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〜強くない〜
-
1:
☆
友達や恋人、出会ってきた人、愛する人に支えられて初めて弱い人間だなと思いました…。
2005-11-15 03:41:00 -
201:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
『……ほんまに誰なん?笑』と私も鏡を見てびっくりした。
目元が恐いくらいに腫れていて顔もパンパンだった。2005-11-22 04:28:00 -
202:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
「幼稚園の子達、マイちゃんの顔見たら恐がられるで〜笑」
『だまれ"笑』と、そのまま幼稚園に弟を送りに行く事にした。2005-11-22 04:36:00 -
203:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
弟を自転車の後ろに乗せ、走らせる。
後ろから弟が話かけてきた「麻衣子なんで目、はれてんの?」2005-11-22 04:41:00 -
204:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
自転車をこぎながら『お前なぁ…いつから麻衣子って呼ぶようなって〜ん!』 「じゃあお前って呼ぶな!」 『ごめん"笑』憎たらしい4才の弟。かわいい所もいっぱいある。
2005-11-24 15:02:00 -
205:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
心配そうに弟が言った「目痛くないん?」 『ん?全然痛くないよ☆』 「麻衣子おっきいもんな!俺も早く大きくなりたい!」
『大きくなったら麻衣子いっぱい助けてな〜!頼むで〜』「うん☆」弟のこんな一面を見て私は思う…。2005-11-24 15:04:00 -
206:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
子供っていいなぁ…と。
2005-11-24 15:05:00 -
207:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
15分程自転車をこいでやっと幼稚園についた。門を開けていつも通り紙に名前を書く。『お願いしますぅ〜。』と幼稚園の先生につげて出て行く。「麻衣子ありがとお!!」弟が言った。
2005-11-24 15:08:00 -
208:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
すると幼稚園の子達がいっせいに私の所へ集まってきて次々と言いよってきた。
2005-11-24 15:12:00 -
209:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
「昌君のお姉ちゃんいつ遊んでくれんの?」「遊ぼ〜!!」「一緒にすべり台しよ〜☆」幼稚園へくるといつもこうやって話かけてくれる。
2005-11-24 15:13:00 -
210:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
『今度いっぱい遊んでもらうね♪』と私が言うと、子供達は顔色を変えて次々と言ってきた。「いつもそればっかり!」「遊んでくれへんのやったらもう遊んであげへん!」「あっちいけ!」とムスッとしてオシリを叩いてくる。
2005-11-24 15:17:00 -
211:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
『ごめんやって〜笑』と苦笑いで門を出た。
2005-11-24 15:18:00 -
212:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
子供は本当に素直やなぁ……悪い事したなぁ…と思いながら自転車をこいでいく。
ふと思った。このお腹の赤ちゃんはどんな顔?どんな子になるんかな?2005-11-24 15:19:00 -
215:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
家にたどりついてからもずっと考えてた。
ごはんを食べている時、誰かとしゃべっている時、お風呂に入ってる時、音楽を聞いている時、ずっと考えてた。 …この子は悪くないんだと。2005-11-24 15:21:00 -
216:
あすか
何か何もかも我慢して切ないね?でももっと読みたいです?
2005-11-24 15:47:00 -
217:
名無しさん
あげい?
2005-11-25 00:30:00 -
218:
???
頑張って?
2005-11-25 01:00:00 -
219:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
あすかさん?
いつもありがとございます?本当の話なので書いてて私も少し切なくなります?
名無しさん?
あげてくれてありがと?
???さん?
頑張れとか言われると、がんばっちゃいます?ありがと?今から書いていきます?
