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ホスト。

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  • 1:

    俺の名前は
    【信楽 楓】
    18才。
    夜の街に憧れた。

    2005-06-02 15:06:00
  • 2:

    夜の繁華街。
    キャッチボーイに
    ホストにキャバ嬢。
    ついでにクラブの姉ちゃん。
    色んな奴、人が夜になるとあらわれる。
    俺は夜の街が大好きやねん。

    2005-06-02 15:07:00
  • 3:

    『誰?自分?』
    俺がそぅ言ったらホストが『忘れんなやぁ〜俺やん!中学一緒やった、太一やって!』
    ………太一?
    『あぁ!山本太一!?』
    『そぅ!山本太一!』
    『元気しとん?お前!ばり久しぶりやん!』

    2005-06-02 15:09:00
  • 4:

    『お前こそ元気しとんかぁ!?』
    『俺は相変わらずやで。てかお前ばり変わったなぁ。』
    『やろ。俺今ホストやってねん。』
    ホストと言う響きが何か俺には格好よく聞こえた。

    2005-06-02 15:10:00
  • 5:

    ホストか…

    7 名前:主 ◆hRJ9Ya./t.:04/11/26 14:07
    『ホストってばりえぇで。楓もやったらえぇねん。』中学の時は背も小さくて
    小心者やった太一が
    ここまで変わるもんなんかホスト?ってって思ったけど
    なんか面白そうやったから興味が湧いた。
    『お前どないしてホストになったん?』

    2005-06-02 15:11:00
  • 6:

    『楓もホストに興味あるん?』
    太一が少し驚いた顔して聞いてきた。
    『何か面白そうやん。それに俺仕事探してたし。』
    『ほんなら俺の店来いや。今人手足らんらしくて困っててん。』
    そして太一と番号交換だけしてその日は別れた。

    2005-06-02 15:13:00
  • 7:

    伸吾が
    『楓お前ホストすんのか?』
    って聞いてきた。
    『分からん。けど多分やる。』
    伸吾が意味分からんて顔をしていた。
    『まぁ楓やった出来るんちゃうかぁ?頑張れよ。』
    『おぅ!』

    2005-06-02 15:15:00
  • 8:

    朝方家に帰るとおかんが起きていた。
    『あんたまた朝帰って来て。仕事もせんとプラ?しなさんなや。』
    『おかん俺仕事決まる思うわ。』
    弟の弁当を作りながら
    おかんは
    『何の仕事?』
    と聞いてきた。

    2005-06-02 15:16:00
  • 9:

    『ホスト』
    おかんの手がとまった。
    『ホスト!?あんたまた何言ってんのよ?』
    おかんはまた手を動かした。
    『本間やで。中学ん時に太一っちゅー奴おったやろ?あいつの今ホストしてんねん。んで多分その店で働く思う。』

    2005-06-02 15:17:00
  • 10:

    あいつのってなってるし…の、抜きで読んで下さい。
    『アホな事言ってないでまともな仕事しなさい。』
    『アホな事言ってへん。』それだけ言うと俺は自分の部屋に戻って一眠りする事にした。

    2005-06-02 15:19:00
  • 11:

    〜♪♪
    携帯の音で目が覚めた。
    着信を見ると太一からやった。
    『楓かぁ!あんなぁお前の事店の人に話したら一回連れて来いて言われたんやけど、お前今どこおるん?』『今は家やで。』
    『ほなら一時間後に大丸前まで来てや。』
    分かったとだけ言い俺は電話を切った。時計を見ると夕方の四時やった。

    2005-06-02 15:20:00
  • 12:

    軽く風呂に入り飯を食って俺は出掛けた。
    途中弟の奏と会った。
    『にぃちゃんどっか行くんか?』
    『ちょっとなぁ。』
    それだけ言って俺は急いだ。

    2005-06-02 15:21:00
  • 13:

    大丸前は人が多かった。だから背の低い太一を見付けるのはちょっと困難やった。
    『楓遅いわぁ!』
    太一が少し怒った風に言ったから俺は言ってやった。『お前の背が低すぎるからどこおるか分からんかったわ。』
    太一は余計怒って俺は宥めるのに必死やった。

    2005-06-02 15:22:00
  • 14:

    そして太一とタクシーに乗って店に向かった。
    何げに少し緊張していた。『そんな緊張せんで大丈夫やで』
    と太一が言った。
    『俺をとこの店皆えぇ人ばっかやから。』
    その時だけ太一が頼もしく見えた。背は低いが

    2005-06-07 12:10:00
  • 15:

    店に着いた時はもぅ五時を少し回っていた。
    【Club・BB】
    ここがこれから俺が働くかもしれない店か。
    そんな事を思いながら
    店の中に入った。
    店の中は以外と広くてキレかった。

    2005-06-07 12:11:00
  • 16:

    『適当に座ってて、今代表呼んでくるし。』
    そぅ言って太一は奥に入っていった。2分くらいたった時太一と代表と呼ばれている人がでてきた。

    2005-06-07 12:12:00
  • 17:

    『君か。うちで働きたい子は?』
    『はい。』
    『中々男前やな。で、今日からでも働けるか?』
    いきなりかよ。とか思ったけど
    『はい!』
    と俺は言った。
    『ほならよろしくな。俺は三月和哉や。』
    『あ、信楽楓です。』
    軽く握手した。

    2005-06-07 12:13:00
  • 18:

    代表の和哉さんは顔は男前って言う程格好よくなかったけど何かオーラ?って言うものがあって同じ男として見習いたいと思った。
    『店での名前どないする?別に本名でもいぃけど。』『あの、付けてもらってもいぃですか?』
    『俺がか?』
    『はい。』
    代表は少し悩んだ顔をした。

    2005-06-07 12:14:00
  • 19:

    『そやなぁ…………………よし!光!これどうや?』光…………。
    『ありがとうございます』
    こうしてホスト・光誕生。ホスト初日。
    スーツは代表のんを借りた。

    2005-06-07 12:15:00
  • 20:

    『お!似合ってるやん。』太一が言ってきた。
    『なぁ、俺ホストっぽく見える?』
    『見える?!カッコええで!!』
    太一がニカって笑って言った。
    今日から俺もホストや。
    何か嬉しかった。

    2005-06-07 12:16:00
  • 21:

    ホストになれて浮かれていた俺はそっこー落ちた。
    キャッチに行かさた俺は
    中々女の子に声をかける事が出来んかった。かけても素無視か冷たい視線を送られるかのどっちかやった。しまいには
    『うざいねん!』
    とまで言われた。

    2005-06-07 12:16:00
  • 22:

    『うざいって何じゃこらぁ!!』
    とつい言いそぅになったのを我慢した。
    見兼ねた先輩の希さんが
    『光、相手の前に立って足を止めなあかんやん。そんでから相手を安心させな。』
    と言ってくれた。
    『女は敏感やからな。ホストに。』
    俺はちょっと感心した。

    2005-06-07 12:17:00
  • 23:

    その日は結局キャッチゼロやった。だからヘルプで頑張る事にした。
    新人って事で俺は代表の太客のどっかのクラブのママにしょっぱなからドンペリを一気させられた。
    ママは俺の苦しそうな顔を見てご満悦。代表は少し心配そう。

    2005-06-07 12:18:00
  • 24:

    ドン!!
    ドンペリをやっと一気した。はっきり言って不味い!『ありがとうございます』と俺はニッコリと笑った。するとママは潰れてない俺が気にくわへんのか
    『ドンペリもぅ一本』
    と言いだした。
    俺はドンペリのビンでママの頭をしばきたくなった。

    2005-06-07 12:19:00
  • 25:

    『――番テーブルドンペリ入りましたぁ!!』
    『ありやぁーっす!!』
    店は賑わった。
    俺は泣きたかった。
    『ほら、飲みや。』
    とママが言った。
    『いただきます。』
    俺はニッコリしてビンを持った。そして一気に口の中に流し込んだ。

    2005-06-07 12:20:00
  • 26:

    そして俺の記憶はなくなった。
    目を覚ますともぅ閉店した後やった。気持ち悪くて吐きそうになった。
    『大丈夫か?』
    代表の声がした。
    『なんとか……でももぅ飲めないっす。』
    『はははっ!そらしょっぱなであんだけ飲まされたらかなわんわなぁ』

    2005-06-07 12:21:00
  • 27:

    『でも、お前酒強いなぁ〜あの後ドンペリ二本おりたけどそれも全部お前が一人で飲んでたぞ。』
    『マジっすか…?俺記憶ないっすわ…。』
    喋るのも少し億劫やった。何か話すたびにゲロが出そうになった。
    『まぁでも良かったやん。ママお前の事ごっつう気に入ってたぞ。』
    『あんま嬉しくないっす。』
    そぅ言うと代表はまた笑った。

    2005-06-07 12:22:00
  • 28:

    その日は結局店の事務所で寝る事にした。頭が痛すぎて家に帰るのも怠かった。♪♪〜
    夢の中に入りそぅになった時に携帯の着信音が聞こえた。
    けど俺は無視する事に決めた。体を動かすのも喋るのも嫌やったから。
    けど携帯の音は一向に鳴り止む気配がなかった。

    2005-06-07 12:22:00
  • 29:

    俺は眠いのと痛い頭を無理に起こして携帯を取った。画面を見ると知らない番号からやった。
    『……はい楓。』
    『楓?あんた光じゃないん?』
    電話の主は女やった。
    『あ、そぅです光です。所で…あの誰…ですか?』
    『覚えてないん?』
    電話の主はちょっと怒り口調やった。

    2005-06-07 12:23:00
  • 30:

    『すいません…。昨日はちょっと酒飲みすぎてあんま記憶がないんです…。』
    それだけ言うのがやっとやった。とりあえず俺は電話を切って早く寝たかった。『そらあんだけママに飲まされたら記憶もなくなるわなぁ』
    それを聞いて少しだけ記憶が戻った。俺にアホ程酒を飲ましていたママの横におった少し地味目の女の人。

    2005-06-07 12:25:00
  • 31:

