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レイコ後編

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  • 1:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    レイコの870のスレからの続きです。荒らし、偽物の方は、ご遠慮願いますm(__)m

    2005-09-15 06:26:00
  • 2:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    ズルズル
    何か引きずる音がする。
    後頭部に、鈍い痛みを感じた。こめかみがズキズキする。
    ズルズル
    意識が、ぼんやりと戻ってくる。重たいまぶたを、必死で開ける。

    2005-09-15 06:32:00
  • 3:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    ここが、自分の家のリビングだと分かった。
    そして、引きずられているのは僕で、両足を持っているのが義母だという事も。「気がついた?」
    義母が、不気味なほどの満面の笑みで僕を見下ろしている。

    2005-09-15 06:38:00
  • 4:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    僕は、何か言いたかったが、後頭部の痛みのせいで言葉が出てこなかった。
    義母が、僕の両足を離して上にかぶさってきた。
    「会いたかった。」
    義母は、僕にキスしてきた。

    2005-09-15 06:42:00
  • 5:

    名無しさん

    ァゲ?

    2005-09-15 06:43:00
  • 6:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    全身の毛が、立った。
    抵抗したかったが、手も、足も動かなかった。
    「もう、どこにも行かないでね。」
    義母が、僕に抱きつく。
    やめろ!僕は、かすれた声をやっと出した。

    2005-09-15 06:46:00
  • 7:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「だめよ、辞めないわ。あなたの、お父さんが帰って来るまで」
    義母は、僕の上で笑いながら言った。
    え?
    僕のシャツを脱がし、義母は自分も服を脱いだ。
    どういう事だ?僕は、声を絞りだした。

    2005-09-15 06:50:00
  • 8:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「あんたが、悪いのよ、あたしを捨ててあの女に走ったから!」
    義母は、裸で僕の上にまたがった。顔を歪め、話を続けた。

    2005-09-15 06:54:00
  • 9:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「本当に、悪い子。興信所に、頼んでよかったわ。友達の田舎に、行くってゆった日から怪しいと思って調べてもらってたのよ。案の定だったわ。毎日、毎日送られてくる写真を見て、私が、どんな気持ちだったか分かる?」

    2005-09-15 06:58:00
  • 10:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「本当に、悲しくて狂いそうだった。あんなに、あたしたち愛し合ったのに、そんな事実信じられなかった。でも、あたしは分かったの。」
    義母が、ニヤリと笑った。

    2005-09-15 07:02:00
  • 11:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「あの、女が、あなたを騙してたぶらかしてるんだって。あなたは、悪い魔法にかかってしまったんだって。あの女の気持ちの悪い力で。」
    狂っている。
    義母は、本当に壊れてしまった。

    2005-09-15 07:08:00
  • 12:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「だから、あたしはその魔法を解いてあげる。」
    上から、義母が僕に笑いかけた。
    「まだね、お父さんは、あたし達の事も、あの女の事も何も知らないのよ。」

    2005-09-15 07:11:00
  • 13:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    何をする気だ?僕は、尋ねた。嫌な予感がした。
    「お父さん、びっくりするでしょうね。息子が風俗嬢と同棲してた事知ったら。」
    くすくすと、おかしそうに義母が笑った。
    「そして、あたしとの関係を知ったらどうなるかしら?」

    2005-09-15 07:18:00
  • 14:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「お父さんね、今日、出張から帰って来るの。もうすぐ、家に着くわ。」
    僕は、嫌な汗が全身から出てくるのが分かった。
    「あの日から、あたしは、あなたが帰ってくるの、ずっと家で待ってたのよ。」

    2005-09-15 07:22:00
  • 15:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「今日、帰ってきた時は、すごくうれしかった。でも、まともに話聞いてくれないだろうと思ったから、手荒な事しちゃった。でも、大丈夫薬の効き目はあと一時間ぐらいだから。」

    2005-09-15 07:26:00
  • 16:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    義母は、今日家にいたのだ。僕が、家に上がった時は身を潜めていて、スキを見て僕を殴り、くすりを飲ませて、二階からリビングまで運んだのだろう。
    なんとなく、義母のしようとしてる事がわかってきた。

    2005-09-15 07:31:00
  • 17:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「お父さんに、あたし達が愛し合ってる所を見てもらいましょうね。」
    義母が、微笑んだ。目が、狂気に満ちていた。
    やめろ!僕は、手足を動かそうとしたが、無理だった。

    2005-09-15 07:35:00
  • 18:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「この現場を見たら、いくら、あなたが後で何を言おうと無駄でしょうね。」
    義母は、ケラケラと楽しそうに笑った。
    やめろ!
    「ザマアミロ!!あたしを、裏切った罰よ!」

    2005-09-15 07:40:00
  • 19:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    顔を、歪め、僕を見下ろす義母の顔は本当に気持ち悪かった。
    「やめてほしいの?」
    やめろ!
    「やめてくださいでしょ!」義母が、僕の頬を思い切り殴った。
    「やめてあげてもいいのよ。」

    2005-09-15 07:44:00
  • 20:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「あなたが、あの女と縁を切って、あたしのとこに戻ってくるならね。」
    ニヤリと義母が、笑い。狂気の目で、僕を見る。
    「あの女との事も、あたしとの事も言わないであげる。」

    2005-09-15 07:48:00
  • 21:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「あなたは、これから、一生あたしだけ愛するって、一生そばにいるって誓うなら、すべて黙っててあげるわ。」
    勝ち誇った様に、義母は、僕を見下ろしていた。

    2005-09-15 07:51:00
  • 22:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    いやだ!僕は、あんたといるのなんて!レイコを愛してる!おまえなんか、しぬほど嫌いだ!      僕は、精一杯声を出した

    2005-09-15 07:53:00
  • 23:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    義母の顔が、歪んだ。
    「そう!じゃあ。お父さんの帰りを待ちましょう。」 バタン
    その時、玄関からドアが開く音がした。

    2005-09-15 07:55:00
  • 24:

    名無しさん

    ?まりあのしおり?

    2005-09-15 08:52:00
  • 25:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    足音が、どんどん近づいてくる。
    義母は、僕の上にぴったりと重なった。あの、いつもの様に、嫌な笑顔をして。バタン
    リビングのドアが開いた。僕は、目を閉じた。

    2005-09-15 09:11:00
  • 26:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    もう、おしまいだ。
                                        「なんで?」
    義母の、声がする。
    「なんで、あんたがいるのよ!」

    2005-09-15 09:13:00
  • 27:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    僕は、目を開けた。
    「かわいそうな、おばさん。」
    そこには、父ではなく、レイコがいた。
    「おばさん、早く離れてあげれば?嫌がってるの分かんないの?」
    冷たい目をして、レイコが義母を見ている。

    2005-09-15 09:18:00
  • 28:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    意味不明な、絶叫をして、義母が頭をかきむしりだした。
    そして、レイコの方へ叫びながら突進して行った。
    壁へ押しつけ、義母は、レイコの首を絞めた。
    「殺してやる!!!」

    2005-09-15 09:23:00
  • 29:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    レイコは、抵抗もせず義母を冷たい目で見ていた。
    「死ね!!!」
    髪を振り乱した義母の姿は、とても汚く、哀れに見えた。
    「し…!うっぐ!」

    2005-09-15 09:28:00
  • 30:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    義母は、手を離して床に転がった。その一部始終を、レイコは、静かに見下ろしていた。
    義母は、苦しそうに胸をおさえている。
    「だめだ!レイコ!力を使うな!」

    2005-09-15 09:31:00
  • 31:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    声が、出た。
    レイコが、僕の方を見た。「いいの?こんな奴。死ねばいい。あんたを、ずっと苦しめてた。」
    義母は、丸くなり、苦しそう声をあげている。
    「いいから、やめて、レイコ。」

    2005-09-15 09:36:00
  • 32:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「分かった。」
    レイコは、義母の方を見た。義母の呼吸が、戻っていく。
    僕は、手足をなんとか、動かし、レイコのほうへよろよろとはっていった。
    「ほんと、あんたどんくさいんだから。」

    2005-09-15 09:40:00
  • 33:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    レイコが、僕の頭を抱き締めた。
    「ごめん。」
    また、レイコに助けられた。
    「…ゆるさない。」
    レイコの肩ごしに、義母が立ち上がったのが見えた。

    2005-09-15 09:44:00
  • 34:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「殺してやる!!」
    義母が、またレイコに飛びかかろうとした。
    ガン!!
                義母が、うつぶせに倒れた。頭からは血が流れ、見る見るうちにカーペットを赤くよごしていった。

    2005-09-15 09:49:00
  • 35:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    僕は、とっさにテーブルにあったガラスの灰皿で、思い切り義母を殴ったのだ。
    義母は、ぴくりとも動かなくなった。

    2005-09-15 09:52:00
  • 36:

    名無しさん

    2005-09-15 20:53:00
  • 37:

    ???

