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【魔の召使い】
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1:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
冬も深まり始めた12月の事だった。友人のトモキが自殺した。原因はいじめ…。トモキとは幼い頃からの友人であり、よきライバルだった。だがいじめの事については一言も相談してくれなかった。トモキは俺に心配をかけないように自分一人で抱え込んでいたのだ。 《ちくしょう!!トモキの奴いじめなんかに負けやがって!なんで俺に相談してくれへんかったんや?力になってあげる事もできたかもしらんのに…》 疑問ばかりが頭の中をかけめぐる。考えても考えても答えなどでるはずもない。そうして俺が考えている間に形式だけの葬式は終わりを迎えようとしていた。火葬場に迎う前に最後にトモキの顔を見る事ができた。 マネキンのように無表情で生気のない顔だったが俺にはトモキがとても悔しがっているように見えた。
2006-04-10 22:36:00 -
101:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
『おう!待たせたな。少し忙しくてな。どうした?』話を終え、俺の所に来る。「しんどいから帰っていい?体調悪くなってきた。」もちろんしんどくなんかないが、ソラの話を聞きたくないため西浦に言った。 『えっ?お前今学校来たんちゃうん?もうしんどいって…夜遊びしすぎたか?』普通の教師なら体の心配をするが西浦はいつもこんな感じ。 「そぉやねん。寝不足で授業なんか受けられへん。授業中寝てまうわぁ。だから帰らして?」 『帰らしてあげたいけどなぁ…。今日また集会あるからそれ終わってからでいいか?一応集会だけでもちゃんと出とけ!なっ?終わったら帰らしたるからな。』すぐにでも帰りたかったが、西浦が全校集会だけでも出ろと言うので出る事にした。
2006-04-21 07:26:00 -
103:
名無しさん
文句あるなら読むなよ
2006-04-21 14:43:00 -
104:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
職員室を出てすぐに放送がかかる。 『今から全校集会を行いますので体育館に集合してください。くり返します…』俺はそのまま体育館に向かった。集会の内容はみんなが噂している事そのままであった。集会はいつもより長かったが、みんな真剣に話に耳を傾けていた。集会が終わると俺は西浦の所に行った。 『西浦先生!集会終わったしもう帰っていいかな?』「おう。もう帰っていいぞ!!ばれへんように帰れよ?ばれたらうるさいから…」俺は西浦に言われた通りにこっそりとカバンも持ち出し学校を出た。
2006-04-21 18:31:00 -
105:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
朝に学校を早退するのは、なぜか少し気持ちがいい。《早退したんはいいけど暇やなぁ。》一人で早退してもする事がない。《金もないしみんな学校やし帰るか…》家に着いてドアを開ける。………ガチャ。………鍵が閉まっている。《オカン出掛けたんかな?》カバンから鍵を取り出して家の中に入った。家の中はシーンとしていて人の気配はない。一応リビングに行ってみたが、誰もいなかった。ふと机の上を見ると置き手紙があった。
2006-04-21 18:42:00 -
106:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
ノブユキへ… 今日はお父さんが残業で遅くなるのでお母さんは友達と遊びに行きます。 遅くなると思うので晩ご飯は自分で食べてください。お金置いときます。
2006-04-21 18:47:00 -
107:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
机の上に夕食代として二千円が置いてあった。オカンはオトンが残業の日は必ずといっていいほど、どこかに出掛ける。そして夜に酔っ払って帰ってくるのだ。オカンなりのストレス発散法なのだろう。俺は冷蔵庫からジュースを取出し自分の部屋に入った。《はぁ。暇やなぁ。》ガイコツの方を見ると、ガイコツはいつも通り机の上で俺を見ている。《今日一言も話掛けてないなぁ。暇やしなんか話でもしよっかな。》
2006-04-21 18:56:00 -
108:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
『お前て親とかおるん?』昨日のオカンの仕返しの事で一番気になっていた事を聞いた。するとガイコツは驚いた顔でこっちを見た。 「ご主人さま。話し掛けて下さいましてありがとうございます。昨夜の件でご主人さまにお叱りを受けてから一言も私に対し口を開く事がなかったもので、てっきりもう二度と話掛けて頂けないものかと思っておりました。」 ガイコツは半泣きになりながら口を開いた。《コイツそんなに気にしてたんか。もっと早くに話し掛けてあげたらよかったな…》少し経つと落ち着いたのか話を始めた。 「お見苦しい所をお見せしました。申し訳ございません。私に親はいるのか?と言う質問でございましたね?私には親はいません。私は神がお創りになった物ですので…」
2006-04-21 19:17:00 -
109:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
『まじで?じゃあ赤ちゃんの時とか誰が育ててくれたん?親おらんねんやろ?』「そこは私たちしもべと人間の違いがあるのでございます。私たちには幼少期という物はございません。私たちしもべは生を受けた時からすでにこの形なのです。その時には、言葉もしぐさも自分が何をすべきかという事さえもすでに解っております。後はご主人さまができるのを待つだけでございます。」 《ほぉ〜。うまい事できてんねんなぁ!》俺は素直に関心した。 『お前って今まで何人ぐらいのしもべになったん?』「私はですね…」 ガイコツが話しだした瞬間だった。……ピンポーン……話を遮るようにチャイムが鳴った。
2006-04-21 19:32:00 -
110:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
《なんやねん!いい所で邪魔しやがって!》話を一時中断し玄関に向かう。玄関のドアを開けると見覚えのある女が一人立っていた。女は俺に礼をして 『はじめまして。スギタノブユキさんですよね?私アベカオリという者です。昨日財布を拾って頂いたみたいで…』と言った。《ガイコツの魔法の成果が表れたみたいやな。ちょっとぐらい強引にいっても大丈夫やろ!》俺はそう思い、話がしたかったので 「うん。財布ひろったん俺やで!引き取りの書類もらいに来てんな?まぁ上がりーや。今家に誰もいてないから気使わんでいいで。」普通ならこんな事を言われても誰も家にはあがらないと思うがガイコツの魔法が効いていたおかげだろう。『じゃあお邪魔します。』と言い女は家に上がった。
2006-04-21 21:27:00 -
112:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
俺の部屋は玄関を入ってすぐ右側にある。 『そこ俺の部屋やから入って適当にこしかけといて。飲み物持ってくるから。』俺は部屋を指差した。女は素直に俺の部屋に入っていった。鍵を閉めリビングに向かう。《冷蔵庫の中なんかあったかな?》冷蔵庫を開け覗き込む。アイスコーヒーとお茶しかなかったのでアイスコーヒーを持っていく事にした。
