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1:
◆ObanGQEW7M
10月―ミナミ
寒い、昨日までとは打って変わって寒い。
アキは自転車で店まで向かっていた。
アキの家から、アキがレギュラーで勤めているキャバまでは自転車で10分くらいだった。2005-11-02 04:59:00 -
101:
◆ObanGQEW7M
瞬間、携帯が鳴る。
━カズヤ━
「はい?」
2005-11-06 16:41:00 -
102:
◆ObanGQEW7M
「あーもしもし?部屋なんやけどさぁ、オレすぐに寮入れんし、しばらくそこ住みたいねんけど。」
この部屋は一応アキ名義だ。
「いいけど…。」2005-11-06 16:43:00 -
103:
◆ObanGQEW7M
「アキ、新しい男とかいてないの?」
「えっ?いてないけど…」
「え〜、じゃあどうする?オレと住むのは無理やろ?」
「えっ、うん…考えとく」2005-11-06 16:45:00 -
104:
◆ObanGQEW7M
カズヤは別人の様に冷たく用件だけ告げ電話を切った。
もう、今は何も考えたくない……。
ともかく、マサキにメールしよう。2005-11-06 16:47:00 -
105:
◆ObanGQEW7M
でも何を打って良いか…
アキが悩んでいると、メールがきた。
マサキからだった。
[さっきは何かごめん。]2005-11-06 16:49:00 -
106:
◆ObanGQEW7M
[こっちこそごめん。ただ、傷心だからとか、酔った勢いとかでエッチするのは嫌やったから…]
アキは思った事をそのまま打った。2005-11-06 16:54:00 -
107:
名無しさん
?
2005-11-08 22:24:00 -
109:
名無しさん
かかんの?
2005-11-11 10:27:00 -
110:
名無しさん
もう書くん止めたん?
2005-11-12 18:44:00 -
111:
◆ObanGQEW7M
あげてくれてありがとうございますッッ?
バタバタしてて書けませんでした??
読んでる人がいるなんてビックリです?2005-11-13 01:22:00 -
112:
◆ObanGQEW7M
『さっきも言ったけどオレはそんなんじゃエッチせぇへんから……』
マサキからはすぐ返事が来た。
アキから見て、マサキは一般的に言う男前なんやろなって感じだ。2005-11-13 05:57:00 -
113:
◆ObanGQEW7M
だからこそ『愛がある』なんて言うなら、お酒が入ってる時にエッチなんてしたくなかった。
そんな人じゃないと言われても、そんな人に見えてしまう。2005-11-13 06:03:00 -
114:
◆ObanGQEW7M
アキは、その話をヒカリサンには話せなかった。
ヒカリサンに軽い子だと思われたくなかったから。
マサキの事は好きになっちゃダメだ…。2005-11-13 06:05:00 -
115:
◆ObanGQEW7M
その日、アキは店を休んだ。
怠くてダルくて、客も呼べないしフリーで愛想笑いも出来ない。
部屋で、ボーっとしていると携帯が鳴った。2005-11-13 06:08:00 -
116:
◆ObanGQEW7M
━━マサキ━━
着信はマサキだった。
「なんやろ…」
慌てて出る。
『おはよ。』2005-11-13 06:10:00 -
117:
◆ObanGQEW7M
「おはよ。どしたん?」
『別に…何してるん?』
「引きこもり。笑」
『カビ生えんでぇ〜!出てきぃや。』2005-11-13 06:11:00 -
118:
◆ObanGQEW7M
「えっ…?」
『出てきぃや。暇やねん。このまま部屋おっても彼氏帰ってくるんやろ?』
「あっ、うん……」2005-11-13 06:13:00 -
