小説掲示板キミと毎日キスしたかったのスレッド詳細|夜遊びweb関西版

夜遊びweb掲示板 関西夜遊びweb掲示板 関西
エリア選択

夜遊び掲示板を検索する

スレッドタイトルを対象とした検索ができます。※スペースのあり、なしで検索結果は異なります。

掲示板リストメニュー

キミと毎日キスしたかった

スレッド内検索:
  • 1:

    緋恋

    なぁ…あんたと出逢って丁度一年たつんやな。
    今どうしてる?
    誰かと一緒にいるん?
    あたしの疑問もため息も全部
    毎日の中に沈んでいく。あんたと過ごした短い時間と一緒に

    2006-12-01 18:54:00
  • 2:

    緋恋

    11月、あたしは二年間思い続けた人に振られた。
    初めて自分から
    思いを告げた人だった。寒そうな細身の背中を抱きしめたくなる、そんな人。
    二年間バレないように見つめ続けた。
    でも、もうそれも終わり。

    2006-12-01 19:01:00
  • 3:

    緋恋

    あたしは毎日
    何故かとても焦っていた。体中がサミシイカナシイとちっぽけなあたしをますます小さくした。あんなに大好きなあの人に拒絶された……
    たかが恋愛。そう思い直そうとして馬鹿みたいにハシャいでた。

    2006-12-01 19:07:00
  • 4:

    緋恋

    そんな時、またお水のバイトを始めた。やる事がないよりある方がいい。
    どうせクリスマスとかなんの予定もないし…
    あっても働くほうがいい。
    働けばその分お金だけは貰える。

    2006-12-01 19:10:00
  • 5:

    緋恋

    仕事場のキャバクラは有名店。

    あ〜今日も混んでるわm(u_u;)m

    8時入りの2時上がりで丁度終わって一息ついた…
    その時電話がなった

    2006-12-01 19:13:00
  • 6:

    緋恋

    「柚奈、最近仕事でてきてるらしいやん。奢ったるし飲みにこい」
    知り合いのオーナーやった。そこのホストクラブに飲みに行く事に…
    内心そんな気分ちゃうわ…思ったけど一人になるのが寂しかった。

    2006-12-01 19:18:00
  • 7:

    緋恋

    「柚奈!久々やんけ〜」
    「ほんまやなあ」
    オーナーはうちにとって面倒くさい兄貴のような存在。
    最初は警戒していたけど妹みたいに可愛がってくれるオーナーに今では少し懐いていた。

    2006-12-01 19:21:00
  • 8:

    緋恋

    それから代わる代わるホストの子が挨拶しにきてくれたけどホストクラブが実は苦手でついツンツンしてしまう。

    みんな馴れ馴れしいなぁ〜〜…

    2006-12-01 19:25:00
  • 9:

    緋恋

    電話で呼び出されたオーナーがコートを着ながら
    「柚奈、俺でなあかんし行くわ。適当に飲んでて。」
    と慌ただしく店をでた。ええ〜一人とか嫌やあ…

    2006-12-01 19:28:00
  • 10:

    緋恋

    仕方ないので
    あたしは残った焼酎を飲み干して帰り支度を始めた。
    「もう帰らはるんですか??」

    その時は気づかなかった。予感もなかった。あたしの一番愛する人に出会ったて事に。

    2006-12-01 19:32:00
  • 11:

    緋恋

    「うん…オーナーも帰ったし。うちも帰るわ」
    そのホストくんは笑って
    「今暇やしおって下さいよ☆あっ迷惑ぢゃなかったら…」

    あたしは割と飲んだらイケイケゴーゴーなところがあって酔いが回ってきてたから言ってしまった
    「ぢゃあおるわ☆」

    2006-12-01 19:38:00
  • 12:

    緋恋

    新人みたいやけどあんまり馴れ馴れしくないし、きっちり敬語使えるし。。ええ子やなあ☆
    うちは犬っころみたいなそのホスくんをまじまじ見た。

    2006-12-01 19:42:00
  • 13:

    緋恋

    ちっこい背に犬顔。明るい伸ばし途中の猫っ毛。割とがっちりめで低い声。
    ……あたしどうせならガリガリ細身のイケメンがいいんやけど…とホスト苦手な割にそんな事を考えながら

    2006-12-01 20:23:00
  • 14:

    緋恋

    「なあ名前聞いてへんかったよな?」

    「本名?源氏?」

    「いやいや源氏やん」
    ………
    押し黙るホスくん

    2006-12-01 20:25:00
  • 15:

    緋恋

    …「…助」
    「え?何???」
    「……コロ助!!」
    「ころすけぇ!」
    笑ってしまった。変な源氏なよりはにかんだあんたが可愛くて。。

    2006-12-01 20:30:00
  • 16:

    緋恋

    「んな笑わなくていいぢゃないですか!」少し怒ったように困ったようにコロ助も笑う。あたしは酔いが回ってケラケラ笑う。……コロ助………
    うん、なんかぴったり。

    2006-12-01 20:33:00
  • 17:

    緋恋

    この日、確かに君と出会った。特別印象的な事もない、ロマンチックでもなんでもない出会い。でも確かに天国も地獄もその時始まった。
    何も気づかず私たちはその時笑っていた。。

    2006-12-01 20:36:00
  • 18:

    緋恋

    よんでくれた方ありがとう。初めてでつたないですが…
    また書きますのでよろしく?

    2006-12-01 20:38:00
  • 19:

    緋恋

    数日が過ぎた…
    あたしはバイト先の友達と何気ないお喋りをしてた。
    「なんか語る事ありすぎやな?」
    「柚奈の失恋話も聞かなあかんし今日は飲みやな!?」
    上がり後オーナーに行くわと電話をかけた。

    2006-12-01 20:53:00
  • 20:

    緋恋

    2時になった。
    友達は指名のお客さんがきていて
    「今日は長なるわ?ごめん?」とメールがきた。あたしはオーナーに電話した。

    2006-12-01 20:55:00
  • 21:

    緋恋

    「ごめん!今日キャンセル!」
    「なんでえ?」
    「友達こんいうてるし」
    「んなら一人できや!俺今店おるしお金心配しやんでいいから」…ほないこかな?

    2006-12-01 20:58:00
  • 22:

    緋恋

    ただ酒に弱いあたし……。
    店につくとオーナーが「こないだはすまんなあ」「今日俺店の女の子連れてきてるしここ座っとき」
    VIP席はオーナーが連れてきた女の子がいっぱい。
    ……盛り上がってるやん

    2006-12-01 21:01:00
  • 23:

    緋恋

    ………なんかまっすぐ帰るんが寂しくてよったけど余計さみしいわ…………
    あたしは焼酎飲みながら煙草を吸う。。うちって寂しい女…

    2006-12-01 21:03:00
  • 24:

    緋恋

    オーナーはオーナーで盛り上がってるしはよ帰って寝よ…
    その時「しけてるやん笑。おはよう」
    あっコロ助…
    うちはまだ酔いが回ってなくてつっけんどんに一言
    「おはよ…」

    2006-12-01 21:06:00
  • 25:

    緋恋

    コロ助はヘルプ椅子に座ると丁寧にテーブルを片付けて、水割りを作ってくれた。「おしぼりまだやん!?」とおしぼりも持ってきた。

    2006-12-01 21:08:00
  • 26:

    緋恋

    うちはオーナーに連れて来られてるだけやから客ちゃうし先輩ホストもほったらかしやのに律儀なコロ助…
    「ありがとう」

    2006-12-01 21:10:00
  • 27:

    緋恋

    それから盛り上がる店内でテキパキ動きつつあたしを構ってくれた。
    「いいよ。ほっといてくれて。笑一応オーナー口座やねんし」
    その言葉を遮って
    「俺と遊びに行くの嫌??」

    2006-12-01 21:14:00
  • 28:

    緋恋

    色かよ!!!
    心の中で突っ込んだ。あたしの心にコロ助に対する拒否反応が生まれた。
    「いいけど。(嫌やなあ)」
    あたしはいつもちぐはぐな事を言ってしまう。

    2006-12-01 21:17:00
  • 29:

    緋恋

    「酒好きやんな??BARすきてこないだ言ってたやん。俺いいとこ知ってんねん」
    とここは?それともここは?色々聞いてくるコロ助は一生懸命で可愛い。
    コロ助のいってる店の中に知ってる店があった。

    2006-12-01 21:23:00
  • 30:

    緋恋

    「そこ○○さんの店や☆最近言ってないから行く?」
    と言うと
    「いいわ」
    と何故かヘソ曲げてしまったコロ助。
    …まあいい言うならいいか…

    2006-12-01 21:25:00
  • 31:

    緋恋

    「柚奈ちゃんが知ってるとことか嫌や。」
    意味わからん。。
    「なんで?」
    「行った事ないようなとこ連れてきたいねん。いつもいってるとことか面白ないやん」
    メンドくさいなあ…またさっきの拒否反応がでてきた。素直に喜べない…ちょっとだけ嬉しい思ったような気がしたけどきっと気のせい……

    2006-12-01 21:31:00
  • 32:

    緋恋

    うちはコロの事を店に行っても避けるようになった。ホストに限らず男はいつも最初だけ…そう思ったから。ややこしくなりたくない、親しくなりたくない。他のホストみたいに当たり障り無い話で時間潰さしてくれたらそれでいい。

    2006-12-01 21:36:00
  • 33:

    名無しさん

    読みやすいです?頑張って?

    2006-12-01 21:38:00
  • 34:

    緋恋

    コロはあたしの事を色々聞いてくるし事あるごとに絡んでくる。他のホストは接客に必要な事しか聞かないのに。今思えばコロもなんて事ないありきたりな事を聞いてきていたのかもしれない。けどコロと話してると心を覗かれてるような見透かされているような不快感がした。…なんでかな。

    2006-12-01 21:41:00
  • 35:

    緋恋

    日に日にコロに対して表面上は隠していたけど嫌悪感が募った。
    自分でもわかってる。あたしは自分に興味や好意を持って接せられるのが嫌だ。
    でも別にコロに何言われたわけでもないのに自惚れ屋できしょい女やで…

    2006-12-01 21:48:00
  • 36:

    緋恋

    今までつらい恋をしてきた。この間振られた人も何年かぶりかにできた好きな人で二年間の片思いだった……
    あたしは恋の気配に怯えてたんだ。
    あの時は気づいてなかったけれど……

    2006-12-01 21:51:00
  • 37:

    緋恋

    12月23日。
    いつものようにオーナーと店に行き例の如くオーナーは帰っていった。
    すかさずコロが席にくる。
    「明日クリスマスやなあ」
    「せやな」
    「予定は?」

    2006-12-01 21:58:00
  • 38:

    緋恋

    「仕事やん!」あたしは答えた。クリスマスてなんでかキャバクラは忙しい…物悲しいことに笑
    あたしみたいな寂しい人が世の中にいっぱいいるんやな。

    2006-12-01 22:01:00
  • 39:

    緋恋

    「明日来いひん?」
    「クリスマスにホスクラなんて絶対嫌やわ笑」
    …寂しすぎやろ笑
    「いや…店来んでいいし」
    「?」

    2006-12-01 22:04:00
  • 40:

    緋恋

    コロがマジメな顔で言った
    「俺ケーキ買っとくし、店くんの嫌やったら店下来てくれたら持ってく!」
    「絶対来んて!」
    「柚奈甘いもんすきやろ?」

    2006-12-01 22:08:00
  • 41:

    緋恋

    好きやけど好きやけど…なんで??

    そんな事してもらってもな……
    あたしはきっぱり
    「こおへん」
    「買っとくから。来んくてもいい。気い変わったらきたらいーし」とコロ

    2006-12-01 22:11:00
  • 42:

    緋恋

    12月24日クリスマスイブ。バイト先はレギュラー陣の休みが目立つ中大盛況…
    みんな彼氏とクリスマスか…
    同じく、お客さんに時計買って貰うねん☆とかいって休んでる友達からメール…時計の写メでも送ってきたか?笑

    2006-12-01 22:16:00
  • 43:

    緋恋


    ……しょーがない奴やなあ笑

    2006-12-01 22:20:00
  • 44:

    緋恋

    あたしは友達に付き合う事にして“了解“とメールを返信した。
    行かへんいうてたのに…まあいいか♪
    あたしはまたしてもほろ酔いでいけいけゴーゴーな感じだった

    2006-12-01 22:23:00
  • 45:

    名無しさん

    読んでます?がんばってくださぃ?

    2006-12-01 22:27:00
  • 46:

    緋恋

    オーナーに今日べっぴん連れてくわと電話。仕事上がって迎えに来た友達と店へ。ほんまに寒い日やった。 うちのべっぴんの友達にハシャぐオーナー。出前頼んでささやかなクリスマスパーティー…

    2006-12-01 22:27:00
  • 47:

    緋恋

    …ん、コロは?
    今日は早い時間から忙しそう。コロもばたばたしてて話さなかった。あたしも久々に友達とワイワイするのが楽しくて気にしてなかった。
    また例の如く出ていくオーナー。いつもと違って名残惜しそうに…べっぴん効果やな笑

    2006-12-01 22:32:00
  • 48:

    緋恋

    オーナーが帰って少しもしんうちに友達が気持ち悪い言い出した。うちも途中から友達が無理してるんかな??思てたから「チェックで」(払ってないけど笑)
    「ごめんなあ」
    「いいって☆」

    2006-12-01 22:35:00
  • 49:

    緋恋

    いちもくさんにコロが飛んできた。
    「どしたん?もう帰んの?」
    「友達が気分悪なってもて…空気悪いしとりあ出て落ち着いたら帰るわ」
    コロはなんかキョドってた。後ろで鳴り始めるシャンパンコール…

    2006-12-01 22:39:00
  • 50:

    緋恋

    「ありがとう。大丈夫やからいって☆シャンパンコールやで」
    コロは「とりあ出しとく」て一万だした。
    「いや、いいでって(おごりやん)」
    「タク代」

    2006-12-01 22:43:00
  • 51:

    緋恋

    「ちょっ…」
    返す間もなくコロはシャンパンコールに走ってった…なんか悪いな…ケーキ買ってくれててんかな?
    友達が心配そうに
    「約束しててんろ?いたら?」と言う

    2006-12-01 22:46:00
  • 52:

    緋恋

    「約束してへんから☆空気悪いしはよでた方がいいわぁ」
    きっとどうせケーキなんてない。昨日来ないって言ったから。月並みな言葉だけれど期待しなければ裏切られる事はない。
    今思い返すとね、あの時素直に喜べるあたしでありたかった。

    2006-12-01 22:51:00
  • 53:

    緋恋

    けどそれが答えだと思ってたのもあの時のせいいっぱいのあたし。そうやって一生懸命だったから。傷つきたくなくて
    傷つけたくなくて

    2006-12-01 22:55:00
  • 54:

    名無しさん

    更新早いし読みやすい。
    頑張って!

    2006-12-01 22:58:00
  • 55:

    緋恋

    それからコロと会う事もなく新しい年が来た。胸には確かに溶け残った何かみたいにちょっとだけひっかかっていたけれど。あたしコロの携帯番号だって知らない。

    2006-12-01 23:02:00
  • 56:

    緋恋

    そこの店ではメイン以外番号交換しちゃいけなかった。
    そんなの関係ないけど避けてた。距離を縮めるのも離すのもなんだかとても面倒臭くて…

    2006-12-01 23:07:00
  • 57:

    緋恋

    追わなければ逃げられる事もないし
    逃げなければ追われる事もない。
    あたしはとりあえず惨めな思いだけはしたくない。

    2006-12-01 23:09:00
  • 58:

    緋恋

    でもなんでかな?
    楽したくて傷つきたくなくてそう思ってるはずなのに
    そう思い続ける事がなんだかとても疲れる………
    けど新しい一歩ってどうやって踏み出せばいいの?

    2006-12-01 23:13:00
  • 59:

    緋恋

    ………………………本当の事なんて誰になら言えるん?……………………………

    2006-12-01 23:15:00
  • 60:

    緋恋

    あーどうでもいいやっ仕事仕事♪
    結果がお金なりなんらかの形で現れるものは簡単にあたしに答えをくれる。

    2006-12-01 23:19:00
  • 61:

    緋恋

    電話が鳴る
    「あけおめ?オーナー」…いつものようにオーナーと店に行く。この日の出来事があたしをいい方へ悪い方へ変えていく。

    2006-12-01 23:22:00
  • 62:

    緋恋

    この日事がなければあたしはあの時のままだったかも。
    あんたとキスする事も付き合う事も

    こんな思いも全部
    なかったかもしれへんな

    2006-12-01 23:25:00
  • 63:

    緋恋

    和やかに飲んでたはずだった…
    いつもと違うのは普段飲まないオーナーが結構酔っていた事。「蕎麦食べよっ蕎麦☆年明け蕎麦笑」
    「なんやねん、それ」

    2006-12-01 23:28:00
  • 64:

    緋恋

    店は正月休み開けで賑わっていた。
    連続で続くシャンパンコール
    …お年玉効果?
    …とうちはつまらない事を考えて「ナイな」と一人で受けていた…きも…

    2006-12-01 23:30:00
  • 65:

    緋恋

    「うるさいし蕎麦、事務所で食べよか?」
    「うん☆」
    あたしらはすぐ近くの事務所へ…
    「あ〜うるかさった」

    2006-12-01 23:32:00
  • 66:

    緋恋

    もともとオーナーとは茶飲み友達みたいなもんで
    付き合いも三年くらいになる。すっかりオーナーに懐いていた。
    「柚奈、相変わらずの肩こりやな〜」

    2006-12-01 23:36:00
  • 67:

    緋恋

    「せやろ?凝りすぎて頭痛が酷いねん」
    「もんだるわ」
    オーナーは肩もみがうまい笑。
    ……………………………………けど???

    2006-12-01 23:38:00
  • 68:

    緋恋

    急に押し倒された。オーナーはあたしのデニムをストッキングごと脱がすと
    パンツの上からアソコを触った
    「嫌やて!!!」
    酔いが一気にひいていった…

    2006-12-01 23:42:00
  • 69:

    緋恋

    指がパンツの横から入ってくる
    不覚にもちょっと喘いでしまったけど
    ものすごく嫌やった。ジタバタしたけど無駄…これやから男は嫌や。ろくな事がない。
    「離してや!!」

    2006-12-01 23:45:00
  • 70:

    緋恋

    「これが一番ストレス解消なるし体ほぐれんねん☆」
    その瞬間あたしは切れた。
    オーナーを蹴っ飛ばし「嫌や!辞めて!触んな!」
    とか大声で喚いた気がする。大泣きしながら。

    2006-12-01 23:48:00
  • 71:

    緋恋

    男て最悪やな…
    自分が悪くてもそんな優しい声だして守りにはいるんやな。あたしの心をものすごい速さで何かが覆う。暗い暗い冷たい何かが…

    2006-12-01 23:56:00
  • 72:

    緋恋

    オーナーはまるでさっきの事なんて知らないみたいに泣くあたしをあやす。
    あたしも阿呆やなあ…うかうかしとったで。
    あたしは苦々しくいった「頭沸いてんちゃうか」
    オーナーにそしてあたしに

    2006-12-02 00:00:00
  • 73:

    緋恋

    その時オーナーの携帯が鳴る
    「蕎麦来ましたけど」「事務所…」
    言いかけたオーナーに店で食べるといって先に事務所をでた。

    2006-12-02 00:03:00
  • 74:

    緋恋

    ぽつんとほんまにぽつんと世界にあたし一人だけのような気がしながら蕎麦をすすった。横で同じように蕎麦をすすっているオーナーをみて世界にあたし一人でよかったのに…と思った。一瞬だけだけど。

    2006-12-02 00:07:00
  • 75:

    緋恋

    蕎麦を食べ終えると言葉もなくオーナーは店を出ていった。あたしはなんだかぴくりとも動けないでいた…

    2006-12-02 00:09:00
  • 76:

    緋恋

    店をぼんやりと見回す。もう店の子はほとんど顔なじみだ。違う卓のホストくんがちょいちょいと手招きした。
    多分店がいっぱいやって放置なってたから気を使ってくれたんだ。

    2006-12-02 00:14:00
  • 77:

    緋恋

    その子のお客さんにも悪いし帰らな……と思うものの、一人で店出るのも怖かった。お客さん、すごくいい子で嫌がりもせずニコニコいっぱい話しかけてくれた…
    「おす☆」背中をたたかれてビクッと振り返る。…コロや…

    2006-12-02 00:18:00
  • 78:

    緋恋

    コロ…ベロベロやん笑
    オーナーと来た時から連続で鳴ってたシャンパンコールはコロのお客さんみたいやった。
    あたしは話しながらタバコを出した。。…ないわ
    「こおてくるわ☆」

    2006-12-02 00:21:00
  • 79:

    緋恋

    席をたつとコロが
    「俺行くわ!☆」と立った。
    「いいって!お客さんいるやん!!!!」
    「いいって俺自分のも買いたいし、さっきからトイレで吐いてんねん。すぐやしちょっと行ってくる」
    …いってもた

    2006-12-02 00:25:00
  • 80:

    緋恋

    ほんまに何分もせんうちにコロが帰ってきた。はい☆とコンビニ袋ごと渡されて受け取った。……なんか重い??
    中には………

    2006-12-02 00:28:00
  • 81:

    緋恋

    煙草と…………
    コンビニのケーキが入ってた。
    「こないだ渡せへんかったから」
    「ごめん…」
    「ほんまに…なんでコンビニのケーキやねん。」「俺甘いもんとか嫌いやけど地元にいっこ食える店があってそこの買ってきててんで。」

    2006-12-02 00:32:00
  • 82:

    緋恋

    「ごめん………」
    ううん、ありがとお…
    苦しかった。さっきまであたしの心を冷たく冷たくしていたものが剥がれてゆく……さっきな心がこの冷たいもんに覆われいくときは不快やったけど平気やってんで。今かわりにあったかいもんが満たしていく。
    なんか胸が痛い、苦しい…

    2006-12-02 00:37:00
  • 83:

    緋恋

    コメント下さったかたありがとお?絶対最後まで書きます?更新遅れたりするかもしれないですけど?またみて下さいね。

    2006-12-02 00:40:00
  • 84:

    緋恋

    営業終了を告げるマイクのアナウンスと共に店内の電気がつく。 明るい所で見たらホストも客もボロボロ笑 コロがあたしの所に来る。 「お客さんは?」 「もう送りいった☆」あたしは気付いたらコロの袖を掴んでた。

    2006-12-02 03:02:00
  • 85:

    緋恋

    「今日一緒に帰ろ?」
    コロがびっくりした顔した      「ちょっ柚奈それはまずいて…」 
    「何が?」  
    「だってオーナー……あ〜…」

    2006-12-02 03:08:00
  • 86:

    緋恋

    「俺は嬉しいけど笑」
    先輩ホスが送り出しからぞろぞろ戻ってくる。…やば!最後や。とりあえずでんと…
    外にでて太陽が眩しくてうけた
    「俺ミーティングあるから柚奈、そこの喫茶で待ってて」

    2006-12-02 03:12:00
  • 87:

    緋恋

    あたしはホットミルクをスプーンで意味無くかき混ぜる。
    痛かったな…うち…
    ほんま迷惑かけてしまったわ。別に今一緒にいてくれるなら、あそこにおった誰でもそのへんの兄ちゃんでもだれでもよかった
    でもコロは絶対来てくれる思ってた。思ってたかな??
    いや、思ってたなあたしは。男に無駄てわかってる頼み事はせん。あたしは卑怯や

    2006-12-02 03:19:00
  • 88:

    緋恋

    そんな事考えてるうちにコロが来た。
    うちらは近くのラブホテルに行った。
    ほんまになんでもない話しをした。
    一緒に眠った。

    2006-12-02 03:22:00
  • 89:

    緋恋

    ちゅーもした。
    そのまま……………………                   なんてことはなかった笑
    コロはまだぴちぴちの19歳。やりたい盛りやろうけど。
    嫌ていうたら何もしなかった。
    別にやってもよかったけどややこしくなるのが嫌やった。

    2006-12-02 03:27:00
  • 90:

    緋恋

    うちらは普通にバイバイして、それぞれの家路についた。
    別れ際に
               今更番号を交換した。

    2006-12-02 03:32:00
  • 91:

    緋恋

    あたしは決めていた……絶対期待しないでおこうって
    こんな事特別な事でもなんでもない。
    だからうちらはこのまま店で会ったら話したりする…それだけ。求めないでおこう。今日はほんとにありがとお。それだけの事

    2006-12-02 03:36:00
  • 92:

    緋恋

    着信が何回かあった全部ブチった。
               叶わない恋におぼれて夢から冷めなくても Letgo 我が儘でもいい ただキミの愛が ここに欲しいよ                 着信コロ………

    2006-12-02 03:41:00
  • 93:

    緋恋

    どうしよう…とろかな…
    なんかうろたえてるんがダサい気がしてでた
    …はい。                あっさりうちらは明日会うことになった。待ち合わせは9時半

    2006-12-02 03:44:00
  • 94:

    緋恋

    朝から飲み屋街に来るのも変な感じやな…          朝の街は完璧に昼の人が暮らすべく機能していた。あたしはこないだの喫茶でまたホットミルク…
    ほんまに来るんかな…張り切って用意して朝からでてきた癖にあたしは少し来なければいいのにと思っていた。

    2006-12-02 03:49:00
  • 95:

    緋恋

    一時間待ち合わせの時間が過ぎた。
    連絡はない           ほらな、期待しんくてよかった…アホらし、帰ろ〜とっ                      チクチク胸が痛んだ。
    ほんとは会いたくてきたんやもんな

    2006-12-02 03:55:00
  • 96:

    緋恋

    携帯がなる
    あっコロや
    タイミングよすぎやろ…………
    「ごめん!まだ営業してんねん!鬼シャンパンおりてて!あと30分以上かかるようやったらブチってそっちいくわ。」                 帰れへんようになった…けどうちあん時嬉しくてしゃあなかったなあ

    2006-12-02 04:00:00
  • 97:

    緋恋

    またこないだのラブホかあ……
    まあうち実家やし
    コロは店泊やし
    無難よなあ。                コロがうちをじっとみる…     「何?」       「俺らどうする?」

    2006-12-02 04:06:00
  • 98:

    緋恋

    どうするて何が…
    また心を何かが覆い始めた。あたしはどうにもなりたくないねん。このままがいいねん。
    「気にしてんの?別にこないだのことならいいで。無理に付き合ってくれてありがとお☆犬に噛まれた思といて」
    「俺、、手ぇ出したやんか」       「なんもしてないやん」 「なんでそんなんいうねん」          「手ぇ出してたとしても考えてくれんでいいよって☆」

    2006-12-02 04:13:00
  • 99:

    緋恋

    水掛論が続いた…
    そろそろイライラしてきたうちは行った
    も〜どうでもいいわ  「じゃあ付き合う?」
    …………はぁ〜と溜め息のコロ

    2006-12-02 04:17:00
  • 100:

    名無しさん

    叶わない恋に溺れてもこのまま夢から覚めたくないcan't let go
    ですょ

    2006-12-02 04:17:00
  • 101:

    緋恋

    水掛論が続いた…
    そろそろイライラしてきたうちは言った
    も〜どうでもいいわ  「じゃあ付き合う?」
    …………はぁ〜と溜め息のコロ

    2006-12-02 04:17:00
  • 102:

    緋恋

    なんなんもう愛想つきたんかよっ!?

