小説掲示板━続・傷跡━のスレッド詳細|夜遊びweb関西版

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━続・傷跡━

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  • 1:

    理都

    完結まで、宜しくお願いします?
    ━傷跡━初めからはこちらです→http://bbs.yoasobiweb.com/test/mread.cgi/yomimono/1133335290/-5

    2006-01-04 03:52:00
  • 201:

    理都

    母は、そう言うと、廊下を歩き、ゆっくりと階段を降りていった。
    その後ろ姿を、あたしはただ呆然と、見つめていた。    
    「…………理都?」
    ―――――え‥。
    龍二の声で、我に返る。

    2006-01-14 22:52:00
  • 202:

    理都

    「どーしたん!?ボーっとして…。おばちゃん、めっちゃ優しいなぁ!食材、はよ冷蔵庫に入れよや。」 龍二が、あたしの手からスーパーの袋を取ると、ジーパンのポケットの中から、片手で鍵を取り出した。      
    『あっうん…そやな。』
    あたしは、慌てて返事をした。 
    だけど、視線だけは、長く続く廊下の先から――。 まだ、離せないでいた。

    2006-01-14 23:03:00
  • 203:

    まい

    りつチャン強いなぁ。人間的にもめちゃくちゃ好きやわ。ガンバッてね。

    2006-01-14 23:04:00
  • 204:

    理都

    《部屋にあがっていく?》くらい、言えば良かったかな……。     

    フォークに刺さったチーズケーキを口に運びながら、ふと思った。
    《あ、やっぱりおいしい‥‥‥。》
    母が持ってきてくれたチーズケーキは、最近、まともに何も食べてなかったせいか。 格別に、おいしく感じた。

    2006-01-14 23:10:00
  • 205:

    ???

    頑張って?

    2006-01-14 23:14:00
  • 206:

    理都


    まいチャン、ありがとうございます! 読んで頂けて嬉しいですm(__*)m
    この時の彼は、精神的に弱くなっていたので…
    あたしが強くいなきゃと、思っていたのかも知れないですね。

    2006-01-14 23:16:00
  • 207:

    理都


    ???チャン、いつもありがとうございます!励みになります!(。_。*)

    2006-01-14 23:18:00
  • 208:

    理都

    こうして、あたし達は、なんとか生き延びる事が出来た。車を売ったお金で家賃と、光熱費を払った。母が持ってきてくれた食材で、食費もしばらくは、かからない。

    助かった‥‥‥‥。

    この時の本心は、本当に、ただそれだけやったと思う。

    2006-01-14 23:45:00
  • 209:

    理都

    子供だったあたし達は、生活の大変さ、というのを分かっていなくて。
    お金さえあれば生きていけると、思っていた。   だけど、そのお金を稼ぐ為には、仕事をして、働かなきゃいけなくて。
    そうやって、みんな生きているのが当たり前なんだって事を‥‥
    馬鹿なあたしは、すっかり忘れてしまっていた。

    2006-01-14 23:55:00
  • 210:

    理都

    そう、お金は嫌でも、消費される。収入がないと、成り立たない。              
    車を売ったお金は、あっという間に、消費された。  
    そして、冷蔵庫の食材も…あたしの【節約】の努力も虚しく、気付いたら、完全に消費されていた。

    2006-01-15 00:01:00
  • 211:

    理都

    「……なぁ、あと金ナンボ残ってるん?」         
    ベッドに寝転がりながら、台所に立つあたしに、龍二が言った。
    『財布には、二万…くらいかな。』

    財布には、じゃないな。 正確には、これが、あたし達の【全財産】。

    2006-01-15 00:06:00
  • 212:

    理都

    【カタン―‥】
    「ふーん。っつか…また晩飯カレーなん?昨日も一昨日も食ったやんけ…。いい加減、飽きてくるわ。」 テーブルに並べた料理に、龍二が不服そうに言った。『…またって、仕方ないやん。カレーは、日持ちするねんから。』
    《ふーん》って‥‥
    アンタは、この状況を、理解してないん?

    2006-01-15 00:12:00
  • 213:

    龍二

    「日持ちって、たまにはメニュー考えろや。シチューにするとか、カレーうどんにするとか…なんかあるやろ!?毎日毎日カレーばっか食ってたら、胃もおかしなるわ。」
    スプーンをダルそうに持ちながら、龍二は、吐き捨てるように言った。   

    『……ごめん。明日から、考えるわ。』
    あたしは、そう言って、二日間煮込んで熟成されきったカレーを、ゆっくりと口に運んだ。

    2006-01-15 00:20:00
  • 214:

    理都


    近頃、龍二はまたイライラしている。
    お金が無くなってきたせいか、しばらく遊びにも行ってないせいか、理由はハッキリとは分からない。

    だけど、文句やワガママを言ったり、何かと突っ掛かってくる事が増えた。

    2006-01-15 00:25:00
  • 215:

    理都

    心に、余裕がなくなっているんだろう。
    それは、あたしも一緒。   
    だから、少しくらいの我慢なら苦痛にもならないよ?
        

    2006-01-15 00:32:00
  • 216:

    名無しさん

    ????????????

    2006-01-15 00:38:00
  • 217:

    名無しさん

    ????????????????????????

    2006-01-15 00:40:00
  • 218:

    まぢイライラすんなぁ?その男??

    2006-01-15 06:06:00
  • 219:

    理都

    あチャン、ありがとうございます!
    良ければ、ラストまで読んでやって下さい??

    2006-01-15 11:15:00
  • 220:

    理都

    「おいっ!!お前、俺のタバコ知らんか!?」       
    え?タバコ…?        
    『アンタ…全部吸い終わってたやん。』

    灰皿の中には、溢れるくらいの吸い殻がビッシリ。

    2006-01-15 11:21:00
  • 221:

    理都

    「ったく……イライラすんなぁ。」
    そう言うと龍二は、短くなった吸い殻を取り出して、無理矢理 火を付けた。   
    『……食べるものないからちょっと、買い物行ってくるな?』
    あたしは、財布を持ち、その場を立ち上がる。      
    玄関を出る前に、もう一度声をかけたが、彼からの返事はなかった。

    2006-01-15 11:38:00
  • 222:

    理都

    財布を握り締め、早足で駅前のスーパーへ迎う。     
    すれ違う人々を見ては、羨んだり、安心したり。
    そんな自分が、結局、一番惨めに見えたり―――。   

    スーパーに着くと、買い物カゴを持って、店内に入った。

    2006-01-15 12:05:00
  • 223:

    理都

    《カレーは、嫌やって言ってたしなぁ…。》
    食品売場をグルグル回りながら、献立を考える。
    かと言って、日持ちしそうな料理と言ったら、それくらいしか思いつかない…。   
    《あ‥‥‥‥‥‥!》    
    その時、あたしの目には、調理済みのオカズコーナーが目に入った。

    2006-01-15 12:10:00
  • 224:

    理都

    《ハンバーグやぁ……。》   
    調理済みコーナーには、 【温めるだけ】という、ハンバーグが売られていた。  
    《龍二、ぜったい喜ぶやろなぁ…!》
    そう思いながら、ついている値段を見る。            
    一つ、480円かぁ・・・。

    2006-01-15 12:17:00
  • 225:

    理都

    材料を買って自分の手で作るのに比べたら安いけど、二つ買ったら、1000円近くいってしまう…。          
    あたしは、手に持っていた二つのハンバーグを、
    一つだけカゴに入れ、
    もう一つは売場に戻した。

    2006-01-15 12:24:00
  • 226:

    名無しさん

    ????????????????????????

    2006-01-15 12:28:00
  • 227:

    理都

    あたしは、買い物カゴに、石鹸を一つ、放り込んだ。    
    《リンスはまだ残ってたし…洗うんくらい、これで泡立てたら大丈夫やんね!》    
    石鹸で髪は洗った事なかったけど、一人で納得して、そのままレジに向かった。  

    2006-01-15 12:37:00
  • 228:

    理都

    レジで会計を済まし、カウンターの上で、カゴの中の商品を袋に詰める。
    合計、1680円か……。
    《まぁ、これで三日は持つかな…?》
    あたしは、袋を手に持ち、スーパーを出ようとした。その時――。
    《あ…!めっちゃいいニオイする…。》

    2006-01-15 12:43:00
  • 229:

    理都

    いい香りがする方向に目を向けると、スーパーの構内にあった、【パン屋さん】が目に入った。         
    《焼きたてのパンの、めっちゃいいニオイ…!》
    あたしは、フラフラと‥‥パン屋の店内に入った。

    2006-01-15 12:48:00
  • 230:

    理都

    《うわぁぁ…どれも、めっちゃおいしそう……。》    
    パン屋さんのパンは、スーパーに売ってる冷たくて袋詰めされたパンとは違い、ほんとにどれも キラキラ 輝いて見えた。       

    だけど、やっぱり値段もそれなり‥‥‥‥か。

    2006-01-15 12:57:00
  • 231:

    理都

    店内の中で、恐らく、一番大きな形をしたパン。    
    【フランスパン】      
    《あ……これ、お腹いっぱいなりそう!》       
    フランスパンは、その大きな形の割に、他の可愛い物に比べ、値段は安かった。

    2006-01-15 13:11:00
  • 232:

    理都

    あたしは、目の前のフランスパンを一本トレイの上に乗せると、そのままレジへと向かった。

    《早く帰らな龍二待ってるわ………。》          
    パン屋で会計を済ますと、両手いっぱいに荷物を抱えて、早足で家まで帰った。

    2006-01-15 13:15:00
  • 233:

    理都


    休憩します_?

    読んでくれた方がいましたら、ありがとうございました(。_。*)

    2006-01-15 13:17:00
  • 234:

    ???

    頑張って?

    2006-01-15 14:59:00
  • 235:

    名無しさん

    2006-01-15 15:35:00
  • 236:

    理都

    ???チャン、いつもありがとう??

    2006-01-15 16:51:00
  • 237:

    理都

    『ただいま。』
    家に帰ると、龍二はテレビゲームに熱中していた。 「…おーあっ…くそ。」   
    『ご飯買ってきたで。食べるやろ?』
    【ドサ―‥】
    あたしは、荷物を台所の上に置くと、とりあえず家着用のスウェットに着替えた。

    2006-01-15 16:59:00
  • 238:

    理都

    「今日の晩飯なんなん?」   
    ゲームの電源を切り、テーブルの前に座った龍二が尋ねる。
    『今日はな、ハンバーグ買ってきたねん☆アンタ好きやろ?』
    あたしは、自信満々に、袋から買ってきたハンバーグを取り出す。

    2006-01-15 17:05:00
  • 239:

    理都

    「マジで!?ハンバーグとか久々やん!バリうまそうやしっ!!」
    龍二は、子供みたいな顔をして喜んでいた。        
    《ほんま、単純やなぁ‥》あたしは、その姿を見て、思わず笑ってしまった。    
    「あれ?やけどコレ、一個しかないやん。なんで?」

    2006-01-15 17:16:00
  • 240:

    理都

    一個しかないハンバーグに気付いた龍二が、不思議そうな顔をして聞いた。    
    『あ…あぁ、あたしは違うもん食べるから!ほら、冷凍食品もこんなに買ってきたし☆』
    袋の中から、まだ霜が溶け切れていない冷たい冷凍食品を見せた。        
    「…それは?なんなん?」

    2006-01-15 17:24:00
  • 241:

    理都

    「その、袋が無駄にデカイやつ…。」
    え‥‥‥?あっ、
    『これ?これな、フランスパン。スーパーの構内にパン屋あるやろ?いいニオイに釣られて…思わず買ってもたねん。笑』
    あたしは、袋からその無駄に長いパンを取り出して、テーブルの上に置いた。

    2006-01-15 17:30:00
  • 242:

    名無しさん

    ????????????

    2006-01-15 17:41:00
  • 243:

    理都

    「デカッ……っつか、バリ硬そう………!」
    『フランスパンは、硬いもんやで。笑 パン屋のんやからおいしいって☆龍二も食べてみる?』
    あたしは、パンを袋から出して、紙袋のまま、龍二に手渡した。
    「ええわ……。俺、パン嫌いやねん。」      龍二は、それを受け取らず台所に向かうと、ハンバーグを温め始めた。

    2006-01-15 17:51:00
  • 244:

    理都

    結局、あたしは二人分の冷凍食品をいくつか温めて、主食の代わりに、買ってきたパンを食べた。       
    《おいしいのになぁ…。》  
    もともと、パン好きだったあたしは、夕食が冷凍食品とフランスパンだけでも、不満は、なかった。

    2006-01-15 17:56:00
  • 245:

    理都

    翌朝―。
    昼頃に目が覚めたあたし達は、龍二は、買い置きしていたカップラーメンを、あたしは一人、昨日の残りのパンを食べていた。     
    ♪〜♪〜♪
    突然……ベッドの脇に置いてあった龍二の携帯が鳴った。