119:
◆ObanGQEW7M
なんだかよく分からないまま、アキは気付いたらマサキの店に来ていた。
見慣れた店内に入ると、昨日の事がフラッシュバックして、ちょっと恥ずかしい。2005-11-13 06:15:00 -
120:
◆ObanGQEW7M
「今日はベッピンやん」
バチバチにメイクをしているアキを見て、マサキは無邪気に笑った。
店内にはアキ以外に客はいなかった。
「ほんまに暇そぉやな。」2005-11-13 06:17:00 -
121:
◆ObanGQEW7M
「彼氏とどぉなったん?」
アキは、お昼にカズヤがしてきた部屋の話をした。
「最低やなぁ、ってか……アキはそれで良いん?」2005-11-13 06:19:00 -
122:
◆ObanGQEW7M
「良くないけど…可哀相かなって。アキが満喫とかで時間潰そっかなぁ…」
「はぁ?アキの部屋なのに?」
「だってあっちお金ないし…」2005-11-13 06:21:00 -
123:
◆ObanGQEW7M
マサキは不思議なものを見るような顔でアキを見ていた。
その時、アキの携帯がアキを呼んだ。
着信はカズヤだった。2005-11-13 06:22:00 -
124:
◆ObanGQEW7M
電話出たくないな…。
幸いマナーモードだったのでバッグの中に入れたまま、ほぉっておいた。
10分、20分。2005-11-13 06:23:00 -
125:
◆ObanGQEW7M
携帯は、着信の度に、すぐ留守番電話になるので、すぐに切れたが10分たっても20分たっても一定の感覚でバイブし続けていた。
「しつこ…」2005-11-13 06:25:00 -
126:
◆ObanGQEW7M
携帯を見ると、
不在着信━23件
新着メール ━8件
「!?」
慌てて携帯を確認する。2005-11-13 06:27:00 -
127:
◆ObanGQEW7M
着信、メール全てカズヤだった。
しかもメールの内容からすると、電話に出ない事に怒っている。
アキは怖くなって、店内を出てカズヤにコールバックした。2005-11-13 06:28:00 -
129:
名無しさん
しおり?読んでまぁす?
2005-11-13 07:57:00 -
131:
???
頑張って?
2005-11-13 14:00:00 -
132:
◆ObanGQEW7M
???サン
ありがとぉ????今から更新しますネッ??2005-11-13 18:21:00 -
133:
◆ObanGQEW7M
『どこにいるん!?』
電話にでたと同時にカズヤは言った。
「え…なんでなん…」
『言えんの?』
「関係ないやん…もう。」2005-11-13 18:23:00 -
134:
◆ObanGQEW7M
アキは消えそうな声で言った。
少し間があって、カズヤは
「手紙に書いてある事、アキがほんまに思ってるなら、やり直せると思って。」2005-11-13 18:26:00 -
135:
◆ObanGQEW7M
と言った。
手紙…。今日、アキが部屋を出る前に、カズヤに手紙を書いたのだ。2005-11-13 18:27:00 -
136:
◆ObanGQEW7M
アキはカズヤに対して1つ、心から謝りたい事があって、それをどうしても伝えたかったから手紙を書いたのだった。
2005-11-13 18:29:00 -
137:
◆ObanGQEW7M
アキと付き合う前にカズヤが付き合った子は、アキと同じ状況で、カズヤがその時働いていたキャバのホステスだった。
歳もアキと同じで、ミナという名前らしい。2005-11-13 18:33:00 -
138:
◆ObanGQEW7M
カズヤとミナは同棲していた時、カズヤは仕事をしていなくてミナの収入で生活していたらしい。