    『あぁ〜…少しだけ記憶戻りました。ママの横に居た人ですよね?』
    『そぅやで。やっと思い出してくれた?今何してたん?』
    『ちょっと寝かけてました。』
    俺の目はもぅ限界やった。『そぅなんやぁ。ほなまた起きたら電話ちょうだい?あたし美沙子って言うねん。ちゃんと登録しといてや。』

    2005-06-07 12:26:00
  • 32:

    それだけ言うと電話は切れた。俺もいつの間にか寝ていた。
    夢の中で俺は大量のドンペリに襲われた。俺は泣きながらドンペリから逃げまくっていた。

    『―…る!オイ光!!』
    誰かの声で目が覚めた。

    2005-06-07 12:27:00
  • 33:

    『うわっはい!!』
    ソファから落ちそうになった。目を擦るとNo1の彼方さんが立っとった。
    『あ、おはようございます!すいませんすぐ用意します!』
    『何寝呆けてんねん。まだ十時やぞ。』
    それを聞いて、ほな起こすなよ!と思った。
    『お前こんなとこで寝てたら風邪ひくぞ。』
    彼方さんが服を着替えながら言ってきた。

    2005-06-07 12:28:00
  • 34:

    『いや、でも家帰るのも怠いし…いぃかなって思って。』
    俺は眠くて仕方なかった。『ほなら俺の家来いや。ここより寝心地はえぇで。』『いぃんすか?』
    『別にかまわんで。』
    そぅ言って俺は彼方さんとタクで彼方さんの家に向かった。彼方さんの家は
    メチャクチャキレかった。一人暮しやのに部屋は四つあってどの部屋もとりあえず広い。

    2005-06-07 12:29:00
  • 35:

    『メチャクチャ広いっすねぇ〜…』
    俺は目が点になっていた。『一人やから虚しいもんやぞ。』
    彼方さんは笑いながら言った。
    『そや、お前実家遠いんやったらここに住むかぁ?部屋余ってるし。』
    『いや、そんな悪いっすよ!!』
    『別に遠慮せんでえぇやんけ。誰も金なんかとらんがな。ただ一つ条件あんねん。』

    2005-06-07 12:30:00
  • 36:

    『何すか?』
    『毎日な観葉植物の世話だけやってほしいねん。家事とかは別にせんでえぇから。』
    『それぐらいいくらでもしますよ!』
    『本間か!なら余ってる部屋どっちか好きに使い。遠慮はいらんし。』
    こぅして俺は彼方さんの家に住むことになった。彼方さんは何かと世話をやいてくれた。

    2005-06-07 12:31:00
  • 37:

    俺は彼方さんが言った通り観葉植物の世話はきっちりやった。ずっとやっていたらいつしか観葉植物が愛しくなってきた。
    今一番のお気に入りはミニサイズのサボテンやった。仕事行く前には必ず話かけて帰って来てからもどんだけ眠くても話かけた。
    『ただいまぁ〜今日もよぅ飲んだわぁ〜』

    2005-06-07 12:32:00
  • 38:

    このサボテンがあったから俺は頑張れた。気休めでしかないけど、コイツに話かけている時は心が落ち着いた。
    『ほーら、水やぞ〜』
    今日も俺はサボテンに話かける。すると
    『クッ…クックッ……』
    彼方さんが後ろに立っていた。

    2005-06-07 12:33:00
  • 39:

    『お前可愛らしいやっちゃなぁ〜植物に話かけるて』目に涙を浮かべながら彼方さんはまだ笑っている。
    『別にえぇやないっすか!植物だって生きてるんですから!』
    俺は顔が真っ赤になって言った。彼方さんはまだ笑いが止まってない。むしろツボにハマッたらしい。
    ソファに座り腹をかかえて笑ってる。

    2005-06-07 12:33:00
  • 40:

    『笑いすぎっすよ!彼方さん!!』
    『あーおかしかったぁ!!あかんわ!やっぱおもろいわ!!』
    俺は笑ってる彼方さんを無視してサボテンに水をやり続けた。
    そして出勤時間。

    2005-06-07 12:34:00
  • 41:

    ホストになって丁度一週間目やった。まだ?新人の俺にはお客さんはおらんかった。あの美佐子って人は
    電話はしてきても店には一向に来なかったので俺は連絡を取るのをやめた。
    無駄な気がしたから。

    さぁ今日も頑張るで!!

    2005-06-07 12:35:00
  • 42:

    相変わらずキャッチを
    すれば無視されていた。
    最近はやっと話だけでもしてくれるよぅにはなったけど。中々店に連れて行くのは難しかった。
    『なぁ何してるん?』
    『彼氏待ってる。』
    はい終了。
    いつもこんな感じ。

    2005-06-07 12:36:00
  • 43:

    それでもめげずに俺は頑張った。
    『すいません。今時間ありますかぁ?』
    『何?キャッチ?』
    その人は少しうっとうしそぅな顔をした。
    『うん。そぅやねんけど何してるん?』
    『別に。』
    コイツも無理やなって諦めかけた時――――。

    2005-06-07 12:37:00
  • 44:

    『うち暇やし、あんたの店行ったるわ。』
    『本間っすか!?』
    俺はかなり嬉しかった。
    ホストになって一週間目で初キャッチをあげた!
    彼女の名前は沙織。
    キャバ嬢をしていた。
    『一名様ご来店です!』
    『いらっしゃいませ!!』

    2005-06-07 12:38:00
  • 45:

    『へぇホスクラってこんなんなんやぁ。』
    と沙織が辺りを見回しながら言った。
    『ホスト初めてなん?』
    『うん。あんま行く気とかせんかったし。』
    『何で今日はきてくれたん?』
    俺はおしぼりを渡しながら言った。

    2005-06-07 12:40:00
  • 46:

    『暇ってのもあったけどあんたに興味持ったから。』沙織がタバコを取り出した。俺は慌てて火をつけた。『興味?』
    『そぅ。はっきり言ってあんたはこの世界向いてないって思った。その向いてないあんたがどぅ変わるか見てみたいねん。』
    ゆっくり煙を吐きながら沙織は言った。

    2005-06-07 12:41:00
  • 47:

    何やコイツ失礼な奴やなって思った。
    『何飲む?』
    と聞くと沙織は
    『ビール。』
    とだけ答えた。
    『すいません!ワンビア!』
    『名前は?』
    『あ、光やで。よろしく』『光かぁ。えぇ名前やね』沙織は笑うとえくぼが出来て可愛かった。

    2005-06-07 12:42:00
  • 48:

    『やろ?代表が付けてくれたんやで』
    俺は自分の事を話しまくっていた。沙織はその間ずっとニコニコしながら話を聞いていてくれた。
    『あ、ごめん俺の話ばっかおもんないやんな?』
    『おもしろいで。光って見てたら可愛いしな。目キラキラさせて話すから。』
    何か照れた。沙織は素で人が喜ぶ事を言える。
    さすがキャバ嬢!!

    2005-06-07 12:43:00
  • 49:

    その日から
    沙織はちょく?店に来てくれるよぅになった。俺も仕事にだいぶ慣れてきて客も少ないけど出来てきた。
    『なぁ光〜ドンペリ卸すからあたしと付き合ってやぁ〜』
    俺の客の中で一番太客の
    美江が言ってきた。
    『えーどないしよ・・・ドンペリやなくてピンドンやった付き合うねんけどな』俺は冗談で言ったつもりやった。
    『ピンドン持って来て!』―――――!!?

    2005-06-07 12:44:00
  • 50:

    『――番テーブルピンドン入りましたぁ!!ありやぁーっす!!』
    代表のシャンパンコールが始まった。みんな踊って歌ってしている。美江は俺の方を見て
    『光今日からうちの彼氏な。』
    にっこりと笑って言った。俺が呆然と美江を見ていると先輩の直人さんがピンドンの瓶を俺に渡してきた。『光が飲むってさ!ハイハイハイハイ!五秒で飲むってさ!!』

    2005-06-07 12:47:00
  • 51:

    もぅ俺はどないでもなれって感じやった。とりあえず渡されたピンドンを流し込んだ。クソ不味かった。
    美江は俺の一気を嬉しそうに眺めていた。
    この日も俺は潰れた。
    代表の太客のクラブのママが来たから。やっぱり俺はまたママにドンペリ三本をほとんど一人で飲まされた・・・。

    2005-06-07 12:48:00
  • 52:

    閉店後。代表が水を持って来てくれた。
    『今日もよぅ頑張ったなぁ光』
    『俺…ドンペリとかピンドンとかより不二家の安いシャンパンのが好きっす…』俺がそぅ言うと代表は笑って言った。
    『そんなん俺もやで。ほら水飲み。』
    『ありがとうございます……。』
    俺は水を飲んだ後どぅやら眠りに落ちていたらしい。起きたら代表のスーツがかかってあった。

    2005-06-07 12:48:00
  • 53:

    携帯を見ると不在着信が
    凄かった。着歴は全部美江で埋まっていた。普段は携帯が鳴ると嫌でも目が覚めたけどこの日は覚めんかった。
    とりあえず起きて顔を洗いに行く事にした。
    『頭痛いわぁ〜…』
    鏡を見ると疲れきった男の顔があった。
    『うっわぁ…ブサイクな面しとんなぁ……』
    なんか虚しくなった。

    2005-06-07 12:49:00
  • 54:

    俺って…まだ18やんな…。何でこんな疲れきってんねやろ。
    そんな事を思った。
    正直俺はホストって仕事を甘くみていた。女と話すだけで金が入る。
    けどその思いは間違っていた。本間にしんどい仕事や。肉体的にも精神的にも。♪♪〜
    携帯の音で俺は現実に戻された。沙織からやった。
    『起きてた?』
    『おぅ!どないしたん?』

    2005-06-07 12:50:00
  • 55:

    『うち今仕事終わってさぁ、今から朝ご飯食べに行かへん?』
    『朝ってもぅ昼やで』
    『本間やなぁ〜なら昼ご飯食べに行かへん?』
    何か沙織の声を聞いたら安心した。
    『えぇで。ほなどこ行ったらえぇ?俺今店おんねん』『なら、店行くから下降りててやぁ。』
    『分かった。』

