小説掲示板【triangle】…☆☆☆のスレッド詳細|夜遊びweb関西版

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【triangle】…☆☆☆

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  • 1:

    里菜

    あの頃の三人、今の三人。おかしな位変わった。

    今となれば笑い話だけどあの頃のあたし達、幼すぎて頑張り過ぎてたね。

    あたしにとってかけがえのないtriangle。

    2006-02-25 19:31:00
  • 2:

    優梨

    里菜?頑張って書けよ??
    早く優梨登場させてや?ワラ

    2006-02-25 19:38:00
  • 3:

    里菜

    4年前、あたしは専門学校に通ってた。
    まだ慣れない学校帰りに、ミナミで友達と待ち合わせをして、いつも通りプリクラを撮って街を歩いてごはん屋さんに入ってぺちゃくちゃ世間話をしてた。
    ごはんも食べ終わって、外に出て友達と
    『どうする〜?』なんて喋ってると後ろから今にも話しかけてきそうな人の気配を感じた。
    それが桜君とあたしの出逢いだった。

    2006-02-25 19:41:00
  • 4:

    里菜

    『なぁなぁ何してんの?♪』もう1人の男が後ろから喋りかけてきた。
    桜『どこ行くん(^^)?』
    "っも〜うっさいなぁ(怒)"パッと振り向いたその瞬間っっ!!
    "か、かっこいい…"
    当時、今より惚れっぽかった超恋愛体質のあたしは速攻恋におちた。

    2006-02-25 20:06:00
  • 5:

    里菜

    優梨??
    ?ありまと??
    頑張って完結させるし見守っててやっ???
    てかあんた、今一緒におるがな??ワラ

    2006-02-25 20:11:00
  • 6:

    里菜

    当時、ホストなんて行った事もなくて、ましてや行きたいとも思った事のなかったあたしは、ス-ツを着た男がホストなんて分かりもしなかった。
    友達もノリノリで喋ってるし、なんだかんだで道中で1時間位4人で他愛もない話をしたりして楽しんでた。

    2006-02-25 20:17:00
  • 7:

    里菜

    するともう1人のホストが『店行こやっ☆』と言い出してきて、桜君も『行こやっ(^o^)』とうちらに言ってきた。
    あたしは正直、ホストはみんな整形、ロン毛、おばさんが貢ぎまくってる、なんて勝手なイメ-ジしかなくて、ぶっちゃけ店に行くなんてありえへん位抵抗があった。
    もう1人のホストがロン毛&整形系の顔やったから更にね。ワラ

    2006-02-25 20:26:00
  • 8:

    里菜

    『初回は特別500円だけでいいし☆』なんて事も言ってきたけど、絶対会計の時には莫大な金額請求されるんやろなとも思ったし、あたしは1人めっちゃ悩んでた。
    けど友達はやたらノリノリで『500円なら行こやっ♪』
    まさかの発言に"え〜っ!?まぢかよ(+△+)"状態の里菜ちゃん。ワラ
    3対1で勝てる訳もなく、ばっちり負けたあたしは未知の世界・初ホストクラブに行く事になってしまった。

    2006-02-25 20:35:00
  • 9:

    里菜

    店まで歩いてる途中、桜君に『荷物持ったるし貸し!』とか言われて、『えっいやいやいいよっ!』なんて会話をしてたのも初々しいなぁ。
    店に着いたのはまだ早がけやった為、店内はまだあんまりお客さんもいなくて"あ〜これがホストクラブなんやぁ!意外とアットホ-ムやなぁ。"があたしの第一印象やった。

    2006-02-25 20:43:00
  • 10:

    里菜

    中断します?

    2006-02-25 20:54:00
  • 11:

    里菜

    そんな話をしながらゲ-ムをしたりして楽しい時間もあっとゆう間に過ぎてった。
    あたしも友達も朝から学校にも関わらずラストまで飲んで、帰る頃には外も明るくて、一気に現実に引き戻された。
    桜君と番号とアドレスを交換して、下まで送ってもらってその日はばいばいして、家に帰った。

    2006-02-25 21:23:00
  • 12:

    里菜

    その日はやっぱり学校に行けるはずもなく、酒もぬけてなかったあたしは親に無理を言って学校を休ませてもらって、その日は家で爆睡してた。
    Fayrayの曲を聴きながら眠りについていたあたしは、起きたら外は真っ暗でFayrayの曲だけが部屋に流れていた。

    2006-02-25 21:33:00
  • 13:

    里菜

    あたしはそんな別世界に住む桜君に、たった一晩で最大の恋に落ちた…━

    2006-02-25 21:41:00
  • 14:

    里菜

    その晩、携帯を握りしめながらあたしは桜君からの連絡を待っていた。
    けど、待っても待っても連絡は一向に来ない。
    "も-忘れてんかな…"
    痺れを切らしたあたしは自分からメ-ルを送ってみる事にした。

    2006-02-25 21:46:00
  • 15:

    里菜

    『おはよう☆昨日はありがとう!めっちゃ楽しかったよo(^-^)oまた桜君に逢いたいな…☆』
    面と向かえば小心者で何もいえないたしはメ-ルではやたら強気&積極的になる。ワラ

    ━送信━っと…。

    2006-02-25 21:49:00
  • 16:

    里菜

    ≪訂正≫
    ×何もいえないたしは
    ○何も言えないあたしは

    2006-02-25 21:51:00
  • 17:

    里菜

    中断します?

    2006-02-25 21:52:00
  • 18:

    里菜

    今思えばホスト相手にこんな事ゆうなんてバリ痛いなって思うけど、この時のあたしはホストとゆう職業の事を何も分かってなくて、純粋に1人の男の人として桜君を見ていた。

    2006-02-26 00:47:00
  • 19:

    里菜

    "返事遅いな〜…"
    メ-ルを送ってから数十分。待っててもなかなか返事は来ない。
    1人、真っ暗な部屋の布団の中で音楽を聴きながら昨日の事を思い返したりしながらボ〜っとしていた。
    すると 〜♪♪♪〜
    桜君から電話がかかってきた!

    2006-02-26 00:53:00
  • 20:

    里菜

    とまどいながらも、咳払いをして声を正してから電話に出てみた。
    桜『おはよぉっ♪』
    周りわ街の騒音で少しざわついていた。
    少し他愛もない話をしてから『今から店戻らなあかんしまた連絡するわ☆』初めての電話はこんな感じで終了。
    はぁ〜っ緊張した(>△

    2006-02-26 01:01:00
  • 21:

    里菜

    もうこの時のあたしは彼氏の事なんてどうでもよくなってた。
    桜君に出逢うまであんなにラブラブやったのに、人間の気持ちってほんまに不思議やんね。

    "桜君に逢いたい"
    それしか頭になかった。

    2006-02-26 01:04:00
  • 22:

    里菜

    次の日、学校に行ってから当時2個1やった美奈に桜君との話をしてみた。
    美奈ももちろんホスト経験はなくて、桜君の話をすると『里菜がそんだけかっこいいてゆうんやったらうちも桜君見てみたい〜っ☆』
    美奈がそうゆうなら仕方がないっ♪
    その日の学校終了後、街に繰り出す事にした☆ワラ

    2006-02-26 01:10:00
  • 23:

    里菜

    学校が終わって、電車でミナミまで向かってる間もひたすら桜君の話・初ホストクラブの話で盛り上がってた♪
    街に着いてごはんを食べてプリクラを撮って街をうろつきながら、桜君が街に出てくるのを待ってた。
    桜君達のいるキャッチ場所は大体聞いていたから、あたしは1人ドキドキッ(>∩

    2006-02-26 01:17:00
  • 24:

    里菜

    するとパッとその場所を見るとス-ツの軍団がゾロゾロと集まってた。
    あたしは一発で桜君やって分かったから、美奈に『あ、あっあ、あの人!!』必死に伝えてた。ワラ

    2006-02-26 01:20:00
  • 25:

    里菜

    中断します?

    2006-02-26 01:21:00
  • 26:

    里菜

    『えっどれどれ!?!?』美奈が必死に探してる。
    『あれやん!真ん中にいる人やん!』
    『あ〜あの人かぁ!男前そうやん☆あそこ行ってみよやぁ♪』
    え〜っ!!恥ずかしいんですけど(〃Д〃)
    そんな事お構いなしの美奈はづかづか桜君のいる場所まで歩いて行く。

    2006-02-27 08:06:00
  • 27:

    里菜

    桜『おっ!おはよ☆』
    里『お、おはよ〜☆』
    気まずいってぇぇ…。その日は道端でみんなで立ち話をして、うちらはまっすぐ帰宅した。
    "あかん…里菜、桜君の事めちゃ好きやわ"
    あたしの気持ちはこの時にはもう固まってた。

    2006-02-27 08:12:00
  • 28:

    里菜

    桜君からも
    『彼氏と別れてや』
    『いつ別れるん?』
    そ-ゆうメ-ルが来たり、電話でそ-ゆう事を言われたりしていた。
    バカ正直なあたしは、ある日の学校の昼休みに彼氏に別れを告げた。

    2006-02-27 08:19:00
  • 29:

    里菜

    ≪ごめん、別れて欲しい≫ピッ ―送信完了―

    彼氏からの返事はなかった。
    こうして半年の彼氏との付き合いは、あたしの勝手で終わった。
    今となれば彼氏とも当時の話も笑い話なんやけどね(~×~;)

    2006-02-27 08:25:00
  • 30:

    里菜

    桜君と出逢ってから2〜3日後、彼氏と別れた。
    うちらは毎日のように放課後は美奈と街に遊びに出ていた。
    といっても、街に出ても桜君に逢える日もあれば逢えへん日もある。
    あたしは桜君に彼氏と別れた事を報告する事にした―。

    2006-02-27 08:30:00
  • 31:

    里菜

    ≪桜君おはよう♪里菜、彼氏と別れたで!≫
    ピッ ―送信完了―

    電話や面と向かってでは恥ずかしくて何にも言えないあたしの伝える手段はやっぱりメ-ルやった。

    2006-02-27 08:55:00
  • 32:

    里菜

    〜♪♪♪〜
    桜君からの着メロや!ドキドキしながらもゆっくりメ-ルを開いてみた。
    ≪そうなんや(^o^)≫
    え〜っ!?!?!?そんだけ!?!?!?!?…なんか拍子抜けもいいとこ…。
    なんて返そうか必死に考えたあたしは≪うん☆やし桜君付き合って欲しい。≫頑張って送信してみた。

    2006-02-27 08:59:00
  • 33:

    里菜

    けど待っても待ってもなかなか返事は来ない。
    すると次は電話が鳴った。 〜♪♪♪〜
    "桜君や…ど-しよ…"
    さんざん迷った結果出てみる事にした。
    里『はい…』

    2006-02-27 09:04:00
  • 34:

    里菜

    中断します♪

    2006-02-27 09:04:00
  • 35:

    名無しさん

    期待あげ〜

    2006-02-27 11:52:00
  • 36:

    名無しさん

    http://6hp.jp/?id=coolnail

    2006-02-27 12:23:00
  • 37:

    里菜

    37さん?
    書き込みありがとうございます?今のところ、だいぶベタな話ですが、よければ引き続きお願いします?