ミナの気持ちは分からないが、だんだん家に帰らなくなり、怪しんだカズヤがミナの携帯を見たら、ミナの浮気が発覚した。
だから、カズヤは嘘が嫌い。2005-11-13 18:38:00 -
139:
◆ObanGQEW7M
カズヤにはミナの事はかなりのトラウマになっていた。
それをアキは知っていたから、同じ状況になっても、ミナの様な行動はとならいでおこうて思っていた。
だけど結果同じ様な行動をとってしまった事。2005-11-13 18:42:00 -
140:
◆ObanGQEW7M
同じ様にカズヤを失望させてしまった事は、後悔している。
という様な内容の手紙を書いていた。2005-11-13 18:43:00 -
141:
◆ObanGQEW7M
『ほんまにアキが思ってんなら、やり直せるんちゃうん?』
カズヤはもう1度聞いてきた。
「う、ん…」2005-11-13 18:44:00 -
142:
◆ObanGQEW7M
アキは曖昧な返事をした。
アキにとって、あの手紙はヨリを戻す為に書いたのではない。けじめをつけたくて、書いたつもりだった。2005-11-13 18:46:00 -
143:
◆ObanGQEW7M
アキが素直にそう伝えるとカズヤは『わかった』とだけ言い電話は切れた。
アキは店内に戻ると焼酎ロックを一気した。2005-11-13 18:48:00 -
144:
◆ObanGQEW7M
「おいおい、どないしたん」マサキが苦笑いで言う。
アキは、カズヤとの電話の内容をマサキに話した。
「そっか…」2005-11-13 18:52:00 -
145:
◆ObanGQEW7M
マサキは新しい焼酎を注ぎながら言った。
「なぁ、アキ…ほんまは彼氏と別れたくないん?」
「えっ?なんで…?」
「だって寂しそうに話すやん。」2005-11-13 18:54:00 -
146:
???
書いて?
2005-11-13 20:39:00 -
147:
◆ObanGQEW7M
???サン
遅くなってすいません??今からちょっと書きます?2005-11-14 11:03:00 -
148:
◆ObanGQEW7M
アキの中でカズヤと別れる事は決まっていたので、マサキに寂しそうと言われて少し戸惑った。
寂しくない、と言えば嘘になる。
1年半、笑ったり泣いたり一緒にいたのだから。だけど最近は一緒にいるのが苦痛だった。2005-11-14 11:07:00 -
149:
◆ObanGQEW7M
これで良かった、と思うしかない。
マサキにそう言うと、マサキはちょっと笑いながら、「そう。良かった」と意味深な事を言った。2005-11-14 11:09:00 -
150:
◆ObanGQEW7M
「あのさぁ、それってどーゆー意味で言ってるワケ?」
アキは少しドキドキしながら聞いた。
このドキドキはなんだろぉ……2005-11-14 11:10:00 -
151:
◆ObanGQEW7M
「だからオレは愛のないセックスはせぇへんって言ったやん。」
マサキはさらっと答える。さらっとしすぎて…
「なんか嘘っぽいんですけど」と、アキは笑った。2005-11-14 11:13:00 -
152:
◆ObanGQEW7M
「そぉやねん。オレ嘘っぽいってよぉ言われんねん。」マサキも笑って言った。
そぉか。マサキの意味深な発言は、アキを好きとかそんなレベルじゃなくて、アキを和ませてくれる1つの手段なんや。2005-11-14 11:15:00 -
153:
◆ObanGQEW7M
アキは1人で納得した。
水商売独特のグレーゾーンみたいな…営業としての意味深な発言なんや。
そうじゃなかったら、マサキが本気でアキにそんな事言うはずないやん…。2005-11-14 11:17:00 -
154:
◆ObanGQEW7M
アキは携帯をふと見ると、いつの間にかメールが来ていた。
だれやろ??
