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彼氏依存症

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  • 1:

    素人

    ヘタクソすぎてムカつかせてしまったらすいません。小説というよりは、過去の回想です。

    2006-03-26 05:27:00
  • 81:

    素人

    『ケ、ケンさん?おかしいおかしい?ケンさんのベットあっち!』パニくる頭をフル活用する。寸止めでキスをかわす。それでもケンさんの手は私の太腿へのびてきた。『無理無理!ケンさんのベットあっちやって!おかしいおかしい!ケンさんのベットあっちやって!』太腿に伸びた手を振り払いながら口からはそんな言葉しかでなかった。

    2006-03-29 07:00:00
  • 82:

    素人

    ケンさんにもプライドというものがあるだろう。ここまで拒否されて無理強いするほど悪人ではなかった。『すいません。少し酔っ払いました。』なんとか引き下がってくれた。(死ぬかと思った…)ひとまず胸を撫で下ろした。それからはあまりにも動揺しすぎてほとんど眠れなかった。

    2006-03-29 07:06:00
  • 83:

    素人

    次の朝『おはよう!?』  昨日の気まずい事件をかき消すようにさわやかに挨拶をした。お互いその事には触れたくなかった。

    2006-03-29 07:07:00
  • 84:

    素人

    ケンさんは、いくつか自分で仕事をやっているらしく、詳しい内容は知らないけれど、推測するにかなりややこしい(怪しい)仕事だと思われる。それは中国、日本を中心に、色んな国で活動しているようだった。

    2006-03-29 07:12:00
  • 85:

    素人

    その中の一つとしてマレーシアがあった。私たちはお客さまとして、マレーシアによばれていた。    現地で紹介されたのは、いかにも顔に〔悪いです〕と書いてあるボス。それからいかにも顔に〔怪しいです〕と書いてある雑魚数人。みんな中国系マレーシア人だった。(多分彼らはマフィアと思われる)

    2006-03-29 07:20:00
  • 86:

    素人

    顔こそみんな恐いものの、日本語もなかなかうまく、気を使って私をよく笑かしてくれた。ちょっとした観光にも連れていってくれた。なんだか友達みたいでうれしかった。

    2006-03-29 07:22:00
  • 87:

    素人

    その日はケンさんとボスが、何かしらの取引が成立したらしく、夜中にディスコに連れ出された。

    2006-03-29 07:24:00
  • 88:

    素人

    カンパーイ!!メンバーは十人以上いたであろう。それぞれのグラスを片手にお祝いが始まった。

    2006-03-29 07:27:00
  • 89:

    素人

    すごい音量の聞き慣れない音楽と、ほとんど真っ暗な店内で、みんながはしゃぎだす。みんながみんな日本語をしゃべってくれるわけではなかったし、知らない人たちばかりで、わたしが心から楽しむのは難しかった。

    2006-03-29 07:29:00
  • 90:

    素人

    すると、雑魚の中のリーダーらしき人が、手慣れた様子で〔細長く切った紙布巾〕をグラスに巻き付けてきた。(???)不思議そうに眺めていると、『愛さんのグラス、間違えないように』と言ってきた。(そんなん意味あるかな?)と思いながら『ありがとう』といった。

    2006-03-29 07:35:00
  • 91:

    素人

    はじめはみんな、なんとなくぎこちなかった。それがだんだんお酒が入る事により、いい感じに盛り上がってきた。みんな楽しくのんでいた。何度かお酒を手渡され、(断るのも失礼かな)と思い、飲みたくないのに無理矢理のんだ。

    2006-03-29 07:38:00
  • 92:

    素人

    気が付くと、ケンさんは完璧にできあがっていた。こんなに酔っ払っているところは見たことがない。ケンさんが近づいてきた。『愛ちゃんはぁ〜私がゼッタイまもるからぁ〜安心してくださぁい』(???)『私はぁ〜ここぉまでぇ〜連れてきたぁ〜責任がぁありますぅ。その責任はぁおっきぃ』(何言ってるん?この人。昨日の今日で気持ち悪いわ)