    2005-06-07 12:55:00
  • 56:

    五分くらいして沙織が来た。
    『お疲れ☆三日ぶりやね。』
    『やなぁー元気してたん?』
    『光の方こそ。てかあんた顔死んでるで。大丈夫なん?無理してんやったら帰る??』
    『大丈夫やって!さ、飯行こうやぁ。』
    俺は沙織に心配かけたくなかったからあえて元気な風に見せた。別に沙織に対して恋愛感情が湧いたとかじゃない。

    2005-06-07 12:56:00
  • 57:

    何か妹?いや違うなぁ
    どっちかって言ったら姉ちゃんみたいな感じ。
    沙織にはそんな感じのもんを持ってた。
    げんに沙織には彼氏がおったから俺も恋愛感情は
    持てんかった。
    彼氏持ちの女に手を出す程俺も女に不自由してないし!笑

    2005-06-07 12:57:00
  • 58:

    はい!嘘です。女には不自由しまくりですが?
    客を自分の彼女にしようと思いませんが?
    ここ一年近く女いませんが?
    虚しい…ホストになったら女に不自由せんって少しだけ思ってたのに…笑
    『かる!光!』
    ハッと意識が戻った。
    『あ、ごめん。何?』

    2005-06-07 12:57:00
  • 59:

    『もーちゃんと聞いてん?何食べる?』
    『あ、俺はぁボンゴレ食べる。沙織は?』
    『うちはぁ、悩むなぁ〜…どぅしよぅ…』
    『エスカルゴでえぇやん!』
    『嫌やわぁ!カタツムリなんか!あんたが食べぇや!』
    沙織とフザけあってたら俺もまだ若い!って気持ちになった。笑

    2005-06-07 12:58:00
  • 60:

    ご飯を食べた後、沙織と適当に遊んだ。けどそれがあかんかった。
    『ほな、俺そろそろ仕事の用意せなあかんから店戻るわぁ。』
    『うん。あ、今日仕事終わったら店行くわ。』
    『分かった。ほな終わったら連絡して迎え行くから。』
    『うん。』
    そぅ言って沙織とは別れた。店に戻る途中、
    【メール受信:美江】
    【さっき一緒におった女誰なん?】
    俺は背筋が凍るのを感じた。どこで見てたんや??

    2005-06-07 12:59:00
  • 61:

    俺はすぐに美江に電話した。
    『何?』
    電話に出た美江の声は低く怒っているのが分かった。『お前どこいてん?』
    『そんな事より、今さっきまで一緒におった女誰よ?あたしの電話には出んのに他の女とは遊ぶねんな?やっぱあたしは色やったん?』
    わけの分からん事をまくしたてられて俺は少し困った。いつ俺がお前に色かけてん!てか、付き合ってないやろが!!
    ん―――――!!!
    思いだした!!!

    2005-06-07 13:00:00
  • 62:

    『本間にお前だけやって!さっき一緒におった人は俺の姉ちゃんやって!本間やって!!』
    『本間の本間に?』
    『うん!俺美江に嘘ついてない!!』
    『なら許す。今から会える?』
    『うん。今どこ?』
    俺はきっと訳の分からん事を言ってたと思う。自分でも後々考えたら何言ってんねん自分って思わずツッコミたくなったから。
    誰が姉ちゃんやって?誰が本気やって?
    誰が嘘ついてないって?
    全部嘘じゃぁぁ!

    2005-06-07 13:02:00
  • 63:

    とりあえず電話を切って美江が指定した待ち合わせ場所にむかった。けど正直眠気が襲ってきてたから俺はしんどかった。
    『光〜』
    美江が嬉しそうに手を振っていた。
    『遅いわぁ〜』
    『ごめん!ごめん!これでも急いできたんやから許してやぁ』
    『さっきの人は?もぅおらんやんな?』
    『あ・あぁ姉ちゃん?仕事行ったわぁ!さ、俺らもどっか行こっか?』
    われながら俺は嘘が下手やな。姉ちゃんって…。そんな見え見えの嘘…店に来たら一発でバレるやん。

    2005-06-07 13:03:00
  • 64:

    美江とまた飯を食いに行ってゲーセンに行ってプリクラを撮った。プリクラには【彼氏☆彼女】って書いてあった。
    心の中で俺は誰がやねん!って思ったけど口に出せへんかった。
    『美江俺もぅ仕事の時間やけど、どぅする?』
    本間はまだ早かったけど
    俺は一刻も早く店に行きたかった。
    『同伴する!』
    美江が言った。内心初同伴で嬉しかったけど、今日は沙織も来る!ヤバイ!
    けど売り上げもあげたい!俺は迷ったし考えた!

    2005-06-07 13:04:00
  • 65:

    そぅか!沙織が来る前に美江を帰したらえぇんか。
    けど俺は美江の事をまだ分かっていなかった。
    ホストになって初めての修羅場をこの日迎えるとは
    この時には知るよしもなかった。
    開店の十時になったので俺は美江と一緒に店に行った。

    2005-06-07 13:05:00
  • 66:

    『いらっしゃいませぇ!』『お、美江ちゃん今日は光と同伴かぁ?』
    代表が美江を席まで案内した。その間に俺は急いで用意をした。
    『美江お待たせぇ!美江ボトルなんやったっけ?』
    『ヘネシーやで。ちゃんと彼女のボトルぐらい覚えといてやぁ〜』
    『アホ!それを店の中で言ったあかんやん!俺らだけの内緒やで!』
    『何でなん?』
    『いつ違う客と被るか分からんやろ?美江は俺の仕事の邪魔するんか?』
    そぅ言うと美江は渋々
    『分かった。』
    とだけ言った。

    2005-06-07 13:06:00
  • 67:

    美江とは店の中で話すって言う事はあんまりなかった。どっちかって言うと美江が俺にずっとくっついているだけ。やった。
    たまにヘルプが来て喋る。でも基本的に美江のとこにはヘルプはつけんよぅに代表に言っておいた。美江が嫌がるからやった。
    どぅしても俺と二人きりでおりたいらしかった。
    『美江、ボトルあいたから新しいの開けていぃ?』
    『うん。』
    会話らしい会話と言ったらこれくらい。

    2005-06-07 13:06:00
  • 68:

    美江がトイレにたってる時に沙織から電話があった。『今仕事終わったから今から行くわぁ〜』
    『あ、ちょっと待ってて!すぐに迎えに行くから!』とだけ言い電話を切った。美江が戻って来てたから。『美江もぅ帰りぃ』
    『なんで?』
    『俺なぁ美江にあんま金使わしたくないし、今から客来るから仕事してる姿あんま美江に見てほしくないねん。分かるやろ?』
    散々使わしておいてよく言ったな俺も。

    2005-06-07 13:08:00
  • 69:

    今日数時間で美江は二十万近くを使った。
    『そっか!分かったぁ。なら帰るわぁ!』
    と美江は笑って言った。
    コイツはアホなんか?って思った。まぁ美江は金を持ってるから二十やそこら使ったぐらいやった何とも思わんのやろう。
    会計をすまして美江を送った。そして急いで沙織に電話をして迎えに行った

    2005-06-07 13:09:00
  • 70:

    俺は今日沙織と別れた後の事を全部沙織に言った。
    そしたら沙織は爆笑した。『うちいつからあんたの姉ちゃんなん!?あははははっ!!』
    『しゃーないやん!とっさに思いついたのが姉ちゃんやってんから!!』
    『だからって!あはははっ!そんなすぐバレる嘘言うかぁ!?』
    笑う沙織の腕を掴んで俺は店に連れて行こうとした。―――その時。
    『光?』
    名前を呼ばれ振り替えるとそこに美江が立っていた。

    2005-06-07 13:10:00
  • 71:

    沙織も笑いが止まっていた。俺はどないしよって気持ちがいっぱいやった。
    『客ってお姉さんなん?』美江が最初に口を開いた。『あ、うん。そぅ。』
    何だこの返事。
    『ふ〜ん…お姉さんとはそんな仲良さそぅに腕組んで歩くんやぁ』
    沙織はとっさに俺から離れた。
    『いや、これは…その』
    ヤバイって!本間ヤバイ!

    2005-06-07 13:11:00
  • 72:

    『あんた一体なんなん!?』
    美江がキレた。
    何なんって言われても人間やけど。ホストやけど。
    『あんたはアレか?お姉ちゃん呼ばなあかん程売り上げないんか?』
    いや、売り上げはありますよ。あなたのおかげで。
    『何とか言ったらどぅなん?』
    『さっきから横で聞いてたらごちゃ?うっさいねん』今の俺ちゃいますよ!
    横を見ると沙織もキレだしていた。

    2005-06-07 13:12:00
  • 73:

    『はぁ!?あんたに言ってないやん。あたしは光に言ってんねん。』
    『黙れや。喋んなブサイク。』
    沙織さん!言ったあかん事を!!
    『あんたにブサイク言われる筋合いないねん!光!何なんこの女!』
    俺はもぅどないしたえんか分からんかった。
    『はぁ〜…美江。こいつは姉ちゃんでも何でもないわ。』

    2005-06-07 13:13:00
  • 74:

    『そんなもん最初から分かってたわ!』
    美江の怒りついに大爆発。『やっぱりあたしは色やったんやろ!!本間信じられへん!二人してあたしをバカにして楽しい!?』
    『いつコイツがお前に色かけとんねん!お前がコイツの言った冗談勝手に間に受けて彼女面しとっただけやろが!!二人してあたしバカにしとったぁ!?誰もお前の話なんか一切やってへんわ!今日初めてコイツからお前の話聞いたわ!』
    沙織の怒りも大爆発。
    俺タジタジ。

    2005-06-07 13:13:00
  • 75:

