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彼を変えたい…

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  • 1:

    彼と出会いもうどれくらいの年月がたつだろう。
    当時私〔琴美:ことみ〕は17才だった
    惚れた彼〔恭司:きょうじ〕は当時21才だった出会いの場所はキャバクラだった未成年の私は歳をごまかして働いていた。
    そのキャバクラで、一人のボーイの男が友達を店に呼んだのが始まりだった。怠そうにキャバクラに一元客として入って来たのが彼だった。

    2005-08-05 01:13:00
  • 301:

    琴美

    私には予想も出来ナイ事だった。
    だから、借金があると言われても、そんなん知らん!と冷たく言い放つしかなかった。
    とは言ったものの…
    心の隅では気になって仕方なかった。でも精一杯頑張って働き出し、順調に頑張ってる恭司君には、とても言えない…

    2006-03-23 22:23:00
  • 302:

    琴美

    しばらく毎日のように、
    母は泣き付いて電話をかけてくるようになった。
    兄弟はずっとプータローに近いフリーターで、兄弟もギャンブルに狂っていた為母は琴美しか居ない…と、なげいてくる。

    消費社金融から銀行、ついには、闇金融にまで手を出していた母は、破産宣告をしたが、それでも懲りず、また闇金融に手を出した。それも関西〜関東の方にまで渡り……………。

    2006-03-23 22:27:00
  • 303:

    琴美

    お金を貸せないと断る私に逆切れのように泣きながら言われた台詞は、私が家族を守ろうと、良かれと思って生きてきた今に渡る人生全てを否定されたようで、腹が立つ以前に、悔しくて悲しくて仕方がなかった。母と電話で喋った日は、
    自然に顔に出てしまうのか恭司君が仕事を終えて帰ってきてから聞いて来た。

    2006-03-23 22:34:00
  • 304:

    琴美

    「お前何かあったやろ?」
    「なんで?別になんも…」
    「もうえぇって!最近の、お前見てたら解るねん!!でも何があったんかは言わな解らんで!!」

    2006-03-23 22:36:00
  • 305:

    琴美

    「……別に…恭司君には、関係ナイ事やから。」
    「なんやねんその言い方」「うちの親の事やから!」「あんな〜俺ら結婚してんねんで?お前の親やけど、俺の親でもあんねんから、取りあえず何があったかゆうてみ…」
    「………」

    2006-03-23 22:38:00
  • 306:

    琴美

    私は言って、恭司君になんて言われるか怖くて言うのを戸惑っていたが、
    恭司君は全てを見据えたように、
    「……金か?」
    とだけ聞いてきた。
    私は小さく頷いて、ゆっくり母の事情を話し出した。

    2006-03-23 22:41:00
  • 307:

    名無しさん

    2006-03-24 02:39:00
  • 308:

    名無しさん

    2006-03-24 02:40:00
  • 309:

    名無しさん

    2006-03-24 03:16:00
  • 310:

    琴美

    恭司君はしばらく黙ったままで、一言だけ聞いてきた「ほんで?お前はどうしたいん?」
    「……どうしたいって言われても…」
    「…じゃあ例えばこの家庭に余る程の金があったら?俺が聞いてるんは、お前の気持ちや!助けたいんか、見捨てるんか…」
    「そら…助けたいよ…」
    「………」

    2006-03-24 21:26:00
  • 311:

    琴美

    しばらく言葉もお互い出なかった。
    「お前のオカンはお前にじゃなくて、なんで俺に一言でも、金貸してって言わへんの?お前はもう嫁に出た人間やで!」
    「………そりゃあ〜言いにくいからうちに言うてくるんちゃん?」
    「言いにくいかも知れんけど、お前に言ってもなぁ〜結局はお前と生活してるのは俺やで…」
    「そうやけど……もういいやん!うちの親のせいで、この家庭自体が揉めるぐらいやったら、別にほっとくし!」
    「ふーん…それでいいんやな?」

    2006-03-24 21:29:00
  • 312:

    琴美

    そう言って、その日はそれ以上に話しをする事もなかった…
    翌日…また母からの電話でうんざりしていると、
    仕事中にも関わらず恭司君が電話をかけてきた。
    「取りあえず、考えて見てんけど、今家庭にある貯金でなんとかなるなら、お前の親に貸してあげてもイイんちゃうか?貸すようで、あげるみたいにはなるやろうけど…」
    「ほんまに?!ほんまにいいん?」
    「しゃーないやん…だってお前は助けてやらたいんやろ?貯金無くなったからって、別に俺らが生活出来ないわけじゃないやろ?」

    2006-03-24 21:31:00
  • 313:

    琴美

    それから私は次の日、母に自ら電話を入れて、優輝が産まれてからコツコツと、貯金していた50万ばかりのお金を振込んであげた…。母はとても感謝をしていて恭司君にも御礼の電話を入れてくれた。
    でも…それだけでは済まなかった。
    借金の返済はほとんどが、利息で元金自体は返済されてないんだと、次々に、
    闇金融からの追い込みがあった。家賃も半年程の滞納をしており、もちろんの事家主さんからも払えないから出て行ってくれと頻繁に言われていた…。

    2006-03-24 21:33:00
  • 314:

    琴美

    そんな話しをお金を貸した数日後にされて、私はますます、恭司君への申し訳なさと、恭司君へ話しても、私がまだ母を助けたいと言えば離婚に繋がる予感までしていた。
    悩んだあげく、私の中での決意が決まった。
    全てを捨てよう…私の産まれ育った家族の為に…
    優輝を手放すのは母親として失格だ…でも確実に私よりも恭司君と生活する方が優輝にとって金銭的な苦労はしない…私はフルタイムでもう一度夜の世界に一気に稼ぎに行こう…。

    2006-03-24 22:46:00
  • 315:

    琴美

    その頃の私は結婚した家庭より私が産まれ育った家族を選ぼうとしていた。
    そう決意した時、泣きながら優輝に謝った…

    その夜、恭司君が仕事から帰宅してすぐに話しを切り出した…

    2006-03-24 22:48:00
  • 316:

    琴美

    「私…色々考えた結果な、離婚して家族を助けて行こうと決めた…」
    「はぁあっ?!」
    「この前貸したお金は全部利息なだけやってんて…」「…何それ…利息って……そんなんあってないようなもんやんけ…!もしかしてお前の親そんなん払ったんか?」
    「……うん」
    「つまりは捨てた金みたいなもんやで!そんなんな、闇金融なんかにちゃんと、支払おうと思ったら金なんかなんぼあっても足りるわけやいやろ!」

    2006-03-24 22:50:00
  • 317:

    琴美

    「だから私が離婚してでも返済の為だけにずっと夜働いて頑張って行くってゆうてるんやん!」
    私達はだんだん口論とゆうよりも大喧嘩になって行った。
    「お前が夜働いたとこで、そんなん返せると思ってんの!?仮に返せたとしても今後、親の為だけに働いて我が子まで捨てて、そんな人生で楽しいん?!いつか親を憎むのも目に見えるし後悔しても元には戻らん事やで!それでもお前一人で優輝置いてでもやっていくってゆうんやったら勝手にせいや!」

    2006-03-24 22:52:00
  • 318:

    琴美

    「……だからそうするって優輝が手元におらん人生が楽しいわけないし精神的に辛い事ぐらい解ってる…」「……優輝…か…じゃあ…俺ってなんなん?お前にとって、俺はなんやったん?残される俺の気持ちは?」「………それは悪いと思ってるよ…」

    2006-03-24 22:54:00
  • 319:

    琴美

    「なにそれ…答えになってないわ…もういいわ…優輝連れて俺実家帰るし、ここに住むんやったら親とか、お前だけの身内でも呼んで暮らしたらええし、お前が出て行くんやったら俺と、優輝がおらん間に出ていけや!じゃあな…」
    そう言って恭司君は優輝を連れて出て行った。

    2006-03-24 22:55:00
  • 320:

    琴美

    一人になった家は、いつも以上に広く感じてて寒くて、ただ静かな夜だった…。
    出会いから結婚、優輝の、出産など過去の想い出を思い出しては号泣していた。

    2006-03-24 22:57:00
  • 321:

    名無しさん

    2006-03-25 06:09:00
  • 322:

    名無しさん

    2006-03-25 11:03:00
  • 323:

    琴美

    それからしばらくたって、静かな部屋に一本の電話が鳴り響いた…

    「はい…」

    電話に出ると恭司君の母である、私の姑だった。

    2006-03-27 19:09:00
  • 324:

    琴美

    「もしもし?琴美ちゃん?恭司からある程度の話しは聞いたけど、優輝の為にはなる決意なんか?突然母親を失う優輝の気持ちを考えたら、琴美ちゃんの決断は間違ってると思うんやけどなぁ…お金で済む問題なんやったら、あとから後悔するのもあんたやし、お金に変えられへん優輝は何より大切なんやで…それを簡単に決めたらアカン!もっとよく考えて恭司とも話し合いしてみなさい…」

    2006-03-27 19:10:00
  • 325:

    琴美

    一方的にまともな意見を言われて、取りあえず電話を切ったが、私には言われなくても解ってる事だった…お金で済む問題と言われても、そのお金がなければ済まない問題なのだから…

