小説掲示板?自虐体質?のスレッド詳細|夜遊びweb関西版

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?自虐体質?

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  • 1:

    名無しさん

    これはリスカなどの自虐体質についての文です。

    2006-01-28 21:17:00
  • 2:

    今までで一番好きだった人で、いずれ結婚するもんだと思ってた。

    2006-01-28 21:19:00
  • 3:

    お互いの両親もそういうふうに思っていたはず。しかし他の人が知らないところで私と彼氏の関係は少しずつ崩れていってた。

    2006-01-28 21:20:00
  • 4:

    付き合いだして約1年経った頃から2人の関係はあることをきっかけに徐々に悪化していき、2年半を迎える頃には最終形態になりつつあった。

    2006-01-28 21:28:00
  • 5:

    ある日彼氏と喧嘩したとき。彼氏は私に言った。
    『オレ、結婚しようと思ってんねん。』

    2006-01-28 22:42:00
  • 6:

    相手は私じゃなく、浮気相手だとか。その瞬間私の頭の中は真っ白になった。

    2006-01-28 22:44:00
  • 7:

    彼氏とは喧嘩が絶えなかった。毎日のように飽きずに喧嘩した。だけど大好きだった。その彼氏が浮気相手と結婚だなんて…

    2006-01-28 22:45:00
  • 8:

    リストカットの存在は知っていたが、自分には無縁のものだと思っていた。

    2006-01-28 22:47:00
  • 9:

    自分でも気付かぬうちにカッターを右手に持っていた。頭の中ではもう一人の自分が冷静にことの次第を見ている。

    2006-01-28 22:48:00
  • 10:

    左の手首にそっとカッターの刃を当て、ゆっくりと手前に引いた。

    2006-01-28 22:49:00
  • 11:

    うっすらと線ができ、少しするとその線から血が滲んできた。

    2006-01-28 22:50:00
  • 12:

    痛いという感覚はなかった。血を見るとなぜか安心できた。何回か切ってみた。

    2006-01-28 22:55:00
  • 13:

    してはいけないと思いつつも、私の右手は勝手に動き左手首を傷つけていた。

    2006-01-28 22:57:00
  • 14:

    十回は切っただろうか。突然我に返った。自分がしたことに驚いた。でも内心では、楽になれる方法がわかり安堵していた。

    2006-01-28 22:58:00
  • 15:

    また少ししてから彼氏と喧嘩した。できればリストカットはもうしたくない。そう思って我慢してタバコを吸っていた。

    2006-01-28 23:29:00
  • 16:

    タバコの火をずっと眺めていた。気が付いたら腕にタバコを押しつけていた。

    2006-01-28 23:30:00
  • 17:

    不思議と熱さはなく、ただ自分の行動に唖然とするばかりだった。

    2006-01-28 23:31:00
  • 18:

    その後も、リストカットを我慢しているときにタバコを吸うと、腕でタバコを押しつけてしまうことに気付いた。見事に二重人格になってしまったのかと恐くなった。

    2006-01-28 23:34:00
  • 19:

    リスカもタバコを腕に押しつけることもしてはいけないことなのに…と悩めば悩むほど欝になっていった。

    2006-01-28 23:34:00
  • 20:

    ある日私に『死にたい』という願望が湧いてきた。毎日同じことの繰り返しで意味もなく生きている。何のために生まれてきたのか。どれだけ考えても答えは見つからない。

    2006-01-28 23:36:00
  • 21:

    そのうち『死にたい』という願望から『私なんか死ねばいい』という変な自暴自棄な考えに変わった。

    2006-01-28 23:38:00
  • 22:

    死んでいい人なんてこの世にいないのに、その時の私にはそれがわからなかった。

    2006-01-28 23:39:00
  • 23:

    それからの私はどうやって死ぬかを考えるようになり、1日の大半をそれを考えることに費やした。

    2006-01-28 23:40:00
  • 24:

    そんな時、ある人が私に言った。
    『ある風邪薬を80錠飲んだら死ねるらしいよ。』

    2006-01-28 23:41:00
  • 25:

    風邪薬の名前は敢えて伏せておく。
    その人は私に自殺をそそのかしたわけでもなく、他愛のない話をしていたとき偶然に出た情報だった。

    2006-01-28 23:43:00
  • 26:

    私は薬局へ向かった。前にも薬局で普通に買える精神安定剤を20錠ほど一気に飲んで眠りについたが、下痢と強度の腹痛に襲われただけで何の変化もなかったのが風邪薬で死ねるのか…

    2006-01-28 23:48:00
  • 27:

    とりあえず言われた風邪薬を購入する。親切にも80錠で1セットになっている。

    2006-01-28 23:51:00
  • 28:

    家に持って帰り、ベッドの下に隠した。あとはいつ飲むかだ。

    2006-01-28 23:53:00
  • 29:

    そんなとき、私の少ない友人の一人がホストクラブに誘ってくれた。行ったことのないホストクラブという場所は興味をそそった。

    2006-01-28 23:54:00
  • 30:

    もう名前は忘れてしまったが、ミナミにあるホストクラブに連れて行ってもらった。

    2006-01-29 00:12:00
  • 31:

    気が紛れた。お酒が苦手な私だったが、その日は飲んだ。飲んだと言っても薄めの焼酎をグラス1、2杯ほど。

    2006-01-29 00:15:00
  • 32:

    ホストクラブでは何も考えずに済んだ。ホスト達が聞いてくることに素直に答えればよかったから。

    2006-01-29 00:17:00
  • 33:

    気楽な時間はすぐに過ぎた。チェックを済ませ、外に出る。もう1件行くかと尋ねられたが、私は家に帰ることにした。お酒がちょっとまわっていた。

    2006-01-29 00:18:00
  • 34:

    家に帰りベッドの上で横になる。部屋の天井を見つめながら思い出した。

    2006-01-29 00:20:00
  • 35:

    ベッドの下に隠した『風邪薬』の存在。

    2006-01-29 00:21:00
  • 36:

    『今しかない』
    そう思った。家のキッチンからコップに水を並々と入れてベッドまで持っていく。

    2006-01-29 00:23:00
  • 37:

    風邪薬を引っ張りだし、封を切る。中身を全部ベッドの上にぶちまけると、錠剤を1つ1つ丁寧に取り出していった。

    2006-01-29 00:26:00
  • 38:

    取り出した錠剤を6個ぐらいずつのグループにわけ、あとは全て飲むだけ。

    2006-01-29 00:27:00
  • 39:

    私は大きく深呼吸を1回して薬の第1グループを口の中に押し込み、水で胃の中に流した。

    2006-01-29 00:28:00
  • 40:

    1つのグループを延んでさまえばあとは何ら問題もなく恐いくらいスラスラと飲めた。ものの3分もしないうちに全て飲みきった。

    2006-01-29 01:08:00
  • 41:

    1つのグループを飲んでしまえばあとは何ら問題もなく恐いくらいスラスラと飲めた。ものの3分もしないうちに全て飲みきった。

    2006-01-29 01:08:00
  • 42:

    念の為、左手首を深めに切った。傷口から血がドクドクと溢れ出てきて、『これで死ねる』と思った。

    2006-01-29 01:10:00
  • 43:

    私はそのまま静かに目を閉じた。

    2006-01-29 01:11:00
  • 44:

    無性に暑くて夢の中でとても苦しくて、でも苦しいなりに考えた。なぜ?もしかしてまだ生きてる?それとも死ぬ前兆?

    2006-01-29 01:19:00
  • 45:

    ゆっくりと目を開ける。外は明るい。傍にあった携帯で時間を確認すると昼前。愕然とした。

    2006-01-29 01:21:00
  • 46:

    トイレに行きたくてベッドから降りようと起き上がった。すると猛烈に気分が悪い。

    2006-01-29 01:22:00
  • 47:

    名無しさん

    頑張ってな?

    2006-01-29 01:39:00
  • 48:

    名無しさん

    2006-01-29 02:44:00
  • 49:

    ありがとぅ??

    2006-01-29 02:50:00
  • 50:

    とても気持ち悪く頭がクラクラする。真っすぐに歩くことさえできない。

    2006-01-29 04:26:00
  • 51:

    やっとのことでベッドからずり落ちるようにして降り、その場でうずくまった。

    2006-01-29 04:27:00
  • 52:

    できれば動きたくない。しかし私の膀胱は薬を飲んだときの大量の水のせいか、今にも破裂しそうな勢いだ。

    2006-01-29 04:28:00
  • 53:

    まるで映画『リング』に出てくる貞子のように、床を這いつくばってトイレへ向かった。

    2006-01-29 04:30:00
  • 54:

    やっとの思いでトイレに着いた。前回と同じく下痢にもなっている。すると今度は上から嘔吐物が込み上げてきた。

    2006-01-29 04:33:00
  • 55:

    クラクラ廻る頭の中、できるだけ急いで処理をしてからズボンを履き、便座の前にかがむ。

    2006-01-29 04:35:00
  • 56:

    かがんだと同時に嘔吐。胃がひっくり返るかと思うぐらい吐いた。出てきたのは昨日飲んだ風邪薬の溶けかけたのと、胃液。

    2006-01-29 04:36:00
  • 57:

    ひとしきり吐いてトイレを出た。また床を這いつくばって部屋へ戻る。戻ったとき気付いた。

    2006-01-29 04:38:00
  • 58:

    異常なほど汗をかいている。どれだけ運動すればそれほどの汗をかけるのかと不思議なぐらいに。

    2006-01-29 04:39:00
  • 59:

    確かに季節は夏だったが、私の大量な汗の理由はそれだけではなさそうだ。

    2006-01-29 04:40:00
  • 60:

    また吐き気を催し、近くにあった部屋のごみ箱を急いで手に取り、顔を突っ込んだ。

    2006-01-29 04:41:00
  • 61:

    出てくるのはさっきと同じもの。ちょうどその時部屋の前を出勤前の母が通った。

    2006-01-29 04:42:00
  • 62:

    私が凄い勢いで吐いてるのを見て風邪だと思ったようだ。
    『病院、行ってきなさいよ』

    2006-01-29 04:43:00
  • 63:

    玄関に向かう母の背中に私は懇願した。お願いだから仕事を休んでほしい。と。何回も何回も頼んだ。

    2006-01-29 04:45:00
  • 64:

    ただならぬ私の様子を見て母は私の近くに戻ってきた。休んでくれるのかと思いきや、携帯の在処(ありか)を私から聞き出した。ベッドの上にあった携帯を私の横に置いて一言。
    『仕事は休めない。何かあったらお父さんに電話しなさい。』

    2006-01-29 04:49:00
  • 65:

    私はもう何も言わなかった。いや、正しくは言えなかった。頭がクラクラするのと気持ち悪いのとでいっぱいいっぱいだった。

    2006-01-29 04:50:00
  • 66:

    仕事へ向かう母を無言で見送り、またごみ箱へと吐き出した。吐いても吐いても風邪薬の欠片(かけら)たちはとどまることなく出てきた。

    2006-01-29 04:52:00
  • 67:

    そのうち精神状態が正常でなくなり、私は号泣しだした。こういう時はもう1人自分がいるように感じる。もう1人の自分が辛うじて、このままではいけない。そう思った。携帯を手に取り父に電話をした。

    2006-01-29 04:58:00
  • 68:

    何回かコール音がしたあと、父の声がした。でも何故か遠くに聞こえる。私は耳までおかしくなってしまっていた。

    2006-01-29 05:00:00
  • 69:

    ?

    読んでるょ?頑張ってね?

    2006-01-29 05:00:00
  • 70:

    声が雲っていてあまりはっきりと聞こえない。さっき母と喋ったときにも違和感はあったが、母を引き止めるのに必死で気にならなかったのか。

    2006-01-29 05:01:00
  • 71:

    父の声が聞き取れなくなってきたので私は泣きながら一気にまくしたてた。
    『今すぐ帰ってきて!お願いやから今すぐ!早く!』

    2006-01-29 05:03:00
  • 72:

    同じことを繰り返し電話に向かって叫んでいると、玄関のドアが開いて、父が飛び込んできた。

    2006-01-29 05:04:00
  • 73:

    えっ?こんな早く?と思ったが、実は電話はすでに切れていた。父が帰ってくるまでだいたい20〜30分。私はその間繋がっていない電話に向かって叫び続けていたのだ。時間の感覚さえもおかしかった。

    2006-01-29 05:10:00
  • 74:

    ?さん、ありがとう?頑張ります?