    コロはじっとあたしを見て言った
    「なんで柚奈が言うねん………………………付き合って」
    「…うん」

    2006-12-02 04:21:00
  • 103:

    緋恋

    あたしの負けや
    この瞬間、恋に落ちた。今まで張ってた意地が全部なんの意味もなくなった。
    あたしはコロに抱かれた。出会って2ヶ月もたってなかったけど長い道のりだったような気がした。
    すぐ眠りこけてしまったコロは余りにも無防備でずっと前から一緒にいたような気持ちにさせた。

    2006-12-02 04:29:00
  • 104:

    緋恋

    この時ハッピーエンドならよかった。けどあたしの毎日もあんたの毎日も今も続いてる。
    1月11日…この日からうちらは恋人になった。
    あたしは何も気づかなかったけどあんたにはこれからが見えてたんかな?

    2006-12-02 04:36:00
  • 105:

    緋恋

    101さん、ご指摘どうもです?

    2006-12-02 04:38:00
  • 106:

    名無しさん

    1月11日わたし誕生日??

    2006-12-02 05:12:00
  • 107:

    名無しさん

    ↑だから??

    2006-12-02 07:06:00
  • 108:

    緋恋

    それからコロの色んな部分を知っていった。親がいないこと。少年院からでてすぐ店で働きだして店泊している事。
    あたしは店に行かなくなった。
    オーナーにはつき合いだしたことは黙っていた…

    2006-12-02 12:54:00
  • 109:

    緋恋

    いつのまにか

    コロ とは
    呼ばなくなっていた。コロの名前は一留。

    2006-12-02 12:57:00
  • 110:

    緋恋

    時間を見つけて会った。営業終わりに近くまで迎えにいって安いホテルを家のようにして過ごした。
    それからあたしは

    一留の闇の部分を覗いていく事になる…

    2006-12-02 13:01:00
  • 111:

    緋恋

    あたしの知っている一留は犬っころみたいで、子供っぽい…けどどこか陰のある優しい一留。
    一緒にいるときの一留とホストとしての一留は全然違う人みたいだった。

    2006-12-02 13:05:00
  • 112:

    緋恋

    「先月は始めたばっかやし給料全然なかったけど今月売上100はあるし、俺部屋借りるわ!」
    「うん♪」
    一留のエースはこないだシャンパン卸しまくってた若い子…あの子そんなにお金あるんかな??

    2006-12-02 13:10:00
  • 113:

    緋恋

    一留は俗にいうオラ営だった。一緒にいる間もひっきりなしに携帯がなる。
    「柚奈、しぃ〜な…もしもしお前こないだなんで来おへんかってん!!もうお前みたいな約束守らん奴いらんしな!」
    プチっと電話を切る。……なんか怖い。

    2006-12-02 13:15:00
  • 114:

    緋恋

    また掛かってくる…
    女の子が必死にごめん!ごめん!て誤り続けんのが聞こえた。
    「お前今日店拉致やからな。覚えとけよ。あと言い訳考えてから電話してこい。もう今日営業まで電話でんから」
    聞きたくない…あたしは布団に潜り込んだ……

    2006-12-02 13:20:00
  • 115:

    緋恋

    「柚〜奈何すねてんねん〜」
    一留はまた優しい一留になる。簡単なスイッチで切り替わるみたいに……
    拗ねてない…拗ねてるだけならどんなにいいかと思った。
    あたしは思った……

    2006-12-02 13:25:00
  • 116:

    緋恋


    いつかあたしにもそんな風に

    冷たい一留になるん?

    2006-12-02 13:26:00
  • 117:

    緋恋

    一留はあたしの考えている事を見透かしたみたいに言った
    「柚〜奈…コイツはな、こういうのが好きやねん。」
    その時の一留の表情は感情をどこかに置いてきたみたいな、      笑ってるけど冷たい、顔の形が笑っているだけの笑顔。
    携帯が鳴る…

    2006-12-02 13:33:00
  • 118:

    緋恋

    「ほらな☆もうかかってきたわ。まあ出えへんけど…」

    こういうのが好き…確かに一理あるかもしれない。けど…
    その日のキスは唇が触れるのも少し怖かった

    2006-12-02 13:38:00
  • 119:

    緋恋

    あたしの勝手なイメージで一留は純粋で明るくてちょっと馬鹿な優しい子だと思っていた。。。
    一留はあたしが思っていたよりずっと頭が良い。
    女の扱いがうまい
    無邪気に振る舞うのがうまい。

    2006-12-02 13:45:00
  • 120:

    緋恋

    あたしの肌と心と本能で予感していた

    コノヒトハ アブナイ
    でももう遅い…
    あたしはもう一留と一留と過ごした時間が大切になっていた

    2006-12-02 13:50:00
  • 121:

    緋恋

    だってあの日
    初めて一留と眠ったあの日
    あたしは一留に確かに救いあげられた。
    悲しくていじけてた毎日から。

    2006-12-02 13:54:00
  • 122:

    緋恋

    誰でもいいと思ったなんて嘘。
    本当は一留と一緒にいたいと思ってた。
    腕と指は正直に
    あんたの袖を引っ張ったもんね

    2006-12-02 13:56:00
  • 123:

    緋恋

    きっと離れた方がいい
    けど無理な話
    あたしは隣の一留の肩に頭を寄せた。
    一留はあたしの肩を何も言わずにぎゅっと抱いた。
    大事なものみたいに

    2006-12-02 14:02:00
  • 124:

    緋恋


    これが幸せな時の記憶

    目が合う度にキスしてた幸せな時間

    2006-12-02 14:04:00
  • 125:

    緋恋

    コメントくれた人ありがとう?途中改行とか失敗して若干読みにくい所もありますが…??
    107さん?1月11日は単にゾロメなんでくけました笑誕生日?もうすぐですね?

    2006-12-02 14:12:00
  • 126:

    名無しさん

    一留ってなんて読むんですか??

    2006-12-02 14:54:00
  • 127:

    緋恋

    説明不足でした?
    一留です
    ちなみに柚奈です?一留くんは昔幼稚園一緒の男の子の名前をもらいました?

    2006-12-02 17:30:00
  • 128:

    緋恋

    冬休みがあけ学校が始まり慌ただしく前より会えなくなった
    一留は仕事終わりと起きた時、出勤前に電話してくる
    営業中も酔っ払ってかけてくる事があった。飲むと機嫌が良いとき悪い時の差が激しい……酒乱なんかな??

    2006-12-02 17:36:00
  • 129:

    緋恋

    その日も朝方電話が鳴った。あたしは電話の音で寝ていてもすぐ目が覚めるようになっていた…
    確か6時前
    「柚奈〜ぁぁ〜」
    …酔っ払いや……
    眠くて頭がぼんやりしつつも酔っ払い特有のあんまり意味のない話をウン、ウンと聞く

    2006-12-02 17:41:00
  • 130:

    緋恋

    「あっやばい!行かな…」
    そして最後に
    「あいつ(一留のエース)今日も未収やねんなあ。」と呟いてあたしにお休みを言って電話を切った。あたしはなんとなく嫌な予感がした。……エースて確か前見た子やんなあ??

    2006-12-02 17:47:00
  • 131:

    緋恋

    あたしと一留は喧嘩が増えた。一留は先月の給料なんて雀の涙ほどで食費も前借りや従業員に借りて賄っていた。
    あたしの出費も増えた。
    このまま生活が安定しいひんかったら
    うちらどおなるんかな…

    2006-12-02 17:55:00
  • 132:

    緋恋


    悪い予感っていうのは何故か当たるもんゃねんな

    そん時もうあんたは……………

    2006-12-03 16:38:00
  • 133:

    緋恋

    オーナーには隠し続けていたし連絡もとらなくなっていた。
    オーナーはあたし達が付き合ってる事を知ったって、きっと何も言わないし、しない。わかってたけど一留が気にするので黙っていた

    2006-12-03 16:44:00
  • 134:

    ルナ

    更新楽しみ?

    2006-12-04 00:08:00
  • 135:

    緋恋

    ありがとう?今から更新します

    2006-12-04 04:31:00
  • 136:

    緋恋

    不安が募っていく…一留がホストだからとかじゃなくて、あたしは恋に臆病になっていた。
    どんどん一留が好きになる。
    なのになぜか失う事を考えてしまう。

    2006-12-04 04:40:00
  • 137:

    緋恋

    けど一留に会うとき不安を振り払って行ったし、一緒の時は不安なんて感じなかった。

    「俺のどこがすき?」「…ない?笑」
    「冷たっ?」

    2006-12-04 04:57:00
  • 138:

    緋恋

    「柚奈?お前な〜」
    「嘘やって〜笑」

    うちはあんたの
    好きなものを見た時や自分の好きな友達の話するときほんまに子供みたいにキラキラした目するとこがすき。でかい口がすき。声がすき。寝てるとくっついてきて、うちが離れたら無意識に探してるとこがすき。

    2006-12-04 05:04:00
  • 139:

    緋恋

    うちの話聞いてないようで聞いてるとこがすき。甘え上手なとこがすき。

    そんなん言えへんよ。照れくさくて…
    それにあたしがあんたの事そんなに大好きて知られたくない。

    2006-12-04 05:09:00
  • 140:

    緋恋


    知られたら一留があたしに興味なくなるようなきがするねん…………離れてく気がするねん

    それが怖い…………

    2006-12-04 05:14:00
  • 141:

    緋恋

    一留は街でも手を繋いだりしてくれた。スーパーにお弁当を買いに行った。貧乏なうちらの晩御飯。一留が唐突にハシャぐ
    「今夜はカレ〜?」
    「はぁ???」

    2006-12-04 05:19:00
  • 142:

    緋恋

    一留はなんかへらって笑った。
    「そういうのしたくない???」
    「ほな、鍋買わな?」
    「先、部屋やろ〜笑」

    2006-12-04 05:23:00
  • 143:

    緋恋

    一留はうちの手をずっと握ってた。
    あたしはそんなほのぼのした時間がこそばゆくて嬉しくて…
    早くそうなればいいって強く強く思った。

    一留の部屋でカレーを作る、、、そんなたわいない事がその時のあたしの小さな夢

    2006-12-04 05:32:00
  • 144:

    緋恋

    うちらが丸一日一緒にいれるのは日曜日だけ。平日もあたしが学校があるから
    たまにサボったりして週3くらいで会った。

    2006-12-04 05:41:00
  • 145:

    緋恋

    サボったら一留は怒るけど。。

    寒い寒い夜、
    あたしは朝方から店から脱走した一留を迎えに行った。

    2006-12-04 05:46:00
  • 146:

    緋恋

    会うのが4日ぶりくらいで会った瞬間
    「なんか懐かしいな」って
    笑った。
    タクシーのおっちゃんもニコニコして
    「仲良しやなあ」てゆって来るほど無邪気にじゃれ合った。

    2006-12-04 05:51:00
  • 147:

    緋恋

    タクシー内に響く着信音。
    「柚奈…しぃ〜やで……ああ。店おんで今屋上おるけど…」

    …相変わらずしらこいなぁ…
    「はっ…ちゃうしな。んなんゆってへんやんけ。とりあ店戻る」

    2006-12-04 05:58:00
  • 148:

    緋恋

    ……「…なんかもめた?」
    「俺のエースな、未収回収ちょっとだるそうやねん…さっきもあたしが風俗行ったら言いねんろとか言い出して…」
    …なんとなく危なそうな予感はしてた
    「とりあえずこれ以上は未収は辞めときや?」

    2006-12-04 06:05:00
  • 149:

    緋恋

    「いやまだいけるやろぉ〜」
    「は?あの子もう80くらいいってるやん!!!これ以上やめてや…怖いわ」
    …もし未収が飛ばれたら給料どころかマイナスになる…
    あたしは一留の生活がはやく落ちついて欲しかった

    2006-12-04 06:10:00
  • 150:

    緋恋

    一留はしばらく考えてた。
    「未収にせんでどやって売上あげんねん?もし飛ばれても住所も親も知ってるし大丈夫や☆あ〜ぁほんまアイツ、つべこべ言わず頼むし風俗言ってくれ!」

    「一留………」
    あたしは無邪気に、まるで明日晴れたらいいのにな☆みたいな感じで言ってのけた一留を前にして、少し足が震えた。

    2006-12-04 06:22:00
  • 151:

    緋恋


    その日は、今までにないくらいの大喧嘩になる………

    2006-12-04 06:27:00
  • 152:

    るる?

    見てます?すごい気になります?がんばってください??

    2006-12-05 00:01:00
  • 153:

    緋恋

    ありがとうございます??あたし自身こういう形で文章をかくのが初めてなので? なんかこれでいいのか悩みながらで、面白いかとか伝わってるかとかわからないので応援嬉しい…励みになります??アドバイスとかあればそれもお願いします?なんし未熟者なんで…

    2006-12-05 23:48:00
  • 154:

    緋恋

    今から更新します?

    2006-12-05 23:52:00
  • 155:

    緋恋

    いつも来るホテル…一留と初めてきた時からずっとここを家みたいに使ってた。笑けるな、こんな場所でこんな安っぽい部屋なのに
    二人してここにいたら帰ってきたみたいな気持ちになる。

    2006-12-05 23:55:00
  • 156:

    緋恋

    スーツをベッドに脱ぎ捨ててお風呂に入る一留。「スーツかけといてぇ〜〜」
    一留は綺麗好きだ。
    スーツをハンガーに掛けながら思う
    さっきの一留の無邪気な顔………

    2006-12-06 00:03:00
  • 157:

    緋恋

    それがホストの仕事かもしれん………けどあのエースの女の子はあんたと同じ19歳なんやてな…

    仕事かもしれへん
    けど同じ年の女の子に体売れて平気でいえるん………
    あんたには女兄弟もいるて言うてたやん…

    2006-12-06 00:08:00
  • 158:

    緋恋



    何も思わへんの??

    2006-12-06 00:10:00
  • 159:

    緋恋

    バスルームから水音がしてる。あたしはそれを聞きながら

    2006-12-06 00:15:00
  • 160:

    緋恋

    胸がザワザワした。「柚奈〜?洗顔料とって〜」
    扉を開けると満面の笑みの一留
    「えっち??」
    「あほ…?」

    2006-12-06 00:19:00
  • 161:

    緋恋

    犬っころみたいで
    ガキっぽくて
    可愛くて心配で抱き締めたくて抱きしめて欲しい…そんないつもの一留。
    「みんとってぇ?」
    子憎たらしく笑ってるいつもの…その時感じていた胸騒ぎは今思うと一留に対する恐れだった…

    2006-12-06 00:36:00
  • 162:

    緋恋

    胸騒ぎが止まらない。ザワザワザワザワ…
    あたしはホテルの冷蔵庫からビールをだして開けた。
    …モルツしかないゎ
    プシュッ…ごくごくと一気にに半分くらい飲み干す。止んではまた湧き上がって消えていくビールの泡。なんだかあたしの不安みたい

    2006-12-06 00:43:00
  • 163:

    緋恋

    一缶丁度飲み干した時、一留はバスタオルを腰に巻いただけの格好で出て来てあたしの横に座る。
    二人掛けのラブソファだけど二人座ると狭い。
    ラブホテル特有の変な絨毯みたいな柄。あたしはそれを見ながら言う
    「狭いわ笑」

    2006-12-06 00:53:00
  • 164:

    緋恋

    一留の指が頬にかかる。恐る恐る見上げた一留の目は優しかった。
    唇が近づく。
    …………………
    「酒くさっ??」

    2006-12-06 01:01:00
  • 165:

    緋恋

    一留は仕事以外でアルコール類は飲まない。……というか飲めない。あたしはというとお酒は友達☆ようはただの酒飲み。
    「お前いつの間に飲んでん??俺もう酒の匂い嗅ぎたないわあ〜」
    とか言いつつあたしの唇にチュッと軽くキスをした。
    「やっぱ酒くさ笑?」

    2006-12-06 01:06:00
  • 166:

    緋恋

    「じゃあ辞めたら?」あたしは今までそんな事大して思ってなかったのに不意に口をついた。
    …でもそうしたらこんな思いしなくていい。あんな冷たい顔の一留見なくてもいい………
    「まだ始めたとこやし未収も回収しなあかんし…生活落ち着くまでもう少し時間かかるなあ」
    ……そんなんいつよ

    2006-12-06 01:12:00
  • 167:

    緋恋

    一留のお金が無くなってからホテル代とか、会う時にかかるお金はあたしがだすようになっていた。
    店泊している一留と実家のあたし。
    厳しい家なので実家に男をあげるなんてできなかった。
    うちらはいる居場所がない

    2006-12-06 01:20:00
  • 168:

    緋恋

    ホテルに行くにしても満喫に行くにしても
    落ち着ける場所がないうちらが、一緒にいるには何かしらお金がかかる。

    あたしはお水でバイトをしてたけどあまり夜出る事ができないから大した金額じゃなかった。

    2006-12-06 01:29:00
  • 169:

    緋恋

    あたしがお金を出すのを一留が嫌がるから会うのも控えめにしようと話し合った事もあったけど
    結局どちらかが会いたいってゴネてあんまり意味がなかった……

    2006-12-06 01:36:00
  • 170:

    緋恋

    このままだったらうまくいかなくなる。うちはお客さんに妬いてるわけでもないし仕事を否定しているわけでもない。

    安定が欲しかった。

    2006-12-06 01:39:00
  • 171:

    緋恋

    「わからんやん!〆日もうすぐやのに最近連絡つきにくいねんろ?!」
    …うちには確信があった。ちらっとしか見たことないけどあの子は飛ぶ…勘やけど
    「あいつが払わんかったら親んとこ言うたらええやんけ!!」
    一留は気が短い。こうなったら話しなんてもう無理。

    2006-12-06 01:53:00
  • 172:

    緋恋

    …なんもわかってへんな、コイツ…
    「あのこ19やろ?未成年やん……親言うたってな、警察いかれたら飲み屋のツケなんて多分とれへんで」
    「ごちゃごちゃ言うなや」
    一留の怒声が部屋に響く。家のように居たって生活感のカケラもない部屋に。
    「俺ができるいうたらできるやんけ!」

    2006-12-06 02:04:00
  • 173:

    緋恋

    怒鳴り合いになった。セックスする為の部屋でなんだか馬鹿みたい。薄暗い趣味の悪い部屋は出口のない牢獄のように思えた 。罵り合いは続く、酷い事を言った。酷い事を言われた。

    2006-12-06 02:16:00
  • 174:

    緋恋

    沈黙が流れる

    二人共もう言葉が出てこない…

    あたしは涙目になってたけど一留を睨んだ

    2006-12-06 02:23:00
  • 175:

    緋恋

    「絶対できるて言うたな?絶対できるんやな……」
    「………できる」
    ………言ってしまう、言いたくないのに言ってしまう…!
    「じゃあ、もし回収できひんかったら別れるで」

    2006-12-06 02:26:00
  • 176:

    緋恋

    「……………わかった」
    その時の一留の顔は見てない。怖くてみれへんかった。すぐ一留に背を向けてベッドに潜った。
    あたしがこんなにもヒスを起こしてまうのは失いたくないから。

    2006-12-06 02:31:00
  • 177:

    緋恋

    一留を失いたくない。 仕事に口出して一留が怒るのは当たり前。
    ただなぁ…うまくいかへんかったらあたしにも負担がかかる以上あかんかった時の話もしときたかった。
    そしたらいざそうなっても喧嘩しなくてすむやんか…

    2006-12-06 02:37:00
  • 178:

    緋恋

    あたしは一留より歳は3個上。二十歳前後の歳の差は大きい。あたしはもう根拠のない自信とかその時どうにかなるっていう考え方でうまくいくとは思えない。
    例えは単純やけどあんたとは危ない橋渡りたない。

    2006-12-06 02:43:00
  • 179:

    緋恋

    無言で一留が横に寝転ぶ。
    「…ごめん」
    一留がぼそっと言った。
    「…うん」
    …あたしもアホで子供やな。なんでもっとうまく伝えられへんやろ。

    2006-12-06 02:47:00
  • 180:

    緋恋

    失いたくない、失いたくない。そう思ってるのになんで自分から壊すような事をしてしまうのか…

    壊れる不安に耐えられないから自分で壊してしまうんだろう

    2006-12-06 02:51:00
  • 181:

    緋恋

    ちいさな子供が絵を描いていて、上手くできないからって

    わざとぐちゃぐちゃにするみたいに…

    2006-12-06 02:53:00
  • 182:

    緋恋

    あたしはだいぶ時間が経ってから寝息をたて始めた一留を起こさないように

    泣いた

    2006-12-06 02:55:00
  • 183:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    それから締め日までいつもと変わら過ごした。一留も変わりない。
    締め日当日。
    九時前…一留からの習慣になっている出勤前の電話。

    2006-12-06 05:31:00
  • 184:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留はカラッとした声で言った


    「俺、未収飛ばれた、別れよう」

    2006-12-06 05:34:00
  • 185:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「本気?」
    「別れようていう約束や」
    「いくら飛ばれたん?」
    「100万」
    うちらにしたら途方に暮れる額やった。

    2006-12-06 05:40:00
  • 186:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    うちらは別れた。

    その時の事はあんまり覚えてない。
    電話を切った後、泣いた。泣くしかできなかった。

    2006-12-06 05:49:00
  • 187:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    けどここからが始まりやった。
    そしていまだ終わってもいない。
    騙し騙され
    愛して哀する
    恋より恋らしい恋愛のようなもの

    2006-12-06 06:01:00
  • 188:

    緋恋◆lZf.ArgVp2




    2006-12-07 17:20:00
  • 189:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたしの日常はもとの日常に戻っていく。夜中の電話はもう鳴らない。
    あたしはバイト前にドトールコーヒーでお客さんにメールして暇を潰す。
    街は人で溢れ、騒がしい。この間までそんな風景も色鮮やかに見えていた。
    今は霞んでしまったようだ。

    2006-12-07 17:27:00
  • 190:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    …もう夜やめようかなあ…
    コーヒーのゆらゆら揺れる湯気を見つめながら考える。
    もともとお金に不自由はしてなかった。あたしは空っぽの自分を飾りたてる為に働いていた。
    そして一留と出会ってからは一留と会う為に働いていた。

    2006-12-07 17:34:00
  • 191:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    もう理由がない。

    最初はキラキラしている様に見えた夜の世界。夜の蝶気取って飛び回って自分もキラキラしてる気がしてた。
       もういい。
    もうあたしの寂しさは一留といた事で癒やされていた。かわりに一留のいない寂しさが広がる。

    2006-12-07 17:45:00
  • 192:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留でいっぱいだった着信履歴。新しい着歴でもう消えそうだ。
    一留に会うまでずっと寂しかった。
    一留はそれを癒してくれた。
    一留と別れて寂しい。前の寂しさとは違うけど。
    この寂しさはどうやってやり過ごしていったらいいの?

    2006-12-07 17:50:00
  • 193:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    仕事を終え、帰り道へと急ぐ。暦の上では春でもまだ街は真冬の温度だ。
    「……」
    あたしは携帯の発信ボタンを押した。

    2006-12-07 17:57:00
  • 194:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「ぉ〜柚奈♪何や?」
    電話をかけたのはオーナー。あんなことがあってからというもの連絡をとったのは1ヵ月ぶりだ。
    一留がどうしているか聞きたかった。

    2006-12-07 18:01:00
  • 195:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    オーナーに隠している手前、友達から未収飛ばれた聞いてんけどコロどうしてんの?とかそんな言い方をしたと思う。
    「俺今日そっち行かへんから、店の近くおるなら行ってこいよ」
    「……え?!」
    はっとした…そうか店にいけば会える。

    2006-12-07 18:06:00
  • 196:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    店には来るなと言われていた。
    でももう関係ない。別れたのだから。
    オーナーの電話を切った後急いで店に向かった。
    さっきまで芯まで冷えていた体が暖かかった。一留に会える!

