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シンデレラ

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  • 1:

    ちぃ

    2004.5/3。晴天。
    見上げれば青い空。綺麗なブルーの宙に、白やピンクの花がフワフワと舞っている。
    『おめでとー!』
    次々に友人達から向けられる、お祝いの言葉。様々な過去を経て私はここに立っている。赤く紅く…何処までも続きそうなバージンロードの上に。眩しいほどに輝く純白のドレスに包まれて。この光は罪さえも柔らかく包んでくれる…。私な、アンタの魔法にかけられて、綺麗になったよ。

    2005-12-09 13:41:00
  • 21:

    チィ

    『ちぃたん。なんなぁん…こりぇ』と弟が首を傾げて訪ねてきた。うちはニッコリ笑って『お姉ちゃんと一緒に、お父ちゃんとお母ちゃん迎えに行こっ!』と言うた。弟は何の疑問を抱えることなく『うん』って頷いた。
    (もしかしたら、うちらの姿見たら少しは……!)そんな空回りする期待だけを抱いて、おぼつかない手付きで弟にレインコートを着せて長靴をはかせた。ウチは通学に使っている黄色い傘を弟と一緒に入って使った。多分行ったのは、お母ちゃんのお爺ちゃんの家、母の実家だろう。アパートから歩いて、大人の足で3分、子供の足で7分くらいかな?その距離を、寒気に負けないように道路に溜った水で水遊びしながら、歌いながら弟と歩いた。不安をかきけすみたいに。

    2005-12-09 17:12:00
  • 22:

    ちぃ

    トボトボと小さい歩幅で歩いて、目的地に着いたけれど。お爺ちゃんの家には入れない。静かに語り合う大人達の会話がかすかに聞こえる。時折誰かがわめいてた。ううん、他の誰でもないお父ちゃんの声だ。会話は何を話しているなんて子供すぎるうちには分からなかった。長い話し合いが終わって、ドアから出てきたお母ちゃん達に『迎えにきた!』と笑って駆け寄った時のこと。期待していたものはそこには無く、お母ちゃんに怒られたときに言われたことは今でも覚えてる『あんたら何しにきたん!?はよ帰りなさい。迷惑やわ』と。………お母ちゃん…何でそないなこと言うのん?うちの小さい胸の中に撒かれた幸せの種は、芽を出すこともなく飲み込まれていった。薄暗い闇の中に。

    2005-12-09 17:23:00
  • 23:

    ちぃ

    悲しくて悲しくて仕方がなかった。いくら泣いてもアカンかった。子供のダダもこんな時には厄介にしかならんことを覚えた。まだまだ家族でしたいことがあった、幸せやった時はどこにいったん?お母ちゃんはミシンが上手で編みもんが上手で、料理もお菓子作るんも上手で、お母ちゃんの手作りの洋服を身にまとったり、手作りのほっぺたが落ちそうなくらいに美味しいお菓子食べるんが好きで幸せやのに…。お父ちゃんも、トラックの助手席に嬉しそうにチィのこと乗せてくれてたやん!毎日毎日、朝早起きして手ぇ降って『いってらっしゃい』するんが好きやったのに。休みの日は、山とか川とか山菜取りとかバーベキューとか連れてってくれたやん…ドライブいった時には、みんな笑ってたやんね。でも、もうあの時間はないんでしょぉ?みんなバラバラになっちゃうのん?色々かけめぐった、色々思い出が押し寄せた。もう家族の輪っかはウチラを結んではくれへんのやね…。うちらしかおらん…家族やのに…なんか寂しいね。

    2005-12-09 17:48:00
  • 24:

    中断

    読んでくれてる人がいるか分からないですけど、ちょっと辛くなってきたので中断します…。1-23まで書きました。色々勉強したいのでご意見・感想ください。

    2005-12-09 18:11:00
  • 25:

    ちぃ

    混乱しちゃって名前に中断っていれちゃいました。すみません?上のレスはチィです。

    2005-12-09 18:13:00
  • 26:

    ちぃ

    …………………………
    結局、話し合いをした次の日にお父ちゃんは早々に荷物をまとめて出ていった。ドアの前に立つお父ちゃんの背中はどことなく寂しげやった…。ウチな、お父ちゃんが仕事で家を出ていく時はいつも笑顔で『いってらっしゃい』をしてたやんね。お父ちゃんが見えへんくなるまで、ずぅっとアパートのベランダから手を振り続けてたよね。お父ちゃんも、何度も振り返って笑顔で大きく手を振り返してくれてたよね。せやのに、今日のお見送りは『さようなら、元気で』って…お父ちゃんどこいくん??一生会われへん訳やないのに、心臓がトクトクって早くて痛いんよ。昨日から降り続いて見慣れた雨やのに、この部屋の景色に染まってたお父ちゃんは、もう居なくなるんやね。バイバイ、お父ちゃん。元気でね。『お父ちゃーーん!!お父ちゃーん!』泣き声やったけど、お父ちゃんに届いた?伝わった…?

    2005-12-10 14:48:00
  • 27:

    ちぃ

    ポッカリ開いた穴。
    穴の中を覗けば、溢れだしそうな涙がイッパイ。けど、ウチは泣かへん。泣いたらお父ちゃんが出ていったことを認めてしまうことになるから。『帰ってきてね…』見えなくなった父親の背中を思ってそう呟いた。

    2005-12-11 19:33:00
  • 28:

    ちぃ

    お父ちゃんは出ていったけど、離婚する訳じゃなかった。2人が、お爺ちゃんの家に話し合いに行った日。まだ幼い子供を思って『離婚届けは子供達が成人するまで預かる』と、お爺ちゃんに言われたらしかった。お父ちゃんは、月10万の養育費を払うことが義務づけられた。済んでいるアパートはお爺ちゃんが借りたものやったから、引き続きお母ちゃんとウチと弟が住むことになった。

    2005-12-11 19:40:00
  • 29:

    ちぃ

    お父ちゃんとお母ちゃんは元々、一緒になることを反対されていたらしい。反対していたのはお母ちゃんの家族。お母ちゃんはお金持ちで一人娘、箱入り娘のお嬢様。美人で有名で狙う男も多く、お嬢様とゆう肩書き通り、なに不自由なく、苦労も知らずに育った。一方のお父ちゃんは、両親は幼い頃に離婚して、片親で育てられた。学歴もほとんどなく3人兄弟の長男とゆう運命柄、中学を出てからは大工さんをして家計を助けていたらしい。でも、女遊びが激しく素行も悪かったために近所の評判は悪かった。でも、弟を大学にまで出して、教師にさせるほど兄弟思いな人。2人の出会いは、お母ちゃんの兄が父ちゃんと仲が良く、家に遊びにつれてきたのがキッカケやった。その時、うちの母ちゃんが父ちゃんに一目惚れした。2人はすぐに恋仲になった。当時何人も彼女が居た父ちゃんも、よっぽど母ちゃんに惚れたのか、他の女の子達をキッた。交際が1年になった時には、お互い結婚することを誓いあったという。

    2005-12-11 20:00:00
  • 30:

    ちぃ

    けれど、2人の甘い誓いは、そう簡単には世間には受け入れてもらえなかった。
    激しく反対された2人、でもその度に燃え上がる思い。火に油を注ぐようなもので、長い間反対され、滅入ることなく奮闘した結果、やっと結婚することが許された。けれど、許された理由は、和解が成立したとか、祝福されたからとゆう訳やなかった。母の家族の思惑はこう、【すぐ別れるだろう】……と。

    2005-12-11 20:09:00
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