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幸せの色。

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  • 1:

    ◆ObanGQEW7M

    10月―ミナミ
    寒い、昨日までとは打って変わって寒い。
    アキは自転車で店まで向かっていた。
    アキの家から、アキがレギュラーで勤めているキャバまでは自転車で10分くらいだった。

    2005-11-02 04:59:00
  • 200:

    ◆ObanGQEW7M

    「器の大きさ…?」
    「彼氏サンがもう少し甲斐性のある人なら話は別やけど、このまま続けてもまた同じコトの繰り返しやで?」
    黙っていたマサキが付け加えて言う。
    「どっちかが変わらんと」

    2005-11-14 14:08:00
  • 201:

    ◆ObanGQEW7M

    アキはマサキに言った。
    「彼氏は変わろうとしてんねん。明らかに態度違うし…優しいし。」
    「アホやなぁ、そんなんすぐ元に戻るで。取り繕ってるだけやん。」

    2005-11-14 14:10:00
  • 202:

    ◆ObanGQEW7M

    確かに…。アキが思ったらヒカリサンはまた話し始めた。
    「アキチャンがそうやって、すぐ彼氏サンのとこに戻ったら、意味がないと思う。」

    2005-11-14 14:15:00
  • 203:

    ◆ObanGQEW7M

    「好き同士でも別れなアカン時はあんねんって事や」
    マサキがぽつりと言った。その時アキの携帯がブルった。
    ━着信 カズヤ━

    2005-11-14 14:18:00
  • 204:

    ◆ObanGQEW7M

    「あ…で、電話してくる」
    アキは慌てて携帯を握り締めグロウを出た。
    「は、はい」
    「アキ?何しとん?帰ってこんの?」

    2005-11-14 15:37:00
  • 205:

    ◆ObanGQEW7M

    「…カズヤ!ごめん、やぱ無理…」
    「はぁッッ!?」
    「カズヤは大切やけど、やぱ2人でいたらアカンねん。2人の為に……」

    2005-11-14 15:38:00
  • 206:

    ◆ObanGQEW7M

    「なんでなん?オレ仕事頑張るって言ったやん。あと2ヵ月もすれば、給料もまともに出るようになるって。そうすればアキもキャバ続ける必要ないし、学校中心でやってける。2人の為ならそれが良いやん。」
    「でも…アカンねん。」

    2005-11-14 15:41:00
  • 207:

    ◆ObanGQEW7M

    「ごめんな!」
    それだけ言ってアキは電話を切った。電源も切った。
    さよならカズヤ。

    2005-11-14 15:42:00
  • 208:

    ◆ObanGQEW7M

    グロウに戻ったアキは、また飲んだ。飲んで飲んで、気付いたらヒカリサンは帰っていた。マサキが部屋に帰れないなら漫喫行こうと誘ってきたので一緒に漫喫に行くことにした。

    2005-11-14 15:45:00
  • 209:

    ◆ObanGQEW7M

    外に出ると平日の朝7時は慌ただしかった。
    「この、朝の雰囲気って、夜の人間からしたら、なんか申し訳ないよね〜」
    とあっけらかんと言うアキに、マサキは真面目な顔で答えた。

    2005-11-14 15:46:00
  • 210:

    ◆ObanGQEW7M

    「アキ、好きや」
    「はっ?すき屋?行きたいの?」大真面目で答えた。
    「ばか。オレ、多分アキが好きやねん」

    2005-11-14 15:48:00
  • 211:

    ◆ObanGQEW7M

    アキは難しい顔をした。
    「多分、じゃ嫌や。でも会って数回で絶対も嘘くさい。」
    うん、うん、とマサキは小さく返事をする。

    2005-11-14 15:49:00
  • 212:

    ◆ObanGQEW7M

    「てゆうか、別れたからって、こんなすぐ誰かと付き合うのも…マサキはぶっちゃけ好きやけど、そんな好きじゃないかもしれん。付き合ってから、何か違うとか言いたくないし。」
    「オレは、そんな風に思わせん。何か違うなんて思わせんようにする!」

    2005-11-14 15:52:00
  • 213:

    ◆ObanGQEW7M

    マサキのそうゆう、強引っぽいトコ好き。だけどそんな簡単に言わんといてよ。
    アキは言わなかった。何も返事もせず、話を変えた。漫喫に入り2人でDVDを見て、カズヤが出勤したであろう時間を見計らって部屋に戻った。

    2005-11-14 15:54:00
  • 214:

    ◆ObanGQEW7M

    見慣れた部屋に入ると、何か嫌な予感。
    白い靴がある……まさか。
    すっかり昼下がりだと言うのにカズヤ爆睡。

    2005-11-15 12:23:00
  • 215:

    ◆ObanGQEW7M

    カズヤはもともと寝坊すけ。アキが起こさないと起きれない。
    「ちょ〜カズヤ〜遅刻やで〜」
    呆れながらカズヤの体を揺すろうとする……ん!?

    2005-11-15 12:25:00
  • 216:

    ◆ObanGQEW7M

    寝相が悪いのは前からだけど、にしては寝方が変…。揺すっても返事なし。
    ある予感がアキの頭を過り、アキはぱっと周りを見渡した。
    ━━予感的中Σ( ̄□ ̄;

    2005-11-15 12:28:00
  • 217:

    ◆ObanGQEW7M

    アキの目には、無造作に置かれている薬のゴミが映った。
    それがあの薬だという事も、なぜかすぐ分かった。
    あの薬……カズヤが最近スカウト仲間からもらった、眠剤だった。

    2005-11-15 12:30:00
  • 218:

    ◆ObanGQEW7M

    カズヤはもともとハルシオンを常用していた。もうハルシオンくらいの眠剤じゃ寝れなくなっていた。アキと付き合う前の話。
    ちょっとヤンチャなカズヤのスカウト仲間は、普通じゃ手に入らないよな強さの眠剤を持っていて、それでヤンチャをしていたらしい。
    カズヤが寝付けない話を聞いてハルシオンより強い、その眠剤をくれたってワケ。

    2005-11-15 12:37:00
  • 219:

    ◆ObanGQEW7M

    でもその薬、眠剤慣れしてないアキが半錠飲んだだけで、記憶とびましたよね〜。笑
    眠剤慣れしてるカズヤは一体何錠飲んだんですか〜?
    なんて悠長な事考えてる場合じゃないかも……

    2005-11-15 12:40:00
  • 220:

    ◆ObanGQEW7M

    なんだかよく分からないアキは、とりあえずカズヤをかなり揺すって、寝呆けているカズヤにお茶を飲ませた。
    「おはよー。何時ぃー?」

    2005-11-15 12:41:00
  • 221:

    ◆ObanGQEW7M

    カズヤは、ちょっと頭の悪い子みたいな話し方になっている。
    「自分、あきらか遅刻やで!」
    いつもなら慌てる遅刻という言葉にも動じない。

    2005-11-15 12:42:00
  • 222:

    ◆ObanGQEW7M

    「あ〜そぉ〜……」
    ってまた寝るんかい!カズヤがここにいたらアキが寝れないっしょ!早く出勤して!!
    そんな事を考えながらアキは、寝ようとするカズヤの体を支え、揺らし続ける。

    2005-11-15 12:44:00
  • 223:

    ◆ObanGQEW7M

    「起きて起きて起きて」
    「あ、あ、わ、か、た、か、ら。」
    揺らされながらカズヤは返事をした。
    なんとか立ち上がったが、壁にぶつかった。

    2005-11-15 12:46:00
  • 224:

    ◆ObanGQEW7M

    カズヤはびっくりするぐらいフラフラだった。
    こりゃあ〜砕いて少量をお酒に混ぜたら、なんぼでもヤンチャ出来るなぁ。
    「で、何錠飲んだん?」

    2005-11-15 12:48:00
  • 225:

    ◆ObanGQEW7M

    「!?」
    アキにバレてないと思ったのかカズヤは狼狽して、ゴミ箱みたの?とかワケの分からない返事をしてきた。
    「何錠?」
    アキがもう1度尋ねる。

    2005-11-15 12:50:00
  • 226:

    ◆ObanGQEW7M

    「全部。」
    バツが悪そうにカズヤは答える。
    はぁ〜!?いくら眠剤慣れしてるって言っても、強いですから最初は1錠にしてくださいねってスカウト仲間が言ってたって言ったやん!
    「意味わからんわ……」