    2006-12-07 18:10:00
  • 197:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「いらっしゃいませ〜〜!!」
    いつもながらびくっとする大音量のお出迎え。代表が近づいてくる。
    見た限りでは一留はいない。
    「柚奈ちゃん、オーナーは?」
    あたしはなんか恥ずかしくなった。一人で来るのは初めてだった。オーナーは今日来ないから適当にあいてる奴つけたって、とオーナーが言ってたと伝えた。

    2006-12-07 18:15:00
  • 198:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    まだ若い可愛らしい代表はニコッと笑う
    「誰つけよかあ?もしくわ俺とか俺とか俺がおるよ〜」
    「おまえだけかぃ!!」
    と軽くひと笑い。あたしはなるべく普通に…軽い感じで聞いた。
    「コロいる?いるならつけて」

    2006-12-07 18:21:00
  • 199:

    緋恋SWEet

    「ちょっと待ってな!呼ぶわ」
    一留はキャッチにでているみたいだった。何も知らずに呼び出された一留が帰ってきた。
    あたしと目が合う。見るからにその目は戸惑っていた。

    2006-12-07 22:17:00
  • 200:

    緋恋SWEet

    とりとめのない話をする。思っていたよりずっと普通。
    ふと沈黙……
    一留があたしの二の腕を冗談っぽく殴る。
    「…何?」

    2006-12-07 22:20:00
  • 201:

    緋恋SWEet

    「おまえといたら素になってまうわ…」

    「…………」
    「髪切ったん?」
    急に話題を変える一留。そういえば2、3日前に失恋にはイメチェンやろ!?とベタに髪型を変えた。

    2006-12-07 22:24:00
  • 202:

    緋恋SWEet

    「まさか失恋したしとか!?しかもおまえ微妙に太ってない??」
    「やかましいわ?」
    二人で笑った。
    …ほんまに誰のせいやねん…
    けらけら笑う一留。一留はもうとっくにふっきってしまったんだろうか……

    2006-12-07 22:27:00
  • 203:

    緋恋SWEet

    「一緒に帰ろ…」
    何を言い出すのか。はぎれの悪い。
    けどそう言えば一留が来てくれるような気がした。
    沈黙…トランスが鳴り響く店内。はしゃぐ女の子たち。あたし達の席だけ重い無言が支配する。
    「…無理や」

    2006-12-07 22:32:00
  • 204:

    緋恋SWEet

    「一緒に帰ろ…」
    何を言い出すのか。はぎれの悪い。
    けどそう言えば一留が来てくれるような気がした。
    沈黙…トランスが鳴り響く店内。はしゃぐ女の子たち。あたし達の席だけ重い無言が支配する。
    「…無理や」

    2006-12-07 22:36:00
  • 205:

    ?

    しおり?

    2006-12-08 22:26:00
  • 206:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたしの目にみるみる涙が溜まる。一留から顔を背けて次の言葉を待った。
    「頼むしこんなとこで泣くな」
    無理やり視線を合わせられる。いつかあたしに向けられる事を恐れていた冷たい眼差し。。。

    2006-12-12 02:27:00
  • 207:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    体の力が抜ける。

    …うちは一留にとってなんでもない存在に成り下がったんやな…
    涙は一筋だけ流れて乾いて行った。切れられるなり無視されるなりされた方がまし。

    2006-12-12 02:32:00
  • 208:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「話がしたいねん」
    絞り出すようにやっとの思いで声を出した。
    「話してなに?おれは話すことはない」
    一留は席を立った。いつの間にか混み合う店内。オーナー客のあたしは後回し。
    …帰らないとアカン…けど足が動かへん。

    2006-12-12 02:39:00
  • 209:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    ………………………

    あたしはなんでこんなに弱いんやろう。

    2006-12-12 02:42:00
  • 210:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留はヘルプに忙しそうだ。さっきとはうって変わって人懐っこい笑顔でお客さんをなだめている。
    携帯のランプがチカチカしている。
    こんな夜遅くにメイル???
    ぼんやりしながら携帯を開く。

    2006-12-12 02:47:00
  • 211:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    …一留や。。。

    ?話しするか?

    あたしは速攻で返す。…うん

    2006-12-12 02:49:00
  • 212:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    すぐに返事が返ってくる。トイレでメイルしているんだろう。
    ?ほな今チェックしい!
    言われたとうりにした。一留が外まで送ってくれた。一留はめんどくさそうに話す。
    「今日、太客がアフターいうてるしお前とは帰れへん」
    それだけ言うとじゃっ…と店に戻ろうとする

    2006-12-12 02:55:00
  • 213:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「待って!」
    一留が振り返る。
    「話ってそれだけ…?」
    一留はあたしに顔を近づけてにっこり笑う。人懐っこい営業スマイル。
    「シャンパンコールや俺もう行かな」
    店のドアから漏れてくるシャンパンコールの前奏。
    「お前は俺口座でもなんでもないしな」

    2006-12-12 03:01:00
  • 214:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留は振り返る事なく戻っていく。
    引き止める事すらできなかった…
    あたしは何故かその時笑っていた。…そおいう事か…わかったで一留…
    エレベーターに一発蹴りを入れる。

    2006-12-12 03:06:00
  • 215:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    …ガンッ
    鈍い音が響く。それと同時にあたしの心のどこかが潰れた。
    客になれっていうならそれでもいい。

    2006-12-12 03:14:00
  • 216:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留が好き―――。

    あたしは情けなくても一留の側におりたい。客になってもいい。側にいられへんくらいなら…………

    2006-12-13 17:28:00
  • 217:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    今までなら自分のプライドの方を選んできた。傷つきたくなかったし。
    けど今は一留を選ぶ。傷ついてもいい。傷ついたほうがいい。あんたのせいでならなんぼでも傷ついたるわ!!!
    ………やから側において。

    2006-12-13 17:32:00
  • 218:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたしはいつにも増して仕事に精をだした。一留に会いに行きたい。その時に着る可愛い服も欲しい。また一留が振り向いてくれるような女になろう。
    あたしはお気に入りの服を着てオシャレをした。
    可愛いインディゴのスキニーデニムにファーの付いたブーツ。パステルカラーの変形ニットのアウター。

    2006-12-13 17:40:00
  • 219:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    髪は綺麗にストレートにしてメイクは服と合わせてパステルカラーにした。

    一留をメインにするにはまずオーナーに話しをしないといけない…
    電話するとそのまま会うことになった。待ち合わせ場所の喫茶店に着く。

    2006-12-13 17:44:00
  • 220:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「柚奈、こっち」
    約束の時間まで随分あるのにもうオーナーは座ってコーヒーを飲んでいた。
    向かいに腰を下ろしてあたしもコーヒーを頼む。
    「柚奈と会うん久々やしはよ来てもうたわ」
    顔をにまっとさして笑った。

    2006-12-13 17:49:00
  • 221:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    そういえば会うのは随分久し振りだ。
    「オッサン久し振り」
    「誰がオッサンや!」
    そう言ってオッサンはまた笑った。
    あたしはメインをコロに変えたいっていう事を簡単に話した。あたしの目を伺うよう見てくるオッサン……

    2006-12-13 17:52:00
  • 222:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「……おまえ男できたやろ?」
    あたしはちょっとどぎまぎした…できたけどもうちがうし…オッサンはうちの言葉を待たずに続ける
    「しかもうちの店の子やんな?」

    「コロやろ?」……バレてる。。。

    2006-12-13 17:56:00
  • 223:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「もう別れたけどな!」
    カチャカチャとコーヒーカップが音をたてる。手がちょっと震えた。
    「全然柚奈のタイプとちゃうやん」
    そうやで、タイプじゃない。愛されても多分ない。
    「アイツは大変やで……」
    そう言いながらもオーナーはすんなり口座替えしてくれた。

    2006-12-13 20:29:00
  • 224:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    オーナーは店長を電話で呼んであたしを店まで遅らせた。
    「珍しいなあ。どしたん?」
    「コロメインで行こうかなと思って」
    ……
    店長はしばらく考えてから言った

    2006-12-13 20:33:00
  • 225:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「アイツ来てないで」
    「はっどういう意味?休んでるん?」
    「しらん。ここ一週間くらいずっと来てない」
    聞くところによると店に荷物も携帯も置きっぱみたいだった。
    …一留どこ行ってしもたん???

    2006-12-13 20:39:00
  • 226:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留はホストだから店に行けば会えると思ってた。こんなにグダグダな関係なのに、どっか安心してた。。

    とにかく店に行った。店に一留の中学からの友達が働いている。もともと彼の紹介で一留は働きだしたのだ。
    名前は夕くん。

    2006-12-14 01:39:00
  • 227:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「夕くん、つけて。」
    どこか影のある一留と違って夕くんは天真爛漫な性格。ホストに不向きな感じがするくらい馬鹿正直な所がある。
    「柚奈ちゃん!」
    状況を察してくれて心配そうな顔ですぐにきてくれた。夕くんは唯一、最初から一留とあたしが付き合っているのを知っている。

    2006-12-14 01:45:00
  • 228:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたし達はまわりに聞こえない様に気を使いながら一留の事を話した。
    「夕くん、一留が今どこにいるんか知ってる?」
    「俺も連絡ない。あいつ携帯置いてってるしなあ…」
    あたしは夕くんに一留と別れた事、オーナーにバレた事を話した。

    2006-12-14 01:48:00
  • 229:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「まじで?!まあバレん訳がないと思ってたけど」
    夕くんはあたしを安心させるように柔らかい口調で話す。
    あたしは、夕くんがもしほんとに一留の様子を知っていたとしても本当の事を話してくれるとは思っていなかった。
    けどいろんな事を聞かずにはいられなかった。

    2006-12-14 01:52:00
  • 230:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    夕くんは、あたしに今までのいきさつを話してくれた。
    もともと一留はこの店にくるまでに他店で働いていてこの店に来るときも前の店と揉めたらしい。
    そのときも夕くんがオーナーに頭を下げて一留は助かったみたい。
    「ほんまオーナーに申し訳ない」
    夕くんにもオーナーにも世話になったのに一留は何も言わずいなくなった…

    2006-12-14 01:58:00
  • 231:

    緋恋◆lZf.ArgVp2


    お金もない癖に
    荷物も携帯もいろんな大事なもんも全部ほっぽいて

    一留、あんたはどこにいくん?

    2006-12-14 01:59:00
  • 232:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    夕くんはあたしに言った
    「柚奈ちゃん、俺はあいつと長いしあいつは好きやで?けど一留はほんまに信用ならんねん。」
    夕くんは多分、あたしを心配して一留と切れるように本当の気持ちを話してくれてると思った。
    ……でも

    2006-12-14 02:04:00
  • 233:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「一留が好きやねん」
    夕くんは少し悲しそうな顔をした。
    「俺もアイツ好きやねん!アイツはほんま可愛いねん、なんかしてやりたくなんねん。…けどやめたほうがいい。アイツの今までの女、みんなつらそうやったで」
    あたしは、夕くんにお礼を言って、もし一留から連絡が来たら教えてと頼んで店をでた。

    2006-12-14 02:09:00
  • 234:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留は夕くんの話をいつもしてた。
    夕くんだけは友達だと思ってるっていつも…
    一留は夕くんが大好きであたし夕くんに嫉妬してしまうくらいだった。
    一留は好きなひとの話をするとき目がキラキラするから。

    2006-12-14 02:14:00
  • 235:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    けど一留、大好きな夕くんにさえあんたは信用されてないんやで……
    悲しくて涙がでた。
    一留、いい加減な事ばっかりして、このままじゃ失っていくで色んなもの……
    あたしはそれが心配やわ…

    2006-12-14 02:18:00
  • 236:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留はめちゃくちゃ世の中とか愛とか、そういうものに冷めてる癖に可愛いいラブソングが好きやんな。
    すぐ喧嘩なって酷いこと言うけど寂しがりで寝るとき絶対ひっついてくる。暑がりの癖に。
    自分がご飯食べてたらいらんいうても食べさしてくるよな。

    2006-12-14 02:23:00
  • 237:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたしには信じられへんねん。一留はあたしにとってめっちゃ可愛い男の子。
    こんな子がどうして危ない事とか
    いい加減な事とか
    ひどい事とかするんやろうって…

    2006-12-14 02:26:00
  • 238:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    冷たい所もみた。悪い所も知ってる。
    じゃあ、あのあったかい毎日の事どう思ったらいいん?
    あたしにはわからへん。そして、何もできひん。。。

    2006-12-14 02:30:00
  • 239:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    207さん?読んでくれて有り難うございます
    自己満で文もヘタでスイマセン?

    2006-12-14 02:49:00
  • 240:

    名無しさん

    なんかすごいわかる…
    状況にすぎや(*_*)

    2006-12-14 15:58:00
  • 241:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    242サン>似てますかあ〜(*_*)寂しいですよね。。?

    2006-12-17 17:06:00
  • 242:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    それからだいたい1ヶ月。あたしは表面上は今までと変わりなく過ごした。
    結局仕事も辞めなかった。
    一留の事は今はしんどいけれどいつか思い出になる…と思っていた

    2006-12-17 17:13:00
  • 243:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    そんなある日。
    知らないアドレスからメイルがきた。
    ?誰かわかる?
    すぐに一留やと思った。
    わかるで、一留やろ。…送信

    2006-12-17 17:15:00
  • 244:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    ?やるやんけ?元気にしてる?なんか変わった事ない?
    あたしは考えた末に元気にしてるよって返した。言いたい事は山ほどあったけど。
    着信?『俺、ごめんな。今更ながらおまえが大切やて気づいた。』
    会いたかった。けど会ったらあかんと思った。
    送信?『そう思うならもう連絡してこんといて。』

    2006-12-17 17:21:00
  • 245:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    送った瞬間、後悔した。けど同じくらいこれでいいんやと思った。一留から返信がくる。着信ウタは一留が好きだったやつのまま。ひとりじゃないのよ、わかるでしょ?そんなかんじの可愛い歌詞の歌。
    恐る恐るメイルを開く。
    着信?『幸せにな』
    涙がでた。どうしようもなく悔しかった。今更何?

    2006-12-17 17:28:00
  • 246:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    訂正?着ウタです?

    2006-12-17 17:29:00
  • 247:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    今更何?今更何!!!

    返事は返せなかった。なんて送っていいかも思いつかない。
    完全にあたしの思考回路はぶっ潰れて、なんで?とか今どこ?とか単語だけが頭をぐるぐる回った。

    2006-12-17 17:35:00
  • 248:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    ……うん。一留幸せになりたい。
    けどうちの幸せっていうのは今んとこ一留と一緒にいたいって事やからな。。
    あんたから幸せになって欲しいっていうのはだいぶきつい一言やわ………

    2006-12-17 22:21:00
  • 249:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    ……………………
    あれからまた一週間くらい経った。うちは一留に今にもメイルしそうになるのを必死に我慢して過ごした。
    オーナーから久しぶりの電話。なんかよくわからないけどとりあえず待ち合わせして出かけた。

    2006-12-17 22:26:00
  • 250:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    いつもいく喫茶店。オーナーと近況報告しあってほのぼのとしていた。ふいにオーナーの顔が怖くなる。
    「コロ、捕まえたわ」
    「………ふーん」
    「店長が見つけたらしくてな、連れてきた」
    あたしは明らかに動揺してコーヒーカップを持つ手が震えた。

    2006-12-17 22:30:00
  • 251:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留はフラフラ歩いていた所を従業員に捕まえられて、オーナーのところに連れてこられたらしい。
    未収も飛んでるけどオーナーはもう一留にホストは向いてないと思い、自分の系列の仕事を紹介した。一留は、はい明日から来ますと言ったのに、ブチって仕事に来てないらしかった。

    2006-12-17 22:35:00
  • 252:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    オーナーは一留を無理やりどうこうしようとは思ってないみたいだった。
    「あいつはほんまにあかん…」と苦い顔して言った。
    あたしはオーナーと場所を事務所に変えてしばらく話し込んで、オーナーが席を外した後一人で泣いた。
    一留が色んな人に見捨てられていくのが悲しかった……

    2006-12-17 22:40:00
  • 253:

    ニャー?

    おもろい、続き気になる?頑張って??

    2006-12-17 22:44:00
  • 254:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    散々泣いて泣きつかれてあたしはぐちゃぐちゃになった顔を直して仕事にでた。
    仕事中、いつも通りにがんばった。休憩時間の僅かな間がしんどい。一留の仕草とか笑い顔とかもちろん冷たい表情も……頭を必死で回してないと勝手に浮かんできて混乱する。

    2006-12-17 22:47:00
  • 255:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    255さん>有り難うございます?やる気でます??

    2006-12-17 22:50:00
  • 256:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    仕事が終わってあたしは飲みにでた。
    あたしはすぐお酒に逃げてしまう。その日もしこたま酔っ払って家に帰ったのは朝6時くらい。

    2006-12-17 22:53:00
  • 257:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    酒に任して一留にメイルした。
    結局こうかよ!
    あたしは涙腺が弱い、単なる泣き虫ともとれるけど。もうメイルを打っているだけで涙はポロポロと涙腺が壊れたみたいに流れ続ける。
    送信?『何してんの?』

    2006-12-17 22:58:00
  • 258:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    たったこれだけのメイル。こんなしょうもない一文を送るのに送信ボタンがなかなか押せなかった。
    なんだかんだと携帯と格闘しているうちに………送ってもた…
    心が幾分か落ち着いて着替えて寝ようとパジャマを探していた時…………

    2006-12-17 23:03:00
  • 259:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    早朝の静かな部屋にヴァイブ音がガー、ガーと響く。
    体が強張る。今は朝の6時…返信がくるとも思ってなかった。…これでくだらんメイルか広告メイルやったら……えいっ
    思いきって画面をみる。一留や……
    着信?『お〜柚奈』……………

    2006-12-17 23:10:00
  • 260:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたしはその時思った。逆らえへんような何かが働いてる時があるような気がすんねんな。
    だって今あたしあり得へんくらいの衝動に突き動かされてる。
    こんなんどうしていいかわからへん。止められへん。
    心臓ですらな自分のじゃないみたいやねん。その位バクバクしてんねん。

    2006-12-17 23:15:00
  • 261:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留から電話してと新しい携帯の番号が送られてきた。
    「久しぶりやんけ!」
    ほんまにほんまに久しぶりに聞く一留の声。かなり狼狽するあたし。
    けどホステス魂で自分の気持ちを隠しまくって普通にした。
    「俺な、今外おんねん。いくとこないねん。ねれるとこ連れてって―」

    2006-12-17 23:19:00
  • 262:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    考えるより先に体が動いた。電話しながら用意して帰ってきたばかりの家をでた。会いたい…それしかなかった。
    物凄く焦った、今会わなければ一留とはきっともう会えない。
    一晩中飲み明かしてボロボロな体も汚いメイクも厳しい家もなにも気にならなかった。
    重いはずの体で朝の静かな住宅街を走って抜けてタクシーをひろった。

    2006-12-17 23:27:00
  • 263:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    今日はここまでにします?読んでくれてる人嬉しいです?有り難う

    2006-12-17 23:37:00
  • 264:

    ゆう?

    ずっと読んでるョ?
    頑張ってね??

    2006-12-18 02:06:00
  • 265:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    ゆうさん>ずっと読んでてくれたんですかっ??めちゃ嬉しいデス?

    2006-12-18 16:39:00
  • 266:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    タクシーの中からも一留と電話した。切りたくなかった。一留はひつこく、オーナーに連絡するなよと念を押してきた。
    あたしは最近連絡もとってないと嘘をついた。今はややこしい事は一切避けたい。
    早朝なのでタクシーはすぐに目的地についた。

    2006-12-18 16:44:00
  • 267:

    緋恋◆lZf.ArgVp2



    一留や…………

    2006-12-18 16:46:00
  • 268:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    待ち合わせ場所のバスの停留所の椅子にポツンと一留が座っていた。疲れた様子でだいぶ痩せてしまっているけど一留だ。
    あたしが駆け寄ると一留はおぅと言った。あたしはあんまり何も言えない。ほんとに胸がいっぱいで何か話したら涙が飛び出しそう。
    「ちょお、疲れた〜これ持ってぇ〜俺ここまで歩いて来て死にそうねーん」
    「なんでうちがあんたの荷物持ったらなあかんねん!!」
    キレながらも、ほんまにフラフラな一留の荷物を持った。

    2006-12-18 16:54:00
  • 269:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    しっかし何が入ってるんやろぉ…紙袋を覗くと
    「おまえ!みんなや!」と一留が怒る。チラッと見えたけど中身は服とアイロンと整髪剤と香水のビンがゴロンとそのまま入っていただけ。
    「隠すほどのもんかょ?」
    「思い出がつまっとんねん?」
    相変わらずアホでどうしようもない。あたし達の再会はあっけなく終了した。

    2006-12-18 17:00:00
  • 270:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    とりあえずローカル色全開のラブホに来た。綺麗ずきの一留は速攻お風呂に入って歯磨きまでしていた。ご飯を頼んでもぐもぐ食べながらあたしにもオニギリを食べさしてくる。
    「ん(食えの意味)」
    「昨日飲んでて食べられへん」
    「食えって?うまいで?」
    うちらはまるで前に戻ったみたい。ほんまに一留だけは何考えてるかわからへんわ………

    2006-12-18 17:06:00
  • 271:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたしは何から話していいものかわからなくて、けど一留に会えた嬉しさでそんなのも後回しでただニコニコしていた。
    一留はというとこれもまた同じでニコニコしていた。ニコニコしながら足が痛いだの、疲れただの子供みたいに言っている。
    うちらはほんまに久しぶりにキスした。あたしは、色んな事が一気にありすぎて夢なんじゃないかと思ったりした。

    2006-12-18 17:15:00
  • 272:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたしの鎖骨あたりに顔をうずめながら一留が聞く。
    「俺と別れてから誰かとヤッた?」
    「ヤッてへん」
    「はい、絶対嘘やし!」

    2006-12-18 17:22:00
  • 273:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「あんたと一緒にスルナ!!!」
    「はぁ???俺お前と別れてから4人に告られたけど誰ともやってへんわ!」
    そんな事がほんまじゃない事くらいわかる。今まで一留は女の所転々としてたと思うし。。

    「……柚奈、俺とやり直して……」

    2006-12-18 17:29:00
  • 274:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留と一緒にいる事はきっと大変な事。やけど離れ離れはもう嫌や…
    一留の目をじっとみた。動揺と不安が見て取れた。けどその目はキラキラしてた。夕くんの話をしている時みたいに。
    「…うん」
    一留の頭を抱きしめた。もう会えないかもしれないと思っていた一留が今ここにいる。現実と夢が一つになったみたい。いくらでも元気がでてくる。いくらでも夢がみれる。
    一留、ほんまに大好き。あたしをこんなに強くするのも弱くするのもあんただけ。

    2006-12-18 17:57:00
  • 275:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留はしばらく友達の所かそれができないときはお姉ちゃんのところに世話になる事にすると言った。
    今までの事はあまり聞かなかった。聞きたい気持ちもあったけど一留は今ここにいる。
    それだけで十分。

    2006-12-18 20:30:00
  • 276:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    しばらくは穏やかに日々は過ぎた。喧嘩もたくさんしたけど。下らない事で爆笑した
    一留は仕事して店にお金も送るつもりやと話した。
    あたしはそーしーと言って笑った。今は大した事何もできないけど別になにもいらなかった。
    貧乏やから満喫にいって一緒にDVDみたりオススメの漫画を読み合ったり、銭湯に行ったり…不動産屋の前を通れば貼ってある部屋の広告を見ながら、どこに住もうとか言い合った。

    2006-12-18 20:39:00
  • 277:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留といるとプライドとか下らないもの全部関係がない。
    本気で怒って泣いて笑って……自分がとても純粋になっていくのを感じた。

    2006-12-18 20:42:00
  • 278:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    でもこれも長くは続かない……

    一留、あんたはほんまにどうしょうもないなあ……

    今はどうしてんの?
    元気?…幸せ?

    2006-12-18 20:44:00
  • 279:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留からメイルが来た。
    内容は携帯代を貸してくれって。正直うんざりしたけれどまあしゃあない思って貸した。
    思えばその時から態度がおかしかったのに。

    2006-12-18 20:48:00
  • 280:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    心配事は的中した。連絡が2、3日取れなかった一留から電話がきた。一留はつらそうな声であたしに話した。
    「柚奈、俺、お前と別れてた間にヤクザの事務所入ってん」
    「嘘やろ!!うちそんなん嫌やで!!!辞めてや!」
    「ほんまやねん、ごめんな」

    2006-12-18 21:02:00
  • 281:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留はつらそうに申し訳なさそうに途切れ途切れ話す。
    殴られて口が切れたのか時々ッツと痛そうに息を吐く。

    なんでなんで??
    訳がわからん。けどうろたえてる場合じゃない…

    2006-12-18 21:07:00
  • 282:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    今日はここまでデス?頑張っててコメントくれた方々ありがとおございます?とても嬉しいです?

    2006-12-18 21:10:00
  • 283:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    ちょっと時間があるのでもう少し書きます?

    2006-12-19 01:45:00
  • 284:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留は先輩の紹介で事務所に入り、早速下手をうったらしい。一留の先輩だという男が電話を変わった。
    「親父がすごい怒ってな…なんとかとめたんやけど、50万いるねん。コイツまだ未成年やから金融も行けへんし、一応回らすけど大して借りれへん思うねん。俺もコイツ可愛がってるしな?助けたろと思うねんけど限りあるし、少しでもだしたって欲しい」
    あたしは緊張しすぎて訳の分からない事を聞いたりした。とりあえずあと十万足りないということで、出来るだけ用意すると言った。

    2006-12-19 01:53:00
  • 285:

    緋恋◆lZf.ArgVp2


    あと4日で十万…!!

