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101:
『ごめんね、突然来ちゃって――・・・』『ううん!!どうしたん??』『何か力になれないかと思って――・・・』真樹は突然くるなりそう言いだした。
『ありがとう――・・・今ちょうど慶太と鶴を織ってるとこやねん!!!一緒に織ってくれたら、蒼もきっと喜ぶよ☆』と私がゆうと真樹は『一緒に織ってもいいん?!!』『もちろん☆』とゆうと『じゅあ、蒼ちゃんの為にいっぱい織ってあげなあかんね☆』と、涙ながらに言い一緒に織ってくれた。2006-04-18 22:14:00 -
102:
私達は朝まで寝ずに織った。でも、千羽までいかず途中までだが支度をして鶴を車にのせた。
『蒼ちゃんによろしくね☆早く退院して、また潤と遊ぼうねって伝えて☆潤寂しがってるから☆』と、半分泣きながら真樹がゆう。『わかった☆必ず蒼に伝えるね☆真樹――本当にありがとね☆』『――何ゆうてんのよ☆こんなんしかしてあげる事ないけど、あたしも祈ってるから!!!必ず蒼ちゃんが元気に帰ってきて、また潤と遊んでくれる事を―☆』真樹のその言葉が、凄く嬉しかった。2006-04-18 22:21:00 -
103:
『ありがとう、真樹――じゃあ行ってきます☆』私はそう言い、真樹に見送られながら病院へと向かった。
病室に行くと、蒼はもうすでに起きていた。『おはようございます☆蒼ちゃんもう起きてお待ちですよ☆』看護婦さんにそう言われ、蒼のもとへ行く。『蒼☆おはよ☆もう起きてたん?!!☆』と私がゆうと、蒼は私達の顔を見るなり大喜びしはしゃぎだした。こんなに元気なのに、本当に癌なのだろうか。本当は違う病気なんじゃないかと、私は現実拒否をしていた。慶太はそれを見透かしたのか『咲緒梨、頑張ろう』と言ってくれた。
【そうやんな。私達がしっかりしやなあかんねんな。】そう思い、蒼の手術の時間まで3人で過ごした。慶太は、蒼のベッドに靴を脱いでのり、あぐらをかいてその間に蒼を座らして、蒼はアンパンマンのお人形を抱きながら3人でお母さんと一緒を見ていた。2006-04-18 22:27:00 -
104:
蒼は踊りが凄く上手で、今は踊る事はできないが、手だけ一生懸命ふったりしていた。そんな蒼を見て私と慶太も、蒼と一緒にやっていた。
蒼の手術の時間がきて、蒼は術着に着替えさせられた。そして看護婦さんから『手術室まで、抱っこしていってくださってもいいですよ☆』と言ってくれ私は、手術室まで蒼を抱っこしていった。2006-04-18 22:31:00 -
105:
エレベーターに乗り、手術室のある階へ着いた。エレベーターから降り、手術室まで歩く。
私は蒼を離したくなくて、ゆっくりゆっくりと歩いた。でも、スグに手術室の前に着き、扉が開きそこには先生が待っていてくれた。
先生は、優しい笑顔でむかえてくれ、お願いしますと気持ちを込めておじぎをし、蒼を先生にゆだねた。すると、私から蒼が離れた瞬間『フエーーーン!!!!マーマー!!!!マーマー!!!!ウワーン!!!』と泣き出し、嫌がりだしたのだ。もう涙がでそうでたまらなかった。『蒼!!!大丈夫だから!!!ママもパパも、いつでも蒼の傍にいるからね!!!』と言い、蒼は先生と手術室の中へと入っていき、蒼の姿が見えなくなった。2006-04-18 22:36:00 -
108:
さえ
実話ですか?
ずっと読んでます!!
頑張ってください★2006-04-19 07:58:00 -
109:
さぇさんへ☆
初めましてですよね??☆読んでくださって、本当にありがとうございます☆大変申し訳ないのですが、もしあたしの前回の小説を知って頂けてたら、そちらにカキしてありますので、もし知って頂けてたらそちらにお願いして頂いてもよろしいでしょうか??(≧∩≦;)お手数をおかけして、大変申し訳ないです(´∩`)もし知って頂けてなければ、完結した後にお返事をさせて頂きますので、それまでお待ち頂いてもよろしいでしょうか??(≧∩≦;)本当に申し訳ありません(´∩`)また暇などがありましたら、覗きにきてやって下さい☆本当に読んで頂いて、ありがとうございます☆2006-04-20 09:41:00 -
110:
蒼の手術が始まってまだそんな経ってない時に、私の親と慶太の親が来てくれた。
親達は不安そうな顔をしていた。私は親達に『何でそんな顔をしてるの??蒼は絶対に助かるから!!!だからそんな顔せんといて!!!蒼が不安がるやんか!!!』と言った。すると親達は、不安そうな顔つきから『――そうやんね―――そうや!!!蒼は絶対に助かる!!!その為に今蒼は頑張ってるんやもんね!!!ごめんね――!!!』と言いながら、力強い顔つきになった。
私達は蒼の手術が終わるまで、ICUに入る為の待合室みたいな所で蒼を待ち、皆で織りきれていない《千羽鶴》を【蒼は絶対に助かる】と祈りをこめて、織っていた。2006-04-20 09:45:00 -
111:
何時間経っただろう――・・・私は窓から、ふと空を見上げた。今日の空は、蒼が初めて空を好きになってくれた時のように、気持ちよく晴れていた。
【キレイな青空――・・・まるで、蒼みたい―――空も蒼の事を応援してくれているのかなぁ――・・・お願い―――蒼を、そっちに連れていかないでね――・・・】と思いながら、空を見上げていた。
私達が、何時間も一生懸命鶴を織りながら蒼を待っていたら、ドアが開き蒼が出てきた。長い時間を経て、蒼の手術が終わったのだ。2006-04-20 09:51:00 -
112:
蒼はICUに運ばれた。『蒼!!!―――よく頑張ったね―☆もう寂しくないからね―☆ママやパパ、それにおじいちゃんおばあちゃん達もきてくれて、皆ずっと蒼の傍にいるからね―☆』と私は窓ごしに、麻酔が効いて眠っている蒼に話しかけた。