    しおり?

    2005-09-15 21:55:00
  • 38:

    名無しさん

    最初から読んでまつ?頑張ってくださぃ??

    2005-09-15 22:22:00
  • 39:

    名無しさん

    ?

    2005-09-16 03:24:00
  • 40:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    ザーンザーン
    波が、一定のリズムを刻む。ゆっくりと、夏の太陽が海に沈んでいく。世界が、オレンジ色に染まる。
    僕と、レイコは、砂浜に座り。ぼんやりと海を見ていた。

    2005-09-16 09:32:00
  • 41:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    こうしていると、今さっきまでの事が嘘の様だ。
    狂った義母。レイコに、襲いかかろうとした。
    灰皿でおもいきり殴った。僕は、義母を殺した。

    2005-09-16 09:37:00
  • 42:

    名無しさん

    ?まりあのしおり?

    2005-09-16 09:41:00
  • 43:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    レイコが、義母を見ながら呆然としてる僕を、その場から連れ出してくれた。
    家の前に停めていた車に乗り、レイコが車を走らせ海に来た。
    「ごめんね、レイコ。」

    2005-09-16 09:41:00
  • 44:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    家を出てから、二人ともずっと無言だった。沈黙を僕から破った。
    「恐かっただろ?」
    レイコは、無表情で答えた。
    「別に、恐かったのはあんたでしょ?」

    2005-09-16 09:44:00
  • 45:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「うん。助けてくれて、ありがとう。」
    僕は、義母を殴ってから手の震えが止まらなかった。ずっと、思い描いていた光景を目の前にして、僕は、うれしいとゆう感情より、自分が、殺したという、恐怖だけがあった。

    2005-09-16 09:49:00
  • 46:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    レイコが、僕の手を握ってきた。
    「あたしが、殺してあげたのに。なんで止めたの?」 顔を覗きこみながら僕に尋ねた。
    「これ以上、人を殺して欲しくなかったんだよ。」

    2005-09-16 09:55:00
  • 47:

    名無しさん

    あげ

    2005-09-16 11:46:00
  • 48:

    ???

    しおり??

    2005-09-16 16:28:00
  • 49:

    名無しさん

    >>2ー50

    2005-09-17 01:36:00
  • 50:

    名無しさん

    2005-09-17 01:37:00
  • 51:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    もう、レイコの力を人を殺す事になんか使って欲しくなかった。
    「これで、僕もレイコと同じだよ。」
    「ばかじゃない?」
    レイコは、少し笑った。

    2005-09-17 03:20:00
  • 52:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    これで、本当に僕は帰る家が無くなった。
    もう、後には引き帰せない。そう思った途端、言い表わせない淋しさが襲ってきた。
    僕は、レイコを抱き寄せた。

    2005-09-17 03:25:00
  • 53:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    レイコの体温が、僕に伝わってくる。
    「愛してるよ。」
    僕の胸に顔をうずめたまま、レイコは黙っていた。
    大丈夫だと思った。このぬくもりがあれば、僕は何があっても生きていける。

    2005-09-17 03:30:00
  • 54:

    名無しさん

    ?まりあのしおり?

    2005-09-17 03:31:00
  • 55:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    その日から僕達は、車であてもなく走って、町から町へ移動した。
    夜は、適当にラブホテルに泊まった。
    二人は、ずっと一緒だった。僕は、幸せだった。レイコも、よく笑っていた。

    2005-09-17 03:36:00
  • 56:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    思い付きで、いろんな場所に行った。ある日、レイコが遊園地に行った事がないと分かったので、行く事になった。

    2005-09-17 03:39:00
  • 57:

    名無しさん

    2005-09-17 05:51:00
  • 58:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    僕達は手をつなぎ、朝から晩まで遊園地ではしゃいだ。はたから見たら、普通のカップルに見えただろう。夕暮れ時、二人で海が見える観覧車に乗った。
    ゆっくりと、地上から離れ空へと上ってゆく。

    2005-09-17 08:24:00
  • 59:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    地上には、小さく見える町が広がり、ネオンの明かりでキラキラしている。
    「きれいだね。」
    レイコがつぶやいた。
    今日は、ずっと楽しそうに笑っていた。本当に普通の女の子みたいに。

    2005-09-17 08:30:00
  • 60:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    来てよかったと思った。レイコが、笑顔なら僕は幸せだった。
    「今日、楽しかったね。」
    「うん。」
    もうすぐ、てっぺんにつこうとしていた。
    「ありがとう。」

    2005-09-17 08:34:00
  • 61:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    レイコが微笑んだ。
    なんだか、その顔を見てたら胸が締め付けられた。
    「なんで、急にどうしたんだよ?」
    てっぺんに、着くとレイコからキスしてきた。
    「こうゆうの一回してみたかったの。」
    照れくさそうに、笑った。

    2005-09-17 08:38:00
  • 62:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「なんか、今日かわいいね。」
    僕が、そうゆうとレイコは耳をひっぱった。
    こんな、なんでもないやりとりが嬉しかった。
    こんな日々がずっと、続けばいい。レイコと二人でいれる生活が。

    2005-09-17 11:07:00
  • 63:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    しかし、二人でいれる時間は確実に終わりに向かっていた。
    遊園地に、行ったその日の夜。レイコに打ち明けられた。
    「薬が、もうないの。」

    2005-09-17 11:12:00
  • 64:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    ラブホの部屋で、ベットに二人とも横になっていた。僕の腕枕の中で、背を向けたままレイコは、話を続けた。
    「あたしね。病気なの。」

    2005-09-17 11:15:00
  • 65:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「もう、手術してもたすからないから、薬で痛みを止めてたの。」
    頭から、冷水をかけられた様に目が覚めた。

    一年程前に、体調がおかしくなり病院に行くと癌だと言われた。

    2005-09-17 11:19:00
  • 66:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    罰が、下されたと思った。手術を、しても見込みは無いと言われた。自宅療養を選んだ。仕事は、辞めろと言われたが続けた。
    死ぬ前に、自分の力を誰かの役に立てかった。

    2005-09-17 11:25:00
  • 67:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    僕らは、二人とも捜索願いが出ていた。
    殺人容疑で。
    義母の事があった、次の日ニュースで取り扱われていた。
    病院に、行けばすぐに捕まるだろう。

    2005-09-17 11:30:00
  • 68:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    僕は、捕まってもいいから病院に行くと言ったら、反対された。
    「いや、一緒にいれなくなるもん。」
    「でも、僕はレイコの体が大事なんだよ。」
    「大丈夫。こうしてれば。」

    2005-09-17 11:33:00
  • 69:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    レイコが、僕のほうを向いて抱きついてきた。
    「こうしてれば、大丈夫。」ぼくも、きつく細い体を抱いた。大丈夫じゃない事は分かっていた。レイコは、どんどん痩せていっていた。

    2005-09-17 11:36:00
  • 70:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    運転も、つらいのだろう。ホテルで、一日居る事が多くなった。レイコは、だるそうにずっと寝ていた。
    僕は、そんなレイコをずっと抱いているしか出来なかった。そんな、何も出来ない自分にいらついた。