    また一留が代わる。「ほんまにすまん…」
    涙声だった。つられたのと興奮したのとであたしも泣いてた。

    2006-12-19 01:57:00
  • 286:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    とりあえず次の日、兄貴の計らいで会わして貰える事になった。とりあえず道端で出来る話じゃないので満喫にきた。一留の顔は左側が腫れ上がっている。
    「今日は痛いしチュー出来んから!」
    …こんな時に呑気になんの宣言やねん。
    「痛い?」
    「当たり前や!笑」

    2006-12-19 02:01:00
  • 287:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    訂正 満喫→漫喫

    2006-12-19 02:03:00
  • 288:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留は話していると口の中の傷がまた切れたみたいで灰皿に血を吐いたりしていた。
    「なんで事務所なんか入るねんよ!!!」
    「いや…ちょっとヤクザなろかなー思て笑。」
    いつもと変わらんこの調子。昨日は泣いてた癖に。

    2006-12-19 02:06:00
  • 289:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留は自分を大事にしない。後先考えず飛んだりとかほいほいヤクザになったりとか…アホというより、色んな事がどうでもいいみたいだった。
    あたしはそれが腹立つ。
    それに……悲しい。

    2006-12-19 02:10:00
  • 290:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたしが泣いているのを見て、何故か笑顔で
    「泣くなや!お前の泣き顔みてたらほんま俺頭イタなんねんけど!」
    「泣かしてんのお前やんけ!!!」

    2006-12-19 02:12:00
  • 291:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    喧嘩しててもボケとツッコミみたいになってしまってる。ハア〜と溜め息を吐いていると、また一留が灰皿に血を吐いた。
    「俺、お前とより戻すとは思ってなかったし…………」
    自分で吐いた血をマジマジと見ながら
    「ど〜でもよかったねん。別に」
    あたしはまた泣いていた。悔しくて。あたしの大事なこの人はあたしがこんなに大事に思ってる一留を、自分を…そんな風にしか思っていない。

    2006-12-19 02:19:00
  • 292:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「だから泣くなて!頭イタ通り越してイラッとくんねん」
    「だから泣かしてんのはお前!!!」
    なんとなく笑えてきて二人で笑った。
    「別に今がどーでもいいとか言ってへんやんけ」
    一留が子供みたいに言う。

    2006-12-19 02:24:00
  • 293:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    つくづくアンバランスな人。人間みんな敵や!みたいな事を言う割に極度の寂しがりで。頭いい癖にこんなどうしようもない事をしでかす。諦めているようで何かをすごく欲しているように見える。
    そしてそんな一留をどうしようもない程好きなあたしも、
    バランスの悪い人間なんだろう。

    2006-12-19 02:29:00
  • 294:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    ここまでにします?

    2006-12-19 02:33:00
  • 295:

    名無しさん

    書ぃて?

    2006-12-19 22:05:00
  • 296:

    名無しさん

    書ぃてくださぃ?

    2006-12-20 17:04:00
  • 297:

    。セノマコ」ヤツア

    2006-12-20 17:33:00
  • 298:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    ありがとうございます?今日の夜中か明日中には更新します?

    2006-12-20 20:39:00
  • 299:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    ―――――――

    なにはともあれ、仕事だ。あたしは昼キャバにいき、夜はコンパニ…今までのバイトの給料を前借りしたりして、なんとか四日で十万作った。

    2006-12-21 01:24:00
  • 300:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    待ち合わせの場所で一留と会う。
    四日の間、一留とはほとんど連絡がとれなかった。
    不安だった。殴られていないか?酷い目にあっていないか?…そればかり考えていた。

    2006-12-21 01:27:00
  • 301:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    その時の事は思いだそうとしてもあまり覚えていない。一留がなにをどんな顔で話していたか。
    あたしがどんな風に答えたか。。。
    覚えているのは結局一留がお金を用意出来なくて、あと二十万必要な事。事務所から飛ぶのに四十万ほど必要な事。
    ……六十万。
    しかも近日中。

    2006-12-21 01:33:00
  • 302:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留は親もいないし、今までの生活がたたって誰もお金なんて貸してくれない。
    六十万…学生が短期間…二週間程で作れる金額じゃない…

    一留はどうなるん??

    2006-12-21 01:37:00
  • 303:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    色んな事が頭を駆け巡った…
    あたしはヤクザ業界の事なんて知らないけれど六十万ぽっちで殺されないだろうと思ってはいた。
    けど、ずるずるそっちの業界に取り込まれていってしまったら一留の将来はどうなるん???
    それと同時に沸いた感情があった。

    2006-12-21 01:41:00
  • 304:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    …ほんまの話なんかな…………??
    一留が嘘を吐いているような気もした。一留は下手打ちの分のお金を払って
    兄貴に個人的に四十万渡したら、兄貴が飛ばしてくれると言った。しかも速く話を進めないと正式に構成員になるため、辞めるに辞められなくなるって……

    2006-12-21 01:47:00
  • 305:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    話がおかしいような気がしてならない…
    もしほんまに事務所に入っているとしたら四十万程度で抜けれるのか?
    払ったとしてもそれで終わるのか?

    嫌な予感がした―。

    2006-12-21 01:51:00
  • 306:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたしはそっち関係に詳しい知り合いに相談する事にした。考えた末、オーナーにも。
    二人の答えは同じ。「柚奈、お前は騙されてる。」
    二人とも、あたしを昔から可愛がってくれた人だ。あたしに気を使って言葉を選んでその結論の理由を説明してくれた。

    2006-12-21 01:58:00
  • 307:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一つは、ヤクザの構成員っていうものはすぐになれるものじゃないらしい。組の一員になるわけだからそれ相応に組に認められなければなれいけないという事。
    二つ目は、あたしも思った事だけど、その話が本当なら六十万とかそんな金額で話はつかないという事。
    でもこれはそこそこ大きい一般的な組の話。…俺も全部の組知ってるわけじゃないし、とりあえず入れて変な金の取り方してるとこもあるかもしれない。いうたらその男もカモられてるかもしれんし…と付け加えてくれた。

    2006-12-21 02:06:00
  • 308:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留とはあまり連絡がつかなくて、ついても朝方の限られた時間だけ。
    どこの組?と聞いてもそれは言われへんと言われるだけ。
    嘘か本当かが判断できるだけの情報が得られない。

    2006-12-21 02:11:00
  • 309:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    判断もつかず、時間もない…。

    あたしはとりあえず、今までのコンパニオン事務所を辞めて、時給のいい事務所に移った。
    新しいバイトも二個始めた。

    2006-12-21 02:15:00
  • 310:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    時間がない、時間がない………!!!

    2006-12-21 02:17:00
  • 311:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたしは一留を信じたかった。周りに何を言われても。
    信じたいからこそ、疑わしい部分が引っかかりそれも追求できない状況で、それでも時間は迫ってくる。
    嘘かもしれない…
    でも本当だったら?

    2006-12-21 02:26:00
  • 312:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    嘘だったらあたしが騙されただけですむ。でも本当だったら取り返しがつかない。
    信じたいっていう気持ちと疑う気持ち、そして何よりもう既に信じてしまっている気持ち。

    2006-12-21 02:30:00
  • 313:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    心配…不安…愛してる…ムカつく…怖い…裏切られたら…裏切りたくない…守りたい…大切…
    もう頭の中はグチャグチャだった。

    2006-12-21 02:38:00
  • 314:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留を守りたい。
    けど、あたし弱い人間やから何もかもをあんたの為に投げ出したりできひんねん。
    自分も守りたい。
    こんな中途半端なあたしが何かを守ったりできんのかな…今まで自分ばっかり守ってきたから、傷つくのが怖くて怖くて仕方ないねん。

    2006-12-21 02:44:00
  • 315:

    緋恋◆lZf.ArgVp2



    一留に裏切られた時の事を考えたら怖くて怖くてしゃあないねん………

    2006-12-21 02:46:00
  • 316:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたしはストレスと仕事で忙しくしているせいで、みるみる痩せた。そのせいで体力も落ちた。
    体力がなくなったら困るから食欲がなくても無理やり食べた。それでも痩せた。
    けど泣かなくなった。泣いている暇も無かったから。泣いても何にもならないとわかったから。強くなろうと思ったから。

    2006-12-21 02:52:00
  • 317:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    今日はここまでです?実体験もいれて書いてるんですがこん時の事は正味自分で自分がなにしてるかもわかんないくらいだったんで、すごくわかりずらくなってしまって?読んでくれてる方すいません?

    2006-12-21 02:57:00
  • 318:

    名無しさん

    おもしろいよ^^
    主さんが感じるままに書いてくれたほうがいいです!
    がんばって

    2006-12-21 12:32:00
  • 319:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    323サン??ありがとうございます??
    伝えたい事が伝えられるように上手く書ければいいんですが?

    2006-12-21 14:57:00
  • 320:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    相談した人から助け船があった。
    「そいつの組の名前と兄貴の名前わかったら言え、そしたら上にゆーたるわ」
    あたしは一留にそれを伝えた。そしたらお金もかからないし、穏便に事が運べばそれが一番いいと思った。
    一留は激怒した。

    2006-12-21 15:03:00
  • 321:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「なんで周りにベラベラ話すねん!!!信じられへんわ!!」
    「心配してんやん!連絡も全然とれへんしどうしていいかわからんかったんやんか!!!」
    「ほんだらお前、兄貴どおなんねん!!ただでさえ、やばいのに色々してくれたはんねん。俺庇って腹蹴られはった事もあんねん!!!逃げる手引きもしてくれたはんのに、上いったら兄貴やばいやろうが!!!」
    「……下のもんから金とるような人やろ?」

    2006-12-21 15:09:00
  • 322:

    名無しさん

    ?

    2006-12-21 15:14:00
  • 323:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「…お前は自分がよかったらそれでいいんか?ついてけへんわ、その考え。それやったら俺もう戻らん。こっちでがんばるし」
    「……………」
    「お前のいうヒト等かて後でなんかいうてきよるかもしれん。俺、かかわりたない。なんしもういーですわ。ほっといて。」
    一留は怒って強がってる時、何故か敬語になる。いーですわとか語尾にです、ますを付ける

    2006-12-21 15:17:00
  • 324:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    いつからか気づいた一留の癖。


    一留の意見にも一理あると思った。一留には一留の事情がある。。

    2006-12-21 15:20:00
  • 325:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「ごめん…」
    とりあえずあたしはそれしか言えなかった。一留の怒りは収まらない。
    「またお前は納得してへんのに誤るやろ!納得してないならそれでいいねん。。んま、うざい。もう当分連絡もせんから」
    「お金の事とかどうする気???………もう別れるていう事?」
    「うっさい!んな事いうてへんやろが!!!ウザい!お前みたいな女信用せんで良かったわ。どーせこんなんやと思ってて正解やわ!!!」

    2006-12-21 15:28:00
  • 326:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    …一留の気持ちがわからん。勝手に動いたのは悪かったかもしれん。けど…
    一留の言ってる事もムチャクチャや。あたしの事をそんなに悪くいうなら別れたらいいやんか。
    「……………そこまでいうなら、あたしがそんな嫌なら終わりにしたらいいやんか。」
    「……………柚奈。」

    2006-12-21 15:34:00
  • 327:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    電話なのに笑ける程長い時間、あたし達は無言だった。
    怒鳴り合いで荒くなったお互いの息の音だけ受話器から聞こえる。
    一留が先に口を開いた、
    「俺はお前の事信じたいとも信じようとも思わん。お前にも信じてほしいと思わん。ヒトなんて簡単に信じるもんちゃう。」
    「…………何が言いたいねん?」

    2006-12-21 15:40:00
  • 328:

    緋恋◆lZf.ArgVp2


    あたしは一留の事信じたい………
    その気持ちが好きやってことなんちゃうの???

    2006-12-21 15:43:00
  • 329:

    ゆう?

    ぁげ?

    2006-12-24 00:28:00
  • 330:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留のその時言った言葉………………


    きっとずっと忘れへん。

    2006-12-26 02:27:00
  • 331:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    きっぱりとした声で一留は話す。
    「俺にはお前の言ってることがわからへん、俺には愛とかそういうのようわからん。お前の事好きかもわからへん……けど…」

    2006-12-26 02:33:00
  • 332:

    緋恋◆lZf.ArgVp2



    「お前と一緒にいたいなと思うねん…」

    2006-12-26 02:35:00
  • 333:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたしだってな、一留の事愛してる、好きって思う事に疑いはないけど、愛が何かなんてわからへん。あんたを信じたいで、あんたに信じて欲しいで。

    あんたを守りたい……あんたに守って欲しい…
    けどこの思いが愛なんかただの執着なのか。。そんなんわからへんよ誰にも。

    2006-12-26 02:42:00
  • 334:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「あたしも一緒にいたいで」

    あたしの願いは一個だけ。一留と毎日キスしたい。
    ほんま子供みたいやけど心からそう思ってた。

    2006-12-26 02:47:00
  • 335:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたしはお金を一人で用意して渡す事に決めた。
    MAXに働いて、足りない分は消費者金融で借りた。
    借金なんて今までした事もなかったけど、なんとか審査も通った。

    2006-12-26 02:53:00
  • 336:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    なんとか期日までにお金を用意する事ができた。どうかうまくいきますように。
    一留にお金を渡して、そのお金で兄貴が話をつけてくれるけど、ほとぼりが冷めるまで一留は他府県に逃げるという話になっていた。

    2006-12-26 03:00:00
  • 337:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    ………………………………………………

    2006-12-27 01:16:00
  • 338:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    約束の日がきた。
    夜待ち合わせの場所に向かう。一留は電話であたしが一人かどうかしきりに確認してきた。
    いまだにオーナーの事を気にしてるみたいだった。
    一留と再会してからも確かにオーナーと連絡はとっているけど、一留の為に働きづめになっているあたしに対してあまりにも失礼だと思った。

    2006-12-27 01:21:00
  • 339:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    その時のあたしは、色んな事が多すぎて、一留のことが好きすぎて色んな事が見えなくなっていた。見ないようにしていたのかもしれない。一留が側にいれるように。


    これはずっと後になってから気づいた事------。

    2006-12-27 01:28:00
  • 340:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留とはいつも泊まっていたホテルの近くで会った。
    一留にお金を渡す。一留はお金を数えてしまった後、タバコに火をつけた。
    「俺明日の今頃には、もう前の職場戻ってるわ。柚奈ありがとう。俺頑張るわな」
    行き先は岸和田。あたしはほっとして、そして不安で言葉もなく一留の顔をみた。

    2006-12-27 01:35:00
  • 341:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留は視線に気づいてくしゃっと笑うと自分の吸ってるタバコをあたしにくわえさせた。
    煙を吸って吐き出す。普段あたしはメンソールは吸わない。季節は忙しくて気づかずにいたけれどもう春になっていた。最後の悪あがきの寒さの中に冷たい煙が心地よかった。

    2006-12-27 01:41:00
  • 342:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「それ吸ったらもう行くわな」
    一留はタクシーを拾ってくるとあたしを乗せた。
    あたしはタクシーの中からいつまでも一留をみていた。
    これでなにもかもややこしい事は終わったと思っていた。

    2006-12-27 01:45:00
  • 343:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    ………………………………………………………………

    2006-12-27 01:46:00
  • 344:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留は昔、土方をしていた時の親方の所で寮に入って働いている………はずだった。それから毎日、今から夜勤やとか朝早くに今から仕事やとかメールがくる。お昼どきには電話もかかってくる。休みの日には地元にも帰ってきた。
    一留が岸和田に行って二週間くらいして、落ち着いたしこっちにそろそろ遊びにこいと言われて楽しみにしていた。

    2006-12-27 01:52:00
  • 345:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたしはその時、一留がホストじゃなくて昼の仕事をしている事が嬉しかった。
    まだ一留がホストだった頃、二人の時間はいっぱいあった。
    二人でゴロゴロテレビを見ていた時の一留の言葉を思い出す------

    2006-12-28 02:14:00
  • 346:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「俺、昼の仕事したいわ。朝でて、夕方帰ってきて、こうやってテレビみて、お前がいて…………」

    あん時、一留はなんでか悲しい顔してたなあ………
    あたしは黙ってあんたの肩に額をつけた…………そうなるよと思って………

    2006-12-28 02:17:00
  • 347:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あの頃の願いが叶ったような気がしていた。

    あたしが彼を少しでも救えたって
    そう思っていた…

    2006-12-28 02:24:00
  • 348:

    緋恋◆lZf.ArgVp2



    そんな事ありはしなかったのに。

    2006-12-28 02:26:00
  • 349:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    ……………………………………………

    2006-12-29 10:46:00
  • 350:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留、あんたは何が欲しかった?
    お金?
    愛情??
    あんたの欲しいもの持ってる女になりたかったなあ。。
    あんたに愛されたかったなあ………………………

    2006-12-29 10:49:00
  • 351:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    ………………………………………………………

    2006-12-29 10:52:00
  • 352:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留は結局、1ヶ月もしないうちに地元に帰ってきた。親方と揉めたらしかった。
    給料も貰わないで帰ってきた一留には行く所もお金もない。一留はちゃんと働いてたと言っていたけど、あたしはその頃から一留を完璧に疑うようになっていった。

    2006-12-29 10:56:00
  • 353:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    それからは喧嘩と傷つけ合いの毎日。疑って揉めて、話し合って、泣いて、泣かれて。

    人間て不思議だなとおもった。喧嘩なんてしなくても仲良くできる方がいいのに、傷つけられた分だけ傷つけた分だけ、どんどん好きになっていく。

    2006-12-29 11:02:00
  • 354:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留に癒される、救われる。

    けれどそもそも、あたしをイライラさせているのも傷つけているのも一留だ。

    2006-12-29 11:06:00
  • 355:

    緋恋◆lZf.ArgVp2


    わかっていても
    離れる事なんか考えられなかった。

    2006-12-29 11:07:00
  • 356:

    ?

    ?

    2006-12-31 13:26:00
  • 357:

    ゆう?

    待ってるから頑張ってね??

    2007-01-03 22:15:00
  • 358:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    すいませんm(u_u;)m年末年始バタバタしていて更新できませんでした?
    少しですけど更新したいと思います。
    ?サン?あげてくれてありがとう
    ゆう?サン?いつもどうもです?

    2007-01-04 00:43:00
  • 359:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたし達の関係が少しずつおかしくなっていく。
    けれど何故?
    どこから?
    修正しようとすればするほどおかしくなっていくような気がする…………
    なんでやねん?

    2007-01-04 00:46:00
  • 360:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留は一緒にいる時が続くと優しくなって無邪気な顔を見せるようになる。
    けれどどこにいっているのか会う間が開くとまた、よそよそしく冷たい一留になって帰ってきた。
    縮まった距離が振り出しにもどったようなかんじ。
    それはヤクザから帰ってきた時もそうだしこの先にも度々起こった事。

    2007-01-04 00:54:00
  • 361:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留は変わった。
    前にも増してすれた事をいったり、機嫌良くしていると思うと急に切れだしたり…
    そして一留の左肩から腕にかけて、ヤクザでいれられたらしあ竜が泳いでいた。
    怖い顔した和彫りの竜。

    2007-01-04 01:01:00
  • 362:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    訂正
    入れられたらしあ?らしいです

    2007-01-04 01:04:00
  • 363:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留は初めてそれを見せた時、ごめんなって言った。あたしは、なんのごめんかわからなくて適当にいいよって流した。一留はしばらく黙り込んで家族ができるまでに消すからな…って……………

    あたしはなんでかその竜をみた時から変な愛着が沸いた。
    怖い顔してるけどなんか間抜けで馬鹿そうで可愛い。
    一留に似てるなって思った。

    2007-01-04 01:11:00
  • 364:

    緋恋◆lZf.ArgVp2



    一留と一緒にあの竜もいなくなってしまったんやな……

    2007-01-04 01:13:00
  • 365:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    ………………………………………

    2007-01-04 01:14:00
  • 366:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留は結局なかなか働かず、働いているような事を言う割にはお金は一銭も帰ってこない。
    何度となく喧嘩になったけれど平行線。
    ある日、一留が言った
    「お前の知り合いのとこで働くわ??」

    2007-01-04 01:20:00
  • 367:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「ほんまにっっ?」
    あたしは正直すごくびっくりした。一留は未成年だし住所不定だし仕事がなかなか決まらない事も仕方ないと思って幾度となく、知り合いに紹介するとは言ってきた。
    一留はなんで女の世話ならなあかんねん!お前にもぐちぐち言われてお前の知り合いにもぐちぐち言われるのわかったるやんけ!とかなんとか言って頑として聞かなかった。
    だからこんな事言い出すなんて…
    ほんまに嬉しかった。知り合いの所なら安心だし一留も嘘をつきようがない。

    2007-01-04 01:26:00
  • 368:

    サキム

    2007-01-04 01:38:00
  • 369:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    すぐ知り合いに連絡をとる。一留の事を相談したりしていた人なので喜んでくれた。だいたいの事情をわかっていてくれて、面接が終わった日から寮に入れるようにかけあってくれると言ってくれた。
    一留に相談してまた連絡する事にして電話を切る。
    なんだか何もかも上手くいく気がした。

    2007-01-04 03:58:00
  • 370:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留の部屋で当たり前に一緒にゴロゴロできる。
    プレステ買ってDVD借りてきて、あたしはカレーを作ろう。。。。。
    そんな普通の時間が過ごしたかった。
    それだけ。

    2007-01-04 04:03:00
  • 371:

    緋恋◆lZf.ArgVp2



    それだけ………

    2007-01-04 04:05:00
  • 372:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    ………………………………………………

    2007-01-04 22:27:00
  • 373:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留と漫喫で待ち合わせして、仕事の話をする。
    「あんな、あたしの友達が寮とかも全部用意するように親方に頼んでくれるて言うてんねん。やし最初に条件とか全部話すから、よく考えて決めて。中途半端な事は辞めて欲しいし。」
    「わかってるって!」
    仕事の待遇や条件をなるべく詳しく説明した。寮は市内で面接をとうればその日からいれてくれるという事。給料面。仕事自体は朝からでしんどい事。

    2007-01-04 22:34:00
  • 374:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    考え込む一留。
    「最初はみんな怖い言うてたで。若いんやからすぐ慣れるて!」
    あたしにはなんとしてでも働いて欲しい気持ちがあった。友達の会社はかなりきっちりした会社で待遇もいいし、免許とかも会社から取らせてくれるらしい。一留は中卒やし身分証とか後ろ盾もない。ちゃんとした会社で働くのが一留にとっていい事だと思った。
    「どーしょー」
    「働くんは一留なんやから一留が決め。」

    2007-01-04 22:44:00
  • 375:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留はしばらく黙ってた。あたしは働いて欲しいけど無理強いはしたくなかったから、それ以上何も言わず漫画を読んでいた。
    一冊読み終わりかけてページをめくろうとした時、一留が言った。
    「…やるわ」
    きっぱりさっぱりとした表情だった。
    あたしは一留に抱きついた。

    2007-01-04 22:48:00
  • 376:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「ほんまに〜〜?!嫌や言うと思った!!!」
    一留は照れて顔をくしゃくしゃにしながら言う
    「…やるわ!……柚奈に金返す言うてなんもしてないし働かな」
    一留が笑った。服からはみ出た鎖骨のしたの竜の顔も笑ってるみたいに見えた。

    2007-01-04 22:55:00
  • 377:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    その日、喧嘩してばっかりだったから久しぶりにキスをした。ちゅっちゅって何回も。2人して、にへって笑って。
    「柚奈〜」
    「何?」

    2007-01-05 00:38:00
  • 378:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「…なんもない」
    「そ〜かあ笑」
    一留は笑う。
    「何がそ〜かあや!んまお前はいつもほんっま適当や」
    2人で笑った。

    2007-01-05 00:44:00
  • 379:

    名無しさん

    あげ?

    2007-01-05 13:47:00
  • 380:

    名無しさん

    ??

    2007-01-09 11:12:00
  • 381:

    名無しさん

    あげ?

    2007-01-11 10:12:00
  • 382:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あげてくれてる人同じ人かな?ありがとう??最近更新遅れ気味ですが今日か明日また更新します??

    2007-01-11 13:00:00
  • 383:

    名無しさん

    待ってます???

    2007-01-11 23:32:00
  • 384:

    ゆう?

    待ってるね??

    2007-01-12 00:06:00
  • 385:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    ありがとう?読んで貰えるて嬉しいね?ゆう?さん?いつもありがとうです
    386、387、389サンもありがとう〜???短くなるけど更新します。

    2007-01-12 03:16:00
  • 386:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    ……………………………………………

    2007-01-12 03:17:00
  • 387:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    数日後、知り合いから残念な連絡があった。
    寮に入れなくなったらしい。出ていくはずの予定の入居者が出ていけなくなって空きが無くなった。
    知り合いは、色々良くしようと尽力してくれて奈良なら空きがあると探してくれていた。
    けどそこはコンビニも車で20分くらいのど田舎らしい。

    2007-01-12 03:24:00
  • 388:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    すごく謝ってくれて、親方にも頼んでくれると言ってくれた。
    その人は、親方に自分の後輩だからと言っていたらしく、地元の違いから、知り合いでもなんでもない事が親方にばれ、親方の覚えが良くなく頼んでも難しいと思うと話した。
    働く事も寮もあるけれど奈良。
    一留に話してもう一度連絡する事にした。

    2007-01-12 03:30:00
  • 389:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    訂正?働く事もできるし寮も…です

    2007-01-12 03:31:00
  • 390:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    気が重い……
    あたしが一留の立場なら働くのがどこだって、例えば奈良でも日本海でも働く。
    けど一留は嫌がるだろう。話す前から見えている結果に一歩一歩の足取りがとてつもなく鈍く感じる。
    一留と待ち合わせのいつもの漫喫。

    2007-01-12 03:37:00
  • 391:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    もうここの店長にもすっかり顔を覚えられてしまった。あたしをみるなり、一留が先に入ったペアシートの部屋番を打ち込む。
    いつもすごい喧嘩して険悪な空気で出ていったり、かと思えばラブラブだったり……
    お金をいつもあたしが払っている事とか、どういう風にまわりにはみえているんだろう…。

    好きっていう気持ちだけで必死でここまできて、でも確実に現実に追い越されそうになっている。

    2007-01-12 03:45:00
  • 392:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    扉を開けるとふてこい顔して漫画を読んでいる一留。
    少女マンガが好きらしい一留が読んでいるのは『優しい子供の作り方』。
    …あ〜なんか殴りたい…………
    珈琲を飲んで、煙草を吸って一休みしてからあたしは話し始めた。
    この話、長くなるに違いないから……

    2007-01-12 03:51:00
  • 393:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一通りの事を話終えた。
    「一留、どうする?」
    見るからにイラついてる一留。
    「俺、お前が市内に寮あるして言うから決めたんちゃうんけ?話ちゃうやん」
    「だから嫌やったら断るから」

    2007-01-12 03:55:00
  • 394:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「俺、嫌やで奈良とか。」
    「ほな、断るわ」
    「友達のおかんに家でるいうてもうたんやけど?」
    一留は居候先の家から早く出ていけと言われていた。
    「もっかい頼んでおいて貰うか、漫喫泊まるかするしかないやん。」

    2007-01-12 03:59:00
  • 395:

     

    2007-01-12 04:03:00
  • 396:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「はあ!?そんなんもっかい置いてくれなんて言うたらあのオバハン切れよるわ!お前が言うからもう出ていく言うたんや!!」
    「事情は説明したやろ!!奈良やったら寮ある!とりあえず奈良おって、市内の寮空き次第こっち入れて貰えるっていうのもゆったよな!?それも嫌なんやからしゃあないやん!あたしにできんのはここまでや!」
    …頭にくる。あたしが全部悪いのか。そもそも仕事のひとつやふたつ必死になれば見つかるわ。それもしんで文句ばっかり…………

    2007-01-12 04:10:00
  • 397:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「お前は俺が嫌でもなんでも働けばいい思ってるやろ?」
    「そういう気持ちもあるけど、あんたの事やし強制できひんけど?」
    「あーあ!!!!」
    それだけ言って一留がしばらく黙った。苦い沈黙。
    「柚奈、お前ほんまにうざいって………ぐちぐちぐちぐち…そんなんやったら俺」

    2007-01-12 04:17:00
  • 398:

    緋恋◆lZf.ArgVp2



    「ヤクザ戻るわあ」

    2007-01-12 04:19:00
  • 399:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    …信じられへん一言やった。
    ただでさえ既に強張った頬がみるみる硬直していく感覚がリアルにわかる。今までの怒りが力と一緒に抜けていく。
    「………本気で言ってんの?」
    「本気やで〜別に寝るとこも食うもんもあったしなあ」
    「………お金は?」

    2007-01-12 04:24:00
  • 400:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「うっさい。返すやんけ」
    今までのあたしの気持ちと誠意と時間…すべて裏切られた気がした。
    「あたしやくざとか無理やで………?」
    「………おぉ。」

    2007-01-12 04:29:00
  • 401:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたしはへたりこんだ。
    長い間そうしていたと思う。いつもだったら怒ってくってかかるか泣くかするあたしの様子の違いに戸惑っている一留。
    おい?と一留があたしの肩をぽんと叩いた。その瞬間、あたしは泣き崩れた。
    「……………ッウ」

    2007-01-12 04:36:00
  • 402:

    名無しさん

    更新楽しみにしてます?