    『もぅいぃわ。もぅ二度とあんたの店には行かん。』そぅ言うと美江は去って行った。
    『光ごめん!あの子デカい客やったんやろ!?本間ごめん!!』
    『えぇよ。後で一応謝っておくし。さ、飲も!嫌な事は飲んで忘れよ!』
    内心俺はかなり痛かった。けど、過ぎた事を悔やんでもしゃーない。
    その日はめちゃくちゃ飲んだ。俺は記憶を無くすまで飲んだ。
    もぅどないでもなれって感じやった。

    2005-06-07 13:14:00
  • 76:

    〜♪♪
    携帯の音に気付き俺は目が覚めた。起きると彼方さんの部屋やった。
    どないして帰って来たか分からんかった。
    携帯の画面を見ると美江からやった。俺は急いで掛け直した。
    『もしもし』
    『美江、今日ごめんな…』『何で嘘なんかついたん?』
    『どない言ったえんか分からんかってん…。でも、もぅえぇから。俺が悪いし。ごめんな。』
    『何がえぇんよ!』
    二日酔いにデカい声は響く。

    2005-06-07 13:15:00
  • 77:

    『うまい事言えんけど、もぅお前に連絡せんから。嘘ついてごめんな。ほなな。』
    電話を切ろうとしたら
    『嫌や。連絡とらんとかやめてやぁ…。うち光好きやからそんなん辛いやん。店にも行くからそんなん言わんといてよ。』
    『嫌々来られても俺も嬉しくないし無理する事ないから。』
    『嫌々ちゃうよ!だからそんなん言わんといて!』
    『本間か?なら今日も待っててえぇん?』
    『うん。』
    よし!と俺は小さくガッツポーズした。
    『ほな待ってるわな。俺今から寝るけど起きたらまた連絡するな。』

    2005-06-07 13:16:00
  • 78:

    『うん。おやすみ。』
    と言い電話を切った。とりあえず俺は沙織にメールだけ送って寝る事にした。

    『光!起きな遅刻すんで』彼方さんの声で目が覚めた。もぅ外は暗かった。
    『早よ用意しろよ。』
    『うぃっす。あ、彼方さん俺昨日どぅやって帰ってきたんすか?』
    『覚えてないんかぁ?お前昨日かなり飲んでて最初は店に寝かしとけって代表が言っててんけど、お前外行くわ、他の従業員にヤカるわで大変やったから俺と太一でここまで運んだんや。』

    2005-06-07 13:17:00
  • 79:

    『マジっすか!?すいません。』
    『何かあったんか?』
    彼方さんにそぅ聞かれ俺はどない言ってえぇんか分からんかったから
    『何もないっすよ!』
    とだけ言っておいた。
    そして彼方さんと店に行く途中飯を食べに行った。
    美江に連絡するのを忘れていたから軽くメールを送っといた。
    『おはようございます』
    店にはまだ代表だけしかおらんかった。
    『おぉ。おはよう。光ちょっとこっち来い。』

    2005-06-07 13:18:00
  • 80:

    『何すか?』
    『お前よぅ頑張ったなぁ。見てみぃ。今月の売り上げ。お前がNo3やぞ。』
    『マジっすかぁ!?』
    かなり嬉しかった。ナンバー入りは密かに狙っていたけどこんな早く入れるとは思ってなかった。
    『光凄いやんけ!』
    彼方さんも喜んでくれた。『ありがとうございます!』
    俺は一番最初に沙織に教えた。そしたらすぐに返事が返ってきた。

    2005-06-07 13:19:00
  • 81:

    名無しさん

    おもしろいけど略ありすぎてよみにくいです(≧Д≦;)

    2005-06-07 13:19:00
  • 82:

    【メール受信:沙織】
    【おめでとう光☆良かったなぁ!うち今から仕事やから終わったらお祝いしよな☆】
    俺は嬉しさのあまりすぐに返信した。
    今日も仕事頑張ろうって気になった。
    先輩のホストは俺のナンバー入りを喜んでくれたが、俺と同期のホストは悔しそうな顔をしていた。
    そして俺は今日も元気にキャッチに出た。

    2005-06-07 13:20:00
  • 83:

    『お姉さん。何してるん?』
    『いやぁあんた可愛いなぁ〜』
    『本間にぃ?嬉しいわぁ!ありがとう。』
    『でもあんたホストやろ?ごめんなぁ、うちホスト嫌いやねん。だから行かんわぁ。ばいばーいまた見かけたら声かけてぇ』
    二度と声かけるかぁ!!
    と心の中で毒をはいた。
    俺は相変わらずキャッチは全然やった。

    2005-06-07 13:20:00
  • 84:

    気をとりなおして声をかけまくった。けど誰一人として止まってくれんかった。すると
    『相変わらずキャッチ下手やなぁ〜』
    と沙織が笑いながら言って来た。
    『仕事はぁ?』
    『今日は早引きしてん。よし店行くぞ!光!』
    肩を組まれ無理やり連れていかれた。
    こん時沙織の様子がおかしいのに俺は気付かんかった。

    2005-06-07 13:25:00
  • 85:

    店に入るなり沙織は今までせんよぅな事をした。
    『ピンドン入れて!』
    『沙織?どないしたん今日は?偉い羽振りいぃやん。』
    『今日は飲みたい気分やねん!』
    といつも通りに笑うから俺は沙織の異変に気付いてやれんかった。
    マイクコールが始まり沙織が一気する。

    2005-06-07 13:26:00
  • 86:

    その日沙織はシャンパンを五本とビールを十杯卸してベロベロやった。
    『沙織大丈夫か?』
    会計を持って来て俺は沙織の様子を見た。
    『大丈夫やで。』
    財布から金を出しながら沙織が言った。
    その時沙織の財布から何か落ちた。

    2005-06-07 13:27:00
  • 87:

    俺はそれを見てビックリした。それは
    ―――覚醒剤やった。
    『お前これ?』
    『返して!』
    沙織が俺の手から薬をひったくった。
    『お前何しとんねん!』
    俺は言いよぅのない怒りを覚えた。
    『別に光に関係ない!』

    2005-06-07 13:27:00
  • 88:

    俺は沙織の金を掴み無理矢理返した。
    『何?チェックやろ?』
    『いらん。俺が出す。だからお前まだおれ。』
    『はぁ?意味分からんし!帰るし』
    『えぇからおれや!』
    俺の怒鳴り声に代表がやってきた。

    2005-06-07 13:29:00
  • 89:

    『どないしたんや?』
    『すいません。』
    『沙織ちゃん?どないしたん?』
    代表が沙織の手に持ってるヤツを見て俺に言ってきた。
    『アレって…』
    俺は頷くだけしか出来んかった。
    代表は沙織に耳打ちで何かを言っていた。

    2005-06-07 13:30:00
  • 90:

    沙織は代表に連れられて奥に入っていった。
    代表が戻ってきて俺に言った。
    『多分な今まだ薬効いてるからお前一緒におったれ。』
    『でも、まだ仕事…』
    『えぇから。』
    俺は代表に頭を下げて奥に入った。

    2005-06-07 13:31:00
  • 91:

    沙織は頭を垂れ下げてソファに座っていた。
    『沙織?』
    俺は沙織の前にしゃがみ込んで話し掛けた。
    すると沙織は急に泣きだした。
    『あた…あたし…本間は…ヒック…こ・こんな…ん…やり………』
    後はもぅ声になってなかった。
    俺は沙織が消えてまいそぅに見えて抱き締めた。

    2005-06-07 13:32:00
  • 92:

    小さな肩を震わせて沙織は泣き続けた。自慢の化粧も髪型もぐちゃぐちゃやった。
    『もぅえぇから。泣かんでもえぇから。落ち着いたか?』
    沙織は小さく頷いた。
    『ほら顔拭き。沙織ご自慢の化粧がぐちゃぐちゃやで。』
    俺が笑って言うと沙織も笑って言った。

    2005-06-07 13:33:00
  • 93:

    『ありがとう。光。』
    まだ目には涙をためながら言う沙織をまた抱き締めた。どぅしてえんか分からんかったから。
    『教えてくれへんか?何であんなんしたか?沙織が言いたくなかったら無理にはきかんから。』
    ちょっと間、沈黙やった。そして沙織はゆっくりと
    口を開いた。

    2005-06-07 13:34:00
  • 94:

    『あたしな…本間はキャバやなくてソープで働いてるねん。光と初めて会った日あるやろ?あの時からやねんやりだしたん。でな、あたし男いてるやん。そいつが薬昔からしててんやん。ある日、彼氏が薬のしすぎで頭イカれてもてあたしに打ってきてん。そっからずっとやってる。』
    『うん。それで?』
    『最初はすぐやめようて思っててんやん。でも、ハマってもて…薬代欲しさに今ソープで働いてるねん…キャバの給料やったらおいつかへんから…。』

    2005-06-07 13:35:00
  • 95:

    『ずっとやめたいって思っててん。けど嫌な事とか不安な事があるとやってまうねん…。』
    握った手を震わせながら沙織は黙々と話していく。
    『最初光に声かけられた時も売人待ってた。でも何か光があたしよりキレイに見えてあたしあたしの汚い部分洗ってくれてるみたいなんあって…』
    沙織は落ち着きがなくなってきた。

    2005-06-07 13:36:00
  • 96:

    『あ・あたし…汚いから…あた…あたし……』
    沙織の目から涙がポロポロこぼれ落ちた。
    『でも…やっぱり…や・やめ…やめれん…ねん…』
    俺は沙織の頭を撫でてやった。
    『沙織は汚くなんかないで。』
    『うっ…ヒッ……ヒック…』
    『沙織はキレイやん。俺はそぅ思う。』

    2005-06-07 13:37:00
  • 97:

    当たり前のセリフしか出てこんかった。
    『沙織が薬やめたいんやったら俺がいくらでも協力したる。不安な事や辛い事あったら俺に言っておいで。いつでも沙織の傍行ったる。だから一人で悩むなや。頼むから。』
    沙織は何度も頷いた。
    そして声にならない声で
    『ありがとう。』
    って何回も言った。

    『沙織ちゃんどないや?』代表が入って来て聞いてきた。
    『今さっき落ち着いて今寝かせてます。代表迷惑かけてすいませんでした。』

    2005-06-07 13:38:00
  • 98:

    『アホ。謝る必要ないやろ。沙織ちゃんの事心配なんやろ?』
    『はい。』
    『ならちゃんと最後まで付き合ったれよ。困ったら俺に言って来いよ。』
    『ありがとうございます。』
    代表には感謝してもしきれんかった。本間えぇ男やって思った。

    2005-06-07 13:39:00
  • 99:

    『沙織ちゃん寝かしててえぇからお前仕事戻れ。』
    『あ、沙織の今日の飲み代の事なんですけど』
    『下っぱがいらん心配すんな。』
    そぅ言って代表は仕事に戻った。俺はこん時から代表に本間に憧れだした。
    代表みたいなカッコイイ男になりたい。
    そして俺も仕事に戻った。代表や先輩達が気を使ってくれて俺はあんま酔わんでもよかった。

    2005-06-07 13:41:00
  • 100:

    そして店も終わりに近づいてきた。俺はカウンターの掃除をしていた。すると沙織が奥から出て来た。
    『お、目ぇ覚めたか?』
    代表が優しく沙織に話かけた。
    『迷惑かけてごめんなさい。』
    沙織が小さく謝ると代表は沙織の頭を撫でた。
    『謝る相手は俺やなくてあいつやろ?沙織ちゃんの事物凄い心配してたんやで』沙織は俺の方に来て
    『光、ごめんね。』
    『えぇよ。』
    俺は沙織の頭をくしゃくしゃっとした。

    2005-06-07 13:42:00
  • 101:

    『沙織何か飲むかぁ?』
    と太一が言ってきた。
    『あ、今日の飲み代…』
    財布をとり出そうとして俺は止めた。
    『えぇよ。それより太一お茶入れたって。』
    『でも』
    と沙織が言い掛けたけど
    太一が
    『人の親切は素直に受け取るもんやで☆』
    と言って納得させてくれた。
    沙織は笑って頷いていた。『やっぱ沙織は笑ってる方が可愛いって!』
    『コラァ!太一沙織に営業すんなや!』

    2005-06-07 13:43:00
  • 102:

    『してへんやんけ!』
    沙織は俺らのやりとりを見て爆笑していた。
    『もぅ少しで掃除終わるから終わったら皆で飯行くぞ!』
    と代表が言った。
    俺らは全員で
    『ゴチっす!代表!』
    っと言ったら代表がキレた。俺は改めてこの店で働いてて良かったって思った。

    2005-06-07 13:44:00
  • 103:

    次の日。沙織は今住んでいる家を出て新しく部屋を借りた。俺が今の男から離れろって言ったからやった。なるべく俺らの店から近いとこにした。
    そしてソープもやめさした。いつまた薬をするか分からんかったから。
    仕事が終わって俺は寝ずに沙織の仕事探しに付き合った。
    『光、もぅ先帰り。あたし一人でも大丈夫やから。』

    2005-06-07 13:45:00
  • 104:

    『大丈夫やって!』
    正直辛かったけど我慢した。自分の事よりも沙織の事を優先したかったから。
    『中々えぇ仕事ないなぁ』と二人で途方にくれてた時代表から電話があった。
    『沙織ちゃんの仕事見つかったか?』
    『いや、それが』
    『やろーと思ってな、俺の客でクラブのママいてるやろ?』

    2005-06-07 13:46:00
  • 105:

    『沙織ちゃんの事話たら沙織ちゃんがそこで働く気があるんやったら働いてみるかって言ってくれてんやけど、どぅする?』
    一部始終を沙織に話すと沙織は喜んで働くと言った。住むとこと、仕事も決まりやっと沙織の事は落ち着いた。後は薬だけや。
    沙織は家にあった薬を全部俺の前で燃やしたし、携帯に入ってた売人のメモリも全部消した。

    2005-06-07 13:46:00
  • 106:

    これで一先ず安心や。
    『光、色々ありがとう。あたし頑張るわ!』
    『おぅ!何かあったらいつでも言って来いよ。』
    そぅ言って沙織と別れて
    俺は家に帰った。
    家に着いた瞬間、俺は疲れがどっと出て自分の部屋で爆睡した。

    2005-06-07 13:48:00
  • 107:

    一時間くらい寝た頃に
    携帯の音で起こされた。
    美江からやった。
    『もしもしぃ〜』
    『あ、光?今日同伴するから今からご飯食べに行かへん?』
    断ろうと思ったけど売り上げの為に眠い頭を起こした。
    『お〜行こかぁ。ほなら今から一時間後にタワレコ前なぁ〜』
    それだけ言って電話を切った。軽く風呂に入って俺は用意した。

    2005-06-07 13:48:00
  • 108:

    タクで迎う途中沙織の姿を発見した。ママと仲良さそうに話していた。それを見たら少しだけ安心した。
    『光!』
    美江が俺を見付けて近づいてきた瞬間足が止まった。『あんたどないしたん!!顔色真っ青やで!』

    2005-06-07 13:49:00
  • 109:

    『大丈夫やで!』
    そぅ言った瞬間俺の意識は途切れた。
    頭の奥の方で誰かの叫ぶ声がした。

    パチ!パチパチ!
    2、3回瞬きをした。
    どこやここ?

    2005-06-07 13:50:00
  • 110:

    白い天井に白い壁。
    そしてベット。
    ――――!!!
    同伴!!
    俺は急いで起き上がった。ガチャ。
    『あ、目覚めた信楽君?』『え、あ、はい。あの何で?え?どこ、ここ?』
    『まぁ落ち着き。君倒れたの覚えてるか?』
    『倒れた?誰が?俺が?嘘やろ〜?』
    『いや、本間やで。』
    俺はやっと今の現状を理解出来た。

    2005-06-07 13:51:00
  • 111:

    医者が言うには俺は、重度の過労と睡眠不足がたたって街のど真ん中で意識を途切れさせ倒れたらしい。
    美江はビックリして救急車やなくて俺の携帯を取出し代表か誰か上の人に電話をしてかけつけた
    代表がやっとこさ
    救急車を呼んで――――
    そして今に至るらしい。
    頭の後ろがちょっと
    ズキズキした。

    2005-06-07 13:52:00
  • 112:

    『君面白い事に真後ろに倒れたらしいわぁ〜良かったなぁ顔から倒れんで』
    と医者が笑いながら言った。
    そこは笑うとこなんか?
    と思いながら俺も笑った。時計を見るともぅ夜中の
    三時やった。
    『先生、もぅ俺大丈夫なんで帰っていぃっすか?』

    2005-06-07 13:53:00
  • 113:

    『意識もハッキリしてるし、うん大丈夫やろ。帰ってえぇよ。あ、でも睡眠はちゃんととるんやで。』
    そぅ言い終わり医者はどっか言った。
    病院前でタクを拾って俺は店に行った。タクの中で美江に連絡したら今、店にいるとの事やった。
    『あ!光や!大丈夫なんかお前!?』
    店に入るや太一が心配そぅな顔で聞いてきた。

    2005-06-07 13:54:00
  • 114:

    『大丈夫やで!』
    太一にそれだけ言って俺は美江の席に着いた。
    代表や上の人らが俺に気付くと皆、口々に
    『無理すんなよ』
    『大丈夫か?』
    と言ってくれた。 俺は皆に大丈夫と言うはめになった。でも嬉しかった。

    2005-06-07 13:55:00
  • 115:

    『美江ごめんなぁ!心配かけてぇ〜』
    『もぅ、大丈夫なん??何があったん?』
    美江は泣いたのか目が赤くなっていた。
    『美江、目ぇどないしたん?赤いで。』
    『光が急に倒れるから心配なってんやんかぁ…!』
    そぅ言うと美江は安心したのかまた泣いた。

    2005-06-07 13:56:00
  • 116:

    『本間ごめんやってぇ!泣かんといてやぁ。』
    俺は美江の頭を撫でた。
    『いらっしゃいませぇ!』ドアの方を見ると沙織が立っていた。新人の子が沙織を席に案内する。
    俺は美江にごめんと言って席を離れた。

    2005-06-07 13:57:00
  • 117:

    『いらっしゃい。』
    俺が笑って言うと沙織が急に
    『あんた倒れたって本間なん!?』
    と言ってきた。
    『誰から聞いたん?』
    『代表がママに言って、ママがあたしに教えてくれてん!あたしのせい?』

    2005-06-07 13:57:00
  • 118:

    『違うよ。ただ最近働きすぎて疲れがたまっただけやで。』
    と言ったら沙織は下をむいてしまった。
    『ごめんな。』
    それだけ沙織は行った。
    『謝る必要ないで。それよりアレから大丈夫か?』
    こくん。と沙織は頷いた。『やりたくなったりとかないか?』

    2005-06-07 13:58:00
  • 119:

    『大丈夫やで。』
    笑って沙織が言った。
    『そっか。ならえぇわ。何か飲むか?』
    『うぅん。今日は光の顔見に来ただけやから帰るわ。チェックして。』
    『そんなん悪いからえぇよ。俺出す。それより早よ帰って寝ぇ。今日も仕事やろ。』

    2005-06-07 13:59:00
  • 120:

    そぅ言って沙織は送った。『ありがとうございましたぁ!!』

    『美江泣き止んだかぁ?』美江の席に戻ると美江は泣き疲れたのか寝ていた。酒もだいぶ入っていたし。
    肩に触れると美江が抱きついてきた。
    『どないしたん?』

    2005-06-07 14:00:00
  • 121:

    美江は何も喋らんかった。『酒もぅないやん。何か入れていい?』
    『うん…。』
    『ブルーお願いします!』『光』
    俺はアイスをグラスに入れながら美江の方を見た。
    『ん?』
    『何もない…。』

    2005-06-07 14:01:00
  • 122:

    この日を最後に美江と連絡がとれんよぅになった。
    俺はいきなりでビックリしたし、かなり困った。太客がおらんくなったから。
    No3までなったのに、一気に落ちた。細客に金を使わしても全然やった。
    美江の携帯に掛けても着拒否されてた。

    2005-06-07 14:02:00
  • 123:

    悪い事は一気にやってくる。
    昔誰かがこんな事を言った。本間やってんや。
    『光、最近どないしたんや?調子悪いなぁ。』
    No2の颯太さんが言ってきた。俺は颯太さんに言った美江が連絡とれんくなった事を。

    2005-06-07 14:03:00
  • 124:

    『美江ちゃんどぅかしたんか?』
    『分からないっす。いきなりなんで…。』
    『お前、気付かんうちに美江ちゃんに対して冷たくしてたとかないんか?』
    『いや、それはないっす。他の客と一緒……。』
    『何や?何か心辺りあるんか?』
    『沙織の時と接客態度ちゃうかったなって思って。』

    2005-06-07 14:03:00
  • 125:

    『ほな、それやろな。俺が見てた限り、あの子はお前に惚れてたわ。そんな自分の好きな男が他の女にしかも金も全然使わんよぅな奴特別扱いしたら気ぃ悪いやろな。そら店にも来たくなくなるし連絡もとりたくなくなるわ。』
    『でも、沙織は………。』その瞬間右頬に衝撃がきた。
    ―――ガタン!!

