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【魔の召使い】
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1:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
冬も深まり始めた12月の事だった。友人のトモキが自殺した。原因はいじめ…。トモキとは幼い頃からの友人であり、よきライバルだった。だがいじめの事については一言も相談してくれなかった。トモキは俺に心配をかけないように自分一人で抱え込んでいたのだ。 《ちくしょう!!トモキの奴いじめなんかに負けやがって!なんで俺に相談してくれへんかったんや?力になってあげる事もできたかもしらんのに…》 疑問ばかりが頭の中をかけめぐる。考えても考えても答えなどでるはずもない。そうして俺が考えている間に形式だけの葬式は終わりを迎えようとしていた。火葬場に迎う前に最後にトモキの顔を見る事ができた。 マネキンのように無表情で生気のない顔だったが俺にはトモキがとても悔しがっているように見えた。
2006-04-10 22:36:00 -
101:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
『おう!待たせたな。少し忙しくてな。どうした?』話を終え、俺の所に来る。「しんどいから帰っていい?体調悪くなってきた。」もちろんしんどくなんかないが、ソラの話を聞きたくないため西浦に言った。 『えっ?お前今学校来たんちゃうん?もうしんどいって…夜遊びしすぎたか?』普通の教師なら体の心配をするが西浦はいつもこんな感じ。 「そぉやねん。寝不足で授業なんか受けられへん。授業中寝てまうわぁ。だから帰らして?」 『帰らしてあげたいけどなぁ…。今日また集会あるからそれ終わってからでいいか?一応集会だけでもちゃんと出とけ!なっ?終わったら帰らしたるからな。』すぐにでも帰りたかったが、西浦が全校集会だけでも出ろと言うので出る事にした。
2006-04-21 07:26:00 -
103:
名無しさん
文句あるなら読むなよ
2006-04-21 14:43:00 -
104:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
職員室を出てすぐに放送がかかる。 『今から全校集会を行いますので体育館に集合してください。くり返します…』俺はそのまま体育館に向かった。集会の内容はみんなが噂している事そのままであった。集会はいつもより長かったが、みんな真剣に話に耳を傾けていた。集会が終わると俺は西浦の所に行った。 『西浦先生!集会終わったしもう帰っていいかな?』「おう。もう帰っていいぞ!!ばれへんように帰れよ?ばれたらうるさいから…」俺は西浦に言われた通りにこっそりとカバンも持ち出し学校を出た。
2006-04-21 18:31:00 -
105:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
朝に学校を早退するのは、なぜか少し気持ちがいい。《早退したんはいいけど暇やなぁ。》一人で早退してもする事がない。《金もないしみんな学校やし帰るか…》家に着いてドアを開ける。………ガチャ。………鍵が閉まっている。《オカン出掛けたんかな?》カバンから鍵を取り出して家の中に入った。家の中はシーンとしていて人の気配はない。一応リビングに行ってみたが、誰もいなかった。ふと机の上を見ると置き手紙があった。
2006-04-21 18:42:00 -
106:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
ノブユキへ… 今日はお父さんが残業で遅くなるのでお母さんは友達と遊びに行きます。 遅くなると思うので晩ご飯は自分で食べてください。お金置いときます。
2006-04-21 18:47:00 -
107:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
机の上に夕食代として二千円が置いてあった。オカンはオトンが残業の日は必ずといっていいほど、どこかに出掛ける。そして夜に酔っ払って帰ってくるのだ。オカンなりのストレス発散法なのだろう。俺は冷蔵庫からジュースを取出し自分の部屋に入った。《はぁ。暇やなぁ。》ガイコツの方を見ると、ガイコツはいつも通り机の上で俺を見ている。《今日一言も話掛けてないなぁ。暇やしなんか話でもしよっかな。》
2006-04-21 18:56:00 -
108:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
『お前て親とかおるん?』昨日のオカンの仕返しの事で一番気になっていた事を聞いた。するとガイコツは驚いた顔でこっちを見た。 「ご主人さま。話し掛けて下さいましてありがとうございます。昨夜の件でご主人さまにお叱りを受けてから一言も私に対し口を開く事がなかったもので、てっきりもう二度と話掛けて頂けないものかと思っておりました。」 ガイコツは半泣きになりながら口を開いた。《コイツそんなに気にしてたんか。もっと早くに話し掛けてあげたらよかったな…》少し経つと落ち着いたのか話を始めた。 「お見苦しい所をお見せしました。申し訳ございません。私に親はいるのか?と言う質問でございましたね?私には親はいません。私は神がお創りになった物ですので…」