━新着メール カズヤ━
カズヤ??2005-11-14 11:19:00 -
155:
◆ObanGQEW7M
『アキは流されてしまったんやね?』
こいつも意味深な……
アキはうなだれた。2005-11-14 11:21:00 -
156:
◆ObanGQEW7M
「ちょっと、電話してくる」アキは携帯をプラプラふりながらグロウの外へ出た。
カズヤに発信すると大塚愛のプラネタリウムが流れた。
ボーっと聴いていたら『はい』とカズヤの暗い声に変わった。2005-11-14 11:24:00 -
157:
◆ObanGQEW7M
カズヤに発信してるのだから当たり前なのだが、大塚愛に聴き入ってしまってたアキは、びっくりしてきょどってしまった。
「あっ、あっ、あのさぁ」
カズヤから返事はない。2005-11-14 11:26:00 -
159:
◆ObanGQEW7M
「流されてしまった、ってどういう意味なん?」
『そのまんまやて。それすらも分からんくなったん?』
カズヤはよくこういう言い方をする。嫌いな所。2005-11-14 11:28:00 -
160:
◆ObanGQEW7M
アキはイライラしながら言った。
「分からんから聞いてるんやん。何?」
『アキさぁ、実家帰った方が良いで。』2005-11-14 11:30:00 -
161:
◆ObanGQEW7M
マサキはイライラしながらアキの飲みかけの焼酎ロックを眺めていた。
オレの言い方が悪いのか…?なんでアキはなんだかんだ言って彼氏をかまうか分からへん……。今もメールを見て電話をしに行ったけど、あれは彼氏やろ……。あかん、気になる!
マサキもグロウを出てアキが電話している所に来た。2005-11-14 11:35:00 -
162:
◆ObanGQEW7M
丸まりながら電話しているアキの背中は小さい。
マサキはアキの顔を覗き込んだ。
「…!?」
アキはマサキと目が合うと、すぐに視線をそらし電話口に小さく返事をしながら泣いていた。2005-11-14 11:37:00 -
163:
◆ObanGQEW7M
マサキはアキの頭を2回ほど撫で、グロウにティッシュを取りに行った。
戻って来たら同じ場所にアキはいなかった。
なんでやねん……。
ティッシュ片手にマサキはうなだれた。2005-11-14 11:39:00 -
164:
◆ObanGQEW7M
アキに初めて会った時、マサキは元カノを思い出した。
名前もアキ。背が小さく、気が強く、ワガママだけど素直。アキにそっくりな性格。雰囲気も似ていた。唯一結婚を考えたオンナ。
他人と分かっていても気になる。2005-11-14 11:44:00 -
165:
◆ObanGQEW7M
彼氏がいてるって聞いた時はショックだったが、今は別れたと言っている。
とゆうか、別れて欲しい。
だけど当のアキはウジウジしてるしオレの事もどう思ってるのか……2005-11-14 11:47:00 -
166:
◆ObanGQEW7M
マサキが1人考え込んでいると、アキが戻ってきた。
「彼氏なんて?」
マサキは聞かずにはいられなかった。2005-11-14 11:49:00 -
167:
◆ObanGQEW7M
エラーが多くなって来たのでまた夕方書きます??
2005-11-14 11:50:00 -
168:
◆ObanGQEW7M
アキは「流されてしまった」という話をマサキに話しだした。
アキは夢があって大阪に出てきた。その貯金の為に1度辞めたキャバをまた始めた。でもキャバ嬢生活で学校に行かなくなった事、貯金して余ったお金で夜遊びばっか始めた事…カズヤが言いたかったのは、アキがまわりに流されてキャバ嬢生活満喫しているという事らしい。2005-11-14 12:52:00 -
169:
◆ObanGQEW7M
アキはそのカズヤの話を聞いて「目からウロコが飛び出た」と言った。
「こんなにアキの事考えてると思ってなかった」と。2005-11-14 12:55:00 -
170:
◆ObanGQEW7M
イラつく……。マサキはそんな表情をしていた。だがアキは続けた。