2005-11-26 02:47:00 -
220:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
さっそく友達に相談する事にした。
産むなんて言ったら絶対賛成なんかしてくれない、分かっていた。言うだけ言ってみる。2005-11-26 02:50:00 -
221:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
〜プルル♪〜友美に電話した。
『も〜し』 「はいはい、元気そうやな…麻衣子体いけるんか?」 『全然いけるけど…えっと…話あるねん。』 「なになにぃ?」……2005-11-26 02:53:00 -
222:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
私は緊張しながらも話たが、子供は絶対におろすようにと言われた。
2005-11-26 03:00:00 -
223:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
そうや!麻紀は、お腹の中に子供がいる。少しは分かってくれるんじゃないかと思って電話をした。
2005-11-26 03:01:00 -
224:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
〜プルル♪〜
『もし〜』「はいよ〜♪」麻紀は幸せそうな声で電話を出る。
麻紀には、木村との子供が出来た事も言ってなかったので、子供出来た事から話をした。2005-11-26 03:05:00 -
225:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
「絶対うそや!もうええって〜!」
私があまりにも普通に話すものだから麻紀は始め信じてくれなかった。いや、信じたくなかったのかも知れない。2005-11-26 03:07:00 -
226:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
『ほんまやねん!最初、自分でも信じられへんかったけどな…』 「……うそや…」 『そんな嘘ついてどないすんねんな(笑)てか安心して☆今は大丈夫やから』
2005-11-26 03:09:00 -
227:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
「…そんなん聞いて普通に出来ると思ってる?木村…殺すわ」麻紀は強く決心をして言った。『ちょ、ちょっと待ってや!話聞いて。』「ごめん…無理やわ…」聞く耳をもたない麻紀。
2005-11-26 03:11:00 -
228:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
それでも話した。
『あんな、聞いてな。この子産もうと思ってるねん。』私はゆっくりと話た。
「…なに言ってんよ」麻紀はそれだけ言ってじっと聞いてた。 私は話出す。2005-11-26 03:15:00 -
229:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
『この子には罪はなくて…悪気があって出来たんじゃないやん?麻紀は今お腹に子供おるから分かってくれるかなって思ってな。』
「…うん。」麻紀は泣きながらも話を聞いていた。2005-11-26 03:21:00 -
230:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
私は続けて話した。『なんかな…だんだんかわいなってきてやぁ☆』ほほ笑みながら言った。
2005-11-26 03:25:00 -
231:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
麻紀は戸惑いを隠せないけれど、「一回考えてみる。」と言って電話を切った。
2005-11-26 03:52:00 -
232:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
もうすぐで15日かぁ…と思いながら、仕事へ行った。
スナックなのでどんな格好でもいい。…とゆうか私は看板娘と言われていて、なんでも許されてた。2005-11-26 03:59:00 -
233:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
おっちゃんもママも、なんでもわがままを聞いてくれた。しんどい時は、休ませてくれて。仕事中なのに、お腹がすいたと言えば、ごはんも作ってくれた。私はそんな二人に唯一わがままを言っていた。
2005-11-26 04:06:00 -
234:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
おっちゃんとママ、2人は本当に仲が良い。ママはいつも自慢げに話してた。
ママは、おっちゃんに会った時この人とは絶対関わりたくないと思ってたらしい。2005-11-26 04:15:00 -
236:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
「ママは当時おもちゃ屋さんで働いててなぁ…」 『えっ!大人のおもちゃ屋?』 「そうそう、オッチャンは大人のおもちゃが大好きで…ってなんでやねん!」 『笑"うん、ほんで?笑』
2005-11-26 04:25:00 -
237:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
「笑)…えっと…そうそう!ママがおもちゃ屋さんで働いてて毎日のように会いに来てくれるねん。私(ママ)とお父さん(オッチャン)が会ったのはスナックやねんけどね。私がスナックで一回きりやけど働いた時にお客さんで知り合ってん。それが私とお父さんの出会い。」
2005-11-26 04:37:00 -
238:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
ママ幸せそうに続けて話す。「見たからにヤクザの人って分かるくらいやったから私も恐かって質問された事を答える感じやった。おもちゃ屋で働いてるって言った時、会いに行くって言われて私、殺されるんやと思った。」
2005-11-26 04:45:00 -
239:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
『なんでやねん"笑』
「それは嘘やけど(笑)ほんまに恐かった。でな、ほんまにお父さん来たんよ!今日も明日も明後日も…毎日のように会いに来てくれた。」思い出しながらママは話す。2005-11-26 04:54:00 -
240:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
『おっちゃん、めっちゃ一途〜☆ちょっと営業妨害やけど"笑』私が言うと 「それがな、ちゃんとおもちゃも買って行くねん…それ絶対いらんやろ!!ってゆう物まで買ってたわ"笑」
2005-11-26 05:02:00 -
241:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
『おっちゃん、やり手やな〜!笑。そんだけママの事好きやってんな☆』 「私もそうゆうとこに惚れたんよ。普通の人は、あそこまで出来ひんわ。店に花束持ってきた時は、間違ってるやろって思ったけどな。笑」
2005-11-26 05:08:00 -
242:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
おっちゃんの事を話すママは、一番輝いて見える。
こんな夫婦になれたのなら…と関心をしていた。2005-11-26 05:16:00 -
243:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
店が終わって長々としゃべっていたら、おっちゃんが店に帰ってきた。「た〜だいま〜〜」おっちゃんは、いつも店が終わる1時間前くらいに一人で飲みにいく。
2005-11-26 05:32:00 -
244:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
「こらこらお父さん、そんな所で寝たら、誰かに踏まれるよ?」とママがおっちゃんの所に駆け寄った。 『普通、風邪引くよ?じゃないん?笑』と私が軽く突っ込んで、ママと私2人でおっちゃんをソファーに寝かせた。
2005-11-26 05:42:00 -
245:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
「もうお父さんも帰ってきた事やし、帰ろっか☆」 『うん☆』
タクシーに乗り込み、ママが急に「麻衣は、彼氏は作らんの?」と言いだした。2005-11-26 05:53:00 -
246:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
『それ一番の禁句用語やわ〜!笑』と私は笑って言った。 「麻衣は彼氏作らなあかん!今すぐとかは言わんけど、いい子探さなな♪」とママが言う。
2005-11-26 06:01:00 -
247:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
私は分からなかった。なぜ男を作らなきゃいけないのか
『なんでなんで?』と聞くと 「今は遊ぶ年ごろやし、それでもって、いい顔してるのになんで彼氏いてないんかなと思って!」2005-11-26 06:12:00 -
248:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
ママは何かあるとうすうす気づいてたのかな。
『ママには負けますわ〜!てか普通に男に興味ないだけ!』2005-11-26 06:18:00 -
249:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
「そっか☆麻衣は幸せになりや!男も星の数ほどおるけど、この人や!って思った人と付き合って、結婚して、愛する人との子供が出来たらどんなけ幸せな事か…。」 ママの言葉は私の心を揺れ動かした。
2005-11-26 06:26:00 -
250:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
『…うん。』
それからもずっとママがしゃべっていたけど、あまり聞いてない。
…愛する人…愛する人の子供…。そればかり考えてた。2005-11-26 06:32:00 -
251:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
『おつかれ様です☆』
「よくがんばりました!おつかれさん☆」とママがにこっと笑った。
ドアが閉まってからも、ママに手を振り続けた。2005-11-26 06:37:00 -
252:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
手を止め、家に帰る。
ごはんを食べて、お風呂に入って、タバコを吸って、歯磨きして、布団に入った瞬間眠りについた。
仕事から帰ると疲れるのか、布団に入るとすぐ寝むりにつく。2005-11-26 06:42:00 -
253:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
起きたのは昼ごろ
〜プルル♪〜着信:麻紀
電話が鳴っている…。
早く起きないと…。
えっ?起きられへん!!2005-11-26 06:47:00 -
254:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
えっ?起きられへん!!