    2006-01-15 18:07:00
  • 246:

    理都

    『龍二ぃー?電話、鳴ってんでー!?』
    ちょうど、冷蔵庫にお茶を取りに行った龍二を、呼び戻す。
    「お、マジで?誰や〜?」戻ってきた龍二は、お茶を片手に携帯を開き、ディスプレイを見た。
    「あ‥‥光輝くんやん!」

    2006-01-15 18:21:00
  • 247:

    理都

    【光輝くん】を覚えてる人は、いるでしょうか…?    
    以前、元カノを呼んで遊びに行った時の龍二の先輩。   
    那智さんは、学生時代の先輩で、光輝くんは、また違う繋がりの…地元の先輩だった。
    まぁ、簡単に言ったら龍二のお兄ちゃんである雄二さんの、【同級生】だった。

    2006-01-15 18:33:00
  • 248:

    かぉりん

    リッたん?ぉっかめぇッッ★更新待ってたょぉッッ??頑張れぇ?ぃッッ?з?

    2006-01-15 18:47:00
  • 249:

    理都

    かぉりんチャン、お久しぶりデス?読んで頂けてて嬉しいです!(。_。*?)
    レス?は励みになります?ありがとう?=?

    2006-01-15 19:35:00
  • 250:

    理都

    【カチャ―】
    「…もしも〜し!?あっ、お疲れっす!はい。めちゃ久々っすね〜!!」
    光輝くんとは、あれ以来会ってなかったせいもあり、久々の連絡に、龍二は嬉しそうに電話に出た。
    「え?今っすか〜?いや、なんもしてなぃっすよ!」ん‥‥‥?この展開は‥‥嫌な予感がする。
    「えっ…はい!全然来て下さいよ〜!めちゃくちゃ暇してるんで!!笑」

    2006-01-15 20:15:00
  • 251:

    理都

    ガーーーーーーーン↓↓ やっぱり・・・・・
    『ちょっ…龍二、部屋見てみや。汚すぎやろ!?人とか入れへんって…!』
    あたしは、慌てて電話を片手に持つ龍二に、小声で言う。
    「え?大丈夫やって。そんなん気にせん気にせん!」・・・・・おい。
    アンタが気にしなくても、あたしは気にするってば…。

    2006-01-15 20:21:00
  • 252:

    名無しさん

    ????????????

    2006-01-15 20:27:00
  • 253:

    ???

    しおり?

    2006-01-15 20:41:00
  • 254:

    理都

    ?チャン、???チャン、いつもありがとう!(*^_^*)

    2006-01-15 21:30:00
  • 255:

    理都

    「…あ、いや大丈夫っす。うぃっす!んじゃあ、待ってますんで〜!」
    【カチャ―】
    『ちょっ・・なぁ!光輝くん来るん!?』
    「え?おう。近くおるからあと15分くらいで着くってさ。」
    15分って・・・・・

    2006-01-15 22:53:00
  • 256:

    理都

    『アンタ、なんでいっつもそんな勝手なん…!?あたしスッピンやし、髪もボサボサやし、部屋も台所も…見たら分かるやろっ!?』寝起きやし、人なんか呼べる状況やないのくらい理解出来るやん‥‥。
    「だからぁ、そんなん誰も気にしーひんって。部屋なんかいつも汚いやんけ。」『……っ、そーゆう問題やないやん!!』      
    ほんまに、嫌。こーゆうのは、ほんまに・・・
    女と男の【違い】。アンタは、分かってるん?

    2006-01-15 23:02:00
  • 257:

    名無しさん

    ????????????????????????

    2006-01-15 23:27:00
  • 258:

    理都

    龍二はいつもそうやった。    
    一緒に住んでからだって、夜中でも平気で友達を呼ぶし、あたしがお風呂からあがったら、いきなり誰か、来てた日もあるくらい。 《え…なんでっ?人が、お風呂入ってんねんで!?》   
    その度に、口論になった。だけど、龍二は、
    《呼びたきゃ、お前も呼べばええやん!》
    と、いつも、悪怯れもなく答えるだけだった。

    2006-01-15 23:39:00
  • 259:

    理都

    『いい加減にしてよ……。あたしの事とか、ちょっとは気使ってよ……?』      
    光輝くんが苦手なのも、理由の一つだったのかも知れない。それは、以前から龍二にも言っていたから。    
    「はぁ…お前もいい加減、慣れてくれや。俺の先輩やで?見た目イカツイだけで恐ないやろ…?」    恐いとか、恐くないとか、そーゆう事じゃないのに

    2006-01-15 23:49:00
  • 260:

    理都

    『もう、ええわ。』
    あたしは、そう言って龍二から背を向けると、化粧ポーチを手に取った。
    ………さすがに、眉毛だけは書いとかんとな。      
    「ったく、なに機嫌悪なってんねん。気悪いなぁ。」  
    《気悪いんは、どっちやねん・・・・。》

    2006-01-15 23:57:00
  • 261:

    理都

    イライラを隠せないまま、簡単に化粧をして、髪の毛を水で濡らしてから、部屋に散らばるゴミを拾って、手際よくゴミ箱に入れる。      
    【ピンポーン―――】
    あ・・・その時、部屋のチャイムが鳴った。
    「おっ、光輝くん来たみたいやな!」
    龍二は、ダボダボのスウェット姿のまま、玄関へ向かった。

    2006-01-16 00:23:00
  • 262:

    名無しさん

    ????????????

    2006-01-16 00:56:00
  • 263:

    名無しさん

    ????????????

    2006-01-16 01:28:00
  • 264:

    名無しさん

    ????????????????????????

    2006-01-16 01:36:00
  • 265:

    理都

    【ガチャッ――】
    「あ、お疲れっすー!笑 マジ久々っすね☆入って下さい入って下さい!」
    「うぃーす。お前久々やなぁ。元気してたかぁ?」

    玄関の開く音と一緒に、少し懐かしい光輝くんの声が聞こえた。

    2006-01-16 02:20:00
  • 266:

    理都

    「まぁ〜、ぼちぼちっすね。最近、ダラダラっすけど!」
    「なんやお前、仕事どーしてん?続けてんかぁ〜?」「や〜それが…色々あったんすよ〜。これまた。」
    「はぁ?笑 色々ってなんやね――、……お、りぃ!久しぶりやんけっ!」     
    『あ…お久しぶりです。』

    2006-01-16 02:27:00
  • 267:

    名無しさん

    あ|+〃?

