小説掲示板【triangle】…☆☆☆のスレッド詳細|夜遊びweb関西版

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【triangle】…☆☆☆

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  • 1:

    里菜

    あの頃の三人、今の三人。おかしな位変わった。

    今となれば笑い話だけどあの頃のあたし達、幼すぎて頑張り過ぎてたね。

    あたしにとってかけがえのないtriangle。

    2006-02-25 19:31:00
  • 200:

    里菜

    中断します?

    2006-03-08 15:16:00
  • 201:

    里菜

    『もう別れよか』
    予想していたような桜君の言葉に、あたしの目からは涙が溢れ出た。
    あたしは首を振り続ける事しかできず、別れを頑なに拒んだ。
    桜君は疲れきったようにため息ばかりついていた。
    『嫌や…絶対嫌や…っ』

    2006-03-08 23:56:00
  • 202:

    里菜

    『失った信用を取り戻すのって難しいねん。分かるけ?』
    呆れた様に、桜君はゆっくりとあたしに話す。
    『分かるっ―…』
    "お互い様やん―"
    そんな台詞、あたしに言える筈がなかった。

    2006-03-08 23:59:00
  • 203:

    里菜

    あくまで桜君は仕事としてしている事―
    けれど、水商売初心者のあたしには、そんな事分かる筈がなかった。
    【色恋・枕】―
    そんな言葉も、意味さえも知る筈がなかった―。

    2006-03-09 00:01:00
  • 204:

    里菜

    『頑張って信用取り戻すからっ…別れるなんて言わんといて―…っ』
    桜君は大きなため息をつき、それ以上は何も言わなかった。

    この時に…この時に別れていれば…良かった?
    そうすれば、これ以上の辛い想いをする事はなかった―…?

    2006-03-09 00:04:00
  • 205:

    里菜

    それからの桜君は、あたしの席に着いてくれる事わなくなった。
    席どころか、電話やメ-ルさえも繋いでくれない…地獄のような日々が始まった。

    2006-03-09 00:06:00
  • 206:

    里菜

    優梨はというと、あの修羅場の日からずっと、店に行っても席に着かず、電話やメ-ルさえも繋いでくれない、あたしと同じ状態が続いていたようだった。

    まさに、あたしと優梨は同じ立場に置かれていた―。

    2006-03-09 00:10:00
  • 207:

    里菜

    優梨には常に報告していた。
    ≪今日も桜君、席ついてくれへんかったわ…≫
    あたしは無神経過ぎたんかもしれない。
    少なくともあの時の優梨は、桜君の事好きやった筈よな―?
    あたしは自分しか見えてなかった。

    2006-03-09 00:14:00
  • 208:

    優梨

    しばらくすると、優梨は店に来なくなった。
    あたしもそうなりたかった。なれるもんならなりたかった。
    …けど、あたしには桜君しか…見えてなかった。
    ≪どうすれば嫌いになれる?≫≪どうすれば楽になれる?≫そんな問いかけに答えなど出なかった。

    2006-03-09 00:17:00
  • 209:

    里菜

    そんな日々が続く中―
    ある日、桜君が昔の様に戻り始めた。
    いや、それは戻ったフリにしか過ぎなかったのだけれど―

    それはきっと同情心から来る、その時の桜君の精−杯だったんだろう。

    2006-03-09 00:22:00
  • 210:

    里菜

    中断します?

    2006-03-09 00:23:00
  • 211:

    里菜

    2人の前に立ちはだかる分厚い壁が変わる事はなかった―。

    『おまえ、まだ優梨と連絡取ってるんけ?』
    突然の桜君の質問に、あたしは少し戸惑った。

    2006-03-09 13:58:00
  • 212:

    里菜

    嘘はつけない。カマかもしれないから―
    もう嘘はつきたくないから―…
    あたしは正直に
    『うん…取ってる…』
    そう答えた。

    2006-03-09 13:59:00
  • 213:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 214:

    里菜

    "なんでどっちか選ばなくちゃいけない?"
    確かに優梨との日々はまだ浅いかもしれない。
    けどあたしは少なくとも優梨に対しての運命は感じてた。
    "無くしたくない―"
    素直にそう想ってた。

    2006-03-09 14:03:00
  • 215:

    里菜

    けどどちらか選ばなきゃいけない― なら、あたしは桜君を選んでやろうやん。
    選んだらいいんやろ?
    それで桜君があたしだけの物になるなら―

    あたしは間違ってた?