    2005-09-17 11:41:00
  • 71:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    寝ていると、レイコは苦しそうにうなされ汗をかく。キレイな顔をゆがませ、苦痛に耐えている。
    声をかけると、大丈夫しか言わない。レイコは、絶対弱音を吐かなかった。
    僕が、病院に連れていこうとするからだ。

    2005-09-17 11:45:00
  • 72:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    日を、追うごとにレイコは、弱っていった。一日ホテルから出ない日々が続く。夜中、レイコが心配で僕は何度も起きるくせがついた。

    2005-09-17 11:48:00
  • 73:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    目の前で、自分の愛する人が、死に、向かっている。それは、本当に残酷な事だった。僕は、自分の無力さを今さら痛感した。
    何も、出来ない。レイコにしてやれる事が。

    2005-09-17 11:53:00
  • 74:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    レイコは、食事もほとんどとらなくなった。すぐに、吐いてしまうのだ。
    体力も落ちて、ベットの上で一日過ごす様になった。病院に行こうと、説得するが、がんとして行こうとしなかった。

    2005-09-17 11:56:00
  • 75:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    僕は、レイコが寝ている時、不安で、どうしようもなくて泣く日が増えた。
    そんな時、救急車を呼ぼうと思うのだが、レイコの言葉を思い出し辞めてしまう。           イッショニイレナクナル

    2005-09-17 12:01:00
  • 76:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    いや、違う。レイコの、望みだからじゃない。僕がレイコと離れたくないんだ。こんなに、レイコは苦しそうなのに、僕は自分のエゴで病院に連れていかないだけなんだ。

    2005-09-17 12:03:00
  • 77:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    最低だ。
    今の、レイコを目の前にして僕は思いを巡らせるだけで、何も出来なかった。
    でも、こんな僕にレイコはほほ笑みかけてくれる。
    僕が、心配しない様に。
    益々、心が痛んだ。

    2005-09-17 12:07:00
  • 78:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「星が、見たい。」
    ある日の朝、レイコが突然言いだした。
    「星?」
    「うん。」
    すっかり、頬がこけてしまった顔が、いつもより元気に見えた。
    「分かった。」

    2005-09-17 12:10:00
  • 79:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    『オリオン座は、冬の代表的な星座です。』
    キラキラと撲の頭の上で、星達が、光っている。
    機械的なアナウンスが、ここが、人工的な星空の下に居る事を教えている。

    2005-09-17 12:16:00
  • 80:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    体の事を考えるとあまり遠出は、出来なかったので、僕はプラネタリゥムにレイコを連れてきた。
    平日の昼間なので、館内は空いていて、僕ら二人だけだった。

    2005-09-17 12:20:00
  • 81:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    レイコは、嬉しげに天井いぱいの偽物の星を見上げている。
    「あ。北斗七星。」
    「ほんとだ。」
    本物の星では、ないけれどレイコが楽しそうなので僕は嬉しかった。

    2005-09-17 12:24:00
  • 82:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「あのね、あたしの育った島ね、星がすごくキレイなの。」
    天井を見上げながら、レイコは、話した。
    「なんにもいい思い出ないし、もう帰る事も出来ないけど、あの星空はもう一度見たかったなぁ。」

    2005-09-17 12:28:00
  • 83:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    胸が、締め付けられた。
    「そんな事言わないで。いつか、一緒に行こうよ。」 僕は、レイコの方を見て言った。レイコは、笑いながらうなづいた。
    「うん。」

    2005-09-17 12:31:00
  • 84:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    その日以来、レイコから外に出たいとゆう事はなかった。
    正確には、出れなくなったのだ。
    レイコの体は、本当に壊れていた。

    2005-09-17 12:33:00
  • 85:

    ユキ

    移動するのも、体がつらそうなので、連泊出来るラブホを探し、移った。
    トイレ以外の世話は、僕がする様になった。
    体を動かす事自体が、苦痛に見えた。僕に、相変わらず弱音は吐かなかった。

    2005-09-17 12:39:00
  • 86:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    しかし、相当な激痛と戦っている事は、見ていて分かった。
    寝ているレイコの息が、いつ止まるか分からない不安で、僕は、眠れなくなった。

    2005-09-17 12:45:00
  • 87:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    神様お願いします。レイコを死なせないでください。            毎日、祈った。                 届くはずのない、願い。

    2005-09-17 12:47:00
  • 88:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    不眠と看病疲れで、僕はどんどん精神的に追い詰められいった。
    だんだんと、レイコの顔を見るのがつらくなっていった。

    2005-09-17 12:52:00
  • 89:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    僕は、あの日何故自分があんな事をしたのか、分からない。

    静かに、寝息を立てているレイコの首に手をかけた。

    2005-09-17 12:55:00
  • 90:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    僕は、目を閉じ、手に力をいれた。

    「いいよ。そのまま殺して。」
                レイコの声で、僕は我にかえった。

    2005-09-17 12:58:00
  • 91:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    僕は、手を離した。
    「ご、ごめん。」
    何をしたんだ、僕は。
    ベットから離れようとすると、レイコが僕の手を握った。
    「ねえ、あたしの事愛してる?」

    2005-09-17 13:01:00
  • 92:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    僕をまっすぐにレイコが見ている。
    「愛してるよ。」
    僕は、すっかり細くなってしまったレイコを抱き上げた。

    2005-09-17 13:04:00
  • 93:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「世界で一番、誰よりもレイコを愛してる。」
    レイコは、力なく僕の腕の中にいた。
    「あいかわらず、そんな事よく言えるね。」
    少し、いつもみたいに意地悪く笑った。
    「じゃあ、あたしのお願い聞いてくれる?」

    2005-09-17 13:07:00
  • 94:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「いいよ。」
    今、僕に出来る事は全てしてあげたかった。なんでもゆって欲しかった。
    レイコは、笑いながらゆった。

    2005-09-17 13:09:00
  • 95:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「お願い。あたしを殺して。」
                            僕は、一瞬何を言われたか分からなかった。

    2005-09-17 13:11:00
  • 96:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「出来ない。」
    僕は、目をそらした。
    「お願い。」
    レイコを、見るとまっすぐに僕を見ていた。
    「お願い。最後のわがまま聞いて。」

    2005-09-17 13:14:00
  • 97:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「なんで?そんな事ゆうの?僕は、嫌だ!」
    僕は、子供がだだをこねる様にゆった。
    「あんたに、やってもらわなかったら、自分でしてしまうから。お願い。」

    2005-09-17 13:17:00
  • 98:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    レイコは、本気なんだろう。僕が、殺さなかったら、自殺するつもりなのだ。
    「お願い。」
    キレイな瞳は、僕を捕らえ離さない。
    「…分かった。」

    2005-09-17 13:21:00
  • 99:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「ありがとう。」
    レイコは、笑った。
    僕の両手を自分の首に回した。
    「ありがとう。あたしも、世界で、誰よりも愛してる。」           静かに、レイコは目を閉じた。

    2005-09-17 13:25:00
  • 100:

    白菜

    100?