    2006-02-27 14:44:00
  • 38:

    里菜

    桜『おはようさん☆何してんねん?』
    里『おはよぉ♪今は別に何もしてなかったでぇ(^-^)』そこからはあたしの告白メ-ルに触れる事なく他愛もない話をして電話は終了した。
    "…なんで??"
    あたしの頭の中はまさにハテナだらけ。
    "−体何考えてんやろ…"

    2006-02-27 14:48:00
  • 39:

    里菜

    もういてもたってもいられなくなったあたしはその晩、何の迷いもなく桜君に逢いに行く事にした。
    桜君に店に行く事を伝えて、お風呂に入って用意をして親には友達と遊びに行ってくると嘘をついて家を飛び出した。

    2006-02-27 14:51:00
  • 40:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 41:

    里菜

    桜『はい!』
    里『あっもしもし?下着いたよ〜!』
    桜『あっほんま☆ほな上がっといでぇ♪』
    里『あ、分かったぁ☆』
    も〜この時のあたしは心臓の音がリアルに耳に聞こえてくる位、ドキドキしていた。

    2006-02-27 14:58:00
  • 42:

    里菜

    ドキドキ…
    あたしは頑張ってエレベ-タ-に乗ってみた。
    けど階に着いたはいいけど、なかなか店の戸を開けられない(≧Д≦)
    けどこんな所、誰かに見られたら最強に恥ずかしい!!
    あたしは勇気を出して戸を引いてみた―…

    2006-02-27 15:01:00
  • 43:

    里菜

    『っらっしゃいませ〜!!』ホスト達の威勢のいい声が店中に響き渡る。
    と同時にお客さんが一斉にこっちを見る。
    "…っ!!あかんっ…はずすぎる…(TДT)"
    すると奥の方から桜君が来て出て来てくれて、
    『おはよ♪こっちおいで☆』と席に案内してくれた。

    2006-02-27 15:07:00
  • 44:

    里菜

    席についてから、やっと落ち着いきたホスクラブに慣れないあたしは、キョロキョロと周りを見回していた。
    すると桜君があたしの席まで来て、耳元で
    『煙草買って来て♪ク-ルマイルドな☆』
    と言ってお金を渡してきた。
    なんだかすごく嬉しかったドMなあたしは満面の笑みで『分かった☆』と答えて1人ルンルンで自販機に向かった。

    2006-02-27 15:12:00
  • 45:

    里菜

    中断します?

    2006-02-27 15:13:00
  • 46:

    優梨

    >>1-100
    里菜頑張っとるやん?
    その調子やで??ワラ

    2006-02-27 16:46:00
  • 47:

    里菜

    優梨あんがと??
    里菜、やたら痛客なってるって??ワラ
    優梨も小説頑張って書きやっ(´∀`)?
    里菜ちゃん愛読者第−号だかんね?ワロス?

    2006-02-27 18:52:00
  • 48:

    里菜

    『え〜っと、ク-ルマイルド…っと』
    当時煙草を吸った事のなかったあたしは、自販機の前でちょっと手こずる。
    煙草を買ったあたしは千鳥足で店に戻る。
    −度入ってしまえば慣れたもんだ。

    2006-02-27 18:56:00
  • 49:

    里菜

    席に着くと、初回の時に着いてくれていた従業員が来てくれた。
    『里菜ちゃんおはよぉっ☆』『おはよぉっ♪』
    楽しく会話をしていると桜君がグラスを持ってあたしの席に回って来てくれた。
    桜『おはよぉっ☆』
    社交辞令のようなこの第−声は、桜君から教わった夜の世界の挨拶。

    2006-02-27 19:01:00
  • 50:

    里菜

    告白した後のあたしは、少し照れながらも嬉しすぎてだいぶにやけた顔になっていたと思う。
    他愛もない会話しながら、ふと向かいの席に目をやると何やら暗く下を向き、沈んでいるお客さんが目についた―。

    2006-02-27 19:05:00
  • 51:

    里菜

    ―彼女の名前は"ゆか"。そう、桜君のエ-スだ。
    それは4年経った今でも変わらない桜君の本営のお客さん。
    大型ヘルス店の売れっ子フ-ドルのゆかちゃん。
    顔は美人でスタイルも抜群にいい。
    ―が、彼女は常に下を向き病んでいる。睨まれる事もしばしば…よっぽど桜君の事が好きなんだろうな。

    2006-02-27 19:10:00
  • 52:

    里菜

    ちょっと気まずくなったあたしは目を反らした。
    "なんであの人あんな病んでんねやろ…"
    この時のあたしはまさか正面で病んでいる女の子が桜君のエ-スやなんて思いもしいひんかった。

    2006-02-27 19:16:00
  • 53:

    里菜

    桜君と当たり障りのない会話を楽しんでると、遂に本題に入った―。
    桜『なんで彼氏と別れてん?』
    "なんでっ!?なんでって…"『ん-‥桜君の事好きやから…かな。』
    桜『…そっか。』
    と言うと吸ってた煙草をふぅっと吐き出した。

    2006-02-27 19:20:00
  • 54:

    里菜

    桜『俺な、里菜の事好きやし付き合いたい思てんで。』
    "まぢで!?"
    あたしの心は躍っていた。
    桜『けどな、俺女怖いねやん。里菜、俺の事好きやし彼氏と別れたやん?正味俺も付き合ったら、次の男見つけて捨てられんちゃうかなって思うねん』
    と言うとまた吸っていた煙草をふぅっと吐き出した。

    2006-02-27 19:28:00
  • 55:

    里菜

    "なるほどなぁ…そりゃぁそやわな…"あたしは純粋にそう思った。
    桜『やし里菜の気持ちが本物なんかこれから見てってもいいけ?』
    あたしはなんかすごい嬉しかった。
    "そんな真剣にあたしの事考えてくれてんねや"
    『うん。分かったで☆』答えると、桜君はニコッと笑って何も言わずあたしの手を握ってくれた。

    2006-02-27 19:36:00
  • 56:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 57:

    里菜

    それからのあたしは毎日の様に桜君の店に通った。美奈もその内−緒に行くようになり、美奈の担当は真に決まった。
    真はばりばりのオラ営色ホスト。
    桜君も変わらんけど、真とは違ってほんまにやり方がうまい。
    頭のキレるホスト―
    まさにその通りのホスト。

    2006-02-27 19:44:00
  • 58:

    里菜

    その内、毎晩のように朝まで飲みに出てたあたしと美奈は学校にさえ行く事はなくなり、入学して初めて迎えた夏休み―
    2人して学校を辞めた。
    その事を桜君には言えなかった。
    "怒られる…"
    そう思ったから―。

    2006-02-27 19:51:00
  • 59:

    里菜

    実際、桜君には口うるさく『学校は行けよ』と言われていた。
    桜『今日学校け?』
    と聞かれると、あたしは行きもしないのに『せやで♪』と毎回嘘を付いていた。
    けどそんな嘘も後々ばれる事になる事は分かりきっていた事―。

    2006-02-27 19:55:00
  • 60:

    里菜

    店に通い続けていると、お客さんの顔も覚えてくる。
    にぎやかなカラオケの鳴り止まない店内では毎晩のように飲ませ歌が流れる。
    すると、当たり前のように違う席からも飲みコ-ルがかかってくる。
    そうすると他のお客さんの名前も覚えるようになる。
    そう、桜君の店は毎晩のように常連客で埋め尽くされる満席の人気店。

    2006-02-27 20:03:00
  • 61:

    里菜

    ≪訂正≫
    ○辿る事に優梨と里菜
    ×辿る事になる優梨と里菜

    2006-02-27 20:23:00
  • 62:

    里菜

    中断します?

    2006-02-27 20:24:00
  • 63:

    里菜

    優梨の第−印象わ
    ≪性格悪そ〜。≫の−言で、芸能人に例えると映画版NANAの宮崎あおいにめちゃくちゃ似ている。可愛らしい感じかな?
    やからこそあたしは優梨に対して負けたくない心、ライバル心でいっぱいやったんかもしれへんなぁ…。

    2006-02-28 00:43:00
  • 64:

    里菜

    水商売丸出しの優梨。
    それに引き替え水商売とはほど遠かった、当時のあたし、里菜。
    どこかで勝った感があったのは間違いない。
    水商売の女。風俗嬢。
    "あたしは違うんや"そんな所で優越感に浸ってたあほな若かりし頃、あたし…。ほんまに恥ずかしいな。

    2006-02-28 00:48:00
  • 65:

    里菜

    けど、そんなあたしも水商売に足を踏み入れる事になるのに時間はかからなかった…。
    と言っても、桜君はあたしにお酒を−滴も飲ませてくれない。
    飲みたいと言っても『あかん。おまえは飲むな。』の−点張り。
    "なんでやねんな…"そんな気持ちもいつの間にかあたしの自慢の−部になっていた。
    "あたしは他の客と違うんや♪"

    2006-02-28 00:52:00
  • 66:

    里菜

    たまにお酒を飲ませてくれる時はすべて桜君のおごりやった。
    ぶっちゃけ毎日素面でホストクラブのノリはしんどいもんがある…。
    −方、向かいの優梨の席ではみんな楽しそうにお酒を飲んだりカラオケを歌ったりゲ-ムをしたりしている。
    優梨と毎日−緒に来ていたツレ、千晶は美奈と同じく真が担当。
    担当がかぶってる同士のうちらの席はいつも真正面。嫌でも目について仕方ない。

    2006-02-28 00:58:00
  • 67:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 68:

    里菜

    −方、優梨もそんなあたしの視線を睨み返してくる。
    "気にくわんわ。なんやねんあの女。"
    当時のあたしの本音。
    送り出しの順番にもこだわってしまう。
    "最後がいい。"とは思えど、桜君には絶対言えないあたし。何を言われても『はいはい』と従う桜君からすれば何とも扱いやすい客やったはず―。

    2006-02-28 01:10:00
  • 69:

    里菜

    そんな毎日を繰り返していき、桜君と出逢って3ヶ月目のある晩―。
    時計はラスト2時間前を指していた。
    ほろ酔いの桜君が本日2回目。あたしの席に回ってきた。
    里『だいぶ酔うてんなぁ。大丈夫??』声をかけると、桜『おう。』
    "…なんか変やなぁ…。"

    2006-02-28 01:16:00
  • 70:

    里菜

    あんまり気にする事なく、ヘルプと美奈と楽しく話ていた。
    すると…『里菜っ!』
    爆音のカラオケが鳴り響く店内ではちょっと聞き取りにくい桜君の声―。
    『んっ?何?』
    と同時に、他席でシャンパンコ-ルが始まった。

    2006-02-28 01:20:00
  • 71:

    里菜

    中断します?