    2006-01-29 05:11:00
  • 75:

    私が大量の汗をかき、ごみ箱片手に号泣しているのを見て父はびっくりしつつ私に尋ねた。
    『どうしてん!?お前何かしたんか!?何飲んだんや!?』

    2006-01-29 05:13:00
  • 76:

    私は首を縦に振った。するとその振動でまた吐いた。私の顔は涙と汗とでぐちゃぐちゃだ。

    2006-01-29 05:16:00
  • 77:

    私の口から吐き出された白い小さな欠片を見て父はますます焦った。
    『おい!お前何飲んだかゆーてみ!』

    2006-01-29 05:18:00
  • 78:

    私は風邪薬と小さく答えた。父に風邪薬の銘柄も尋ねられそれも答えた。

    2006-01-29 05:21:00
  • 79:

    『それをどのくらい飲んでん?』
    と聞かれ、80錠ともう呂律(ろれつ)のまわらない口で答えた。

    2006-01-29 05:23:00
  • 80:

    りぃ

    今日ゎもぅ終わりかなぁ???

    2006-01-29 05:31:00
  • 81:
    2006-01-29 06:50:00
  • 82:

    りぃさん、読んでくれてありがとう?今から少しだけ更新します?まだまだ文章ヘタクソやけど頑張ります?読みやすくしてくれた人ありがと?

    2006-01-29 08:48:00
  • 83:

    『ん?6錠か?』と聞き返され、もう1度80錠と繰り返した。さっきより少し、ほんの少しだけはっきり。

    2006-01-29 08:53:00
  • 84:

    『お前80錠も飲んだんか!?ほんまに80錠も!?それを一気にか!?』
    父の質問に私はただ首を縦に振るのみ。

    2006-01-29 08:55:00
  • 85:

    父が『こらあかんわ。救急車や。』とつぶやくのが聞こえた。

    2006-01-29 08:56:00
  • 86:

    頭の中が錯乱していた私は何を思ったのか、救急車を呼ぼうとしていた父に必死にすがりついて救急車はイヤだと拒否した。

    2006-01-29 08:58:00
  • 87:

    父は私をなだめるように耳元で『病院行ったら楽なるから。お前80錠も飲むとか尋常じゃないぞ!?』と囁(ささや)いた。

    2006-01-29 09:00:00
  • 88:

    それでも私は『救急車には乗りたくないー!!』とひっきりなしに喚(わめ)いていた。

    2006-01-29 09:02:00
  • 89:

    救急車には何の恨みもない。それまでお世話になったこともない。なのに頑(かたく)なに救急車を拒否していた理由は今でもわからない。

    2006-01-29 09:03:00
  • 90:

    父の通報から暫(しば)らくして救急車のサイレンが聞こえてきた。私は救急車が来るまでの間、父の『吐いたほうが楽なるから吐いとけ。』という助言により、ごみ箱に向かいひっきりなしに吐いていた。

    2006-01-29 09:06:00
  • 91:

    救急隊員の人達が担架を持って私の傍まできた。父は救急隊員の人達に私の年令や症状、原因などを伝えていた。

    2006-01-29 09:08:00
  • 92:

    救急隊員の人達が私を担架に乗せようとする。初めは抵抗してたが、あまりに疲れたのもあり、自分から担架の上に乗った。

    2006-01-29 09:10:00
  • 93:

    私が乗った担架はコマが付いているのとは違って、サッカー選手などが場内で怪我をしたときとかによく用いられる緑のシートの簡易型タイプだった。

    2006-01-29 09:12:00
  • 94:

    担架の上に乗ったときの、緑のシートは冷たかったが私の汗のせいで肌にベトベトくっついてきて居心地が悪かった。

    2006-01-29 09:14:00
  • 95:

    救急車に乗せられ隊員の人が搬送先を探している。一緒に付き添い人として同乗した父が隊員に『こいつ薬飲んでるから警察病院がいいんとちゃうか?』と話しているのが耳に入った。

    2006-01-29 09:16:00
  • 96:

    警察というのを聞いて私は再びパニックに陥(おちい)った。救急車と同じく警察に何の恨みもない。

    2006-01-29 09:18:00
  • 97:

    疲れ果てていた私は救急車の担架の上で首を横に振り、必死に抵抗するが、隊員達は私の抵抗を無視。警察病院に電話を掛けている。私は過呼吸のようになった。

    2006-01-29 09:20:00
  • 98:

    慌てて隊員が酸素マスクを私にかぶせる。やがて、救急車のサイレンが鳴り始め動き出した。私の搬送先は警察病院に決まった。

    2006-01-29 09:22:00
  • 99:

    家から車で10分ぐらいのところにある警察病院。病院に着き、処置室へ運ばれた。

    2006-01-29 09:25:00
  • 100:

    白衣を着た男の人が私が寝ている担架の左側に立ちいろいろ質問してくる。

    2006-01-29 09:26:00
  • 101:

    『何飲んだ?』
    『どれくらい飲んだ?』
    『何でそんなことした?』『手首まで血出てるよ?』『自分でしたの?』
    『何時頃飲んだ?』

    2006-01-29 09:28:00
  • 102:

    どの質問も口を開いて声に出して答えないといけないものばかり。どの質問も救急車の中で隊員の人にされたものばかりだ。

    2006-01-29 09:30:00
  • 103:

    『風邪薬』
    『80錠』
    『死にたかったから』
    『カッターで切った』
    『たぶん朝方の4時か5時ぐらい』

    2006-01-29 09:33:00
  • 104:

    そういえば手首切ったよなぁと思いつつ左手首を顔に近付けてみる。

    2006-01-29 09:34:00
  • 105:

    左手首の傷はふさがり、血がブレスレットのように綺麗な直線で手首の周りに巻いていた。

    2006-01-29 09:35:00
  • 106:

    名無しさん

    頑張って下さい。

    2006-01-29 09:37:00
  • 107:

    名無しさん

    2006-01-29 09:39:00
  • 108:

    いつもよりだいぶ深く切った。何度も何度も同じところを切ったのに。傷はふさがっていた。

    2006-01-29 09:43:00
  • 109:

    『手首の傷消毒するからね』
    白衣の男の先生に言われて手を元に戻した。

    2006-01-29 09:44:00
  • 110:

    名無しさん

    107さんもありがとう?完結めざします?

