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店内恋愛

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  • 1:

    結愛

    これは、私の現在に至るまでの実話です。
    どこにでも溢れている、だけどかけがえのない、たった一つの自分だけのストーリー。

    2006-05-30 14:07:00
  • 100:

    結愛

    「結愛ちゃんなぁ美和の入ったばっかりの時とめっちゃ似てんねんかぁ。だから何か気になんねんな。」
    『私なんか美和さんみたいに綺麗くないし全然似てないですよ!!』
    それは本心から言った言葉だった。お客さんもいっぱいいるし、綺麗で優しい美和さんと私は似ても似つかない。

    2006-06-01 14:05:00
  • 101:

    結愛

    それからも美和さんは私の事を気にかけてくれていた。顧客管理、メールの送り方、接客の仕方など、色々教えてくれたし、きつく怒られた事も何度もあった。
    でも落ち込んだ時は一番に気づいてくれたり、プライベートの事もよく相談に乗ってくれていた。美和さんは22歳。私が美和さんにだけ本当は17歳だと言う事や、家庭の事情を打ち明けた時も、何も言わずに泣きながら抱き締めてくれた。
    ハナや他の女の子とも上手く行き順調に見え始めた頃…事件は起きた。

    2006-06-01 14:14:00
  • 102:

    結愛

    『失礼しま〜す。』
    キャバ嬢もすっかり板についていた私は、いつも通り笑顔である一人のお客さんの席についた。
    祐樹から予め「かなり酔ってるから気つけてな。」と言われていたけど、酔っているお客さんなんて沢山いたし、あまり気にしていなかった。

    2006-06-01 14:19:00
  • 103:

    結愛

    見たところ50代の普通のおじさん。隣に座るだけでお酒の匂いがプンプンしてくる。少し間をあけ座ると、腰に手を回し自分の方へ引き寄せてきた。
    これぐらいはよくある事。触られないように手を握り返し膝の上に置いた。
    次の瞬間――――……

    2006-06-01 14:24:00
  • 104:

    結愛

    いきなり両腕を掴まれ、押し倒された。
    手は頭の上で押さえ付けられいくら暴れても身動きが出来ない。口も片方の手でふさがれている。
    運悪く私の席は他の席からは死角になっていて、女の子もお客さんも誰一人として気づかない。
    だが、それに気づいた祐樹が「お客さま!!おやめ下さい!!」と叫びこっちへ走って来た瞬間、客の唇が私の唇を覆い、舌が入ってきた。お酒の匂いにむせ返り、涙が溢れる。

    2006-06-01 14:33:00
  • 105:

    結愛

    慌てて祐樹が客を引き離し、私を抱き起こした。
    「大丈夫か!?」
    騒つく店内。マネージャーに事務所に連れて行かれる客。震えと涙が止まらない私。……――蘇る過去の暗い記憶――……

    2006-06-01 14:38:00
  • 106:

    結愛

    「…とりあえず外出よ。」祐樹に支えられ、フラフラと外に出た。非常階段に座ると安心してなのか、また涙が溢れてきた。
    『恐い…恐……』
    そう何度も呟く私を、祐樹はぎゅっと抱き締めた。
    「ごめん…ごめんな…」と何度も言いながら…。

    2006-06-01 14:50:00
  • 107:

    結愛

    少し落ち着いた頃、店長が来た。
    「さっきの客がもう結構酔いさめててな。結愛に謝りたいゆぅてんねんけどどうする?」
    恐かった。顔なんて見たくない。でも…もう二度と男に負けるなんて嫌だった。『行きます。』
    涙を拭い、事務所に向かった。

    2006-06-01 14:55:00
  • 108:

    結愛

    事務所のドアを開けると、さっきの男が背中を丸め座っていた。
    「女の子来ましたよ。ちゃんと謝るべきちゃいますか?」
    店長がそう言うと、その男は土下座をして何度も何度も謝ってきた。
    結局、出入り禁止と罰金と言う事で丸くおさまった。

    2006-06-01 15:12:00
  • 109:

    結愛

    店長がホールに戻り事務所には祐樹と私だけになった。「結愛…ほんまごめん。もっとよく見える席にしてちゃんと気つけて見といたら良かったな。」
    『もう大丈夫ですよ。私も気ぬいてたとこあったし』「ほんまこれから気つけるわ。また思い出して恐なったりしたらいつでも電話しといでな。」

    2006-06-01 15:20:00
  • 110:

    結愛

    今日はここまでです?感想、意見等ありましたらレスしていただけたら嬉しいです??
    本日更新分>>95-124
    トータル>>1-125

    2006-06-01 15:23:00
  • 111:

    名無しさん

    すごい読みやすくておもしろいです?また更新楽しみにしてます?

    2006-06-01 19:24:00
  • 112:

    名無しさん

    見てるょ?ぁたしも店内恋愛ゃから期待してます?

    2006-06-01 20:28:00
  • 113:

    名無しさん

    ?