    2006-01-16 12:15:00
  • 268:

    はよ?

    2006-01-16 16:42:00
  • 269:

    名無しさん

    ????????????????????????

    2006-01-16 16:46:00
  • 270:

    理都

    「なんやぁ、りぃお前スッピンちゃぅん?スッピンやと小学生みたぃやな。笑」   

    は・・・?
    しょっ…小学生ぃぃぃ・・!?
    アリエン………(;´c_` ?)

    2006-01-16 23:07:00
  • 271:

    名無しさん

    ????????????????????????

    2006-01-16 23:13:00
  • 272:

    理都

    『いちぉ・・・化粧してますよ。』           
    童顔ってこと、気にしてんのにな……。          
    「あははっ!小学生とか!お前、痛いとこつかれてるや〜ん!笑」         
    ・・・・は?

    2006-01-16 23:29:00
  • 273:

    名無しさん

    ????????????

    2006-01-16 23:32:00
  • 274:

    理都

    ↑略すみません?

    2006-01-16 23:32:00
  • 275:

    理都

    「光輝くんっ、こいつコレでもメイクしてるんで〜!いつもが濃いだけっすよ。笑」
    「あっ、そぅなん?髪もストレートやし、いつもとイメージちゃうもんなぁ。」「…ストレートやと、小学生ってかヤンキーみたいしょっ!?」
    「あははっ、確かにスウェットやから尚更なぁ。」   

    ・・・・・ヤンキー?

    2006-01-16 23:43:00
  • 276:

    理都

    「おいっ理都…!?お前、何険しい顔してんねん。そんな顔したら、更にヤンキーやぞっ!笑」        

    ・・・・イライラする。  
    ・・・・急に来たんは、どっちなん?    

    2006-01-16 23:49:00
  • 277:

    理都

    『……ちょっと、コーヒー入れてくるわ。』         
    あたしは、表情を変えずにその場を立ち上がった。    
    「おいっ、理都。」     

    2006-01-16 23:54:00
  • 278:

    理都

    …………        後ろで龍二が呼んでいたけど、あたしは、振り返らずに台所へ向かった。      

    『はぁ。』         
    なんで、あたしが笑い者にされなあかんのかな。

    2006-01-17 00:01:00
  • 279:

    理都

    ヤカンの熱湯をカップに注ぐと、コーヒーを入れ混ぜて、一気に飲んだ。
    『………つっ。』      
    ――こんな、些細な事で、イライラしてる。      
    あたしが、おかしいん?

    2006-01-17 00:09:00
  • 280:

    理都

    龍二が最近おかしいのは、心に余裕がないからだと、思ってた。
    イライラしたり、何にでも突っ掛かったり。
    あたしは、それを理解してるから。
    いつも、彼の言葉に笑って答えてた。     

    2006-01-17 00:14:00
  • 281:

    理都

    『……痛っ。』         
    …………治まってたのに。   
    ………胃が、痛い。           
    ……痛くて、倒れそうや。

    2006-01-17 00:19:00
  • 282:

    理都

    あたしは、そのままキッチンの床に、座り込んだ。     


    気付かなかった。

    2006-01-17 00:22:00
  • 283:

    理都

    気付いて、いなかった。    


    余裕がなくなってるのは、アタシ―――?

    2006-01-17 00:25:00
  • 284:

    理都

     
    略何度も、すみません。 気を付けます。

    2006-01-17 00:26:00
  • 285:

    理都

    「…おいっ!お前何してるん?」
    『え‥‥?』         
    キッチンに入ってきた龍二の声で、我に返った。
    『あ…ごめん。コーヒー飲んでたら、また胃が痛くなって。』

    2006-01-17 00:30:00
  • 286:

    理都

    「胃…?治ったんやなかったん?ってか、コーヒー俺らのも入れてや。」
    『あ、うん…分かった。』  
    「俺の砂糖いらんから。」   
    あたしは、食器棚からカップを二つ取出し、お湯を注いだ。

    2006-01-17 00:36:00
  • 287:

    理都

    「おう、サンキュー☆りぃ気きくやんっ!」
    『コーヒーしかないですけど…。』
    「えーよえーよ。ちょうどコーヒー飲みたい気分やったし。笑」

    ―――光輝くんは、思ってるより嫌な人ではないのかもしれない…。

    2006-01-17 00:41:00
  • 288:

    理都

    なんやろう。
    見た目だけで判断するわけじゃないけど、話し方とか雰囲気とか。
    一見、すごく【軽薄そう】に見える。
    だけど、本当は、違うのかもしれない…ふと思った。

    2006-01-17 00:46:00
  • 289:

    名無しさん

    ???????????????

    2006-01-17 01:31:00
  • 290:

    理都

    「ってか、光輝くんコレ見て下さいよっ!めちゃくちゃ渋なぃっすか!?」
    「おぉー…☆なかなかえぇホイル使っとんなぁ!」     
    その後、龍二と光輝くんは専門雑誌を見ながら、車の話でだいぶ盛り上がってる様子やった。        
    車とか…分からんしな。

    2006-01-17 02:11:00
  • 291:

    理都

    車に詳しくないあたしは、いまひとつ二人の話に入り切れず… 一人で、携帯のテトリスをする事にした。   
    《♪ピロ〜ピロ♪》
    テトリス独特の音楽が、部屋に響く………。     
    「っつか、何!?誰よ? テトリスやってんの。笑」

    2006-01-17 02:20:00
  • 292:

    理都

    『……えっ!?』      
    「お前、隅の方で音だけしてるし。淋しいって。笑」――声をかけてきたのは、光輝くん。
    『あ、だって、話いまいち分からへんから…。』  「…あぁ!悪い悪い。話夢中になってもてたなぁ。車は男のロマンやからなっ。話し始めたら…そのまま日変わってまうわ。笑」    
    『……どんだけやねん。』あたしは、思わず大袈裟な光輝くんの言葉に、笑ってしまった。

    2006-01-17 02:42:00
  • 293:

    理都

    「そういや龍、あのお前の元カノよ。メール返ってこんねんけど。笑」      
    ―あ、カヨちゃんの事や。    
    「…えぇ!マジっすか!?アイツ〜今から電話して言いますわ。」
    「いや、せんでええって。忙しいゆうとったし、しゃーないやろ。」

    2006-01-17 02:49:00
  • 294:

    理都

    「でも…光輝くん、気に入ってたんちゃいます!?」「…気に入ってたってか、まぁ、確かにええ子はええ子そうやったけどな。向こう学生やし、色々事情もあるやろうしなぁ。」