    そして私は考えても考えても、答えは同じだったので家を出る用意をしていた。

    2006-03-27 19:11:00
  • 326:

    琴美

    それをさえぎるかのように恭司君と優輝が帰って来た「俺のオカンが金貸してくれるらしいわ…お前の為にでもないしお前の親の為でもないからな!もちろん、俺の為でもナイし…優輝の為やで!」
    「……」

    私は何も言えなかった。
    こうなる事から逃げようとしていたから…。

    2006-03-27 19:13:00
  • 327:

    琴美

    私も私の母も借りてしまえば一生頭が上がらないだろう………
    そんな想いの中でもやっぱり頼るしかなかった…。

    数日後、姑〔しゅうとめ〕と私の母と皆で会う事になり、緊張で申し訳ナイ気持ちと屈辱的な修羅場となった。

    2006-03-27 19:14:00
  • 328:

    名無しさん

    始めから一気に読みました??切ないおもろい??読者の邪魔になるのでカキコしないけど最後まで読んでます?頑張って下さい??

    2006-03-28 17:53:00
  • 329:

    琴美

    ↑↑カキコありがとうございます★凄い励みになりました(^∇⌒)時間はかかるかも知れませんが第二段としても完結させようと頑張りますので見守り下さい★

    2006-03-29 01:34:00
  • 330:

    琴美

    姑は、封筒に入れてきた、100万の束を出し、私の母へ手渡す前に言う…
    「もう二度とこんな事がないように、借用書と一筆を書いて貰いたいんです!」貸す側の強気な姑に対して借りる側の母はとても小さくて弱々しく、

    「はい…もちろんですホントにすみません…」
    と…ただ頭を下げるだけ…

    2006-03-29 01:35:00
  • 331:

    琴美

    「この100万で弁護士を雇って下さい!闇金融の借金はこれ以上払わなくて済む方法を確実に取って下さいね…それからある程度の、お金は残ると思うんで、安いアパートにでも引越しするなり、あとは好きにして下さい…」

    「…はい…ホントに迷惑かけます…ありがとうございます…どうもすみません」

    2006-03-29 01:36:00
  • 332:

    琴美

    「それから……二度と……こちらに来ないで下さい…二度と琴美ちゃんにも連絡しないで下さい…孫の優輝にも構わないで下さい…」「……………」
    さすがに母も何も言えないようで涙しか出ていなかった。横に座って話しを聞いていた私も何も言えなかった…恭司君は黙って頷いている…

    2006-03-29 01:37:00
  • 333:

    琴美

    母は意を決したように、
    娘の琴美、孫の優輝には、今後会わないし連絡も取らない…と、一筆を書いた。それを書く母の姿を見てられず、お茶を入れに行くふりをして、声を殺して泣いた…。
    我が子に会えなくなってでもそのお金を手にする母に少し前までの自分が重なった。優輝を置いてでも離婚して私がお金を稼いで実家に帰ろうとしていた事…。

    2006-03-29 01:39:00
  • 334:

    琴美

    それを私が母にされたようで、悲しくて悔しくて……流れた涙は、それ以上に母の方が何より情けなくて、やり切れないだろうなと、母自身を可哀相に思った涙だった…。
    その日、母は私を見てありがとうと目に涙をためて、帰って行った…。
    姑は母が帰る少し前に帰って行った。

    2006-03-29 01:41:00
  • 335:

    琴美

    その夜、私はまたひとつ、新しい決心をした。

    「恭司君…私の親が借りたお金は確実に私が返して行くから…だからもう一度、キャバクラに行こうと思ってるねん…」
    「……優輝は?」
    「優輝には少しの間、また託児所入って貰うしかナイかな…?」

    2006-03-29 01:43:00
  • 336:

    琴美

    「…お前が夜働くんやったら、しゃーないやん!…俺仕事朝早いし帰ってくんのも遅いし…」
    「うん…」

    恭司君は私がキャバクラに行くと言う事に対して、
    一言の反対ぶりもなかったむしろ当然だと言うような態度だった。

    2006-03-29 01:45:00
  • 337:

    琴美

    仕方なく優輝はまたしても24時間託児所へと預けられる運命になった。
    私はなるべく近場でキャバクラを探した。募集広告だけでは、どんな店かも解らないし、キャバクラと間違ってセクキャバに面接に行く可能性もあるし、取りあえずうろうろと夜の繁華街を歩いた。

    2006-03-29 01:48:00
  • 338:

    琴美

    結婚前に働いていた時の、店のお客さんにも堂々と、連絡してオープンから盛大にした。
    経験がある子とゆう事で、マネージャーや店長など、店の男連中には扱いも良くされていた。
    みるみるうちに、トップクラスへと上がり、給料も、恭司君の倍以上貰う程にはなっていた。