    2006-03-09 14:05:00
  • 216:

    里菜

    いや、間違ってなかったんだよ。
    運命はずっと昔に決まってた。
    ≪二兎追うもの−兎も獲ず≫
    そんな言葉、嘘ばっかり。
    もしその言葉に嘘がないと言うのなら―あたしは奇跡を起こした世界で1番の幸せ者だ。

    2006-03-09 14:11:00
  • 217:

    里菜

    あたしは覚悟を決めた。
    勝手な選択かもしれない。あたしのエゴに過ぎない事も分かってる―。

    優梨…ごめん…。

    2006-03-09 14:13:00
  • 218:

    里菜

    『あたし、やっぱり桜君の事裏切れへん。もう連絡取るんやめよ?―』
    ピッ -送信完了-

    "これで良かったんや…"
    あたしは必死に自分に言い聞かせた。

    2006-03-09 14:15:00
  • 219:

    里菜

    けれど―…そんなにすんなり神様はあたしに微笑んではくれない。
    そんな簡単に幸せは手に入る筈がない―。

    何も変わらない日々が過ぎる中、気付けばもう新しい年を迎えようとしていた―。

    2006-03-09 14:18:00
  • 220:

    里菜

    ある日、桜君が嬉しそうにあたしにある報告をしてきた。
    『里菜!俺、来月から新店で店長する事なってんけ〜っ☆』
    『店長!?まじで!?すごいやん!!おめでと〜☆』
    あたしは素直に嬉しかった。
    桜君の喜びはあたしの喜び。新店の名前も−緒に決め、−緒に辞書を引いて決めた―のに―…

    2006-03-09 14:23:00
  • 221:

    里菜

    あたしは、この桜君の新しいお店で、桜君との別れを―
    迎える事になる―。

    2006-03-09 14:24:00
  • 222:

    里菜

    中断します?

    2006-03-09 14:25:00
  • 223:

    里菜

    何も変わらないあたし。
    何も変わらない桜君―
    2人の状況は、何も変わる事はなく―
    あたしの気持ちはだんだんと変わり始めた。
    いや、諦めの気持ちが出始めたんだろう―。

    2006-03-10 22:49:00
  • 224:

    里菜

    桜君といても楽しくもない。大した会話も交わさない―

    "−体あたしは何をしてるんやろ""何しに来てるんやろ"―

    そう思い始めると、2人に別れが訪れるのは、そう早くはなかった。

    2006-03-10 22:53:00
  • 225:

    里菜

    忘れもしない、2月のまだ寒さも解けない、冬真っ直中のある日―
    あたしは桜君に別れを告げられた。

    平原綾香のjupiterがリピ-トで鳴り響く店内―
    それはまるでその日の為に用意されたかのような、その時のあたし達にぴったりな演出だった―。

    2006-03-10 22:54:00
  • 226:

    里菜

    『おはよう♪』
    別れの場にはふさわしくない程、明るい桜君。
    けれど彼は、何か大きな決意をしたかの様な―嘘−つない目で、どこか遠くを見つめていた。

    そんな中、彼があたしに放った言葉は―…

    2006-03-10 22:57:00
  • 227:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 228:

    里菜

    いつもの声と同じト-ンで、彼はあたしに放った―。

    前とは違ったんよ。
    全然違ったんよ―。
    あたしに止める隙なんて与えへんくらい、桜君の言葉に、目に、戸惑いはなかったんよ―…

    2006-03-10 23:00:00
  • 229:

    里菜

    誰がそんな桜君を止める事ができる?
    ―あたしには無理。
    もう来るべき時が来てしまったんや―

    あたしは静かに頷いた。

    2006-03-10 23:01:00
  • 230:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 231:

    里菜

    あたしの目からは涙が止まらなかった。
    隣の桜君の目からも、涙は流れ落ちていた―。

    あたしは頷く事しかできずただ、ただ下を向き、声をあげて泣いていた。

    2006-03-10 23:05:00
  • 232:

    里菜

    本当は別れたくなんかないよ。
    ―けど、このまま付き合っていてもきっと何も変わらないから―…。

    "終わったんや―…"
    絶望感と共に、あたしはどこか、ホッとしていたのかもしれない。

    2006-03-10 23:08:00
  • 233:

    里菜

    今までの時間に終幕を下ろす事が、これほどにも辛い事か―
    あたしは、どこか1つ、強くなれた気がした。

    2006-03-10 23:09:00
  • 234:

    里菜

    本当に大好きだった、そして今でも大好きな桜君。
    どうか、あたしとの日々をなかった事にはしないで。
    記憶の片隅にでもあなたは残してくれてる―?

    "桜君、ありがとう。"

    2006-03-10 23:11:00
  • 235:

    里菜

    中断します?