    カヨちゃん… やっぱりメール返してなかったんや。  
    「事情あったって、メールくらい返せますって。俺、カヨに言いますわ!」

    2006-01-17 02:55:00
  • 295:

    理都

    『ちょっ…龍二っ!?やめときぃな!』
    ……カヨちゃんにだって、考えがあるんやし。
    「はぁ?なんでやねん。メールくらい返せるやろ。」『……カヨちゃんの学校、めっちゃ進学校やろ?やから勉強とか…大変かも知れへんやんっ。』
    「アイツ、そんな優等生ちゃうから。ちょぉ理都、電話取ってや。」

    2006-01-17 03:04:00
  • 296:

    理都

    『やめぇなっ!カヨちゃんの気持ちも……考えたら?アンタ…なんか知らんけどすごいエラそうよな!?元カノやからって、そんな態度取るもんちゃうやろ?』    
    龍二のカヨちゃんに対する態度は…始めから、どうも不信感が取り払えない。   
    「お前、いきなりなんやねん?…何、突っ掛かってきてるん?」

    2006-01-17 03:12:00
  • 297:

    理都

    『……突っ掛かってるワケちゃうわ。』         
    だって、カヨちゃんに対する龍二は‥‥‥‥すごく、【嫌な男】に見えるから。   
     
    「…おいおい、お前ら喧嘩すんなって!りぃもそない怒んな…?なっ? 龍、俺が電話せんでえぇ言っとんやからせんでえぇねん。」

    2006-01-17 03:21:00
  • 298:

    名無しさん

    ???????????????????

    2006-01-17 06:28:00
  • 299:

    名無しさん

    ぁげ???

    2006-01-17 09:34:00
  • 300:

    名無しさん

    ????????????

    2006-01-17 15:36:00
  • 301:

    理都

    「………光輝くんが、そう言うなら。俺はいぃんすけどねっ!」            

    ‥‥‥良かった。      

    2006-01-17 19:58:00
  • 302:

    理都

    光輝くんが間に入ってくれたおかげで、その場のゴタゴタは悪化せずに済んだ。   
    「そうぃや…りぃお前マジで誰かおらんの!?モテへん俺に紹介してやぁ〜笑」気まずい空気を掻き消すように、光輝くんが、笑いながら言った。
    『…えっ?……いやいや、寄り取りみどりでしょ?あたしの友達まで手出さないで下さいよ。笑』
    少しホッとしたあたしは、それを返すように笑顔で答えた。

    2006-01-17 20:16:00
  • 303:

    理都

    「……なぃっすわぁ〜。 部長っ…!!それはなぃっすわぁ〜!!」
    『いや、それ…何?ってか誰?笑』
    「・・・紹介してよ。笑 俺、真剣に一年くらい女おらんねんて〜なぁ龍!?」    
    光輝くんが、龍二を見て言った。

    2006-01-17 20:27:00
  • 304:

    理都

    「…えっ!?あぁ、そぅっすね。沙奈さん…以来っすもんね。一年っすね〜!」   
    「おぅ。…ってか、何ボーっとしてんねん。ちゃんと起きてんか?笑」
    「えっ?起きてますって。ほら、めちゃめちゃ目ぇパッチリっすよ。」
    「…パッチリやな。笑  ならもっと話に入ってこぃって。 」

    2006-01-17 21:12:00
  • 305:

    理都

    「あ…はい、了解っす。」   
    ―――――ん??       
    なんか、今、龍二と…  目が合った気がする。        
    たまたまかな‥‥?

    2006-01-17 21:16:00
  • 306:

    理都

    「ってな、ワケやから。りぃちゃんヨロシクな。笑」   
    『えっ…?(゚□゚;ノ)ノ』 「今の話、聞いてたやろ〜?ほんまに一年おらんねんて…。出会いもないし!」『ん…ん〜〜〜〜〜〜。』    
    《彼氏欲しい》って言ってる子は何人かいたし、紹介してもいいかな?って、思った。光輝くんは、ほんまに悪い人やなさそうやし。

    2006-01-17 21:27:00
  • 307:

    理都

    『じゃあ…あたしの後輩でもいーですか?』          
    「えっ!マジで!?紹介してくれんの?」      
    《ア・ン・タが…言ったんやろε=(´c_` )》
    『…うん。 五つも年下で良ければ。笑』

    2006-01-17 21:37:00
  • 308:

    理都

    「マっジで〜!!さっすがりぃやなっ☆年下好きやから全然OKっ!!ノープロブレム!!笑 」
    『……あっそう。笑』
    「でっでっ、どんな子よ?可愛い?美人!?一途っ?性格えぇ!?」
    『………(;-_-+』

    2006-01-17 21:46:00
  • 309:

    理都

    部屋に、笑い声が響く。      
    その笑い声に【彼】の声がなかったこと――。        

    あたしは… 気付いていなかった。

    2006-01-17 22:18:00
  • 310:

    名無しさん

    2006-01-17 22:31:00
  • 311:

    ???

    しおり?

    2006-01-17 22:50:00
  • 312:

    理都

    『なぁ、龍二!!アンタ、一回会った事あるよなぁ?あたしの後輩のマリコ☆』   
    確か、前にコンビニで会ってみんなで話したよな…。    
    『龍二?聞いとんっ!?』   

    2006-01-18 00:28:00
  • 313:

    理都

    「何?聞いてなかったわ」     
    『……なんで、さっきからテレビばっか見とん?』 あたしらの話、聞いてなかったんや――。
    「は?別に。おもろい番組やっとうからやん。」
    『……そうなんや。』    
    「なんや〜?次は、龍二がスネよんかいなっ。…お前ら似たもんやなぁ。笑」

    2006-01-18 00:35:00
  • 314:

    理都

    「いや、マジそんなん…ちゃいますて。」       
    龍二は苦笑いしながら、またすぐに体を、テレビの方へ向き直してしまった。     
    なんなんやろ・・・。
    まぁ、いっか。

    2006-01-18 00:39:00
  • 315:

    理都

    『じゃあ、マリコにメールしとくんで。アドレス教えて下さい。』
    「あ、俺の〜?オッケイオッケイ!ちょっと待ってやぁ〜♪」
    ピピッピピッピ―。
    「…ややこいから、赤外線でそっち送るわなぁ。笑」そう言うと光輝くんは、自分の携帯を前に差し出してきたので、『あ、はい。』あたしも、同じように携帯を取り出した。

    2006-01-18 00:46:00
  • 316:

    理都

    『あ、来た来た!!』
    「お〜いったかぁ?これで完璧やなっ!あとはぁぁ、姫ヨロシクぅ!」
    『誰が姫やねん…。笑』    
    あたしは、赤外線で送られてきた光輝くんのアドレスを、ひとまず登録する事にした。
    ピピピピッピ―‥。

    2006-01-18 00:51:00
  • 317:

    名無しさん

    ??????????????