2006-04-22 15:37:00 -
113:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
『おまたせ。』 部屋のドアを開け中に入る。女はベットに腰掛け携帯をいじっていたが俺が入って来たのでこっちを見た。『アイスコーヒーしかないんやけど…飲める?』 「うん。飲めるよ!ありがとう。コーヒー大好き。」女は俺からアイスコーヒーを受け取り口にした。《やっぱりかわいいよなぁ。この子が俺の彼女になるねんなぁ!》俺は一人でそんな事を考えていた。女と部屋に入ってからしばらく時間が経ったが何を話したらいいのか解らず時間だけが過ぎていく。
2006-04-22 16:01:00 -
114:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
《さっきからなんも話してないし、気まずいなぁ。》沈黙が続き、きつくなった俺は何か話をしようと思い『あのさ、いきなりやけど彼氏とうまくいってんの?ケンカとかしてないん?』と話掛けた。女は 「えっ…なんでアタシに彼氏おる事しってんの?」 と驚いている。《しまった!昨日スターバックスで見かけたとかなんかいいにくいしなぁ…。どうしよ…》そんな時俺の目に女の薬指の指輪が写った。これしかない!『いや、ほら薬指に指輪してるやん!彼氏からのプレゼントかなぁって。』 「あぁ。これ?そうやで!彼氏からのプレゼント。」《ふぅ。なんとかごまかせた。》俺が一息ついてると「彼氏とうまくいってるって聞かれてもなんか微妙やねん…。ケンカばっかしてるよ。もう別れよっかなって思ってるねん。なんか性格合えへんねんなぁ…。」
2006-04-22 19:01:00 -
115:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
『性格合えへんのはきついよなぁ。ケンカめっちゃ多くなるやろ?別れたら?』《多分今がチャンスやろ!別れさして俺のもんにしたれ!》 「でもなぁ、アタシ女子校やから出会い少ないねん。別れたら淋しくなるしな…」『じゃあ俺が友達なったるやん!別に彼氏でもいいけど(笑)合えへんねんやったら絶対別れたほうがいいで!しんどいやん。』 女は無言になった後 「じゃあ別れよっかなぁ。てかノブユキ君ほんまにアタシと友達なってくれんの?」
2006-04-22 19:12:00 -
116:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
俺が断る理由はなかった。『もちろん!友達なったるで!アリサ俺のタイプやし断るわけないやん!』 「本間にぃ?じゃあ番号とアド教えて!今度遊びに行こーね。」 そういい携帯を取り出した。俺たちは番号を交換し、しばらく会話した後アリサのバイトの時間と言う事で別れた。
2006-04-22 19:22:00 -
117:
名無しさん
女の名前アベカオリじゃないん?
2006-04-22 19:37:00 -
118:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
またまた部屋には俺とガイコツだけになった。 『さっきの続きやけどな、お前今まで何人ぐらいのしもべになったん?』 「私はですね。少しすくないですよ。ご主人さまを合わせても四人ぐらいでございます。どうも見た目がよくないみたいで、なかなかご指名を頂けないのでございます。」 《まぁ、確かにドラキュラみたいな奴の方がコイツよりかっこいいもんな…。》『じゃあさ、契約破棄した奴ってどうなったかしってるん?本には《命を頂きます》としか書いてなかったやん!お前は知ってる?』一番気になる事を聞いた。
2006-04-22 19:38:00 -
119:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
女の名前はアベカオリです。まちがえた。ごめんな。
2006-04-22 19:41:00 -
120:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
「申し訳ございませんが、それは私にはわかりません。契約が破棄されたと同時に私は意識がなくなり、気付いたら本の中に閉じ込められているのでございます。」 《コイツにもわからんのかぁ。なんか気になるよなぁ。》俺が考えこんでいると「ご主人さま。考え込む事などございませんよ。神もおっしゃっていた通り契約さえ破棄しなければいいのですからね!」 『そぉやな…まぁ気にせんとくな!』 《契約破棄せーへんかったらいいんやしな。》俺は無理矢理納得した。
2006-04-22 20:02:00 -
121:
名無しさん
バリえらそー
2006-04-22 20:55:00 -
122:
削除削除されますた
あぼ~ん -
123:
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あぼ~ん -
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あぼ~ん -
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あぼ~ん -
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あぼ~ん -
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あぼ~ん -
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あぼ~ん -
129:
名無しさん
↑落ち着いて??
とリあレスするトコ間違ってるから?2006-04-22 22:44:00 -
130:
削除削除されますた
あぼ~ん -
131:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
《契約破棄したらどーなるんやろ?》無理矢理納得したもののやはり気になる!《コイツは契約破棄したら記憶なくなるからわからんって言うし、やっぱりあの神っていう奴しかわからんのかな?アイツに会われへんかな?》 『なぁ、神に会うんて無理なん?前はもう魔界に帰るって言ってたけど、本間にもう帰ったんかな?』 ガイコツは少し考えながら「本当に魔界に帰ったかどうかは私には解りません。あの御方は気紛れな御方でございますから…。たまにこちらに降りて来ている事もあると、お聞きした事はございますが…」 《まじで!じゃあもし降りてきてたら会えるかも!アイツに会えたら契約破棄の事も聞けるかもしらん。アイツと会ったんは…駅前!もしかしたらおるかも!》わずかな期待を胸に秘め俺は駅前に向かった。
2006-04-23 11:03:00 -
132:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
思えばあの男と駅前で出会ってからまだ四日しか経っていない。だがその四日間で色々とあったので、もっと日にちが経過したような気分だ。ついこの前まで駅前はこれといって何もなかったのだが、クリスマスまで後一週間という事もあり、街路樹などにはイルミテーションがきれいに施されていた。《もう少しでクリスマスかぁ。クリスマスまでにカオリと付き合えたらいいのになぁ。》そんな事を考えている内にいつのまにか駅前のゲーセンに着いていた。キョロキョロと辺りを見回すがやはりあの男の姿はなかった。《はぁ。やっぱり会われへんかったかぁ。》とがっくりしていると誰かが俺の肩をたたいた!《まさか!!》俺は勢い良く振り返った!