    2006-02-28 01:23:00
  • 72:

    里菜

    里『どしたん?』
    桜君は深くソファ-にもたれ、−点を見つめながらあたしに言った。

    『付き合おか―…』
    …へっ???今なんて?あたしは頭の中が真っ白になった。

    2006-03-02 10:53:00
  • 73:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 74:

    里菜

    美奈も自分の事のように喜んでくれた。
    泣いているあたしを不思議そうに見てくる客や、冷たい目で見てくる客もいた。
    けどあたしにはそんな事関係ない。
    "あたしは桜君の女や"
    桜君と出逢って3ヶ月目、あたしと桜君は付き合った。

    2006-03-02 11:03:00
  • 75:

    里菜

    それからの毎日は楽しかった。
    ≪夏≫ってゆうだけでテンションが上がるのはあたしだけかな?
    アドレスも桜君の名前入りに変えた。
    待ち受けも桜君の写メに変えた。
    −緒に買い物も行ったし、店の従業員と行く海にも−緒に連れてってくれた。

    2006-03-02 11:08:00
  • 76:

    里菜

    当時は車で桜君の店まで通ってたあたしは、毎日のように桜君を家まで送り届けてた。
    『今日終わったら車ん中で待っとけよ』
    この台詞を言われると、あたしの気分は−気に上がる。
    好きな人には尽くしたい。何でもしてあげたい。
    こんな性格のあたしには桜君の性格はたまらない。

    2006-03-02 11:12:00
  • 77:

    里菜

    ある日の帰り道。
    車の中で軽く桜君と口論になった。
    あたしは喧嘩と言っても、基本何も言い返さなかった。
    怒られてもキレられてもすねるか泣くあたしは
    『なんとか言えやこらぁぁ!!』『なんでおまえは何もゆわんねん!?』『んっまイライラするわぁっ』こんなやりとりがほとんど。

    2006-03-02 11:16:00
  • 78:

    里菜

    内容はあたしの学校の事やった―。
    ちょうどずっと夏休みを挟んでたってのもあって誤魔化せてたものの、この時にはもう明らか夏休みは終わってた―。
    "あかん、も-誤魔化せへんわ…"

    2006-03-02 11:23:00
  • 79:

    里菜

    桜『おまえ学校は?最近行ってるんけ?』
    里『あ-…行ってないなぁ…』
    桜『なんでやねん。行けや』
    "やばい…ばり怒ってるやん…"

    2006-03-02 11:34:00
  • 80:

    里菜

    里『てかも-辞めよっかなぁみたいなぁ…』
    桜『はっ?おまえ、店来てて学校行けんよ-なってんねんやったらも-店くんな』
    里『はっ!?なんでなん?店は関係ないって!』
    桜『卒業したらいくらでも来たらええ。やしおまえも-店くんな。』
    あたしは頭の中が真っ白になった―…

    2006-03-02 11:39:00
  • 81:

    里菜

    普通"店くんな"そう言われると嬉しいはず。
    けど、あたしは違った。
    店に行かんようなったら桜君とも全然逢えんようになる。そんなんあたしには耐えられへん。
    店に通う事に何の不満も疑問も抱いてなかった、18歳のあたし―。
    "―当たり前―"そう、むしろあたしは自ら進んで店に通っていた―。

    2006-03-02 11:52:00
  • 82:

    里菜

    そこからは
    桜『無理。来んな。』
    里『嫌。無理。』
    桜『来んな』里『無理』
    そんなやりとりの繰り返しやった。
    これだけはあたしも折れれんし譲れんっ!!
    結局、あたしの意志が勝ち、今まで通りの生活が続く事になった。

    2006-03-02 11:55:00
  • 83:

    里菜

    ―AM2:00―
    爆音のカラオケが鳴り響く店内…。
    今日もあたしの席にはお酒がない。
    いい加減慣れたけどね…やっぱたまにはお酒も飲みたいやん?
    思い立ったあたしは、内緒でヘルプに『なぁ☆チュ-ハイ持ってきて☆』こっそり頼んでみた♪

    2006-03-02 12:02:00
  • 84:

    里菜

    店の従業員のほとんどは、あたしが桜君から禁酒(なんでやねん)されている事を知っている。
    だから誰に頼んでも"あかん"の−点張りで持って来てはくれない。
    けどこいつは違う。
    あたしが禁酒されている事なんて、まだ新人のこいつが知るはずがない。

    2006-03-02 12:07:00
  • 85:

    里菜

    中断します?

    2006-03-02 12:09:00
  • 86:

    里菜

    『味どうします?』ヘルプの問いに、すかさず『ライチっ☆』と小声で答えた。
    『ちょっと待ってて下さいね♪』
    "よっしゃぁ-っ!!桜君さっき回ったとこやし余裕やな"腹の中でフフンと笑うあたし。
    するとグラスに注がれたチュ-ハイ・ライチがあたしの元に運ばれてきた。
    "お酒とかいつぶりやろっ〜♪"あたしの胸は躍る。

    2006-03-02 16:55:00
  • 87:

    里菜

    周りのホストも気づいてない。あたしは隣の美奈を横目にこっそりゆっくりチュ-ハイを味わう。
    やっぱお酒が入ると気分がいい♪いつもよりノリノリでヘルプと会話を楽しむ。
    すると…
    何やらこっちに向かってヅカヅカ歩いてくる男が1人、あたしの視界に入ってきた。
    "…―桜や…"

    2006-03-02 16:58:00
  • 88:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 89:

    里菜

    案の定さっき回ったばっかりのはずの桜君はあたしの隣にドカッと座り、淡々と怒り始めた…。
    桜『何調子乗ってんねん。』"調子っっ!?!?"
    やたら感に触ったあたしは『調子なんか乗ってへんし』すかさず目を反らして答えた。
    桜『乗ってるやんけ。誰が飲んでい-ゆうてん』
    …。あたしは黙った。言い返す言葉が見あたらん…

    2006-03-02 17:05:00
  • 90:

    里菜

    『おまえは飲まんでえ-ねん。分かったけ?☆』そう言うと桜君はニコッと笑った。
    『…分かった。』あたしはこのアメとムチにとてつもなく弱い。ほんまうまい事やりよるわ…。
    そんなこんなであたしの会計は最初から最後までセット代だけだった。

    2006-03-02 17:11:00
  • 91:

    里菜

    そんなある日…

    "あっもうすぐ桜君の誕生日や…"
    そう。桜君の誕生日はもう目の前だった。
    "ど-しよかなぁ…"

    2006-03-02 17:13:00
  • 92:

    里菜

    当時、キャバで働いてたとはいえ、まともに出勤なんてしてなかったあたしは、飲み代もほとんど親にもらってた位だった。
    そんなあたしに、バ-スデイで使う大金なんてあるわけがないし、ある程度他の従業員のバ-スデイを見てきてたあたしにも、イベントの華やかさは十分分かってた。

    そんなある日、桜君にバ-スデイの話をされた―。

    2006-03-02 17:21:00
  • 93:

    里菜

    『おまえ、バ-スデイやからって何もすんなよ』
    ―…なんとなく分かってたような、意外なような−言を言われた…。
    『なんでなん?』あたしのそんな問いにも、
    『ええし何もすんなよ』
    …そんな言われ方をされると、それ以上あたしは何も言い返せなかった。

    2006-03-02 17:24:00
  • 94:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 95:

    里菜

    "これやっ―…"
    あたしはそれを見た瞬間そう思った。
    黒に金色のバ-バリ-の馬のロゴが入ったお洒落なカフス。
    桜君にぴったりや―。
    『これ下さい!』あたしは迷わずそれに決めた。

    2006-03-02 18:03:00
  • 96:

    里菜

    中断します?

    2006-03-02 18:05:00
  • 97:

    里菜

    里『桜君喜んでくれるかなっ☆』あたしの問いに、美奈も『絶対喜んでくれるって♪あっ、はよ花屋予約しに行こや☆』
    うちらはミナミの花屋に向かった。
    人に花を送るなんて初めてのあたしは、とりあえずスタンドの花ってゆうのは分かってたけど、相場がいくらぐらいなのかは全然分からなかった。

    2006-03-02 19:36:00
  • 98:

    里菜

    店員さんと相談して、3万のスタンドの花を送る事にした。
    『とりあえず豪勢に派手にお願いします!!』
    そう伝えて、桜君の店の住所と名前とメッセ-ジをメモして、花屋を後にした。
    後は海老フライやな―…

    2006-03-02 19:39:00
  • 99:

    里菜

    ラッピングをして、美奈と色んな話をしながらあたしの部屋で時間を潰してた。

    ―そ-いや優梨も来るんやろか…来るよな…―

    優梨とは毎日の様に店で顔を合わせてたし、相変わらず気にくわん存在やった。

    2006-03-02 19:46:00
  • 100:

    里菜

    けど1つだけ変わった事があった―。

    優梨と里菜は目が合うとニコッと笑い合うようになっていた。
    たまに他の従業員に見つかって『あかんて』と怒られる事もあったけど、2人は不思議とそんな風になっていった。
    と同時に、あたしは優梨の存在が気になり出した―。

    2006-03-02 19:50:00
  • 101:

    里菜

    同性愛とかレズとかそんなんじゃない。
    ただ純粋に"友達になりたいな―…"そう思ってた。

    なぁ優梨?この気持ち、嘘じゃないんやで―?
    優梨もそ-思ってくれてた―…?

    2006-03-02 19:54:00
  • 102:

    里菜

    けど、桜君がいる限りそんな事は無理な話―。
    担当が被ってる同士が仲良くなる事を許されるはずがない―
    純粋にそう思ってたあの頃の優梨と里菜。

    そして桜君―。

    2006-03-02 20:03:00
  • 103:

    里菜

    けどそんな気持ちと−緒に、目障りに思う気持ちがあった事も間違いはない。

    2006-03-02 20:06:00
  • 104:

    里菜

    中断します?

    2006-03-02 20:06:00
  • 105:

    名無しさん

    テンポが早いから読みやすい!頑張ってな☆

    2006-03-02 20:07:00
  • 106:

    ???

    しおり?

    2006-03-02 23:16:00
  • 107:

    里菜

    111さん?
    読みやすいとかめちゃ嬉しいです??書き込みとか全然ないから、読んでくれている人がいるのかすごい不安でした?よければ引き続きお願いしますね?

    112さん?
    しおりありがとうございます?引き続き頑張るんでお願いします??

    2006-03-03 10:36:00
  • 108:

    里菜

    ―イベント当日の夜―
    少し早めに店に行った美奈とあたし。
    店にはもう何組かお客さんがいて、普段暗めの店内はブラックライトで青く光っていた。
    席の配置もイベント用に設置され、壁側にはズラッとスタンドの花が飾られてあった。
    あたしからの花もばっちりあって、とりあえずホッと−安心。

    2006-03-03 10:40:00
  • 109:

    名無しさん

    確かに読みやすい?頑張ってな?