『先生――!!!蒼の手術は―――・・・』慶太が先生に聞いた。『とりあえず、できるだけの事はしつくしました。ですが、腫瘍がでかく、蒼ちゃんは体力も低下しており、腫瘍は全て取り除く事ができませんでした――・・・ですが、最善の手はつくしました。これから、放射線治療で残っている腫瘍を小さくしていき、皆さんで頑張っていきましょう!!!』と先生に言われた。2006-04-20 10:01:00 -
113:
『先生――本当にありがとうございました――・・・』私達は頭をさげ、そう言い蒼のもとへといった。
手術が終わった蒼をみて、私は涙がでた――・・・
蒼の体には、いくつもの管がついていた。肩、鼻、胸などいっぱいついていた。こんな小さな体に、こんなにもの管が通されるなんて、私には堪えられがたい光景だった――・・・2006-04-20 10:06:00 -
114:
【蒼はちゃんと呼吸をしている――・・・小さな、少し弱い呼吸――それでも、蒼は必死に病気と闘い、一生懸命息をしているんだ!!!私がこんなんじゃ駄目だ!!!蒼も見ている。】
私はそう思い、涙を拭い外からだが、蒼の傍にずっといて蒼の目が覚めるのを待っていた。2006-04-20 10:08:00 -
115:
蒼の手術が終わって、数時間がたった。蒼がやっと目を覚ましたのだ。
『エェーーーーン!!!マーマー――!!!マーマー――!!!ウェーーーーン!!!』と弱い声で言いながら、蒼は涙を流しながら泣きだしたのだ。『お母さん――・・・☆』と優しく笑った看護婦さんに言われ、ばい菌が入らないよう体全体を消毒し、服を渡されその服を着て、帽子、マスクをして蒼の傍にいった。2006-04-20 10:40:00 -
116:
『蒼〜☆よう頑張ったな〜―☆痛いねんな??可哀相に――・・・ごめんな―――蒼の変わりになってやれる事も、蒼を抱っこしてあげる事もできひんで――・・・』私はそう言いながら、蒼の手を握り涙を流した。泣いてはいけないとわかっていても、堪えられず勝手に涙がでてくる。
後ろには、慶太と親達がいる。『そうや―・・・☆蒼☆おばあちゃんやおじいちゃん達が来てくれてんで――!!!☆蒼の可愛い可愛い顔を見にきてくれたんやで☆良かったな〜☆』と私は言い、親達と慶太を前にいかせ、私は後ろにさがった。
『蒼〜☆おばあちゃん達やで〜☆少し久しぶりやね〜☆相変わらず蒼は可愛いな〜☆――おばあちゃん達も、蒼の変わりになってやれなくて、ごめんな〜――・・・蒼はまだまだこれからがあるのに、こんな苦しい思いしてな〜――・・・ホンマごめんやで〜、蒼――・・・』と言いながら、親達も涙を流していた。2006-04-20 11:00:00 -
117:
『蒼〜☆パパやぞ〜☆良かったな〜、ばあちゃんやじいちゃん達に来てもらえて〜☆蒼☆皆がおるから、大丈夫やで☆蒼は一人やないし、寂しい思いなんかさせへんからな――☆』慶太も、泣きながら蒼に話しかける。それでも『ウワーーーーン!!!ウワーーーーン!!!マーマー!!!マーマー!!!』と、力のない声で泣きながら蒼が言う。そんな蒼を見て、余計に涙がでる。
蒼に何にもしてやれない。抱っこしてやる事も、蒼の変わりになってやる事もできない。そんな我が子を前にして、何もしてやれない親は辛すぎる。蒼の方が、何十倍、何千倍と辛くて苦しいのに、何で親の私は何にもしてあげられないんだろう――・・・どうして、愛しい我が子の変わりになってやれる事ができないのか――・・・こんな小さい蒼を見て、悔しくて悔しくてやりきれない思いでいっぱいだった。2006-04-20 11:04:00 -
118:
せめて、蒼を抱っこさせてほしい!!!蒼を抱っこして、蒼を安心させてやりたい!!!――今の私には、そんな事しか蒼にしてやれる事がないのだ。
でも、してあげる事ができない――・・・ただただ、蒼の手を握ってやれる事しかできない――・・・
だから私は、出なくちゃいけない時まで、蒼の小さな小さな手を優しくずっと握っていた。少しでも蒼の不安を取り除きたくて、少しでも蒼の温もりを感じていたかった――・・・2006-04-20 11:08:00 -
119:
蒼は、しばらくしてから寝てしまった。その方がいいだろう。
起きていたら、痛くて苦しいだろうから――・・・
蒼が寝てる間も、ずっと手を握っていた。手を握りながら、私は考えていた。2006-04-20 11:46:00 -
120:
【蒼??今蒼は何の夢をみているの―??お空の夢―??蒼は、ママと一緒でお空が大好きだもんね――☆でも、絶対にお空に行ったら駄目やからね!!!蒼がお空に行こうとしたら、ママ何が何でも蒼をお空に行かせない様に、蒼の手を強く握って絶対に離さないから!!!そしたら、お空に行く事はないでしょ??蒼は、ずっとママとパパと一緒だからね☆蒼を一人なんかには絶対させないから!!!】
2006-04-20 11:49:00 -
121:
そう思いながら蒼の手を握り締め、蒼の顔を眺めていた。慶太も、私の手の上から握り締めていた。親達は、少し涙を流しながら見守っていてくれた。
部屋を出なくてはいけない時間になってしまい、私と慶太は『蒼☆ママとパパはずっと蒼の傍にいるから、安心してね☆蒼は一人じゃないよ??☆』と言い、親達は『蒼☆また明日来るからね☆寂しいけど、おばあちゃん達我慢するから――☆だから、蒼も頑張るんやで☆』と言い、部屋を後にした。
私と慶太は、親達を見送る為エレベーターまで一緒に行った。『もういいよ!!!それより、早く蒼のとこに行ってあげ!!!蒼、寂しがってんで!!』と言ってくれ『うん――ありがとう――☆また、明日来てやってね☆蒼、凄く喜ぶから――☆じゃあ、気ぃつけて☆』と言い、親達は帰っていった。私と慶太は、蒼の部屋のとこまで戻った。もう今日は部屋に入る事はできないから、外で窓から蒼をずっと見守っていた。2006-04-20 11:52:00 -
122:
私達は、蒼の部屋の隣の部屋に寝かせてもらえるようにしてもらった。だけど、夜になっても、深夜になっても、私と慶太は寝る事なく蒼を見守っていた。蒼が起きて寂しくないように、蒼が一人にならないように、外から蒼の傍にいた。