    2005-06-07 14:04:00
  • 126:

    『お前の私情をな仕事場に持ち込むな!ここは店や!お前はホストや!店に来る限りどんな女でも客やねん!金使う使わん関係ないにしてもや。えぇ気分にさせてまた来たい思わせるんが俺らの仕事やろ!!お前はそんなんも分からんのか!!』
    それだけ言うと颯太さんはカウンターの中に入って行った。

    2005-06-07 14:05:00
  • 127:

    俺は呆然と座り込んでいた。颯太さんの言葉が頭の中を回る。
    俺は美江に対していつの間にか来るのが当たり前って思っていた。
    だから扱いも適当になってた。
    俺は間違ってた事にやっと気付いた。

    2005-06-07 14:06:00
  • 128:

    『また派手にいかれたんか?』
    彼方さんやった。
    『俺が悪いっすから。』
    『まぁ颯太はお前の事かっとうからなぁ。かっとうだけにお前がしょうもない言い訳しよったからつい手出してもたんやろな。』
    そぅ言って彼方さんは冷しぼを持ってきてくれた。

    2005-06-07 14:07:00
  • 129:

    美江の家に行こうと思った。行って謝ろう。店にはもぅ来てくれんかもしれん。それでも良い。
    ただたんに謝りたかった。
    美江の家に着いたのは昼過ぎやった。寝てるかもしれんな。
    ピーンポーン。

    2005-06-07 14:08:00
  • 130:

    チャイムを鳴らしてみた。返答はなし。
    もぅ一回押す。
    やっぱ返答はない。
    寝てるんか?と思った。だからポストに紙を挟んで帰った。
    【美江へ。話あるから電話して!】

    2005-06-07 14:09:00
  • 131:

    結局その日は美江から連絡はなかった。メールをしても返事はないし、相変わらず電話は着拒否。
    『おもんない。』
    細客の貴子がいきなり言いだした。
    『あんたさっきから携帯ばっかイジってうちの話全然聞いてないやろ。』
    『ごめん!ちゃんと聞いてるって!』
    『もぅえぇわ。帰るわ。』そぅ言って貴子は帰った。

    2005-06-07 14:10:00
  • 132:

    貴子の乗ったタクを見送りながら俺はボーっとした。どこで何が狂ったんやろ。もぅ訳分からんわ。
    『光!客来たから店戻れ!!』
    颯太さんやった。
    俺は仕事に集中しようと
    思って携帯の電源を切った。何もかも忘れる為に俺は酒を浴びる程飲んだ。

    2005-06-07 14:11:00
  • 133:

    目が覚めると代表と彼方さんと颯太さんが何か話していた。
    『光にはまだ無理ちゃいますか?今あんなんやし。』『いや、光やったイケる思うんや。』
    『でも、プレッシャーだって半端ないんですよ?まだ光はこの業界入って一ヵ月やしもぅ少し待ってやった方が』
    会話の内容があんま分からんかった。だからもぅ一回寝直した。

    2005-06-07 14:12:00
  • 134:

    二回目に起きた時は夕方やった。店の中には俺の他に太一と最近入ったばっかの要が寝ていた。
    俺は携帯が気になって電源を入れた。メールの問い合わせをしてみたけど
    やっぱ美江からは何もなかった。起き上がり店を出て実家に帰ろうと思った。
    今日は久々の休みやし。

    2005-06-07 14:13:00
  • 135:

    タクを拾って家に帰った。久々の実家。やっぱ落ち着いた。おかんはまだパートに行っていた。弟はたぶん学校か塾かのどっちかやろう。俺は自分の部屋に入りベットになだれこんだ。
    あれだけ寝たのに関わらずベットに入るやいなや俺はまたすぐ眠りについた。
    『お母さん、兄ちゃん帰ってるやん。』
    『寝かしとき。』
    夢うつつの中でおかんと弟の会話が聞こえた。

    2005-06-07 14:14:00
  • 136:

    『楓〜ご飯やで。』
    おかんのその声で目が覚めた。食卓の上には俺の好きなもんばっかりやった。
    『あんたちゃんとご飯食べてんの?』
    『食ってんで。』
    『ならえぇけど、帰って来るんはえぇけど電話の一本くらい入れなさいや。』
    『へいへい。奏お前のコロッケくれ。』
    『嫌じゃ!』
    『楓!弟のもんとりなさんな!』

    2005-06-07 14:14:00
  • 137:

    やっぱ家族ってえぇなぁ。そんな事を思った。
    ここで少しだけ俺の家族の話をしようと思う。
    俺の家はおかん【信楽 美津枝】(41)と弟【信楽 奏】(15)そして俺の三人家族。おとんは奏が生まれる少し前に女を作って出て行った。まぁまだガキやった俺もおとんの顔は覚えてない。

    2005-06-07 14:15:00
  • 138:

    おとんが出て行ってから家は一気に貧乏になった。
    その為おかんは必然的に夜の仕事をするよぅになった。毎日酒の匂いを漂わせて帰って来るおかんが、俺は嫌でたまらんかった。
    中学にあがる頃には俺は家に帰る事がなくなった。

    2005-06-07 14:16:00
  • 139:

    貧乏やけどやっぱ俺は家族が大好きや。それに俺がホストになったから少しは生活も増しになるやろ。
    『楓、味噌汁こぼしてるで!』
    おかんの声でハッとした。『ボーっとしてるからやで。』
    おかんのネチネチが始まったと思った俺は急いで自分の部屋に入った。
    居間からはおかんの文句が聞こえる。

    2005-06-07 14:18:00
  • 140:

    俺は美江に一回かけてみた。やっぱり着拒否。
    痛い…。ナンバーから落ちた事がじゃなくて、美江と会わんくなったのが。俺ひ知らんうちに美江に対して情が湧いていたのかもしれん。仕方なくメールを送ってみる事にした。
    【本間に頼むから、連絡くれ。電話が嫌やったらメールでもかまわん。待ってるから。光。】
    送信。
    美江からの返事を願って俺は眠りについた。
    もぅいっぱい?やった。

    2005-06-07 14:19:00
  • 141:

    ♪♪〜。
    電話の音で目が覚めた。
    美江!?と思って電話を開くと代表からやった。
    『休みやのに、悪いんやけど今から出てこれるか?』『あ、はい。どこに言ったらいいんスか?』
    『店来てくれ。開けてるから。』
    そぅ言うと電話はキレた。俺は軽く支度して家を出た。

    2005-06-07 14:20:00
  • 142:

    店に着いた時はもぅ12時を回っていた。
    『お、来たか?』
    『はい。どぅかしたんすか?』
    『まぁ座れや。』
    俺はカウンターの1番端に座った。代表が飲み物を出してくれた。
    『最近どないや?』
    ふいに代表が聞いてきた。『全然ダメです。』

    2005-06-07 14:21:00
  • 143:

    『正直、今客が殆どキレて。ゼロに近いし、俺なりに頑張ってたつもりやったんスけど…。』
    代表は何も言わんと話を聞いていてくれた。
    『美江もずっと連絡とれんし、キャッチもうまくいかんし、愚痴なんスけど、もぅいっぱい?で訳分かんないっす。』
    俺は情けないなぁ〜…自分と思った。こんな事を代表に言っても意味ない事は最初からわかってたハズやのに。でも頑張れば頑張るだけ裏目に出てる気がしてた。

    2005-06-07 14:22:00
  • 144:

    名無しさん

    今一気に読んだ?
    もぅ少し、略減らしてほしい?

    2005-06-07 14:22:00
  • 145:

    何か言いようのない悔しさか何か分からんけど出てきて、俺はホストになって初めて泣いた。
    もぅ分からん。
    『お前は、頑張り過ぎたんちゃうか。見とって思ったわ。客の気持ちを優先するあまりに自分の事、ほっといたやろ。限界きてたんやろ?』
    『……。』
    『しんどかったらしんどいって言ってえぇねんぞ。甘え過ぎたらあかんけどな、本間に甘えなあかん時は甘えてこいよ。何の為に俺や彼方とか他の従業員がおる思てんねん。』
    代表の優しい言葉が余計に涙を誘った。

    2005-06-07 14:23:00
  • 146:

    『もぅ少しゆっくりやってこーや。そんなずっと力入れんと。な。』
    『ズッ……はい。』
    『キレた客はしゃーない。新しい客を掴んだらいぃ事や。キャッチにしてもそぅや。あかんかったからってそのままにしとかんと、どん?声掛けて行く。これだけや。』
    『ズビッ…はい。』
    『よし、もぅ泣くな。涙は本間に大事な事があった時の為にとっとけ!』
    代表が笑って言った。
    俺も笑った。

    2005-06-07 14:24:00
  • 147:

    『よしじゃあ本題に入るで。』
    『本題?』
    『今日お前を呼んだのはその為やねん。』
    『はぁ。』
    『うちの店な、来年新しい店舗を出すんや。』
    『そぉなんすか!?』
    びっくりした。でも何でそんな話を俺に?って正直思った。
    『それでな、お前そこの店の代表やってみんか?』
    『・・・・・・えぇ!!』

    2005-06-07 14:27:00
  • 148:

    『いや!!無理っすよ!!俺まだ店入って一ヵ月しか立ってないんすよ!?そんな代表とか!!それに代表やったら彼方さんや颯太さんとかの方が合ってますやん!!この業界長いんやし!』
    『あいつらってのも考えたんや。けど、俺はお前にやってほしいんや。』
    『でも』
    『まぁゆっくり考え。来年までまだ?時間はあるし。』

    2005-06-07 14:27:00
  • 149:

    ゆっくり考えって言われても無理やし。代表とかそんな責任重大な……。俺は自分の力量を分かってる。
    出来る訳ないわ。絶対無理や。客一人の管理もまともに出来ひんのに。ましてや代表とか出来る訳がない。

    2005-06-07 14:28:00
  • 150:

    俺は悩み事がまた一つ増えたとなぁ…。って感じやった。しかもかなり重い悩み事。仕事に支障をきたす訳にもいかんから、仕事中はなるべく考えん事にした。客がほぼおらん状態に
    なった俺はとりあえず
    ヘルプで頑張った。
    キャッチも、キレそぅなのを何とか我慢して声をかけまくった。
    『は?ウザイねん!』
    近づいただけで言われた。【ウザイって俺まだ一言も喋ってないやんけ!】

    2005-06-07 14:29:00
  • 151:

    名無しさん

    ??