    2006-03-03 10:40:00
  • 110:

    里菜

    美奈の担当の真に
    『桜君が席着いてる間に合図するし、カフェド出して欲しいねん』とお願いしてみた。
    けど真はやっぱり『おまえほんまにいいんけ?』と言う。
    けど今日のあたしは負けない。
    里『イベントやで?それぐらいいいやん??お願い!!』さすがイベント。真もオッケ-してくれて準備は整った。

    2006-03-03 10:44:00
  • 111:

    里菜

    すると桜君がグラスを持って席に回って来た。
    桜『おはよぉ♪おまえ花ありがと-なぁ。ビックリしたやんけぇ☆』
    里『うん☆』あたしはニコッと笑う事しかできなかったけど、桜君が喜んでくれてすごい嬉しかった。

    2006-03-03 10:48:00
  • 112:

    里菜

    店もお客さんが入り始めて満席になり始めた頃、桜君が周りを見ている隙に、紙袋から海老フライの入った入れ物を取り出し、机の上に広げた。
    里『桜君☆里菜作って来たでっ(^-^)v』
    桜君はビックリした様子で『おまえやばいってぇぇぇ!!!!』と大喜びしてくれた。
    それと同時にバ-バリ-の誕生日プレゼントを渡すと、桜『何もせんでえ-ゆ-たのに-…』と少しテンションが落ちた様に見えた。
    "…気に入らんかったんかな…"

    2006-03-03 10:55:00
  • 113:

    里菜

    ソッと桜君の顔を除き込むと、プレゼントをボ-っと見つめながら、少し目が潤んでるのが見えてしまった。
    "やばっっ"とっさに見てないフリをすると、桜君もいつものテンションに戻り、『えっ中何なん何なんっ☆』とプレゼントを開けはじめた。
    "気のせいかな?"

    2006-03-03 10:59:00
  • 114:

    里菜

    『カフスや〜んっ☆俺カフス欲しかってんってぇ!』そう言いながら腕の裾に付け始めた。
    "喜んでもらえて良かった―…"
    『里菜ありがとうな。ずっと付けるしな。』
    真剣な顔であたしに向かって微笑みながらゆってくれた。
    もうそれだけであたしの胸は−杯や―…

    2006-03-03 11:02:00
  • 115:

    里菜

    『海老フライ食お〜や海老フライっ♪』その桜君の−言と同時に、真にカフェドの合図をした。
    小皿に分けていると、シャンパンコ-ルの曲がかかった。
    シャンパンコ-ルなんて初めてのあたしはドキドキが鳴り止まない―
    すると、真があたしの席に向かって歩きながら『里菜ちゃんから〜誕生日の桜ちゃんにカフェド・カフェドパリ頂きやしたぁ☆☆☆あ〜りやっすぅ!!!!』とマイクに向かって叫んだ。

    2006-03-03 11:09:00
  • 116:

    里菜

    115さん?
    読みやすいとかありがとうございます?読んでもらえててめっちゃ嬉しいいです?徐々にtriangleになってくるんで、引き続きお願いします??

    2006-03-03 11:13:00
  • 117:

    里菜

    中断します?

    2006-03-03 11:13:00
  • 118:

    里菜

    "うわぁぁ恥ずかしっ"パッと右隣の桜君を見ると…真の方を見て唖然としている。
    "怒られるかな…"と思いながらもドキドキ。
    真『そんな桜君に里菜ちゃんから−言お願いしまぁす☆3・2・1ッ♪』
    あたしの元にマイクが向けられた。
    『桜君誕生日おめでとう☆』

    2006-03-03 12:18:00
  • 119:

    里菜

    『おめでと〜ございまぁぁす!!』店中の従業員が音楽に合わせて叫ぶ。
    シャンパンが運ばれてき、真も席に戻ってグラスにシャンパンを注ぐ。
    桜君は『ありがとうな…』そうあたしにつぶやくと、目からは涙がこぼれてた。
    たかがカフェドごときで涙を流してくれた―
    これがあたしが初めて見る桜君の涙やった。

    2006-03-03 12:22:00
  • 120:

    里菜

    店もだいぶ忙しくなってきた頃、桜君は『行ってくるわな☆』そう言うとグラスをカンッと鳴らして回って行った。
    "ふぅ-っ"あたしが−息付いたと同時に
    『いらっしゃいませぇ!!』
    パッと入り口を見ると―
    優梨が立っていた。

    2006-03-03 12:29:00
  • 121:

    里菜

    "来た―"
    優梨はこっちに向かってヒ-ルをカツカツ鳴らしながら歩いてくる―
    "―えっ…???"
    ≪ドカッ≫そう。優梨はあたしの隣の席に座ったのだ。
    "よりによってなんで隣なん…"そう思いながらも、ニコッと笑い合う当時の腹黒かったうちら―。

    2006-03-03 12:34:00
  • 122:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 123:

    里菜

    中断します?

    2006-03-03 12:41:00
  • 124:

    里菜

    気になりながらもあたしは美奈とヘルプと話す。
    ―すると何やらまたシャンパンコ-ルが始まるようだった。
    さすがイベント。シャンパンコ-ルは鳴り止まない。
    ふとコ-ルの主を見ると―
    優梨…そう、優梨だった。

    2006-03-04 20:13:00
  • 125:

    里菜

    優梨はカフェドから始まり、ドンペリ、ピンドン、バカラ、とどんどん格をげ、卸していく。
    そして、最後に卸した物、それは…
    リシャ-ル―。
    当時では150万はするであろう、夜の世界では十分王道であろう酒―。
    優梨は誇らしげにリシャ-ルを口にしていた。

    2006-03-04 20:19:00
  • 126:

    里菜

    その姿は、若干18歳ながらも、どれほど凛としていた事か―…
    たかがカフェド1本で涙を流してくれた桜君に少し…ほんの少し、申し訳なくなってしまった―
    そしてこんな自分がすごく…すごく―
    恥ずかしく、嫌になった。

    2006-03-04 20:29:00
  • 127:

    里菜

    優梨は当時も現在も売れっ子のクラブ嬢。
    15歳から実の母―ママの元で水商売に浸かった彼女の貫禄は18とは思えないほどのモノだった。
    後に分かった話、当時の優梨の月収は200を超えるモノだったそう―
    それに引き替え、あたし―里菜、はキャバクラ嬢とゆう名ももったいないほどのしょぼいモノだった。

    2006-03-04 20:41:00
  • 128:

    里菜

    そんな彼女にあたしはどこか憧れていたのかもしれない―。

    2006-03-04 20:42:00
  • 129:

    里菜

    その日の桜君のバ-スデイイベントは盛大なモノだった。
    店も終わり会計をし、あたしと美奈は優梨と千晶より先に、桜君と真に送り出しをされた。
    "…優梨ら、この後桜君らと逢うんかな…"
    当時のあたしと美奈はこんな事ばかり思っていた。

    2006-03-04 20:46:00
  • 130:

    里菜

    ビルの下に下りると、真の客が泣き暴れていた。
    『真呼んでっ!真っ!!』早くっっ!!!!桃、帰らへんもんっ!!!!』
    だいぶ酔っているのであろう彼女は、ツレや従業員に止められながらもひたすら暴れ続けていた。
    『えっ、何なんやろ…』それを気にする美奈。
    『…何なんやろなぁ…。』

    2006-03-04 20:50:00
  • 131:

    里菜

    腑に落ちない美奈を連れ、近くのコンビニに寄った。
    別に何か買う為じゃない。ただ、店の帰りは必ずといっていいほどこのコンビニに寄っていた。

    あの時コンビニに寄っていなかったら―
    今のうちらはなかったんかな…―?

    2006-03-04 20:55:00
  • 132:

    里菜

    中断します?

    2006-03-04 20:56:00
  • 133:

    名無しさん

    みてます???頑張って?さいね?

    2006-03-04 21:20:00
  • 134:

    里菜

    140さん?
    ありがとうございます?思い出しながら書いてるんで少しゆっくりになりますが、引き続きお願いします??

    2006-03-04 21:33:00
  • 135:

    里菜

    適当に立ち読みをしたり、店内をうろついて、ふと外を見てみると―
    そこにいたのは優梨と千晶やった。
    コンビニの外の手すりにもたれながら話している優梨と千晶…。
    あたしは咄嗟に『美奈!外に優梨と千晶おんで』と美奈に伝えていた。

    2006-03-04 21:36:00
  • 136:

    里菜

    担当が被っているうちら優梨と里菜、千晶と美奈…。
    喋るなんて絶対したらあかんかった事やのに…、あんだけ止められてた事やったのに―…
    あたしは約束を破り―…桜を裏切ってしまった。

    2006-03-04 21:39:00
  • 137:

    名無しさん

    2006-03-04 21:40:00
  • 138:

    里菜

    なぁ、桜。
    今でもあたしが裏切ってしまった事怒ってる?
    …でもな、あたしは後悔なんかしてないねん。
    あの時、あの場所であった事、あたしは後悔なんかしてへんねん―…逆にあたしは、誇りにさえ思ってる。
    ―だってな、こんなに大事な偉大なパ-トナ-と出逢えたんやで―?

    2006-03-04 21:44:00
  • 139:

    里菜

    "話したい…けどそんな勇気ない…"
    あたしはそんな気持ちと葛藤していた。
    "話したい"
    その気持ちはきっと、あたしと優梨を出逢わすべき運命からきたモノやとあたしは信じてる。
    けどその反面は…腹の底から煮えくり返る、憎い気持ちが大半やったのも間違いはない。

    2006-03-04 21:52:00
  • 140:

    里菜

    すると美奈が口を開いた。
    『…なぁ里菜。千晶ら、さっき下で暴れてた客、まだ下いるんか知ってるかな…?』
    どうやら美奈はさっき下で泣き暴れていた客の事を気にしているようやった。
    『ん-…気になるんやったら聞いてみたら?―』
    あたしは思った通りに答えた。

    2006-03-04 21:56:00
  • 141:

    里菜

    あたしは無責任な事を言ってしまったんかな…?

    ―…けど、もうこの衝動は止められへんわ―…
    美奈はコンビニの外にいる、優梨と千晶の元に向かって歩いて行った。
    それを見たあたしは、少し遅れて、美奈の後ろをついて行った。

    2006-03-04 21:59:00
  • 142:

    里菜

    144さん?
    ありがとうございます?めっちゃ嬉しいです?

    2006-03-04 22:05:00
  • 143:

    里菜

    中断します?

    2006-03-04 22:06:00
  • 144:

    名無しさん

    2006-03-05 06:06:00
  • 145:

    里菜

    151さん?
    ありがとうございます?