気がつくと外は朝になっていた。『咲緒梨、少し寝ろ――体がもたへんで??俺がいるから!!!』と、慶太が気遣ってくれた。『いいの――寝ない。私の体なんてどうって事ない!!!蒼に比べたら、どうって事ないよ!!!今私が限界やったら、蒼はそれどころやないねんで?!!それに、蒼が目が覚めた時どないするん??蒼、可哀相やんか!!!寂しい思いさしてしまうやん!!!私は、蒼の傍におるってゆうてん!!!だから、ここにおる!!!』そう慶太に言い返したら『――そうやんな――・・・ごめんな、咲緒梨――・・・』と、寂しげな顔をして言ってきた。『―慶太、頑張ろう!!!蒼と一緒に、私達も頑張ろう!!!』と言い、慶太は無言で頷いた。
それから私達は何も口にする事なく、ひたすら蒼の目が覚めるの待ち続けた。2006-04-20 12:20:00 -
124:
お昼頃、親達が来てくれた。蒼も待ってたんかな??親達が来たと同時に、蒼も目が覚めた。
『蒼ちゃん、目が覚められましたよ☆』と看護婦さんに告げられ、急いで消毒室みたいなとこにいき、服を着て蒼の傍に行った。『蒼〜☆おはよ〜☆目ぇ覚めた〜??☆』と蒼に話しかける。蒼は、笑顔で手を弱々しくあげていた。すぐさま、私は蒼の手をとった。『どうしたん、蒼??なんか言いたいん??それとも、苦しいん??』私は話しかけるが、蒼は何も言わず笑顔のまま私の手を軽く握る。
私がわかってあげられたら、どんなにいいだろう――・・・わかってあげられない事が辛い――・・・
すると『蒼ちゃん目が覚めましたか☆』そう言いながら、先生が来た。2006-04-20 15:05:00 -
126:
『先生!!!蒼は大丈夫なんですか?!!何にも喋らないんです!!!』すると先生は『お母さん、大丈夫ですよ☆今喋れなくて、当たり前です。昨日の今日ですから――・・・ですから、お母さん達が傍にいて蒼ちゃんを支えてあげてください―☆』と言われ、先生は蒼の容態や色々と見て『明日から食事をとる事ができるでしょう☆蒼ちゃんの好きな物を買ってきてあげたり、持ってきてあげたりしたら、蒼ちゃんもきっと喜ぶと思いますよ☆』先生はそう言った。
『先生、お人形とか持ってきてはいけないですか?!!蒼が大好きなお人形があるんです!!!』と私が聞くと『もちろんいいですよ☆持ってきてあげて下さい☆』と許可がおり『ありがとうございます!!!』私はお礼を言い、先生は次の患者さんのとこにいった。2006-04-20 15:10:00 -
127:
私達はずっと蒼の傍にいて、蒼にいっぱい話しかけていた。
今は、蒼は喋る事はできないけど、私達が喋りかけてると蒼は嬉しそうにしていたのだ。蒼の笑顔は絶える事はなかった。
私や慶太や親達も、蒼のそんな顔を見ていると嬉しくて嬉しくて、いっぱい喋りかけたり色んな動作をしてみたりと、色々して蒼の笑顔を絶やさなかった。2006-04-20 15:13:00 -
128:
私達には、蒼の笑顔が一番の元気の源だった。私達が蒼を励まし、勇気づけてあげなくちゃいけないのに、逆に私達が蒼に勇気づけられていた。
【ごめんね、蒼――こんな泣き虫で頼りなくて弱い親で――・・・でも、ママ達蒼の為に頑張るからね!!だから、蒼も病気なんかに負けないでね――・・・】2006-04-20 15:15:00 -
129:
ずっと起きていたらしんどくて可哀相だと思い、蒼を寝かせてあげた。
蒼の寝顔は、本当に天使のようだ――・・・蒼が、私達の子供で本当に良かった。
【蒼は、ママ達が絶対に守ってあげるからね――・・・】2006-04-20 15:17:00 -
130:
夕方になり、離れたくなかったけど帰らなくちゃいけなくて、蒼に『また明日ね☆明日は、蒼の大好きなアンパンマンのお人形と、アンパンマンのお菓子買ってくるからね☆楽しみにしててね☆――おやすみ☆』寝ている蒼にそう呟き、私達は蒼の部屋を出た。
親達と病院の外で別れ、私達も家に帰った。2006-04-20 15:20:00 -
131:
家に帰り、蒼のおもちゃなどをカバンにつめていた。
すると、1枚の写真がでてきた。その写真に写っていたのは――・・・
産まれたばかりの、蒼の写真だった。おもちゃをつめている私の手は、とまった。その蒼の写真を眺めていた――・・・2006-04-20 15:22:00 -
132:
【産まれたばかりの蒼――懐かしいな〜――☆お猿さんみたい、蒼―☆蒼は、産まれた時から凄く元気な子だったもんな〜☆なのに、今は元気ないんやもんな〜――☆――――――・・・神様―――お願い―――私の命はいらないから―――前みたいな、元気な蒼を返して下さい―――お願い―――蒼から、笑顔と元気をとりあげないで―――・・・】
私は、蒼の赤ちゃんの時の写真を見つめ、泣きながら神様にお願いした――・・・2006-04-20 15:26:00 -
133:
次の日、私は少し目を腫らしながら病院にいった。【昨日少し泣きすぎちゃったかな――・・・】そんな事を思いながら、蒼の病室へと向かう。
蒼の部屋の前に着くと先生がいて『おはようございます☆蒼ちゃんはまだ寝てます―☆ほんと可愛いですね、蒼ちゃんは☆』と先生に言われた。蒼は、前の病院の時から人気者になっていて、ここの病院でも人気者になったいた。
『先生、蒼の容態は――・・・』私が聞くと『大丈夫です☆落ち着いています☆』と言われた。私は一安心した。『とりあえず、様子を見ていきましょう☆回復にむけて、頑張っていきましょうね☆』と先生は言った。2006-04-20 17:05:00 -
134:
私はこの時、先生から勉強させられた。
先生は、私達、親が我が子の事で凄く不安になっているのを、言葉一つで安心させてくれる。もちろん、治療など色々としてくれ、私達の助けとなってくれ、最善の手をつくし蒼の助けになってくれる。でも、言葉一つで安心させるなんて、凄いと思った。なのに、私ときたら、蒼に泣き顔や不安そうな顔ばかりみせている。蒼に安心させてあげれてない。どこまで情けない親なんだと、先生に気付かさせてもらった。
