうの手はあったかくて・・ウチはこの時もう恐いものなんかないぐらい安心した。2006-04-07 02:27:00 -
416:
マリア ◆b3549jSUig
車に乗ると3人とも無言やった。りょうはずっと手を握ってる。そしてそのまま無言のまま気づいたらりょうの家の前についてた。
店長「りょう。オマエ今日もうマリアとおったれ!んでチョット来い」
りょうと店長が車からでて何かを話してる。少ししてりょうに呼ばれウチは車からでた。
り「俺、先入ってるから!」りょうは家に入ってってしまった。2006-04-07 02:34:00 -
417:
マリア ◆b3549jSUig
ウチが店長と二人残されて戸惑ってると
店長「マリア・・。辛い事聞くかもしれんけど今日のヤツの事教えてくれへんか?」
マ「・・ごめんなさい。」
店長「・・俺も昔、自分の女がオマエと同じ事あってんかぁ・・。俺は男やし女の気持ちはわかってやれんかもしらんけどりょうの気持ちはわかんねん。・・だからりょうの為にも教えてくれんか?今のオマエにこんなん聞くのはエグイと思う・・。けど頼むわ。」2006-04-07 02:45:00 -
418:
マリア ◆b3549jSUig
ウチは斎藤の事を思い出した。それと同時に今日の事が浮かんできてウチは気持ち悪くなって家に駆け込んで吐いた。
トイレからでるとりょうと店長が心配そうにウチを見た。
マ「・・たぶん美奈が斎藤と一緒に来てた人に名刺もらってた。」
店長「・・ありがとう。オマエにした事後悔さしたるからな。もう忘れろよ!」
りょうは何も言わずウチの髪を撫でてる。
マ「今日はありがとう。」2006-04-07 02:53:00 -
419:
マリア ◆b3549jSUig
※【略】
マ「今日はありがとう。」2006-04-07 02:55:00 -
420:
名無しさん
頑張って??
2006-04-07 12:34:00 -
421:
マリア ◆b3549jSUig
428サン?ありがとぉ?頑張りますッ?最後までよろしくね??
2006-04-07 14:49:00 -
422:
マリア ◆b3549jSUig
店長が帰りウチはりょうと二人になった。ウチは言葉が見つからなくてお風呂に入る事にした。
マ「・・・お風呂入ってくるな。」
り「おぅ!行っておいで?んでマリア、店に電話してへんやろぉ〜?俺、かわりにしといたるから。店・・ちょっとの間休めよ?」
マ「・・うん。わかった。ありがとう。」2006-04-07 14:55:00 -
423:
マリア ◆b3549jSUig
いつもより熱めのシャワーを浴びた。我慢してた涙が一気に溢れ出す。・・・汚い。どれだけ洗っても身体は汚いまま。・・・りょう。なんで優しいの?悪いの、ウチやん。なんで責めへんの?
なかなかでてけぇへんウチを心配したんかりょうがお風呂の戸をノックした。
り「マリア〜?入るでぇ〜」2006-04-07 15:02:00 -
424:
マリア ◆b3549jSUig
りょうはウチの返事を聞く前に入ってきた。
り「マリアやっぱ泣いてるぅ〜〜一緒に入ろぉ〜?」
そう言うとりょうはウチのホッペをつねった。それから少し笑ってウチを抱き締めた。
り「マリア・・。こわかったやろ?助けてやれんかってごめんな・・。これからちょっとずつ忘れてこな?俺、できる事はするから。」2006-04-07 15:12:00 -
425:
マリア ◆b3549jSUig
マ「マリアでいいん?・・こんなんやのに・・」
り「マリアが!いいねん!!?もうなんも考えんなっ?俺、マリアから離れたりせぇへんから?これからは俺が守ったるからなっ。」
ウチはこの時初めていつも甘えてばっかのりょうがたくましく見えた。
なぁ、りょう。守ってくれんねやろ?なぁ、りょう。マリアの事守ってくれんねやんな・・。2006-04-08 04:06:00 -
426:
マリア ◆b3549jSUig
それからりょうはウチを抱かなくなった。たぶんそれはりょうの優しさ。我慢してんのも知ってた。だけどウチはその優しさが辛かった。
ウチはというと店長は必死に止めてたけど半ば飛ぶような形で店を辞めた。それから1ヵ月ぐらいは斎藤と同じ年ぐらいのおっサンを見ると気持ち悪くなって足がガタガタ震える。そんなウチを見てりょうはどんどん過保護になっていき束縛もキツクなってた。2006-04-08 04:15:00 -
427:
マリア ◆b3549jSUig
ウチはりょうに言われりょうんちに住むようになった。仕事も辞めたし仕方なかった。
り「なんで俺に黙ってでてくねんっ???」2006-04-08 04:19:00 -
428:
マリア ◆b3549jSUig
マ「・・だってこんな、家ばっかおったら頭おかしくなるわ!」
り「なんでオマエはわからんの?!またなんかあったらどうすんねん!!」
最近りょうは仕事がうまくいかないらしく常にイライラしてる。こんなケンカはもう日常茶飯事になってた。りょうはあの事があって以来、りょうと一緒でないとウチが外にでたら怒る。もちろんコンビニも。だけどいくら心配とはいえ四六時中、家の中にいたらさすがにウチだってしんどい。この日もウチがりょうに黙ってでていってケンカになった。2006-04-08 04:27:00 -
429:
マリア ◆b3549jSUig
マ「だからってこんなん監禁やんか!!ウチはりょうの犬とか猫ちゃうねん!!・・・・もうりょう、ウチと付き合っててもヤラれへんし楽しないやろ?」
り「・・・はぁ?オマエそれ本気で言うてんの?俺がオマエとそんなんで付き合ってると思ってんの?」
マ「・・・。」
り「よぉ頭冷やせ。」2006-04-08 04:35:00 -
430:
マリア ◆b3549jSUig
りょうはそのまま出ていってしまった。
ウチはその場に泣き崩れた。自分が情けなかった。
わかってんねん。りょうはただ自分のワガママだけで束縛してるんぢゃないって事。ほんまにウチが心配で心配で言うてるって事。
ウチは言うたらアカン事言うてもた。2006-04-08 04:40:00 -
431:
名無しさん
あげ?