    2006-06-02 09:55:00
  • 114:

    結愛

    思えば、この頃から祐樹とは仲良くなり始めたのかな?それまではただの担当とキャバ嬢だったけれども。

    その日は仕事をする気になれず、早めに送りを出してもらった。
    本指名で返ってくるお客さんも増えてきて少し調子にのっていた私には、今回の事件がかなりこたえていたんだろう。

    2006-06-02 11:49:00
  • 115:

    結愛

    家につき烏龍茶を一気飲みし、電気もつけずに窓から外を眺めていた。
    “キャバ嬢結愛”になってから三ヶ月目の出来事だった。
    ふと横に視線をやると携帯が光っているのが見えた。着信……――……副店長。

    2006-06-02 11:55:00
  • 116:

    結愛

    『…もしもし。』
    「あっ結愛?ちゃんと家ついたか!?」
    『着きましたよ。どしたんですか?』
    「いや…大丈夫かなと思って気になって…。」
    どうやら、暗い表情で店を後にした私を心配して電話をくれたらしい。

    2006-06-02 11:59:00
  • 117:

    結愛

    時刻は二時をまわった頃だったと思う。店はかなり忙しい時間帯だ。それなのにわざわざ電話をしてきてくれた事がすごく嬉しかった。
    『ほんまに大丈夫ですよ。ありがとうございます。』「そっか…良かった…。」『店忙しいでしょ?ホールに戻らなくて大丈夫ですか?』
    「うん…あのさ、明日…飯でも行かん?」

    2006-06-02 12:04:00
  • 118:

    結愛

    なぁ祐樹?この時ご飯に誘ってくれたんは罪悪感からやったん?それとも………

    でも、私にとっては忘れられへん日になってんで?

    うちの店はもちろん店内恋愛禁止。女の子とボーイがプライベートで逢うなんて許されなかった。相談がある時は店の中で。連絡をとりあうのは出勤確認だけ。そんな厳しい決まりもあった。

    2006-06-02 12:09:00
  • 119:

    結愛

    『行きたいですけど…副店長大丈夫なんですか?もし誰かに見つかったら…』
    「うん、そやからさ明日店休みやし車でドライブがてら遠出しやん?」
    『いいんですか?』
    「いいも何も、俺が行きたいねん!笑。また仕事終わったら電話するな。」

    2006-06-02 12:13:00
  • 120:

    名無しさん

    裕樹じゃなくて大樹やんな??

    2006-06-02 12:20:00
  • 121:

    結愛

    そう言うと電話は切れた。“副店長とご飯かぁ…何着て行こぉ”
    ごそごそとクローゼットをあさる。
    “……男の人とご飯なんか初めてでもないのに何でこんな服選んでんねやろ…”一時間ぐらい経った頃にふと気がついた。

    2006-06-02 12:23:00
  • 122:

    結愛

    136さん、大樹はスカウトの子で祐樹は副店長ですよ☆
    名前を考えるの苦手で似た名前になってしまいました( ´・・`)まぎらわしくてすみませんm(__)m

    2006-06-02 12:26:00
  • 123:

    結愛

    未来が見える人生なんておもしろくない。
    誰もがそう言うけど、もし私に先をみる力があったのなら…あんなに傷つく事はなかったんかな?
    でも…それでも私は祐樹と出逢う事を選んだと思うんだ。

    2006-06-02 12:29:00
  • 124:

    名無しさん

    ・゚・(>_

    2006-06-02 12:30:00
  • 125:

    結愛

    朝方、祐樹から電話があって夕方の六時に家まで迎えに来てくれる事になった。どこかわくわくしながら眠りについた私は…緊張と不安で10時頃には目が覚めた。
    妹の直美はファーストフードのアルバイト、弟の一也は部活に行ったみたいだ。
    たまっていた洗濯や掃除を済ませると、季節はもう秋だというのに汗びっしょりになっていた。
    急いでお風呂に入ると、いつもの倍の時間をかけて化粧をし、髪の毛をゆるく巻いた。

    2006-06-02 12:35:00
  • 126:

    結愛

    140さん、いつも可愛い顔文字ありがとうございます?

    2006-06-02 12:38:00
  • 127:

    結愛

    妹達の夕食にカレーを作り、ご飯をしかけていると祐樹からの着信。
    「もしぃ?着いたで!!」すぐ行きます、と答え鏡で全身をチェックし直し慌てて外に出た。
    息をきらして現われた私を見て祐樹は、そんな急がんでいいのに、と少し笑った。

    2006-06-02 12:46:00
  • 128:

    結愛

    「どこ行く?」
    『どっどこなりと!!』
    「ははは!日本語おかしいで笑。そうゆうとこ可愛いよなぁ。彩花は。」
    さらりと本名で呼ぶ祐樹からは、大人の香りがした。甘い…どこまででも落ちて行けそうな…そんな香り。

    2006-06-02 12:52:00
  • 129:

    結愛

    遊泳禁止のロープをくぐり砂浜を歩く。何度も砂に足をとられそうになる私の手を祐樹は強く握り締めた。
    『うわすごい!!海やぁ!広いし綺麗!!』
    「今の時期の海もいいやろ?そろそろ日も暮れてきたし花火でもしよか?」
    『花火!?やりたい!!』近くのコンビニに行き花火をたくさん買い込んだ。かなり季節外れなため、種類は少なかったけど二人でするには十分だった。

    2006-06-02 13:02:00
  • 130:

    結愛

    『花火とか久しぶりやぁ』「俺も。綺麗なぁ。」
    それはあまりにも綺麗すぎて、そのまま海に溶け込んでしまいそうな感覚に何度もみまわれた。
    「あ〜腹減った!!飯行こか?」
    『はい!!』

    2006-06-02 13:07:00
  • 131:

    結愛

    少し休憩します?