2006-04-23 11:25:00 -
133:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
「やっぱりノブユキ君だ。」そこにいたのはカオリだった。カオリは赤と黒のゲーセンの服を着ている。 「アタシここのゲーセンでバイトしてるねん。ノブユキ君はよくここに遊びに来るの?」《なんや、カオリかぁ!あの男かと思ったわ。》 『たまーにな。てか全身真っ黒の服着たひよろっとした男みーひんかった?ちょっと探してるんやけど。』「うーん…わかれへん。」『そっか。じゃあ他探してみるわ!バイト頑張りな!』《そんな簡単には会われへんかぁ。とりあえず腹減ったし腹拵えしてから他の所探してみよ。》昼飯を食っていなかったので俺は近くのマクドに入った。
2006-04-23 11:45:00 -
134:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
昼過ぎなのにマクドの中はがらんとしていた。俺はてりやきのセットを頼み二階に上がった。二階に上がると二階には全然人がいない。《あれ?おかしいな。こんにすいてる事なんかないのに…。》そう思い適当に席を選び席に着いた。席につきもう一度まわりを見渡す…。すると窓際の端っこの所に全身黒づくめの男が座っていた!《まさか!》俺はその男を見つめた。一瞬空気が張り詰めた後… 『ははははは。ひさしぶりだなぁ!こっちに来い!少し話をしよう!』 俺はゆっくりと男に近づいた。
2006-04-23 12:56:00 -
135:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
男の前に着く。《もしかして昼過ぎやのに人がおらんのんってコイツのせい?》男の前で立ち尽くしそんな事を考えていると 『何をつっ立っている?まぁ座れ!立ったままでは話をしにくいであろう。そこに座るがよい。』 と自分の前の席を指差した。俺は言われるまま席に着く。やはりこの男を近くで見るとすこし恐い。なにか人間離れした独特の雰囲気を持つのだ。まぁ人間ではないから仕方ないのだが…「この店に人がおらんのんってお前のせいなん?」 『いかにも!だがそんな事を聞きたいのではないのだろう?お前が聞きたい事はそんなくだらない事ではないはずだ!わかっているぞ!契約破棄の事だろう?』
2006-04-23 13:10:00 -
136:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
《なんでわかってるねん!確かにコイツに一番聞きたい事やけど…。》 『そんなに驚く事ではないぞ!誰もがそう考えるものだ。俺は今までに何人もの人間を見てきたのだぞ!』確かにそうだ!今まで何人もの人がしもべの契約をしている。そしてコイツはその人達を観察してきたのだ。考えぐらいは予想できてもおかしくはない。 「じゃあ聞くけどさ、契約破棄したらどうなるん?」すると男はニヤリと笑い…『それは本にも書いてあるだろう?それ以外には教えられんなぁ。それに契約破棄は関係ないのではないか?お前も言っただろう?契約破棄さえしなければいいと…。違うか?』
2006-04-23 13:33:00 -
137:
名無しさん
気に入らないから削除します?
2006-04-23 14:45:00 -
138:
モモ?
↑そンなンゆわンとL1て??ウチ、めちゃくちゃ気になってるンやカラ?ε????ンま、おもろL1?頑張ッてなあ?´∀`?
2006-04-23 15:45:00 -
139:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
《確かにそうやけど…。》俺がそう思っていると男は急に話題を変えた。 『ところでお前はしもべの力に不満を覚えていないか?殺す人間がなかなか死なないとか、好みの人間がなかなか好意を抱かないとか。できればすぐにでも効果が表れてほしいと思う事はないか?』 確かにそうは思っていた。現にシンイチとヒロは死ぬまでに何日もかかった訳だし、アリサの事だってどうなるか解らない!すぐに効果が表れるならばそのほうがいい。「そんなんできるん?」 見事に俺は男の話術にはまった。
2006-04-23 17:28:00 -
140:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
『あぁ。できるとも!方法は簡単だ!しもべの本があるだろう?お前のしもべのページを開きそこにもう一度血を垂らすのだ!少々しもべの見た目が変わってしまうのが難点だが、それだけでうんと違うぞ!』 《コイツの見た目が少し変わっても他の人に見えへんし、まぁいいか。》俺はさっそく試してみたくなったが帰る前に一つ聞いておくべき事があった。 「あのさ、こっちにはたまに来てるん?来てるんやったら、どこで会えるん?」すると男は外に目をやって『いや、俺はもうこないだろう!その事を伝えたかっただけなのでな。後はのんびり魔界で見物する事にする。面倒な事は嫌いだ!』男はそう言い残すと席を立ち店を出ていった。取り残された俺はなぜか食欲もおさまり店を後にした。
2006-04-23 19:53:00 -
141:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
店の外に出た時、男の姿を探してみたがやはり男はどこかに行ってしまっていた。俺はさっき男から聞いた事を試してみたくなり帰り道を急いだ。駅前の交差点で信号待ちをしていた時だった。《んっ?あれオカンちゃう?》向かい側の道路をオカンが歩いていた。よく見ると見たこともない男と腕を組みながら歩いている。《あれ誰やねん!》どう見てもオカンといるのはオトンではない!俺はこっそりと二人の後をつけた。ばれないように距離を保ちながら慎重につけていく。二人は後ろなど振り替える事もなく仲良く歩いていく。少し歩いた後気が付くとホテル街に着いていた。《まさかな、それはないやろ。》俺がそう願っていたその時、二人はホテルの中に消えていった…。
2006-04-23 20:18:00 -
142:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
俺は今見た事がとても信じられなかった。《うそやろ?オカン今まで俺とオトンだましてたん?》俺はショックで震えがとまらなかった。しばらくその場に立ち尽くした後、ここにいても何も変わらないと思い俺は家に向かって歩きだした。
2006-04-23 20:26:00 -
143:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
家に着きベットに倒れこむ。しばらく経つとぐちゃぐちゃになっていた頭の中が少しづつ整理されてきた。それと共にオカンの不倫に対して怒りが込み上げてくる。《不倫なんかしやがって!オトンが知ったらどんだけ悲しむか。でもオトンにこの事言うんは辛いし…。少し懲らしめてやろう!》俺はしもべの本を取り出した。しもべは何も言わずにじっとこっちを見ている。《ちょうどいい。ガイコツをパワーアップさしたら一番初めに試してみよう。》そう思いガイコツのページを開いた。
2006-04-23 20:38:00 -
144:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
ガイコツのページを開くとなぜかこの前に垂らした血は消えていた。《あれ?おかしいな?こいつやんな?何で血の跡がないん?確かに垂らしたはずやのに…》俺はガイコツに聞いた。 『これってお前やんな?』ページの絵を指差しガイコツをじっと見つめる。 「はい。いかにもこれは私でございますが…何か?」『いや、俺が契約の時に垂らした血の跡が消えてるからさ、なんでやろって…』「血の件でございますか。ご主人さまの血液は私が頂きました。なのでここには残っておりません。ご主人さまの血液を元に私は作られるのでございますから。心配なさらずにどうぞそのページに、血液を垂らしてくださいませ。」 ガイコツはなぜか少しあせっている様に見えたが、別に気になるほどでもなかった。
2006-04-23 20:57:00 -
146:
名無しさん
あけ
2006-04-24 13:19:00 -
147:
名無しさん
もー書かんの?