2006-04-21 19:17:00 -
109:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
『まじで?じゃあ赤ちゃんの時とか誰が育ててくれたん?親おらんねんやろ?』「そこは私たちしもべと人間の違いがあるのでございます。私たちには幼少期という物はございません。私たちしもべは生を受けた時からすでにこの形なのです。その時には、言葉もしぐさも自分が何をすべきかという事さえもすでに解っております。後はご主人さまができるのを待つだけでございます。」 《ほぉ〜。うまい事できてんねんなぁ!》俺は素直に関心した。 『お前って今まで何人ぐらいのしもべになったん?』「私はですね…」 ガイコツが話しだした瞬間だった。……ピンポーン……話を遮るようにチャイムが鳴った。
2006-04-21 19:32:00 -
110:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
《なんやねん!いい所で邪魔しやがって!》話を一時中断し玄関に向かう。玄関のドアを開けると見覚えのある女が一人立っていた。女は俺に礼をして 『はじめまして。スギタノブユキさんですよね?私アベカオリという者です。昨日財布を拾って頂いたみたいで…』と言った。《ガイコツの魔法の成果が表れたみたいやな。ちょっとぐらい強引にいっても大丈夫やろ!》俺はそう思い、話がしたかったので 「うん。財布ひろったん俺やで!引き取りの書類もらいに来てんな?まぁ上がりーや。今家に誰もいてないから気使わんでいいで。」普通ならこんな事を言われても誰も家にはあがらないと思うがガイコツの魔法が効いていたおかげだろう。『じゃあお邪魔します。』と言い女は家に上がった。
2006-04-21 21:27:00 -
112:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
俺の部屋は玄関を入ってすぐ右側にある。 『そこ俺の部屋やから入って適当にこしかけといて。飲み物持ってくるから。』俺は部屋を指差した。女は素直に俺の部屋に入っていった。鍵を閉めリビングに向かう。《冷蔵庫の中なんかあったかな?》冷蔵庫を開け覗き込む。アイスコーヒーとお茶しかなかったのでアイスコーヒーを持っていく事にした。
2006-04-22 15:37:00 -
113:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
『おまたせ。』 部屋のドアを開け中に入る。女はベットに腰掛け携帯をいじっていたが俺が入って来たのでこっちを見た。『アイスコーヒーしかないんやけど…飲める?』 「うん。飲めるよ!ありがとう。コーヒー大好き。」女は俺からアイスコーヒーを受け取り口にした。《やっぱりかわいいよなぁ。この子が俺の彼女になるねんなぁ!》俺は一人でそんな事を考えていた。女と部屋に入ってからしばらく時間が経ったが何を話したらいいのか解らず時間だけが過ぎていく。
2006-04-22 16:01:00 -
114:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
《さっきからなんも話してないし、気まずいなぁ。》沈黙が続き、きつくなった俺は何か話をしようと思い『あのさ、いきなりやけど彼氏とうまくいってんの?ケンカとかしてないん?』と話掛けた。女は 「えっ…なんでアタシに彼氏おる事しってんの?」 と驚いている。《しまった!昨日スターバックスで見かけたとかなんかいいにくいしなぁ…。どうしよ…》そんな時俺の目に女の薬指の指輪が写った。これしかない!『いや、ほら薬指に指輪してるやん!彼氏からのプレゼントかなぁって。』 「あぁ。これ?そうやで!彼氏からのプレゼント。」《ふぅ。なんとかごまかせた。》俺が一息ついてると「彼氏とうまくいってるって聞かれてもなんか微妙やねん…。ケンカばっかしてるよ。もう別れよっかなって思ってるねん。なんか性格合えへんねんなぁ…。」
2006-04-22 19:01:00 -
115:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
『性格合えへんのはきついよなぁ。ケンカめっちゃ多くなるやろ?別れたら?』《多分今がチャンスやろ!別れさして俺のもんにしたれ!》 「でもなぁ、アタシ女子校やから出会い少ないねん。別れたら淋しくなるしな…」『じゃあ俺が友達なったるやん!別に彼氏でもいいけど(笑)合えへんねんやったら絶対別れたほうがいいで!しんどいやん。』 女は無言になった後 「じゃあ別れよっかなぁ。てかノブユキ君ほんまにアタシと友達なってくれんの?」
2006-04-22 19:12:00 -
116:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
俺が断る理由はなかった。『もちろん!友達なったるで!アリサ俺のタイプやし断るわけないやん!』 「本間にぃ?じゃあ番号とアド教えて!今度遊びに行こーね。」 そういい携帯を取り出した。俺たちは番号を交換し、しばらく会話した後アリサのバイトの時間と言う事で別れた。
2006-04-22 19:22:00 -
117:
名無しさん
女の名前アベカオリじゃないん?