    2006-01-29 09:45:00
  • 111:

    看護婦であろう人達が今からの処置に必要なものを用意している金属音が耳につく。また吐き気。『吐く』と小さく呟いて病院の処置用ベッドの上で嘔吐した。

    2006-01-29 09:48:00
  • 112:

    しかし胃液以外何も出てこない。薬の欠片は全て出て行ってしまったのか出てこない。

    2006-01-29 09:49:00
  • 113:

    白衣の男の先生が父に処置についての説明をしている。
    『お嬢さんは多量の薬を飲んでいて時間も結構経ってます。きっとまだ胃の中には薬が残っているでしょう。これは胃洗浄しかないですね。』

    2006-01-29 09:52:00
  • 114:

    胃洗浄?もしかして痛い?声を絞りだして先生に私の声が届くように祈りながら問い掛ける。

    2006-01-29 09:54:00
  • 115:

    父に説明中の先生に代わって、看護婦が答えてくれた。
    『胃洗浄はね、鼻から管を通して胃まで入れるの。その管からバリウムを入れて胃の中にあるものを口から吐き出すの。管入れるときはちょっと痛いけど大丈夫だから。』

    2006-01-29 09:57:00
  • 116:

    想像しただけで痛くなりそうだった。再三パニックに襲われた私はベッドの上で起き上がり、ベッドを降りようとした。

    2006-01-29 09:59:00
  • 117:

    看護婦が私を軽く制御しながら『どうした?』と問う。私は『帰る。』と短く言い、看護婦の制御を振り切ろうとするが、力が足りない。

    2006-01-29 10:01:00
  • 118:

    名無しさん

    がんばっ

    2006-01-29 12:30:00
  • 119:

    名無しさん

    2006-01-29 12:30:00
  • 120:

    名無しさん

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    2006-01-29 13:22:00
  • 121:

    名無しさん

    2006-01-29 15:57:00
  • 122:

    みんなありがとう?読んでくれてる人がいるのって嬉しいですね?頑張りまぁす??

    2006-01-29 20:08:00
  • 123:

    私が起き上がってる様子を見て父がベッドまで飛んできた。

    2006-01-29 20:57:00
  • 124:

    『胃洗浄するなら帰る。』しかし私にはそんな体力がないことぐらいわかっている。

    2006-01-30 05:40:00
  • 125:

    『胃洗浄したら楽なるんや。そのままやったら肝臓悪くなるんやて。だからしなさい。』と父は私を説得する。

    2006-01-30 05:41:00
  • 126:

    父と言い合っているうちに白衣の先生が透明な細いチューブを持って現れた。

    2006-01-30 05:42:00
  • 127:

    看護婦数人により私はベッドに押さえ付けられた。弱っている私は看護婦にされるがまま、ベッドに再び横たわることを強制された。

    2006-01-30 05:44:00
  • 128:

    私は父の服をしっかり掴(つか)んで、どこにも行ってほしくないと繰り返したが、その手は無惨にもほどかれ、父は名残惜しそうに処置室を出て行った。

    2006-01-30 05:51:00
  • 129:

    父が出て行くと白衣の先生が私の鼻にチューブを入れようとする。私はもう何度目になるかわからないパニックの中泣き叫んで拒否していた。
    『今から鼻にチューブ入れるからねー。先生が、はいって言ったら唾飲むみたいにゴクンてしてよー。』

    2006-01-30 05:56:00
  • 130:

    まるで小さい子をあやすような先生の口調。嫌がる私の鼻にチューブが差し込まれる。

    2006-01-30 05:57:00
  • 131:

    『痛ぁぁぁい!無理無理!やめて!入らんて!』
    看護婦に押さえられながらも暴れて嫌がった。

    2006-01-30 05:58:00
  • 132:

    気が付くと私は家から履いてきたズボンと下着を看護婦によって脱がされている。

    2006-01-30 05:59:00
  • 133:

    『処置中はトイレに行けないから、尿道に管を通してトイレに行かなくても勝手におしっこが出るようにしとくんやで。』
    足をがっちり固定され、尿道に管が通される。

    2006-01-30 06:04:00
  • 134:

    『ちょっと何するんよ!痛いわ!イヤや!』
    私の必死の抵抗も虚(むな)しく尿道に管が通された。下腹部に激痛が走る。

    2006-01-30 06:08:00
  • 135:

    『痛いって!もうほんまにやめて!』
    泣き叫んでいるところ、次は頭をしっかり掴(つか)まれ鼻にチューブが入れられていく。

    2006-01-30 06:10:00
  • 136:

    頭を振って嫌がったが、先生の『はい、ゴクンてしてよー。』と言う声に従った。

    2006-01-30 06:11:00
  • 137:

    胃にチューブが到達しそうなとき、急に吐き気をもよおし、吐いた。私の体内からのチューブに対する抵抗にもお構いなく、先生はチューブを突っ込む。

    2006-01-30 06:13:00
  • 138:

    『う…ぐ…ぐぐ…』
    喉を通過しているチューブのおかげでうまく喋ることすらできない。

    2006-01-30 06:14:00
  • 139:

    『じゃぁバリウム入れていくからねー。胃の中全部出すからねー。』
    白衣の先生が大きい注射器みたいなのでバリウムをチューブに流しこむ。

    2006-01-30 06:17:00
  • 140:

    私の胃のなかに冷たいドロっとしたものが入ってきた。あまりの気持ち悪さに私の体はくの字を描いて先程のバリウムを力の限り出そうとする。

    2006-01-30 06:20:00
  • 141:

    看護婦が銀色をした金属のそら豆みたいな形をした皿で、私の嘔吐物を受ける。それを見た白衣の先生は、『ほらまだまだいっぱい薬残ってるよ。これ全部出したら楽になるからね。』
    と言いながら注射器みたいなのでバリウムを流し込む用意をする。

    2006-01-30 06:24:00
  • 142:

    嘔吐物が受けられた銀の皿を見てみると、最初に自分の嘔吐物の中に見た薬の欠片よりは小さい白い破片が見えた。

    2006-01-30 06:25:00
  • 143:

    『普通80錠も飲もうと思ったら5分やそこらじゃ無理やで。』と先生は呟(つぶや)きながら、私にバリウム注入と嘔吐を何度も何度も繰り返さした。

    2006-01-30 06:28:00
  • 144:

    私の嘔吐物に薬の破片が確認されなくなった頃、バリウム注入は切り上げられた。

    2006-01-30 06:31:00
  • 145:

    気が付くと私はベッドの上で横たわっていた。激しい体力の消耗とバリウム注入終了の安心感から寝てしまっていたのだ。

    2006-01-30 06:33:00
  • 146:

    ベッドの横にいた父が私の目が開いたことに気付き、『よう頑張ったな。』
    と声をかけてくれたが、私の頭は最初程ではないがまだクラクラする。

    2006-01-30 06:35:00
  • 147:

    無言の私に父は『帰るか。』と行って私にベッドから起きるように促(うなが)す。

    2006-01-30 06:37:00
  • 148:

    名無しさん

    2006-01-30 06:44:00
  • 149:

    私の足取りはまだ覚束(おぼつか)なく、父に支えられながら帰った。

    2006-01-30 07:09:00
  • 150:

    私の自虐症は自殺未遂を期に暫(しばら)くは影を潜めていた。

    2006-01-30 07:11:00
  • 151:

    何度かしんどい時にリスカに手を出そうとしたが、タバコを押しつけたときにできた腕の火傷を見てなんとか押し留まっていた。

    2006-01-30 07:12:00
  • 152:

    またあるときは、自殺未遂のときに切った左手首の傷を見て耐えた。

    2006-01-30 07:13:00
  • 153:

    そうこうしているうちに季節は冬を迎えていた。

    2006-01-30 12:10:00
  • 154:

    私は梅田のキャバクラに勤めだし、忙しい日々に追われていた。

    2006-01-30 12:11:00
  • 155:

    あの大好きな彼氏とは一応続いていたが、彼氏の気持ちはすでに私にないことを知っていた。

    2006-01-30 12:12:00
  • 156:

    私は初めてホストクラブへ連れて行ってくれた女友達と一緒に住み始め、彼氏と喧嘩をしても前のように気分が落ちることはなかった。

    2006-01-30 12:14:00
  • 157:

    その年の年末。とうとう彼氏に別れを切り出され、私は彼氏の気持ちが他の女のところへ移ってしまってるのを知っていたから、別れに了承するしかなかった。

    2006-01-30 12:16:00
  • 158:

    私が初めて本気で好きになった人。裏切られる原因は私にもあっただろうが、やはり頭ではわかっていながら気持ちが付いて行かない。

    2006-01-30 12:17:00
  • 159:

    自分が悪かったところを省(かえり)みもせず、心の中で彼氏だった人を責めた。

    2006-01-30 12:20:00
  • 160:

    極度のイライラに取りつかれた私を見て、一緒に住んでいた女友達がまたホストクラブへと誘ってくれた。

    2006-01-30 12:21:00
  • 161:

    それからは毎日のように仕事が終わると2人で飲みにへと繰り出した。

    2006-01-30 12:22:00
  • 162:

    俗に言う『初回荒らし』。お互いに気に入ったホストもいなかっただけの話。

    2006-01-30 12:24:00
  • 163:

    ミナミでは行ってない店はないのではないかと思われるほど店を次々と渡り歩いた。

    2006-01-30 12:25:00
  • 164:

    女友達とホスト達のお陰で、私の自虐体質は徐々に静かに心の中の底の方へ身を沈めて行った。

    2006-01-30 12:27:00
  • 165:

    そのうち、お互い同じ店で気に入ったホストができた。私と女友達とそれぞれの口座2人の4人で一緒に住んだりもした。

    2006-01-30 12:28:00
  • 166:

    4人で住みだしてから女友達は私に言った。
    『はまったらあかんよ?』

    2006-01-30 12:29:00
  • 167:

    はまったらいけないことはわかってたし、そもそも私はその口座を恋愛対象として見ていなかった。

    2006-01-30 12:31:00
  • 168:

    まだあの大好きだった元彼を忘れることができない…誰かに頼りたかった。悪く言えば、同性では埋めることのできない淋しさを埋めるために口座を利用した。

    2006-01-30 12:32:00
  • 169:

    女友達は遊び慣れている子だったので、今更はまることはない。常に私がはまらないように見ていてくれた。

    2006-01-30 12:34:00
  • 170:

    恋愛対象として見ていないはずなのに、口座がなかなか帰ってこなかったりすると冷静でいることができなかった。

    2006-01-30 12:37:00
  • 171:

    女友達は私の精神状態を素早く見抜き、私の周りから刃物を奪った。そして他愛のない話をしてくれ、私が落ち着くまで傍にいてくれた。

    2006-01-30 12:40:00
  • 172:

    奥の方に沈んだはずの自虐体質がじわじわと復活しそうになっていた。

    2006-01-30 12:41:00
  • 173:

    このままではいけないと思った。いろいろ考えた。でも考えれば考えるほど訳がわからなくなっていく。

    2006-01-30 12:42:00
  • 174:

    何本もの細い糸が絡まったかのような私の頭の中の考え事を、ほどくのをやめて口座を切ることにした。

    2006-01-30 12:44:00
  • 175:

    『出て行ってほしい。』
    私は簡単すぎる言葉で口座に伝えた。口座は『何でそんないきなり?』と驚いていた。

    2006-01-30 12:47:00
  • 176:

    名無しさん

    2006-01-30 15:08:00
  • 177:

    名無しさん

    2006-01-30 15:47:00
  • 178:

    じぃ

    あげ

    2006-01-30 17:49:00
  • 179:

    さな

    悲しいけど自虐体質はなおらへんと思う。私も薬一箱飲んだし…。でもこの小説書きおわったら何か変わるかもやで。お互いガンバろっ??完結楽しみにしてますわっ??

    2006-01-30 18:00:00
  • 180:

    名無しさん

    凄レ1言売ωτ〃τて共感∪ナニ。ぁー∪ワまナニ〃立ち直れτナょレ1。大量服薬モ自傷行為モ不安レニナょると拒食レニナょっちゃぅ。主±ωワ立ち直れナニωナニ〃から頑弓長っτほ∪レ1τ〃す?

    2006-01-30 22:00:00
  • 181:

    じぃさん、さなさん、その他の人もありがとう?共感してもらえてうれしい?その後主が立ち直れたかどーかはまた小説内で…?