2006-04-25 00:33:00 -
148:
おれ
あげ
2006-04-25 05:39:00 -
149:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
《さて、やるか!》机の引き出しを開けカッターを取り出し、指にあてた。《ふぅーっ。》と息をつきカッターを一気に手前に引いた。……ズキッ。《痛い!》指を真っ赤な血が伝い本にポタポタと落ちる。その瞬間『ぐわぁぁぁ。』 急にガイコツが苦しみだした!《えっ!何?なんで?》急な出来事に俺は少しパニックになった。ガイコツは机の上でのたうち回っている!とても苦しそうだ。『おい!大丈夫か?』 俺はガイコツが心配になり声を掛けた。するとガイコツの動きがぴたっと止まった。
2006-04-25 20:19:00 -
150:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
《死んでないよな?》俺は確認のため近くにあったペンを取りガイコツを突こうとした。すると急に本がパタンと閉じガイコツの体が光だした!その光はどんどん強くなり部屋を包み込む!眩しすぎて目も開けてられない。俺は目をつぶり光が治まるのを待った。2、3分ぐらい経った時、目を閉じていても光が治まっていくのがわかった。俺はゆっくりと目を開けた。
2006-04-25 20:27:00 -
151:
名無しさん
めっちゃ少ないやん
2006-04-25 21:53:00 -
152:
名無しさん
ほんまそれ
2006-04-26 00:39:00 -
153:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
目を開けた俺は机の上を見た。しかし、そこにはガイコツの姿はなかった。《あれ?さっきここで倒れてたよな?》その時俺の背後から声がした。 『ご主人さま。私はこちらでございます。』
2006-04-26 13:01:00 -
154:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
声のした方を振り返った俺は腰を抜かしそうになった。《ちょお待って!!これ本間にアイツなん?》そこにはまったく変わり果てたガイコツの姿があった。手のひらサイズだった背丈は俺と変わらないぐらいに大きくなり、眼光は獣のようにするどい。口には上下に二本ずつ牙のような歯が生えており鎌はより大きく、するどく尖っていた!《すこし見た目が変わる所じゃないやん!変わりすぎやろ!》言葉がでなかった。
2006-04-26 19:56:00 -
155:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
『驚かれましたか?これが、本来の私の姿でございますよ。』 ガイコツは手を握ったり、開いたりしながら俺に話掛ける。体の感触を確かめているみたいだ。 「めっちゃ変わったなぁ!やっぱ力も変わったん?」ガイコツはうれしそうに 『はい。以前とは比べものにならないほどでございます。凄く力が満ち溢れているのがわかります。さっそく試してみますか?』 その言葉に釣られるように「そぉやな!ちょっとしてほしい事あるねん!外行こっか?」 俺はガイコツを連れさっきのホテルへと向かった。
2006-04-26 20:07:00 -
156:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
外に出て思ったのだがガイコツがでかくなってしまったおかげで、連れて歩いているとなんかつけられている感じに襲われる。さっきまでは小さかったので外に出る時は肩に乗せればよかったのだが、さすがにそういう訳にはいかない。 少ししてホテルの所に着いた。さっきオカン達が中に入って行ってからまだ一時間ぐらいしか経っていなかった。《さすがにまだ二人とも出てきてないやろ。》俺は二人が出てくるまで待つ事にした。
2006-04-26 20:14:00 -
157:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
冬の寒い時期に外で待つのはけっこう辛い。冷たい風が吹く度に鳥肌がたつ。どこかに入りたかったがホテル街なので、まわりには何もない。さすがに一人でホテルに入るわけにもいかないしそんな事をしていて二人を見失ってはいけないので、俺は寒さに耐えながらじっと待つ事にした。 待ち始めて二時間ぐらい経っただろうか…。二人がホテルから出てきた。
2006-04-26 20:21:00 -
158:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
《やっと出てきたか。》その頃になると俺の体は冷えきり震えが止まらなくなっていた。そんな事を知るはずもない二人は仲良く体を密着させながらホテル街を立ち去ろうとしていた。 『あの二人おるやろ?ちょっと懲らしめてくれへん?女の方はあんまり懲らしめんでいいから、男の方を懲らしめたってくれ。』 俺は周りに聞こえないように、小声で俺は命令した。「かしこまりました。男の方をきつく懲らしめればよいのですね?」
2006-04-26 20:27:00 -
159:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
そう言い残すとガイコツは物凄い速さで二人の所まで飛んでいった。二人の近くまで行くと背後で止まり、大きく体を仰け反り鎌を振りかぶる!斧で薪を割るみたいにガイコツは二人に鎌を振り下ろした! その瞬間だった。すごい突風が吹きドーンという音と共に『ぎゃぁぁぁぁ!』という悲鳴が大きくホテル街に響き渡った。
2006-04-26 20:35:00 -
160:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
急な突風のせいで俺は目を閉じてしまっていたが、ドーンという音と男の叫び声は確かに聞こえた。おそるおそる目を開けたその時凄い光景が目の前にあった。なんとさっきの突風でラブホテルの看板が落ちてきて男の足に直撃したみたいだ。百キロほどもある看板が男の足を直撃したおかげで男の片足はちぎれ、地面にはいつくばり悶え苦しんでいる。そこら辺に血が飛び散り男の周りには血の湖ができあがっていた。オカンは真っ青になり男を眺めている。あまりの光景に何もできないみたいだ。 『完了致しました。ご満足頂けましたでしょうか?』いつのまに戻ってきていたのか俺の耳元でガイコツがそっと囁いた。あまりにえぐい光景だったが、なぜか俺は落ち着いていた。 「あぁ。こんなもんで充分やろ。行こっか?」 もう一度二人の方を見た後俺とガイコツはホテル街を後にした。
2006-04-26 20:48:00 -
161:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
ゲーセンの中に入った時はすでに夕方になっていたので中は人でごったがえしていた。新しいゲームに夢中になる奴ら、学校帰りプリクラを取りに来てる奴ら、カップルでUFOキャッチャーに夢中になっている奴らなどで溢れている。《カオリどこやろ?まだ帰ってないやんな?》店内を歩き回りカオリを探す。しばらく探した時にカオリを見つけた。UFOキャッチャーの景品を並べ直している。『あの子を俺の物にしたいからもう一回だけ魔法かけてくれへん?』 「あの女でございますね?かしこまりました。」 勢い良くガイコツはカオリの方へ飛んでいった。魔法をかけるのを楽しんでいるみたいだ。人込みのせいで見えにくかったが、少ししてガイコツは魔法を掛け終えたみたいで俺の元へ戻ってきた。