    2006-03-10 23:15:00
  • 236:

    名無しさん

    2006-03-11 06:03:00
  • 237:

    里菜

    そこからのあたしは、ホストに対しての見る目は大きく変わった。

    色恋に枕、"あぁ、ホストってそ-ゆう世界なんや"
    桜君と別れてから、やっとそれを理解したあたし。
    桜君との1年であたしは色々な事を学んだ。

    2006-03-11 08:55:00
  • 238:

    名無しさん

    2006-03-11 16:19:00
  • 239:

    名無しさん

    2006-03-11 16:22:00
  • 240:

    里菜

    桜君の店に行かなくなったあたしは、毎日暇な日を過ごしていた。
    仕事も行かない、特に遊びに行く事もない。

    『あ-暇やぁ…』
    家にいても思い出すのは桜君の事ばかり。

    2006-03-13 12:53:00
  • 241:

    里菜

    "優梨に?してみよ"
    とことん勝手なあたしを、優梨は受け入れてくれるだろうか?

    優梨も、あたしが行かなくなるちょっと前から、もう店にはあまり来ていなかった。
    たまに見かける事はあったが、お互い気まずい気持ちがあるのか、愛想笑いぐらいしか交わす事はなかった。

    2006-03-13 12:56:00
  • 242:

    里菜

    崩れてしまった、3人の関係。―は、とりあえず保留として…

    あたしは優梨に?をする事にした。
    ≪優梨?久しぶり??元気してる?≫
    ピッ -送信完了-

    2006-03-13 12:58:00
  • 243:

    里菜

    "あたしはこれからどうなるんやろ…"
    考える事はそんな事ばかりだった。
    桜君との別れは仕方ない、と自分の中でくぎりはつけている。
    なんせ、あたしも納得した上の別れやからね。
    認めざるおえない。

    2006-03-13 13:01:00
  • 244:

    里菜

    〜♪♪♪〜
    想いにふけっていると、優梨からの指定着信音が部屋中に鳴り響いた。

    急いで?を手にし、ドキドキしながらも?画面を開くと―…
    『里菜おひさやん??優梨は相変わらず元気にしてますよ???里菜は?桜の店行ってるん?』

    2006-03-13 13:05:00
  • 245:

    里菜

    あたしの勝手で終わったにも関わらず、こうやって普通に接してくれる優梨に、あたしは感謝の気持ちで−杯だった。

    そこからはお互いの近況を話したり、もちろん桜君と別れた事もすべて話した。

    そして後日、優梨と久々に遊ぶ事になった―。

    2006-03-13 13:10:00
  • 246:

    里菜

    待ち合わせはミナミのかに道楽の前。
    ひつこいスカウトやキャッチを無視しながら、ちょっと遅刻癖がある優梨を1人待つ?
    …?いや、あたしがいつも早すぎるんか?

    2006-03-13 13:14:00
  • 247:

    里菜

    『優梨?久しぶり??』人が行き交う中、久々の再会にはしゃぐ2人。

    『とりあどっか入ろっか?』そう言って、とりあえずお馴染みびくドンにて腹ごしらえをする事にした。

    お互い注文を済ませ、久しぶりの再会に華を咲かせる。

    2006-03-13 13:19:00
  • 248:

    里菜

    優『で?なんで桜と別れたんやな?』少し悲しげな顔で、優梨はあたしに聞いてきた。
    里『ん-…なんでやろ?里菜も疲れたしな?』
    苦笑いでそう伝えると、優梨も少しつられたように苦笑いで返した。

    『てかなぁ…優梨、1つ里菜に言わなあかん事あるわ』すこし俯いてそう話す優梨に、あたしは何となくその時、優梨はあたしに何の話をしようとしているのかは、分かった様な気がした。

    2006-03-13 13:26:00
  • 249:

    里菜

    『里菜な、たぶん勘違いしてると想うんやけど―…優梨な、桜の事は本気違ったで?』難い表情を変える事なく、優梨はあたしにそう話した。

    『ん…そっかぁ。じゃあ何やったん?遊び?』いつものテンションで軽く聞くあたしに、
    『遊びってゆうか、そら付き合ってる時は好きやったで。けどそれはあくまで、ホストとしての桜がって話や。里菜と関わってくうちに、優梨の知らん部分とかいっぱい見えていった。そしたら"あっやっぱそやったんや"って思えてくる部分が−杯あってな。"あ-、優梨ってそこまで桜の事好き違ったんやなぁ"って思えてきたんやんか…。里菜に対して意地になって店行ってる部分もあったしな』と優梨は答えた。

    2006-03-13 13:37:00
  • 250:

    里菜

    『そっかぁ…』
    そう答えずにしかいられないあたしに、優梨は
    『だから里菜頑張ってな?優梨なんかに気遣う必要全くないんやで?』
    と少し声を荒げて伝えた。

    2006-03-13 13:41:00
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