【蒼が助かると心から信じ、蒼を守ると蒼に約束したのに、こんなんでどうする!!!私が変わらないと、蒼の容態も変わらない!!!ごめんね、蒼――本当に、ママ情けなさすぎやね!!!ママ、変わるから!!!蒼を助けて、蒼を不安なんかにさせないから!!!】私は、この日を堺に強く心に誓い、蒼をなにがなんでも不安にさせないと決めた。2006-04-20 17:09:00 -
135:
私は除菌をし蒼のもとへといった。慶太は、今日から仕事へ行った。『蒼に何かあったら、スグに連絡して!!!』それだけ言っていた。
部屋にはいると、蒼がちょうど起きた。『蒼☆起こしちゃった〜??☆ごめんね〜!!!☆おはよっ☆』と言いながら、蒼に近寄り手を握った。『マーマ――・・・』蒼が手術を終わってから初めて弱々しく喋ったのだ。『どうしたん、蒼?!!!何?!!ママはここやで?!!』私は必死に蒼に喋りかけた。『マーマ――・・・マーマ――!!!』蒼は私を呼ぶなり、笑顔で左手もさしのべてきたのだ。『蒼!!!どっか痛いん?!!どうした?!!☆』私も必死に喋りかけ、左手も握ってあげる。『抱っこー――・・・☆』蒼は抱っこをしてほしくて、手をさしのべていたのだ。
私は、蒼を抱っこしてあげたくてたまらなかった。前なら『仕方ないな〜☆甘えんぼの蒼はいつまでも、お子ちゃまやな〜☆』などと言い、抱っこをしてあげていた。でも、今はしてあげれない。2006-04-20 17:18:00 -
136:
手術が終わって間もないし、それに蒼の命を繋げているたくさんの管があるから――・・・
どうしても抱っこしてあげたいのに、蒼が私に求めていてくれてるのに、私はこたえてやれない。溢れでそうな涙をグッと堪え『蒼☆ママもね、蒼を抱っこしてあげたくてたまらないんだよ??☆でもね、今おとなしくしていないと、蒼前みたいに遊べなくなっちゃうんだよ??☆だから、もう少し抱っこは我慢してね??☆』私は蒼にそう返事を返した。
蒼はわかったのか次は『アンパンマン―・・・☆』と言ってきたのだ。私は、家から持ってきた蒼の大好きなアンパンマンのおもちゃや、お人形を蒼の手と横においてあげた。『アンパンマン☆』蒼は、アンパンマンのお人形を手にするなり、満面の笑顔になりアンパンマンのお人形を大事に握り締めていた。2006-04-20 17:21:00 -
138:
私は、蒼がアンパンマンのお人形に夢中になっているなか、看護婦さんにあるお願い事をした。
すると、先生からも許可がおりた。私は早速とりかかる。
私は、蒼にしてやれる事がないから、せめてこれぐらいはと思い、蒼の体に通されてる管とベッドに、アンパンマンやらキティちゃんやら、女の子らしいシールをいっぱい色々と貼ったり、絵を描いたりしてあげた。
蒼も喜んでいてくれた。嬉しかった。小さな事だけど、少しでも蒼の支えになれた事が本当に嬉しかった――・・・2006-04-20 19:55:00 -
140:
お昼になり、蒼の手術が終わってからの初めての病院食がでた。
でも、やっぱり体のせいか蒼は食べなかった。だからその分、管から栄養をおくっていた。
『そうだ☆蒼☆ママね、蒼の大好きなアンパンマンのお菓子買ってきたんだよ〜☆』私はそう言い、カバンの中からアンパンマンのお菓子を取り出した。2006-04-20 20:00:00 -
141:
蒼に見せると『アンパンマン〜☆』目を輝かせながら、蒼は手を伸ばしていた。
『待って☆蒼は、スグ全部食べてしまうから、ママが少しずつあげるな☆』そう言い、蒼にちょっとずつあげた。
いつもなら、バクバク食べるのに、蒼はお菓子もあまり食べなかった。『おいしかったね〜☆また明日食べよな〜☆』と私は言い、カバンにしまった。2006-04-20 20:03:00 -
142:
蒼は、喋れるようにまではなったが、ちょっと無理をしたせいなのかお昼過ぎぐらいからしんどそうにしていた。
『蒼☆少しネンネしよか☆ママがトントンしたる☆』そう言い、私は蒼にトントンしてあげ、蒼はお昼寝をした。
蒼が寝てから、私は外に出て慶太に蒼が喋った事を報告した。慶太も凄く喜んでいて、仕事を早く片付けて、来るといっていた。病室の前に戻り、寝ている蒼を見つめていた。すると『お辛いでしょう――・・・』先生が話しかけてきた。2006-04-20 20:12:00 -
143:
『いいえ☆私達は全然です☆全く辛くないと言えば嘘になりますが、蒼に比べたらどうって事ないです☆』そう返した。
『そうですね―・・・☆一番辛いのは、蒼ちゃんですもんね☆私にも、娘がいます――☆蒼ちゃんと同じ――嫌、蒼ちゃんより可愛いかな??☆ワラ 私の娘はもう小学生ですが、自分の娘もこうなってしまったら――って考えると、複雑です――・・・私達医者にも、限界があります――・・・でも、その限界があるからこそ最善の手をつくしたいのです!!!どんな患者さんでも同じです。蒼ちゃんは、こんな小さな時から、こんな辛く苦しい思いをしてまで、難病と闘っている――・・・私達も、そんな蒼ちゃんを助けたいんです!!!ですから、お母さん――何事にも負けず、蒼ちゃんが元気に退院する事を祈って、一緒に闘いましょう!!!こんなに素敵なご家族がいるんや――蒼ちゃんは絶対に回復します!!!☆一緒に蒼ちゃんを元気に退院させましょうね☆』先生は私を元気づけてくれた。本当に心の底から嬉しかった。先生もこんなに蒼の事をみてくれ、気にしてくれている。先生には本当に感謝した。
【蒼!!!ママ達も一緒に、蒼と2006-04-20 20:17:00 -
144:
削除削除されますた
あぼ~ん -
145:
夕方になり、蒼も起きて私は急いで蒼の傍にいった。
『蒼☆よく眠れた??☆』と声をかけた。蒼は、少し足をばたつかせていた。ちょっと、寝起きが悪いみたいだ。『蒼!!!☆だ〜め、そんなんしちゃあ!!!痛い痛いやで??』そうゆうと『ん゙〜!!!!抱っこ〜!!!』と、またグズりながら言い出したのだ。