    2007-01-13 22:59:00
  • 403:

    私も

    2007-01-14 04:14:00
  • 404:

    名無しさん

    あげときます?

    2007-01-14 11:54:00
  • 405:

    名無しさん

    主さん待ってます?

    2007-01-14 23:29:00
  • 406:

    名無しさん

    あげときます??

    2007-01-15 22:07:00
  • 407:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あげてくれた皆様?ありがとう??
    更新します?

    2007-01-16 01:06:00
  • 408:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    声もでず、涙だけが滴り落ちる。伝えたくて、なんとしてでも伝わって欲しくて頑張ってきた気持ち。少しは伝わっていると思っていた。

    何も一留にとどいてへん……!!

    心の内側、あたしの中の柔らかい部分が引っ掻き回されるように痛んだ。

    2007-01-16 01:11:00
  • 409:

    名無しさん

    更新あれてるぅ?完結まで主さんのペースで頑張ってぇ?

    2007-01-16 01:14:00
  • 410:

    名無しさん

    されてるぅ?の間違えた?

    2007-01-16 01:15:00
  • 411:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    うちはな、一留がやりたいんやったらヤクザでもホストでもやればいいと思う。
    あんたはなんもやる気ないやんか。適当に周りに流されてるだけやん。自分の事なんも大事にしてないやん。
    裏の仕事は普通の仕事以上に覚悟と器量がいると思う。それがなかったら落ちぶれてくだけや。

    今の状況みてみいや。覚悟も器量も努力もないあんたの結果が今やんか。

    2007-01-16 01:19:00
  • 412:

    緋恋◆lZf.ArgVp2


    仕事もない。金もない。友達もいない。信頼もない

    ほら、いろんな物なくしてるんちゃうの?

    2007-01-16 01:22:00
  • 413:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留の事、信じてんのはあんたが色かけてる女くらいちゃう?

    ひょっとしたらそこに含まれてるかもしれんあたしをいれてな……………

    2007-01-16 01:24:00
  • 414:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    …………………………………………………………………

    2007-01-16 01:25:00
  • 415:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「…………一留」
    なんとか自分を取り戻してやっと言葉が出た。一留はというと不機嫌そうな顔をしてはいたけれど対応に困っているだけで怒りは冷めているのがわかった。

    「ヤクザ戻るっていうなら最初からやめんかったらいい話。いややって辞めたいていうたのは一留やで。今更そんな事蒸し返して、うちにどうせ―いうねんな?」
    「……………」

    2007-01-16 01:34:00
  • 416:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「ほんまにもっかい戻りたいん?本気ならもう止めへん。けど戻るんやったらうちと別れてな?」
    「俺と別れたいんけ?」
    「別れたくないよ。けどあたしヤクザとはつきあわれへんねん。あんたがほんまにその道行きたいなら仕方がないから言うてんの」

    まるで幼稚園の先生やな…。あたしはなるべく言葉に誤解のないようにゆっくり言葉を選びながら話した。子供に聞かせるように優しく。あたし自身も冷静になれるように。

    2007-01-16 01:41:00
  • 417:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留の茶色い目が揺れてる。
    「俺はな……………………………」

    「俺はおまえとより戻したしやめたねん。」

    2007-01-16 01:45:00
  • 418:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「…ガリガリやな。ごめんな」
    「ただのダイエットや!!」

    急に悲しくなった。なあ、そんな事はどうでもいいねんよ。痩せたとか忙しいとか、金がないとか………
    そんなんに気づいた時反省してやさしくなんてしなくていいから。ごめんなんて言わなくていいから。あたしにありがとうって言わせてや。

    2007-01-16 01:56:00
  • 419:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留にごめんて言われる度に、謝られることに慣れたなて気づく度に

    あたしは終わりに怯えるんよ。

    2007-01-16 01:59:00
  • 420:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    短いですけどここまでです?
    書き込んでくれた人本当にありがとう?上がってんの見て嬉しかったデス

    2007-01-16 02:03:00
  • 421:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    次は明日か明後日に更新します?

    2007-01-16 02:32:00
  • 422:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    次は明日か明後日に更新します?

    2007-01-16 02:33:00
  • 423:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    ……………………………………………………………

    2007-01-16 11:29:00
  • 424:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    それから何週間か経った。一留は結局、居候先の家に幾らか入れるという条件で置いて貰えることになった。月に五万以上。食費は別。もちろんあたしが払った。

    借金の返済もあって一留にちょくちょくお金を渡すのはきつかった。

    借金は増える事はあっても減ることはなかった……。

    2007-01-16 11:39:00
  • 425:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    ストレスで胃がキリキリ痛む。煙草の量が増える…。一留ともまた喧嘩ばかりだった。

    貸し借りの話なんてしたくないけれど、向こうが貸してくれと言って借りた以上お金の話になる事はしょっちゅう。
    「あんたは口ばかりでなんもしいひんやんかあ!!!」
    「うっさい!ほな今すぐ返したるわあ!」

    2007-01-16 11:45:00
  • 426:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「どうやってやねん!!!」
    「金融行って!もうすぐ二十歳やし借りて返したるわあ!!」

    一留はいつもそんな事を言う。あたしがお金の事をつくと、借りてきて返すし黙れ、恩着せがましいって……………
    わかってるでほんまは行く気ないことくらい。だいたいあんたは消費者金融とか借りれへんから。審査に通るわけないから。

    2007-01-16 11:52:00
  • 427:

    緋恋◆lZf.ArgVp2




    なんか疲れた………

    2007-01-16 11:56:00
  • 428:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    ………………………………………………………………

    2007-01-16 11:58:00
  • 429:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「お疲れ様です〜」
    夜1時。仕事が終わる。2時には家について珈琲をいれて煙草を吸う。最近の一番落ち着く時間。次の日8時には起きないといけないからほんの30分くらいだけど。

    ふ―っと煙を長く吐く。自分でもわかるくらい疲れきっていた。どこにいてもイライラするし、感情の起伏が激しい。
    仕事が終わって疲れてぼーっとする寝る前の一瞬だけが心地良い時間。

    2007-01-16 12:11:00
  • 430:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    疲れた頭で考える。
    一留はあたしの事好きなんかな??

    普通、好きな女に金なんて借りないし、借りててその態度はない……周りにも言われるしあたしもよくわかっている事。
    けどあたし一留に全く愛されてないとは思わへんねんけどな??

    2007-01-16 12:16:00
  • 431:

    緋恋◆lZf.ArgVp2



    それとも、真実がわかってんのに認められへん程、あたしは一留に惚けてんのかな……………

    2007-01-16 12:18:00
  • 432:

    緋恋◆lZf.ArgVp2



    もう…なんか色々わからへんわ………

    2007-01-16 12:20:00
  • 433:

    ゆいこ

    頑張ってください(T^T)

    2007-01-16 12:42:00
  • 434:

    ゆう?

    頑張ってね??応援してるょぉ??

    2007-01-16 23:28:00
  • 435:

    名無しさん

    ?

    2007-01-17 07:51:00
  • 436:

    名無しさん

    続き待ってます??

    2007-01-17 17:49:00
  • 437:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    応援コメントくれたひとほんまにありがとう??今テストとレポート?の真っ最中で?少し間あくと思いますがあんまりあきすぎないようにするんで?

    2007-01-18 06:26:00
  • 438:

    名無しさん

    あげ

    2007-01-18 16:53:00
  • 439:

    名無しさん

    ぁ-げっ(・∀・)/゛

    2007-01-21 22:40:00
  • 440:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    時間?が少しできたので書きます
    上げてくれた方々ありがとう?
    不定期でごめんなさい?

    2007-01-24 02:29:00
  • 441:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    ………………………………………………………

    2007-01-24 02:30:00
  • 442:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    相変わらず毎日は慌ただしく過ぎていく。一留と一緒にコンビニにいた。季節はもうすっかり春。
    一留とコンビニの角で中学生みたいにしゃがんで話していた。
    それが恥ずかしいのと一留と三つも年が離れているから姉弟にしか見えないだろうと感じるのとで、付き合い始めの真冬はそわそわしていたっけ。
    そんな事を思いながらタバコの煙の先を見る。春の空気の中で煙は暖かそうに揺らめいて消えていく。

    2007-01-24 02:42:00
  • 443:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたしは一留に学校の話をしていた。停留所でバスを待っていた時にみた毛虫の話。
    あたしは、度重なる不安でどんよりしていた。その時、木から落ちたのか歩道を一心不乱に這う毛虫を見つけた。

    2007-01-24 02:46:00
  • 444:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    毛虫は人が行き交う道でいつ踏みつぶされるかもわからないのに力強く進んでいった。あんなに小さいのに。こんなにまわりの世界は大きいのに。
    あたしはなんか励まされて、一留にこの面白くともなんともない話を話していた。
    一留はぼけーっとタバコを吸っている。けどちゃんと聞いてくれてるのはわかった。

    2007-01-24 02:51:00
  • 445:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

               「…………柚奈、やっぱお前かわってんねぇ」
    一留があたしの顔をまじまじと見た。バカにするわけでも、ましてやすごいと思っているわけでもなさそう。ただまじまじと。
    「俺やったら、毛虫なんてうわぁーキモチ悪っっ!て踏み潰して終わりやけど?」
    「別に毛虫をきもちいいとか思てるわけちゃうよ。ただなんかすごいな思てん」

    2007-01-24 02:58:00
  • 446:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「あっそういえば…」
    一留が道路の方を指差した。
    「俺、今日朝あそこで人ひかれたんみた」
    「えっ…どうなったん」
    「救急車きて、運ばれていったけど…あれは逝ったやろー」

    2007-01-24 03:03:00
  • 447:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「なんかキモいおっさんやったけど」
    あたしは悲しくなった。あたしを今日励ましてくれた毛虫も一心不乱に進んだ結果、バスに踏み潰された。世の中は甘くないのだ。
    「ま〜いいやんけ、おっさんも毛虫も別に生きたい思とったわけちゃうかもやし」
    一留の言うとおり、何も知らないあたしがかわいそがったりする事じゃないのかもしれない。
    「………………」

    2007-01-24 03:10:00
  • 448:

    名無しさん

    俺もこんなん思われてたんかな・・・自分を外から見られた感じやわ

    2007-01-24 03:13:00
  • 449:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「俺はお前の、そんだけ人にはいりこめるとこすごいと思うけどな。俺にはできんし。」

    一留は優しい部分もほんまに持ってる。今あたしが自分の事を浅はかに思って恥じたのをわかって、そう言ってくれたんだと思う。
    わけのわからん理屈で切れる一留。
    人の微妙な心の変化に気づける一留。

    2007-01-24 03:18:00
  • 450:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留の色素の少し薄い茶色の目は天気のいい春の日差しでビー玉みたいに綺麗だった。あたしのまっ黒で輪郭のハッキリした目とは全然ちがう。
    その目を本当にすきだと思った。一留の中にある優しくて綺麗な所。それがそのまま現れたような瞳だと思った。

    2007-01-24 03:38:00
  • 451:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    その時電話がなった。一留に仕事を紹介してくれたあたしの友達だった。
    「もしもし〜今?一留とおんねん」
    ?「あっほないいわ〜ごめんごめん」
    「あっちょっと待って!」
    あたしは一留に小声でこの前のお礼を言ってと頼んだ。結局仕事の話は無くなったけど色々お世話になったから。

    2007-01-24 03:46:00
  • 452:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「は?いいって。しゃべりたない」
    一留ははねのけるように言うと一気に最強に機嫌の悪い時の顔になった。
    すごく腹がたったけどとりあえず友達と少しだけ話して電話を切った。
    案の定、その後はまた喧嘩であたしは後味の悪いまま仕事先に向かった。

    2007-01-24 03:52:00
  • 453:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    今日はここまでにします?読んでくれてる人、不定期なのにありがとう?

    455さん>これはあたしの実体験を元にしたフィクションであたしの大好きだった男の子の話です。
    もし似てるところがあらはるなら読んでて嫌と感じはる部分もあるかもしれませんが、許して貰えたら幸いです

    2007-01-24 03:58:00
  • 454:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    ………………………………………

    2007-01-25 00:40:00
  • 455:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    その頃あたしは週5〜6日バイトをしていて、月二十万弱は収入があった。それでも借金は減らないし手元に残るお金もない。昼間は学校。たまっていく課題。
    このままでいいのかな?先があるのかな?

    いいわけない。
    あるわけない。悲しいのはそれをあたしが一番わかっているっていう事。

    2007-01-25 00:47:00
  • 456:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    仕事から帰ってきて一留に電話をかけた。でない。すぐに一留からメールがきた。
    ?「今連れ寝とるから電話できん。?して」
    ……なんだそれ。でたくないのか、女といるのか……………………。
    あたしはとても疲れていたのでその事には触れずに要件を送った。

    2007-01-25 00:57:00
  • 457:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    要件はあたしの友達の事。仕事がだめになったのを気にしてくれていて、何度かご飯に誘ってくれたりした。一留にそれとなく伝えるといつも行きたない、の一言だった。それはしょうがないとしてお礼ぐらいは言って欲しかった。一留のそういう態度も一留から色んなチャンスを遠ざけているような気もしたから。
    ?「あんな、電話でもいいからうちの連れに一回ちゃんとお礼言って欲しいねん」
    ?「だからいってるやん。俺別に関わりたないし」
    ?「関わるとか関わらんとかじゃなくて、うちらの為に色々してくれはったんやから、お礼くらい言って欲しい。」

    2007-01-25 01:04:00
  • 458:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    ?「ぐちぐち言うなや。そんなにその人がいいならそいつと付き合えば」

    頭がくらくらする。なんでそんなくだらん事言うん?そんな事あるわけないのに。今のあたしの生活すべて一留で回っているのに…………

    それもわからん?何が不満?伝わらへんの?

    2007-01-25 01:10:00
  • 459:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    ?「そんな事あるわけないやん。なかいい友達やから一留にも紹介したいねん」

    あたしの気持ち。あたしの好きな友達、家族、あたしの生活に触れて欲しい。一留が大好きやから。
    美味しい物を食べたら一留と食べたいと思う。楽しい場所に来たら一留がいればいいと思う。みたい映画があれば一留とみたいと思う。綺麗な景色をみたら一留に見せたいと思う。

    2007-01-25 01:18:00
  • 460:

    緋恋◆lZf.ArgVp2


    一留はまるで野良猫みたい。
    拾ってくれって甘えてくる癖にふとした瞬間、
    おまえのとこには飼われたくないって目をする。

    2007-01-25 01:21:00
  • 461:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留からメールの返信がくる。みるのが怖い。
    絶対みたらあたしは悲しい。

    …なんとなくわかる。

    2007-01-25 01:24:00
  • 462:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    ?「紹介されたないわ!お見合いか!」

    くだらない。ガキくさい。
    ほんましょうもない。こんな事に傷ついてる自分もどうしようもなく思えた。
    とても疲れていたあたしはなんて返事を返そうか悩んでいるうちに眠ってしまった……

    2007-01-25 01:28:00
  • 463:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    今日はここまで?

    2007-01-25 01:30:00
  • 464:

    名無しさん

    ?

    2007-01-28 21:39:00
  • 465:

    名無しさん

    またあげ?

    2007-01-30 22:27:00
  • 466:

    緋恋

    あいてしまっていてごめんなさい??
    ちょっとたてこんでいましてm(u_u;)m
    来週の始めにはたくさん書こうとおもうので?

    2007-01-31 14:52:00
  • 467:

    ?

    待ってます?

    2007-01-31 17:37:00
  • 468:

    名無しさん

    ?

    2007-02-01 09:31:00
  • 469:

    さゆみ

    しおり(≧▽≦)

    2007-02-01 15:40:00
  • 470:

    あおい

    全部読みました。すごい話しで涙が止まりませんでした。これを書かれた方凄い性格だなぁと尊敬します。器が大きいとゆうかそれだけその彼が大事だったんですね。次回楽しみにしています☆忙しい中大変だと思いますが頑張って下さいm(__)m

    2007-02-01 16:24:00
  • 471:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    474、475さん?いつもみてくれてありがとう。少し予定があいたので更新しようと思います?

    さゆみさん?ありがとう?

    あおいさん?あたしは器でかくないです?これから最低な部分もでてきます??けど大好きな気持ちで本当に一生懸命だったしそういう時の人間はとても強いと思います?

    2007-02-02 03:54:00
  • 472:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    …………………………………………………………

    2007-02-02 03:55:00
  • 473:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    目が覚める。随分と寝てしまっていた。朝方眠って昼の2時くらいだった。
    携帯をみる。一留からは何の連絡もない。あたしは昨日の一留からのメールを見直した。

    もう無理だと思った。
    機械的にカタカタメールを打つ。たった6文字。

    2007-02-02 03:59:00
  • 474:

    緋恋◆lZf.ArgVp2



    別れよっか

    2007-02-02 04:00:00
  • 475:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    涙がにじんだ。

    深く色んな事を考えてそうしたわけじゃない。ただもうどうしようもなくて何の未来も見えなくて苦しかった。発作的で衝動的な行動だった。
    時計をみる。もうすぐ仕事だ。あたしは支度をして家をでた。

    2007-02-02 04:04:00
  • 476:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    ……………………………………………………………

    2007-02-02 04:05:00
  • 477:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    仕事が終わってタクシーに乗り込む。ホテルのパーティーの仕事だった。お客さんがそのままバイト先に飲みにきてくれるというのでさっきまで一緒に働いていた友達と全部で四人。
    走る車内で携帯チェック。起きた時と変わらず一留からの連絡はない。
    一留の性格から考えてあんなメールを見たらすぐに連絡してくるはずだ。
    あたしが働いてる間寝てるのかと思うとうんざりした。

    2007-02-02 04:11:00
  • 478:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    バイト先のBARは週一回だけ入っている。コンパニオンに比べたら安いけど店長とも仲が良くて楽しい職場は癒やしみたいなものだった。
    友達が来てくれたので楽しくて、加えて忙しかったので色んな事を考えずにすんだ。
    それでも涙が飛び出しそうだったけれど仕事に集中した。

    2007-02-02 04:17:00
  • 479:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    お客さんが回転しだすちょっとした空き時間。洗い物も一段落してちょっと一服。
    ほんとは携帯の電源なんて切っておきたいくらいだけどお客さんからもかかってくるので、そうもいかない。
    携帯をみると一留から鬼のように着信とメール。
    メールをみようとした瞬間、一留から電話がかかってきた。

    2007-02-02 04:22:00
  • 480:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一瞬迷ってとった。
    「もしもし…」
    「お前電話でろや!」
    凄い剣幕を予想していたから、えっ?と思うほど一留の声は弱々しい。
    「あたし仕事中やし、後にして」

    2007-02-02 04:25:00
  • 481:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    自分でもびっくりする程冷たい声で言った。
    「…………ごめん、待ってるし終わったらいうて」
    一留の声は優しいような怯えているようなかんじ。
    電話を切って仕事に戻る。仕事中も一留のことが頭を離れなくなった。
    それでもあたしはうまく笑えていたと思う。

    2007-02-02 04:33:00
  • 482:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    ここまでにします?

    2007-02-02 04:34:00
  • 483:

    名無しさん

    どこからの続きか書いて

    2007-02-02 04:44:00
  • 484:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    469からの続きです?次からどこからの続きか書きますね

    2007-02-02 05:03:00
  • 485:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    寝られないのでもうちょい更新します
    488からです?

    2007-02-02 06:35:00
  • 486:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    ……………………………………………………………

    2007-02-02 06:35:00
  • 487:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    仕事が終わった。その日は近くのBARとかそのお客さんらでバーベキューに行くことになっていた。
    いつも誘いを断っていたのでその日は行くことにしていた。
    店長と二人で店を閉める。店長は他の店へバーベキュー用のオニギリを作りにいったけど気を使ってあたしを店に残してくれた。

    2007-02-02 06:40:00
  • 488:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    誰もいない店で一留に電話をかけた。一留はすぐにでた。
    「今すぐ金融いくから後悔すなよ」
    「はあ?何しに金融とかいくん?意味分からん」
    「お前と別れるんやし返さなあかんやろが」

    2007-02-02 06:47:00
  • 489:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「借りてきたようなお金で返していらんわ!利子もつくのにあんたが困るだけやんか」
    「うっさい!!俺と別れたいんやろ!関係ないやんけ!」

    ため息しかでない。
    「仕事とかなんもせーへんとか言うってないから。何勘違いしてんのかしらんけど。だるいとか言うんも口癖や!んなんで別れるとかいうんやったらしゃーないわ!」

    2007-02-02 06:57:00
  • 490:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「あたしは別れたくて言ったわけちゃう。あんたに色々考えて欲しかったんや。このままやったらもうあかんくなるから」
    「別れたるわ!お前が別れよう言うし別れるんやんけ!そう言うたらこうなんのわかってたやろ、俺は」
    「その程度なんやな、あんたのキモチは」
    「駆け引きで軽々しくそんな事言う奴に言われたない。…………友達でいれるんやろ?ほなそれでいいわ」

    2007-02-02 07:03:00
  • 491:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「友達?!意味分からんわ!!!どういうつもりで言ってんの?」
    「うるさい!別に切る必要ないから言っただけや!ストーカーとかする気ないしな」

    論点がどんどんずれていっている。何を話していたかもうよくわからない。

    2007-02-02 07:08:00
  • 492:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「なんで別れて切る必要ないとかいう言われかたされてまで友達とかでおる必要あるん?」
    「……………今は無理でもまた付き合おう」
    「は?」
    「何ヶ月後か何年後なるかわからんけど…………」

    2007-02-02 07:12:00
  • 493:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「何言ってんの?あほちゃう」
    「…………」
    沈黙が続く。
    そんな言葉いらんねん。そんな確証のない未来の話なんて。今が大切にできひんのにどうやってそんな未来がくんねんな。
    「柚奈」

    2007-02-02 07:17:00
  • 494:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「なんやねん!」
    あたしが別れるとか言って騒いでまで聞きたかった言葉。喧嘩して怒って泣いても聞きたかった言葉

    「柚奈と一瞬にいたいねん」

    2007-02-02 07:20:00
  • 495:

    緋恋◆lZf.ArgVp2



    そうきっとこの一言

    2007-02-02 07:21:00
  • 496:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「一緒におって」


    それだけの言葉で涙がでた。
    「わかった」

    2007-02-02 07:24:00
  • 497:

    名無しさん

    じゃなくて>>503てして

    2007-02-02 07:25:00
  • 498:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「仕事ちゃんと探すんやで?闇金の話とかもうしやんやで?」
    「わかった」

    あたし達は結局別れられへんかった。

    2007-02-02 07:26:00
  • 499:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたしは多分、あたしが完璧に一留を見限らない限り一留がついてくるってきっとどっかでわかってた。
    別れられへんかったことにほっとしている自分がいた。
    「一緒におって」
    この言葉が例え嘘でもあたしにはねのける事ができたんかな?

    2007-02-02 07:34:00
  • 500:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    ここまでにします?
    505さん?それですか??やり方がわからないのでこれをみはったらやり方かきこんでもらえますか?すみません???

    2007-02-02 07:36:00
  • 501:

    名無しさん

    まんまやん >>1このまま

    2007-02-02 09:23:00
  • 502:

    緋恋

    わかりました?
    次からそうしますね?

    2007-02-02 19:43:00
  • 503:

    さゆみ

    しおり?

    2007-02-02 23:57:00
  • 504:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    さゆみさん?ありがとうです?
    来週の頭ていってたんですが思いがけず時間?があまったんで更新できるときにしてしまおうと思います?すいません?