2006-04-22 19:37:00 -
118:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
またまた部屋には俺とガイコツだけになった。 『さっきの続きやけどな、お前今まで何人ぐらいのしもべになったん?』 「私はですね。少しすくないですよ。ご主人さまを合わせても四人ぐらいでございます。どうも見た目がよくないみたいで、なかなかご指名を頂けないのでございます。」 《まぁ、確かにドラキュラみたいな奴の方がコイツよりかっこいいもんな…。》『じゃあさ、契約破棄した奴ってどうなったかしってるん?本には《命を頂きます》としか書いてなかったやん!お前は知ってる?』一番気になる事を聞いた。
2006-04-22 19:38:00 -
119:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
女の名前はアベカオリです。まちがえた。ごめんな。
2006-04-22 19:41:00 -
120:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
「申し訳ございませんが、それは私にはわかりません。契約が破棄されたと同時に私は意識がなくなり、気付いたら本の中に閉じ込められているのでございます。」 《コイツにもわからんのかぁ。なんか気になるよなぁ。》俺が考えこんでいると「ご主人さま。考え込む事などございませんよ。神もおっしゃっていた通り契約さえ破棄しなければいいのですからね!」 『そぉやな…まぁ気にせんとくな!』 《契約破棄せーへんかったらいいんやしな。》俺は無理矢理納得した。
2006-04-22 20:02:00 -
121:
名無しさん
バリえらそー
2006-04-22 20:55:00 -
122:
削除削除されますた
あぼ~ん -
123:
削除削除されますた
あぼ~ん -
124:
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あぼ~ん -
125:
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あぼ~ん -
126:
削除削除されますた
あぼ~ん -
127:
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あぼ~ん -
128:
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あぼ~ん -
129:
名無しさん
↑落ち着いて??
とリあレスするトコ間違ってるから?2006-04-22 22:44:00 -
130:
削除削除されますた
あぼ~ん -
131:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
《契約破棄したらどーなるんやろ?》無理矢理納得したもののやはり気になる!《コイツは契約破棄したら記憶なくなるからわからんって言うし、やっぱりあの神っていう奴しかわからんのかな?アイツに会われへんかな?》 『なぁ、神に会うんて無理なん?前はもう魔界に帰るって言ってたけど、本間にもう帰ったんかな?』 ガイコツは少し考えながら「本当に魔界に帰ったかどうかは私には解りません。あの御方は気紛れな御方でございますから…。たまにこちらに降りて来ている事もあると、お聞きした事はございますが…」 《まじで!じゃあもし降りてきてたら会えるかも!アイツに会えたら契約破棄の事も聞けるかもしらん。アイツと会ったんは…駅前!もしかしたらおるかも!》わずかな期待を胸に秘め俺は駅前に向かった。
2006-04-23 11:03:00 -
132:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
思えばあの男と駅前で出会ってからまだ四日しか経っていない。だがその四日間で色々とあったので、もっと日にちが経過したような気分だ。ついこの前まで駅前はこれといって何もなかったのだが、クリスマスまで後一週間という事もあり、街路樹などにはイルミテーションがきれいに施されていた。《もう少しでクリスマスかぁ。クリスマスまでにカオリと付き合えたらいいのになぁ。》そんな事を考えている内にいつのまにか駅前のゲーセンに着いていた。キョロキョロと辺りを見回すがやはりあの男の姿はなかった。《はぁ。やっぱり会われへんかったかぁ。》とがっくりしていると誰かが俺の肩をたたいた!《まさか!!》俺は勢い良く振り返った!