「なんかそれ聞いたら、涙出てきて…そこまでアキの事考えててくれたのに、アキはそんな気持ち気付いてあげれんかったんやなって。」2005-11-14 12:58:00 -
171:
◆ObanGQEW7M
「で、ヨリ戻すん?」
マサキは冷たく言った。
アキは何も言わず、首を横に振った。
「戻さんの?」
「戻しても無理やと思う」2005-11-14 13:00:00 -
172:
◆ObanGQEW7M
「だって、アキ、続ける自信ない…」
ないケド、カズヤの事が頭から離れない…。電話の時カズヤは別れる事を納得してくれた。結局、アキが頑張って働いてもカズヤが腑甲斐ない所為でカズヤの生活まで支えさていた事やカズヤが寂しい思いをさせたから夜遊びするようになってしまった事、全てカズヤが悪かったと、カズヤ自身が納得してくれた。2005-11-14 13:07:00 -
173:
◆ObanGQEW7M
だけど本当にそれだけ?カズヤの所為にしてるだけじゃない?アキの頭の中にはグルグルと考えがよぎる。
カズヤの為にアキがしてあげれる事ってそんなんじゃなかったんじゃない?2005-11-14 13:09:00 -
174:
◆ObanGQEW7M
アキは浮かんでくる後悔がアルコールと一緒に頭の中を反芻してるのが分かった。
カズヤに会わなきゃ…
「帰る。」
アキはぼそっとマサキに言った。2005-11-14 13:11:00 -
175:
◆ObanGQEW7M
「はぁ!?帰るって!?どこに!?」
マサキが驚いた様子でアキの近くに来た。
「自分の家だよ。」
「自分の家って彼氏いてるんやろ!?」2005-11-14 13:13:00 -
176:
◆ObanGQEW7M
アキは何も言わずバッグを手に取り出口に向かった。
マサキがアキの手をつかむ。2005-11-14 13:14:00 -
177:
◆ObanGQEW7M
「離して。」アキはマサキを見ずに穏やかに言う。
「いや。」
意味が分かんない。マサキが止める必要なんてないやん。アキは思ったが言わずにマサキの方を見た。2005-11-14 13:16:00 -
178:
◆ObanGQEW7M
「離して!」マサキをニラんで、今度はキツく言ってみる。
マサキは何も言わずアキを抱き締めた。
「何のドラマやねん。」アキはわざと茶化してマサキから離れようとした。2005-11-14 13:18:00 -
179:
◆ObanGQEW7M
マサキは茶化すアキなど無視してキスしてきた。
この人はいつも……いつも乱暴や。
昨日と言い今日と言い、マサキのキスは強引で乱暴。でもアキは嫌いじゃない。2005-11-14 13:20:00 -
180:
◆ObanGQEW7M
マサキから離れながら宥めた。
「はいはい、なんやねん。なんでチューすんねん。」
「行って欲しくない。彼氏んとこに」
「なんで?」2005-11-14 13:21:00 -
181:
◆ObanGQEW7M
「………」
マサキは答えなかった。
やっぱり。別にマサキはアキが好きとかじゃない。グレーゾーンやなぁ。
アキは何も言わないマサキを置いて、グロウを出た。2005-11-14 13:23:00 -
182:
◆ObanGQEW7M
すぐにタクシーを捕まえ、新地を後にする。
追い掛けてきたりしないよね、やっぱり。
アキには、マサキの行動は、ただの仕事の一貫にしか思えなかった。2005-11-14 13:24:00 -
183:
◆ObanGQEW7M
グロウはホストじゃない。でもマサキは元ホストで、その2年間はずっと?1だったらしい。営業のかけ方なんてナンボでも知ってる。例えバーでもマサキに恋愛感情がある人はマサキに会いに飲みに行く。失恋したり寂しい女の子がいれば、そうなる様にマサキだって仕込める。
2005-11-14 13:27:00 -
184:
◆ObanGQEW7M
アキはタクシーの中で、そんな事を考えながらタバコに火をつけた。
マサキはソファに座って考えていた。2005-11-14 13:30:00 -
185:
◆ObanGQEW7M
アキはどうして彼氏のとこに…??てゆうかオレはどうしたいん…??アキの事好きかなんて分からん。けどほっとかれへん。彼氏がどんなヤツか知らんけど、明らかヒモやん。なんでアキは…