    2007-02-03 06:14:00
  • 505:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    >>507 の続き
    ……………………………………………………………

    2007-02-03 06:16:00
  • 506:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    それから2、3日もたたないうちに一留からメールが来た。
    ?「仕事みつかったさあ?」
    ビルの清掃のバイト。あたしはすごく素直に嬉しかった。一留はビルの仕事は昼までだから掛け持ちでパチンコ屋でも働くといった。
    パチンコ屋の面接の前に一留とご飯を食べた。
    お金がないから定食を一つ頼んで半分こする。あたしは実家やし食べる事には不自由せんから一留に食べと言っても上手いし食えってあたしにも食べさした。

    2007-02-03 06:24:00
  • 507:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    手ぶらでポケットに履歴書の封筒一枚突っ込んでいる一留。
    …こんなんで受かるんかいな…………
    そろそろ面接に向かう一留の服の胸元を直しながら言う。
    「みえてんで、隠しときや」
    あのマヌケな竜の手が服の隙間から覗いている。

    2007-02-03 06:29:00
  • 508:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「でたがっとんねん!笑」
    何が嬉しいのか、やたら嬉しそうにしている一留。
    「はいはい、もうそろそろ時間やしいってき」
    「お前は俺のお母さんか!!」
    一留はもっと嬉しそうに顔をくしゃってした。素直にものすごく可愛いかった。すごくすごく愛おしく思った。

    2007-02-03 06:34:00
  • 509:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留は母性本能をくすぐる。
    この頃、あたし達は場所と落ち着ける時間がない事もあったけどセックスレスだった。
    最初は悩んだものの、あたしは一留と何気ない時間を過ごすだけで、一留が側にいるだけで面白いくらい愛情が溢れて満たされるようになっていた。
    もちろん喧嘩もたくさんしたし、腹の立つ事も多かったけれど。

    2007-02-03 06:43:00
  • 510:

    緋恋◆lZf.ArgVp2


    母親ってこんなあたたかい気持ちなんかなって
    阿呆な事も思ったりした。

    2007-02-03 06:45:00
  • 511:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留はめでたくパチンコ屋にも受かり、しばらくあたし達はとてもうまくいっているように思えた。
    こうやっていい方に進んでいけますように。あたしは祈るような気持ちだった。
    一留と過ごす時間がいくらもない事もしらずに。
    一留を憎む瞬間がくるとも思わずに。

    2007-02-03 06:52:00
  • 512:

    緋恋◆lZf.ArgVp2


    ただ願ってた。

    一留と毎日笑えますように。

    2007-02-03 06:55:00
  • 513:

    名無しさん

    切ないな。

    2007-02-03 07:27:00
  • 514:

    ?

    毎日読んでます?頑張ってください?

    2007-02-03 11:51:00
  • 515:

    ?

    ?

    2007-02-05 00:11:00
  • 516:

    名無しさん

    今の彼氏とすごい似てる…。柚奈さんの気持ちよく分かります。もう別れようか考えてるけどやっぱり別れられない気もしてて?
    完結までがんばってください?

    2007-02-05 02:28:00
  • 517:

    名無しさん

    ?

    2007-02-05 22:34:00
  • 518:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    521さん?切ないてなんで「切る」て字なんでしょうか?今ふと思いました?

    522サン?たくさんあげてくれてありがとうございマス?

    524サン?彼の事をよく見て後悔しないようにして下さいね。一留に似てるなら難しい人やと思います。完結目指して頑張ります?

    2007-02-07 09:37:00
  • 519:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    >>520 からの続き
    ……………………………………………………………

    2007-02-07 09:39:00
  • 520:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    女の勘ってすごいと思う。その日も朝から嫌な胸騒ぎがしていたっけ。あたしは仕事に向かう途中、バスに揺られていた。
    携帯がなる。音をマナーにしていなくて周りの人に軽く会釈してメールを開いた。
    ?『俺、客と住んでもいい?』
    意味がわからなくて何回もメールを読み返す。意味が分からん、とりあえずそれだけ返して仕事をした。

    2007-02-07 09:47:00
  • 521:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    仕事をしながらもこれからの展開を考えずにはいられなかった。

    また続かんかったなあ…………
    一留との平和な時間は終わるのが早い。一難去ってまた一難。この諺(ことわざ)がぴったりな付き合いだ。
    溜め息が小さくこぼれる。

    2007-02-07 09:59:00
  • 522:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「暗い顔してんなやー」
    あたしの肩をポンポンと叩く、いっちゃん。
    いっちゃんは仲良しのお客さん。たまにふらっときて何故かあたしを励まして帰る変なおっちゃん。
    「そんな顔してました?」
    内心少しびっくりした。完璧な営業スマイルを張り付けているつもりだったから。

    2007-02-07 10:06:00
  • 523:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「笑顔に……影がでてきたな」
    いっちゃんは目に笑い皺がたくさんあって人を安心させる顔つきをしている。
    「たまには色気だそかな思いまして」
    あたしはごまかして笑った。
    「まだはえーよ」

    2007-02-07 10:13:00
  • 524:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    いっちゃんは目を細めて
    「なんかあったら言えよ」
    そう言って帰って行った。いっちゃんは初めて会った時、あたしに知り合いと目がそっくりやと言った。
    口説き文句でもなんでめなくて本当にそうな事がなんとなくわかった。
    いっちゃんはあたしを通してあたしに似ているという誰かに優しくしている。

    2007-02-07 10:24:00
  • 525:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    人ってみんな色々な事を抱えて生きている。
    それは
    未来だったり
    過去だったりする

    2007-02-07 10:27:00
  • 526:

    緋恋◆lZf.ArgVp2


    一留の抱えてるものはなに?

    それがわかったら
    一留に愛してもらえるかな

    2007-02-07 10:42:00
  • 527:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    仕事が終わって一留に電話する。眠そうな声の一留がおそいねんと枯れた声で呟く。
    「客と住むてどういう事!?」
    「金がいんねん。1ヵ月一緒に住んだら五十万くれるいうとんねん」
    「なんでそんな金がいんねんな……」
    「オレ個人の事やからおまえに言う必要ない」

    2007-02-07 10:50:00
  • 528:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「……あんたはそれでいいの?」
    「行きたないけどしゃあないやん、お前にも迷惑かけたないし」

    迷惑かけたないて言う割には一留がそうやってお金をせびろうとしているように思えた。
    ううん、もうそういう風にしか思えへんかった。

    2007-02-07 10:56:00
  • 529:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    他の女んとこ行く。それが嫌やったらお前がなんとかせえっていう単純な図式。
    どっちも嫌やわ。

    2007-02-07 10:59:00
  • 530:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「てかまだ客と連絡とってたんや?切ったゆった癖に」
    「…………」
    一留がお客さんと切ってないのくらいわかってた。
    「…でなんでそんな話しになったん?」

    2007-02-07 11:04:00
  • 531:

    ?

    続き読みたい?完結まで応援します?頑張ってくださぃ?

    2007-02-08 22:47:00
  • 532:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    ?さん?頑張りマス????ありがとう?

    2007-02-09 02:39:00
  • 533:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    >>538 続き

    ……………………………………………………………

    2007-02-09 02:41:00
  • 534:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留の事を信じられない癖に何を聞くんだろう。
    一留が何を言っても嘘か本当かなんてわかるのは一留だけ。
    それでもあたしは一留の穴だらけの説明から信じられる部分を探そうとしてる。

    2007-02-09 02:45:00
  • 535:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    歌詞でよくみかける言葉……
    愛することは信じること とか
    信じることは全てを許すこと とか

    …そんなんできっこない。

    2007-02-09 02:49:00
  • 536:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたしは思う
    愛することは修羅の道。
    自分の中の天国みたいに綺麗なところを覗く。
    地獄のように汚いところを思い知る。

    2007-02-09 02:54:00
  • 537:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留の話はどう受け取っていいかわからないようなものだった。
    一留の事をヤクザが探しているらしい。目立つ事をしなくても入れ墨に入ってる彫師の名前からいつばれるかしれないから、入れ墨を消したい。それに70万ほどかかる。
    客に相談したら1ヵ月自分と一緒に暮らしたら50万くれると言っているんだそうだ。

    2007-02-09 03:00:00
  • 538:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「行ったらいいやん」
    「えっ?」
    あたしは怒っていた。今更そんな事をしてお金をつくろうとする事にあきれた。1ヵ月一緒に住んだら50万という話が本当でもそんな確証のない話に飛びつく浅はかさにも腹が立った。
    黙っている一留に言った。
    「また騙されんちゃう?未収の時みたいに?」

    2007-02-09 03:07:00
  • 539:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「それはナイ。ヘルスやし金めっちゃもっとるから」
    「なんであんたと住んで金までやる必要があんのその子に?」
    「俺に聞くなや!一緒に住んだら好きなってくれるやろ〜ちょっとはとか言っとんねん」
    あたしはその実在するのかすらわからない女の子に激しい嫉妬を感じた。好かれてないのをわかっていてそう言えることが健気だと思った。
    それに比べてあたしは…………

    2007-02-09 03:20:00
  • 540:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたしが一人暮らしだったら一留はいるとこがあった。
    あたしの今いる環境では一留とは確実に合わない。けどあたしは親が大事で自分の将来も大事。
    一留に歩みよってるつもりやけどこれ以上の事はできひん。

    2007-02-09 03:30:00
  • 541:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留の為に何もかも捨てられない事を悪いと思った。
    けど一留をそうやって甘やかすのも一留にとって悪いと思う。

    なんてあたし達の価値観は遠いんだろう。

    2007-02-09 03:34:00
  • 542:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「ほな行けや」
    「行ったら1ヵ月くらい連絡とれんで」
    「で?行って帰ってくるつもりなん?」
    「とりあえず金もらったら連絡はする!1ヵ月住んでソイツが良かったらソイツと付き合うし」
    「………………………そう言うたらうちが金だす思った?」

    2007-02-09 03:39:00
  • 543:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「…荷物まとめるわ」
    電話は切れた。
    電子音が虚しく響く。
    「………嘘つき」
    切れた電話に向かって言ってみた。

    2007-02-09 03:45:00
  • 544:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留はあたしを信用してないって言う。
    その代わり自分も信じろとは言わない。
    あたしが一留の事を疑って突っかかってもほなそう思っとけば?ですます。

    せこい男や。なんで信じるか信じないかあたしに選ばすの?

    2007-02-09 03:49:00
  • 545:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    信じてくれって言ってくれたら楽なのに。
    そうゆってくれたら惚れた弱みで信じたふりができるのに。

    2007-02-09 03:51:00
  • 546:

    ?

    あげ?しおり?

    2007-02-09 20:50:00
  • 547:

    名無しさん

    昔のこと思い出してしまいました。一年半付き合ってて一年同棲してたにもかかわらず、私が朝起きたら携帯と荷物だけおいて、お金だけ持っていった彼氏。元ホストの住所不定。最後はうちの弟の会社で働いてたくせに、そこもとんだ彼氏。
    いなくなったあとも、彼のことが好きで好きで……彼と付き合った一年半は偽りの幸せだったのかもしれない。だけど、私はあなたといれたことが幸せだった。アレカラ人なんて信じたくもないし、恋なんてしたくもない。あなたとずっと一緒にいたかった


    主さん、みなさんスレズレすいません。でも、この小説読んでたら彼とのことが蘇ってきてしまいました。

    2007-02-10 13:23:00
  • 548:

    翔子

    ?

    2007-02-12 22:59:00
  • 549:

    翔子

    あげときます?

    2007-02-13 22:02:00
  • 550:

    名無しさん

    ?

    2007-02-15 23:05:00
  • 551:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    翔子さん?たくさんあげてもらってありがとうございます?
    555さん?あたしも同じような気持ちでいっぱいでした。うまく言えないけれど小説で色んな気持ちと伝えたい事をお返事代わりに書いていきたいと思います

    更新します?

    2007-02-16 01:41:00
  • 552:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    >>553 続き

    一留と今度こそお別れかもしれない。
    好きにしろや…そう思った。だってあたしには引き止める術がない。
    毎日一留の事を考えてきた。できる事はやった。

    2007-02-16 01:46:00
  • 553:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    それで駄目ならどうしようもない。

    わかっていても悲しくて。
    一留の勝手さに腹が立つ。自分の弱さに打ちのめされる。
    あたしは弱くて未熟で。何もできない子供なんだと思った。一留もそう。

    2007-02-16 01:52:00
  • 554:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    誰かを守りたい、救いたい…それはエゴでしかなくて。
    自分もしっかりしてない人間が必死になっても一緒に溺れてくだけ。


    一緒………?溺れたのはあたし一人だったね。

    2007-02-16 02:01:00
  • 555:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    …………………………………………………………

    2007-02-16 02:02:00
  • 556:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    久々の学校に来てちゃんと授業をうけた。久々と言うほどでもないけれど、来てすぐ帰ったりしていたし心ここにあらずといった感じだったから学校のみんなが懐かしく感じる。
    いかに自分が自分の日常をほったらかしていたかわかった。
    ゼミの先生にもっと真面目に来なさいと小言を言われる。
    一留と出会うまで毎日何気なく過ごした「普通」が愛しい。

    2007-02-16 02:09:00
  • 557:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたしはもう一留と会うつもりもなかったしそれでいいと思っていた。
    …思おうてしていたんだ。
    けど甘かった。
    「日常」を犠牲にしてまで一緒にいようとした一留。
    一留から近づいて来られたらまた簡単に引き戻される、あっけなく。

    2007-02-16 02:16:00
  • 558:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    2007-02-16 02:24:00
  • 559:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留からメールがくる。
    ?『今から会えへん?』
    もうでていったんちゃうかったんや…
    ?『会えへん』
    電話が掛かってくる。とったらアカン…でも声が聞きたい

    2007-02-16 02:27:00
  • 560:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「会って」
    「うち、仕事や」
    「仕事終わってからでいいから。待ってるし」
    声を聞いてしまったらもう無理。
    会いたいって会いたかったて体中で気持ちが震える。

    2007-02-16 02:30:00
  • 561:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    麻薬中毒者ってこんな気持ちなのかな…
    一留との恋は麻薬みたい。会えば幸せで満たされて会えなければ喪失感で苦しむ。
    駄目ってわかっていてもあの幸せな気持ちが忘れられなくて…………
    つい手が伸びる。足が向かう。
    心はもう苦しい、つらいでいっぱいなのにね。

    2007-02-16 02:35:00
  • 562:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    ……………………………………………………………

    2007-02-16 02:37:00
  • 563:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留はその日も服の胸元から竜の手をはみ出させている。春だっていっても見てるこっちが寒くなるくらい薄着で笑ってるのか困っているのわからない表情だ。
    「柚奈………」
    なにも言えず一留の顔も見れなくて一留の竜を見ていた。
    「怒ってるやろな…」
    一留はもうすぐ二十歳になるのに起こられた子供のような顔。

    2007-02-16 02:45:00
  • 564:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    その顔を見上げると笑ってしまう。こんな時でも。
    「出ていくんちゃうかったん?」
    「やめたー俺かて別にいきたーて行く言うたんちゃうから」
    軽〜い感じで話す一留。
    「とりあ寒いしどっか入ろ」

    2007-02-16 02:49:00
  • 565:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    よく一留と行く喫茶店。いつも喧嘩しながら定食を半分個している店。
    また一留とここにくるとは思わなかった。
    「行くんやめてどないするん?」
    「俺つぎ裏の仕事するねん。金いいし。そしたら女んとこ行かんでいいし柚奈も安心やろ」
    「裏の仕事って?!危ない事はやめて〜やあ!」

    2007-02-16 02:54:00
  • 566:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「ほな俺が行ってもいいん?」
    「嫌やけど、そんな選択おかしいわ…」
    「裏はこれで最後や、もうやるゆうたあんねん」
    「何するん?」

    2007-02-16 02:57:00
  • 567:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    心臓がドクドクする。こんな話なのに軽い受け答えのあたし達。あたしは内面はすごく張り詰めていたけど一留に到っては遠足行ってきます!みたいなノリ……
    「とりあ東京行く!それ以上は言えへんわ」
    「はあ!?言ってや!」
    「あかん」
    「…そんなん一留やっぱあかんよ…やめよや!」

    2007-02-16 03:01:00
  • 568:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「金なかったら俺がやばいねん。お前と別れたくないしこれが一番いいねん」
    「良くないって!なんか考えよ!他に!」
    「…せっかく上手いこといきかけてたのにごめんな?今までもごめん」
    「誤っていらん!」
    「きつい事も言って悪いな。直すからな」

    2007-02-16 03:06:00
  • 569:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「一留、そんな話はいいから…」
    「………もうゆうてんか。やるって。」

    一留を大切っていうならなんで何が何でも止めなかったんだろう………。
    危ない事なんてして欲しくないけど、醜い嫉妬からあたしを選んでくれたのが嬉しくかった。こんな時にそんな事を考えるなんておかしいって今なら思うのに……………

    2007-02-16 03:12:00
  • 570:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留の言っている事を疑う気持ちはずっとある。それは消えていなかった。
    だけど一留が自分を選んでくれた嬉しさで舞い上がって、一留が裏の仕事にいっても足りない分のお金は出す事にした。
    お金が絡むと人間関係は歪む。あたしが一留を思う気持ちは綺麗なものだけじゃなくなっていく。
    一留に対する愛情も独占欲も普通といえる域を越えていた。
    大きすぎる感情が信用と疑いの両極端な幅で跳ね上がり転がり落ちる。

    2007-02-16 03:32:00
  • 571:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたしは苦しい道を自分で選んだ。

    強制でもなんでもなく自ら揺れ続ける方を取った。

    2007-02-16 03:34:00
  • 572:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留を誰にも渡したくない。
    一留の横におりたい。

    あたしは一留の女だから。

    2007-02-16 03:37:00
  • 573:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    今日はここまで?
    いつも上げてくれるひとや呼んでくれてる人ありがとうです?

    2007-02-16 03:39:00
  • 574:

    翔子

    しおり?

    2007-02-16 17:16:00
  • 575:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    翔子さん?いつもありがとうです?はっきり言ってまとまってないところも多いし自分で思うところは色々あります、がずっと読んで頂いていて嬉しいです?

    更新します?

    2007-02-17 03:45:00
  • 576:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    >>580 続き

    ……………………………………………………

    2007-02-17 03:46:00
  • 577:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留は5日間ほど例の仕事にでかけた…。
    世間はゴールデンウィーク。連休に浮き足立つ人、サービス業でいつもより忙しい日々を過ごす人。
    様々だけれど強くなっていく日差しの中、街は華やいでいるように感じた。
    あたしはというと、いつも働きに出ている店が休みになるのでキャバの体験に行って日銭を稼いだ。

    2007-02-17 03:52:00
  • 578:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    心配でろくに眠れない5日間だった。
    連絡は取れないかもしれない…そう聞いていた通りいくらメールを送っても返事はなく三日目の早朝に『おやすみ』とだけメールが届いた。
    それだけの事で安心して少しだけ眠れた……………。

    2007-02-17 03:56:00
  • 579:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留に約束した“足りない分“のお金を用意し始めたのと、裏の仕事から帰ってくる一留を小言を言われる居候先でなくてゆっくりさせてあげたかった。
    ラブホでもホテルでもなんでもいい、リラックスできて、帰ってきてよかったて思って欲しい………。
    我ながら連休もよく働いた。
    一留を行かせた罪悪感もあったから、せめてもの事はしたかった。

    2007-02-17 04:03:00
  • 580:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    生まれてから一番長い5日間が終わる。
    一留から連絡がくる。あたしは一番にあたしの所に帰って来ると思っていた。

    「今日、仕事回してもらった先輩の所いかなあかんし」
    「はあ?!なんしに?」

    2007-02-17 04:08:00
  • 581:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「なんしにて知らんやんけ?来い言われたから行かなアカンやろが」
    「ホテル泊まれるようにしといたで」
    「会うんやったら漫喫でいいやん。どっちみち今日は無理けど…」
    「そおか…疲れてるしちゃんとしたとこで寝たいかなと思っただけやで」

    2007-02-17 04:15:00
  • 582:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「おまえさあ………………」
    一留の声が苛立つ。
    「ん?」
    「やりたいだけけ?」

    2007-02-17 04:21:00
  • 583:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    意味がわからなくてきょとんとした。
    「どうやねん?」
    なんでこんな事聞かれるか全くわからない。あたしは5日間家をあけ気味だったし、お母さんも心配していた。一留の元気な顔みたら帰ろうと思っていた。
    「別に襲いたいとか思ってないしな。あんたやりたいだけで寄って来られると思うとかよっぽど自信あんねんな?」
    「………もうええわ」

    2007-02-17 04:34:00
  • 584:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「もうええわて何?言い出したんはそっちやん」
    「蒸し返すなて、もういい」

    「…言ってや」
    「それが心配した態度かていうてんねん。メールでは心配やなんとかいうたって口だけやん」

    2007-02-17 04:38:00
  • 585:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「…心配してないわけないやんけ!帰ってきて顔みたいの当たり前やん!あんたが帰ってきた時にちょっとでも楽さしたい思たんやんか!口に出さへんかったらわからんの!?」

    同じ気持ちじゃないのが寂しい。
    虚しい。
    悲しい。

    2007-02-17 04:53:00
  • 586:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一番にあたしの顔見たいて思わないんや?

    こんな喧嘩になってしまっても一留は無事に帰ってきた。どこに行っていたか何をしていたか知らない。

    それでも帰ってきた……………。

    2007-02-17 04:57:00
  • 587:

    緋恋◆lZf.ArgVp2



    帰ってきたんや……

    2007-02-17 05:01:00
  • 588:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    おかしいな。喧嘩して傷ついて憎まれ口叩いて、泣く程憤慨しているのに懐かしく思う。
    一留が帰ってきてよかった。
    「ごめん…」
    長い沈黙の後一留が誤った。
    「…………好きやで」

    2007-02-17 05:09:00
  • 589:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたしはそう言ってた。一留が誤った後すぐ勝手に口から言葉がこぼれてた。
    “「好きやで」”

    こんな言葉に何の意味があるか知らない。あたしはこの時初めて一留にちゃんと好きって言った。

    2007-02-17 05:17:00
  • 590:

    緋恋◆lZf.ArgVp2




    ほんま頭おかしいくらい好きやで……                                                                             

    2007-02-17 05:22:00
  • 591:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    今日はここまで?

    2007-02-17 05:24:00
  • 592:

    翔子

    ぅちは主さんの書き方スキです?読みやすいし、文章もわかりやすいです?これからも完結まで無理をしないで書いてください?完結まで応援してます?
    しおりぃ?

    2007-02-17 22:08:00
  • 593:

    翔子

    ??

    2007-02-18 19:28:00
  • 594:

    翔子

    あげときます?

    2007-02-19 21:44:00
  • 595:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    翔子さん?ありがとうございます?
    遅くなってごめんなさい?

    2007-02-25 06:18:00
  • 596:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    >>598 続き
    ……………………………………………………………………………………

    2007-02-25 06:20:00
  • 597:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

                  
      一留との時間。
    それから1ヶ月後に唐突に終わる事になる。

    2007-02-25 06:27:00
  • 598:

    緋恋◆lZf.ArgVp2


    一留となんだかんだと一緒にいるような気もしていたけど

    予測のつく別れでもあった。

    2007-02-25 06:29:00
  • 599:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    …………………………………………………………………………………

    2007-02-25 06:30:00
  • 600:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    いつものようにお金に困った一留がいつものようにあたしを頼ってきて
    いつものように泣いて怒鳴って揉めた挙げ句にまたいつものように一留の為に奔走した。
    何のためのお金か…そんな事はもう意味をなさなくなっていてあたし達の関係はお金で繋がっているだけのように思えた。実際そうだったかもしれない。
    他の女の存在も確信はないものの前よりはっきりちらつき始めていた。

    2007-02-25 06:37:00
  • 601:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    仕事や色んなストレスでヒステリックに泣いたり、見えもしない女の子に嫉妬した。
    苦しいと思った。
    そんな事すら日常の一部として受け入れている自分が虚しくて夜中に一人でよく泣いた。
    泣けば泣くほど自分の中が空っぽになる気がしてその空洞をまた一留でうめようとする。
    一留もあたしも矛盾だらけでなにもかもつじつまが合わない。

    2007-02-25 06:46:00
  • 602:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたしは一留と別れるのが怖かった。
    愛されていなくても一留と別れる事は一留を見捨てる事のように感じた。
    裏切られても裏切りたくなかった。
    そしてどんな言葉で言い訳しても
    やっぱり一留といたかった。

    2007-02-25 06:52:00
  • 603:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    また本日中にかきます??

    2007-02-25 06:57:00
  • 604:

    翔子

    しおり?

    2007-02-25 22:16:00
  • 605:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    >>610 続き
    春はいつの間にか過ぎていて、昼間は少し動けば軽く汗ばむほど暖かくなっていた。もうすぐ夏がくる。あたしが生まれた夏は一留が生まれた季節でもある。
    一留と出会った頃、よく雪が降っていた。寒かったけど一留に大切にしてもらえていた冬はあったかくて夢みたいにどこか輪郭がぼけたような美しい思い出になっている。
    今は痛々しい日常が強い日差しのせいでコントラストがくっきりと輪郭がはっきりとしていくようで、やけにリアルだ。

    2007-02-26 00:43:00
  • 606:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    6月8日、一留に別れ話をした。正確には“された”
    喧嘩をすると一留は「別れるで」 と頻繁に言うようになった。
    馬鹿にされてる!そう思っても、結局離れられなくて一留のむちゃくちゃな意見を飲むしかなくなっていた。
    その日いつもと違ったのはあたしがこう言った事

    2007-02-26 00:49:00
  • 607:

    緋恋◆lZf.ArgVp2


    「いいで」

    一留は明かにびっくりした顔をした。目が子供の様にゆらゆらと揺れている。
    あたしの好きな一留の目。威圧的でもすれたようでもない、好きになった頃の一留の目。久々に見たような気がした。

    2007-02-26 00:54:00
  • 608:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    すぐにその目は消えた。
    「………ッ」
    しばらくどこかを見つめると
    「最後になにか言うことは?」
    ちょけた様子で一留が言う。その時の表情にも目にもさっきの一留の面影は全くない。どこにも…

    2007-02-26 00:58:00
  • 609:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「ない!」
    「そうかサイナラ」
    一留は立ち上がると飄々と歩いていった。そのふざけた後ろ姿をじっと見つめる。                          
    絶対に一留は振り返って戻ってくる。
    そんな確信があった。

    2007-02-26 01:03:00
  • 610:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あの短い足でよくあんなに速く歩けるなあ………………
    一留はどんどん遠ざかって行く。
    一留が振り返って戻ってきて最初になんて言うか。それでこれからの事は決まる。
    色々考えている間に一留は小さくなっていく。
    あたしはじっとそこから動かない。

    2007-02-26 01:10:00
  • 611:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

                  
    ほら、                      
    振り返った……
                          

    2007-02-26 01:12:00
  • 612:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留は足早に戻ってくる。
    甘えてるからね、追いかけて来ると思っていたんだろう。                          
    「…………………」
                            
    先に話した方が負け。一留は感覚であたしは学習でそれを知ってる。

    2007-02-26 01:18:00
  • 613:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    先に口を開いたのは………                
    「どこ行くねん?散歩??」
                                 
    あたしの嫌みに一留はほっとした顔を見せた。
    「おお。」

    2007-02-26 01:21:00
  • 614:

    翔子

    しおり?