    2006-01-30 22:20:00
  • 182:

    口座には自虐体質のことは言ってなかった。言う気もない。繰り返し理由を問う口座に、何も聞かないでほしいと頼んだ。

    2006-01-30 22:24:00
  • 183:

    名無しさん

    2006-01-30 22:28:00
  • 184:

    口座は荷物をまとめて出て行った。女友達の口座も一緒に。私は女友達に謝った。『ごめん』

    2006-01-30 22:29:00
  • 185:

    『別に好きじゃなかったしいーよー。気にしてない。あんたのほうが大事やしね。』
    女友達の言葉に胸を打たれた。

    2006-01-30 22:31:00
  • 186:

    私たちはまたホストクラブを飲み歩いた。お互いに気に入ったホストがいれば、また4人で生活したが、どれもうまくいった試しがなかった。

    2006-01-30 22:33:00
  • 187:

    キャバクラの仕事は上の人とうまくいかなくなって辞めた。私は風俗嬢に戻ることにした。

    2006-01-30 22:34:00
  • 188:

    そう、私はもともと風俗嬢だったのだ。

    2006-01-30 22:35:00
  • 189:

    風俗の仕事は私を時間などに縛ることなく自由でいさせてくれた。

    2006-01-30 22:36:00
  • 190:

    世間の風俗嬢を見る目は冷たいが、風俗は私の天職なんだと思っていた。

    2006-01-30 22:37:00
  • 191:

    そんな時、大好きだった元彼から電話がかかってきた。心臓が早くなる。素早く電話を取った。

    2006-01-30 22:39:00
  • 192:

    れおな

    読ωでまぁす??頑張ってくださぃ?更新楽しみにしてます??

    2006-01-30 22:42:00
  • 193:

    『誰かわかる?最近元気してんの?』
    懐かしい声が電話の向こうから聞こえた。涙が出た。今まで『あいつのことは忘れた。』と自分に言い聞かせて毎日を送ってきたが、自然と涙が出たときまだ彼のことが好きなんだと実感した。

    2006-01-30 22:42:00
  • 194:

    『なぁ。より戻してほしい。やっぱりまだ好きやねん。』
    懸命に涙を堪(こら)えながら訴えた。

    2006-01-30 22:47:00
  • 195:

    れおなさん、ありがとう?頑張りまぁす?

    2006-01-30 22:53:00
  • 196:

    『お前は強くならなあかん。まだ弱い。だから戻られへん。』
    強くならなあかんというのは私の自虐行為のことを指す。

    2006-01-30 22:55:00
  • 197:

    元彼は私の自虐行為を知っていたから。

    2006-01-30 22:56:00
  • 198:

    『強くなるから!てゆーかもうしてないから!これからもしないからお願い!』必死だった。

    2006-01-30 22:57:00
  • 199:

    『また電話するわ。』
    元彼は一言だけ言うと一方的に電話を切った。

    2006-01-30 22:58:00
  • 200:

    慌てて電話を掛け直すと『ぷーぷー』という機械音。何回掛けても同じ。

    2006-01-30 23:00:00
  • 201:

    『着信拒否』何回か掛けてからやっと気付いた。

    2006-01-30 23:02:00
  • 202:

    名無しさん

    2006-01-30 23:05:00
  • 203:

    名無しさん

    がんばって完結してね?ずっと見てるから?

    2006-01-30 23:08:00
  • 204:

    久しぶりの元彼の声。嬉しいはずの電話が、憎しみに代わっていく。

    2006-01-30 23:17:00
  • 205:

    名無しさん

    205さん、ありがとうです??

    2006-01-30 23:18:00
  • 206:

    何のために電話してきたん?冷やかし?意味がわからん。別れ切り出したんあいつやのに、より戻す気もないくせに何の電話?
    いろんな考えが私の頭の中を駆け巡る。

    2006-01-30 23:21:00
  • 207:

    気が付くとハサミを探していた。一緒にいた女友達が隠していたのでなかなか見つからない。

    2006-01-30 23:23:00
  • 208:

    探すのが億劫(おっくう)になり諦めた。同時に刃物を探している自分に呆れた。元彼が言ったように私はまだ弱い。

    2006-01-30 23:26:00
  • 209:

    1ヵ月に1度くらい元彼からの電話があった。その度に私は復縁を迫り、元彼はことごとく断った。

    2006-01-30 23:30:00
  • 210:

    復縁する気もないのに、何の為の電話なのか。私は元彼に尋ねることはしなかった。その言葉を発したら、もう二度と元彼から電話が掛かってこなくなりそうだったから。そうなるのが恐くて聞けなかった。

    2006-01-30 23:33:00
  • 211:

    『あんたと別れてから何人かと付き合ったりしたけど、やっぱりあんたじゃないと無理やねん。』
    私は新しい彼氏ができたことや一緒に住んでたことは1つも言ってなかった。

    2006-01-30 23:36:00
  • 212:

    『お前オレに彼氏できたなんてゆーてないやんけ!彼氏できたかって聞いても、できてないってゆーてたやんけ!そんなしょーもない嘘つくなや!そんな嘘つくならもう友達としてもオレら付き合っていかれへんわ。もう電話もしやんし。オレはお前と普通に友達やっていきたかったから連絡しとってん。携帯も解約して番号も変える。じゃぁな。』

    2006-01-30 23:41:00
  • 213:

    『ちょっと待ちぃや!じゃぁあんたは本間に彼女いてないの?彼女できた?って聞いたとき、いてないって答えてたけど、本間にいてないん!?』
    私は言い返した。

    2006-01-30 23:44:00
  • 214:

    『オレもいてるよ。やけどオレに彼女いてるなんてゆーたらお前また手首切ったりするやろが。』
    元彼の変な優しさは大きなお世話だった。

    2006-01-30 23:46:00
  • 215:

    嘘ついてたんはお互い様やろ、という私の言葉は意味を持たず、元彼との電話は終わった。

    2006-01-30 23:48:00
  • 216:

    電話が切れて、急に馬鹿馬鹿しくなってきた。私だって嘘は付いていたが、自分が付いた嘘は正当化する元彼に、熱い想いは冷めた。

    2006-01-30 23:50:00
  • 217:

    私はこんな男のことで不安になったりパニックになったりして自虐行為を繰り返していたのか…情けなかった。

    2006-01-30 23:51:00
  • 218:

    元彼への想いが冷めたことと、連絡がこなくなったのとで私は完璧に自虐行為から立ち直れたと思っていた。

    2006-01-30 23:53:00
  • 219:

    その考えは甘かった。

    2006-01-30 23:54:00
  • 220:

    ある日女友達とホストクラブへ飲みに行ったとき、1人のホストに一目惚れをした。

    2006-01-30 23:55:00
  • 221:

    彼はそこの従業員ではなく、用事があってそのホストクラブに来ていた。

    2006-01-30 23:56:00
  • 222:

    彼が勤めている店の名前と源治名は、彼とそこの店の従業員が話していた声が聞こえていてわかった。

    2006-01-31 00:02:00
  • 223:

    彼は私の目の前で喋っていたので必然と聞こえていたのだ。

    2006-01-31 00:03:00
  • 224:

    家に帰り、サイトで彼を探す。いた。早速メールを送る。しかしメルアドが間違っているのか届かない。勇気を出して電話を掛けた。

    2006-01-31 00:05:00
  • 225:

    彼は私を覚えててくれて、その時はメルアドを教えてもらって電話を切った。

    2006-01-31 01:11:00
  • 226:

    電話を切ってすぐに、メールで『友達になってほしい』と彼に送った。『オレでよかったらいーよ。』と返事が返ってきた。

    2006-01-31 01:13:00
  • 227:

    それから毎日のように彼から連絡があった。私はお客さんにされないように『店には行かないよ?』と伝えておいた。彼は、それでもいーしお客さんにするつもりもないと言ってくれた。

    2006-01-31 01:15:00
  • 228:

    ある日、女友達と飲みに行って酔っていた私は、彼を家に来るように誘った。

    2006-01-31 01:17:00
  • 229:

    彼は来てくれた。そして、酔った勢いで私は彼に告白した。
    『実は一目惚れしてんやん。』

    2006-01-31 01:17:00
  • 230:

    彼と私はその日から付き合うことになった。そして、私と女友達の家で一緒に住むようになった。

    2006-01-31 01:19:00
  • 231:

    本当に幸せだった。

    2006-01-31 01:19:00
  • 232:

    彼と私の2人で暮らそうという話になった。

    2006-01-31 01:20:00
  • 233:

    私はすぐに家を探し始めた。これから始まろうとしてる、彼と私の新生活に期待しながら。

    2006-01-31 01:21:00
  • 234:

    しかし見事にその期待は裏切られた。

    2006-01-31 01:22:00
  • 235:

    家が見つかって、彼に報告した。
    『今月末から入れるって。』

    2006-01-31 01:23:00
  • 236:

    『あのさぁ、やっぱり一緒には住まれへん。』
    彼の口から出た言葉の意味が一瞬わからなかった。

    2006-01-31 01:24:00
  • 237:

    『えっ…何でなん?』
    やっと意味を理解してから彼に聞いた。
    『お母さん、体悪いから実家帰らなあかんねん。一緒に住むなら、稼いだお金全部お前に渡したいねん。』

    2006-01-31 01:26:00
  • 238:

    ピンと来た。『色』だ。

    2006-01-31 01:27:00
  • 239:

    直前に断った彼を責めたりはしなかった。惚れた弱みというのか。

    2006-01-31 01:28:00
  • 240:

    名無しさん

    2006-01-31 01:28:00
  • 241:

    ずっと彼の本命だと信じて疑わなかった私は恥ずかしかった。

    2006-01-31 01:30:00
  • 242:

    私は深く傷ついた。相手が遊びなら受けて立とうじゃないの。私だって遊んでやる。そんな考えが湧いた。

    2006-01-31 01:31:00
  • 243:

    そこら辺のホストと浮気しまくった。他の人に抱かれて自虐行為に手を出そうとしていた気持ちを落ち着けていた。

    2006-01-31 01:33:00
  • 244:

    みい

    リアルタイムや?ガンバ?

    2006-01-31 01:36:00
  • 245:

    みんなありがとう?

    2006-01-31 01:38:00
  • 246:

    彼と住むために用意した家には、私の淋しさでいっぱいになり、その淋しさを他のホストが埋めて行ってくれた。

    2006-01-31 01:41:00
  • 247:

    彼と別れようと思わなかった。彼が私に色だろうが何だろうが好きなものは好きなのだ。あの大好きだった元彼と別れてから初めて本当に好きになった人。

    2006-01-31 01:43:00
  • 248:

    今までの彼氏のように、私の心の隙間を埋めるためだけに利用してきただけの人とは違う。

    2006-01-31 01:46:00
  • 249:

    ふとした拍子に、彼に、他のホストと浮気してることがばれてしまった。

    2006-01-31 01:52:00
  • 250:

    彼は私に激しく怒ったあとに言った。
    『信用していたのに。』

    2006-01-31 01:56:00
  • 251:

    私だって信じていたのに、と口に出かけたがやめておいた。相手はホストだ。

    2006-01-31 01:57:00
  • 252:

    『信じてもらえるようにするにはどうしたらいーの?』
    一度失われた信用を取り戻すのは、簡単なことではない。

    2006-01-31 02:00:00
  • 253:

    そんなこと自分で考えろ。と冷たく突き放され、私は『疑われんように毎日店来るわ。それで信用してくれる?』と言ってしまっていた。

    2006-01-31 02:02:00
  • 254:

    それはお前の行動次第だな。と言われた。

    2006-01-31 02:03:00
  • 255:

    それからの毎日、私は店に通った。もちろん彼のお客さんが来ていたら、彼の接客態度がイヤでも目に入ってくる。

    2006-01-31 02:05:00
  • 256:

    ストレスは溜まる一方。たまに彼が一緒に家に帰ってくることが救いだった。

    2006-01-31 02:07:00
  • 257:

    私の家で彼が隣で寝ているとき、勝手に携帯を見てやった。最低なこととはわかっていながらも、自分の衝動に耐えることができなかった。

    2006-01-31 02:09:00
  • 258:

    メールボックスを開き、送受信メールを見る。

    2006-01-31 02:12:00
  • 259:

    あるメールを見たとき、心臓が止まるかと思った。

    2006-01-31 02:12:00
  • 260:

    『大好き』という文字の後に、ハートマークが可愛らしく付いていた。

    2006-01-31 02:14:00
  • 261:

    彼がお客さんに送ったメール。

    2006-01-31 02:14:00
  • 262:

    他のメールも見た。

    2006-01-31 02:15:00
  • 263:

    『大好き』というメールを送った相手にだけ、色をかけていた。いや、その子こそ本命かもしれない。

    2006-01-31 02:16:00
  • 264:

    涙が勢いよく溢れ出した。彼の隣で声を押し殺して泣いた。

    2006-01-31 02:18:00
  • 265:

    付き合い始めたときに、私は彼に1つだけ約束してほしいことがあると言った。『ホストだから色かけるときもあると思う。だからそんなときは絶対に言ってな?』と。

    2006-01-31 02:20:00
  • 266:

    その約束は今、意味のないものになっていた。

    2006-01-31 02:21:00
  • 267:

    さすがに彼が寝てる隣でリスカをする気にはならなかった。

    2006-01-31 02:23:00
  • 268:

    みい

    ?しおり?