    2005-09-17 13:27:00
  • 101:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    レイコの、最後のわがまま。ちゃんと聞くから。
    だから、もう楽になっていいんだよ。もう苦しくないんだよ。よく頑張ったね。愛してくれて、ありがとう。レイコ、愛してるよ。

    2005-09-17 13:28:00
  • 102:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    僕は、レイコに最後のキスをした。
                レイコが、微笑んだ。

    2005-09-17 13:31:00
  • 103:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

                                        「ご搭乗のお客様に、ご案内もうしあげます。機内はあと、五分程で目的地に到着致します。」
    機内アナウンスの声で、僕は目が覚めた。

    2005-09-17 14:20:00
  • 104:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    窓を、のぞくと下には、緑に囲まれた島と青い海が見えた。
    空港に着き、地図を開き、案内所で道を聞いた。
    外に出ると、十月なのに、強い太陽の光に驚いた。

    2005-09-17 14:25:00
  • 105:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    タクシーに乗り、目的地をゆう。
    「あんた。本土の人かい?」「はい。」
    独特のなまりの運転手に話し掛けられた。
    「向こうは、雨だったのかい?」

    2005-09-17 14:29:00
  • 106:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「いえ。」
    僕は、手に持っていた赤い傘を握りしめた。
    「そうかい。兄ちゃん裸の大将かぁ?」
    運転手は、がははと笑った。そんなやりとりをしていると、目的地に着いた。

    2005-09-17 14:32:00
  • 107:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「兄ちゃんも、神さんに会いにきたんか?」
    僕は、苦笑いをしてタクシーを降りた。
    この島、独特の造りの大きな民家の前に着き。僕は、表札を確認した。

    2005-09-17 14:36:00
  • 108:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    美波と、表札に書いていた。
    僕は、呼び鈴を鳴らした。すると、人の良さそうなおじさんが出て来た。
    「すいません。レイコ。美波レイコを覚えてますか?」

    2005-09-17 14:39:00
  • 109:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    おじさんは、そんな人間はここに居ないし、知らないと言った。
    「…そうですか。」
    僕は、丁寧にお礼を言い、その場を後にした。
                やっぱり、ここに来ても一緒だった。

    2005-09-17 14:43:00
  • 110:

    名無しさん

    まりあのしおり

    2005-09-17 15:07:00
  • 111:

    ◆WAKA/haTZI

    (´・Д・`)カナシイ

    2005-09-17 16:15:00
  • 112:

    コアラ

    泣ぃてしまった?

    2005-09-17 18:21:00
  • 113:

    ???

    しおり??

    2005-09-17 22:24:00
  • 114:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    着ていた長袖の袖をまくった。
    乾いた暑さが、僕を包んでいた。白い石の塀が並んだ民家の道を歩いていく。
    ここを、レイコも歩いていたんだろうか?

    2005-09-18 04:56:00
  • 115:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    今日、僕はレイコが住んでいた島に来た。
    少しの期待を、持って。
    でも、その期待は裏切られた。ここでも、レイコを覚えている人間はいなかった。
    二ヵ月前、レイコは、この世界から完全に消えた。

    2005-09-18 05:00:00
  • 116:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

                            二ヵ月前、レイコを、僕は殺した。

    2005-09-18 05:03:00
  • 117:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    リーンリーン      「…はい。」
    備え付けの電話からの、コール音で僕は目が覚めた。チェックアウトの時間を、知らせる電話だった。
    寝起きの、頭でここがラブホである事を認識した。

    2005-09-18 05:07:00
  • 118:

    名無しさん

    初ヵキ&リァlレタイム?本間1ニこの話大好きです?・ε・?完結までもぉちょL1ッぽL11ナど頑張ってくださL1??

    2005-09-18 05:10:00
  • 119:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    僕は、レイコを殺した後、泣き疲れて、いつのまにか寝てしまっていた。
    昨日の事を、鮮明に思い出してきた。
    「…!?」
    僕は、驚き、眠気が吹き飛んだ。

    2005-09-18 05:12:00
  • 120:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    昨日、抱き締めて眠ったはずのレイコの亡骸が居ないのだ。
    僕は、飛び起き、部屋中を探し回ったがどこにも姿が見えなかった。
    レイコ本人と、レイコの荷物が全て消えていた。

    2005-09-18 05:15:00
  • 121:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    僕は、とりあえずラブホを出てレイコを捜した。
    ラブホの周辺を、夜になるまで、捜したが、見つからなかった。
                次の朝、僕は途方に暮れながら、警察に行った。

    2005-09-18 05:19:00
  • 122:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「はぁ?君、警察をからかうのは辞めなさい。」
    「!?、え?」
    僕は、自首をしようと思って警察に来た。もしかしたら、レイコが先に来たかもしれないと思ったからだ。しかし、警官の態度は、僕の予想とは大きく違っていた。

    2005-09-18 05:25:00
  • 123:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    僕の話を聞いて、大あわてでどこかに電話していた警官が、電話を切ったあと僕にそういった。
    「君、妄想で大人を付き合わすんじゃない。早く家に帰りなさい!」
    僕は、とぼとぼと警察を後にした。

    2005-09-18 05:29:00
  • 124:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    僕に、殺人容疑はかかっていなかった。そんなはずがない、義母を殺した次の日、ニュースで見た。僕は、ずっと切っていた携帯の電源を入れ、家に電話をした。

    2005-09-18 05:33:00
  • 125:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「はい。あら、どうかしたの?」
    義母の声だった。
    「…生きてたのか?」
    「?、何ゆってるの?今日は、夕飯いるの?」
    僕は、電話を切った。
    どうゆう事だ?義母は、生きてる?

    2005-09-18 05:37:00
  • 126:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    そんなはずがない。あの時、義母は死んでいた。
    僕は、混乱し、その場に立ち尽くしていた。
    すると、メールの着信音が鳴った。知らないアドレスからだった。
    メールを読んだ。

    2005-09-18 05:41:00
  • 127:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「は?お前誰だ?」
    「!?え?」
    店長は、不思議そうな顔で僕を見ている。
    「子供は、こんな所来ずに一人でヌイとけよ。」
    僕は、必死で今までの事を店長に話した。
    「?お前、頭大丈夫か?俺は、お前なんか知らねぇし、レイコなんて従業員使った事もねぇよ。」

    2005-09-18 05:47:00
  • 128:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    本当に、僕を知らない目で店長は見ていた。
    「そんな…。」
    「ほら、帰った、帰った。あ!おい!」
    僕は、店長の声を無視して中に入り、エレベーターに乗った。

    2005-09-18 05:51:00
  • 129:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    三階に着き、僕は廊下の奥へ走った。赤い扉がそこにあった。僕は、扉を押した。
    「……。」
    中は、使われていないイスや、机などが無造作に置かれた倉庫だった。ほこりが舞い。くもの巣が張っていた。

    2005-09-18 05:58:00
  • 130:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「二度とくるんじゃねーぞ!」
    僕は、店長に首ねっこを押さえられ、店の外に出された。店長は、僕を振り返る事なく店に戻っていった。僕は、しばらく店の前で呆然と立っていた。

    2005-09-18 06:02:00
  • 131:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    ふらふらと、歩いていると携帯が鳴った。
                タカシからの着信だった。            「おー。お前今日の夜暇かぁ?ナンパでも行こうぜ。」
    いつも通り、元気なタカシの声が聞こえてきた。

    2005-09-18 06:05:00
  • 132:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「タカシ、刑務所から出てきたの?」
    「はぁ?おまえ、何ゆってんだよ?頭大丈夫?」
    もう、何が本当かが僕は分からなくなってきた。

    2005-09-18 06:09:00
  • 133:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「あら、おかえりなさい。夕飯いるの?」
    家に帰ると義母が、普通にいた。
    「どーしたの?変な顔して。早くご飯食べちゃいなさい。」
    義母は、そうゆうと台所に行った。ふと、リビングを見ると、カーペットのシミが無い事に気付いた。

    2005-09-18 06:30:00
  • 134:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「あれ?!」
    そして、リビングに、母さんの仏壇があった。
    「どうしたの?」
    「いや、仏壇が。」
    「なぁに?前からあるじゃない。」
    義母は、僕の食事を用意して、テーブルに並べた。

    2005-09-18 06:33:00
  • 135:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    僕の向かいに、義母が座った。テレビのお笑い番組を見て笑っている。僕の知っている義母と印象が全く異なっていた。
    「なあに?じろじろ見て。変な子ねぇ?ねぇ!彼女とか出来きた?」

    2005-09-18 06:38:00
  • 136:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「え…。」
    「その様子じゃ、いないみたいね。青春は、一度きりなんだから、頑張りなさいよ!」
    そうゆって、義母はケラケラ笑った。
    「ただいまー。」

    2005-09-18 06:41:00
  • 137:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    父さんが、帰ってきた。
    「おかえりなさい。」
    義母は、父に駆け寄り背広を脱がした。そんな事をしてるのを初めて見た。
    「おお、めずらしいな。家に居るの。最近、夜遊びしすぎだぞ。」
    そう言いながら父は、笑った。