    2006-06-02 13:09:00
  • 132:

    名無しさん

    文章ぅまぃ?場面のぅつりかゎりとか?

    2006-06-02 13:18:00
  • 133:

    結愛

    149さん、ありがとうございます?嬉しいです?でも「〜た。」がどうしても多くなってしまって?もっと考えて読みやすくなるように努力します?

    2006-06-02 13:43:00
  • 134:

    結愛

    「何食べたい?」
    『ん〜お好み焼き!!』
    「了解!美味い店知ってるからそこ行こか。」
    車の中の鏡には、キティちゃんのキーホルダーが三つぶら下がっていた。可愛い、と言うと祐樹は妹が好きやから勝手につけられてん、とそっけなく答えた。この時はこのキーホルダーの意味なんて知る由もなかった。

    2006-06-02 13:49:00
  • 135:

    結愛

    ご飯を食べている時、色んな話をした。
    祐樹は家族と住んでいる事。子供が大好きな事。将来は自分の店を出すのが夢だという事。
    えくぼを見せながら必死に話す祐樹は何だか可愛くて話せば話す程、もっと祐樹の事を知りたくなった。

    2006-06-02 13:56:00
  • 136:

    結愛

    「ってかいい加減敬語使うんやめてや。それに副店長って長いやろ?しかも副ってのが微妙やし笑。祐樹でえぇで。店では副店長って呼んでもらうけどな。」
    『はいっ副…あっ…祐樹』「よろしい。」
    恥ずかしさのあまり祐樹の顔が見れなくて、お好み焼きを口いっぱいに頬張った。

    2006-06-02 14:00:00
  • 137:

    結愛

    帰りの車の中。
    今日の出来事を一人噛み締めていた。こんなに楽しかったのはいつぶりだろう?何故か静まりかえった車内で、祐樹が口を開いた。
    「彩花ってなぁ…ほんまは17よなぁ?彼氏おるん?」『おらんよ。』
    「まじで!?良かったぁ」この時の“良かった”はどういう意味だったのか。今となってはもうわからないけど、私が期待するのには十分な一言だった。

    2006-06-02 14:08:00
  • 138:

    結愛

    「着いたで。」
    “もう着いたんか…”がっかりする気持ちを悟られないように笑顔でお礼を言った。………その瞬間。
    『………!?』
    長い、長いキス。それはすごく優しくて、体の芯から力がぬけていく感じがした。

    2006-06-02 14:14:00
  • 139:

    結愛

    「…ちゅうしたった。」
    『なっなんっ何でっ!?』「…好きやから。」
    突然の出来事に、思考回路は停止状態。
    「返事は急がんでいいで」そう言い、もう一度軽くキスをすると祐樹は帰って行った。

    2006-06-02 14:18:00
  • 140:

    結愛

    “どうしよ…どうしよ…”布団に寝転がっても、心臓は激しく脈打つ。ふと鏡を見ると、少しにやけている自分。
    “そや!ハナに電話しよ。”携帯を手に取り、ハナに電話をかけた。今では親友とまで呼べる仲になっていたハナ。恋愛経験も豊富だし、きっと何か良いアドバイスを聞けると思ったからだ。

    2006-06-02 14:24:00
  • 141:

    結愛

    「もっしぃ?どした??」『ハナっ!夜中にごめんな!相談あんねんけど…。』
    私がさっきあった出来事を全てハナに説明すると、少しの沈黙の後、こう尋ねてきた。
    「で?あんたは好きなん?」

    2006-06-02 14:27:00
  • 142:

    名無しさん

    ?

    2006-06-03 00:31:00
  • 143:

    名無しさん

    ・゚・(>_

    2006-06-03 01:34:00
  • 144:

    ゆぅあ

    o(^-^)o

    2006-06-03 14:59:00
  • 145:

    名無しさん

    2006-06-03 16:28:00
  • 146:

    名無しさん

    ぁ#いしい

    2006-06-03 16:47:00
  • 147:

    ぁ ◆jUZgLA6LUU

    2006-06-03 18:47:00
  • 148:

    さや ◆gMbVLTxlIw

    書かないの?

    2006-06-04 13:47:00
  • 149:

    名無しさん

    かいて?まってます

    2006-06-06 16:00:00
  • 150:

    名無しさん

    2006-06-07 13:35:00
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