    2006-01-31 02:34:00
  • 269:

    しおり、ありがとう?

    2006-01-31 02:37:00
  • 270:

    名無しさん

    2006-01-31 02:46:00
  • 271:

    携帯を見たと彼に言えずにいた。色をかけているのかと聞くこともできない。

    2006-01-31 02:51:00
  • 272:

    私は色カノだと割り切っていたはずなのに。実は割り切れていなかった。

    2006-01-31 02:53:00
  • 273:

    本命だと言うわりには、私への態度がおかしい彼に、不満があってもじっと我慢した。

    2006-01-31 03:00:00
  • 274:

    その不満は私がたまに飲み過ぎて酔い潰れたときに決まって爆発した。爆発すると間違いなく彼と喧嘩になった。

    2006-01-31 03:34:00
  • 275:

    名無しさん

    2006-01-31 03:37:00
  • 276:

    何回目かの爆発が起きたとき、ついに言ってしまった。
    『今日来てた女の子に色かけてるやろ!知ってるんやから。』

    2006-01-31 03:37:00
  • 277:

    『お前勝手に携帯見たんやろ?ちなみにかけてないから。何の勘違いやねん。』これが彼の返事。

    2006-01-31 03:39:00
  • 278:
    2006-01-31 03:43:00
  • 279:

    『勘違いて何よ!メールで好きって送ってたやん!どこが色じゃないの!?』
    お酒の力も手伝って、私は喚(わめ)き散らした。

    2006-01-31 03:44:00
  • 280:

    彼の店は営業をとっくに終え、階段で喋っていたのだが、自分の声が階段で響き頭が痛い。
    『そんな嘘だるいねん。もー帰る。』
    私は荷物を掴(つか)み立ち上がった。

    2006-01-31 03:47:00
  • 281:

    立ち上がり、歩きだそうとした私を、私の真正面にいた彼が突き飛ばした。背中が壁に当たり、痛みが走る。

    2006-01-31 03:48:00
  • 282:

    『痛いわ!暴力やめて。』私はめげずに帰ろうと足を踏み出した。

    2006-01-31 03:49:00
  • 283:

    『はぁ?お前だるいねん。お前がそこまで言うなら客全部切ったろやんけ。明日から店もこやん。それでえーか!?』
    歩きだそうとした私をまた突き飛ばしながら彼が言った。

    2006-01-31 03:51:00
  • 284:

    さっきより強い力で押されたのか、私は背中を壁に強打し、座り込んでしまった。
    『好きにしたらえーやん。やっぱりホストの彼女はこんな女向いてないねん。』ぼそっと呟(つぶや)いた。

    2006-01-31 03:53:00
  • 285:

    『お前とことん腹立つのぉ!いー加減にしろよ。お前のこと何とも思ってなかったら浮気した時点で、はい、さよならじゃ!それでも一緒におるってことはどーゆーことか考えろ!』

    2006-01-31 03:55:00
  • 286:

    背中が痛むのと、彼へのイライラで私はついつい言ってしまった。
    『お客さんの一人やから…』

    2006-01-31 03:58:00
  • 287:

    一瞬にして彼の形相が変わるのを見た。
    『今すぐオレのメモリー消せ。そして二度とオレの目の前に現れるな。』
    形相を変えた彼は冷静に言うと私の手から携帯を奪おうとした。

    2006-01-31 04:01:00
  • 288:

    身をよじって携帯を取られまいとする私に彼は続けた。

    2006-01-31 04:04:00
  • 289:

    『客やったらわざわざ未収もかぶらん。何でお前の未収、オレがかぶらなあかんねん。それでもお前が客やと思うならそんでいー。でも今後一切オレと関わるな。』

    2006-01-31 04:07:00
  • 290:

    私は未収をかぶってもらっていた。40万ほど。そういえば、携帯を勝手に見たとき、厳しい未収回収のメールも見た。確かに私への態度と違うかった。

    2006-01-31 04:09:00
  • 291:

    『もーいーわ。オレはお前のメモリー消しとくし。はよ帰りや。』
    そう言うと彼は階段を降り、帰ってしまった。

    2006-01-31 04:10:00
  • 292:

    焦って彼に電話を掛けるが、彼は取ってくれない。私は泣き泣き家に帰った。

    2006-01-31 04:11:00
  • 293:

    家に帰ってキッチンの前に立つ。包丁を取り出した。包丁の刃を昔と同じ、左手首に当てる。

    2006-01-31 04:12:00
  • 294:

    頭の中で誰かが必死になって止めている。
    『あかん!あかんて!今すぐ包丁直して!』

    2006-01-31 04:15:00
  • 295:

    しかし私の右手は動いてしまった。またしてしまった。リスカ。一回切ってしまうともう止まらない。

    2006-01-31 04:17:00
  • 296:

    客にはなりたくないって言ったのに。色掛ける時はちゃんと言ってって約束したのに。その約束したとき、『オレは周りのホストと同類にはなりたくないから、そんなしょーもないことはしやん。』ってゆーてたのに。
    いろんな不満が渦になって私の体中を駆け巡る。不満の数だけ手首を切った。

    2006-01-31 04:22:00
  • 297:

    包丁はカッターより血が出てこない。それにもイライラして繰り返し手首を切りつけた。

    2006-01-31 04:23:00
  • 298:

    ふと我に返ったとき、手首はボロボロになっていた。あらゆる方向に付けられた線状の傷から幾筋(いくすじ)もの赤い血が浮かび上がっていた。

    2006-01-31 04:25:00
  • 299:

    私は急いで血を洗い流して絆創膏を丁寧に張った。絆創膏3枚分の下にはおぞましい数の切り傷。

    2006-01-31 04:27:00
  • 300:

    さっきより少しだけ気分は晴れていた。

    2006-01-31 04:27:00
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