    2005-11-15 12:52:00
  • 227:

    ◆ObanGQEW7M

    カズヤはフラフラしながらも頑張って着替えている。
    ハァァ〜……
    カズヤを責めるのはやめよう。こんな事させたのは誰でもないアキ自身なんやし。カズヤのメンタルが弱いのは分かってた事なんやで。

    2005-11-15 12:55:00
  • 228:

    ◆ObanGQEW7M

    アキがボーっとカズヤを眺めていると、カズヤはフラッと倒れそうになった。
    アキは慌ててカズヤを支えた。
    「あ〜ごめ〜ん。もぉ大丈夫〜。」

    2005-11-15 12:57:00
  • 229:

    ◆ObanGQEW7M

    「大丈夫じゃないやんッッ」
    アキはなんだかカズヤが愛しくなって、そのままキュゥッと抱き締めた。
    カズヤは何も言わないで、そのままアキにもたれている。

    2005-11-15 12:58:00
  • 230:

    ◆ObanGQEW7M

    わかんない。
    ヒカリサンやマサキが言うように、これがただの情だとしても、離れる事がほんまに2人の為なのかな……?

    2005-11-15 12:59:00
  • 231:

    ◆ObanGQEW7M

    カズヤが出勤してからも、アキは眠れなかった。
    ヒカリサンにはマサキとの事は言えない。マサキにはカズヤへの気持ち、上手く説明出来ない。カズヤにも…言いたくない。
    カズヤへの気持ち自体がよぉ分からんけど、ヒカリサンやマサキは別れた方が良いって言う…マサキへの気持ちもよぉ分からんけど、アキに後悔させへんて言ってくれる。

    2005-11-15 13:05:00
  • 232:

    名無しさん

    2005-11-15 16:43:00
  • 233:

    ???

    頑張れ?

    2005-11-15 20:02:00
  • 234:

    ◆ObanGQEW7M

    ???サマ ありがとぉこざいマス???

    2005-11-16 12:03:00
  • 235:

    ◆ObanGQEW7M

    夕方になり、アキがウトウトしていると…携帯がバイブる。
    あぁ、マナーのままやった。
    着信はヒカリサンだ。

    2005-11-16 12:05:00
  • 236:

    ◆ObanGQEW7M

    「…ざいまぁす。」
    寝呆けながら電話にでると
    「おぁよ〜」
    ヒカリサンも寝呆けている。

    2005-11-16 12:06:00
  • 237:

    ◆ObanGQEW7M

    他愛もない会話を少しした後、ヒカリサンはカズヤの事を聞いてきた。
    アキはカズヤが眠剤を飲んだから、昼に会ってしまった話をした。
    「それで、実際会ったら、やっぱり苦しいんです。胸が。」

    2005-11-16 12:08:00
  • 238:

    ◆ObanGQEW7M

    「そりゃあ、人間誰だって別れる時は辛いよ。特に別れを言う方は。」
    カズヤとのゴタゴタで、ヒカリサンは本当にアキの親身になってくれていた。アキにはそれが嬉しかった。

    2005-11-16 12:10:00
  • 239:

    ◆ObanGQEW7M

    「とりあえず、今日グロウ集合で。いける?」
    「あ、はい…。」
    カズヤの事がふと頭に浮かんだ。それに気付いたのか、ヒカリサンは言った。
    「だめだめ、アキチャン情にもろいから。彼氏サンに会ったら流されちゃうよ。」

    2005-11-16 12:12:00
  • 240:

    ◆ObanGQEW7M

    まただ。『流される』って言われた。カズヤもアキの事そんな風に言っていた。
    アキ自身の考えはないの?アキ自身はどうしたいの?
    分からない……。

    2005-11-16 12:14:00
  • 241:

    ◆ObanGQEW7M

    「いらっしゃいませ」
    ヒカリサンはまだ来ていなかった。
    相変わらず暇な店内にマサキとアキの2人だけ。
    「何飲む?」「あぁ、いつもの。…ってアキ常連っぽいし!」
    マサキは笑いながら焼酎ロックな?と言った。