    2006-03-06 10:25:00
  • 146:

    里菜

    『なぁなぁ』美奈が2人に声をかける。
    千『えっ?』
    美『あんな、真の客で桃って子知ってる?店の下におらんかった?』
    美奈はすごい。度胸が座ってるというか、ひるむ事を知らない。
    優梨と千晶は顔を合わせて『知らんなぁ?』と答えた。

    2006-03-06 10:29:00
  • 147:

    里菜

    そこからは4人で『自分ら、毎日来てんなぁ☆』
    なんて会話をしたり、結構話は弾んでいた。
    すると優梨があたしに
    『なぁ、里菜ちゃんって桜に店呼ばれる?』
    と聞いてきた。

    2006-03-06 12:14:00
  • 148:

    里菜

    あたしは実際、桜に店に呼ばれた事はなかった。
    店には毎回、あたしの意志で行っていたし、桜に『来いや』などと、営業をかけられた事は−度もなかった。
    だからあたしは
    『呼ばれへんなぁ。店にはあたしが勝手に行ってる☆』この時のあたしの頭の中は"???"状態。
    "なんでこんな事聞いてくるんやろ-?"程度にしか思ってなかった。

    2006-03-06 12:20:00
  • 149:

    里菜

    すると、ふと横断歩道を挟んだ向かいの道を見てみると―…
    桜のエ-ス≪ゆかちゃん≫が、うちらの方を見て、"あっ"とゆう顔をして歩いていった―。
    "やばいっっ"そう思ったあたしは、美奈と優梨と千晶に
    『やばい!今、ゆかちゃんに絶対見られたわ!』コンビニ前で話してたうちらをゆかちゃんに見られてしまった。
    "桜にバレるっ―"

    2006-03-06 12:26:00
  • 150:

    里菜

    案の定、優梨には桜から電話が、美奈には真から電話が鳴った―。
    "も-絶対ばれたわ…"
    当たり前に、桜と真は電話越しに怒鳴りちらしていた。
    優梨も口ぱくで『ばれた』と教えてくれた。
    そう、ここからがあたし達の泥沼生活―。

    2006-03-06 12:29:00
  • 151:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 152:

    里菜

    中断します?

    2006-03-06 12:36:00
  • 153:

    里菜

    『おいっ!おまえどこいんねんっ!』怒り狂った桜の声に耳が痛くなったあたしは、少し電話を耳から離した。
    『コンビニの近く…』
    そう答えると桜は
    『薬局の前いとけ。車で来いよ。1人でやぞ』不機嫌満開のドスの効いた声で桜はあたしにそう言うと、電話は−方的に切られた。
    あたしは苦笑いで、優梨と千晶に『薬局の前いとけやって…』と言った。

    2006-03-06 15:01:00
  • 154:

    里菜

    "急がな"そう思ったあたしは、その場で自分の携帯番号とアドレスを紙切れに書き、優梨にソレを渡し
    『これ、あたしの連絡先やしまた良かったら連絡して☆』と告げ、その日はばいばいした。
    美奈はと言うと、真にくそかすキレられ、泣いているようだったが、とりあえず美奈にも経緯を説明し別れ、あたしは車で薬局前まで向かった。

    2006-03-06 15:06:00
  • 155:

    里菜

    薬局前に着いたあたしは桜君に『着いたよ』と電話をかけ、『待っとけ』の−言で電話は−方的に切られた。
    『はぁ…』携帯を閉じ、あたしは大きなため息をついた。
    "厄介な事なっても-たなぁ…"
    けどあたしは、後悔など何−つしていない。
    ≪きっといつかはこうなってた≫あたしはそう思った。

    2006-03-06 15:12:00
  • 156:

    里菜

    ―≪運命≫って絶対あると、あたしは思うんよな。
    だから、この時の出来事も全て≪運命≫やったに違いないと思うねん。
    神様が産まれた時に、うちら−人−人に与えた
    【台本の−説】
    に過ぎひんと、あたしは思うねん―…

    2006-03-06 15:17:00
  • 157:

    里菜

    『はぁ…』
    大きなため息と共に、桜の口から出た−言は、呆れと怒りと悲しみが入り交じったような
    『やってくれたねぇ…』
    の−言やった。
    あたしの目からは、涙が溢れ出そうになっていた―。

    2006-03-06 15:23:00
  • 158:

    里菜

    中断します?

    2006-03-06 15:26:00
  • 159:

    名無しさん

    2006-03-06 15:55:00
  • 160:

    里菜

    あたしは何も言えず、ずっと下を向いて黙っていた。
    すると桜は『聞いてんのけぇ!』とイライラしているのが十分伝わる口調で、あたしに向かって怒鳴り散らしてきた。
    『聞いてるっ…』あたしは怖くてそれ以上何も言えなかった。
    『何喋ってん』とゆう桜の問いに、馬鹿正直にすべてを話した。
    だって別に疚しい事は何−つ話してない。だからあたしは正直に全てを話した。

    2006-03-06 19:27:00
  • 161:

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    削除されますた

    あぼ~ん
  • 162:

    里菜

    『おまえな、なんで優梨が今日あんだけボトル卸したか分かるけ』
    と煙草をふかしながら、さっきとは違う静かな落ち着いた声であたしに問いかけてきた。
    あたしは分からなく、何も答えず下を向いていた。
    『俺の事が好きやからちゃうんけ?』
    桜の答えに"あぁそっか…"と思ったあたしは、静かに頷いた。

    2006-03-06 19:33:00
  • 163:

    里菜

    『優梨は俺の事が好きやからあんだけするんちゃうんけ?それを女のおまえが邪魔してど-すんねん。』
    淡々と話す桜の言葉に、あたしの目からはずっと我慢していた涙がス-ッと流れ落ちていた。
    『優梨は俺の事が好きやから、おまえの事なんてえ-風に思とらへんわ。おまえらが話して−体何になんねん?俺の仕事邪魔したいねんやったらも-店には来んな。』―
    あたしは下を向いて泣きながら、思いっきり首を横に振った。

    2006-03-06 19:36:00
  • 164:

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    削除されますた

    あぼ~ん
  • 165:

    里菜

    "も-二度と桜君を悲しませる様な事はせんとこ"
    そう思える筈やのに。
    桜君と約束した筈やのに―…
    桜君。
    神様から与えられた台本には、そんな−説は無かったみたいやわ――

    2006-03-06 19:39:00
  • 166:

    里菜

    中断します?

    2006-03-06 19:40:00
  • 167:

    里菜

    その日は桜君を家まで送り届け、あたしは家に帰るとすぐに眠りについた。
    起きると夕方を回り、夜に近い時間だった。
    起きていつも通り携帯をチェックする―。
    ≪カチッカチッ≫

    2006-03-07 01:05:00
  • 168:

    里菜

    昨日あれから、優梨の事はずっと考えていた。
    心の中で
    "連絡来るかなぁ"
    と期待しつつ…
    桜君にあれだけ言われたにも関わらず、懲りないあたし。

    2006-03-07 01:05:00
  • 169:

    里菜

    ≪カチッカチッ≫
    着歴と受信メ-ルをチェックする。
    が、優梨からの連絡は期待も虚しくなかった。
    あたしは何も考えず携帯を閉じ下におり、テレビを見ながらママの作ったご飯を食べた。

    2006-03-07 01:08:00
  • 170:

    里菜

    〜♪♪♪〜
    着信【桜君】
    "あぁも-そんな時間か…"あたしはいつも通り、電話に出る。
    里『はいはい☆おはようっ♪』桜『おはよう♪』
    そこからはいつもの会話。

    2006-03-07 01:09:00
  • 171:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 172:

    里菜

    167さん?
    ありがとうございます?

    2006-03-07 01:11:00
  • 173:

    里菜

    中断します?

    2006-03-07 01:11:00
  • 174:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 175:

    里菜

    と思ってたのは、どうやらあたしだけのようだった―。
    桜君のあたしへの信用が音を立て、崩れていく事なんて…
    その時のあたしはまだ知る由もなく――

    2006-03-07 11:57:00
  • 176:

    里菜

    それからのうちら3人は泥々の毎日だった。
    店が終わると桜君に内緒で優梨と逢う日々。
    店の中でのメ-ルのやり取り。手紙のやり取り。
    ヘルプにも誰にもばれないように、そのスリルを楽しんでいた。
    ―が、勘の鋭い桜君が気付いていない訳がなかった。

    2006-03-07 11:58:00
  • 177:

    里菜

    当のうちらは腹の探り合い。
    ばか正直なあたしは、桜君との全てを優梨に話し、何の根拠もなく、優梨の事を信用しようとしていた。
    しかし優梨はというと
    『桜君とは付き合ってない』『千晶が行ってるから、あたしも店に行ってるだけ』―とあたしに話していた。
    ―その言葉を信じようとしながらも、あたしの中から疑いの心が晴れる事はなかった。

    2006-03-07 12:00:00
  • 178:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 179:

    里菜

    "やっぱりな―…"この時のあたしは、もう疲れきっていた。
    どうしようもない三角関係。
    桜君の事が真剣に好きなだけに、あたしの心のダメ-ジは、思ったよりきついものがあった。
    桜君に優梨との事を話してしまえば、何かが崩れ始める―
    そう分かっているだけに、何も行動に移せず、我慢するしかない自分がいた。

    2006-03-07 12:03:00
  • 180:

    里菜

    『も-桜にゆおか』
    あたしの気持ちは固まっていた。
    『ゆうん?』と言う優梨の問いにも、
    『うん。なんかも-腹立ってしゃあないわ』と、笑って見せてみた。
    優梨はあまり何も言わなかった。

    2006-03-07 12:04:00
  • 181:

    里菜

    "真実を知ってしまうのが怖い"
    そんな事はお互い様。
    ただ、この時のうちらは、ただ純粋に桜と自分の関係を信じていたから―
    いつかは知る筈の真実―
    今なら…今なら知ってしまってもいいよね―…?

    2006-03-07 12:04:00
  • 182:

    里菜

    中断します?

    2006-03-07 12:05:00
  • 183:

    名無しさん

    メッチャ楽しい?続き書いて?

    2006-03-08 04:43:00
  • 184:

    里菜

    あたしは桜君にメ-ルを打った。
    『今日終わってから話あんねんけど、空いてる?』 ピッ -送信完了-

    あたしの頭の中は爆発しそうなくらい、怒りと悲しみで溢れていた。
    逆に、そこまでいくと、も-軽く開き直れるぐらいまでやった。

    2006-03-08 09:30:00
  • 185:

    里菜

    優梨はというと、複雑そうな顔をしていた。
    笑っていても、笑えてない、そんな感じやった。
    すると
    〜♪♪♪〜【桜君】
    桜君から電話が鳴った。

    2006-03-08 09:34:00
  • 186:

    里菜

    "電話かい…"意を決して電話に出てみた。
    里『はい』
    桜『何やねん』
    苛々しているのがモロ分かる口調で桜は言った。
    里『だから話あんねん』桜『だから何やねんゆ-てんねん』更に苛々し出した桜に、普段あまりキレないあたしまで少し苛々してきた。

    2006-03-08 09:38:00
  • 187:

    里菜

    里『とりあえず終わったら連絡して』
    そう言うと、電話は勝手に切られた。
    勘の鋭い桜の事やから、この時にはもう何となく気付いてたんちゃうかな、とあたしは思う。
    里『行こか』
    "連絡無しで帰られたら困る"そう思ったあたしは、優梨とビル下で待ち伏せする事にした。

    2006-03-08 09:42:00
  • 188:

    優梨

    しかし、相変わらず優梨の顔は曇っている。
    "なんでっ―?"そう思いながらも、あたしはその事について何も触れられなかった。
    ビルの下に着き、優梨と喋りながら、桜が下りてくるのをひたすら待った。
    すると2人の従業員が下りて来た―…

    2006-03-08 09:46:00
  • 189:

    里菜

    191さん?
    楽しいとか最強の誉め言葉です???
    まだ?続くんで、引き続きお付き合いよろしくです(′・?・)?

    2006-03-08 09:50:00
  • 190:

    里菜

    中断します?