    2006-01-18 01:37:00
  • 318:

    名無しさん

    2006-01-18 01:54:00
  • 319:

    理都

    『よし、完了。』      
    「お〜う!サンキュゥ!」光輝くんは、ニコニコしながら言った。
    『マリコはかわいーい後輩やねんから、泣かしたら許しませんよっ。』
    あたしが、それに釘を刺すように言う。
    「…お、おう!笑 そのかわいーい後輩に、仲良くしてって言っとってな!」

    2006-01-18 09:08:00
  • 320:

    理都

    『仕方なぃなぁ〜。笑  分かりましたっ☆あっ、その代わりぃ――』
    「……………理都。」    

    《もしメールが来なかったら、龍二の携帯に電話してきてください…!!》 ――言い掛けた、時だった。

    2006-01-18 09:18:00
  • 321:

    理都

    『……あっ、龍二!?どないしたん?』
    龍二が突然、名前を呼んだ。
    「コーヒー、おかわり入れてきてや。」
    『えっ…?あ、うん!』      
    あたしはその場を立ち上がり、龍二のカップを手に取ると、台所へ向かった。

    2006-01-18 09:23:00
  • 322:

    理都

    『光輝くんはぁーいりますかぁぁ!?』
    台所から、部屋に向かって叫ぶ。
    「えー?…あぁ、コーヒーまだあるからいらんわぁ!サンキュゥ!!笑」
    『はぃはぁーぃ☆』     
    コポコポコポ‥‥‥    あたしは、お湯を湧かしおえると、持ってきたカップにゆっくりと注いだ。

    2006-01-18 09:28:00
  • 323:

    理都

    『はい、お待たせぇ!』 カップを、ベッドに寝転がっていた龍二に、手渡す。「…おう、さんきゅ。あとさ――」『あっ!!マリコからメール返ってきた〜!』  
    「――――‥。」       
    「えっ!?マジでぇー!!やたら早いなぁ。笑 で、返事はぁ!?」
    『彼氏おらんしメールならOKやって☆』

    2006-01-18 09:43:00
  • 324:

    理都

    「…………理都、」     
    「おっさすがマリコやぁぁん〜!」『いきなし呼び捨てするなよ。笑』      
    ――気付かなかった。   
    ―――【彼の声】、に。  

    2006-01-18 14:30:00
  • 325:

    理都

    悪気があった、ワケじゃない。
    仲良くしていた、ワケじゃない。             
    それでもあたし、笑ってた  
    だって、アンタの―――   【友達】やから。

    2006-01-18 14:40:00
  • 326:

    理都

    「おい理都っ!!!!!」    
    ――――ビクッッ―――――                 
    え・・・・・?       
    ――。―――突然の声に、一瞬、驚いた。     『…何?どうしたん?』

    2006-01-18 14:52:00
  • 327:

    理都

    「これ、砂糖入ってんねんけど。」           
    【カチャン―】
    龍二が、カップをテーブルに置く。

    『えっ…マジで?ごめん』まったく気付いてなかったわ……。

    2006-01-18 14:57:00
  • 328:

    名無しさん

    ????????????????????????

    2006-01-18 15:01:00
  • 329:

    理都

    「おいおい…お前、ビックリするやんけ。笑 龍も、砂糖くらいえぇやん。」      
    『龍二ごめんな…光輝くんのと、間違えたわ。』     

    光輝クンノト間違エタワ―

    2006-01-18 15:13:00
  • 330:

    理都

    ――その瞬間、やった。           
    【!!グシャッッッ――――】
        
    っ・・・・・・・!! 

    2006-01-18 15:20:00
  • 331:

    理都

    何が起きたのか、分からなかった。      

    ただ、座っていたあたしの足元には………タウンページくらいの分厚い車の専門雑誌が、落ちていた。

    2006-01-18 15:24:00
  • 332:

    理都

    『痛…………………。』    

    額を触ると、生温い感覚。  
    触った指を顔の前に持ってくると、想像通りの鮮やかな赤い、色をしていた。

    2006-01-18 15:27:00
  • 333:

    理都

    「お……おい、りい大丈夫かっ!?ちょっ…龍!?お前何してんねんっ!?」  
    光輝くんの声が、遠くで、聞こえる。         

    赤い色は、あたしの目まで降りてきて、 流れた―。 

    2006-01-18 15:35:00
  • 334:

    理都

    まるで、【涙】のように。   


    「お前さぁ、朝からふてこいねん………。いい加減にしとけよ?」

    2006-01-18 15:38:00
  • 335:

    理都

    恐らく、このタウンページくらいの本が、あたしの顔に飛んできたんだろう。
      
    運悪く【角】が、当たっちゃったな………         
    「……っつか、話聞いとんかいや?黙っとらんと何かしゃべれや!?」

    2006-01-18 15:45:00
  • 336:

    理都

    『ごめんな。コーヒーさっきので…切らしてもてん。すぐ、駅まで買いに行ってくるわ。』     
    「お…おいっ!?りい待てって!?お前、その顔じゃ外出れんて!!」     
    『……大丈夫ですよ。もーすぐ血止まると思うし。』  
    ―あたしは、財布を持ってその場を、立ち上がった。

    2006-01-18 15:51:00
  • 337:

    理都

    光輝くんは玄関まで来て、あたしの腕を、引っ張る。   
    「お前…………いっつも、こんな事されてんか?」     
    『…そんなワケないですよ。今日は、たまたま機嫌が悪いんやと思います☆』   
    不安そうな表情の光輝くんに、あたしは、笑顔で答えた。

    2006-01-18 15:59:00
  • 338:

    理都

    【ガチャン―――】     
    外に出たあたしは、階段までの廊下を、振り返らずに真っすぐに歩いた。   
    タンタンタンタンタン‥‥‥‥    
    下に着いて、マンションのポストの前に――、立つ。

    2006-01-18 16:05:00
  • 339:

    理都

    反射して映る自分の顔を見て、驚いた。        
    血は思ったよりたくさん出ていて…
    あたしの顔は、【吸血鬼】みたいになっていた。    
    『ひっどい顔‥‥‥。』

    2006-01-18 16:19:00
  • 340:

    理都

    さすがに外は歩けそうになかったので、先に、マンションのトイレに入って顔を洗う事にした。        
    【キュッキュッッ――‥】   
    もう一度、鏡を見る。

    2006-01-18 16:23:00
  • 341:

    理都


    自然と、涙は出なかった。  

    額にくっきりと残った【傷跡】を、鏡越しに、他人を見るように――‥眺める。      

    2006-01-18 16:29:00
  • 342:

    理都

    『ぶっさいくぅ……!』 あまりにもマヌケな自分の姿に、思わず、笑ってしまった。         あたしは、その傷を前髪で隠した。人から、見えないように。自分から、見えないように……。    
    あたしは、こんな事じゃ負けへん。

    2006-01-18 16:40:00
  • 343:

    理都

    こんな【傷跡】くらいで、弱音なんか…吐かへん。   
    アンタの【心の傷】に比べたら、こんなんかすり傷みたいなもんやから。     
    だからね、ほら      
    あたし、まだ笑えてるよ?

    2006-01-18 16:54:00
  • 344:

    理都

    アンタの【傷跡】が消えるまでは、強くいるから。     

    誰よりも、強くいるから…

    2006-01-18 18:19:00
  • 345:

    名無しさん

    休憩とか終わるんなら教えて

    2006-01-18 20:20:00
  • 346:

    理都

    349サン、了解しました。
    今日はまだ少し、書いていきます!

    2006-01-18 20:39:00
  • 347:

    理都

    あたしは、そのままコンビニに行きコーヒーの粉と、バンドエイドを買った。 コンビニ袋をぶら下げながら、帰り道に、財布の中を覗く―‥。『はぁ‥‥。』ため息が、出る。
    お金はどんどん無くなってきて、すぐにでも、底を尽きそうだった…。      
    『何日‥‥‥持つかな。』

    2006-01-18 20:46:00
  • 348:

    理都

    通り慣れた道に夏の面影は残らず、季節は代わり、 すっかりと秋だった。
    『あ、柿や…。』
    ふと上を見上げると、近所の家の庭に、柿の実がなってるのを見つけた。   
    こんな都会でも…変わらず草木は生きてるんやな。

    2006-01-18 21:07:00
  • 349:

    理都

    汚い空気、汚い世の中、 生き物は、それでも、懸命に生きている。  
    尊い生命を、守るため。 それは、私達人間も同じ。みんな、あらゆる傷みや苦しみを抱えながらも…明日に期待して、生きている。  
    だから、そう      本当に悲しいのは、諦めてしまう事‥‥でしょ?

    2006-01-18 21:23:00
  • 350:

    理都

    あたしは、負けない。負けたくない。自分自身に、過去なんかに……。    未来を変えれるのは、現在を生きてるからなんだ。 最期まで、笑っていたい。  

    まだ、諦めたくないよ……

    2006-01-18 21:46:00
  • 351:

    理都

    あたしはそのまま家に帰った。帰ると、光輝くんの姿はなかった。
    『……ただいま。』
    テレビを見ている龍二に、声をかける。返答はない。【パカ―‥】
    買ってきたバンドエイドを開け、額にゆっくりと貼る。《いたた………。》
    額にバンドエイドって・・こんなん小学生以来やな。

    2006-01-18 21:54:00
  • 352:

    理都

    鏡に映るさっきよりもマヌケな姿に、思わず情けなくなった。
    「………俺は、謝らへんからな。」
    テレビの画面を凝視しながら、龍二が、呟く。
    『いーよ。別に。』
    あたしは、それだけ言うと買ってきた袋を持ちキッチンに行き、今度は、砂糖無しのコーヒーを入れた。

    2006-01-18 21:58:00
  • 353:

    名無しさん

    2006-01-18 22:04:00
  • 354:

    理都

    龍二があんな事をした理由は分かってる。        
    凡そあたしが、光輝くんと仲良くした事が気に入らなかったんだろう。      
    コポコポコポ‥‥‥    ヤカンから吹き出る白い湯気はモヤモヤとその場を埋め尽くし、まるで、あたしの心の中みたいだった。

    2006-01-18 22:05:00
  • 355:

    理都


    ここで休憩します。

    2006-01-18 22:06:00
  • 356:

    理都

    352の、季節は代わり×
    季節は変わり◎
    の間違いです?スミマセン??

    2006-01-18 22:52:00
  • 357:

    ???

    頑張って?

    2006-01-18 22:59:00
  • 358:

    名無しさん

    2006-01-18 23:39:00
  • 359:

    名無しさん

    頑張れ?

    2006-01-19 00:35:00
  • 360:

    名無しさん

    まだ読んでないけどどんな内容?

    2006-01-19 00:52:00
  • 361:

    名無しさん

    簡単に説明できません

    2006-01-19 01:31:00
  • 362:

    名無しさん

    いつまで休憩?

    2006-01-19 03:10:00
  • 363:

    名無しさん

    簡単じゃなくていいから説明せよ?

    2006-01-19 06:54:00
  • 364:

    名無しさん

    よめやうざいな

    2006-01-19 08:27:00
  • 365:

    名無しさん

    彼氏彼女の同棲生活の話。

    2006-01-19 09:23:00
  • 366:

    理都

    ???チャン、363サン、応援?ありがとう!??

    364サン、内容は、感想スレにも書いたのですが…
    人間の弱さや、強さ。それに常に交わる【信じる心】の意味…を一応テーマに書いています。

    2006-01-19 11:00:00
  • 367:

    理都

    365サン、ありがとう!?
      
    366サン、すみません?今から少し更新?しますね?  
    369サン、ありがとうございます!?