2005-11-14 13:34:00 -
186:
◆ObanGQEW7M
タクシーは10分程でアキのマンションに着いた。さすが早朝。
アキは急ぐ気持ちを押さえながら部屋に急ぐ。
部屋ではカズヤがスヤスヤと寝ていた。2005-11-14 13:36:00 -
187:
◆ObanGQEW7M
アキはその隣に座りこんで、カズヤを見ていた。スヤスヤと寝ているカズヤを見ていたら涙が溢れてきた。
「ごめんね……」
鼻をすする声でカズヤが目を覚ます。2005-11-14 13:38:00 -
188:
◆ObanGQEW7M
「……アキ?」
「カズヤ、ごめんね」
カズヤの手は寝呆けているのかアキを探している。アキがその手に触れるとカズヤは強い力でアキを引き寄せた。2005-11-14 13:41:00 -
189:
◆ObanGQEW7M
「カズヤ……」
やっぱりカズヤにはアキがいなきゃダメなんや…。
アキはそんな事を思いながらカズヤの胸の中で眠った。2005-11-14 13:42:00 -
190:
◆ObanGQEW7M
朝になり、いつもの時間にカズヤが仕事に向かった。いつもと違うのは、すごくアキを大事にしてくれる所。いつものキツい言い方なんてしない。仕事中も出来る限りアキに電話してくる。
2005-11-14 13:44:00 -
191:
◆ObanGQEW7M
アキにとって、アキの事大切に思ってくれてんやなぁって直に伝わって嬉しかった。
だけど…何か物足りなかった。
ふとした時に考えてしまう。マサキの事……。2005-11-14 13:46:00 -
192:
◆ObanGQEW7M
マサキの行動は営業の一貫、と思ってもどこかで考えてしまう。好きになっちゃダメって思ったのに……自分が分からない。
カズヤも大切、だけどマサキの事ばかり考えている。2005-11-14 13:50:00 -
193:
◆ObanGQEW7M
夕方になってマサキから電話がかかってきた。
「どうなったん?」
「よぉ、わからん。」
「とりあえず、来いよ」2005-11-14 13:51:00 -
194:
◆ObanGQEW7M
やっぱり、店に呼ぶんや。
そう思いながらもアキはタクシーに乗っていた。
グロウにつくと、ヒカリサンがいた。2005-11-14 13:53:00 -
195:
◆ObanGQEW7M
「アキチャン店休んでるケド大丈夫?」
大丈夫じゃない。だけど出勤する気もせぇへんし、何よりこの時間はグロウについつい来てしまう。
「無欠やからヤバイっすよね〜」2005-11-14 13:55:00 -
196:
◆ObanGQEW7M
アキは苦笑いを浮かべた。
「彼氏サンとどうなったの?」ヒカリサンは直球で聞いてきた。マサキは何も言わず洗い物をしたりグラスを拭いたり…客は相変わらずいない。2005-11-14 13:57:00 -
197:
◆ObanGQEW7M
アキは昨日の話をとりあえず簡潔に話した。マサキへの気持ちは言わないでおいた。
「アキの事考えてくれてるし、彼氏にもアキがいなきゃダメなんやと思って……でも一緒にいると、前とは違うシンドさがあるんです」2005-11-14 14:00:00 -
198:
◆ObanGQEW7M
「そっか。やっぱりそれって情なんじゃない?」
「情、ですか?」
「恋愛で何かをしてあげたい、とかも大事やと思うけど、してあげなきゃ、いてあげなきゃってのは、違うと思うねん」2005-11-14 14:02:00 -
199:
◆ObanGQEW7M
ヒカリサンは続けた。
「アキチャンがそれで幸せなら良いねん。でもシンドイんやろ?はっきり言って、今のアキチャンには彼氏サンを支え続ける器の大きさはないと思う。」2005-11-14 14:06:00 -
200:
◆ObanGQEW7M
「器の大きさ…?」
「彼氏サンがもう少し甲斐性のある人なら話は別やけど、このまま続けてもまた同じコトの繰り返しやで?」
黙っていたマサキが付け加えて言う。
「どっちかが変わらんと」2005-11-14 14:08:00