きっと、蒼は不安なんだろう、寂しいのだろうと思い、私は安心させようと蒼の手を握った。2006-04-20 20:39:00 -
146:
『蒼―☆大丈夫☆ママおるやろ??蒼をおいてどこにもいけへんよ??☆だって、蒼はママの可愛い可愛い娘やもん☆だから、ママはずっと蒼と一緒やし、離れへんよ☆』と言った。すると蒼は、笑いだした。
私はなんとなく、言葉はわからなくても想いはちゃんと通じてるんかな??と思った。
『蒼〜――☆』いきなり、慶太がきた。会社が終わって急いできたのだろう。少し息をきらしていた。2006-04-20 20:42:00 -
147:
『蒼〜☆喋れるようなったんか〜☆パパにも、蒼の声聞かせて☆』と慶太は言った。すると『パーパ☆パーパ☆』と、本当に喋ったのだ。
『お〜☆蒼〜☆相変わらず可愛い声やな〜☆せやで〜☆パパやで〜☆蒼の為にな〜、パパ、アンパンマンのおもちゃ買ってきてんで〜☆――――じゃ〜ん☆』と言って、慶太はペンで描くと磁石??みたいなやつで描かれて、つまみを横にスライドしたら描いたやつが消せる、アンパンマンのお絵かきボードを買ってきたのだ。
『蒼〜☆良かったな〜☆』と私がゆうと『アンパンマン☆アンパンマン☆』と言って、胸を弾ませそれに夢中になっていた。2006-04-20 20:56:00 -
148:
一生懸命何かを描いていた。描き終わり、私達に見せてきた。他の人が見たら何を描いたのかわからないが、私達にはわかった。
『わかった〜☆アンパンマンだ〜☆』私がそうゆうと『アンパンマン〜☆』と、蒼は嬉しそうにしていた。蒼は、そのアンパンマンのボードがすっかり気に入ったみたいで、アンパンマンのお人形を足にのせてそのボードも離さず遊んでいた。
蒼といる時間は過ぎるのが早く、看護婦さんが入ってき『そろそろ――・・・』と言われた。『蒼〜☆もうおネンネの時間やわ〜☆明日またいっぱい遊ぼうな☆』と言い、寝かせようとすると『やーーーーーーーーー!!!』と、ダダをこねてきた。『じゃあ、蒼は明日遊べなくてもいいん??ネンネせんかったら、明日遊ばれへんで??それでもいいん??』と私がゆうと『ネンネ☆』」と言い、寝転びだしたのだ。『蒼はホンマおりこうさんやなぁ〜☆良い子〜☆』と言いながら、いつもの様にトントンしてあげ、蒼は眠りについた。2006-04-20 21:06:00 -
149:
蒼が寝て、私達も家に帰る事にし、看護婦さんに『お願いします』と言い、病院を出て家に帰った。
家に帰り着き、私はご飯を作り慶太と食べた。会話は蒼の事ばかり。『早く蒼が退院して、また一緒にご飯食べたいな☆』などと言いながら、ご飯を食べ終えた。後片付けをすまし私と慶太は、織りきれてない《千羽鶴》を織り始めた。【早く蒼が退院できますように】とか【蒼が早く良くなりますとうに】など想いを込めて、一羽ずつ織っていった。
時間も遅くなり、慶太は明日も仕事だし私も蒼のとこに行く為、お風呂に入り私達は寝る事にした。2006-04-20 21:16:00 -
150:
次の日の朝、私は慶太を見送り、支度をして蒼のとこに行く。
今日も朝から先生がいた。蒼は起きていて、先生にみてもらっていた。先生の診察が終わり、私も中に入る。『おはよ〜、蒼☆朝からご機嫌さんやな〜☆』蒼は、朝からご機嫌さんだったのだ。
理由は、昨日慶太が買ってきてくれたアンパンマンのお絵描きボードのせい。看護婦さんの話しによると、蒼は肌身離さず早起きしてすでに遊んでいたらしい。2006-04-20 21:19:00 -
151:
『蒼〜!!!☆ちゃんと寝やなあかんやろ〜!!!もう〜――・・・☆』私が言ってる間も、蒼はニコニコしながらお絵描きをしていた。
蒼は、何かに夢中になると人の話しを聞かない癖がある。これはきっと、慶太に似たのだろう。
そんな蒼を見ながら、私もウキウキで蒼が描き終わるのを待っていた。『あい―☆』蒼はそう言い、私に見せてきた。『ん〜??☆何描いたん〜??☆』と言い、私は蒼の描いたのを見る。『蒼―――これ――・・・』2006-04-20 21:54:00 -
153:
なんとなくしかわからないが、太陽と雲を描いていたのだ。
『しょら、しゅき〜☆しょら〜☆』と蒼が言う。私は、もう言葉にあらわす事ができない程、嬉しくて嬉しくて仕方がなくて、感動で涙がでた。
『蒼〜―☆上手〜☆めちゃくちゃ上手やで〜☆』と私は、蒼を褒めた。蒼は、大喜びし、空を消してまた何かを描きだした。2006-04-21 00:11:00 -
154:
蒼は何回も描いては消し、描いては消しの繰り返しをして、その度に私に見せてくれていた。
蒼は凄く嬉しそうに描いていた。蒼のこんなきイキイキとした表情を見るのは、手術をする前以来だ。そんな蒼を見ていて、私も凄く楽しかったし嬉しかった。
そうやって蒼と過ごしていると、お昼になった。2006-04-21 00:16:00 -
156:
今日も、蒼の体の事もあってお昼はお粥だった。
私は、蒼が食べる気がおこるように、一口食べて『蒼☆めっちゃおいしいで☆』とゆうと、蒼は笑顔で『あ〜ん☆』と言ったのだ。私は、スグに蒼の口にお粥をはこび、食べさせてあげた。
最初は、笑顔で少しずつモグモグと食べていたが、5分もしないうちに食べなくなり、また吐いたのだ。2006-04-21 17:33:00 -
157:
私は、蒼の背中をさすってあげた。
吐き終わった蒼は、凄くしんどそうな様子だった。本当は、しんどいはずなのに、それなのに蒼はスグに笑顔になり『マーマ―☆』と言って、私にアンパンマンのおもちゃを渡してきたのだ。
遊んでほしさに――・・・2006-04-21 17:35:00 -
158:
蒼は、絶対にしんどそうな顔や、しんどくて苦しくてだす涙など、一切みせないのだ。
