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3Ldkの城・?
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1:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
?は、↓です。
http://bbs.yoasobiweb.com/test/mread.cgi/yomimono/1132987687/-52005-12-19 14:05:00 -
100:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
「強引なことして‥ごめんな。俺、なんか‥張り切りすぎたっ」
自分のマフラーを彼女の首に通して、彼は恥ずかしそうに目を伏せた。
毛糸に残っている‥わずかな体温。
花は、髪の毛をかきあげ‥彼にピアスを見せた。2005-12-22 12:28:00 -
101:
?チャン?
今初めヵラ一気に読んだょッッ??この小説めたスチなったァ???頑張ってねぇ?完結までずっとぉ供しますぅ?
2005-12-22 15:34:00 -
105:
密子
初めまして☆友達からこのサイトを教えてもらって今、読み終わりました。あまり長い感想はここでは好ましくないみたいですが、本当に面白かったので言わずにいられなくて書いちゃいました(>_
2005-12-23 01:50:00 -
106:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
チャンさん、密子さん、あと読んでくれてる方。本当にありがとうございます。
2005-12-23 15:38:00 -
107:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
花と千草が街でデートをしている頃、陽平は家に帰ってきた。暗い表情のまま、タンスの前に立つ。
カタン‥。
引き出しの奥を見て、彼は唇に力を入れた。
‥手元にある写真は、この1枚だけ。
離婚して、自分に残されたものは‥孤独と屈辱感。2005-12-23 15:52:00 -
108:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
写真立てを持つ手に、怒りがこもっていく。
陽平は、再度‥それを引き出しの奥にしまい込んだ。
そして、テーブル上にあるリモコンを手にし‥テレビをつける。
‥箱の中から流れてくる笑い声。
陽平は、表情を変えることなく‥それを眺めていた。2005-12-23 15:57:00 -
109:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
目とテレビの間に浮かび上がるのは、帰り際‥デートに繰り出した2人の後ろ姿。
陽平は、目を伏せて‥煙草をくわえた。百円ライターが灯す小さな炎が、そっと先端を燃やしていく。
“お前は、どうなんよ?”
白い煙を吐くと、同時に千草の台詞が頭の中に流れる。
陽平は、煙草をくわえたまま‥床に寝転んだ。2005-12-23 16:08:00 -
110:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
ため息をついて、まぶたを閉じる。
“陽平っ”
親鳥からの餌を待つ‥雛のように、純粋な目をする花。2005-12-23 16:12:00 -
111:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
“‥陽平”
彼女の涙は、幼い頃から‥ずっと見てきた。
流さないように‥こらえても、溢れ出す涙は頬を濡らしていく。
強がって‥人に見せたりしない涙を、俺の前では素直に流してた。2005-12-23 16:18:00 -
112:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
“また遊ぼうっ”
1度突き放した俺を、彼女は‥優しく受け入れてくれた。
その日から、俺は“幼なじみ”として‥花を守り続けることを決意する。
もう2度と‥中途半端な手は差し伸べないことを誓って。2005-12-23 16:25:00 -
113:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
恋愛感情なんか‥持つ必要はない。
その方が、絶対いい。
“幼なじみ”という関係は、何年経っても‥崩れたりはしないから。
下手に恋愛へと踏み込めば、きっと‥花は涙を見せたりしなくなる。
彼女の唯一の逃げ場として、俺は存在したいから。2005-12-23 16:30:00 -
114:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
“陽平、聞いて聞いて”
“陽平っ‥”
“もぉー!陽平のアホ!!”