2006-04-26 22:14:00 -
162:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
《よし!終わったみたいやな。》俺はカオリの元へ近づいた。カオリの肩を叩き 『おつかれさま。大変やなぁ。めっちゃ人多いしな。疲れるやろ?』 と声を掛ける。少しカオリの顔が赤くなったのが、とても印象的だった。 『バイトって何時に終わるん?終わったら飯でも食いに行けへん?今日俺ん家誰もおらんから飯ないねん。』「うん。いいよ!バイトはもう少しで終わるから待っててもらってもいいかな?」『わかったぁ。じゃあ終わったら携帯に電話して。適当に時間潰しとくから。』そう言って俺はゲーセンを後にした。
2006-04-26 22:28:00 -
163:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
ゲーセンを出て近くのコンビニに入る。カオリはもう少しでバイト終わるって行ってたので立ち読みでもして時間を潰すことにした。 立ち読みを始めて少しした時、駅前を救急車やパトカーが慌ただしく通りすぎていった。きっとホテル街に向かうのだろう。その様子をチラッとだけ見て雑誌に目を戻した。それから少しして携帯に着信が入る。 『おつかれさま。もうバイト終わったん?』 「終わったよ。疲れた〜。ノブユキ君どこにおるん?」『コンビニにおるで!暇やし立ち読みして時間潰しててん。今から外でるわ。』電話を切りコンビニの外に出た。
2006-04-27 19:27:00 -
164:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
コンビニの外に出てゲーセンの方を見ると、ちょうどカオリがこっちに向かって歩いて来ている所だった。カオリは俺の元に着くと救急車の事が気になっていたのか『なんかあったんかな?』と救急車が走り去って行った方向を指差して言った。「なんやろな?別に気にする事もないんちゃう?」 俺は知らないふりをして 「それより何食べる?」 するとカオリは少し考えた後 『ファミレスいこっか?』と言ったので俺たちはファミレスに向かった。
2006-04-27 19:44:00 -
165:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
ファミレスに入り席に着くとカオリはなぜか落ち着きもなく辺りを見回している。『どうしたん?さっきからキョロキョロして落ち着きないけど…なんか気になるん?』「うん。ちょっとね…。」そう言うとカオリはまたキョロキョロと店内を見渡す。その時カオリの目の動きが治まり一点を見つめだした。俺はカオリの視線の先が気になりカオリの見ている方向を見てみた。その先にはみた事があるような男の店員がいた。《んっ?あの男どっかで見た事あるような…。あっ!カオリの彼氏や!!》俺が思い出したと同時に男はカオリに気付いたみたいでこっちに向かって歩いてきた。
2006-04-27 20:03:00 -
166:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
『カオリ誰こいつ?』 俺たちの所に来た男は、カオリを見つめながら言った。カオリは男の目を見つめながら「アンタとはもう終わったんやし関係なくない?それより仕事に戻ったら?」 と機嫌が悪そうに言った。《今、確かにアンタとは終わったって言ったよな?》俺はどうしたらいいのか解らず二人を見ていた。 『終わったって…。俺はあんなん納得いけへん。もう一回考え直してくれや。』男の方はとても未練があるみたいだ。どうにか引き止めたいらしい。だがその言葉にしびれをきらしたのか「もう無理やって。てかこの人アタシの彼氏やで?そういう事やからバイバイ。」カオリは冷たく言い放った。
2006-04-27 21:59:00 -
167:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
カオリの言葉はそうとうなダメージを与えたようだ。男はきつく俺をにらみつける。『てか、話聞いたやろ?さっさと仕事に戻ってくれへん?雰囲気ぶち壊しや。』にらまれたせいか自然と言葉が出ていた。《なんかあったらガイコツがおるしな。》内心緊張はしていたがガイコツのおかげで強気な態度がとれる。男はチッと舌打ちをした後、店の奥の方へ戻っていった。 「巻き込んでごめんね。」男が去った後カオリは申し訳なさそうに俺に言った。 『別に気にしてないで!でもどうしたん?相手は結構未練あったみたいやん。』「んー。もともとアイツとは性格合わなかったからしんどかってん。それに少し気になる人できたしね。」《おっ!もしかして俺の事ちゃうん?》そう思いながらもそこには触れないで…『そうなん。変な事聞くけどどんな別れ方したん?』するとカオリは笑いながら 「バイト終わってからメールでふっちゃった。」 と簡単に言った。どうやら未練は全くないようだ。
2006-04-27 22:17:00 -
168:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
その後他愛もない話をしながら夕食を済ませて俺たちはファミレスを出た。周りはすっかり暗くなり、クリスマスのイルミテーションがとても綺麗だ。気のせいかとてもカップルが多いように見える。《周りから見たら俺達もカップルに見えるんやろーな。》と少しうぬぼれながら歩いていると駅前の大きなツリーの前に着いていた。「わぁ。めっちゃキレイ!ノブユキ君一緒に写真撮ろぉ。」カオリはツリーに感動したのか目を輝かせながらデジカメを取り出した。俺がデジカメを持ち二人で記念撮影をした。体が密着したので緊張し心臓の音が聞こえないか心配だった。 『これからどうする?もう暗いし帰る?』 写真を撮り終え聞いた。 「そうやな。帰ろっか?」『一人で帰るん危ないし俺家まで送ったろか?家はこっから遠いん?』 「えっ、本間に?じゃあ送ってほしいなぁ。多分帰り道ノブユキ君と同じ方向だと思うよ。家は昨日財布落とした所の近くやからね。」俺たちは暗くなった夜道を歩きだした。
2006-04-27 22:36:00 -
169:
☆
。
2006-04-28 11:44:00 -
170:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
いつのまにか俺たちは昨日財布が落ちていた所に着いていた。帰り道にカオリはなぜか一言も話をしなかった。俺も何を話したらいいのかわからずに黙っていた。『ノブユキ君ありがとう。アタシの家こっちやから。もうここでいいよ。今日はありがとうね。楽しかったよ。』「俺も楽しかった。またどつか遊びにいこな。」 そして、俺がその場から立ち去ろうとした時 『ちょっと待って!ノブユキ君に話あるんやけど…』 急にカオリが引き止めた。
2006-04-28 12:48:00 -
172:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
『どうしたん?』 俺はじっとカオリの目を見つめた。カオリは恥ずかしそうにしながら下をむいている。もうすでに外は真っ暗なのに、耳まで真っ赤になっているのがよく解った。少しの間があった後、すごく緊張しているのかカオリは声を震わしながら言った。 「あんな…今日会ったばっかやのにノブユキ君の事好きになってしまったみたい。一目惚れとかした事なかってんやけどずっとノブユキ君の事が頭から離れへん。」《やっとこの時が来たか。》俺はそう思った。
2006-04-28 18:58:00 -
173:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