    2006-03-29 07:48:00
  • 93:

    素人

    ふとみると、ケンさんのグラスにも、へんてこな印はしてあった。

    2006-03-29 07:49:00
  • 94:

    素人

    (なんかケンさん気持ち悪いわ)そう思っていると、次はケンさんは警備員らしきデカイ男を連れてきて、私に紹介してきた。『この人ぉ〜ここでぇ〜、一番偉い警備員だからぁ、大丈夫ぅ〜。何かあっても心配ない〜助けてくれるぅ』(ハイハイもうわかったからね)何がしたいのか、何をいいたいのかわからなかった。

    2006-03-29 07:53:00
  • 95:

    素人

    ビールを飲み干すと、また次が手渡される。付き合い切れずに一旦断る。だか相手は引き下がらない。(ほんまにみんな酒好きやなぁ)やたらひつこくあおってくる。(???なんかやたらひつこいな)     『私のお酒がのめないの?』といわんばかりのあおり方だった。あまりのひつこさに断りきれず、仕方なしに口をつける。

    2006-03-29 07:58:00
  • 96:

    素人

    〔ゴクゴクゴクゴク…ジャリ…!〕途中まで飲むと、まるで溶けきれなかった顆粒が口に入ったような、変な感触がした。(え?ジャリって?え?え?ま、まさか…)考えられなかった。まさか…ね…

    2006-03-29 08:02:00
  • 97:

    素人

    ただ呆然として、酔っ払ってキモくなったケンさんの横に座った。マジで?

    2006-03-29 08:03:00
  • 98:

    素人

    嫌な予感は的中した。みるみる音楽がよじれだして、必要以上に頭に響く。目の焦点が合わず、目に写るもの全てが歪んで見えた。 (やられた!)

    2006-03-29 08:05:00
  • 99:

    素人

    と同時に、強い吐き気に襲われた。(しっかりしやな!しっかり!負けたらあかん!諦めたら終わりや!)ヨタつきながらトイレに向かう。体が鉛のように重たくなって、なかなか前に進まない。空気を泳ぐように、まるでスローモーションしているかのように、体が思うように動かない。

    2006-03-29 08:10:00
  • 100:

    素人

    なんとかトイレに辿り着くと、(全部吐きまくってやる!馬鹿やろう!負けへんで!)と必死だった。指を突っ込みゲェゲェ吐いたが、無駄な抵抗だった。せめて頭だけはしっかりしやな!怒りと恐怖が込み上げる。

    2006-03-29 08:13:00
  • 101:

    素人

    こんな状態で、帰るところは一つ。(終わった。ケンさんや。昨日私を抱かれへんかったから…卑怯なやつ!)自分が危険に立たされていると頭でわかっていても、助けを求める場はなかった。こんな右も左も言葉もわからない状況で、逃げ場はなかった。

    2006-03-29 08:19:00
  • 102:

    名無しさん

    2006-03-29 13:20:00
  • 103:

    ???

    しおり?

    2006-03-29 14:35:00
  • 104:

    素人

    『純一…』       私がこんな状態になっている事など、彼は今想像もしていないだろう。    (ごめん純一。私、いつも心配している側だったから、たまには心配して欲しかってん)彼の気を引くための駆け引きは〔凶〕という最悪の結果になろうとしていた。

    2006-03-30 22:44:00
  • 105:

    素人

    今の私に逃げ場はない。 考えても仕方なかった。最悪の結果が頭をよぎる。

    2006-03-30 22:47:00
  • 106:

    素人

    『愛ちゃん!大丈夫ですか!?』けたたましい声でケンさんが叫ぶ。いつのまにかケンさんは女子トイレまで私の様子を見にきていた。(自分がやったくせに)心配している振りが馬鹿らしかった。『愛ちゃん!愛ちゃん!大丈夫ですか?』店の騒音にも負けないくらいの大声で叫んでいる。演技にしては上手かった。(心配してる振りしてもばればれやから?)