2006-04-23 11:25:00 -
133:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
「やっぱりノブユキ君だ。」そこにいたのはカオリだった。カオリは赤と黒のゲーセンの服を着ている。 「アタシここのゲーセンでバイトしてるねん。ノブユキ君はよくここに遊びに来るの?」《なんや、カオリかぁ!あの男かと思ったわ。》 『たまーにな。てか全身真っ黒の服着たひよろっとした男みーひんかった?ちょっと探してるんやけど。』「うーん…わかれへん。」『そっか。じゃあ他探してみるわ!バイト頑張りな!』《そんな簡単には会われへんかぁ。とりあえず腹減ったし腹拵えしてから他の所探してみよ。》昼飯を食っていなかったので俺は近くのマクドに入った。
2006-04-23 11:45:00 -
134:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
昼過ぎなのにマクドの中はがらんとしていた。俺はてりやきのセットを頼み二階に上がった。二階に上がると二階には全然人がいない。《あれ?おかしいな。こんにすいてる事なんかないのに…。》そう思い適当に席を選び席に着いた。席につきもう一度まわりを見渡す…。すると窓際の端っこの所に全身黒づくめの男が座っていた!《まさか!》俺はその男を見つめた。一瞬空気が張り詰めた後… 『ははははは。ひさしぶりだなぁ!こっちに来い!少し話をしよう!』 俺はゆっくりと男に近づいた。
2006-04-23 12:56:00 -
135:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
男の前に着く。《もしかして昼過ぎやのに人がおらんのんってコイツのせい?》男の前で立ち尽くしそんな事を考えていると 『何をつっ立っている?まぁ座れ!立ったままでは話をしにくいであろう。そこに座るがよい。』 と自分の前の席を指差した。俺は言われるまま席に着く。やはりこの男を近くで見るとすこし恐い。なにか人間離れした独特の雰囲気を持つのだ。まぁ人間ではないから仕方ないのだが…「この店に人がおらんのんってお前のせいなん?」 『いかにも!だがそんな事を聞きたいのではないのだろう?お前が聞きたい事はそんなくだらない事ではないはずだ!わかっているぞ!契約破棄の事だろう?』
2006-04-23 13:10:00 -
136:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
《なんでわかってるねん!確かにコイツに一番聞きたい事やけど…。》 『そんなに驚く事ではないぞ!誰もがそう考えるものだ。俺は今までに何人もの人間を見てきたのだぞ!』確かにそうだ!今まで何人もの人がしもべの契約をしている。そしてコイツはその人達を観察してきたのだ。考えぐらいは予想できてもおかしくはない。 「じゃあ聞くけどさ、契約破棄したらどうなるん?」すると男はニヤリと笑い…『それは本にも書いてあるだろう?それ以外には教えられんなぁ。それに契約破棄は関係ないのではないか?お前も言っただろう?契約破棄さえしなければいいと…。違うか?』
2006-04-23 13:33:00 -
137:
名無しさん
気に入らないから削除します?
2006-04-23 14:45:00 -
138:
モモ?
↑そンなンゆわンとL1て??ウチ、めちゃくちゃ気になってるンやカラ?ε????ンま、おもろL1?頑張ッてなあ?´∀`?
