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*ピエロ*
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1:
◆pdSlmz1VDI
――今この瞬間。
あたしはただ笑いたいだけ。笑ってて欲しいだけ。夢もないし、特に飛び抜けたモンもない。ハイでもなくローでもなく,ただ一定のテンションを保つコトって何よりも難しい。雨も降りゃ虹も出る。
――きっと人生、笑ったモン勝ち。2006-05-20 06:33:00 -
62:
◆hjeX5VxSgg
―そして17になってすぐ―一気にドン底に落ちる。
アヤがシャブにハマッた。
当時のアヤの彼氏【直也】コイツがアヤをシャブ漬けにした。アヤはコイツの為なら何でもした。風俗に移り、本番に飛ばされ、しまいには売られそうになった。あたしは助ける術がなかった。2006-05-28 04:15:00 -
63:
◆hjeX5VxSgg
『清香ゴメンな?アヤ家出るわ。清香にコレ以上迷惑かけれん。』
いつもチャラけててヘラヘラしてたアイツの真剣な言葉。"迷惑"?何を水くさいコトゆうてんねん。うちらいっつも一緒やったやん。一緒にここまでやってきたんやん。
離れてしまったら終わりだと思った。あたしはアヤが離れて行くのが怖かった。2006-05-28 04:21:00 -
64:
◆hjeX5VxSgg
〔うちらずっと一緒やで〕
あたしは自らシャブに手を出した。アヤを止めれない。アイツと別れさせるコトも出来ない。なら、いっそのコト―――。
何も怖くなかった、本気で。一緒なら堕ちていける。"アホ"とゆわれようがどうでもよかった。この時、周りなんて関係なかった。うちらには。2006-05-28 04:25:00 -
65:
◆hjeX5VxSgg
―薬に染まりつつあったある日―。うちらの人生が変わる再会をした。
まだ仕事が行けてたあたしは当時勤めてた店で2人分の生活費と薬代を稼ぐ為、必死で働いていた。
『え…清香!?』2006-05-28 04:29:00 -
66:
◆hjeX5VxSgg
そこに新規で入ってきた客。【翔太】彼は中学時代、あたしの義理の妹【まゆか】とあたしが必死になって取り合って結局はまゆかの方に行った男。そしてあたしとアヤの"これから"を変えた男。
2006-05-28 04:34:00 -
67:
◆hjeX5VxSgg
アレは確かあたしの誕生日の前日だった。今になって思うコト。
―翔太、あの日のアンタとの再会はうちらにとってか幸か不幸か、それは未だにわからへんけど。
もしアレがプレゼントなら、もっとわかりやすくして欲しかった。白か黒か。中途半端は楽なようで一番ダルイ。2006-05-28 04:42:00 -
68:
◆hjeX5VxSgg
明らかに顔が死んでたんだろうあたしに彼は言った。『頼むから辞めて…』と。『関係ないやん。』
あたしは翔太の事が死ぬ程好きだった。初めて付き合ったのもキスしたのも、体を重ねたのも全部彼だった。「結婚しよな。」
幼ながらの約束も、あたしは強く信じていた。
"翔太とずっと一緒にいるんだ"と――。2006-05-28 04:48:00 -
69:
◆hjeX5VxSgg
だからこそ、翔太がまゆかの元へ行った裏切りがあたしの中ではとてつもなくデカイもので、ずっと許せずにいた。それ以来、彼氏どころか好きな人さえいなかったあたし。
そんな時に偶然の再会――あれだけ許さないと決めていたのに、実際この時、あたしの心は揺れていた。2006-05-28 04:52:00 -
70:
◆hjeX5VxSgg
だからこそ、翔太がまゆかの元へ行った裏切りがあたしの中ではとてつもなくデカイもので、ずっと許せずにいた。それ以来、彼氏どころか好きな人さえいなかったあたし。
そんな時に偶然の再会――あれだけ許さないと決めていたのに、実際この時、あたしの心は揺れていた。
《ゴメン。アヤ――》2006-05-28 04:52:00