2006-04-10 00:51:00 -
432:
マリア ◆b3549jSUig
439サン?あげてくれてありがと??
2006-04-10 03:41:00 -
434:
マリア ◆b3549jSUig
ウチは反省してりょうに謝ろうと思った。電話をかける。
プルル・・
り「何?」
りょうはまだ怒ってんのか無愛想に電話をでた。後ろでは大音量でトランスが流れてる。
2006-04-10 03:54:00 -
435:
マリア ◆b3549jSUig
マ「・・りょう。マヂごめん。ウチ、りょうの気持ちも考えんとあんなん言うてごめんな・・。」
り「・・・おぅ。俺もごめん。自分が心配やからってマリアを閉じ込めてもしゃあないやんな。これからどうするかもう一回二人で話そう?」
マ「うんっ?てかりょうどこおんの??」
り「なんかサトル(←りょうの店のボーイ)がクラブおる言うから俺もきてん?」
2006-04-10 04:00:00 -
436:
マリア ◆b3549jSUig
マ「ふぅ〜ん。マリアも行くっ?」
り「はぁ?今から?」
マ「うんっ?ウチも久々に行きたいッ?」
り「ほんなら危ないからタクで来いよ?着いたら電話して?」
ホンマに久しぶりにクラブに行きたかったんもあったけどホンマはりょうに会いたかった。なんでか今すぐに会いたかった。2006-04-10 04:07:00 -
437:
マリア ◆b3549jSUig
441サン?ありがとうございます??
眠さが限界なので今日の更新はここまでにします?ちょっとしか更新できなくてすいません?また明日更新します??2006-04-10 04:14:00 -
438:
名無しさん
あげときます???
2006-04-11 01:08:00 -
439:
マリア ◆b3549jSUig
446サン?あげてくれてありがとぉ???
2006-04-11 01:36:00 -
440:
マリア ◆b3549jSUig
ウチはタクに乗りミナミに向かった。
プルル・・
り「もっしー?」
マ「着いたでぇ?」
2006-04-11 01:39:00 -
441:
マリア ◆b3549jSUig
り「ほな入り口まで迎えに行くわ?」
ウチはドア代を払い中に入るとりょうが待ってた。
りょうに手をひかれフロアに向かう。
独特の雰囲気が流れる。体中に響く重低音。ブラックライト。全ての感覚が奪われたような錯覚に陥る。2006-04-11 01:44:00 -
442:
マリア ◆b3549jSUig
フロアに入るとりょうの友達やウチの知り合いに声が聞こえないので肩を叩かれる。それに手を振ったり笑顔で返したりしながら人混みの中をすりぬけるとサトルを見つけた。サトルはウチらに気づかず踊ってる。りょうがサトルの肩を叩いた。サトルがゆっくりこっちを振り向く。・・・・・・サトルの目はイッてた。
2006-04-11 01:50:00 -
443:
マリア ◆b3549jSUig
声は聞こえないけどりょうがサトルの耳元で怒鳴ってる。ウチはただ呆然とそんな二人を見てるしかなかった。するとサトルは怒鳴ってるりょうを無視してまた音にのってる。
り「マリア、行くで!!」
ウチは訳が分からないままりょうに手をひかれフロアの端っこに連れてかれた。2006-04-11 01:55:00 -
444:
マリア ◆b3549jSUig
ウチはりょうの耳元で叫んだ。
マ「サトル大丈夫なぁ―ん?!!」
り「今あいつに何言うても一緒やしもうええわ!!!」
2006-04-11 01:58:00 -
446:
マリア ◆b3549jSUig
はじめのうちはサトルの事もあって二人ともテンション低かったけど徐々にお酒も入り楽しくなっていった。
りょうが後ろからウチを抱き締める。時々キスしたりして・・・
酒のせいかな。頭の中に音が響く。ウチはただその雰囲気に酔ってた。その後に起こる出来事なんて何も知らずに・・・2006-04-11 02:05:00 -
447:
マリア ◆b3549jSUig
そうこうしてるうちにCloseの時間になった。
り「ちょサトルに電話するわ!」
・・・・・。
り「あいつでぇへん!」2006-04-11 02:09:00 -
448:
マリア ◆b3549jSUig
何回かけてもサトルがでないのでウチらは外でサトルがでてくるのを待つ事にした。
ゾロゾロでてくる人たちの中にサトルはいない。少しすると黒人のガードマンが誰かを抱えてでてきた。
り「サトルや!」
ウチらは黒人に走りよる。
2006-04-11 02:13:00 -
449:
マリア ◆b3549jSUig
黒人「friend?」
ウチとりょうは頷いた。黒人はその場にサトルを落とした。
サ「・・・ったぁ〜」
り「帰んぞ!俺運転したるから車のキー貸せって!」2006-04-11 02:17:00 -
450:
マリア ◆b3549jSUig
サ「大丈夫や・・」
サトルはフラフラしながら歩きだした。
り「ちょ・・待てって!!オマエ無理やって!!!」
りょうがサトルの肩を掴む。
サ「っなせやぁ!コラァ!」2006-04-11 02:52:00