    2005-09-18 06:45:00
  • 138:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「まぁ、いいじゃない。連絡は、絶対してくれるし。」
    「かあさんは、こいつに甘すぎるんだよ。」
    「はい、はい、気を付けます。」
    義母が、笑いながら僕に目配せをした。なんなんだろう、これは。

    2005-09-18 06:49:00
  • 139:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    深夜の、ファミレスは行き場のない人間の溜り場だ。僕と、タカシもその一人だ。
    「あーなんか、おもしろい事ねえねかなぁ。」
    タカシが、思い切りのびをした。
    「夏休みも、終わるしなぁ。」

    2005-09-18 06:53:00
  • 140:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「そうだね。」
    僕は、生返事をしてぼんやりと、ギャルの集団を見ていた。
    「なぁ。なんかお前元気なくない?」
    タカシが、顔を覗きこんできた。

    2005-09-18 06:55:00
  • 141:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「あ、お前。好きな女でも出来たんだろ?恋わずらいか?相談のるぜ?」
    タカシが、無邪気に笑った。恋わずらい?
    「あっ、当たりか?なんかわけありか?」
    その、瞬間。レイコの顔が思い浮かんだ。

    2005-09-18 07:00:00
  • 142:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    キレイな顔。かわいい笑顔。黒い長い髪。赤いワンピースがよく似合う。
    そして、最後のキスをした後の、微笑んだレイコの顔が目の前に浮かんだ。
    「おい!おい、お前どうしたんだよ!」

    2005-09-18 07:03:00
  • 143:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「え?何が?」
    「何がって…。」
    タカシが、心配そうな顔で僕を見ている。
    「おまえ、泣いてるじゃんか。」
    自分の頬を触ると、濡れている事に気付いた。

    2005-09-18 07:07:00
  • 144:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    悲しかった。
    僕は、笑い始めた。大きな声で。タカシは、びっくりした顔で僕を見ている。
    店にいる客もこっちを見ている。そんな事かまわなかった。

    2005-09-18 07:10:00
  • 145:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    タカシと、別れて僕は、一人深夜の町をぶらついた。あてもなく歩き、気が付くと、そこに辿り着いた。

    2005-09-18 07:12:00
  • 146:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    古ぼけたアパート。階段を登り、鍵が開いたままの部屋に入った。

    2005-09-18 07:13:00
  • 147:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    部屋は、家具が何も無く。がらんとしていた。
    カーテンの無い窓から、月明かりが入っていた。
    僕は、携帯を取出し、受信メールを開いた。
    あの日、届いたメールはレイコからだった。

    2005-09-18 07:17:00
  • 148:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    『この、メールを見る時、あたしは、あんたに殺された後だろうね。色々ごめんね。最後まで一緒にいてくれて、ありがとう。病気の事、言いだせなくてごめんね。あたしは、ずるいね。』

    2005-09-18 07:20:00
  • 149:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    『あたしは、あんたと死ぬ時まで一緒に居たかった。自分の死期が分かっていたのに、あんたがあたしを無くして、悲しい思いをするのが分かっていたのにね。あたしの、エゴであんたを振り回してしまった。』

    2005-09-18 07:24:00
  • 150:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    『あんたに、殺してもらわないと、あたしは、一緒にいたくて、死にたく無くなくて、迷惑ばかりかけてたと思う。そんなの嫌だった。あんたのつらそうな顔は、もう見たくなかったし、そんな顔させたくなかった。』

    2005-09-18 07:28:00
  • 151:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    『ごめんね、いつもわがままばかりで、最後まで、わがまま聞いてくれてありがとう。こんな、あたしを愛してくれてありがとう。一緒に居てくれてありがとう。あんたと、一緒に居た時間あたしは、本当に幸せだったよ。』

    2005-09-18 07:31:00
  • 152:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    『お礼に、あたしは最後に魔法をかけた。あんたが、あたしが居なくなった後でも幸せに暮らせる様に。だから、これからは、あたしの分も幸せに生きてね。さようなら。星を見に行く約束果たせなくてごめんね。』

    2005-09-18 07:36:00
  • 153:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    読みながら、また涙が溢れてきた。僕は、その場にしゃがみこんだ。
    シアワセイキテ

    レイコのメールにそうあったが、僕は、無理だと思った。

    2005-09-18 07:39:00
  • 154:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    レイコは、勘違いしている。
    この世界に、レイコがいない世界に僕が生きているとゆうだけで、僕には絶望しか残ってない。
    レイコがいない世界で、僕が、生きなければならないのは、苦痛でしかなかった。

    2005-09-18 07:45:00
  • 155:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

                レイコは、あの日から、消えてしまった。僕を、残して。

    2005-09-18 07:47:00
  • 156:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「兄ちゃん。食欲ないんか?細いんだから、いっぱい食べなさい。」
    気が付くと、民宿のおばちゃんが、そう言いながら、僕の前で笑っていた。
    「はい。」

    2005-09-18 07:50:00
  • 157:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「そう、そう、若くて色男なんだから、もっと明るくしときなさい。」
    ばんと、背中を叩かれ、ご飯が喉につまりそうになった。おばちゃんは、それを見てわらった。

    2005-09-18 07:53:00
  • 158:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    テーブルには、見たことは、あっても食べた事のない、島独特の郷土料理がたくさん並んでいる。
    ここの民宿の夕飯は、客が食堂に集まり食べる。
    お世辞にも、キレイとは、言えないこの施設だが、お世話してくれるおばちゃんが明るくて、居心地がよかった。

    2005-09-18 08:48:00
  • 159:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    民家をそのまま、使っているので、食堂といっても、単なる畳ばりの居間だった。
    そこに、僕と、四人家族と、老夫婦が、一緒にご飯を食べていた。
    四人家族の、兄弟はばたばたと走り回り、母親がそれを大きな声で叱っている。

    2005-09-18 08:53:00
  • 160:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    父親は、地酒でいい気分な様で、老夫婦のおじいちゃんとなごやかに飲んでいる。僕も、一杯すすめられ、断りきれず、いただいた。夕飯が終わり、おばちゃんが、蛇の革で出来た、三味線の様な楽器を弾きながら、歌を披露してくれた。

    2005-09-18 08:58:00
  • 161:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    この島独特の方言と、歌い方のおばちゃんの歌は、歌詞の意味は、分からなかったが、とてもせつなく、不思議な感じがした。
    歌が、終わり皆が拍手した。おばちゃんは、照れ臭そうに笑った。

    2005-09-18 09:02:00
  • 162:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    その日の、宴は盛り上がり、おばちゃんも一緒に、飲んで、上機嫌になっていた。僕も、結構飲まされた。宴が、終わり、風呂に入った後。縁側に居たおばちゃんに、僕は話しかけた。

    2005-09-18 09:06:00
  • 163:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「さっきの歌は、どんな意味の歌詞だったんですか?」
    おばちゃんは、さやえんどうのすじをむきながら、答えた。
    「あれはね、死んだ恋人に捧げた歌なんだよ。」

    2005-09-18 09:09:00
  • 164:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    僕は、ドキっとした。
    「昔から、伝わる歌なんだよ。悲しい歌だけど、きれいな歌だろう?」
    「はい。」
    「この島はね、昔から、魂が集まる所なんだよ。」
    おばちゃんは、昔話を語るみたいに話始めた。

    2005-09-18 09:13:00
  • 165:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「なんでも、神様が、この島を愛してくれてるらしい。神様が、愛した人間は不思議なチカラをもらえるらしいよ。この島に何人かいたみたいだ。」
    僕は、おばちゃんの横に座り話に聞き入った。

    2005-09-18 09:18:00
  • 166:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「それで、商売しとる人間もいるがね。わたしは、絶対そんなチカラいらん。」 「どうしてですか?」
    おばちゃんは、しわしわの顔で笑った。
    「そんなもんなくたって生きていけるからさ。」

    2005-09-18 09:21:00
  • 167:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「大きすぎるチカラは、災いを呼ぶんだ。チカラを持って産まれた人間が、幸せになったなんて、聞いたことない。」
    僕は、唇をぎゅっと結んだ。
    「人間が、幸せになるには、チカラはいらない。」

    2005-09-18 09:24:00
  • 168:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「じゃあ。どうしたら幸せになれるんですか?」
    おばちゃんに、尋ねた。
    「そりゃ。人間同士が愛し合えばいいんだ。」

    2005-09-18 09:27:00
  • 169:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「恋人、親子、友達、いろんな、愛があって私らは生きてる。一人で生きれる人間なんか、この世にいないからね。与え与えられてみんなが幸せになっていくんだよ。」

    2005-09-18 09:32:00
  • 170:

    コアラ

    しおり?

