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?自虐体質?
-
1:
名無しさん
これはリスカなどの自虐体質についての文です。
2006-01-28 21:17:00 -
301:
玲
その日からの仕事で、何人ものお客さんに手首の絆創膏のことを突っ込まれた。
2006-01-31 04:29:00 -
302:
玲
『それ、リストカットなの?』
客の前では明るく振る舞っていた私は、聞かれる度に答えた。
『これねぇ、ネコにやられたの。爪が伸びてて深く切られたから絆創膏張ってるだけだよ。そんなことしそうな子に見える??』2006-01-31 04:33:00 -
303:
玲
『見えないよなぁ。だからこそびっくりしてんやん。』と納得してくれる人もいれば、『いや、そういうことしなさそーな子が案外してるんやって。』と裏を返してくれる人もいた。
2006-01-31 04:59:00 -
304:
玲
『見えないよなぁ。だからこそびっくりしてんやん。』と納得してくれる人もいれば、『いや、そういうことしなさそーな子が案外してるんやって。』と裏を返してくる人もいた。
2006-01-31 04:59:00 -
305:
玲
彼氏にはばれなかった。寒くなってきたので、長袖を着ていたから。3枚の絆創膏は長袖で隠されていた。
2006-01-31 05:01:00 -
307:
玲
あの言い合いの次の日、私は店を休んで彼に謝りに行ったのだ。ごめんなさいと素直に。最初は彼も怒っていたが、最後には許してくれた。
2006-01-31 05:03:00 -
308:
玲
それからも通い続けたが、彼のお客さんは見なくなった。いつも私だけ。
2006-01-31 05:03:00 -
309:
玲
『客は全部切ったよ。誰かがぴーぴーうるさいから。』嫌味ったらしく言う彼にすいません、と謝った。
2006-01-31 05:05:00 -
310:
玲
でも、果たしてそれが本当に私のせいなのかは理解に苦しむ。
2006-01-31 05:06:00 -
311:
玲
リスカの傷は突然ばれた。
2006-01-31 05:06:00 -
312:
玲
『お前手首見せてみ。』
ドキっとして、何よいきなり。何もないよー。と笑って流すと、素早く左手を掴(つか)まれた。2006-01-31 05:08:00 -
313:
玲
『ここに付いてる絆創膏外せ。』
3枚の絆創膏を指して彼が言う。2006-01-31 05:08:00 -
314:
玲
『何もないって。ちょっとひっかけて傷しただけやって。』
私は絆創膏を外すことを拒否した。2006-01-31 05:09:00 -
315:
玲
『お前が我がで外さんのならオレが外す。』と、彼の指が絆創膏に近づく。
2006-01-31 05:10:00 -
316:
玲
わかった!わかった!と私は彼の手を振りほどき、右手を絆創膏に掛けたまま止まっていた。
2006-01-31 05:11:00 -
317:
玲
『何や?何もないなら外せるやろ?』
彼が隣で追い打ちをかける。2006-01-31 05:12:00 -
318:
玲
私は覚悟を決めて絆創膏を一気に剥がした。薄くはなったものの、まだ完全には消えていない無数の傷跡を見て彼は言った。
2006-01-31 05:13:00 -
319:
玲
『リスカしたな?』
往生際が悪い私は言い訳をしようとした。
『いや、あの、これはさぁ、ほら、あれ!あのー…』2006-01-31 05:17:00 -
320:
玲
いきなり彼が私の言葉を遮(さえぎ)り、大きな声を出した。
『おい!!もう1回だけ聞く。嘘ついたらどうなるかぐらいわかるよな?リスカしたな?』2006-01-31 05:18:00 -
321:
玲
私は隣に座っていた彼から、自分の膝辺りに目線を移し固まっていた。
2006-01-31 05:20:00 -
322:
玲
『聞いてるか?何の無言やねん。正直ゆえゆーてんのが考えるほど難しいことか?』
彼は私が答えないことにイライラしている。2006-01-31 05:22:00 -
323:
玲
『…はい…しました…』
彼のイライラが痛い程伝わってきて、正直に答えた。2006-01-31 05:32:00 -
324:
名無しさん
しおり?