    2005-06-07 14:29:00
  • 152:

    その日もキャッチは相変わらずやった。でも店の人から電話で客が来たからあがれと言われた店に戻った。『良かったなぁ!』
    彼方さんが俺を見るなりそぅ言ってきた。
    何がやねん?とか思って
    席に行くとそこには美江がおった。
    『美江!』
    『久しぶり。』

    2005-06-07 14:30:00
  • 153:

    『お前どないしてたん?ずっと連絡取れんかったけど。』
    『早く光の事忘れよぅと思って連絡とらんかってん。でも、やっぱ無理やから最後に会っておこかな思って今日来た。』
    『最後って?』
    『あたしもぅ実家帰るんよ。』
    『実家どこなん?』
    『九州。』
    『何でなん?』
    『親が倒れて、看病したいのもあるし、もぅそろ?あたしも帰ろう思ってたし。丁度いぃかなって。』

    2005-06-07 14:31:00
  • 154:

    美江の突然の話に俺は、何か淋しくなった。
    『そぅやったんか…。九州帰ったらもぅ関西にはこんのか?』
    美江はゆっくりと頷いた。『仕事はむこうにもあるし。』
    『そっか…九州帰っても元気でな。』
    俺はそれを言うのが精一杯やった。後はひたすら酒を作り続けた。

    2005-06-07 14:32:00
  • 155:

    まともに美江の顔を見て話しをする事が出来んかった。美江も美江で下ばっかり向いていた。
    『……………………』。
    俺らの席だけ妙な空気やった。
    『九州帰っても、元気でな。』
    それを言うのがやっとやった。

    2005-06-07 14:33:00
  • 156:

    『光、そろ?チェックして。』
    携帯を見ると朝の十時やった。
    『アレ?俺寝てた??』
    『うん。6時くらいからもぅ寝始めてたでぇ〜』
    『嘘??ごめんなぁ!!ちょっと待っててな!すぐ伝票持って来るから!!』

    『ありやぁーーっす!』
    『美江今日はありがとう』『こっちこそ。ありがとう。』

    2005-06-07 14:34:00
  • 157:

    美江を見送って俺は店に戻った。
    何か俺はこの店に初めて入った時の事を思いだしていた。店に入ってすぐに、ナンバー入れて…浮かれていた。中途半端な色に、情が入りやすい自分。
    俺はこの時思った。
    このままやったあかん。
    俺は客に対する情を捨てる事にした。甘いままやったらこの世界では生きていけん。
    変わらな。

    2005-06-07 14:35:00
  • 158:

    次の日から俺は変わった。細客に対しても色を
    使うよぅになった。
    言えば育てをするよぅになった。
    『明里。俺にはもぅお前だけしかおらんわ。』
    『何言ってるんよ〜』
    『本間や。明里は俺の事、好きちゃうんか?俺は好きやのに。』
    『酔ってるん?』
    『酔ってないわ。』
    明里は最初半信半疑やったけど次第に俺の色にハマッていった。

    2005-06-07 14:36:00
  • 159:

    明里はキャバ嬢やった。
    けど、いつの間にかキャバ嬢やなくて、ソープ嬢になっていた。一回に店で使う金額もじょじょに変わっていった。
    俺はキャッチがあかんって思ってキャバや風俗に営業をしに行きまくった。
    客も増え始めた。
    色を使う事にも何も思わなくなった。

    2005-06-07 14:37:00
  • 160:

    たまたまサイトを見ていた。そしたら俺の事が書いてあった。
    光は色ホスト。
    光むかつく。
    あいつは客を金としか見てない!!
    とか、潰しばっかりやった。
    当たってるわぁ。とか思いながら見ていた。まぁ何を書かれても俺は気にせんけかった。サイトを信じてキレる客はそれだけの奴や。と思ってたから。

    2005-06-07 14:38:00
  • 161:

    『なぁ、光。あたしの事色とかじゃないやんな?』
    『当たり前やろ。』
    『でも、サイトとか見てたら不安になるねん。』
    『俺の言葉よりサイトを信じるねんな。ならもぅえぇわ。』
    『ごめん!光を信じるから怒らんといてよ…。』
    『もぅえぇって。』
    『何か卸すから許してよ?ドンペリでいぃ?』

    2005-06-07 14:39:00
  • 162:

    落ちるのはこんなにも簡単やねんな・・・。
    俺は・・・。
    何がしたいんやろ。
    ナンバーにもまた入れた。
    でも、このままでいぃんか?って俺の中のもぅ一人の俺が聞いてくる。

    『光〜!来たよ〜☆』
    俺のエースの理子。
    風俗嬢。コイツも最初はスナックで働いていたけど
    風俗に落とした。
    今じゃ店のナンバー1らしい。

    2005-06-07 14:41:00
  • 163:

    『でもこれ、光が大切にしてるって言ってたヤツやん。』
    『えぇねん。俺にはそれよりこっちのが大切やわ。理子が俺の為に買ってくれたやつやし。』
    ブルガリのリングはまた客に買ってもらえばえぇ事やし。
    『本間にうれしい☆これずっと大事にするな!』
    アホやなこの女も。
    俺は最低やけど。

    2005-06-07 14:42:00
  • 164:

    女は簡単。扱い方が。
    ちょっと気のある事を言えばすぐその気になる。
    色は正直しんどい。
    好きでもない女に好きだのお前だけだの、言うのが。じゃあやめたら。
    そゆわけにもいかん。
    せっかくナンバー入り出来たのに。

    2005-06-07 14:43:00
  • 165:

    『なぁ光。今日アフターしてや。』
    理子が小さい声で俺に言ってきた。
    『アフターしてくれたら、うち今週リシャール卸すから。』
    リシャールかぁ…リシャールさぇおりれば今月ナンバー1になれる。
    『えぇで。ほな、店終わるまでどっかで待っててや。』
    『うん☆』

    2005-06-07 14:44:00
  • 166:

    店も終わり俺は理子に電話をした。
    『ごめんな?待ったやろ?』
    『うぅん。そんな事ないでぇ。じゃあ行こっかぁ☆』俺は理子と近くのラブホに行った。

    風呂に入ろうと思って服を脱ぐと理子がいきなりキスをしてきた。

    2005-06-07 14:45:00
  • 167:

    『風呂なんかいぃやん☆』そぅ言ってまたキスをしてくる。
    理子は嬉しそうに俺の息子を口にくわえる。
    ヤル気があんまなかったけど、さすがに現役ソープ嬢うまい。
    そんな事を思った。

    2005-06-07 14:46:00
  • 168:

    俺もこれで枕ホストか…。
    何か虚しくなってしまった。けど、俺の息子は理子の中で益々元気になっていく。
    『あっ…』
    理子の悶えてる顔を見たらイキそぅになった。
    『俺もぅイクわ。』
    そぅ言って俺はイッた。
    ヤッた後、俺らは爆睡。

    2005-06-07 14:47:00
  • 169:

    ヤッた事が関係あるかないか分からんけど理子は次の日から凄くなった。
    今までは週に四日来てたのが今じゃ週に六日になった。リシャールも約束通り卸してくれた。
    俺は念願のナンバー1になれた。
    でも、嬉しくなかった。

    2005-06-07 14:48:00
  • 170:

    そして俺は店の中で少しづつ
    嫌われ始めた。別に他の奴の客をとったりしてない。けど、俺に追い越された先輩ホストが俺に対して敵意を持っているのはすぐに分かった。
    俺は別に人に嫌われよぅがそんなんどぅでもいぃ。
    俺は自分の実力でナンバー1になったんや。
    そぅ思うのに、なんか心の中がちょっとづつからになっていく。

    2005-06-07 14:48:00
  • 171:

    枕もやり始めた。
    枕をやれば今までたいした額しか使ってなかった客がもっと使うよぅになった。『今月のナンバー1は、相変わらず光かぁ〜』
    『そら、色、枕しとったら誰でもナンバー1なれるやろ。』
    『あーぁ、俺も客に枕使おうかな。なぁ光さん。』
    嫌味を言ってるんやろぅけど、俺からしたら僻みにしか聞こえん。
    『やれるんならさっさしたら?』
    それだけ言って俺は仕事に戻った。

    2005-06-07 14:49:00
  • 172:

    もぅこの頃の俺は落ちるとこまで落ちていた。
    『光が飲みたい騒ぎたい!!』
    一気コールが明里の席から出てくる。
    俺は手に持ったスードンを一気した。酔いが回る。
    その日は明里がスードンを二本卸しラスト近くなって理子が来てカフェパリを五本卸して帰って行った。
    俺は店の中で潰れて寝ていた。
    その時、腹に激痛が走った。
    (※スードンとはドンペリスーパーの事)