    2005-09-18 10:48:00
  • 171:

    しおり?

    2005-09-19 00:05:00
  • 172:

    さゆり

    ュキさんて女性デスか???

    2005-09-19 00:25:00
  • 173:

    名無しさん

    ゅきさんゎ女性?

    2005-09-19 00:25:00
  • 174:

    名無しさん

    ?

    2005-09-19 02:33:00
  • 175:

    名無しさん

    2005-09-19 06:07:00
  • 176:

    名無しさん

    2005-09-19 06:08:00
  • 177:

    ???

    しおり?

    2005-09-19 17:52:00
  • 178:

    ?みさき???

    カキコするのゎ初めてですけどぃつも見てぃて楽しみにしてまぁあす?完結してほしぃですッッ(?人??)これからも頑張って?さぃねェェ?????

    2005-09-19 21:24:00
  • 179:

    名無しさん

    まりあのしおり

    2005-09-19 21:59:00
  • 180:

    名無しさん

    ↑こいつどこでも書きすぎ

    2005-09-19 22:34:00
  • 181:

    名無しさん

    まりあのしおり

    2005-09-19 23:12:00
  • 182:

    名無しさん

    ↑しつこい

    2005-09-19 23:48:00
  • 183:

    名無しさん

    2005-09-20 06:30:00
  • 184:

    名無しさん

    ?

    2005-09-20 14:22:00
  • 185:

    名無しさん

    ?たぁのしおり?

    2005-09-20 15:26:00
  • 186:

    名無しさん

    鵡のしおり

    2005-09-20 17:54:00
  • 187:

    楽しみにしてます?

    2005-09-20 17:57:00
  • 188:

    名無しさん

    ?

    2005-09-20 22:14:00
  • 189:

    名無しさん

    夜遊びchにヒロミってハンネで同じレイコ書いてたのユキさん?

    2005-09-20 22:53:00
  • 190:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    後編も引き続き読んでくれている皆様????ありがとうございますm(__)mこうやって、長く書けたのも皆様のおかげです??????189さん?ばれましたねー???むこうは、死ぬとか、殺すとかが、書けなかったので???ここで?させてもらいました。??なんか、見つけてもらえて嬉しいです???

    2005-09-21 09:34:00
  • 191:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    青い空と、青い海が、境目が無いかの様に目の前に広がっている。そのキレイさに、僕は、ただ見とれてしまった。
    旅館から、一時間ほど歩き、森の中を抜けた岸壁に僕は、今立っている。

    2005-09-21 09:38:00
  • 192:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    下をのぞくと、吸い込まれそうな、青色の世界が広がっている。
    僕は、手に持っていた赤い傘を広げ、海に投げた。
    傘は、みるみる内に落下していき、赤い小さな点が海に出来た。

    2005-09-21 09:42:00
  • 193:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    それは、何かの目印の様に見えた。レイコの生きていた証、唯一の。
    二月前、レイコは、自分と自分の持ち物、関係した人間の僕以外の記憶と供に消えた。しかし、アパートに赤い傘が一本だけ残っていた。

    2005-09-21 09:47:00
  • 194:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    この、崖からレイコの両親は車ごと沈んだ。
    せめても、死んだ後くらいは、一緒にしてあげたかった。レイコのたった一つの形見の傘。骨の代わりに、僕は、ここに投げた。

    2005-09-21 09:51:00
  • 195:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    これで、レイコの生きていた証はすべてこの世から無くなった。赤い点を、見下ろしながら僕は、おばちゃんの言葉を思い出していた。

    2005-09-21 09:54:00
  • 196:

    名無しさん

    ?しおvノ?

    2005-09-21 19:54:00
  • 197:

    ?

    ?シォリ?

    2005-09-22 00:49:00
  • 198:

    美代

    感動した(>∪

    2005-09-22 04:26:00
  • 199:

    名無しさん

    ?

    2005-09-22 06:02:00
  • 200:

    名無しさん

    ????

    2005-09-22 06:16:00
  • 201:

    名無しさん

    ぇ、まだ完結してなぃょね??

    2005-09-22 06:45:00
  • 202:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    アイシアイサレテヒトハシアワセニナレル
                僕は、レイコと出会った事で幸せになれた。レイコは、僕と出会って少しでも幸せになれたのだろうか?

    2005-09-22 07:11:00
  • 203:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    僕が、この島に来た目的はすべて果たせた。
    明日、この島を出発する。夜、寝付けなかった僕は、なんとなく、庭に出た。
    外に出て驚いた。

    2005-09-22 07:17:00
  • 204:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    空は、今まで見た事もない数の星で、うめつくされていた。
    僕は、空を見上げ、その美しさに見とれてしまった。レイコとの約束の、星空を今僕は一人で見ている。

    2005-09-22 07:21:00
  • 205:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    果たせなかった約束。急に、胸が苦しくなった。
    レイコ、君がいなくなった世界で、僕は必死で君を捜したよ。朝起きる度に、レイコのいない世界が、夢じだったんじゃないかと、思うんだ。

    2005-09-22 07:26:00
  • 206:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    でも、現実は変わらない。レイコを、誰も知らない。まるで、はじめから存在しなかったかの様に。
    僕の記憶と、心の中には、レイコがちゃんと生きているのにね。

    2005-09-22 07:29:00
  • 207:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「会いたい。」
    僕は、声に出していた。
    「会いたい。会いたいよ。」レイコとは、二度と会えない現実。僕は、それが受け入れれなかった。
    僕は、その場にしゃがみ大声で泣いた。

    2005-09-22 07:33:00
  • 208:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    糸が切れたみたいに、僕はみっともなく泣き崩れた。島に来たら、レイコを知っている人が、もしかしたらいるかもしれないと微かな希望を、持っていたが、その想いは簡単に打ち砕かれた。

    2005-09-22 07:36:00
  • 209:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    レイコに、会えなくなってから、僕の想いはただ積もっていった。気持ちは、薄れるどころか、増すばかりだった。
    レイコに会いたい。
    それが、僕の叶わない望みだった。

    2005-09-22 07:41:00
  • 210:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    涙で、にじんだ夜空を見上げ、僕は祈った。
                お願いです、神様、もう一度だけレイコに逢わせて下さい。

    2005-09-22 07:44:00
  • 211:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    星が、キラキラと輝き僕を見下ろしている。
                「なんて顔してんのよ?」  ドクン
    僕の後ろから、声がした。振り返ると、庭の大きな木の下に誰か立っている。

    2005-09-22 07:48:00
  • 212:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    ドクンドクン
    僕の方に向かって歩いてくる。
    「まったく、ほんとに泣き虫なんだから。」
    ドクン
    しゃがみ込み、僕の涙を冷たい指でぬぐった。

    2005-09-22 07:51:00
  • 213:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「…レイコ。」
    レイコは、やさしく微笑んだ。僕は、抱き締めた。
    「レイコ、レイコ、逢いたかった。どこにいたんだよ。」
    レイコは、少し体を離し、僕の顔を見た。

    2005-09-22 07:55:00
  • 214:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「遠い所。」
    からかう様に、笑った。
    「もう、行かないで。僕のそばに居てくれよ。レイコが居ないと僕はだめなんだよ。」
    僕は、レイコにすがる様に言った。

    2005-09-22 08:00:00
  • 215:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    レイコは、首を横に振った「どうして?僕は、レイコの居ない世界には、耐えられないんだよ。」
    「そんな事、いっちゃだめよ。」
    僕の顔を、両手で包みながら、レイコは言った。