2006-01-31 05:44:00 -
325:
玲
しおり、ありがとう?
2006-01-31 06:47:00 -
326:
玲
『次したらお前切るから。してもいーけど、オレとは連絡取れんくなる。どっちがいーかよお考えてからしろよ。』
彼は特に怒りもせずにそれだけ言った。2006-01-31 06:49:00 -
327:
玲
私はそれからも彼に隠れてたまに切っている。
2006-01-31 06:50:00 -
328:
玲
手首を切るということが何を意味するのかもわかっている。
2006-01-31 06:51:00 -
329:
玲
己(おのれ)の弱さ。
2006-01-31 06:52:00 -
330:
玲
ただ現実から逃げているだけだともわかっている。
2006-01-31 06:52:00 -
331:
玲
所謂(いわゆる)現実逃避。
2006-01-31 06:53:00 -
332:
玲
親にもらった体を自分自身の手で傷付けるなんて良くないことだともわかっている。
2006-01-31 06:55:00 -
333:
玲
そして、手首を切ったところで何の解決にもならないことも知っている。
2006-01-31 06:56:00 -
334:
玲
頭では全て理解している。
2006-01-31 06:56:00 -
335:
玲
それなのに、止められない。
2006-01-31 06:56:00 -
336:
玲
手首を切ったときの安心感は、まるで麻薬のようで私を狂わす。
2006-01-31 06:57:00 -
337:
玲
そして何より、手首を切っているときの自分は私であって私じゃない。
2006-01-31 06:58:00 -
338:
玲
自虐行為が再発して、改めて自分の弱さを確認した。
2006-01-31 06:59:00 -
339:
玲
手首を切る弱い自分に今すぐに消えてくれと言うのはできない。
2006-01-31 07:00:00 -
340:
名無しさん
http://01.xmbs.jp/loveoomm/
2006-01-31 08:20:00 -
343:
まい
?しおりィ?
2006-01-31 14:30:00 -
344:
玲
まいさん、ありがとう??また夜にでも更新します?
2006-01-31 17:09:00 -
345:
名無しさん
ァゲ?
2006-02-01 00:27:00 -
346:
名無しさん
なんかホストとのやりとり嘘くさー 自分ただの客やろ?
2006-02-01 05:06:00 -
347:
名無しさん
嵐はスルーで?
2006-02-01 05:12:00 -
350:
玲
なかなか時間なくて更新できません?ごめんなさい?ホストとのやりとりが嘘くさいと思うならそれでもいーです?でも、読んでくれてありがとう?
2006-02-01 06:14:00 -
352:
名無しさん
ァゲ?頑張って?
2006-02-01 16:44:00 -
353:
玲
今から更新します?読んでくれてる人たちありがとう??頑張ります?