    2005-06-07 14:50:00
  • 173:

    蹲る俺の腹にもぅ一発激痛が襲った。
    薄く目を開けるとそこには俺にナンバーを抜かれた、広美さんと紀一さんが立っていた。
    『お前本間ムカつくねん!』
    そぅ言って俺の腹を蹴りまくる二人。
    『悔しかったら…俺抜けや…。』
    それだけ言うのがやっとやった。
    頭を蹴られ俺は気を失った。

    2005-06-07 14:51:00
  • 174:

    目が覚めると病院やった。代表やら彼方さんやらがいた。
    『大丈夫か?』
    代表のその優しい声で
    頬に涙が伝うのが分かった。
    『どないした?』
    彼方さんがティッシュを
    一枚とり渡してくれた。
    『ズッ…迷惑かけて…ヒック…す・すいま…すいません…ウッ…』

    2005-06-07 14:52:00
  • 175:

    何かの糸が切れたかのよぅに俺は泣いた。
    代表と彼方さんは黙っていた。
    『俺、店やめます…。』
    俺は泣きながらそぅ言った。
    『お前…』
    彼方さんが何かを言い掛けた時、代表が止めた。

    2005-06-07 14:53:00
  • 176:

    『辞める、辞めんはお前の勝手や。けどな一つだけ言っとくわ。俺がお前を新店の代表にしたいって思った時のお前はどこ行ったんや?今のお前は金にしか興味のない奴にしか見えんぞ。』
    『……………………。』
    『色や枕ばっかしてナンバー入って嬉しいか?そんな客はすぐにキレるねんぞ。』それだけ言うと代表は出て行った。

    2005-06-07 14:54:00
  • 177:

    『ゆっくり休み。』
    彼方さんもそれだけ言って出て行った。

    入院は一日だけですんだ。次の日俺は店を休んだ。
    久しぶりに実家に帰り、おかんの飯を食って、地元の連れと遊んだ。
    『楓久しぶりやん!』
    『元気にしてたんか?』
    俺はずっと【光】って言うもぅ一人の人間をやって生きていたから久しぶりに
    【信楽 楓】になれた事が嬉しかった。
    『お前、ホストしてもまったく変わらんなぁ!』

    2005-06-07 14:55:00
  • 178:

    『楓は楓やんけ!』
    と口々に皆が言う。
    俺は皆が言う事を聞こえないふりをしていた。
    その日は、久々集まったと言う事もあって
    街に出る事になった。

    2005-06-07 14:55:00
  • 179:

    夜中やと言うのに
    賑わう街。
    俺は夜の街が好きや。
    俺はの場所はここやと、
    中学の頃から
    思ってた。
    今俺はこの街で
    《ホスト》をしてる。

    2005-06-07 14:56:00
  • 180:

    ホストをして半年もたってないけど、色んな経験もした。
    だけど、もぅホストをやり続ける自信は俺にはなかった。
    ボコられて辞める。
    格好悪い。
    けど、それでも良かった。色や枕をするのも疲れた。そんなんでナンバー1になっても嬉しくも何ともなかった。

    2005-06-07 14:57:00
  • 181:

    俺は、何がしたかったんやろか。
    皆が騒いでる中
    一人、そんな事を考えた。『楓!』
    誰かが俺の名前を呼び俺はハッとした。
    『早く来いやぁ!』
    『おぅッ!』
    俺は次の日、店のオーナーに今月一杯店を辞めると告げた。

    2005-06-07 14:58:00
  • 182:

    オーナーは
    『どないしたんや。急に?何かあったんか?』
    と言ってきたけど俺は
    『家の事情で。』
    とだけ告げた。
    オーナーは辞めてほしくないよぅにしていたけど
    俺はそれだけ言って出て行った。
    客には何も言わんとこうと思った。
    俺が辞める事は
    代表と彼方さんと颯太さんにだけ伝えた。

    2005-06-07 14:59:00
  • 183:

    そしてラストの日―――。その日も店は賑わった。
    すると代表がスードンとマイクを持って来た。
    『えぇ、光には黙っててほしいと言われたんやけど、えぇやろ?光?』
    俺は代表が何を言いたいか分かった。
    そして、軽く頷いた。

    2005-06-07 15:01:00
  • 184:

    店の中は、ザワザワした。『今日を持ってうちの光が店を辞めます。』
    客はビックリしていた。
    他の従業員もビックリしていた。
    『光、辞めるって本間なん!?』
    『何でなん!?』
    と俺の客が悲しそうに言った。

    2005-06-07 15:02:00
  • 185:

    俺は皆に家の事情でと言いまくった。
    すると代表が
    『光が、この店に入ってまだ半年もたってないしいきなりの事なんで正直悲しい。でも、辞めるのは光が悩んで決めた末の結果やから俺は何も言わん。』
    一瞬店が沈黙になった。

    2005-06-07 15:02:00
  • 186:

    『光…今までよぅ頑張ったな。』

    代表の目にはうっすらと
    涙が溜まっていた。

    『俺は光と会えて良かったで。何かあったらいつでも店に帰って来い。俺はいつでもここにおる。』

    2005-06-07 15:03:00
  • 187:

    俺は気付いたら泣いてた。代表の優しい言葉に胸がつまる。
    『光、お疲れ!!』
    その代表の声とともに手に持っていたスードンが開けられた。
    音楽が鳴りシャンパンコールが始まる。
    皆、従業員は泣いていた。

    2005-06-07 15:04:00
  • 188:

    その日は、全席からドンペリやらカフェパリやらが卸された。
    俺は全部の席を周り一通り飲んだ。
    涙で顔がぐしゃぐしゃになっているのなんか気にせんかった。
    涙は止まる事なく流れた。

    2005-06-07 15:05:00
  • 189:

    自分の席のドンペリを全部飲み干し俺はマイクを持った。
    『酔って言うのも何やけど…ズッ…』

    『今まで、お世話になりましたぁ!!』

    それだけ言って、深く頭を下げた。

    2005-06-07 15:06:00
  • 190:

    どこからともなく
    『光、お疲れ!』
    と言う声が聞こえた。
    それのせいで余計涙が
    溢れだした。
    『ヒッ…ウック……』
    代表が横に来て肩をたたいた。
    『あんま泣くなよぉ!男前が台無しやぞ。』
    代表もボロ泣きやった。

    2005-06-07 15:07:00
  • 191:

    彼方さんが、どこからか花束を持ってきた。
    花束にはカードが付いていて見ると
    【光へ。今までお疲れ!】と汚い字で書いてあった。ポンポンと頭を叩かれた。『彼方さん、字汚いっすよ…。』

    2005-06-07 15:08:00
  • 192:

    『うっさいわ!!』
    彼方さんは笑って言った。でも泣いた後が残っていた。
    その日は営業終了時間を過ぎても営業をしていた。
    客が全員帰ったのは昼過ぎやった。

    2005-06-07 15:09:00
  • 193:

    そして俺はこの日を最後にホストの【光】から
    ただの
    【信楽 楓】に戻った。

    2005-06-07 15:10:00
  • 194:

    帰りしな沙織と久しぶりに会った。
    『光やん!元気してたぁ?』
    『元気しとったで☆沙織も元気してたんか?』
    『もちろん!』
    ニコっと笑う沙織。もぅ薬をやってないよぅやった。

    2005-06-07 15:10:00
  • 195:

    俺は沙織に軽く店を辞めた事を言った。すると沙織はビックリしてたけど
    『お疲れ☆』
    とだけ言ってくれた。
    沙織とは、何となくまた連絡をとりたくなったから
    番号をかえる事とかえたらまた連絡すると言って別れた。

    2005-06-07 15:11:00
  • 196:

    俺は夜の街が好きやった。夜の街に憧れた。
    ただ、ホストと言う仕事をしただけで夜に関係のある
    仕事やったら何でも良かった。
    そしてホストをした。
    結局、ホストをして何かが変わったとかはなかった。

    2005-06-07 15:12:00
  • 197:

    ムカつく奴もおった。
    だけど
    代表や彼方さんetc…
    と出会えた事は
    良かったと思った。

    2005-06-07 15:13:00
  • 198:

    そして―――――――。
    俺のホスト人生は
    終わりを告げた。

    2005-06-07 15:14:00
  • 199:

    ホスト。第一部終わりました。最初は自分がホストやったらこぅなりたいって気持ちで書いてたつもりなんですが…いつのまにかその気持ちを無視して話が一人歩き状態になってしまった…(@_@;)このままやったら光は最低なホストで終わってしまうと思ったので第二部を書かせて下さいm(__)m
    また読んで貰えたら嬉しいです。フィクションやけど…。

    2005-06-07 15:15:00
  • 200:

    主 ◆hRJ9Ya./t.:04/11/26 13:49  (旧掲示板)

    2005-06-07 15:16:00
  • 201:

    ぁぃら☆

    朝この小説見つけてずっと読んでましたっ(笑)(o^o^o)すっごぃぉもしろかったし良かったです☆★第2部も今すぐ読みたぃ気分ゃしっ(笑)頑張ってくださぃね!!!!

    2005-06-07 15:17:00
  • 202:

    名無しさん

    ヨカッタです☆また楽しみにしてます?

    2005-06-07 16:03:00
  • 203:

    名無しさん

    第二部書いてね☆

    2005-06-07 16:45:00
  • 204:

    まり

    めっちゃこの話好きやぁ☆第二部も頑張って?さぃね応援してますッ♪♪

    2005-06-07 17:47:00
  • 205:

    名無しさん

    これ、どういう話なの?

    2005-06-07 17:53:00
  • 206:

    名無しさん

    略なかったら読みやすいかな

    2005-06-07 18:57:00
  • 207:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 208:

    名無しさん

    揚げ

    2005-06-13 06:29:00
  • 209:

    名無しさん

    この小説、旧掲示板の小説やから略はぶかれへんと思います?

    2005-06-14 17:26:00
  • 210:

    名無しさん

    2005-09-23 23:18:00
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