    2006-03-08 09:51:00
  • 191:

    里菜

    『あれ?何してんの-?』1人の従業員があたし達に声をかけた。
    すると、あたしらの顔を交互に見るなり、だんだん顔色が変わっていくのが分かった。
    『いやいや何してるんっ!あかんてっ!』
    あたし達の担当が被っている事に驚いたのであろう、従業員はめちゃくちゃ焦っている。
    『桜君は?ちょ、呼んでくれへん?』そう言うと、従業員はダッシュで上に上がって行った。

    2006-03-08 14:44:00
  • 192:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 193:

    里菜

    『何してんねん』
    やけに偉そうな桜君の言葉にあたしは"何しにそない強気やねん"と怒りがこみ上げてきた。
    『何してんとかちゃうやん。−体ど-ゆう事なん?説明して-や。』
    強気に言ってみたものの、あたしは今にも泣き出してしまいそうな位、怖くて仕方なかった。

    2006-03-08 14:52:00
  • 194:

    里菜

    『何がやねん。おまえらよ-やってくれたの〜』と言う桜君にあたしは
    『ど-ゆう事なん?優梨とも付き合ってんやろ!?嘘ばっかやん!!』
    と泣き叫んでいた。
    『…も-無理や。帰れ。』
    冷静に淡々と答える桜君に、どうしたらいいか分からなくなったあたしは、近くにいた真の胸に飛び込んで泣き叫んでいた。

    2006-03-08 14:55:00
  • 195:

    里菜

    『悔しいっ…悔しい…!なんでなんっ!?なぁ!!なんでなんっっ―…』
    必死に真に問いかけるあたし。
    辛かった。めっちゃ悔しくて仕方なかった。
    そんなあたしに真は
    『おまえな、優梨を目の前にしたら、桜はあ-ゆうしかないやろ?とりあえず今日はも-帰れ。なっ?俺からも桜にちゃんとゆうといたるから…』

    2006-03-08 14:59:00
  • 196:

    里菜

    あたしは惨めな気持ちで一杯になった―。
    何も言わない優梨。
    あほみたいに泣き叫ぶあたし…。情けなくもなるよね?
    どんなに痛い子になってもいい。桜君があたしの事を1番に好きでいてくれるなら…
    あたしはそれだけで良かったのに…。

    2006-03-08 15:01:00
  • 197:

    里菜

    桜君と真は帰って行った。
    "−体、何の意味があったんやろ―…"
    あたしは抜け殻状態やった。
    その後、優梨と何を話したかなんて全く覚えてない。
    ただ、虚しさと敗北感だけが…あたしの中に残った。

    2006-03-08 15:04:00
  • 198:

    里菜

    それからの桜君とあたしの間には、分厚い壁が出来たようだった。
    信用を失ったあたし。
    信用を失った桜君―。
    それはもう修復不可能なまでに音を立て、今までのうちらはまるでなかったかの様に…取り返しのつかない程の距離感ができてしまった。

    2006-03-08 15:08:00
  • 199:

    里菜

    あたしは泣く事が増え、毎日の様に泣いていた。
    "も-誰も信じれへん"

    それでも店に行く事をやめなかったあたしは、店の中でも病みっぱなしの泣きっぱなしだった。
    そんなあたしに疲れきっていただろう桜君が―…とうとうあたしに別れを切り出した。

    2006-03-08 15:15:00
  • 200:

    里菜

    中断します?

    2006-03-08 15:16:00
  • 201:

    里菜

    『もう別れよか』
    予想していたような桜君の言葉に、あたしの目からは涙が溢れ出た。
    あたしは首を振り続ける事しかできず、別れを頑なに拒んだ。
    桜君は疲れきったようにため息ばかりついていた。
    『嫌や…絶対嫌や…っ』

    2006-03-08 23:56:00
  • 202:

    里菜

    『失った信用を取り戻すのって難しいねん。分かるけ?』
    呆れた様に、桜君はゆっくりとあたしに話す。
    『分かるっ―…』
    "お互い様やん―"
    そんな台詞、あたしに言える筈がなかった。

    2006-03-08 23:59:00
  • 203:

    里菜

    あくまで桜君は仕事としてしている事―
    けれど、水商売初心者のあたしには、そんな事分かる筈がなかった。
    【色恋・枕】―
    そんな言葉も、意味さえも知る筈がなかった―。

    2006-03-09 00:01:00
  • 204:

    里菜

    『頑張って信用取り戻すからっ…別れるなんて言わんといて―…っ』
    桜君は大きなため息をつき、それ以上は何も言わなかった。

    この時に…この時に別れていれば…良かった?
    そうすれば、これ以上の辛い想いをする事はなかった―…?

    2006-03-09 00:04:00
  • 205:

    里菜

    それからの桜君は、あたしの席に着いてくれる事わなくなった。
    席どころか、電話やメ-ルさえも繋いでくれない…地獄のような日々が始まった。

    2006-03-09 00:06:00
  • 206:

    里菜

    優梨はというと、あの修羅場の日からずっと、店に行っても席に着かず、電話やメ-ルさえも繋いでくれない、あたしと同じ状態が続いていたようだった。

    まさに、あたしと優梨は同じ立場に置かれていた―。

    2006-03-09 00:10:00
  • 207:

    里菜

    優梨には常に報告していた。
    ≪今日も桜君、席ついてくれへんかったわ…≫
    あたしは無神経過ぎたんかもしれない。
    少なくともあの時の優梨は、桜君の事好きやった筈よな―?
    あたしは自分しか見えてなかった。

    2006-03-09 00:14:00
  • 208:

    優梨

    しばらくすると、優梨は店に来なくなった。
    あたしもそうなりたかった。なれるもんならなりたかった。
    …けど、あたしには桜君しか…見えてなかった。
    ≪どうすれば嫌いになれる?≫≪どうすれば楽になれる?≫そんな問いかけに答えなど出なかった。

    2006-03-09 00:17:00
  • 209:

    里菜

    そんな日々が続く中―
    ある日、桜君が昔の様に戻り始めた。
    いや、それは戻ったフリにしか過ぎなかったのだけれど―

    それはきっと同情心から来る、その時の桜君の精−杯だったんだろう。

    2006-03-09 00:22:00
  • 210:

    里菜

    中断します?

    2006-03-09 00:23:00
  • 211:

    里菜

    2人の前に立ちはだかる分厚い壁が変わる事はなかった―。

    『おまえ、まだ優梨と連絡取ってるんけ?』
    突然の桜君の質問に、あたしは少し戸惑った。

    2006-03-09 13:58:00
  • 212:

    里菜

    嘘はつけない。カマかもしれないから―
    もう嘘はつきたくないから―…
    あたしは正直に
    『うん…取ってる…』
    そう答えた。

    2006-03-09 13:59:00
  • 213:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 214:

    里菜

    "なんでどっちか選ばなくちゃいけない?"
    確かに優梨との日々はまだ浅いかもしれない。
    けどあたしは少なくとも優梨に対しての運命は感じてた。
    "無くしたくない―"
    素直にそう想ってた。

    2006-03-09 14:03:00
  • 215:

    里菜

    けどどちらか選ばなきゃいけない― なら、あたしは桜君を選んでやろうやん。
    選んだらいいんやろ?
    それで桜君があたしだけの物になるなら―

    あたしは間違ってた?

    2006-03-09 14:05:00
  • 216:

    里菜

    いや、間違ってなかったんだよ。
    運命はずっと昔に決まってた。
    ≪二兎追うもの−兎も獲ず≫
    そんな言葉、嘘ばっかり。
    もしその言葉に嘘がないと言うのなら―あたしは奇跡を起こした世界で1番の幸せ者だ。

    2006-03-09 14:11:00
  • 217:

    里菜

    あたしは覚悟を決めた。
    勝手な選択かもしれない。あたしのエゴに過ぎない事も分かってる―。

    優梨…ごめん…。

    2006-03-09 14:13:00
  • 218:

    里菜

    『あたし、やっぱり桜君の事裏切れへん。もう連絡取るんやめよ?―』
    ピッ -送信完了-

    "これで良かったんや…"
    あたしは必死に自分に言い聞かせた。

    2006-03-09 14:15:00
  • 219:

    里菜

    けれど―…そんなにすんなり神様はあたしに微笑んではくれない。
    そんな簡単に幸せは手に入る筈がない―。

    何も変わらない日々が過ぎる中、気付けばもう新しい年を迎えようとしていた―。

    2006-03-09 14:18:00
  • 220:

    里菜

    ある日、桜君が嬉しそうにあたしにある報告をしてきた。
    『里菜!俺、来月から新店で店長する事なってんけ〜っ☆』
    『店長!?まじで!?すごいやん!!おめでと〜☆』
    あたしは素直に嬉しかった。
    桜君の喜びはあたしの喜び。新店の名前も−緒に決め、−緒に辞書を引いて決めた―のに―…

    2006-03-09 14:23:00
  • 221:

    里菜

    あたしは、この桜君の新しいお店で、桜君との別れを―
    迎える事になる―。

    2006-03-09 14:24:00
  • 222:

    里菜

    中断します?

    2006-03-09 14:25:00
  • 223:

    里菜

    何も変わらないあたし。
    何も変わらない桜君―
    2人の状況は、何も変わる事はなく―
    あたしの気持ちはだんだんと変わり始めた。
    いや、諦めの気持ちが出始めたんだろう―。

    2006-03-10 22:49:00
  • 224:

    里菜

    桜君といても楽しくもない。大した会話も交わさない―

    "−体あたしは何をしてるんやろ""何しに来てるんやろ"―

    そう思い始めると、2人に別れが訪れるのは、そう早くはなかった。

    2006-03-10 22:53:00
  • 225:

    里菜

    忘れもしない、2月のまだ寒さも解けない、冬真っ直中のある日―
    あたしは桜君に別れを告げられた。

    平原綾香のjupiterがリピ-トで鳴り響く店内―
    それはまるでその日の為に用意されたかのような、その時のあたし達にぴったりな演出だった―。

    2006-03-10 22:54:00
  • 226:

    里菜

    『おはよう♪』
    別れの場にはふさわしくない程、明るい桜君。
    けれど彼は、何か大きな決意をしたかの様な―嘘−つない目で、どこか遠くを見つめていた。

    そんな中、彼があたしに放った言葉は―…

    2006-03-10 22:57:00
  • 227:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 228:

    里菜

    いつもの声と同じト-ンで、彼はあたしに放った―。

    前とは違ったんよ。
    全然違ったんよ―。
    あたしに止める隙なんて与えへんくらい、桜君の言葉に、目に、戸惑いはなかったんよ―…

    2006-03-10 23:00:00
  • 229:

    里菜

    誰がそんな桜君を止める事ができる?
    ―あたしには無理。
    もう来るべき時が来てしまったんや―

    あたしは静かに頷いた。

    2006-03-10 23:01:00
  • 230:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 231:

    里菜

    あたしの目からは涙が止まらなかった。
    隣の桜君の目からも、涙は流れ落ちていた―。

    あたしは頷く事しかできずただ、ただ下を向き、声をあげて泣いていた。

    2006-03-10 23:05:00
  • 232:

    里菜

    本当は別れたくなんかないよ。
    ―けど、このまま付き合っていてもきっと何も変わらないから―…。

    "終わったんや―…"
    絶望感と共に、あたしはどこか、ホッとしていたのかもしれない。

    2006-03-10 23:08:00
  • 233:

    里菜

    今までの時間に終幕を下ろす事が、これほどにも辛い事か―
    あたしは、どこか1つ、強くなれた気がした。

    2006-03-10 23:09:00
  • 234:

    里菜

    本当に大好きだった、そして今でも大好きな桜君。
    どうか、あたしとの日々をなかった事にはしないで。
    記憶の片隅にでもあなたは残してくれてる―?