2005-11-26 06:49:00 -
256:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
ツワリの一つで、起きたくても起きるのが辛くなるものもある。だんだんツワリが激しくなってきて、ごはんの匂いにも耐えられなかった。このころ実感がわいたような気がする。
2005-11-28 06:23:00 -
257:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
ゆっくりと起きて麻紀に電話をかけ直した。
やはり、産むのは反対と言われた。2005-11-28 06:24:00 -
258:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
私のしたいようには、ならない。…堕ろしたらいいんよな。
そんな風に思っていた。2005-11-28 06:25:00 -
259:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
私はその日、ヤケ酒をしようと思いながら仕事へ行った。
堕ろす事は決まっている。けど、少しまだ産みたいとゆう気持ちがあるのかモヤモヤがとれない。2005-11-28 06:31:00 -
260:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
その頃私はまだ未成年。
堕ろすのに、親の同意が必要だった。親なんかに言えない…。
ママに相談する事にした。2005-11-28 06:34:00 -
261:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
店が終わり…。
『ママ、ちょっと…。』と手招きする。
なぜか呼んでいないオッチャンも、ちょこんと私の隣に座る。2005-11-28 06:36:00 -
262:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
私は、2人に全部話した。最初から最後まで。
もちろん、この子を産みたいとゆう事も。2005-11-28 06:37:00 -
263:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
ママは私の手をにぎり、泣いている。オッチャンを見れば、下を向いている。
『ママ泣かんとって?』私は話をしてる時、絶対涙なんか見せなかった。2005-11-28 06:51:00 -
264:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
「…んでや。」おっちゃんが口を開いた。「…なんで麻衣なんや。」オッチャンは下を向きながらそう言うと…、ズボンに涙のようなものがポツリと落ちた。
2005-11-28 06:59:00 -
265:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
「…だれや……誰がしたんや…俺の大事な娘めちゃくちゃにしたんわ誰や…」そう言ってオッチャンはグラスを下に投げつけた。
2005-11-28 07:21:00 -
266:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
パリンッ!!グラスが割れた
私はグラスの割れた音とともに、涙がいっぺんに出た。うれしかった。こんなに思ってくれていた事。2005-11-28 07:26:00 -
267:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
オッチャンは顔を上げて私にデコピンした。「嫌になるまで泣いて早く忘れろ。」私を強く抱きしめた。
2005-11-28 07:33:00 -
268:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
ママは私の手を離さず、ずっとにぎりしめていてくれた。
子供の事は、好きな人の子を産みなさい。と、反対された。ちゃんと祝福してあげたいからと言ってた。2005-11-28 07:43:00 -
269:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
話がまとまり、
家に帰って私の大好きな音楽を聞いた。2005-11-28 07:53:00 -
270:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
♪一人だけの誓い優しさを2つ強さを1つ束ねて空に届けるよ。
誰も知らないけどやわらかい笑顔産まれる痛みここからもう一度私の海にいて。♪2005-11-28 07:56:00 -
271:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
不思議だった。
ずっと前から聞いてたのに、一番好きな曲なのに、この歌詞の意味をこの日初めて理解した。2005-11-28 08:02:00 -
272:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
この曲を何度も何度も繰り返して聞いた。泣いて泣いて全部洗い流されるようだった。
2005-11-28 08:09:00 -
274:
?????
????????????????????????????????????
2005-11-28 10:24:00 -
277:
あいな
めちぁおもしろい!今日は更新ないのかな?早く続き見たいにょ
2005-11-28 23:05:00 -
278:
名無しさん
ぁー・
2005-11-29 08:34:00 -
279:
名無しさん
ageます♪早く書いて〜
2005-11-29 22:24:00 -
280:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
名無しの上げてくれたみなさん、あいなさん、ありがとうございます?うれしいです?今から少し書きます?