たまにグズったりするけど、スグに泣き止むしグズってもあまり涙をみせる事もない。本当は、痛くて誰よりも辛くて苦しいはずなのに、蒼はいつも笑顔だ。まだ子供なんだし、まだ1歳なんだから、いっぱい泣いたりいっぱいグズったりいっぱい甘えたらいいのに、蒼はしない。蒼は、蒼なりに気を遣っているのだろうか――・・・心配かけない為に、一切表情にも態度にもださないのだろうか――・・・
もしそうだとしたら、私は胸が痛くて苦しくて、情けなかった。2006-04-21 17:37:00 -
159:
蒼にそうさせてるのは、私――・・・私があまりにも頼りなさすぎて、泣き虫で、弱すぎるから――・・・
私は、ひたすら自分を責め続けた。母親なら、愛しい我が子の為に何をしてあげなあかんのか――・・・母親なら、愛しい我が子にどうしてあげなあかんのか――・・・
改めて、考えさせられた。2006-04-21 17:40:00 -
160:
それから私と蒼は、アンパンマンのお人形やお絵描きボードなどで遊び、蒼はお昼寝をした。
私は部屋から出て、部屋の外のイスに座りお茶を飲んでいた。
そして、《千羽鶴》を織っていた。すると、看護婦さんが来て『蒼ちゃんの為にですか??☆』と聞かれ『はい☆』とゆうと『私にも織らせて下さい☆』と言われ『ありがとうございます☆蒼も、喜びます☆』私はそう言いながら、看護婦さんに折り紙を渡した。2006-04-21 17:43:00 -
161:
私と看護婦さん2人で織っていると、また看護婦さんが来て『私にも織らせて下さい☆』と言って、加わってくれた。
次第に看護婦さんはいっぱい集まってきてくれ、看護婦さん数名と、私で《千羽鶴》を織っていた。仕事があるのにもかかわらず、蒼の為にいっぱいの看護婦さんが集まってくれ、たくさんの鶴を織ってくれた。
私はその看護婦さん達の気持ちが凄く嬉しく、ありがたいと思い、心強かった。2006-04-21 17:46:00 -
162:
これだけ蒼の事を想って応援してくれている人達がたくさんいるのだから、蒼は必ず助かる――・・・必ず元気になる――・・・
そう強く思った。2006-04-21 17:48:00 -
163:
2、3時間程看護婦さん達は一緒に鶴を織ってくれ、仕事に戻っていった。
私は、蒼が起きるまでひたすら織り続けた。夕方になる頃、先生が蒼をみにきてくれた。
『ん??鶴ですか??』先生が聞く。『はい☆蒼の為に織ってるんです☆色んな方に織ってもらったんで、効果は絶対あります☆私はそう信じています☆』と私がゆうと『そうですか〜☆じゃあ、私にも織らせて下さい☆いいですか??☆』と先生に聞かれ『ありがとうございます☆』と言い、先生に折り紙を渡した。2006-04-21 17:50:00 -
164:
先生は、蒼が起きるまで織ってくれるとの事で、蒼が起きるまでいっぱいの鶴を織ってくれた。
『先生!!蒼ちゃん目を覚まされました☆』と看護婦さんが言いにきた。『先生、ホンマにありがとうございました☆』と私は先生にお礼を言い、先生は蒼をみにいった。2006-04-21 17:53:00 -
165:
私は、先生に蒼をみてもらっている間に、片付けをしていた。
先生が出てきて『蒼ちゃんの傍にいってあげて下さい☆』と先生が声をかけてきてくれ、私はおじぎをし蒼のもとへといった。2006-04-21 17:55:00 -
166:
蒼は寝起きのせいか、少し元気がなかった。
『蒼、しんどいん??大丈夫??』と声をかける。でも、蒼は何も言わないまま少し笑っていた。蒼は起き上がる事なく、しばらく寝たままだった。
凄く心配でたまらなくて、少し恐かった。10分ぐらいすると、蒼はだんだんと元気がでてきて、起き上がった。2006-04-21 17:56:00 -
167:
『蒼??無理しなくていいんやで??しんどかったら、ネンネしときや??』と私がゆうと『アンパンマン☆』と、いつもの笑顔の蒼になり、私の手をひっぱり握ってきた。
『蒼はホンマにアンパンマンが好きやな〜☆どれで遊ぶの??☆』とゆうと『これ〜☆』と蒼がさしたものは、やっぱりお絵描きボードだった。
『じゃあ、またお絵描きしよう☆蒼が描いたやつ、またママに見せて☆』とゆうと、蒼は笑顔で『あい☆』と言った。2006-04-21 18:00:00 -
168:
蒼が何を描こうか考えてると『蒼〜☆今日も元気やな〜☆』と、慶太が来た。『パパ〜☆』蒼は嬉しそうに、慶太をむかえた。
『蒼〜☆パパ寂しかったわ〜☆』と慶太は言い、蒼の手を握った。『あっ!!!☆』と蒼は言い、いきなり何かを描きだした。私と慶太は笑って見つめ合い、蒼が描き終えるのを、待っていた。
しばらくして『あい☆』と、蒼は描き終えた絵を私達に見せてきた。『どれどれ〜―☆』私と慶太は蒼の描いた絵を見る。『――蒼―――・・・』私の声は震えてしまった。2006-04-21 18:04:00 -
169:
蒼は、私と慶太を描いてくれたのだ。丸の中に点々と線しか描かれてなかったけど、私と慶太は自分達だと、思い込んだ。
『蒼――☆これ、ママとパパ??☆』私は声を震わせながら聞いた。『うんっ☆ママ、パパ☆』決して元気な声とは言えないが、ちゃんとハッキリと蒼はそう言った。
『――蒼〜―・・☆――ありがとうね―☆』私はそう言い、蒼の手を握り締めた。2006-04-21 18:07:00 -
170:
そして、記念にその絵と一緒に、看護婦さんに写真を撮ってもらった。『ママとパパの宝物やわ――☆大事にするな、蒼―☆』と言うと、蒼は満面の笑みをしていた。
私は、色んな蒼を撮りたくて、ちょこちょこ蒼を撮っていたのだ。実は、蒼が初めて空の絵を描いた時も、ちゃんと撮っておいていたのだ。
デジカメは、蒼でいっぱいだった。2006-04-21 18:10:00 -
171:
笑ってる蒼―すねてる蒼―寝ている蒼―遊んでいる時の蒼―色んな蒼がたくさん。
慶太が『いっぱいになってきたから、明日現像にだしてくるわ☆――蒼、楽しみにしとけよ〜☆』と言って、デジカメをカバンの中になおした。