2006-02-01 17:43:00 -
354:
玲
ある日精神的にしんどくなって誰とも会いたくなかった。彼にメールを打つ。
2006-02-01 17:44:00 -
355:
玲
『ごめん、限界にしんどくなって仕事も行きたくないからお店も行きたくない。』と。
2006-02-01 17:45:00 -
356:
玲
彼から送られてきたメールの返事は
『こんくていーから。』2006-02-01 17:46:00 -
357:
玲
『こんくていーから。』のあとに手のひらの絵文字が1つだけ付いていた。
2006-02-01 17:47:00 -
358:
玲
普段は手のひらだけ絵文字を付けて送ってくるような人ではない。
2006-02-01 17:48:00 -
359:
玲
私が見るからに、明らかに彼は怒っていた。
2006-02-01 17:48:00 -
360:
玲
怒っている理由を尋ねたが、怒ってないの一点張り。こうなると埒(らち)が明かない。
2006-02-01 17:50:00 -
361:
玲
私には彼が怒っている理由がわかる気がした。
2006-02-01 17:50:00 -
362:
玲
お客さんがいないから、私が店に行かなければ彼の売り上げは上がらない。私は店で必要最低限しか使わないのに。
2006-02-01 17:53:00 -
363:
玲
それなら私から直引いたほうが彼に入るお金は大きいはずなのに、役職に就いた彼の意地で、坊主だけは免(まぬが)れたいのか。
2006-02-01 17:57:00 -
364:
玲
彼は私のしんどさより、自分の身が最優先。それがわかって私は半(なか)ばヤケクソで『今から行くわ』とメールを打つ。
2006-02-01 18:00:00 -
365:
玲
『早く来ないと席なくなるで。』最後にはまた手のひらの絵文字が1つ。
2006-02-01 18:02:00 -
366:
玲
このメールのどこが怒ってないのよ。と思いながら『早く行くわ』と絵文字もいつも通り普通に付けて送った。
2006-02-01 18:04:00 -
367:
玲
『口だけやもんな。』これも同じく手のひらの絵文字のみのメール。私の中に火が着いた。今日こそ決着を着けに行こう。
2006-02-01 18:09:00 -
368:
玲
喧嘩する気満々で彼の店へ向かった。
2006-02-01 18:10:00 -
369:
玲
店の前に着き、彼に電話をする。
2006-02-01 18:16:00 -
370:
名無しさん
?
2006-02-01 18:41:00 -
372:
玲
『来るん遅いからもー席ないねんけど。』
とげとげしさが感じられる彼の言葉。2006-02-02 01:47:00 -
373:
玲
『何をそんなに怒ってるん?』
あまりにもあからさまな彼の態度にイライラしていた私は彼に詰め寄った。2006-02-02 01:49:00 -
374:
玲
『だから怒ってないって!しつこい!』
着いて二言目には怒鳴られる。2006-02-02 01:50:00 -
375:
玲
『その態度、怒ってなかったら一体何なん!?』
私も負けじと言い返す。2006-02-02 01:51:00 -
377:
名無しさん
????????????
2006-02-02 03:21:00 -
378:
玲
ハートがいっぱい?ありがとう?
2006-02-02 04:05:00 -
379:
玲
『どこが怒ってる態度やねん!何でも思い込みでもの言うなや。お前が怒ってる怒ってるってしつこいからこっちもイライラすんねやろが。』
彼が怒鳴りながら私に近づいて来る。2006-02-02 04:07:00 -
380:
玲
恐くて後退(あとずさ)りする私を、冷たい壁が行く手を阻(はば)む。それでも喧嘩上等な私は彼に言い返す。
『メール明らかにおかしいやん。手のひらだけの絵文字って。いつもそんなメール送ってこやんやん。』2006-02-02 04:13:00 -
381:
玲
『あぁ?手のひらだけの絵文字があかんのか?絵文字付いとらんとかならそんなんゆわれてもおかしないけど、ちゃんと付けとったやろ。』
何と低レベルな喧嘩だろう…2006-02-02 04:15:00 -
382:
玲
『でもいつもはそんなんじゃないもん。いつもと違うから怒ってるって感じたんやろ。怒ってる怒ってるって言われて腹立つなら、最初からそんなんしやんといて。』