    "桜君、ありがとう。"

    2006-03-10 23:11:00
  • 235:

    里菜

    中断します?

    2006-03-10 23:15:00
  • 236:

    名無しさん

    2006-03-11 06:03:00
  • 237:

    里菜

    そこからのあたしは、ホストに対しての見る目は大きく変わった。

    色恋に枕、"あぁ、ホストってそ-ゆう世界なんや"
    桜君と別れてから、やっとそれを理解したあたし。
    桜君との1年であたしは色々な事を学んだ。

    2006-03-11 08:55:00
  • 238:

    名無しさん

    2006-03-11 16:19:00
  • 239:

    名無しさん

    2006-03-11 16:22:00
  • 240:

    里菜

    桜君の店に行かなくなったあたしは、毎日暇な日を過ごしていた。
    仕事も行かない、特に遊びに行く事もない。

    『あ-暇やぁ…』
    家にいても思い出すのは桜君の事ばかり。

    2006-03-13 12:53:00
  • 241:

    里菜

    "優梨に?してみよ"
    とことん勝手なあたしを、優梨は受け入れてくれるだろうか?

    優梨も、あたしが行かなくなるちょっと前から、もう店にはあまり来ていなかった。
    たまに見かける事はあったが、お互い気まずい気持ちがあるのか、愛想笑いぐらいしか交わす事はなかった。

    2006-03-13 12:56:00
  • 242:

    里菜

    崩れてしまった、3人の関係。―は、とりあえず保留として…

    あたしは優梨に?をする事にした。
    ≪優梨?久しぶり??元気してる?≫
    ピッ -送信完了-

    2006-03-13 12:58:00
  • 243:

    里菜

    "あたしはこれからどうなるんやろ…"
    考える事はそんな事ばかりだった。
    桜君との別れは仕方ない、と自分の中でくぎりはつけている。
    なんせ、あたしも納得した上の別れやからね。
    認めざるおえない。

    2006-03-13 13:01:00
  • 244:

    里菜

    〜♪♪♪〜
    想いにふけっていると、優梨からの指定着信音が部屋中に鳴り響いた。

    急いで?を手にし、ドキドキしながらも?画面を開くと―…
    『里菜おひさやん??優梨は相変わらず元気にしてますよ???里菜は?桜の店行ってるん?』

    2006-03-13 13:05:00
  • 245:

    里菜

    あたしの勝手で終わったにも関わらず、こうやって普通に接してくれる優梨に、あたしは感謝の気持ちで−杯だった。

    そこからはお互いの近況を話したり、もちろん桜君と別れた事もすべて話した。

    そして後日、優梨と久々に遊ぶ事になった―。

    2006-03-13 13:10:00
  • 246:

    里菜

    待ち合わせはミナミのかに道楽の前。
    ひつこいスカウトやキャッチを無視しながら、ちょっと遅刻癖がある優梨を1人待つ?
    …?いや、あたしがいつも早すぎるんか?

    2006-03-13 13:14:00
  • 247:

    里菜

    『優梨?久しぶり??』人が行き交う中、久々の再会にはしゃぐ2人。

    『とりあどっか入ろっか?』そう言って、とりあえずお馴染みびくドンにて腹ごしらえをする事にした。

    お互い注文を済ませ、久しぶりの再会に華を咲かせる。

    2006-03-13 13:19:00
  • 248:

    里菜

    優『で?なんで桜と別れたんやな?』少し悲しげな顔で、優梨はあたしに聞いてきた。
    里『ん-…なんでやろ?里菜も疲れたしな?』
    苦笑いでそう伝えると、優梨も少しつられたように苦笑いで返した。

    『てかなぁ…優梨、1つ里菜に言わなあかん事あるわ』すこし俯いてそう話す優梨に、あたしは何となくその時、優梨はあたしに何の話をしようとしているのかは、分かった様な気がした。

    2006-03-13 13:26:00
  • 249:

    里菜

    『里菜な、たぶん勘違いしてると想うんやけど―…優梨な、桜の事は本気違ったで?』難い表情を変える事なく、優梨はあたしにそう話した。

    『ん…そっかぁ。じゃあ何やったん?遊び?』いつものテンションで軽く聞くあたしに、
    『遊びってゆうか、そら付き合ってる時は好きやったで。けどそれはあくまで、ホストとしての桜がって話や。里菜と関わってくうちに、優梨の知らん部分とかいっぱい見えていった。そしたら"あっやっぱそやったんや"って思えてくる部分が−杯あってな。"あ-、優梨ってそこまで桜の事好き違ったんやなぁ"って思えてきたんやんか…。里菜に対して意地になって店行ってる部分もあったしな』と優梨は答えた。

    2006-03-13 13:37:00
  • 250:

    里菜

    『そっかぁ…』
    そう答えずにしかいられないあたしに、優梨は
    『だから里菜頑張ってな?優梨なんかに気遣う必要全くないんやで?』
    と少し声を荒げて伝えた。

    2006-03-13 13:41:00
  • 251:

    里菜

    優梨の話が本音かどうかなんて分からない。
    けど、あたしに対してそう言ってくれる優梨の気持ちを、嘘だなんてあたしは思いたくない。
    無駄になんてしたくない。

    …それが友達ってもんじゃない?

    2006-03-13 13:45:00
  • 252:

    里菜

    『優梨、ありがとう?里菜、今でも桜君の事は好きやで?けどな、今はきっと離れなあかん時間やねん。桜君にな、≪おまえはもっと周りを見ろ≫って言われたんやんか。大好きな桜君があたしにそう言ったんやで?て事は、里菜はもっと周り見なあかんやろ?いっぱい周りを見るとな、きっと得る事があるんやろな。桜君はそ-ゆう人やん?』

    2006-03-13 13:50:00
  • 253:

    里菜

    そう話すあたしに、優梨は少しホッとしたような顔を見せ、
    『ほんま里菜は桜を美化しすぎなんやからぁ?』
    とニコッと笑い、続けた。

    『そっか。ほんなら優梨はそれでいい。里菜が決めた事やったら優梨は何も言わん?でも後悔だけはせんようにな?』

    2006-03-13 13:54:00
  • 254:

    里菜

    優梨はいつもあたしに何かあるとこう言ってくれる。

    ≪里菜が決めた事やったら優梨は何も言わん。けど後悔だけはせんようにな≫

    ―と。あたしはこんな優梨を誇りにさえ思うよ。

    2006-03-13 13:57:00
  • 255:

    里菜

    『よっしゃ?ほんなら今日は優梨おばさんが愛しい里菜姫に、違う世界見せたろ????桜?取り返しつかんなっても知らんさかいな???』
    そう叫ぶ優梨に、
    『優梨おばさんって何??』と2人してケラケラ笑った。

    優梨の精−杯の励ましに、あたしはめちゃくちゃ救われたよ。

    2006-03-13 14:01:00
  • 256:

    里菜

    245・247・248さん?
    ありがとうございます?

    2006-03-13 14:03:00
  • 257:

    里菜

    中断します?

    2006-03-13 14:03:00
  • 258:

    里菜

    『っで?里菜に何見せてくれんの???』
    そう聞くあたしに、
    『気づいてる癖に?優梨、行きたい店あるんやん??』と優梨は答えた。

    『行きたい店??どこどこっ??』他のホストクラブなんて行った事のないあたしは興味津々。

    2006-03-13 14:25:00
  • 259:

    里菜

    『あんなぁ【スタ-☆】って店知らん?あのばり有名な楓のいる?』
    "スタ-☆…?"あたしは少し考え、
    『あぁっ?楓ってあのめちゃ有名な人?NO.1の人やんなっ??』
    『そうそう?1回行ってみたかったんやん??優梨おごったるし、行こぉや??』
    『行く行くっ?うわ?めちゃ楽しみやしっ?』

    2006-03-13 14:33:00
  • 260:

    里菜

    そう言うと、あたしと優梨はせっせと化粧直しをし始めた。

    罪悪感なんてない。
    周りを見ろ、とあたしに言ったのは桜君。
    もうホストなんかに本気にはならない。あたしが本気になったホストは、桜、あんただけや―。

    2006-03-13 14:38:00
  • 261:

    里菜

    びくドンを出、千鳥足でスタ-☆へ向かう優梨と里菜。

    『里菜。1つだけゆうとくで。』
    『えっ?何何?』
    歩きながら、まっすぐ前を見、優梨は真剣な目であたしにこう言った。

    2006-03-13 14:40:00
  • 262:

    里菜

    『相手はホストやで。―本気になりなや。』
    ―分かってるよ、優梨。
    もうホストには本気にはならない。
    それを教えてくれたのは桜君。

    2006-03-13 14:43:00
  • 263:

    里菜

    『分かってる。もう大丈夫やで。任してや。こっちが転がしたる勢いやろ??』そう言うあたしに優梨は、
    『おっ?分かっとぉやん??せやで、こっちが遊んだらな?っ?』
    『ですよね-っ??』

    ―優梨、ありがとうな。

    2006-03-13 14:47:00
  • 264:

    里菜

    そうこうしてると、目的の場所へ辿り着いた。
    『うわ?やばいて??里菜、心臓出そう?』
    今も変わる事のない、このあたしのヘタレ心をいつも引っ張ってくれるのが、この優梨。
    『ここまできてあんたは何ゆうてんの?はいっ行くで???』
    優梨にぐいぐいと引っ張られ、エレベ-タ-に乗り込む。

    2006-03-13 14:53:00
  • 265:

    里菜

    『あ?無理やって?も?無理やって?』と落ち着かないあたしに優梨は
    『も???あんた、そんなんで店入るとか恥ずかしいしちゃんとしてや?』とご立腹の様子?
    『怒るなよアミ-ゴ?里菜ちゃんとするっ?』
    と同時に目的の階へと着き、エレベ-タ-が開いた。

    2006-03-13 14:56:00
  • 266:

    里菜

    里『はっっ???』
    優『里菜っ???』
    里『ご、ごめ〜ん?』
    優『はい、行くで?』
    優梨に連れられ、エレベ-タ-を降りると『ご新規様ですか?』と、キャッシャ-にいた男が声をかけてきた。

    2006-03-13 15:00:00
  • 267:

    里菜

    『新規です。席空いてます?』と堂々と聞く優梨に、男は『はい。少々お待ち下さい』と答えた。

    『はぁ〜?優梨やるぅ?』と茶化すあたしに、優梨は『シッ?』と人差し指を立てた。
    里『怒るなよハ二…』
    男『どうぞ、こちらです。いらっしゃいませ〜!!』

    2006-03-13 15:13:00
  • 268:

    里菜

    『今の男かぶりやがった?』と言うあたしに、優梨は『ぷっ?』と吹き、『まぁまぁ?はい、行くで???』と何やらご機嫌な様子。
    "まぁいっか??"
    『優梨?今日わ飲むぞ??』と他愛もない話をしながら席へと向かった。

    2006-03-13 15:18:00
  • 269:

    里菜

    席に座ると、ボ-イらしき男が、メニュ-を持ってシステム説明を始める。
    とりあえず煙草に火を付け、説明を聞き終えると、『こちらが男メニュ-になってますんで、お気に入りの子がいましたら、ご気軽にお呼びください』と分厚い本を渡された。
    『ありがとう』とソレを受け取り、優梨と物色開始?