    2007-02-26 23:02:00
  • 615:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    翔子サン?いつもよんでもらってうれしいです。更新遅くなってしまいました?

    2007-03-05 23:44:00
  • 616:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    >>621 続き
    一留のほっとした顔を見て、何故かどうしようもない悲しさを感じた。
    あたしはまた一留を甘やかす。多分これからもずっと。好きだからそれだけで色んな事を許し続ける。それが一留をだめにする。あたしにもっと力があれば、才能があれば度量があれば………一留もあたしも守っていけるのに。
    ずっと一緒にいたいけど、そのために頑張ってきたけれど………………
    それでも…………

    2007-03-05 23:52:00
  • 617:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

                                                         
    おしまいなんだなって感じた


    2007-03-05 23:56:00
  • 618:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    泣きたくないのに涙がでた。一留の顔がぼやける。
    「泣くなって!お互いが違う方バラバラいったらどうしようもないやんけ!歩みよろ!」
    いつも泣いたら一留は怒るけどその時は優しかった。
    「あんたは何も歩みよってないやん。いつもうちだけが我慢してんねん。」
    「…これからは俺も頑張るから。キツい言い方とかもただの口癖やから。…治すし!………色々ちゃんとするから」

    2007-03-06 00:05:00
  • 619:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    どうにもならないってわかっていてもそう言ってくれた事が嬉しかった。
    泣きながらうん、うんと頷いた。
    さっき感じた事が嘘ならいいのにと何度も思った。一留は泣き止むまで側にいてあたしが笑うようにおもんない冗談を言ったりした。
    別れ際、小さくなっていく一留の背中を見えなくなるまで見送った。
    その後ろ姿は今でもけして霞む事はない。

    2007-03-06 00:14:00
  • 620:

    翔子

    しおり?更新されてるぅ?頑張って?

    2007-03-06 00:19:00
  • 621:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    そんな一留の理想と正反対な小さな頼りない後ろ姿。いちびった歩き方がより一層アホっぽくて頼りない。
    いつも先々歩くから早歩きで追っかけた大好きな背中……。
    一留ごめんな。一緒にいるときにどうしても言えへんくてごめんな。
    あんたの顔見てさよならなんてきっとあたしには絶対言えへん。

    2007-03-06 00:29:00
  • 622:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    気まずいとか面倒とかそんなんじゃない。
    一留の顔みてたら、あんたの横にいてたら一緒にいたくてたまらへんようになる。
    一留、ほんまに大好き。

    2007-03-06 00:36:00
  • 623:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたしは家に帰っても眠れずに必死に考えた。この期に及んで出来もしない“もしも”を…どうやったらこの先一留と楽しくやっていけるかを。
    一晩考えても答えは一個もなかった。
    一留との思い出、好きな仕草、バタバタした日々…思い出す度泣いた。

    2007-03-06 00:43:00
  • 624:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    気がつくと友達からメールが来ていた。一留の事を常々相談していた子からだった。
    そのメールを泣きながら読んで読み終わってまた泣いた。
    “柚奈が今まで一留にどれだけの事をしてきて一留がそれに対して何をしたか考えて欲しい。柚奈が一留の事が好きなのはわかるけど手におえる人じゃなかったと思って諦めて欲しい。”…こんな感じの内容だった。

    2007-03-06 00:50:00
  • 625:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    もし、逆の立場ならあたしも同じ事を言ったと思う。
    悲しいくらいその通りなのだから。
    わかってる…わかってる…………わかっていたのにずっとできなかった。
    あたしは一留にメールを送った。

    2007-03-06 00:53:00
  • 626:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留へ。
    やっぱり別れようと思います。お金用意できひんくてごめん。これ以上はもう出せへんねん。一留体に気をつけて、これからなにかするときはよく考えてな。自分を大事にして周りの人を大切にして下さい。元気でおってな。
    柚奈

    2007-03-06 00:59:00
  • 627:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    言いたい事伝えたい事、抱えきれないくらいあったはずなのにこんなしょうもない文になってしまった。…………でもこれでいい。好きやで大切やでって言ったところで今更や。
    そんな言葉望まれてなければ何の意味もなさない。
    一留の後ろ姿が浮かぶ。

    2007-03-06 01:05:00
  • 628:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    翔子さん?しおりどうもです?
    今日はここまでです

    2007-03-06 01:06:00
  • 629:

    名無しさん

    略ばっかり見にくいですよ。

    2007-03-14 03:59:00
  • 630:

    緋恋

    最初の方は略多いですね?後半はあたしの?からみたら略ないんですが?すいません?気をつけます?
    更新は今日か明日中にはしますね??
    風邪ひいて遅くなってしまってます?

    2007-03-14 07:02:00
  • 631:

    †優†

    キャバ時代に付き合ってた人のコト思い出しました?
    性格も似てて、やってる事も似ててスゴイ共感出来ます?
    彼わいつマデ経ってもフラフラしてて私も疲れてたし金を貸すのもピークに達したので金ダケわ親に返済して貰い結局終わってしまいました?更新楽しみにしています??

    2007-03-14 12:54:00
  • 632:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    優さん?もうちょっとで完結なので良かったら続きも読んで下さい?こういう人はねえ……どうしたらいいんですかね笑。同じような経験をした人、してる人に何か伝えたいと思って書き始めたので共感してもらえてほっとしてます笑

    今から更新します?

    2007-03-14 22:23:00
  • 633:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    >>636 続き
    電話が鳴る。一留からの着信。もう鳴らないかもしれないと思っていた着信音。
    一留の着信音は一留の好きな歌に設定していた。よく一留が聞いていて、何回か聞くうちにすごく可愛い歌だなって思っていつの間にか大好きな曲になった。
    恋愛とも友情とも取れる歌詞。可愛らしいメロディー。どちらかというと明るい感じの歌だから気づかなかったけど別れの歌だったんだと気付いた。

    2007-03-14 22:33:00
  • 634:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「…はい」
    「はい。てなんやねん笑。メールなんやねん。昨日話した事はなんやったん?」
    「……もう付き合っていかれへん」
    一留はまだ昨日の喧嘩の続きだと思っているみたいだった。「………俺…」
    「もういわんといて!」

    2007-03-14 22:40:00
  • 635:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    何を言われても言ってももう取り返しはつかないから。
    「もう別れて…」
    しばらく続く重い沈黙。一留の動揺が無言からでも伝わる。一留はやっとあたしの決意に気付いたみたいだ。
    「俺は別れる気一切ない!」
    一留は当たり前の事の様にそう言う。

    2007-03-14 22:50:00
  • 636:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    馬鹿みたい。お互い別れる別れると言い合って言われた方が必死になだめる。
    生産性のないイタチゴッコ。
    お互いきプライドを傷つけ合ってできた傷を舐め合う事もできず傷を増やしながらここまできた。
    それでもお互いに安心してた。
    “離れない”って。

    2007-03-14 22:57:00
  • 637:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    それがわかるからしんどい思いをしてても側にいれた。


    けどみてや、一留。あたしもうボロッボロや。

    2007-03-14 22:59:00
  • 638:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「あたしは別れる気やで」

    “好きだから別れる”
    そんな事有り得ないと思っていた。なのに今まさにそんな瞬間が訪れている。
    このまま嫌いになるまで……。一留があたしを色んな意味で食い尽くして、あたしが一留から自然に離れたいと思う迄…そんな“一緒”なら実現できると思う。

    2007-03-14 23:14:00
  • 639:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたしは一留と毎日笑ってキスしたい。
    だからサヨナラやねん。

    一留が何か言ってる。一生懸命。あたしはそれを冷静に聞く。涙は底なしに流れる。一留が話してる事の内容なんて最早どうでもよくて。聞こえてくる声そのものが愛おしくて可愛くて。
    もう一留を納得させる言葉も拒絶する言葉も失ったあたしは

    2007-03-14 23:24:00
  • 640:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    ただ繰り返すしかなかった。

    「ごめん」
    一留の他に大切な人がいなかったらよかったのに。あたしが男で一留が女だったらよかったのに。もっとあたしが今より色んな事わからない若い頃だったらよかったのに。

    2007-03-14 23:28:00
  • 641:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    そうだったら一留意外のもの捨てられたかな?
    そうしたら一留は愛してくれたかな?


    自分で思って呆れた。

    2007-03-14 23:31:00
  • 642:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    不意に一留が泣いているのに気付いた。一留は実は結構よく泣く。
    「…泣きなや」
    自分の方がもっと泣いてる癖に少しだけ笑ってそう言った。「俺と別れたい?」
    かすれた声できいてくる。
    「…………うん」

    2007-03-14 23:37:00
  • 643:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「…こんだけいうても無理ならわかった」
    「……うん」
    二人して泣いた。泣いたってどうにもならない事はお互いよく知ってるのに。
    「……柚奈」
    「うん?」

    2007-03-14 23:40:00
  • 644:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    お互い馬鹿みたいに鼻をグシュグシュさせていた。
    「俺の事、好きけ?」
    「は?なに?」
    「言えや、もう嫌いけ?」
    なんでそんな事を聞くんだろうと思った。答えは一留、あんたが一番知ってるはずや。

    2007-03-14 23:44:00
  • 645:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    “もう嫌いけ?”
    そう聞いてきた一留の意図を計りかねて適当に返した。
    「嫌いやったらとうに終わってるわ」
    「……言うてくれ」
    「はぁ?」

    2007-03-14 23:49:00
  • 646:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「好きか?」

    この人は一体何が欲しいんだろう。お金が欲しかったならもういいだろうに。絞れるだけ絞ったんだから。あたしの気持ちなんて聞くまでもないのに。あたしは…………………………………
    「……………好きやで」
    あのちっぽけな後ろ姿を思う。見慣れたら可愛らしいけどたいして男前なわけでもなくて。甲斐性があるわけでも性格がいいわけでもない。いいとこより悪いところの方が多い。一留はそんな男。

    2007-03-15 00:00:00
  • 647:

    翔子

    しおり?

    2007-03-15 22:18:00
  • 648:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    >>655 続き
    どこがいいの?って周りに言われ続けてた。最悪 馬鹿男 情けない 騙されてる………色んな事言われ続けてきた。
    実際その通りだと思う。だけど………

    これがあたしの好きな人。

    2007-03-16 02:29:00
  • 649:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「柚奈………」

    あたしに好きって言わせといて自分は好きとは言ってくれない一留。

    そんなあんたが好き。情けや嘘で好きなんて言われた日には死んだ方がましってきっと思うから。

    2007-03-16 03:47:00
  • 650:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「一留…すき。」
    あたしはもう泣いていなかった。電話の向こうで一留が鼻をすする音がする。
    「……ならいい。」
    穏やかな声だった。

    2007-03-16 03:53:00
  • 651:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    6月、あたし達は別れた。冬に生まれた恋は夏を見ることなく終わった。
    なんだか嘘みたいだけど出会って半年。冬と春、たった二つの季節の間。もっともっと長い時間だったように感じるけど。
    電話を切った後、乾いた涙がまた溢れてきて声を出して泣いた。
    愛されてなかったかもしれないけどきっと一留も泣いている………そう思った。

    2007-03-16 04:04:00
  • 652:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留は東京に行くと言い、最後にメールがきた後、連絡は途絶えた。

    『今までほんまにほんまに有難う。感謝してもしきれへん。俺は東京行く事になった。さよなら。幸せに。』
    幸せにしてくれなかった癖にそんなことを言う。…阿呆。

    2007-03-16 04:16:00
  • 653:

    緋恋◆lZf.ArgVp2



    でも最後までごめんって言われなくて良かった。

    2007-03-16 04:18:00
  • 654:

    名無しさん

    主さんもしよかったらつきあってください!

    2007-03-16 04:22:00
  • 655:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    >>663 続き
    一留と別れてからもあたしの生活はせわしない。借金を返していかなくてはいけない。幸い職場では良い人に恵まれて楽しく働いていた。ここにきて実家な事も幸いして順調に返していけている。
    学校の事もおざなりにしていたツケがまわってきてやることは山盛りだった。

    2007-03-17 01:28:00
  • 656:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたしは思ったより元気だった。やる事がたくさんあったせいでくじけてる暇はないと気丈でいられたのかもしれない。友達も何回も何回も同じ話をしてたまに泣いたりするあたしの話をちゃんと聞いてくれた。
    頑張ろうと思ったし頑張る事が当たり前だと思えた。

    2007-03-17 01:35:00
  • 657:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたしが一留を心配したように心配してくれる人があたしにもいるんだ。
    埋められない寂しさは気づかないフリとお酒でやり過ごせた。
    不思議だけど一留と出会う前のあたしより寂しくない。
    人間って少しくらい寂しくて当たり前。あたしも一留も他の人も。
    だから恋なんて体力使う事ができるんだろう。

    2007-03-17 01:40:00
  • 658:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    見栄っ張りだし、自分が心配性だから好きな人達に心配かけたりしたくない。
    一緒にいれる事は当たり前の事じゃない。色んな偶然とお互いの努力、思いやりで成り立ってる。
    恋人も
    友達も
    家族も

    2007-03-17 01:46:00
  • 659:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたしは平気
    あたしは大丈夫

    言い聞かす
    繰り返す

    2007-03-17 01:48:00
  • 660:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    でないとへたり込んでしまう。

    あたしは芸術関係の学校の学生。グループ展をやる事になっていた。締め切りが迫っているのに何も手に着かなかった。
    一人でやるわけじゃないので遅れたらメンバーに迷惑がかかる。

    2007-03-17 01:53:00
  • 661:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    仕事の時はいい。色んな人と関わって頭が回転して、ある意味クリアな状態。
    絵を描くとか何かをつくる一人の作業になるとどうしても色んな事が頭を駆け巡って最後には真っ白になる。
    強い自分と弱い自分の間でもがく。

    2007-03-17 01:58:00
  • 662:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    シーソーみたいにゆらゆらしながら、なんとか水平に保たれていたあたしの心。
    その日それは

    崩れた。

    2007-03-17 02:02:00
  • 663:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留はホストを辞めてからもたいして売れていなかった割りにサイトを騒がしていた。
    それは付き合っている頃からもずっと。興味本位で覗いたりしていたけどあまり気にはしていなかった。
    その日、なんとなくサイトを見ていたら久しぶりにあがっていた一留のスレッドを見た。

    2007-03-17 02:08:00
  • 664:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    【コロが〇〇で女の子と歩いてるんみた】
    サイトについては色んな意見があると思う。実際デマや妄想も多々ある。
    本人をよく知っていれば書かれてることが嘘か本当かなんとなくわかるものだ。
    あたしは目撃された場所から本当だと思った。

    2007-03-17 02:14:00
  • 665:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あんなマイナーな場所は嘘なら書かれないだろう。
    それにそこはよく一留と行った場所だった。
    震える手で【いつ?】と打った。
    しばらくして書き込みがある。
    【昨日やでえ。】

    2007-03-17 02:18:00
  • 666:

    緋恋◆lZf.ArgVp2



    頭が真っ白になった。

    2007-03-17 02:19:00
  • 667:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留が何故東京に行くと言ったか。
    それは一留はまたいつものようにややこしい人たちと揉めてお金を請求された……らしい。
    結局お金を用意もできずあたしとも別れたから東京でその揉めた人の下で働くというような話だった。

    2007-03-17 02:23:00
  • 668:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    嘘やったんや。

    一留は東京にも隣の県にすら行っていない。この街にいる。
    なんだかそれはただの憶測でしかないけれど確信があった。
    あたしは一留をよく知っている。

    2007-03-17 02:27:00
  • 669:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    悲しいけれど自分で薄々感づいていた部分もあった。

    なのに一歩も歩けないような心境になった。
    怪しいと思っているのといざ目の前に事実を突きつけられるのは違う。

    2007-03-17 02:30:00
  • 670:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    立ち直りかけていたあたしはまたぺしゃんこになった。

    それでも淡々としていたのは何故だろう?

    きっともう一つ感情が生まれたから。

    2007-03-17 02:36:00
  • 671:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    愛しい、好き、心配。これは今までのあたしを突き動かしてきた気持ち。
    その気持ちも少しの月日で消えるわけもなかった。

    でも もうひとつ

    2007-03-17 02:41:00
  • 672:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    その日 生まれた

    感情の名前は                                      
    “憎しみ”

    2007-03-17 02:43:00
  • 673:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    濁って鈍くなる思考の中で
    一留への感情のシーソーは憎しみと愛情で軋みをあげて上下する。
    決して水平になる事のないシーソーの振動はあたしを打つ。
    苦しい。

    2007-03-17 02:48:00
  • 674:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたしは過呼吸を起こした。あんなに苦しいものと思わなかった。

    発作が収まってきて息ができるようになってきた時の安堵感、さっきまでの苦しさを思うとこのままきえちゃえればいいのに…と思った。

    2007-03-17 02:53:00
  • 675:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    親しい友達がよく過呼吸になるので自分で対応できたし比較的早く発作は収まった。
    一人ぼっちで息ができなくてもがきながら二酸化炭素を吸う為に自分の口をふさいだ。
    この時程一留を憎いと思ったことはない。
    一留への止まない愛情は病みはじめる。

    2007-03-17 03:05:00
  • 676:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    今日はここまで?

    2007-03-17 03:05:00
  • 677:

    名無しさん

    やっぱいいなぁ!付き合いたい!その優しさがたまらんわぁ!

    2007-03-17 08:01:00
  • 678:

    名無しさん

    やっぱいいなぁ!付き合いたい!その優しさがたまらんわぁ!

    2007-03-17 08:02:00
  • 679:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    690さん?あたしは優しくないですよ。この時はそんな前ではないですが子供だったと思います

    更新します

    2007-03-25 22:37:00
  • 680:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    それからあたしは一留の素性を自分でできる範囲で徹底的に調べた。名前、年齢、生まれ育った場所、環境…大抵の事は本当だった。
    雇い主だったオーナーにも連絡をとって簡単な事実確認をしたりもした。
    一留は施設で育っていると言っていてそこの先生の話もよくしていた。
    ……その先生に会えれば一留の事なんかわかるかもしれへん………!!!

    2007-03-25 22:45:00
  • 681:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたしは一留を探していた。
    お金を騙し取られた事に対する怒りと悲しみ。
    絶対痛い目合わしてやる!
    そんなふうに最初は思っていたしお金を取り返したい気持ちもあった。
    騙された自分が惨めで恥ずかしくて虚しくい。

    2007-03-25 22:52:00
  • 682:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    今の時代、ネットっていうのは本当に便利。真偽はともかく情報は簡単に手に入る。あたしは施設に電話をかけた。
    長いコール音。
    コール音が鳴る度に自分はどうかしてると思った。
    こんなふうに一留を探して何になるっていうんだろう。心配とか愛情とか言葉で飾るのは簡単だ。本当に一留を愛したならそっとしておけばいい…………
    馬鹿な事してるとわかっていた。そうすることで余計に落ちていく気がする。

    2007-03-25 23:03:00
  • 683:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    『はい、美星園です』
    すごく事務的な声の女のひとがでた。うろたえて最初に言おうと考えてた出だしが全部吹っ飛ぶ。
    『………あっあの…あの』
    『―もしもし?』
    悪戯と思われたのか電話の声は不機嫌そうに乾燥する。
    『…山本と…申しますがっ』

    2007-03-25 23:09:00
  • 684:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    (略部分)
    『…山本と…申しますがっ』

    2007-03-25 23:11:00
  • 685:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    声が震えてる。
    『…あの、伊藤一留君って昔そちらにいらしゃい…』
    『伊藤さんはとっくに卒園なさってますよ、今何をしているのか一切わからないです』
    言い終わらないうちに女の人は一気にそう言った。声はますます水気を失いとても義務的で冷たかった。
    『あの今も連絡をとっている教員の方がいらっしゃると思うんですが…』

    2007-03-25 23:18:00
  • 686:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    『さあ…わかりかねます』
    『では…』
    『何もお教え出来ることはないとおもいますよぉ〜』
    最早、不機嫌を通り越してウザそうな対応。
    『わかりました。失礼します』

    2007-03-25 23:22:00
  • 687:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    何も聞き出せるような事は無かった。
    次に一留が働いていたパチンコ屋に電話をかける。
    『あの伊藤君…』
    『そんな人いません』

    2007-03-25 23:26:00
  • 688:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    『1ヶ月前ほどどすがバイトで働いていたと思うのですが』
    『だからいないですよ!そんな人は』

    これはさすがにつらい。働いてるのも嘘やったんや…
    パチンコ店のバイトも今は厳しくなって身分証がなかったら働けないらしい。一留は身分証になるもの保険証だって持っていなかった。一留にそのへんの事を聞いた時、知り合いの店やからそこはなんとかしてもらった!と言っていた。あたしは疑問を残しつつも自分の家系がこぞって自営業な事もあって、そういうのもあるんかなってしぶしぶ納得したのだった。

    2007-03-25 23:34:00
  • 689:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    薄々怪しいなとは思ってた。口では働いてるなんていくらでも言える。
    でもまさかなって思ってた。そこまでしょうもない事するかなって。
    確かめる事なんて付き合ってる間でもできた。したいとも思った。
    でもそこまでしだしたら終わりでしょ?

    2007-03-25 23:43:00
  • 690:

    緋恋◆lZf.ArgVp2



    そんなん言いつつ確かめるんがこわかったんやろうなあ……

    2007-03-25 23:44:00
  • 691:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    嘘が後から後から
    掘り返す度にでてくる。
    裏切られまくったなって思っている以上にまた裏切られている事に気付いていく。
    傷つくだけなのにそれなのにまた掘り返していく。
    何故って?

    2007-03-25 23:48:00
  • 692:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    いっぱいいっぱいの愛情が執着が
    行き場をなくしているから。
    一留はもういないから。
    向かうところのない気持ちがそれでも一留を探してウロウロする。
    そらは止める事ができなくて

    2007-03-25 23:53:00
  • 693:

    緋恋◆lZf.ArgVp2



    その結果、傷ついてるだけの話。

    2007-03-25 23:56:00
  • 694:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    傷ついた、悲しい、でももう泣いたりしないし誰にも迷惑かけていない。

    自分でもキチガイだなって思うけど一留の事で新たに悲しい事、ムカつく事がでてくる度、なぜか少し安らぐ。
    そうやって一留の事気にし続ける事で一留のいない隙間を一留に裏切られた虚無感を埋める。
    そうしている限り繋がっている気がした。馬鹿すぎるけど。

    2007-03-26 00:01:00
  • 695:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたしの地元と一留の地元はご近所。自分の人脈をフル活動して一留の事を聞いて回る。
    地元での一留の評判は
    『一留?ああ!あのへたうちか!』

    …と散々なものだった。

    2007-03-28 04:30:00
  • 696:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    借りたお金や物を借りパクしたり何かにつけ飛んだり
    “どうしようもない”
    そんな感じだった。
    聞く度に何か憤りを感じる。
    言わんといてや。一留はどうしようもないかもしれへん。けど一留の事よう知りもせんのに悪くいわんといて………

    2007-03-28 04:35:00
  • 697:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    言うていいとしたらそれはあたしと
    一留になんかされた人だけ。

    一留の悪評を淡々と語る、あたしもよく知らない一留と関わりのあった人たち。
    自分から聞きだしたのにその人達に腹を立てた。

    2007-03-28 04:38:00
  • 698:

    名無しさん

    この一留って何て読むん?かずとめ?

    2007-03-28 08:21:00
  • 699:

    初めの方に書いてあるやん!読んでないん?

    2007-03-28 17:58:00
  • 700:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留『いちる』です。
    ずいぶん話が長くなってしまってややこしくなりました?

    更新します?

    2007-03-29 00:46:00
  • 701:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    >>709 続き
    人ってほんまに色んな人がいる。いい人もいて悪い人もいる。そもそも“良い”“悪い”と決めているのもあたし個人の価値観にすぎない。
    「人なんて信用するもんちゃうねん」
    一留がよく言っていた言葉。なんて悲しい事いうのかと思った。
    今は一留の事もあって少しわかる。

    2007-03-29 00:53:00
  • 702:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留を探す過程でたくさんの人に出会った。同情や気の毒とかそういった感情は好奇心を煽るらしい。
    色んな人に一留の事を聞いた。親身になって話を聞いてくれる人もいた。…そう思った最初は。
    「心当たりあるかも…」
    知り合った男の子の内数人はそういう反応をした。あたしは必死でそれに食いついて質問責めにした。
    でも結局はみんな何も知らないのだった。酷いのになると一留本人の事も知らない人もいた。

    2007-03-29 01:02:00
  • 703:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「もういいやん。俺が忘れさしたるわ」
    話を聞く振りをして結局はこの流れになる。こっちは真剣なのに……。
    邪険にすると「お前きしょいわ」、「お前が嫌いやから逃げとんねん」、「そんなんやから逃げられんねん」、「こだわる程の男かあ?」
    口々に責められる。何も知らない人達が興味本位に餌をちらつかせながら近づいてきて、何も知らないのに好きな事を言って去っていく。

    2007-03-29 01:11:00
  • 704:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    情けない。…現にあたしは一留についてボロクソに言われた時、これ以上コイツらと関わりたくないっていう気持ちもあったけど、一言も言い返せなかった。
    その通りかもしれないから。
    散々ヘコんで悔しくて、唇をぎゅっと噛んで家に帰ってきた真夏の日。
    一留の誕生日だった。

    2007-03-29 01:23:00
  • 705:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    何気なくテレビをつけた。

    神様がいるなら神様はあたしが嫌いなのかもしれない…
    一留と初めて一緒に泊まった日に見た映画がテレビ放映されていた。
    「カンフー・ハッスル」多分そういう題名の涙とは程遠い、バカムービー。この映画を見てこんなに泣いたのは世界できっとあたしだけだと思う。

    2007-03-29 01:30:00
  • 706:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    泣きながら、少し笑ってしまう自分。
    楽しかったなあ…しみじみと感じた。
    嘘をつかれても裏切られても、その時の思い出はキラキラとあたしの中でとても綺麗。それが悔しい。切ない。
    だから一留が許せへん。
    だから一留を許したくない。

    2007-03-29 01:37:00
  • 707:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    サイトでも情報収集した。偶然、知り合った子と会うことになった。
    その子は一留の彼女だった。あたしと同じ時期から付き合い始めてあたしが別れる少し前に別れたらしい。
    つらかったけど大した事じゃなかった。予想の範囲内。
    一留の嘘は大抵、実際日常で起こった事をベースに作られている。その子の話も一留の口から聞いた事があった。付き合っているとはさすがに言わなかったけど知り合いでこういう子がいるっていう世間話的な感じで聞いた。

    2007-03-29 01:57:00
  • 708:

    名無しさん

    完結近いかな?