部屋中に広がる白い煙を、彼はぼんやりと眺めていた。2005-12-23 16:40:00 -
115:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
嬉しそうに‥駆け寄ってくる姿。
今にも泣き出しそうな顔で‥名を呼ぶ声。
からかうと、彼女はいつも‥頬を膨らませて怒る。
「‥うるさい」2005-12-23 16:47:00 -
116:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
陽平は、煙草を灰皿に擦り付け‥目を閉じた。
だが、彼女の面影は‥まぶたの裏に焼き付いている。
陽平は、決意とは裏腹な感情に狂いかけていた。2005-12-23 16:50:00 -
117:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
「‥俺には、恋愛してる余裕なんか‥ないねん」
彼は、自分に言い聞かすかのように‥つぶやき続けた。
俺には、恋愛よりも‥せなあかんことがある。じゃなきゃ、ここに住み続けてる‥意味がない。
余計な感情を捨てるために、陽平は前髪をきつく掴み‥歯を食いしばっていた。2005-12-23 17:06:00 -
118:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
「おいしいっ!」
細長いスプーンを持ちながら、満足げにニカッと微笑む花。
「そんなんばっか食ってるから‥ブクブク太るんやでぇ、はなぶぅ」
彼女の笑顔をクスクスと笑いながら、千草はホットコーヒーを静かに飲む。
2人は、宝石店の近くにある‥飲食店に足を運んでいた。2005-12-23 17:16:00 -
119:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
テーブルの上には、先に平らげた料理の皿が‥数枚並んでいる。
「太ったら、ダイエットすればいい話やん」
生クリームをすくったスプーンを口に放り込み、花はツーンとした顔をした。
「じゃあ、今ダイエットせなあかんやん。パフェとか食ってる場合ちゃうで」
余裕を見せる彼女に、千草は皮肉を口にする。2005-12-23 17:27:00 -
120:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
「うるさい!」
ムゥっと口を尖らせ‥膨れる彼女。
コロコロと表情を変える彼女に、千草はケラケラを笑い出した。
花は、ブツブツと文句をこぼしながらも‥パフェを頬張っている。2005-12-23 17:37:00 -
121:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
「怒んなって、機嫌直せよっ。冗談やん」
視線がかち合うと、花は頬を膨らませて‥プィッと顔を背ける。
千草は、クシャッと笑顔を作り‥機嫌を取った。
彼女は、チラリと彼を見る。2005-12-23 17:56:00 -
122:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
「‥チーズケーキ」
にこやかに見つめてくる彼に、花は一言囁いた。
千草は、あごを乗せていたヒジを‥ガクッと倒した。
「まだ食う気!?」
「デザートは別腹やの!」2005-12-23 18:02:00 -
123:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
呆れ果てる千草を無視して、花は店員を呼ぶ。
ため息をつき‥コーヒーのお代わりを頼む彼を眺め、花は口元を緩ませた。
最近、こんな風に‥時間を楽しんだりしてなかったな。
千草とおったら、しんどい気持ちが‥少し楽になった。
憎まれ口を言い合いながら、花は千草の笑顔に癒されていく。2005-12-23 18:13:00 -
124:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
【つづく】
2005-12-23 18:15:00 -
126:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
129サン(TдT)読んでくれてありがとぅ!!今日は頑張って更新しますょ!!!!
2005-12-23 23:27:00 -
127:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
時計の針は、午後11時を表している。
2本の針を眺め、陽平は深く息を吐いた。
テレビの音さえも‥苛立ちを増していく。
彼は、荒々しく画面を黒くした。2005-12-23 23:35:00 -
129:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
「ただいまぁ」
長針が“3”にたどり着く頃、笑い声と共に帰宅する2人。陽平は、彼らを迎えることもなく‥手元にある新聞を開いた。
「あ、起きてたん?返事ないから、寝たんかと思った」
リビングのドアを開けた千草は、彼を見下ろし‥声をかけてくる。
陽平は、平然を装い‥軽く返事を交わす。2005-12-23 23:43:00 -
130:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
132サン
ありがとぅ(>д2005-12-23 23:44:00 -
131:
あゆみ
はじめて書き込みするケド、ずっと読んでるょ?読みやすくて、書き方がすごぃ情景が想像できるからハマってます?頑張ってね?
2005-12-24 00:08:00 -
132:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
上着を脱ぐ彼は、幸せそうに笑いかけてくる。
ざわめく‥胸。
陽平は、表情を曇らせた。
「ただいまっ」
夜風で赤く冷え切った頬に手を当て、花がリビングに入ってくる。2005-12-24 00:17:00 -
133:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
あゆみチャン(_
2005-12-24 00:20:00 -
134:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
相当‥楽しかったのだろう。2人は、勢いよく会話を続けている。
陽平の手は、新聞紙にシワを作っていく。
「あ、千草。これ‥ありがとう」
追い打ちをかけるかのように、花は首に巻いたマフラーを彼に手渡した。
その光景を眺める陽平は、ある物を目にし‥目が点になる。2005-12-24 00:26:00 -
135:
名無しさん
しおり
2005-12-24 00:34:00 -
136:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
モヤモヤとした感情が、背後から覆い被さってくる。
たった数時間で、こんなにも近くなって‥帰ってくるなんて。
微笑み合う2人を見つめ、陽平は冷や汗をかいた。
‥付き合ったん?