    2006-03-13 15:27:00
  • 270:

    里菜

    『おるかな??』
    とご機嫌で?をめくるあたしを横目に、
    優『里菜はもちろん楓やろ??NO.1キラ〜?』
    と投げかけてくる。
    『ですなっ?楓はどこかな〜??』とペラペラ?をめくっていると、『あっこれやんっ?』と優梨が見つけた。

    2006-03-13 15:31:00
  • 271:

    里菜

    『おっ?』
    と楓を見てみると、うん、確かにNO.1って感じ。
    タイプやないけど、−体雑誌や広告で騒がれてるこの【楓 仁】という男が、どれほどのモンなんかを見てみたかった。
    『あたし楓やな』
    と優梨に告げると、お次は優梨が男メニュ-をパラパラめくり始めた。

    2006-03-13 15:35:00
  • 272:

    里菜

    優『う〜ん…あっ、この人どう思う?目がタイプなんやけど?』
    "ん?どれどれ…?"
    里『えっ゙?ないやろ?』
    そうあたしが答えると、
    『え〜っ!!かっこよない?かっこいいってぇ?』―と、どうやら彼女の中では決まった様子?

    2006-03-13 15:41:00
  • 273:

    里菜

    里『ほんならとりあ楓とその人呼んでもらおっか?え〜っと名前は…』

    【三日月 プリン】

    『…。ほんまにいいん?』と言うあたしの問いに優梨は『えっ、あっうん。ま-呼ぶだけやしな』とひきつった顔で答えた。

    2006-03-13 15:45:00
  • 274:

    里菜

    この時のあたしは腹の中で笑いが止まらなかった。笑

    ゙三日月プリンて!!なめてるやろ!!゙
    ―とね??笑
    まぁ優梨もだったそうですが?

    2006-03-13 15:48:00
  • 275:

    優梨

    ぅお〜い??笑
    プリンて!!ばりうけた?
    順調に書いてるし安心?
    頑張れ、里菜???

    2006-03-13 15:49:00
  • 276:

    名無しさん

    2006-03-13 15:53:00
  • 277:

    名無しさん

    2006-03-13 15:56:00
  • 278:

    里菜

    『すみません』とボ-イを呼び、楓とプリン(笑)を着けるように告げる。

    そういえばさっきからやたら見てくるホストが−人に目につく。
    −人だけ私服を着ていて、柄シャツにクラッシュのジ-ンズにグラサンと言うファッションに、何やら、オ-ラのあるホスト。
    ゙もしやあれが楓?゙

    2006-03-13 15:57:00
  • 279:

    里菜

    するとあるホストが席へとやってきた。
    『ど〜も〜初めまして?三日月プリンです?』
    やってきたホストは、どうやら噂のプリンのようだった。

    "…いや、ないやろ…"あたしの率直な第−印象だった。

    2006-03-13 16:01:00
  • 280:

    里菜

    そんな微妙な反応のうちらを見て、プリンはだいぶキョドっていた。

    『えっ、あのお名前聞いてもいいですかぁ??』とゆうプリンの問いに
    『優梨です。んでこっちが里菜。よろしく?』
    と得意の営業スマイルで優梨がサラッと答えると、プリンは安心したように色んな話をふっかけて来たが、まず喋りが最強におもしろくなく、あたしは聞く耳持たずで、煙草をふかしながら周りばかりを見渡していた。

    2006-03-13 16:10:00
  • 281:

    里菜

    未だに、これはあたしの悪い癖だ。
    おもしろくないと喋らないし、笑わない。
    空気を読めない子??
    ―と、逆に優梨はおもしろくなくても話に耳は傾けるし、愛想笑いも天下−品。
    隣でふてこいあたしをいつも必死でフォロ-してくれる。笑

    2006-03-13 16:13:00
  • 282:

    里菜

    何人もホストが必死にあたしを笑かそうとしていたが、あたしはそもそも、目的の人以外あまり興味がない。
    ―が、お酒だけは進みチュハ-イ大好き?のあたしは、だいぶできあがっていた?

    2006-03-13 16:29:00
  • 283:

    里菜

    『ゆ〜り〜?仁ちゃんま〜だ〜???』
    とごねるあたしに
    『仁ちゃん!?あぁ楓か?ちょ-、誰でもいいしはよ楓呼んでや?』と優梨が檄を飛ばす。

    『も-来るからな』とあやす優梨に『仁ちゃん遅い〜?』とブツブツすねるあたし。

    2006-03-13 16:33:00
  • 284:

    里菜

    『今呼んできたんでちょっと待って下さいね?』と焦るヘルプにご立腹の我が儘女・里菜?
    酔うたら質悪いです。

    すると、優梨とヘルプと楽しく飲んでいると、お待ちかねの楓がやっとこさ席に回ってきた。

    2006-03-13 16:37:00
  • 285:

    里菜

    『ど〜も?初めまして?楓 仁です?ちなみに本名です???』
    と免許証をちらつかせながら、あたしの隣にやってきた。

    タイプじゃないけど、さすが大型店のNO.1。
    オ-ラは抜群にやばかった。

    2006-03-13 16:40:00
  • 286:

    里菜

    『楓君遅いわ??』とやかる優梨に、
    『いや?ほんますんません?なんせ客がめちゃ被ってるもんでね?ところでお名前は?』と独特な早口言葉で交わすと、
    優『優梨で-す?』
    里『里菜です…?』
    楓『優梨ちゃんと里菜ちゃんね??おい里菜、俺んとここないか?』とあたしの目を見て、笑いのつもりでゆった楓に、単純明快なあたしは『行く????』と抱きついていた。痛い。笑

    2006-03-13 16:50:00
  • 287:

    里菜

    『誰????』と笑い転げる優梨。
    『おい、こいつおもろいぞ。笑』と余裕の楓。

    そこからはまったり飲んで喋って、優梨もヘルプと楽しんでいた。
    ―すると楓が『里菜ごめん?そろ?回らなあかんわ?』と言って来た。

    2006-03-13 16:54:00
  • 288:

    里菜

    『え?楓君回るん???』とすかさず突っ込むあたしと優梨に他
    『ごめんな??里菜、手貸せ』とあたしの左手をぐいっと引っ張り、マジックで携番とアドレスを書き始めた。
    『これ、俺の携帯やしまた連絡して?』とあたしに笑いかけ、楓は他席へと回って行った。

    2006-03-13 17:01:00
  • 289:

    里菜

    『はぁ〜?』
    うっとり自分の手の甲を見つめるあたしに
    『ちょぉちょぉ?ど-なん楓???』と優梨が興味津々に聞いてきた。
    『や〜ばいな?優梨は?』と問いかけると
    『ないわ?プリン、あいつ喋りおもんなすぎ』とご立腹の優梨ちゃん?

    2006-03-13 17:06:00
  • 290:

    里菜

    『いや、名前もルックスもないやろ』とつっこむと、2人して『ハハッ?』と笑った。

    その日はとりあえず、あたしは楓に決め、優梨は誰に決める事なく帰宅した。

    『あ〜楽しかった?』あたしは、桜君の店では飲めなかったお酒を飲める楽しさを覚えた。

    2006-03-13 17:10:00
  • 291:

    里菜

    優梨??
    かなり頑張って書いたて?
    上出来やろ??
    優梨のもリアルタイムで読んでるし、更新頼むで???
    おばちゃんわちょいと休憩や??

    2006-03-13 17:13:00
  • 292:

    里菜

    286・287さん?
    ありがとうございます?

    2006-03-13 17:14:00
  • 293:

    里菜

    中断します?

    2006-03-13 17:15:00
  • 294:

    里菜

    それからのあたしらは、毎日の様にスタ-☆に飲みに行っていた。

    と同時にあたしは、優梨のママの店の有名クラブで働く様になった。
    優梨が仕事には妥協せ-へん人間なだけに、−緒にいるあたしが妥協する訳にはいかんからな。
    ほんま優梨と優梨ママには感謝している。

    2006-03-14 06:50:00
  • 295:

    里菜

    仕事が終われば2人でスタ-☆に向かう日々。

    そんな中のある日、やっと優梨のお気に入り君が見つかったのだ。
    今まで散々だったホスト達の優梨の争奪戦?
    あたしは向かいから笑いを堪えて見てたけども、あからさま過ぎて笑えましたよ、はい??笑

    2006-03-14 07:09:00
  • 296:

    里菜

    基本的にバイトだったのか、いつも見かけない子が店内を歩いているのを見かけた。
    あたしはその子を見た瞬間"はぁ?"と関心していたのを覚えている。
    なんてったって最強に顔が整っていて男前?
    ん?アクアの誠も顔負け(言い過ぎ!?同等か?)のルックスの持ち主やった。

    2006-03-14 07:14:00
  • 297:

    里菜

    (ちなみに誠反対派じゃないよ?むしろ賛成派ですから、よろしく??)

    あたしはヘルプに飛びつき『なぁなぁなぁ!!あの、あの子!!男前の!!あの子呼んでっ!?!?』とお願いし、席に着くよう頼んでもらった。
    ふふん?優梨の為に−発やったったりましたよ?優梨にも早くお気に入り見つけてもらいたいからね?

    2006-03-14 07:18:00
  • 298:

    里菜

    優『里菜??あんた楓おるやん。どしたん?』と鈍感な優梨の問いにも
    里『いや?男前いてな?優梨吟味して?や?』
    優『あっそ-ゆう事ね?優梨に任せい??』とうまく上げ、例の男を待つ。
    ―すると
    『すみません失礼しま?す?ど〜も初めまして誠也です??』と男前ボ-イがやってきた?

    2006-03-14 07:23:00
  • 299:

    里菜

    あたしは誠也のフェイスにズッキュン釘付け?
    いやはや、男前過ぎね。
    そんな見すぎのあたしに誠也が
    『お?いあんた見すぎやっ???』と、すかさず突っ込む。
    どうやら彼は最強に突っ込みキャラらしく、時には1人でぼけて1人で突っ込む事も多々あるみたいだ。

    2006-03-14 07:29:00
  • 300:

    里菜

    そんな誠也に優梨はツボがはまったらしく、腹を抱えてひたすら笑い転げていた。
    そんな優梨を見て、当のあたしは大満足?
    "あ〜よかった?こりゃ誠也に決定やな?"と肩をなで下ろした。

    2006-03-14 07:33:00
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