カオリはじっと俺の目をみつめている。おかげで俺も緊張してきた。《思い切って言ってみるか。多分大丈夫やろ。ガイコツの魔法がかかってるんやし。》 『じゃあさ、俺と付き合ってみーひん?カオリ俺のタイプやし俺も今フリーやし。』「えっ!いいの?」 カオリは少し驚いたようだ。まさか付き合えるとは思っていなかったのだろう。俺はにっこりと笑顔を向けて『もちろん!よろしく。』と手を差し出した。すると「こちらこそよろしく。」とカオリは俺の手を握った。
2006-04-28 19:05:00 -
174:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
その後カオリと別れ俺は自宅までの道を一人で歩いた。『ご満足頂けましたか?ご主人さま。』 俺は浮かれていてガイコツがいた事などすっかり忘れていた。《うわっ。さっきのん見られててんな。なんか恥ずかしいわ。》告白の場面を見られていた事に少し恥ずかしさを覚えながら「おう。大満足やわ。」 とだけ答えた。ガイコツは『ご満足頂けてとても光栄でございます。これからも何かあれば私に申し付け下さいませ。』 と自信満々に言った。《多分もう頼むことはないやろーな。》と俺は思ったが 『何かあったら頼むな。』とだけ言った。
2006-04-28 19:15:00 -
175:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
家の前に着き玄関に鍵を差し込んだ。《あれ?開いてる。》鍵はかかっていなかった。《おかしいな。俺ちゃんと鍵閉めたよな?》そう思いながら家の中に入った。家の中は普通に電気も付いている。俺はリビングに向かった。
2006-04-28 19:20:00 -
176:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
リビングにはオトンとオカンがいた。二人共ソファーに腰掛けている。オカンはひどく疲れているようだ。《あれ。オカンもう帰って来てるやん。あんな事あったのに早かったなぁ。》と思いながら俺はあえてオトンに話し掛けた。『オトンめっちゃ早いやん。オカンが今日残業って言ってたから帰ってくるんもっと遅いと思ってたわ。』 「そうやってんけどな、お母さんが事故に巻き込まれたって聞いたから、お父さんめっちゃ心配になって急いで帰ってきたんや。お母さんは無事でよかった。」オカンを気遣うオトンを俺はとても可哀相に思った。俺は全く知らないふりをしながら『そん時って誰も一緒におらんかったん?』 と聞いてみた。
2006-04-28 19:31:00 -
177:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
『あぁ、お母さんは買い物に行く途中で一人で歩いてたらしい。その時に突風が吹いてな、近くにおった知らん男の人に看板が落ちてきてんて!それでお母さんは目撃者やから警察に呼ばれてな、お父さんは警察まで迎えに行ってきたんや。いやーお母さんに当たらんで本間によかったわぁ。』とオトンはオカンから聞いた話しを俺に説明した。《はぁ?なにそれ?オトンめっちゃ騙されてるやん!知らん男の人?それ思いっきり不倫相手やん!》俺は怒りで気が狂いそうになりオカンを睨み付けた!オカンは事故のショックで真っ青になりうつむいていた。俺の様子を見たオトンは俺に向かって 『お前お母さんになんて目してるねん!お母さんは今大変やねんぞ!』 と大声を出した。その声で俺の押さえていた感情が一気に吹き出した!
2006-04-28 19:46:00 -
178:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
「てか事故にあった男って、本間に知らん奴なん?」俺はオカンを睨め付けながら冷たい口調で言い放った。オカンは何も言わずにずっとうつむいたままだ。 「なぁ!どうなん?」 俺はうつむいたままのオカンを問い詰める!だがオカンは全く俺に言い返さない。 『お前何言ってるねんしらん奴に決まってるやろ!それ以外に何があるねん!』痺れを切らしたオトンが答える。
2006-04-28 20:01:00 -
179:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
「うるさいな!俺はオカンに聞いてるねん!なぁどうやねん?黙ってないで答えろや!俺知ってるねんぞ!」《しまった…。》俺は熱くなりつい口をすべらしてしまった。その言葉をオトンが聞き逃すはずもない。 『なんや?お前何を知ってるんや?』 オトンは冷静に聞いてきた。オカンはまさかと言う顔をして俺をじっと見つめる。《もうこうなったらヤケクソや!浮気したオカンが悪いんやし。》俺は腹をくくった。「今日オカンが事故にあった時に近くにおった男ってな、しらん奴ちゃうで?その男はオカンの浮気相手や!!」 俺のその言葉で一瞬にして部屋は静まり返った。
2006-04-28 20:54:00 -
180:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
思い空気が部屋を包む…。『お、お前何言ってんの?お母さんがそんな事する訳やん…。』 静寂を破ったのはもちろんオトンだった。オトンは少し声を震わしながら俺に言った。《可哀相に…。認めたくないんやな。》だが俺はすでに全てを話す事に決めていたので話を続けた。 「俺な、今日駅前で見てんやん。オカンが知らん男と歩いてるん。んで悪いけど後付けさせてもらってんやん。じゃあどこいったと思う?オカンその男とラブホテル入って行ってんで?これが浮気じゃなかったら何なん?」それだけ言うと俺はその場にいづらくなり部屋へと逃げ込んだ。
2006-04-28 21:13:00 -
181:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
部屋の中に入り俺は鍵を閉めた。《やっぱり言わんかったほうがよかったかな?》すこし後悔した。しばらく経つとオトンの怒鳴り声が部屋まで聞こえてきた。きっとオカンも観念して浮気を認めたのだろう。俺はその声を聞きたくなかったので布団の中にもぐりこんだ。《早く話ついて夫婦喧嘩終わってくれ。》そう思いながら俺は目を閉じた。
2006-04-28 21:25:00 -
182:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
……ジリリリリ……ジリリリリ……いつのまにか寝てしまっていたみたいだ。目覚ましを止め俺は体を起こした。《結局昨日あの後どうなったんやろ?オトンとオカンは仲直りしたんかな?》目覚めてすぐにその事が気になった。もともとの火種は俺がオカンの浮気を暴露したためだったので、やはり気になった。机の方を見るとガイコツは俺の椅子に腰掛けていた。俺が起きたのに気付き 『おはようございます。』と俺に声を掛ける。《コイツ昨日あの後どうなったか知ってるんちゃうかな?》「なぁ、昨日あの後ってどうなったか知ってる?」 と聞いてみた。すると 『ご主人さまがお眠りになった後の事でございますか?あの後は、夜遅くまでもめていたみたいですが、夜中になり急に静かになりましたよ。』 と答えた。《よかったぁ。きっとなんとか仲直りしたんやな。》俺は安心してリビングに向かった。
2006-04-28 21:42:00 -
183:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