2005-11-30 02:50:00 -
281:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
‐‐15日‐‐ 赤ちゃんを堕ろす日がやってきた。あまりよく眠れなかった。
朝、ママと病院で待ち合わせをする。ママには前に母親役を頼んでおいた。2005-11-30 02:52:00 -
282:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
お腹に手をあてて、重い玄関を開けて、重い足を病院へと運ぶ。
歩いて行くと『…っ!!!』私は立ち止まった。2005-11-30 02:54:00 -
283:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
グッチョンが家の近くで待ちぶせをしていた。
「麻衣子!!」
グッチョンがこっちへ近づいてくる。私はびっくりした。2005-11-30 02:55:00 -
284:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
なんでここにおるん?会いたかったけど、会いたくなかった。
心の中でそう思った。2005-11-30 02:58:00 -
285:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
あの日グッチョンにひどい事を言った私は、申し訳なくて黙ってずっと下を向いてた。
2005-11-30 02:59:00 -
286:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
すると、何か封筒のような物をわたされた。
「がんばれよ!!」一言だけ言い残してグッチョンは車に乗り込もうとする。2005-11-30 03:00:00 -
287:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
『ちょっと!ちょと待って。なにこれ?』私はグッチョンの腕をつかんで引き止めた。 「絶対今開けんなよ。病院についたら開けて!がんばれよ☆」と車に乗って走り去って行った。
2005-11-30 03:04:00 -
288:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
何なんだろうと思いつつ病院へと向う。
もちろん封筒は、約束通り絶対開けなかった。
2005-11-30 03:07:00 -
289:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
病院へつくとママは、まだ来ていない。
ドキドキしながらかばんからグッチョンに渡された封筒を取り出して開けた。見ると、中には1万円が10枚入っていた。2005-11-30 05:57:00 -
290:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
…なんでなん…。
グッチョンは最後の最後まで私を助けてくれた。ちゃんとありがとうって言いたかった。2005-11-30 06:14:00 -
291:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
(今開けるな!)って言ったグッチョンは、私がお金を受け取らないと分かってたから言ったと思う。
2005-11-30 06:18:00 -
292:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
グッチョンには、言いたい事何ひとつ言えなかった。
『ありがとう』も『ごめんなさい』も『好きの気持ち』も。2005-11-30 17:06:00 -
293:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
悔しい気持ちが一気にこみあげてきたけれど、私は泣かなかった。
――――――――――
ママが到着。隣を見るとおっちゃんもついてきていた。2005-11-30 17:12:00 -
294:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
病院の中で私の名前が呼ばれた。 「……十万五千円です。」看護婦さんがカウンターで計算をしている。ママはかばんからお金をだそうとした。
2005-11-30 17:19:00 -
295:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
『ママ。』と私はグッチョンにもらった十万円を袋から出して受け皿においた。
「そのお金どうしたん?」とママは聞いてきた。2005-11-30 17:24:00 -
296:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
『ん?秘密!』と私は笑って言った。
グッチョンにもらったお金は使うつもりじゃなかった。けど、グッチョンの気持ちを受けとめてあげる方が絶対あいつもうれしい。そう思った。2005-11-30 17:38:00 -
297:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
――――――――
いろんな事を思いながら、手術の時間は、やって来る。
冷たい台の上にまたがり、おしりと腕に注射の針がささる。2005-11-30 17:44:00 -
298:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
「先生来ました。今から麻酔するね。」看護婦さんが言う。
『はい。』と、私は白い天井を見ながら言った。2005-11-30 17:47:00 -
299:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
「看護婦さんが、ヒト〜ツって言ったら、ヒト〜ツってついて来てね!」
『うん。』と言った。よく分からなかったが看護婦さんの言う通りに従った。2005-11-30 17:58:00 -
300:
☆ ◆vqwsSGDLQ2
「ヒト〜ツ」『ひと〜つ』「フタ〜ツ」『ふた〜つ』「ミ〜ッツ」『み〜っ…っ…。』ここから先は、私も覚えてない。ただ私は、麻酔で眠っている間ずっと夢を見ていた。
2005-11-30 18:06:00