    2005-09-22 08:03:00
  • 216:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「あんたは、これからもこの世界で、生きなきゃだめ。」
    まっすぐに、僕を見ている。
    「じゃないと、あたし達が逢った意味が無くなる。約束して。」

    2005-09-22 08:06:00
  • 217:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「この世界で、必ず幸せになるって。」
    レイコは、真剣な目で僕を見ている。
    「それが、レイコの望みなの?」
    首を、縦にレイコは振った。

    2005-09-22 08:10:00
  • 218:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「わかった。」
    これ以上、わがままを言えないと分かった。
    「必ず、幸せになるよ。」
    レイコが、くしゃくしゃの笑顔になった。
    「ありがとう。」

    2005-09-22 08:13:00
  • 219:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    僕は、思い切りレイコを抱き締めた。
    「ごめんね。一緒に居れなくなって。」
    僕の胸に、顔をうずめレイコは、鼻声で続けた。
    「でも、大丈夫。あんたなら、絶対幸せになれるから。」

    2005-09-22 08:17:00
  • 220:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    僕は、何か喋ったら泣きそうだったので、黙っていた。レイコの体の感触を、覚えようと必死だった。もう、二度と抱ける事がないだろうから。
    「あたし、あんたに会えて幸せだったよ。ありがとう。幸せになってね。」

    2005-09-22 08:20:00
  • 221:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「さよなら。」
    レイコがキスをしてきた。僕は、目を閉じた。

    まぶたを、ゆっくりと開いた。レイコは、居なくなっていた。
    「さよなら。レイコ。」

    2005-09-22 08:24:00
  • 222:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    これが、永遠の別れだと分かった。
    「さよなら、レイコ。」
    僕の、頭上では星達がやさしく光っていた。

    2005-09-22 08:26:00
  • 223:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    レイコ、ありがとう。僕は、この世界で生きていくよ。君が、望むなら。
    君が、僕に教えてくれたんだ、人を愛する気持ちを。だから、僕は大丈夫。
    君が、いない世界で幸せになるから、だから、安心して。

    2005-09-22 08:30:00
  • 224:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    翌朝、荷造りを済ませて僕は、おばちゃんにお礼を言った。
    「あんた、いい顔になってるね。会いたい人に会えたんだね。よかったね。」
    僕は、びっくりした。

    2005-09-22 08:32:00
  • 225:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「昨日の夜、庭にいただろ?あの大きな木の所。あそこはね、この世界から居なくなった人と会える場所なんだよ。兄ちゃんは、運がよかったんだよ。誰でも会えるわけじゃないんだよ。」

    2005-09-22 08:36:00
  • 226:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    おばちゃんは、笑いながら僕の肩を力強くたたいた。
    「まぁ、頑張って幸せになりなさいよ。」
    僕は、よろけながら、笑った。
    「はい。」

    2005-09-22 08:39:00
  • 227:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    「…間もなく、機内が離陸致します。シートベルトの確認を皆様…」
    飛行機が、離陸し、窓から見える島がどんどん小さくなっていく。
    そして、景色が、青色に変わっていった。

    2005-09-22 08:46:00
  • 228:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

                レイコ完結

    2005-09-22 08:48:00
  • 229:

    名無しさん

    お疲れ様です?最後リアルタイムで読んでいました。大好きな小説なので最後まで読めて凄い嬉しいです?ほんまに話しに引き込まれてしまいましたぁ?

    2005-09-22 08:51:00
  • 230:

    名無しさん

    お疲れ様〜??素晴らしい????

    2005-09-22 08:52:00
  • 231:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    あとがきとして、主より読んで下さった皆様へ???            長い長い、『レイコ』が、やっと完結出来ました。
    これも、読んで下さった皆様のおかげですm(__)m途中、主の都合で大幅にカキコが、遅れてしまい本当に申し訳ありませんでした。

    2005-09-22 08:57:00
  • 232:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    それでも、カキコしてくれて、応援してくれた方々が???いてくれたおかげで、頑張れました。本当にありがとうございました。
    この話は、暗いし、不快に思われる表現もたぶんたくさんあったと思います。主が、『レイコ』で書きたかったのは、人と人のつながりなんです。

    2005-09-22 09:03:00
  • 233:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    どんな、状況に居ても誰かが、誰かを愛する事で人は、幸せになれると思うんです。主が、そうなので。
    きれい事かもしれないけれど、そうやって、生きたいんですね。僕や、レイコは、不幸だったけど、出会えた事で、それがチャラになったんだと思います。

    2005-09-22 09:09:00
  • 234:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    最後、僕はレイコを無くしてしまうけれど、僕の中でレイコは生き続けるんだと思います。最初は、レイコが死んだ所で終わろうとしてたんですが、僕に対する救いを書きたくなって、こんなに長くしてしまいました。

    2005-09-22 09:14:00
  • 235:

    星羅

    ょかった??
    映画になったらィィのに??また新作書く時ゎ教えて下サィ?ぉつかれさまでした?

    2005-09-22 09:29:00
  • 236:

    ゅか

    めっちゃぉもろぃ??感動したぁ?ここの小説?で?番好きな小説ゃったぁ???これカラも応援してます???頑張って?さぃ?

    2005-09-22 20:08:00
  • 237:

    名無しさん

    ほんとに?感動しました。「レイコ」大好きでずっとはじめから応援してました。ぉ疲れサマです&ありがとぅ(^-^)

    2005-09-22 21:08:00
  • 238:

    名無しさん

    お疲れ様です??
    スゴク切なかったヶド?めちぁ良かったです?また書くコトがあったら教えてください?絶対読みます???

    2005-09-22 23:59:00
  • 239:

    ?みさき???

    ぉ疲れサマですッッ?めちゃ?読みゃすくてょかったです?本間に???サンと一緒で映画?になったらぃぃと思ぃましたァァ?川???)?ュキさんゎまた新しぃ小説書くんですかぁぁあ?その時にゎぁたしも楽しみにして見たぃです????

    2005-09-23 02:08:00
  • 240:

    ユキ ◆owsZ6N97vY

    星羅さん?237さん?239さん?240さん?ゆかさん??みさきさん?ありがとうございます。こんな、つたない小説で感動したとか?主が、その言葉に感動しましたよ。映画とか????すごい、とんでもない事ですが、なったらすごい嬉しいですねー???

    2005-09-23 02:56:00
  • 241:

    ???

    完結?しちゃてる???
    お疲れサマです?レィコめちゃよかったです??またュキさんの小説ゎまた見たいのでまた書いて下さいネ?

    2005-09-23 17:41:00
  • 242:

    名無しさん

    2005-09-24 01:07:00
  • 243:

    名無しさん

    お疲れさま?

    2005-09-24 18:58:00
  • 244:

    名無しさん

    かなりハマリました。お疲れ様でした。

    2005-09-25 03:48:00
  • 245:

    名無しさん

    2005-09-27 15:07:00
  • 246:

    名無しさん

    (?・?≦)

    2005-10-09 14:58:00
  • 247:

    名無しさん

    お疲れ様☆

    2005-10-09 15:36:00
  • 248:
    2005-10-11 03:05:00
  • 249:

    名無しさん

    2006-01-08 01:06:00
  • 250:

    名無しさん

    素晴らしい?大好きこの小説?

    2006-01-08 02:01:00
  • 251:

    名無しさん

    2006-01-08 10:47:00
  • 252:

    名無しさん

    ?

    2006-01-08 11:12:00
  • 253:

    名無しさん

    2006-01-31 05:52:00
  • 254:

    名無しさん

    2006-01-31 17:55:00
  • 255:

    なつ

    ってかこれマジで映画になってほしい????

    2006-03-25 03:06:00
  • 256:

    名無しさん

    素晴らしいです 

    2006-03-25 03:48:00
  • 257:

    ユキ ◆BYasmdOvp.