    2007-03-29 02:00:00
  • 709:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    嬉しがりというか一留はあたしに子供みたいに今日こんな事があってっていうのを色々楽しそうに話していた。
    ただ正直に話せない事もいっぱいあるから脚色は入れていたはずだと思う。別に彼女の事だって嘘ついて話すくらいなら黙っておけばいいのにね。
    あたしはその子と話していて何よりも一留との思い出を共有できるのが嬉しかった。変な話だけど。
    なんだか彼女と話してあたしは気持ちが落ち着いた。友達にはムカつかないの?と聞かれた。一留はムカつくけどその子に対しては嫌な感情はなかった。一留を実際よく知ってる人と一留の話をしたかったんだと思う。

    2007-03-29 02:08:00
  • 710:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    その子も一留を探しているらしく、見つけたら必ず連絡すると言って別れた。
    そんな時だった。オーナーから電話で知らせを貰った。
    「コロやけどなあ…見つかった?」
    「ないで〜」
    オーナーがさらっとなんでもない話みたいに話すから意味が一瞬わからなくなった。

    2007-03-29 02:14:00
  • 711:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「コロ 指名手配されとるで」

    シメイテハイ サレ テル…??
    馬鹿みたいにほんまなん?ほんまなん?なんで?なんで?と同じ事ばかり繰り返した。
    一留は今どこでどうして何を思ってるのだろう

    2007-03-29 02:19:00
  • 712:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    >>720さん もう少しで完結予定です?

    今日はここまでにします。近い内に完結させたいと思います

    2007-03-29 02:21:00
  • 713:

    名無しさん

    めっちゃ気になる!!気になって寝られへん(>_

    2007-03-29 03:22:00
  • 714:

    名無しさん

    早く書いてぇ?

    2007-04-04 23:21:00
  • 715:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    >>725 サン?遅くなりましたm(u_u;)m

    >>726 さん?今から更新しますね?

    2007-04-06 22:30:00
  • 716:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    >>723 続き

    どうやら店に刑事が一留の事を聞きに来たようだ。店側は知らぬぞんぜぬで通したらしい。聞かれた所で誰も一留の居場所なんて知らないのだから。
    夕くんもあたしが一留と別れる少し前に店を飛んでしまっていた。一留と連絡くらいはとっているかもしれないけど、夕くんも一留と会ったり深く関わっていたりするような事は多分ない。

    2007-04-06 22:39:00
  • 717:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「それ、ほんまに刑事なん?」
    一留は色んな人から探されているから誰かが警察の名前を語って聞きに来たのかもしれない。
    「刑事やろ―多分」
    警察の名前を語って行動すると偽証罪といって軽くはない罪になるらしい。
    刑事は渋谷警察を名乗った。書類も何枚も持ってきていて警察手帳も見たと従業員の子が話してくれた。

    2007-04-06 22:45:00
  • 718:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    シブヤ ケ イ サ ツ…?

    何をいつ頃して警察に探されるような事になったのかわからない。ゴールデンウィークに行った仕事の事かもしれないしあたしと別れた後なのかもしれない。
    ぼんやりとああ、ほんまに東京行ってたんや……と思った。
    一留、あんたは何をしとんねんな。なあ、あたしは短い間だけどあんなに一緒におって何をしててんやな。

    2007-04-06 22:52:00
  • 719:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたしのやった事全て間違いだったように思った。
    もっとはやく突き放しておけば
    少なくともあたしの事を一留は騙さなくてすんだ。

    少なくともあたしは一留を恨まずにすんだんや…

    2007-04-06 22:58:00
  • 720:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「柚奈、コロ探すんはもう辞めろ。お前がアイツの事心配し続けるなら帰ってきた時受け入れたったらいいねん」
    「帰ってこ―へんよ」
    「お前が忘れた頃に連絡あるような気がするねんけどな」
    「何の根拠があって言うてん?」

    2007-04-06 23:07:00
  • 721:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「だって男ってそういうもんちゃう??」
    「…帰るわ」
    グラスを空にして息を吸う。きっとこれ以上ないくらいに情けない顔したあたしにオーナーが意地悪く言う。
    「もし、コロそのへんおったらどうする?」
    「…ボコボコにしてまうかもしれん笑」

    2007-04-06 23:13:00
  • 722:

    緋恋◆lZf.ArgVp2


    「…できひん癖に」

    なんだか情けなさも通り越し色んな思いを通り過ぎもはや笑うしかなくなって半笑いで答える
    「………できひんなあ…」

    2007-04-06 23:16:00
  • 723:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    店をでると外は雨だった。蒸し暑くゴミゴミしていて街はキラキラしながらも濡れた鳩の羽のように薄汚い。
    泣いて化粧の溶けた女の子みたいでもある。なんか荒んで無惨で寂しい感じ。
    オーナーの言葉がぐるぐる回る。
    涙がでる。
    “忘れた頃に…”

    2007-04-06 23:24:00
  • 724:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    だったらうちらは二度と会えへんなあ……………

    あたしが一留を忘れる日なんてこないから。一留はもうあたしの事忘れたかなあ。
    あたしは一留になんの影響も与える事ができなかった。一留の心に少しも残れへんかった。
    雨が降ってて良かった。あまりにもあたしの心にぴったりだから今、素直に泣けている気がする…

    2007-04-06 23:29:00
  • 725:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    見る暇もなく過ぎ去った桜。行こうって言ってた海。上映ね終わった映画。
    果たされなかったいっぱいの約束。
    みんな寂しくずぶ濡れになって灰色の雨の下、鮮やかさを無くしていく。
    「お姉ちゃん、なんか悲しい事あったんか?」

    2007-04-06 23:43:00
  • 726:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「…大丈夫です」

    涙を拭いた。土砂降りの外と同じくあたしの顔は無惨な状態。
    一留はあたしが泣くと化粧がとれるぞとかブスが余計ブスなるとか、そんなんばっかり言ってたなあ。
    ええねん。別に。不細工なっても…今はタクのおっちゃんしかおらんから…

    2007-04-06 23:53:00
  • 727:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    …………………………………………………………

    2007-04-07 00:22:00
  • 728:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    オーナーには探すのをやめろと言われたし自分ではこれ以上できないとこまで来ていた。探すっていっても所詮、ちょっと水商売かじった程度の学生の女ができる事、たかがしれてるし可愛いものだと思う。オーナーに一留の施設に電話した話も会った時、少しした。
    「やっぱ規則とかあって教えられんのかなあ」
    そうあたしがぼやいたらオーナーは少し考えて
    「それもあるかもしれんけど、そんだけアイツに対する問い合わせが多いて事やろ」
    と言った。あたしに探すなって言ったのはもう関わるなという意味もあったと思う。

    2007-04-07 00:37:00
  • 729:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    関わりようなんてないんやけどな…
    どこにいるのか、なにしてるのか、逮捕されてるのすらわからない。
    心配で悔しくて苦しくてムカついて…
    どうしたらいい?
    いてもたってもいられへんねん

    2007-04-07 01:04:00
  • 730:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    知ったところで何ができる?あたしが何かする事を求められる?
    けど会いたい。
    一留から一留の声で今までの事を聞きたい。あたしが嫌いでもだったらそう言って欲しい。
    今までの全部が嘘なら嘘って言って欲しい。
    なにもわからない宙ぶらりんな状態よりそっちのほうがずっといい

    2007-04-07 01:28:00
  • 731:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    今日完結できたらと思ったんですが??無理でした?
    ほんまに更新も遅いのによんでくれてる方ありがとうございます?

    2007-04-07 01:57:00
  • 732:

    名無しさん

    あげ

    2007-04-07 02:03:00
  • 733:

    一気に全部読みました?初めはバカじゃないのって思ってたけど人をここまで好きになれる、愛せるっていいなって思いました?完結まで楽しみにしてます???

    2007-04-07 20:52:00
  • 734:

    名無しさん

    あげ

    2007-04-10 20:19:00
  • 735:

    翔子

    完結まで頑張ってくださぃ☆応援してます(*^o^*)/~

    2007-04-10 22:14:00
  • 736:

    名無しさん

    ???

    2007-04-19 14:59:00
  • 737:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    翔さん?馬鹿そのものです?現実見ているつもりで逃避ばっかりして思い出して自分に腹立つ事も多いです?一生懸命だったんですけど
    翔子さん?始めのほうからコメント書いてくれて嬉しいです
    上げてくれた方々有難うございます
    更新します?

    2007-04-19 21:46:00
  • 738:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    >>742 続き
    時間ばかりが過ぎていく。警察とか犯罪について疎いあたしは何もわからない。自分が世間知らずなんだとつくづく思った。もっと色んな事を知識として持っていれば騙されることだってなかったかもしれない。
    まあ普通に生きてる分には警察のシステムなんて知る機会もないような気がするけど。
    一留が例え捕まっているとしてどうやってその事がわかるんだろう?面会できるんだろうか?

    2007-04-19 21:55:00
  • 739:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    104で問い合わせて渋谷警察の電話番号を聞いた。警察に電話したのなんて産まれて初めて。
    「け…刑事課に繋いで貰えますか?」
    なんだかドラマみたい…とか思ってる内に担当の人と電話が繋がる。関東の人の話し方に慣れていないせいなのかその人がそうなのか冷たい感じがした。
    「あの…伊藤一留さんはそちらの方にいられるというような事がありますか?」
    受話器の向こうの男の声はそういう事は教えられません。家族でもない限りは…と説明した。

    2007-04-19 22:04:00
  • 740:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    納得できない気持ちのまま、なんて言ったらいいかもわからないまま電話を切られた。
    そういえば人には人権というものがあって刑務所からでたらどこに住むとかプライバシーは守られるんだっけ?
    それが例え人を殺したりした人間でも。

    世の中は難しい。こんがらがっている解きようがない程。

    2007-04-19 22:12:00
  • 741:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留に被害届を出す事も考えていた。同じ事を繰り返して欲しくないから。そんな風に生きて欲しくないから。
    復讐したい気持ちもあった。
    あたしがお金を貸したのは一留が成人する前だから一留からお金の取り立てもできないし、彼が罪に問われる事もないと思うけど。
    もし一留が同じような事をして誰かからお金を借りて返さない場合、被害者が被害届を出したとする。もしその時に立証できるような証拠がなくても同じような訴えがでていれば警察が動くらしいから。

    2007-04-19 22:20:00
  • 742:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    全部一留がいなくなってから調べた。
    こんな事をしてなんになるのかわからない。
    そうせずにはいられなかった。
    一留に会いたかった。

    2007-04-19 22:24:00
  • 743:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    もっとも仮に一留がそれで捕まったとして罪状がもし詐欺系なら面会もできないらしい。
    あたしは色んな事をもう一度色々考え直し、もう一回警察に電話をかけた。

    「先程電話をかけさして頂いた者ですが…」
    さっき訪ねた人物に被害届を出そうと思うが詳細がよくわからないし連絡がとれれば誤解かもしれない。この場合どうしたらいいか…といった内容を話した。

    2007-04-19 22:31:00
  • 744:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    刑事の声は淡々と返答を返す。地元の警察にでも行って相談して被害届を出すなら出すで手続きをしてくれ。そうしたら警察がその訴えが事実であるか調べる。もし刑罰を受ける必要があって今刑務所にいるような事があれば再逮捕という形になる。刑事が最後に言った。
    「警察というのは処罰を与える場所であって話し合いの場に引っ張りだす所じゃないからねえ…」

    「…………」

    2007-04-19 22:39:00
  • 745:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    自分の気持ちが見ず知らずの人に見透かされて恥ずかしかった。
    刑事の言い方にも腹が立った。きっとこんなこと向こうにしたら日常茶飯事なんだろう。
    何よりあたしの気持ちはそんな呆れたような声で片づけられるような部類の話なんだと思うと自分に嫌悪感が募った。
    なんてあたしは馬鹿なんだろう。
    なんてあたしはこんなにどうしようもないんだろう

    2007-04-19 22:46:00
  • 746:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたしは一留を探す事をやめた。もう疲れた。
    本当に疲れた。
    毎日毎日馬鹿な自分を責めた。
    幸せになりたくて頑張っていた毎日は一留に人を陥れる事をさせていただけだった。
    して欲しくなかった事を率先して自分がさせていたんだ。

    2007-04-19 22:51:00
  • 747:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留を許せへん。

    それ以上に自分が許せへん、嫌い、惨め。
    一留を探す事をやめたから代わりに自分の落ち度が見つかる。
    ひとつ、ふたつ、数え切れない。

    2007-04-19 22:56:00
  • 748:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    その頃、学校のグループ展の締切が間近になりあたしは嫌でも何か作品を作らなければならなかった。なにも思いつかないし……
    仕事以外の大半の時間、学校もろくに行かず寝て過ごした。いよいよヤバいというところで今度はろくに眠らずに作った。自分でも何やってるのか何がしたいのかわからなかったのに手は動いた。
    作ってる間は楽だ。あまり何も考えなくていい。
    あまり何も考えたくない。

    2007-04-19 23:06:00
  • 749:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    なんとか間に合わす事ができた。ほんと“なんとか”という感じの出来。時間がないのと力不足でとても稚拙なものだった。
    ギャラリーに二週間ほど展示していた。
    展示期間がすぎクラスの子達と遣わしてもらったギャラリーを片付けた。
    その時、見に来てくれた人に書いて貰うアンケートを読んだ。
    結構事細かに作品に対する批評と感想が書き込まれている。自分がアンケートを真面目に書いた事がないので感心しながら読ませて貰った。

    2007-04-19 23:16:00
  • 750:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    その中にあたしの作品に対してのコメントを見つけた。自分の作品に対する批評は嬉しい反面、正直怖い。
    そこには短い文でこう書かれていた。

    “傷ついても傷ついても諦めなかった記録のように思いました”

    2007-04-19 23:20:00
  • 751:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    あたしは思わず外に飛び出した。
    自分の作っているものがなんなのか自分でよくわからなかった。
    人の意見を通して気づいた。
    あたしは自分の気持ちそのままを言葉にできない何かを吐き出していたんだ。
    そしてそれは全く知らない誰かに伝わった。

    2007-04-19 23:26:00
  • 752:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    外の夏の日差しが肌に刺さる。リアルにそれがわかる。体の中の熱が涙と一緒に流れて落ちる。
    あたしを追いかけてきた友達が隣に座った。
    「柚奈はこんなん言ったら嫌かもしれんけどあたしは柚奈が一留クンに出会ってつらい思いしたん知ってるし柚奈が一留クンに会わんかったら良かったって思うねん」
    ジワジワと蝉が鳴いている。その声は大きくなったり小さくなったりしながら精一杯の命のひたむきさで夏の空をあたし達の座り込むヒンヤリとした建物の影を満たしながら時間を刻む。

    2007-04-19 23:38:00
  • 753:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「…でもな、一留クンと付き合ってる時の柚奈はとってもとっても可愛かったで」
    あたしは笑った。
    「せやろ〜」

    あたしは精一杯、一留を愛したのかもしれない。傷ついても傷ついてもその気持ちを守りたかった。一留よりもその気持ちが大切だったのかもしれない。難しすぎてわからないけどでもなにより一留に笑って欲しかった。

    2007-04-19 23:46:00
  • 754:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    その為に精一杯鳴いて泣いた。間違っていたかもしれないけど全部あたしが選んできたこと。

    だから

    2007-04-19 23:50:00
  • 755:

    緋恋◆lZf.ArgVp2



    あたしは自分を許そうと思った。

    2007-04-19 23:50:00
  • 756:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留の事も許したい。
    本当は憎み続けるのしんどかった。
    一留がやっぱり大好きだから。

    2007-04-19 23:52:00
  • 757:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    人を愛するのってつくづく究極のえこひいきなんなあ…

    一留と過ごした半年は鮮やかなまま、たくさんの後悔と言えなかった言葉、伝わらなかった愛情と一緒に日常に沈んでいく。
    色褪せはしないけど色んなものが積み重なって段々思い出すのが困難になる。
    一留に出会ってあたしの目に映る毎日は前よりずっと美しくて醜い。

    2007-04-19 23:59:00
  • 758:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    一留、あなたの毎日はどんなふうですか?悪運の強いあんたやから死んだりは絶対ないと思うけど…
    人を騙したり欺いたりしてへん?余計な世話やけどあたしは一留に笑ってて欲しいから。どうかつらい事があってもいじけないで立ち向かって。
    あたしはあんたが例えあたしの事嫌いでも負けへん。毎日精一杯一留より元気に楽しく過ごしたるわ

    2007-04-20 00:06:00
  • 759:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    今あたしは前よりずっと自分がすき。馬鹿でどうしようもないけどあたしは力いっぱい誰かを愛せるねん。

    臆病になったし更に心配性になったけどそれでも
    明日もいい日にしようって今は思える

    2007-04-20 00:12:00
  • 760:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    ☆おしまい☆

    2007-04-20 00:13:00
  • 761:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    今までコメント書いてくれはったり読んでくれはった方々有難うございました?長くなってしまいましたが完結しました。励まして貰ったおかげです?

    2007-04-20 00:15:00
  • 762:

    ?

    ずっとよんでました?
    ゆなさんおつかれさまです?
    色々かんがえさせられました??
    文章力もあって読みやすかったです?
    完結しちゃって寂しいけど読んでてよかッたと思います?
    またよかったら書いて下さい?

    2007-04-20 05:41:00
  • 763:

    名無しさん

    完結して淋しいケド、この小説大好きです。
    おつかれさまでした。

    2007-04-21 06:54:00
  • 764:

    名無しさん

    なんか俺涙出たわ?なんで主さんみたいないい女に限って、本間ありえんくらいの男にひっかかって、うまい事されてるんやろ?それでも好きなったらどーしよもないんかな。でも、俺は付き合ってる相手の評価は自分の評価やと思うし、そんな男にホレてしまった主さんもそれだけのレベルの女だと思ってなんか淋しい気持ちになりましたぁ?
    主さんしっかりしてて、思いやりも人よりもあるんやから、本間いぃ男みつけて幸せになって欲しい?
    あまりに衝撃受けた小説やったんで感想長くなってごめんなさい!

    2007-04-22 10:42:00
  • 765:

    名無しさん

    ???

    2007-04-22 16:18:00
  • 766:

    名無しさん

    いっきに読みました?すごく気持ちが分かってなんか泣けました。考えさせられました。文章も読みやすくとても良かったです?主サン本間いい女やと思いました?これから今以上に幸せになって下さい?
    お疲れ様でした?

    2007-04-22 21:31:00
  • 767:

    名無しさん

    朝から一気に読みました?キレィにまとまった文章やのに感情がうまく描写されてて…せつなかったです?
    そんなにあたしも人をスキになりたいです。

    2007-04-23 09:30:00
  • 768:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    コメント嬉しいです?有難う御座います。結構長い事書いていたのにずっと読んでいてくれていた方がいるのに驚きと感動です?
    この話を書き終えて自分の中でもはっきり整理がつきました。また時間が開いた時に1人1人にお返事をゆっくり書きたいです?

    2007-04-23 23:33:00
  • 769:

    名無しさん

    2007-04-24 08:51:00
  • 770:

    名無しさん

    2007-04-26 19:00:00
  • 771:

    名無しさん

    書いてください?

    2007-05-13 13:56:00
  • 772:

    名無しさん

    ↑完結してるし?プッ

    2007-05-14 12:33:00
  • 773:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    >>774さん
    ずっと読んで下さっていたとの事でとても嬉しいです?文章を書くのは未熟なりに大好きなのでまた今度は完全フィクションか違う話で書いてみたいなと思っています?
    >>775さん
    大好きとまで言って下さって照れてしまいます??終わって寂しいとかまで言って頂いて本当に完結して良かったってポジティブな気持ちになれました。ありがとう?

    2007-05-15 22:54:00
  • 774:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    >>776さん
    彼とたった半年ですが付き合ってこれまで考えても見なかった事を思い知り、考えさせられ、色んな意味で損をしたし傷つきもしました。端からみればただの馬鹿だけど今は彼に対して、どつき回したいくらいムカつく気持ちもまだあるし、感謝の気持ちもあります。恋愛は難しいしい。今もまだ彼以上好きになれる人とは出会ってないです。けどこの経験を忘れず大切にとっておくつもりです。心配ありがとうです?これから頑張りますの
    >>778さん
    あたしはこの小説を多分寂しくて書き始めたんだと思います。周りはあたしのした事に納得はしてくれたけれど、やっぱりあたしの気持ちまではわかってくれなかった。だからこういう形で誰かに気持ちをわかってもらいたかったんだと思います。だからそんな風に言ってくれる人がいて救われた気持ちです

    2007-05-15 23:08:00
  • 775:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    >>779さん
    人をものすごい好きになるのはとてもしんどい事ですがやっぱり素敵な事やと思います。…し、そう思いたいです?
    お互い素敵な人に巡り会えますように?
    >>783さん
    完結しました?終わったってわかりにくいラストだったかもです?

    2007-05-15 23:15:00
  • 776:

    名無しさん

    いい女発見!!

    主さん いい人見つけて いい恋愛して下さいね!
    応援してます

    2007-05-15 23:20:00
  • 777:

    名無しさん

    775です。
    お返事ありがとぅございます。また違う小説書きはじめる時は教えてほしいです。この小説書いてる主さんのファンになりました!このの小説でスゴク自分の恋愛について考えさせられました…。自分の過去の恋愛とかぶってるので…。。スゴクこの小説大好きです。もし次回書くなら楽しみにしてます。

    2007-05-16 04:15:00
  • 778:

    名無しさん

    めちゃ凄い。また何か書く時は教えて下さい。主さんありがとう。

    2007-05-17 17:34:00
  • 779:

    名無しさん

    めっちゃよかった?

    2007-05-28 04:04:00
  • 780:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    >>788さん
    とんでもないです?けど嬉しいです。できる事から少しずつがんばろうと思います♪

    >>789さん 次から「黄昏の赤」というのを書こうと思います。全くのフィクションで全然違う感じになりますが…ファンとか照れます(*´艸`)ほんと駄目なとこだらけやしそんな事言って貰っていいんかな?て感じですが?

    2007-05-28 23:29:00
  • 781:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    >>790さん 上にも書きましたが「黄昏の赤」という話をまたかきます?
    >>791 ミルクさん ネガティブなポジティブ…あたしもそれをネガポジと称して頑張ってます笑。楽観的とか常に前向きとかじゃなくてつらい事があってへこんで悩んだ末のポジティブって根拠があるしとても強い。それがわかっただけでいい勉強をしたと思ってます。お互いがんばりましょう?
    >>792さん ありがとうございます?コメント嬉しいです

    2007-05-28 23:36:00
  • 782:

    名無しさん

    .

    2007-05-30 14:46:00
  • 783:

    名無しさん

    2007-06-12 00:50:00
  • 784:

    名無しさん

    あげ

    2008-01-04 18:00:00
  • 785:

    名無しさん

    名作あげ

    2008-01-29 22:57:00
  • 786:

    名無しさん

    今日全部読んだ?
    名作ぁげ?????

    2008-01-30 05:39:00
  • 787:

    ナッパ

    おとついから一気に読みました。昔付き合ってた彼氏そっくりで思い出してしまいました(笑)


    主さんの気持ちメチャ伝わって言葉にしてもらった感じで(笑)


    アタシは結局そゅ人には何も伝わらないと諦めて憎しみとトラウマだけが残ったんですが…主サンの気持ちが綺麗過ぎてちょっとヤキモチです(笑)


    何て言っていいかまとまらないですが本当に主サンお疲れ様です。
    幸せになってください。笑ってて下さいね。


    ありがとうございました。

    2008-01-30 23:52:00
  • 788:

    名無しさん

    age

    2008-02-03 12:58:00
  • 789:

    名無しさん

    よかったー(*´ω`*)

    2008-02-04 12:37:00
  • 790:

    名無しさん

    今他のも書いたはるから応援あげ

    2008-07-31 23:58:00
  • 791:

    名無しさん

    めっちゃよかった!
    めっちゃ伝わりました!

    2008-08-01 23:15:00
  • 792:

    名無しさん

    あげ?

    2008-09-01 21:55:00
  • 793:

    名無しさん

    あげま

    2009-03-17 05:53:00
  • 794:

    名無しさん

    ほんま、私の元カレにそっくり。
    めっちゃ好きやったけど今月やっと別れられた。まだ苦しいけど頑張って立ち直る。主ありがとう。

    2009-03-29 10:36:00
  • 795:

    名無しさん

    2011-02-20 01:15:00
  • 796:

    名無しさん

    あげ??

    2011-09-23 08:45:00
新規レスの投稿
名前 (8文字まで)
E-mail
必須本文 (750文字まで)
キミと毎日キスしたかったを見ている人におすすめの掲示板

スレッドタイトルを対象とした検索ができます。
※スペースのあり、なしで検索結果は異なります。