リビングのドアを開けた瞬間俺は凍り付いた。リビングはめちゃくちゃに荒れ果てていた。そこらじゅうに粉々になった食器が散乱し、壁には穴が開いている場所があった。あの後もの凄い夫婦喧嘩があった事は簡単に予想できた。ソファーに目をやるとソファーには大量の血らしきものが付いている!《まさか…。嘘やろ…。》俺は食器の破片を踏まないように注意してソファーに向かった。ソファーに近づくに連れてソファーの前のテーブルが段々と見えてきた。テーブルの上には置き手紙らしき物が見える。そこにも大量の血らしき物が見えた。ソファーの目の前まで来た時に、ソファーとテーブルの間にオカンが横たわっているのが見えた。《嘘やろ?》俺は目を疑った! オカンは首をばっさりと刃物で切られ目を開けたまま死んでいた。そうとう苦しんだのだろう…。辺りには血が飛び散っていた。《そんな訳はない!これは夢や!俺は悪い夢を見てるんや!》必死に自分に言い聞かせていた時、置き手紙が目に入る。
2006-04-28 21:57:00 -
184:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
のぶゆきへ お父さんはあの後お母さんと大喧嘩になり、怒りに我を忘れ気付いた時にはお母さんを殺してしまっていました。お父さんは罪を償います。お前ももう子供ではないので一人の力で頑張って生きて行ってください。
2006-04-28 22:01:00 -
185:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
信じられないぐらい勝手な内容に俺は唖然とした。《罪を償うって…。警察にでも行ったんか?》俺はどうしたらいいかもわからずにとりあえずオヤジの携帯を鳴らしてみた。すると… ……ピリリリリ……ピリリリリ……しずかなリビングに携帯の着信音が響き渡った。リビングの隣にはオヤジとオカンの部屋がある。そこから着信音が聞こえてきたのだ!俺はまたまた食器の破片を踏まないように気を付けながら、オヤジとオカンの部屋に向かった。
2006-04-28 22:07:00 -
186:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
ガチャ。オヤジとオカンの部屋のドアを開け中を覗き込む。電気がついてなく薄暗くて中の様子は見えづらい。俺はゆっくりと部屋の中に入った。《これじゃあなんも見えへんわ…。確かここら辺に電気のスイッチがあったよな…。》手探りでスイッチを探す。…パチッ。割りと早く見つかり電気が付いた。その時、俺の頭に何かの雫が落ちてきた。《うわっ!びっくりした!何やねんこれ!》いきなりだったのでかなりびっくりした。気を取り直し部屋の中を眺めようと視線を部屋に向けた時、俺の目の前に何かがぶら下がっているのに気付いた。俺は目線を上にする…。《えっ…もしかして…うわっ!》俺は腰を抜かした。そう、俺の目の前にあったのは首を吊ったオヤジの死体だったのだ!!
2006-04-28 22:20:00 -
187:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
《何がどうなってるねん!何で?何でこんな事になってしまったん?》俺は一人パニックに陥った。 『なぁ、これってどういう事なん?なんで二人とも死んでるん?』 俺はそんな事など知るはずもないガイコツに聞いた。「さぁ…。私にはわかりかねません。お互い感情的になりすぎたのでしょう。人間という物はすぐに感情的になるみたいですしね。」と冷静にガイコツは俺に説明した。 『これから俺にどうしろって言うねん!最悪やわ。』俺が一人で嘆いていると、「言い方は悪いですが口うるさい者がいなくなってよかったのではないでしょうか?これでご主人さまは誰かにうるさく言われる事もなくなったので自由でございますよ?」 そう言った後、ガイコツは少しにやついた様に見えた。
2006-04-28 22:28:00 -
188:
名無しさん
しおり
2006-04-29 14:42:00 -
189:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
俺はガイコツかにやついたのを見逃さなかった! 『何がおもろいねん!』 ガイコツに怒鳴り付ける。「いえ、何もおかしい事などございませんよ。どうななさいましたか?」 少しあせったようにガイコツは答えた。《絶対おかしい!もしかしてコイツ…》『お前のしわざやろ?お前がオトンとオカンになんかしたやろ!じゃないとこんなんなるはずない!どうやねん!正直に言ってみろや!』 気が動転していた俺は顔を真っ赤にしてガイコツに詰め寄った。するとガイコツはますますあせったように「めっそうもございません!私がご主人さまの命令もなしに何かすると思いますか?とんだいいがかりでございます。ご主人さま気を確かに持ってください。」と少し後ろに下がりながら言った。
2006-04-29 20:32:00 -
190:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
《びびりすぎや!あきらかに怪しい!絶対コイツがなんかしたんや。脅したら吐くかな?》ガイコツの態度を見てそう思った俺は 『正直に言えや!お前この前も俺の許可なしに勝手にオカンに魔法かけたやんけ!昨日俺が寝てる間オトンとオカンにかけたんやろ!』 と怒鳴り付ける。するとガイコツはため息をついて 「いい加減にしてください。それをした所で私になんの利益があるのですか?」とあきれはてた態度を取った。その態度は俺の怒りを余計に大きな物にした。 『この嘘つきが!お前俺に嘘ついたらあかんのんちゃうんか?認めろや!決まりを破ったらあかんねんやろ?お前が決まりを破るんやったら俺も破ったるわ!お前みたいなしもべなんかいらんわ!魔界に帰れや!』
2006-04-29 21:54:00 -
191:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
俺は言ってはいけない言葉を言ってしまった。ガイコツはその言葉を聞き慌てて「ご主人さま。今のお言葉をお取り消しください!今のお言葉は契約破棄にあたります。早くお取り消し頂かないと大変な事になります。お願いです。私の意識があるうちに!」 と俺に言った。なんだかものすごく焦っていたみたいだが俺は取り消す気はなかった。《コイツが決まりを破ったんやし、契約破棄しても俺は悪くないやん!》『じゃあ認めろや!んで俺に謝った後、魔法でオトンとオカンを元に戻せ!じゃあ取り消したるわ。』 俺は勘違いをしていた。この時の俺はガイコツが契約破棄を取り消せと言ってるのは、本に戻りたくないからだと思っていたのだ。 「信じてください。私は何もしておりません。嘘などついておりません。早くお取り消しください。」 そう言った直後だった。急にガイコツは力なくその場に倒れこみ動かなくなった。
2006-04-29 22:08:00 -
192:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
《えっ…死んだ?》ガイコツはぴくりとも動かない。《でもコイツが悪いねん!嘘付くからや。》そう思いながらじっとガイコツを見つめていた時だった。…バン!と急にリビングのドアが開けられた。そこには全身黒づくめのあの男が立っていた。
2006-04-29 22:14:00 -
193:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