    上げてくれてm(_ _)mだいぶ古い話なのに?ありがとうです?今、?レイコ?を加筆修正して、ホムペに載っけてます?見やすくなりましたので、よければ?来て下さい?魔法のiらんどで、?ユキノホームページ?とゆうまんまの(^0_0^)ホムペに載っけてます?他の小説も載せる気なので?よろしくですm(__)m

    2006-04-23 09:18:00
  • 258:

    名無しさん

    2006-06-14 04:30:00
  • 259:

    名無しさん

    あげ

    2007-02-15 20:04:00
  • 260:

    名無しさん

    読み終わた?文章スゴイ巧ぃ?

    2007-02-16 08:04:00
  • 261:

    名無しさん

    夜遊びでいろんな小説読んだけどずば抜けて面白かった!

    2007-02-16 12:14:00
  • 262:

    名無しさん

    ホームページ探したんやけど見付かれへん??誰か探せた方いてますか???

    2007-02-16 12:16:00
  • 263:

    名無しさん

    お疲れさまです??登場人物も無駄に多くなくて一人一人のキャラがしッかりしてるし文章力もあッてホンマに読み応えありました?

    2007-02-17 08:31:00
  • 264:

    名無しさん

    ハマりました?

    また新作期待してます?

    2007-02-21 23:00:00
  • 265:

    名無しさん

    今までで一番よかった?
    人を愛する事の大切さを知りました?

    めちゃくちゃすばらしかったです?感動?

    2007-02-26 11:50:00
  • 266:

    名無しさん

    レイコ不思議な力あるなら自分の病気も治せるやん

    2007-02-27 05:15:00
  • 267:

    名無しさん

    あげ?

    2007-03-04 10:18:00
  • 268:

    名無しさん


    すごく感動


    話の運びかたとか
    めちゃいいと思いました

    2007-03-06 02:11:00
  • 269:

    名無しさん

    略なってもた?
    とにかくみんなに
    よんでほしー?
    めちゃいい話

    2007-03-06 02:13:00
  • 270:

    名無しさん

    魔法のiランドで『ユキノホームページ』で検索したけど、作者の年齢13歳とか書いてるし明らかちゃうよなぁ?

    2007-03-06 05:39:00
  • 271:

    名無しさん

    これって実話じゃないですね?

    2007-03-06 05:55:00
  • 272:

    名無しさん

    今更初めて読んだけどとても素晴らしい。書いてくれてありがとう。一番良いです

    2007-03-07 08:59:00
  • 273:

    名無しさん

    かなりさいこ?????????

    レイコのモデルとなった女優だれかしりたい??

    2007-03-08 03:08:00
  • 274:

    名無しさん

    2007-03-16 00:32:00
  • 275:

    名無しさん

    めっちゃ泣けた??
    いい?書き方うまいし?
    普通に小説に
    してほしいくらい?

    2007-03-17 04:06:00
  • 276:

    ユキ

    お久しぶりです(^O^)
    なんか、上がっててビックリ(°□°;)
    捜してくれた方ありがとうございますm(_ _)m
    ユキ改めユキノの小説は、下記になります☆

    http:〃ip.tosp.co.jp/i.asp?I=usa_michiko
    新作も、載ってますのでo(`▽´)o
    『レイコ』
    は、消えてしまったので(T_T)
    一から、加筆修正して、毎日更新して行きますので(^O^)
    ヨロシクお願いしますm(_ _)m
    感想や、他スレでの、身に余るオホメの言葉本当に嬉しいです。
    ありがとうございますm(_ _)m

    2007-03-20 04:18:00
  • 277:

    名無しさん

    素晴らしい?

    2007-03-28 15:32:00
  • 278:

    最初から最後まで今日1日で読み終わりました?
    ホントに素晴らしいです?
    感動を有難うo(^-^)o
    これからも頑張って下さいね?

    2007-04-09 21:25:00
  • 279:

    名無しさん

    良かった?マジで良かった?小説読んだって感じ?主さんお疲れ様でした?

    2007-04-12 17:41:00
  • 280:

    名無しさん

    感動しました?

    2007-06-21 22:43:00
  • 281:

    ぴい

    レイコ凄い好きです?
    でも加筆修正をする前の(夜遊びでの)あの独特な
    雰囲気のレイコの文体や話しの持って行き方がよかったです?
    HPでのレイコも変わらず好きなんですが、一人の読者の意見です?

    ユキさんの小説大好きなんで応援してます☆

    2007-06-22 04:43:00
  • 282:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 283:

    宣伝うざい

    2007-06-24 13:54:00
  • 284:

    ユキ

    気を悪くされた方すいませんでした(T_T)

    2007-06-25 01:19:00
  • 285:

    ぴい

    ユキさんそちらもまた見に行きますねー(^O^)/

    2007-06-25 03:56:00
  • 286:

    宣伝ってべつにいーやん??このひとのスレッドやねんからさ?
    みにいきますね?

    2007-06-25 14:13:00
  • 287:

    名無しさん

    宣伝カキコ規約違反やから消され兼ねませんよ。

    2007-06-25 16:00:00
  • 288:

    名無しさん

    ほんまそれ

    2007-06-25 20:29:00
  • 289:

    名無しさん

    ほんまそれ

    2007-06-25 20:29:00
  • 290:

    名無しさん

    良かったです?

    2007-07-22 12:22:00
  • 291:

    名無しさん

    ゆきさんホムペもうなくなったの〜??

    2007-12-15 21:07:00
  • 292:

    アユミミ

    めっちゃよかった?

    2008-01-26 00:25:00
  • 293:

    ?ゅか?

    めっちゃおもろぃ?かなりハマりました???

    2008-01-27 03:43:00
  • 294:

    名無しさん



    2008-01-28 00:35:00
  • 295:

    名無しさん

    300ゲット( ^_^)人(^_^ )

    2008-01-28 18:35:00
  • 296:

    めぐ

    300はあたしぃ?残念?

    2008-02-14 22:21:00
  • 297:

    名無しさん

    かなり今更ながら初めて読みました。
    ビックリする位面白かったです??
    私の中で今まで読んだ携帯小説で一番でした?
    完結してくれてありがとう???

    2008-03-12 07:47:00
  • 298:

    名無しさん

    ??
    今日夕方から今までかかって全部読んだっ?
    感動〜?

    2008-05-11 22:50:00
  • 299:

    名無しさん

    ??
    今日夕方から今までかかって全部読んだっ?
    感動〜?

    2008-05-11 22:54:00
  • 300:

    名無しさん

    面白かった?ありがとう?

    2008-05-28 07:54:00
  • 301:

    名無しさん

    うわー良かったまぢで?

    2008-06-03 11:42:00
  • 302:

    名無しさん

    あげ

    2008-06-24 03:42:00
  • 303:

    名無しさん

    今更だけど全部読みました?めっちゃ良かったです?

    2008-08-27 08:29:00
  • 304:

    名無しさん

    読みました?

    2008-09-07 19:56:00
  • 305:

    名無しさん

    完結してくれてありがとう。とても良かった?

    2008-10-16 03:23:00
  • 306:

    名無しさん

    いま読み終わりました。
    大切なことを考えさせられました。
    ありがとうございました。

    2009-01-15 23:59:00
  • 307:

    名無しさん

    良い話しでした

    2009-01-16 12:11:00
  • 308:

    名無しさん

    今一気に読みました?
    これって実話ですか?
    私の友達にレイコさんによく似た子がいてる?

    2009-01-16 18:19:00
  • 309:

    名無しさん

    実話?

    2009-02-05 01:21:00
  • 310:

    名無しさん

    実話なわけないやろ?

    2009-02-05 11:30:00
  • 311:

    名無しさん

    オンリーユーのぱくりやん?

    2009-09-08 02:49:00
  • 312:

    名無しさん

    むちゃくちゃ良かった?

    2009-09-21 18:55:00
  • 313:

    名無しさん

    2011-02-12 07:49:00
  • 314:

    名無しさん

    貴女に合った業種、お店が見つかります☆

    2011-02-13 09:11:00
  • 315:

    名無しさん

    いや、まさか泣いてまうとは思いませんでした(笑)

    ほんまに、
    おもしろかったし感動しました。

    この小説から色々学んだ事もありました。

    本当にお疲れ様でした

    2011-02-16 23:34:00
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