そうやって私達3人で楽しく過ごしていると、時間になってしまった。私はいつもの様に、蒼を寝かせ『また明日ね☆』と言い、病室を出た。看護婦さんと先生がいたので、頭をさげ病院を後にした。2006-04-21 18:12:00 -
172:
家に帰ってきて、ご飯の支度をして、2人でご飯を食べ、私達はまた鶴を織りだした。
私達は、蒼の事を喋りながら楽しく会話をし、鶴を織っていった。
深夜まで織り続け、お風呂に入り私達は寝た。2006-04-21 18:16:00 -
173:
蒼の容態は、悪くなる事もなければ良くなる事もなく、蒼の容態は変わらないまま闘病生活をおくって、1ヵ月が過ぎた。
1ヵ月を過ぎて、蒼の容態はほんの少しだけども、良くなっていってた。私は、蒼の為にもっと頑張らなくちゃと思い、寝る間もおしんで蒼の傍にいたり、鶴を織っていたりしていた。2006-04-21 18:19:00 -
174:
最近、テレビでアンパンマンがするようになって、蒼はアンパンマンに毎日夢中だった。
私は、蒼と一緒に見ながら、アンパンマンの歌を歌ったり、アンパンマンを見ながらはしゃいだりしていた。現像された私達3人の写真も、蒼のベッドの上に飾っていた――・・・
私達は、この様子だと蒼は早く退院できるんじゃないかと、期待していた。先生も『少しずつですが、蒼ちゃんの容態は良くなってきてます☆退院を目指して、頑張りましょう☆』と言っていた。2006-04-21 18:22:00 -
175:
私達は嬉しくて嬉しくて、たまらなかった。蒼が退院する事を待ち望みながら、蒼が退院したら何をしてあげようなど、気のはやい事を考えていた。
想像するだけで、胸がワクワクしていた。蒼と一緒に家でご飯を食べられる―蒼と一緒にお出かけできる―蒼と一緒にお風呂に入れる―蒼と一緒に寝れる―そんな事ばかり考えていた。
早く蒼が、我が家に帰ってこれますようにと――・・・2006-04-21 18:24:00 -
176:
蒼は日に日に良くなっていってるような感じがして、嬉しかった。
毎日顔を見ているが、毎日見ていても顔色や、容態などが良くなっていってると、なんとなくわかるような感じがしていた。
蒼と一緒にアンパンマンを見たり、お絵描きして遊んだり、毎日そうやって過ごしていた。2006-04-21 18:26:00 -
177:
でも、完璧に容態は良くはなかった――・・・
やっぱり病気のせいや、薬や治療のせいであまり食事はとれていなかった。ご飯を食べても、よく吐いていた。それでも、蒼は日に日に元気になっていってた。心配だけど、蒼の元気になっていく様子をみていたら、その不安も少しはやわらいでいた。
そして、とうとう蒼の2歳になる誕生日の1ヵ月前になった――・・・2006-04-21 18:28:00 -
178:
今年は家でお祝いをしてあげる事はできないが、先生が病室でお祝いをしてもいいと許可をだしてくれた為、私達は蒼の誕生日計画をし、楽しみだった。
蒼喜んでくれるかな〜??☆ビックリするかな〜??☆とか、考えていた。
そして、そんなある日の事だった。2006-04-21 18:29:00 -
179:
朝、いつも通り蒼のとこへ行くと、先生が優しい笑顔で私を待っていてくれた。
『おはようございます―☆あの、どうかされたんですか――??』と聞くと『今日はだいぶ容態がいいので、今日だけになるかもしれませんが、蒼ちゃんを抱っこしてあげる事ができますよ☆』
先生のこの言葉があまりにも嬉しすぎて、放心状態になってしまった。2006-04-21 18:32:00 -
180:
『大丈夫ですか??』と先生に聞かれ『あ――ありがとうございます!!!』とゆうと『早く蒼ちゃんのとこへ行ってあげてください☆もう起きて待ってますよ☆』と言われ、蒼のもとへと急いだ。
『あっ!!それと、もし容態が悪くなったりしたら――・・・』と、先生に言われ『はい、わかってます――・・・』と私はこたえて、おじぎをし蒼のもとへいった。2006-04-21 18:34:00 -
181:
『蒼〜☆おはよう☆』とゆうと『あ〜よ☆』と笑顔で言ってきた。『蒼〜☆今日抱っこできるんやて〜☆』と私がゆうと『抱っこ〜!!抱っこ〜!!』と、すぐさま蒼が言ってきたのだ。
どんなにこの日を待ち望んだか――・・・蒼を抱っこしたくてもできなかった日々――・・・苦しそうにしている蒼を見て、抱っこしたくてもできなかった日々――・・・やっと蒼を抱っこしてあげられる――・・・
私は、点滴や管などに気をくばりながら、蒼を優しく抱き上げた――・・・2006-04-21 18:37:00 -
182:
何ヶ月ぶりだろう、蒼を抱くのは――・・・
蒼の顔が私の横にあって、蒼のほっぺが私のほっぺにくっついていて、蒼の温もりをこんなにも感じれる――・・・蒼を、こんなにも近くで感じられる――・・・
約2ヶ月ぶりに抱いた我が子は、やっぱり可愛らしく、愛しい我が子だった――・・・2006-04-21 18:40:00 -
183:
ただ、痩せて軽くなっていて、以前よりもひとまわり小さく感じた――・・・
それでも、蒼を抱く事ができて、幸せだった――他の何もいらない。ただこうやってずっと、蒼を抱きしめて蒼を感じていたかった――・・・
蒼さえいてくれれば、蒼をずっと感じてさえいられたら、どんなものでもいらない――蒼さえいてくれれば、生きていける。本当に心からそう思った――・・・2006-04-21 18:45:00 -
186:
『マーマ??』『な〜に??☆どうした、蒼??☆』『マーマ☆』『だからどうしたん??☆』『マーマ、マーマ☆』
蒼は、私を何回も呼ぶ。蒼も、久々に抱っこしてもらって、安心して嬉しいのかな??私は、なんとなくそう思った。
しばらく蒼を抱っこし続け、蒼の手を握りながら久々の親子の触れ合いを、満喫していた。2006-04-24 19:10:00 -
187:
アンパンマンの始まる時間になり、私はテレビをつけ蒼を膝にのせ、一緒に見た。