    2006-03-30 22:57:00
  • 107:

    素人

    吐けるまで吐いた。薬のせいで歯がガチガチとかじかむ。(…いつまでもトイレにこもってても仕方ないか…)半分諦め、半分強気でトイレを出る。

    2006-03-30 23:02:00
  • 108:

    素人

    トイレを出ると、真っ先に出迎えたのはなぜかケンさんではなく、取引先のマレーシア人だった。間髪入れずに勢い良くいう。『薬入れたでしょ!』日本語の話せる彼に怒鳴る。そいつはキョロキョロしながらとぼけていう。『私わからない。なんの事ですか?』

    2006-03-30 23:07:00
  • 109:

    素人

    (もういいわ?とぼけやがって)ケンさんに頼まれて、こいつらがグルになっているとしか思えなかった。

    2006-03-30 23:09:00
  • 110:

    素人

    ハッと顔をあげる。一人だった雑魚(取引先のマレーシア人)が心配した振りをして集まってきていた。私のわからない言葉で仲間同士何かを話している。頭がグルグルしてあまり状況が把握できない。気が付くと雑魚に囲まれていた…

    2006-03-30 23:14:00
  • 111:

    名無しさん

    2006-03-30 23:15:00
  • 112:

    素人

    けたたましい叫び声がした!『愛ちゃん!愛ちゃん!帰ります!』酔っ払って叫びまくるケンさんだった。私に近寄ろうとするのを、いかにも(まかして!)という顔で阻止しているマレーシア人。

    2006-03-30 23:16:00
  • 113:

    素人

    それを振り払ってケンさんは近寄って来ると、よたついている私を力強く支え、そしてすごい意気込みで言った。『帰ります!』

    2006-03-30 23:19:00
  • 114:

    素人

    また同じホテルに帰るのは嫌だった。そういえばケンさんは酔っ払い出してからすぐに何度も『帰ろう』と言っていたが、前日の事件のせいで気がすすまなかった私は『まだ早いよ』とホテルへの帰宅を渋っていた。

    2006-03-30 23:25:00
  • 115:

    素人

    たがこうなったからにはホテルへの帰宅は観念するしかなかった。

    2006-03-30 23:28:00
  • 116:

    素人

    暗やみと騒音の迷路みたいなディスコをケンさんに支えられながら出ると、開口一番に彼の目を見て言った。『薬入れたでしょ!』私は今までケンさんに見せたことのない、怒りと軽蔑の眼差しでビシッと言い切った。

    2006-03-30 23:35:00
  • 117:

    素人

    『私がですか!?なぜ?なんのために?』彼は必死に濡れ衣を晴らそうと食いかかってくる。

    2006-03-30 23:36:00
  • 118:

    素人

    『ケンさん、昨日の事おぼえてる?私今までふれなかったけど、ちゃんと覚えてるんだからね!』    『…はい。…覚えてます。昨日はすいません。酔っていました。でも薬は違います!私にもプライドがあります!信じてくれないなら私は死んでもいいです!信じてください!』彼は必死に涙を浮かべながら訴えてきた(そりゃぁオーバーやろ)と思いながら、ケンさんの必死さはまんざら嘘には思えなかった。

    2006-03-30 23:41:00
  • 119:

    素人

    ホテルについて散々話し合いをした。頭はしっかりかりしていた。

    2006-03-30 23:47:00
  • 120:

    素人

    『ケンさんじゃないなら誰?』まだ恐怖と怒りでいっぱいの私は納得するまで追求しつづけた。まだケンさんをうたがっていた。『わかりません。多分取引先のボス以外の誰かがかってにやった事だと思います。私も飲まされました。』

    2006-03-30 23:52:00
  • 121:

    素人

    (え?ケンさんも??)それは全く気付かなった。酔っているだけだと思っていた。『何のために??』『多分、愛ちゃんがかわいいから…』『え!?』(私達はお客さまとして招待されたのに?しかも表向きはケンさんの彼女として来ているのに?みんな表向きはケンさんに頭が上がらないという感じだったのにそういう事はありえるのだろうか?)『この国はそういう所です。普通じゃないです…私も散々周りには注意したほうがいいと言われてきましたが、こうなってやっと、みんなの言っていた事がわかりました。』

    2006-03-31 00:03:00
  • 122:

    素人

    そういえばディスコでのケンさんの様子はおかしかった。『愛ちゃんは私が守ります!』ひつこいくらいに言っていた。警備員を紹介してきたのも…何度も私に帰ろうと言ってきた。よく考えれば…あのグラスの変な印…!ケンさんにも付けられていた!?

    2006-03-31 00:06:00
  • 123:

    素人

    あのグラスの変な印は、間違えないため。そう。薬を〔入れる〕グラスと〔入れない〕グラス。印のあるグラスにだけ、彼らは薬をいれていたのだ。

    2006-03-31 00:08:00
  • 124:

    素人

    入れるグラスは私とケンさんのものだけ。     トイレを出て私を取り囲む雑魚たち。ケンさんをさりげに阻止する彼ら…。  つじつまがあった。

    2006-03-31 00:10:00
  • 125:

    素人

    危うくまわされるところだった…!?彼らに!?確かに知り合って間は無かったが、観光に連れていってくれたり、私を笑かしてくれたり、友達みたいに接してくれていたのにすっかり気を許していた…ショックだった。

    2006-03-31 00:14:00
  • 126:

    素人

    なんとか一難を乗り越えた私は、虚しさと悔しさで一杯だったが、転んでもただでは起き上がらない私は痛手を逆手にとる事を決心し、こんな危険な目に合わせたケンさんには必ず何か償いをしてもらわないとね。と思いながら眠りについた。

    2006-03-31 00:18:00
  • 127:

    素人

    その薬が一体なんだったのかわからなかったが、薬物関係が全く初めてだった私は二日間ベットから起きれなかった。

    2006-03-31 00:21:00
  • 128:

    素人

    寝込んでいる間、純一に電話をしてこの事件を伝えた。『だから危ないっ言っただろ!大丈夫なのか!?』『うん。ごめんね。でも今は大丈夫。』      『ならいいけど』

    2006-03-31 00:23:00
  • 129:

    素人

    案外あっさりした返事だった。もっと取り乱して心配してくれると思った。

    2006-03-31 00:24:00
  • 130:

    素人

    私がオーバーなだけなのだろうか?薬関係に縁のない普通の人だったら、彼女が知らない国で薬を飲まされたなんて聞いたら、ビックリして取り乱すかと思っていた。そもそも薬なんてテレビや映画の中だけの話だと、当時の私は思っていた。それなのに彼は、レイプされそうだった事にたいしては驚いていたが、薬については案外冷静な態度だった。

    2006-03-31 00:32:00
  • 131:

    名無しさん

    2006-04-01 09:31:00
  • 132:

    名無しさん

    書いて?

    2006-04-04 07:12:00
  • 133:

    素人

    137さんありがとうございます?辛いことを思い出しながら書いていると感情移入してしまうのと忙しいのでなかなか更新できませんでしたが、応援してくれるかたがいるなんてうれしいです。ちょっとずつ書いていきますね?

    2006-04-04 21:30:00
  • 134:

    素人

    すいません。今お昼の仕事をはじめたのでやはり更新が難しいです。週末には更新しますm(__)m見てくださっている方いらしゃいましたらご迷惑おかけしますm(__)m

    2006-04-05 05:40:00
  • 135:

    名無しさん

    待ってます??

    2006-04-05 10:39:00
  • 136:

    名無しさん

    ぁげ?