2006-04-23 15:45:00 -
139:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
《確かにそうやけど…。》俺がそう思っていると男は急に話題を変えた。 『ところでお前はしもべの力に不満を覚えていないか?殺す人間がなかなか死なないとか、好みの人間がなかなか好意を抱かないとか。できればすぐにでも効果が表れてほしいと思う事はないか?』 確かにそうは思っていた。現にシンイチとヒロは死ぬまでに何日もかかった訳だし、アリサの事だってどうなるか解らない!すぐに効果が表れるならばそのほうがいい。「そんなんできるん?」 見事に俺は男の話術にはまった。
2006-04-23 17:28:00 -
140:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
『あぁ。できるとも!方法は簡単だ!しもべの本があるだろう?お前のしもべのページを開きそこにもう一度血を垂らすのだ!少々しもべの見た目が変わってしまうのが難点だが、それだけでうんと違うぞ!』 《コイツの見た目が少し変わっても他の人に見えへんし、まぁいいか。》俺はさっそく試してみたくなったが帰る前に一つ聞いておくべき事があった。 「あのさ、こっちにはたまに来てるん?来てるんやったら、どこで会えるん?」すると男は外に目をやって『いや、俺はもうこないだろう!その事を伝えたかっただけなのでな。後はのんびり魔界で見物する事にする。面倒な事は嫌いだ!』男はそう言い残すと席を立ち店を出ていった。取り残された俺はなぜか食欲もおさまり店を後にした。
2006-04-23 19:53:00 -
141:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
店の外に出た時、男の姿を探してみたがやはり男はどこかに行ってしまっていた。俺はさっき男から聞いた事を試してみたくなり帰り道を急いだ。駅前の交差点で信号待ちをしていた時だった。《んっ?あれオカンちゃう?》向かい側の道路をオカンが歩いていた。よく見ると見たこともない男と腕を組みながら歩いている。《あれ誰やねん!》どう見てもオカンといるのはオトンではない!俺はこっそりと二人の後をつけた。ばれないように距離を保ちながら慎重につけていく。二人は後ろなど振り替える事もなく仲良く歩いていく。少し歩いた後気が付くとホテル街に着いていた。《まさかな、それはないやろ。》俺がそう願っていたその時、二人はホテルの中に消えていった…。
2006-04-23 20:18:00 -
142:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
俺は今見た事がとても信じられなかった。《うそやろ?オカン今まで俺とオトンだましてたん?》俺はショックで震えがとまらなかった。しばらくその場に立ち尽くした後、ここにいても何も変わらないと思い俺は家に向かって歩きだした。
2006-04-23 20:26:00 -
143:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
家に着きベットに倒れこむ。しばらく経つとぐちゃぐちゃになっていた頭の中が少しづつ整理されてきた。それと共にオカンの不倫に対して怒りが込み上げてくる。《不倫なんかしやがって!オトンが知ったらどんだけ悲しむか。でもオトンにこの事言うんは辛いし…。少し懲らしめてやろう!》俺はしもべの本を取り出した。しもべは何も言わずにじっとこっちを見ている。《ちょうどいい。ガイコツをパワーアップさしたら一番初めに試してみよう。》そう思いガイコツのページを開いた。
2006-04-23 20:38:00 -
144:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
ガイコツのページを開くとなぜかこの前に垂らした血は消えていた。《あれ?おかしいな?こいつやんな?何で血の跡がないん?確かに垂らしたはずやのに…》俺はガイコツに聞いた。 『これってお前やんな?』ページの絵を指差しガイコツをじっと見つめる。 「はい。いかにもこれは私でございますが…何か?」『いや、俺が契約の時に垂らした血の跡が消えてるからさ、なんでやろって…』「血の件でございますか。ご主人さまの血液は私が頂きました。なのでここには残っておりません。ご主人さまの血液を元に私は作られるのでございますから。心配なさらずにどうぞそのページに、血液を垂らしてくださいませ。」 ガイコツはなぜか少しあせっている様に見えたが、別に気になるほどでもなかった。
2006-04-23 20:57:00 -
146:
名無しさん
あけ
2006-04-24 13:19:00 -
147:
名無しさん
もー書かんの?
2006-04-25 00:33:00 -
148:
おれ
あげ
2006-04-25 05:39:00 -
149:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
《さて、やるか!》机の引き出しを開けカッターを取り出し、指にあてた。《ふぅーっ。》と息をつきカッターを一気に手前に引いた。……ズキッ。《痛い!》指を真っ赤な血が伝い本にポタポタと落ちる。その瞬間『ぐわぁぁぁ。』 急にガイコツが苦しみだした!《えっ!何?なんで?》急な出来事に俺は少しパニックになった。ガイコツは机の上でのたうち回っている!とても苦しそうだ。『おい!大丈夫か?』 俺はガイコツが心配になり声を掛けた。するとガイコツの動きがぴたっと止まった。
2006-04-25 20:19:00 -
150:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
《死んでないよな?》俺は確認のため近くにあったペンを取りガイコツを突こうとした。すると急に本がパタンと閉じガイコツの体が光だした!その光はどんどん強くなり部屋を包み込む!眩しすぎて目も開けてられない。俺は目をつぶり光が治まるのを待った。2、3分ぐらい経った時、目を閉じていても光が治まっていくのがわかった。俺はゆっくりと目を開けた。
2006-04-25 20:27:00