私の言葉にまるで彼は子供のように謝った。2006-02-02 04:17:00 -
383:
玲
『はいはいー。ごめんなさいー。』
彼の謝り方に少々ムカっときたものの、これ以上追求しても無駄。私は話の核心を突いた。2006-02-02 04:19:00 -
384:
玲
『しかもな、今日は店行きたくないってゆーてな、そんな愛想ないメール返ってきてるわけやん。何でなん?しんどいってゆーてるやん?何でわかってくれやんの?こんな状態で違うホスト行くかもとか思ってるわけ?そんなんやから色なんかなぁって思うんやん。不安なるんやん。』
頭の中を整理しきれないまま、口から勝手に言葉が出た。2006-02-02 04:23:00 -
385:
玲
『だからオレ、こやんでいーってメールしたやろ!?ちゃんと読んでからものゆえって。お前頭おかしいんちゃう?色かどーかの話も、色やって思うならそれはそれでいーって言ってるやん!何回同じ話させんねん!いー加減学べ!同じことばっか言わせられてしんどいわ!』
彼の口調が巻き舌になった。本気で怒ってる証拠。2006-02-02 04:28:00 -
386:
玲
『確かにメール来たわな。愛想のないメールが。』
私もヒートアップしていたので、ついつい彼を挑発してしまった。2006-02-02 04:29:00 -
387:
玲
私の顔の横でバコン!と凄い音がした。彼の拳が飛んできていた。私の顔のスレスレの壁を殴ったのだ。
2006-02-02 04:33:00 -
389:
玲
体が固まった。恐い。自分で体に傷付けるのは平気だか、人にされると思うと恐かった。
2006-02-02 04:37:00 -
390:
玲
『お前またその話出すんか?あぁ?さっきオレが謝って終わった話なんじゃないの?納得してないんなら終わらすな!同じ話をさすなって今さっき言うたとこやんけ!お前話ならんわ。いつまでも一人でやっとけ。』
いつまた拳が飛んできてもいいように、警戒しながら彼の話を聞く。2006-02-02 04:41:00 -
391:
玲
彼は私が警戒しているのが分かったのか、
『心配せんでも女には手ぇ出さんわ。お前が男やったらとっくに殺してるけどなぁ!』
と軽く私の警戒態勢をほぐそうとする。2006-02-02 04:44:00 -
392:
玲
『殴りたかったら殴ったらいーし、殺したかったら殺したらいーやん。』
挑発してはいけないとわかっていても、またしてしまった。2006-02-02 04:46:00 -
393:
玲
『はぁ?おちょくってんの?お前みたいなカス殴っても意味ないし、オレはカスみたいな奴殺して入りなくないしなぁ。とりあえず帰れ。うっとーしい。』
彼はそう言い残すと店の中に戻って行った。2006-02-02 04:48:00 -
394:
玲
『おちょくってんのはそっちやろ!』
店の中に消えて行く彼の背中に言い返し、私は冷たいタイルの上に座り込んだ。2006-02-02 04:49:00 -
395:
玲
どうしよう。このまま帰ったら疑われる。
この時間ならどこのホストクラブも開いている。私は座り込んだまま、途方に暮れていた。2006-02-02 04:52:00 -
396:
玲
頬に涙が伝っていた。拭(ぬぐ)っても拭っても溢れでてくる涙と格闘していると、彼が戻ってきた。
2006-02-02 04:53:00 -
397:
玲
『そんなとこ座って何してるん?店の前やで?営業妨害やねんけど。はよ帰れ。邪魔。』
彼の言葉はおかしいぐらいに私の心に突き刺さる。2006-02-02 05:00:00 -
398:
玲
『だって帰ったら疑うやん。疑われたくないもん。』私は涙ながらに疑われたくないということを訴える。
2006-02-02 05:03:00 -
399:
玲
『そらなぁ!でもオレからしたら、だから何なん?って話やし。疑われたくないとか言いつつ、今日けーへんゆーてたん誰やねん。お前から毎日店行く言うてきたんやで?自分で言うたこと守られんねやったら疑われたくないとかごちゃごちゃ抽(ぬ)かすな。』
心の中で、お前こそ話理解しろよと思った。2006-02-02 05:06:00 -
400:
玲
『だから誰も違うホスト行くから店行かんなんてゆーてないやろ!しんどいから行きたくないゆーてんねん!』
店の前で叫んでしまった。たまに前を通る従業員やお客さんが何事かとこっちを見ながら通過して行く。2006-02-02 05:09:00