「ははははは。小僧!よくぞやってくれたな!お前は何をしたかちゃんと理解しているか?お前は今契約を破棄したのだぞ?」 男は嬉しそうに笑いながら俺の元に近づいてきた。だが俺はひるまなかった。 『破棄したんはコイツが俺に嘘ついたからやん!コイツも決まり破ったんやからお互い様やん!』 強気な態度を取る。男は俺の目の前まで来ると 「お前はしもべが嘘をついたと本当に思っているのか?そう思っているなら大きな間違いだぞ!しもべも嘘をついてないと言っていただろう?なぜ信じれぬ?」と俺の顔を覗き込みながら言った。俺は男が怖かったので男とは目を合わさずに『信じれる訳ないやん!俺が寝てる間にやったかもしらんやん!二人とも死ぬんなんかありえへんもん。』と俺なりの理由を男に言った。
2006-04-29 22:29:00 -
194:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
「なるほどな…。ならばこれを見れば信じるしかあるまい!」 男はそう言うと自分の手の平を俺の前に差し出した。そこには昨日の俺の部屋の光景が映し出されていた。俺が部屋に入ってきた。そして、布団にくるまり眠りに着いた。ガイコツは俺のイスにじっと座っている。しばらくすると朝になったようで俺が起きた。ガイコツは俺が起きるまでずっとイスに座っていた…。俺の額を汗が流れる…。 「契約破棄をした時の事を覚えているな?命を頂くと書いてあっただろう?」 男は俺を見つめニヤリと笑った。《やばい。殺される…。》
2006-04-29 22:38:00 -
195:
名無しさん
しおり
2006-04-30 00:50:00 -
196:
名無しさん
うわめちゃめちゃ気になるやん
2006-04-30 16:51:00 -
197:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
俺はその場から急いで逃げ出したかった。だが殺されるという恐怖心のおかげで体がすくみ、動く事ができない。俺は目を閉じた。《もう終わりや。どうせなら痛みもなく殺してくれ。》だが、目を閉じてしばらくすると男は思いがけない話を始めた。 「小僧、まぁそう死に急ぐな。お前が契約破棄をする事など俺は解っていたぞ。人間という物は遅かれ早かれ必ず破棄をするのだ。」その言葉を聞き俺はうっすらと目を開けた。 「ここで一つ俺から提案があるのだが…楽しいゲームをしないか?小僧が勝てば契約破棄の事はなかった事にしてやろう。だが俺が勝てば今度はこそは小僧の命をもらおう。どうだ?」
2006-04-30 20:58:00 -
198:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
俺は死にたくなかった。必死になり男に詰め寄る。 『それってどんなゲームなん?勝ったら本間に死なんでいいん?』 すると男はまたニヤリと笑い俺の顔を覗き込みながら「なに、簡単なゲームだ。今から五時間の間小僧はしもべから逃げ回ればいい。俺は今からしもべに小僧を殺すように魔法をかけるのでな。しもべが人間を殺す時はどうするか知っているだろう?周りの人間には充分気をつける事だな。」 とおもしろそうに言った。「どうする?ゲームをするかしないかは小僧次第だぞ。さぁ決めてくれ。」 『わかった。ゲームする。やっぱ死にたくないし…』《五時間だけ逃げたらいいんやな。》俺は覚悟を決め答えた。
2006-04-30 21:10:00 -
199:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
「覚悟はできたようだな。ならばさっそく始めようか。小僧!これを持っていろ。この時計で五時間経てばゲームは終わりだ。」 男はそう言うと古い懐中時計を俺に差し出した。俺は黙ったまま懐中時計を受け取った。懐中時計を見るとすでに十分経っていた。 『えっ…これおかしいんやん。もう始まってるん?』まだスタートとも言っていないのに時計の針は進んでいた。すると男は 「こちらと魔界とでは少し時差があるのでな…。今から開始だ。その時計で今から五時間後に終了する。さぁ逃げろ!」 と言いガイコツに手をかざした。するとガイコツは起き上がり男の方を向いた。『あの小僧を殺すのだ。』男がガイコツにそう言うと『かしこまりました神様。あの小僧でございますね。私にお任せ下さいませ。』といい俺を見た。俺は急いで家を飛び出した。
2006-04-30 21:52:00 -
200:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
外は少し曇っていて寒かった。俺はどこにいけばいいのかもわからずに駅の方向へと走っていた。すると前に見覚えのある女が歩いていた。《もしかしてあれってカオリちゃうん?》俺は女を追い抜かして顔を見た。『やっぱりカオリやん!おはよ。今から学校行くん?』カオリの前で立ち止まり話かける。全力で走っていたので息はきれ、汗が流れる。「おはよ。てかノブユキ君どうしたん?そんなに急いで。学校遅刻しそうなん?」カオリは俺の様子をみて少し驚きながらそう言った。 『ちゃうねん!あんな…』俺が話始めたその時… 「あぶないっ!」 上から声がする。俺が上を見ると俺めがけて植木鉢が落ちてくる所だった!俺はとっさに横に逃げると、さっき立っていた場所にガチャンと植木鉢が落ちた。
2006-04-30 22:10:00 -
201:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
「すいませーん。大丈夫ですか?怪我してません?」落とした人が上から謝っている。 『当たってないから大丈夫やで。気付けてな。』 そう言いながら上を見ると男の人の横にガイコツがいた。こっちをみながら笑っている…。俺は無意識にカオリの手を引きその場から逃げた。《やばい。殺される所やった。どっか安全な所ないかな?外はやばい!》「ちょおノブユキ君!手痛い!いったいどうしたん?」パニックになっている俺にカオリが声をかける。《そーや!カオリの家に非難さしてもらおう!家の中やったら安全やろ!》そう思い… 『訳は後で話すからカオリの家に非難さしてくれへん?俺今命狙われてんねん!』と必死になって頼みこんだ。
2006-04-30 22:30:00 -
202:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
『おじゃましまーす。』 カオリはまったく訳が解らないといった顔をしていたがなんとか家に非難さしてくれた。カオリは一人暮らしをしているらしく、部屋は狭いワンルームだった。 「さぁ、命を狙われている訳を話してちょーだい。」部屋に入り鍵を閉めた後カオリは俺に言った。俺はガイコツの契約の話をカオリに話した。カオリを惚れさした事はいわなかったが…。
2006-04-30 22:38:00 -
203:
享楽 ◆MWWd7XAwZQ
カオリは俺が話終わるまで一言もしゃべらず俺の話を聞いていた。そして全て話終わった後カオリは口を開いた。「じゃあ五時間経てばノブユキ君は死なないでいいんだよね。後どれぐらい?」 俺は懐中時計をポケットから取り出した。すると、すでに一時間が経っていた。『後四時間やなぁ。』 「四時間かぁ。長いね。」カオリがそう言った時、カオリの家伝が鳴った。 「はい、アベです。はい。居ますよ。代わります?」俺をチラチラ見ながら電話をしている。少ししてカオリは受話器を手で押さえながら…「なんかノブユキ君の学校の西浦先生だって。」 と俺に受話器を手渡してきた。《なんで西浦がここにおるんわかるねん!おかしいやろ!》俺は受話器を手に取ると急いで電話を切った。
2006-04-30 23:01:00 -
204:
名無しさん
しおり
2006-05-01 00:06:00 -
205:
名無しさん
あ
2006-05-01 17:13:00 -
206:
名無しさん
カオリに殺されて死にました。 ‐‐‐END‐‐‐
2006-05-01 17:49:00