    2006-04-05 23:18:00
  • 137:

    素人

    私はずっと。強く、強く、強くなりたいのに、弱く、弱く、弱くしかいられないでいる。。。

    2006-04-09 03:13:00
  • 138:

    素人

    体が動くようになると、わたしはけんさんに買い物につれてってもらった。有無を言わせず散々買い物をした。それで気を晴らしたつもりだったが、彼との行き違いや、マレーシアでの事件は、無意識にわたしの心を蝕み初めていたのかもしれない。

    2006-04-09 03:19:00
  • 139:

    素人

    私が日本に帰る日。しばらくぶりに彼に会えるのがうれしくて、頭は彼の事でいっぱいだった。早く会いたい。きっと彼も私に会いたがってる。疲労と浮かれの両方を胸に空港へ向かう。空港でベルサーチのお店をみつけた。彼の好きなブランド。すでにカルティエのボールペンをお土産にかってはいたが、ふらふらとお店に入る。

    2006-04-09 03:33:00
  • 140:

    素人

    (あ。ベルト…)私がマレーシアにくる前に、彼はベルトを欲しがっていたのを思い出した。(プレゼントしたらきっと驚くだろうな)彼の喜ぶ顔が頭に浮かんだ。迷わずそれを購入すると、彼の笑顔が早くみたくて心が弾んだ。マレーシアでの裏切りやアクシデントなんて蚊がさしたようなもの。すぐ忘れた。(つもりだった)

    2006-04-09 03:39:00
  • 141:

    素人

    彼は空港まで迎えにはきてくれなかった。忙しいから仕方ない。電車でやっとのこと家につくと、へろへろだったがその日は仕事に行かなければいけなかった。

    2006-04-09 03:43:00
  • 142:

    素人

    その日もそれなりに仕事をこなし、帰りを急いだ。帰ったら彼に会える。早くお土産を渡して喜ばしたい。

    2006-04-09 12:51:00
  • 143:

    素人

    帰ろうとした時…目の前でボーイが言い合いになった。とてもささいな理由だったが、私のせいで。『違うねん。大した事じゃないから気にせんといて』と仲裁にはいっても、しばらくいざこざが続いていた。

    2006-04-09 12:54:00
  • 144:

    素人

    その時だった【ハァハァハァハァ…】 急に息が苦しくなった。【ドクンドクン…】鼓動が激しく波打つ。(え???何?これ?)初めて経験する感覚だった。手足が汗ばみ、全身の血の気がサーっと引いていくのがわかる。

    2006-04-09 12:59:00
  • 145:

    素人

    『愛さん、送り来ましたよ』別のボーイが知らせに来た。まだボーイは言い合っている。止められないまま送りが来た。体がおかしい。誰も気付かない。どうしていいのかわからないまま、送りを待たせないように急いで車に乗る。

    2006-04-09 13:02:00
  • 146:

    素人

    家に着くと、少しはましになっていたが、経験したことのないさっきの自分に異変を感じた私は、恐くて彼に電話した。

    2006-04-09 13:05:00
  • 147:

    素人

    『純一…ハァハァなんか、体が変みたい。ちょっと小さいトラブル重なりすぎて、精神的にきたみたのかな?ハァハァ』      本当に小さすぎるトラブル。それから彼に対する不安も度重なっていた。自分の思っている以上に、心は負担を感じていたのかもしれない。

    2006-04-09 13:09:00
  • 148:

    素人

    『え?大丈夫か?どうした?』彼の心配する声。私は少し安心したが、一分一秒でも一人でいたくなかった『なんか、ちょっとヤバいから、急いで来てくれる?』そんなお願いしたのは初めてだったかもしれない。年上の忙しい彼には、〔いつものわがままな自分〕は自然に追いやられ、いつも、全てが彼のペースだった。

    2006-04-09 13:15:00
  • 149:

    素人

    それに気付いた彼は『そっか。わかった。愛がそんな事いうの珍しいし、急いで行くよ。だけど、今連れを送ってるとこだから少しだけ待ってな。』といって電話をきった。

    2006-04-09 13:18:00
  • 150:

    素人

    息苦しいまま考えた。なにが私を追い込んだのだろう。平気なはずだった。けんさんの言葉を信じた事。マレーシアで友達みたいに接してくれたみんなに裏切られたこと。薬を飲まされたこと。彼がいつも私の期待を裏切ること。。。全て大した事じゃないのに、ちょっとずつちょっとずつ、心の負担になっていたこと。頭ではわかっていた。(精神って、こんなににもろいんだぁ…)どこか他人事のように分析する。私はいつも、自分に対してさえ第三者的な目で見てしまうところがあった。

    2006-04-09 13:35:00
  • 151:

    素人

    『すぐに向かうから』その言葉を信じて待ち続けた。彼の話では私の家からそう遠くない所にいるはずだったが、来たのはそれから二時間近くたってからだった。彼には〔時間〕というものが曖昧な物に思えるらしく、いつも無意識にわたしを不快にさせていた。それがどんなに辛い事か、彼には何度いっても伝わる事はなかった。

    2006-04-09 13:42:00
  • 152:

    素人

    『愛?大丈夫?』やっと会えた喜びと安心感で(遅いよ!なんでこんな時くらい側に着いててくれないの!?)といいたいのをこらえ『大丈夫。たぶんストレスかな?(苦笑)これ、お土産』そういってお土産を手渡す。

    2006-04-09 13:49:00
  • 153:

    素人

    『え?お土産あるの?そんな、お金使う事ないのに。ごめんな。ありがとうな。』箱を見て、なんとなく中身の検討がついたらしく『何かわかる?』という質問に『もしかしてベルトか?』とうれしそうに答えた。『欲しがってたでしょ?』〔あなたの事はなんでもわかるのよ。いつもあなたを思ってるのよ。〕そう、伝えたかった。

    2006-04-09 13:55:00
  • 154:

    素人

    久々に会えた喜びで、私の心は満たされていた。いつも彼にプレゼントしてもらっている分、心を込めて、わたしなりの精一杯のお返しをした。彼も喜んでくれて満足だった。

    2006-04-09 13:57:00
  • 155:

    素人

    なぜか、いつもそうだった。不満や不安がいっぱいで、文句や愚痴が喉まで出かかるのだけれど、彼を目の前にすると何も言葉が出てこなくなる。嫌われたくないから我慢するというよりは、やっと会えた喜びが、全てを帳消しにしてしまうのだろうか。彼のくったくのない笑顔や優しい口調。全てが私を(ま、いっか)と思わせてしまう。まるで魔法のように…きっと彼には無意識にそういう力があるのだろう。吐き出せなかった不平不満は、吐き出す場所を求めて肥大化する。それなのに彼の〔飴とムチ〕の使い方があまりにも達人で、ただその小さい飴欲しさに大きなムチの痛みに耐え続けた。まるで調教されるかのように。【依存】とは、そういう案外単純で無意識なものから始まるのかもしれない。

    2006-04-09 14:09:00
  • 156:

    素人

    【発覚】…引っ越したばかりでまだベットもなかったので、床に布団を敷いて一緒に寝た。なんとか一難を危機一髪で乗り越え、日本に戻り、愛する彼の腕のなかで眠る事は、壊れかかった心を癒してくれた。

    2006-04-09 14:19:00
  • 157:

    素人

    しばらくしてふと目が覚める。見ると彼は熟睡していた。まだ明け方は布団に入っていても肌寒い。彼を起こさないようにそっと布団をでてトイレにいった。

    2006-04-09 14:23:00
  • 158:

    素人

    ふと、テーブルに置かれている彼の携帯が目に入る。…魔が差した。

    2006-04-09 14:24:00
  • 159:

    素人

    恐る恐る彼の携帯を手に取る。あれから、彼の携帯を見るのは二度目。(ドキンドキンドキン)罪悪感と緊張感でくらくらする。

    2006-04-09 14:28:00
  • 160:

    素人

    〔カパ〕メールを見ようとするが、ロックがかかっている。怪しい。着信、発信。何人かの女の名前…やはり、ふにおちない。だからといって〔女の人と電話している=浮気〕と全てを決め付ける決定的な証拠もない。

    2006-04-09 14:35:00
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