    2006-01-19 11:03:00
  • 368:

    理都

    あたしは、彼を信じてた。  
    きっと思い出してくれる。   
    きっと、失った【感情】を取り戻してくれる。

    2006-01-19 11:19:00
  • 369:

    理都

    その為ならあたし、  
    何だってできる―――‥。   

    ずっとそう、思ってた。

    2006-01-19 11:21:00
  • 370:

    理都

    その日、結局龍二は口を開こうとせず、あたしのいれた砂糖なしのコーヒーも、飲まなかった。



    2006-01-19 11:25:00
  • 371:

    理都

    チュンチュンチュン‥‥

    翌朝、目が覚めたら――、龍二の姿はなかった。    
    『…どこ行ったんやろ。』テーブルの上には、山のような冷凍食品のカスが転がってる。

    2006-01-19 11:30:00
  • 372:

    理都

    『…あっ』と思って、財布の中を見る――‥と、中身は昨日と同じままだった。  
    《……お金も持たんと、どこ行ったんかな。》

    あたしは、とりあえずテーブルの上を綺麗にして、顔を洗うと、今のうちに洗濯を干す事した。

    2006-01-19 11:34:00
  • 373:

    理都

    『うっわー…めっちゃいい天気やなぁ。』
    秋晴れってこの事だろう!そう思うくらい、今日の空は青く、綺麗だった。    
    そう、まるで…彼と出会ったあの日のような。

    2006-01-19 11:38:00
  • 374:

    理都

    パンパンパンパンッ――    
    布団を叩く音だけが、朝日を浴びるマンションのベランダに、響いた。      
    『……さて、今日のご飯はどーするかな!』
    スリッパを脱いで部屋の中に戻ると、あたしは着ていたスウェットを脱いで、出かける服装に着替えた。

    2006-01-19 11:48:00
  • 375:

    理都

    【カチャン―。】
    マンションを出て、いつも通り、買い物に行く。鍵は《いつもの場所》に入れる。変わらない毎日。   そう、変わる事のない毎日だった。          

    あんな事が、起こるまでは―――‥。

    2006-01-19 11:57:00
  • 376:

    理都


    仕事なので、ここまでで休憩します??

    2006-01-19 11:59:00
  • 377:

    名無しさん

    りっちゃんいつもええとこでじらしすぎやがな??
    Sめぇ??笑

    2006-01-19 12:08:00
  • 378:

    りり

    読んでます♪♪頑張ってね☆ミ次から感想スレにします!!スィマセン↓

    2006-01-19 13:24:00
  • 379:

    じらすねぇ?

    2006-01-19 16:21:00
  • 380:

    名無しさん

    2006-01-19 18:51:00
  • 381:

    名無しさん

    2006-01-19 18:53:00
  • 382:

    ???

    しおり?

    2006-01-19 19:25:00
  • 383:

    名無しさん

    ?????????????????

    2006-01-19 19:29:00
  • 384:

    名無しさん

    ???

    2006-01-19 19:56:00
  • 385:

    理都

    381サン、遅くなってスミマセン?眠たくなるまで頑張って更新?するので、良ければ読んで下さいね??
    りりチャン、ありがとう☆久しぶりに、りりチャンからのカキ見て嬉しかったです!あと、場所は気にしないでねm(*o_o)m
    かチャン、ありがとう!?

    2006-01-20 00:16:00
  • 386:

    理都

    ???チャン、しおりありがとう??
    あげてくれた皆様、ありがとうございました!

    今から出来るトコまで更新?しますので、良ければ読んでやって下さい?

    2006-01-20 00:18:00
  • 387:

    理都

    現実ってね、時にものすごく曖昧で
    近いようで、それは、あまりに遠く感じる。    

    目を閉じれば、昨日までの景色が、ほら… こんなにも繊細に浮かぶのに。

    2006-01-20 00:29:00
  • 388:

    理都

    目を背けてしまいたい。 あんな事が起きなければ、まだ、笑っていれた?    

    あんな事がなければ、まだ無かった事に出来たのに―――――‥。

    2006-01-20 00:36:00
  • 389:

    理都

    ―その日は、雨だった。
       
    ザーザーザーザー…
    昨日までの、目を掠めるくらいの秋晴れとは打って変わって、外はどしゃぶり。『……雨って、久しぶりやん。』

    2006-01-20 00:41:00
  • 390:

    理都

    『龍二ぃー、傘あったっけ?』
    あたし達二人は相変わらずで――、
    あの日、結局音沙汰もなく夜中に帰ってきた龍二は、一言も゛ごめん ゛とは…言わなかった。

    「傘?折畳みが、クローゼットにあるかも。」

    2006-01-20 00:48:00
  • 391:

    理都

    『マジー?見てみるわ。買い物行かなあかんし。』
    【ザーザーザーザー】
    降り止みそうにない大雨。傘なかったら、こりゃキツイしな…。

    「ってか…金あるん?」

    2006-01-20 00:53:00
  • 392:

    理都

    『え?……あぁ、あと何千円かなら残ってるで。』   
    ついに、【万札】をきってしまった――。          
    「…そうなんや。っつか、お前、それ飽きひんの?」龍二が、あたしの手元を見て言った。 あたしの手元には、食べかけの【フランスパン】が、握られてる。

    2006-01-20 00:59:00
  • 393:

    理都

    『あぁ、コレ…?うん、なんか慣れた!!』
    あたしは、自分で言って、笑いながら答えた。     
    気付いたら、スーパーの帰りにいつも゛ソコ ゛に寄るようになっていた。匂いに釣られるのもあったけどなんせ、これだけであたしの【食費】は二日浮く…。  
    ここ最近は、油っぽい冷凍食品もやめて、゛コレ ゛しか食べていなかった。

    2006-01-20 01:07:00
  • 394:

    理都

    すみません!
    睡魔に襲われてきたので、明日の朝一に、急いで続き書きます。本当に、少なくてごめんなさい?

    2006-01-20 01:10:00
  • 395:

    名無しさん

    ほぉ〜い?お疲れさん?
    また朝なぁ〜?

    2006-01-20 03:09:00
  • 396:

    名無しさん

    ???????????????

    2006-01-20 03:31:00
  • 397:

    理都

    「ってか、お前……ちょっと痩せた?」          
    ――――――。
    『…えっ!!?ほんまに?それ誉め言葉!?痩せたとか嬉しいわぁ。笑』

    「何……言ってんねん。そんなんばっか食ってるからやん。ちゃんと食えよ。」

    2006-01-20 08:06:00
  • 398:

    理都

    『食べてるって〜!ほら、冷凍食品って…食べ過ぎたら体に悪そうやん?笑 パンならそんな事ないし☆』   
    自分でも、気付いていた。   
    「…そっか、ほんま理都はパン好きやな。パンってそんなうまい!?」

    2006-01-20 08:18:00
  • 399:

    理都

    体調は、あまり良くない。  
    体重は…少しずつ減っている、こと。             
    『うん、おいしいで☆龍二も食わず嫌いせんと、食べてみたらいいのに〜!笑』   
    ――それでも、あたしは、笑って答える。 今日も、そして明日も。

    2006-01-20 08:29:00
  • 400:

    理都

    こんな事が、起きるまではきっと――――‥。      

    【♪〜♪〜♪】
    『…あれ?』突然、部屋に鳴り響いた、機械音。

    2006-01-20 08:34:00
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