    2006-03-29 01:53:00
  • 339:

    琴美

    2、3ヶ月で姑への借金は簡単に返せたものの…実際給料を手にすると、やっぱり借金への想いは薄く、いつでも返せる…なんて気持ちに変わってしまっていた
    とにかく優輝には1番我慢させているから、せめてもの、贅沢をさせてやりたかった。優輝が欲しがるオモチャや本や、可愛い服などなんでも買い与えていた…私自身の自己満足とそうする事での償いかもしれないが…。

    2006-03-29 01:56:00
  • 340:

    琴美

    一方、恭司君はまたしても変わり果ててしまった。
    私の給料を私の居ない時に盗っては、私が夜働いてるのをいい事に、毎週毎週、時には連チャンで私の店ではない、キャバクラに飲み歩き出していた。
    私が仕事から帰っても、
    まだ帰ってない時もあった

    2006-03-29 01:58:00
  • 341:

    琴美

    私は私で仕事にとらわれすぎており、毎日が同伴やら指名やらの事ばかりだった
    それでも姑には確実に毎月返済するとゆう形で、月に5万〜10万の返済はしていってた。

    2006-03-29 02:01:00
  • 342:

    琴美

    そんな暮らしの中で、
    恭司君に段々腹が立って来ていた。いくら真面目に仕事には行ってるといえど、仕事が終わって好き放題に遊んでたり、小遣い以上にお金も使うようになって、そんな暇があるなら優輝と家で一緒に居てやれと、
    喧嘩ごしに言詰めたりしていたが、どんなに言っても言い返せされ、はねのけられ、ますますひどくなった

    2006-03-29 20:35:00
  • 343:

    琴美

    私もストレスがたまり、
    発散方法は買い物でしかなかった。給料を残してても恭司君に使われるなら自分で使ってやる!と思って、私は私で服を買ったり鞄を買ったり…
    手にするお金は使い込むとゆう家庭になっていた。

    2006-03-29 20:40:00
  • 344:

    琴美

    ある日…ポストを開けると恭司君宛ての封筒が届いており…表面にはクレジットカード会社の名前が書いてあった。
    恭司君は使えるお金が無くなって、カードを作り、
    借金をしていた。一括で、払う契約らしく、その日、案の定、カード会社からの請求電話があった。

    2006-03-29 20:43:00
  • 345:

    琴美

    恭司君に問い詰めたところやっぱりキャバクラで飲む為に使ったお金だった。
    私が必死にキャバクラで働いてるにもかかわらず、
    のうのうと他のキャバクラで別の女の子を指名してる…それが1番腹が立った。矛盾しているのも解るが、恭司君に指名を貰って稼いでる、顔も知らないコンパニオンにまで腹がたった。

    2006-03-29 20:46:00
  • 346:

    琴美

    恭司君への不信感からの想いもあり、様々なお客さんから、アクセサリーや服やブランド物などのプレゼントじゃなく指名を…現金を貰うようになった。

    さすがの恭司君も給料とは別の感覚なのか、お客さんから貰ったお小遣いについては、何も言わなかった。

    2006-03-29 20:50:00
  • 347:

    琴美

    だけど…いつの間にか、
    恭司君はお金を頂戴とは、一切言わなくなっていた…
    私の中ではまた借金をしてるなんて、頭になくスロットや競馬で勝ってるからお金はあるんだろうと安心しながら心の奥では不安だった。

    2006-03-29 20:51:00
  • 348:

    琴美

    ある日の事だった…私は、ふと考えていた…最近、
    恭司君とエッチをしていない…毎週必ずと言っていいぐらい週1〜2回はしていたのに…とゆうより恭司君に求められていたのに…。
    そういえば最近髪の毛を染めたり、新しい服を買ったり…普段の恭司君には滅多にナイ行動だった事を改めて考えていた…。

    2006-03-30 23:37:00
  • 349:

    琴美

    気分転換に…とゆう何気ない一言を私はその時、純粋に信じていた。

    何より人を好きになる事も時間がかかる恭司君が浮気をするとゆう考えは一切なかった。ギャンブルや、飲み歩きに関しては昔からの名残で行く事は私も妥協が出来ていた。

    2006-03-30 23:39:00
  • 350:

    琴美

    でもその頃の恭司君には、女の直感からか、浮気をしてそうだと、ピンっときていた。

    胸騒ぎがして夜も眠れずに恭司君が深く爆睡している間に、恭司君の携帯を初めて手にした。

    2006-03-30 23:40:00
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