口には出せない質問が、頭の中をグルグルと回っていく。2005-12-24 00:40:00 -
137:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
139サン(>д
2005-12-24 00:41:00 -
138:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
‥30分後。
「ん?‥どうしたん?」
千草が体を暖めている頃、先に風呂から上がった花は‥コットンを化粧水で濡らしていた。
彼女は、いつもと変わらないジャージ姿で‥髪の毛をお団子に結いでいる。
しかし、どこか楽しげで‥明るい表情が目立っていた。2005-12-24 00:58:00 -
139:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
陽平は、表情を1つも変えずに‥彼女のスッピンを眺めている。
「‥何よ?‥肌荒れてる?」
手前にある鏡に顔を近づけ、花は不安げに問いかけた。
そんな彼女の態度に、陽平は目つきを鋭くする。2005-12-24 01:06:00 -
140:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
「似合ってるよ、ピアス」
刺々しく、皮肉を口にする。
「あ‥うん。‥ありがとう」
花は、耳に向けられる視線から逃れるかのように‥目を逸らした。2005-12-24 01:10:00 -
141:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
「楽しかった?デート」
気まずそうな彼女の振る舞いが、余計に苛立たせていく。
陽平は、無表情のまま‥質問を投げ続けた。
シーンと静まり返ったリビングでは、逃げ場など‥見つからない。
花は開き直り、彼を見た。2005-12-24 01:18:00 -
142:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
「なんやぁ?妬いてんのかぁ?」
彼女は、明るい口調で彼をからかった。ニカニカと歯を見せて、笑いかける。
しかし、視界に映るのは‥真面目な顔。
花は、言葉を失った。次第に、笑顔も乾いていく。2005-12-24 01:26:00 -
143:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
陽平は、鋭い視線で彼女の体を凍らせた。張り詰めた沈黙が、彼女の体に突き刺さっていく。
「マフラーまで借りて、えらい仲良ぉなったんやな」
囁かれる言葉は、彼女の不安を増していく。
「好きになった?千草のこと」2005-12-24 01:37:00 -
144:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
陽平は、震える唇に力を込めて‥問いかけた。
「そんなんじゃ‥」
花は、慌てて否定しようとした。だが、開きかけた唇を‥再び閉じる。
頭の中によぎった‥千草の笑顔。振り向かせようとする‥必死な姿。
花は、視線を落としていく。2005-12-24 01:52:00 -
145:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
戸惑う彼女の姿に、陽平の苛立ちは頂点へと達した。
次の瞬間、彼はテーブルの上にヒジを置き‥身を乗り出していく。
急な彼の行動に、花は驚いて‥動けない。2005-12-24 01:57:00 -
146:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
後頭部に触れる‥大きな手。
近づいてくる‥真剣な顔。
乾いた唇に重ねられた‥柔らかい感触。2005-12-24 02:00:00 -
147:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
‥彼の前髪が、左目を撫でていく。
花は、1度‥まばたきをした。
だが、思考回路は停止し‥何も浮かばない。
2005-12-24 02:07:00 -
148:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
閉じていた彼のまぶたは、ゆっくりと開いた。
そして、まばたきもせず‥静かに唇を離していく。
数センチ離れた距離から、陽平は彼女の顔を眺めた。
花は、一点を見つめたまま‥凍り付いている。
彼は視線を逸らし、リビングを後にした。2005-12-24 02:15:00 -
149:
ぁ?チャン
リァルタイム????初??カキコだぁ???頑張ってね??
2005-12-24 02:16:00 -
150:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
1人‥残された彼女は、呆然とする。
そして数秒後、右手の中指で‥そっと触れた部分をなぞった。
‥キス‥された?
2005-12-24 02:19:00