『♪しょう〜だ♪わしゅれない〜で♪み〜んにゃのために――・・・♪』蒼は、歌が凄く上手になった。
『蒼〜☆お歌、うまくなったね〜☆』『うん〜☆アンパンマ〜ン☆』蒼は、アンパンマンを見てる時は、凄くご機嫌でまわりがみえなくなる。2006-04-24 19:13:00 -
188:
『ワンワン〜☆』『あっ!!!バイキン!!バイキン!!』アンパンマンの中で少しだけだが名前を覚え、名前を言いながら見るのだ。
真剣にアンパンマンを見てる蒼を、私はまぢまぢと見つめる。
どんな蒼でも、本当に可愛い――・・・髪の毛がなくても、変な顔をする顔も、全て可愛い――・・・2006-04-24 19:16:00 -
189:
蒼は、病気と闘いながらも成長していく――・・・
小さい声で決まった所だけだが、少しだけ歌を歌えるようになってきてる。まだちゃんと歌えるわけではないけど、少しずつハッキリと歌えてきてる。蒼が成長している証拠だ。
歌だけぢゃない。言葉も少しずつ覚え、喋る。感情も少しずつわかりだしてきている。でも、“ココ”で蒼の成長をみとどけたけたくはなかった――・・・2006-04-24 19:29:00 -
190:
そんな中、やっぱり私の中でひっかかるのは、蒼が苦しい表情やしんどいとゆう態度をみせない事――・・・
我慢しなきゃいけない事かもしれないけど、せめて私達の前でだけは我慢をしてほしくない――・・・
痛みや苦しみを変わってやれる事はできないけども、蒼を支える事ぐらいはできる。2006-04-24 19:39:00 -
191:
頼りなくて泣き虫な親だけども、愛しい我が子を支える事ぐらいはできる。だって、私達には、蒼にしてあげれる事はそれぐらいしかないから――・・・
『ママー☆』私がそう考えてると、蒼が私を呼ぶ。『ん??どうしたん、蒼??☆』『ネンネ☆ここれネンネ☆』
蒼は、久しぶりに抱っこしてもらって嬉しいのか、まだアンパンマンも終わってないし、お昼にもなってないのにお昼寝をすると言いだしたのだ。2006-04-24 19:42:00 -
192:
お昼寝をするのは全然かまわないのだが、私の腕の中でお昼寝をするとゆうのだ――・・・
『――蒼、眠いの〜??☆昨日あんまり眠れなかったん??☆』私は蒼に聞く。『う〜ん――!!ネンネ〜!!―――トントン☆トントン〜!!』蒼は、いつも以上に甘えてきた。
普段、少しは甘えてくるがこんなに甘えてくる事はなかった。2006-04-24 19:46:00 -
193:
『蒼は甘えたさんやね〜☆特に今日は!!☆』『ん〜――・・・トントン!!』『はいはい☆』私は、蒼に言われるがままに、抱っこをしながらトントンしてあげた。
すると、蒼は5分もしないうちに私の腕の中で眠ってしまったのだ。2006-04-24 19:48:00 -
194:
【昨日、ホンマに眠られへんかったんかな〜??それとも、久しぶりに抱っこしたから、安心したのかな〜――・・・このまま、蒼をずっと抱きしめていたい――離したくない――ずっと蒼の傍にいて、蒼をこのまま感じていたい――・・・】そう思っていた。
思いたくなかったが、なぜか、蒼がどこか遠くへいってしまいそうな気がして、離したくなかった――・・・
このまま、ずっと私の腕の中にいてほしい――そう思った――・・・2006-04-24 19:51:00 -
195:
蒼が私の腕の中で寝るのは、もうどれぐらいぶりだろう――・・・凄く懐かしくて、凄く嬉しくて、凄く幸せだった。
小さな顔、小さな手、小さな体――・・・
こんなにも、蒼は小さかっただろうか――・・・そう思った。
もうすぐで2歳になるとゆうのに、蒼の体は2歳じゃなくて、まだ1歳になって間もない子供のような体をしていた。2006-04-24 19:57:00 -
196:
きつく抱きしめたら、骨が折れてしまうんじゃないだろうか――・・・
きつく抱きしめたら、死んでしまうんじゃないだろうか――・・・
大袈裟かもしれないが、そんな気にさせるぐらい、蒼の体は痩せきって小さくなっていた。2006-04-24 19:59:00 -
197:
蒼を久々に抱いて、改めて蒼の病気の恐さを、実感させられた。
蒼はこんな体になりながらも、病気と闘い苦しい治療にも耐えている。
まだ、こんなにも小さい子供なのに――親なのに、どうして変わってやれないのか――毎日毎日、思う。2006-04-24 20:02:00 -
198:
変わってやれたら、蒼はどんなに楽だろう――・・・
変わってやれたら、蒼はどんなに嬉しいだろう――・・・
そんな事ばかり考えていたら、息ができない程胸がしめつけられ、苦しかった。でも、涙は流さなかった。こんな事で涙は流せない。2006-04-24 20:05:00 -
199:
蒼は、私達にはわからない痛みや苦しみをあじわい、耐えて涙を流さない。
時には泣いたりもするが、スグに泣きやんでは笑顔へと早変わりする。そんな蒼の事を考えたら、私は泣く事もできないし、、泣ける立場じゃない。
蒼が退院するまでは、涙は流さない。絶対に。その時まで、大切にとっておこう――私はそう決めた。2006-04-24 20:07:00 -
200:
しばらくして、先生がきた。
『ん??蒼ちゃん寝ちゃったんですか??しかも、こんな時間に??』『はい☆きっと、不安だったんだと思います――・・・』『――そうでしょうね――・・・こんな小さな子からにしたら、私達にはわかない不安を抱いているでしょうね――・・・』『はい――だから、蒼の体が大丈夫な限り、今日1日抱いていてあげたいんです――・・・私にはそれぐらいの事しかしてやれないですから――・・・』『――そうですね――今日1日、蒼ちゃんをいっぱい安心させてあげて下さい―☆私も蒼ちゃんの様子をみに、頻繁に顔をだしにきますので☆』『ありがとうございます――・・・』『いいえ―☆私も、こんな事ぐらいしかしてあげられませんから―☆』2006-04-24 20:11:00