    2005-11-16 12:22:00
  • 242:

    ぉまめ ◆X/l2UzVPhE

    ヒヒヒ発見(。´∀`。)ノしぉり☆

    2005-11-16 12:25:00
  • 243:

    ◆ObanGQEW7M

    「…で?彼氏とどぉなったん??」
    マサキはロックグラスをアキの前に置いて聞いてきた。
    「どぉもなってへんよ…ただ、ちょっと心配やねん。」
    心配?マサキは鸚鵡返しした。
    アキは、今日のお昼あった話をした。

    2005-11-16 12:26:00
  • 244:

    アキ ◆ObanGQEW7M

    ぉまめサマッッ?ぁりがとぉござぃマスッッ??そろそろマチコサマ登場かしらぁ?????

    2005-11-16 12:28:00
  • 245:

    ◆ObanGQEW7M

    「ふ〜ん…でアキは心配やから、彼氏とヨリ戻すってワケ?」
    「そぉじゃないよ……でも自分の気持ちが分からへん…。」
    アキは本当に考えるのが苦痛になっていた。カズヤの事だけじゃない。マサキの事も…。
    知らない間にマサキへの気持ちが大きくなっていた。

    2005-11-16 12:36:00
  • 246:

    ◆ObanGQEW7M

    その時ヒカリサンがヒョコッと入ってきた。
    「お疲れッス〜」
    「アキチャンもぉ来てたんやぁ。何飲もっかな〜」
    ヒカリサンはアキの隣に座って、『とりあえずいつもの』を頼んだ。

    2005-11-16 12:58:00
  • 247:

    ◆ObanGQEW7M

    お疲れの乾杯をして、議題はカズヤの眠剤事件について。
    「別に死のうとかじゃなく、ヤケになっただけやと思う…」アキはチビチビ焼酎を体に流し込む。
    「う〜ん…」
    「てゆうか死ぬ気はないやろ。ただアキに心配さしたかっただけやって。」マサキはペットボトルの烏龍茶を飲む。
    「う〜ん……」

    2005-11-16 13:02:00
  • 248:

    ◆ObanGQEW7M

    ヒカリサンは『う〜ん』と相槌をうつのみ。一人で難しい顔をしている。
    「何か飲んだら?」「あ、いただきます。」アキとマサキが関係ない話をしていると……
    「眠剤を飲んだ理由は何でも良いネンッッ!これからアキチャンがどうしたいかよ!」とヒカリサンが急に大声を出した。

    2005-11-16 13:07:00
  • 249:

    ◆ObanGQEW7M

    「そうやな。」マサキはベーリーズロックを飲みながら答えた。
    そうやねんな。分かってんねん。でも…どうしたいかが分からんから悩んでんねん。
    アキはボーっと甘くて重い焼酎の味を確かめた。

    2005-11-16 13:10:00
  • 250:

    ◆ObanGQEW7M

    「このままアルコールと一緒に溶けてしまえば良いのに。」
    アキの意味不明な発言にマサキとヒカリサンは顔を見合わせた。
    「そーときてるな。」
    マサキは小さくつぶやいた。

    2005-11-16 13:12:00
  • 251:

    ◆ObanGQEW7M

    「まぁ、溶けてしまうのは無理やから考えよか。これからの事。」
    ヒカリサンは変に赤黒い液体をぐいっと飲んでおかわりをした。
    「別れるとしても、しばらくは一緒に住まなあかん。貸してたお金もあるし、家具もほとんど彼氏のやし。別れるって決めても会ったら揺らぐねん。」

    2005-11-16 13:16:00
  • 252:

    ◆ObanGQEW7M

    「でもさぁ、今別れんと意味ないねんで?」マサキが言う。
    「そうやで。ヒカリは、ヒカリの体験から言うと、今のアキチャンはヨリ戻しても同じコト繰り返すだけやと思う。で、ずっと別れれんくてズルズルするだけ。」ヒカリサンが言う。
    「そんなん嫌や……」アキは俯いて言う。

    2005-11-16 13:19:00
  • 253:

    ◆ObanGQEW7M

    「じゃあさぁ、今なら勢いついてるんやし、別れるんなら今じゃね〜の?」マサキはお酒が入ると、ちょっと口が悪くなる。
    「そうやで。例え、別れて3ヵ月後に後悔したとしても、別れんくて3ヵ月間、後悔してるよりマシやと思う。3ヵ月後に後悔したら、その時にまた気持ち伝えれば良いやん。その時だめでも、それはそれやで。アキチャンの成長になるよ。彼氏の成長にもなるし。」ヒカリサンは淡々と話した。

    2005-11-16 13:24:00
  • 254:

    ◆ObanGQEW7M

    そぉだよなぁ…。
    2人の言ってる事は客観的で、すごく当たり前な事に思える。
    その時、またしてもタイミングよく携帯が呼ぶ。
    カズヤに違いない。

    2005-11-16 13:27:00
  • 255:

    ◆ObanGQEW7M

    ━━着信 カズヤ━━

    「ちょ、電話。」
    アキはそそくさとグロウの外に出た。
    「はい?」
    『アキ?今どこ?』

    2005-11-16 13:30:00
  • 256:

    ◆ObanGQEW7M

    「あ〜、飲んでる。」
    『また!?ヒカリサン?』
    カズヤ、ちょっと不機嫌になった。めんどくさ。
    「うん…」
    『で、今日帰ってきてくれるんやんな?』
    何その言い方。アキの部屋やねんで。
    「…………」

    2005-11-16 13:33:00
  • 257:

    ◆ObanGQEW7M

    ↑略

    何その言い方。アキの部屋やねんで。
    「…………」

    2005-11-16 13:35:00
  • 258:

    ◆ObanGQEW7M

    『ねぇっ、アキ!?』
    「ごめん、カズヤ。もう無理。ばいばい」
    『はぁ!?なんなん!?』キレた…。

    2005-11-16 13:37:00
  • 259:

    ◆ObanGQEW7M

    「怒らんといてぇや。」
    『なんなん!?別れるって言ったり、今日の朝は抱き締めるし。なんなん!?』
    あらら、今度は半泣き…

    2005-11-16 13:40:00
  • 260:

    ◆ObanGQEW7M

    「そぉやけど。なんか別れようと思うのに会ったら好きやなぁって思ったりするねん。アキも分からんねん!」
    『…でも、とりあえず帰って来てや…オレ、また寝れんやん…昨日みたいに…ずっとご飯も食べてないねんで…?なぁ、アキ……』

    2005-11-16 13:42:00
  • 261:

    ◆ObanGQEW7M

    あーあーあー。声が消えそうなってる……。でもそう言われると断れない…。
    「わかった。帰るわ。」
    納得したのかカズヤは電話を切った。

    2005-11-16 13:44:00
  • 262:

    ◆ObanGQEW7M

    グロウに戻るとヒカリサンのカレシ兼グロウのオーナーのタクチャンが来ていた。
    「あ〜!タクチャン久しぶり!」
    タクチャンはアキが働いていた店で何回か会った事があった。

    2005-11-16 13:46:00
  • 263:

    桃香

    (・∀・)っゎかるかな?笑 今全部ヨンダー???楽しみにしとるょ

    2005-11-16 13:47:00
  • 264:

    ◆ObanGQEW7M

    「アキチャン♪久しぶりやなぁ〜!って、あれ?もぉ帰るん?」
    バッグを手にとり、お財布を出そうとするアキにタクチャンは言った。
    「ん〜、会ったばっかやけど、今日は。また来るね」

    2005-11-16 13:48:00
  • 265:

    ◆ObanGQEW7M

    それを聞いたマサキがビックリしたように近づいてきた。
    「なん?アキ帰るん?って帰るってどこに帰るん?」
    マサキはいつのまにか酔っていた。

    2005-11-16 13:50:00
  • 266:

    ◆ObanGQEW7M

    「酒クサッッ!」
    「なんなん〜?あかんって!帰ったらアカン!」
    マサキは子供のようにアキに言った。
    「ん〜帰りマス。」

    2005-11-16 13:52:00
  • 267:

    ◆ObanGQEW7M

    よそよそしいアキに気付いたのかマサキは真剣な顔で「ちょっと来い。」とグロウの外に引っ張っていった。
    「ちょ、マサキ、痛いし」アキはグロウの外でマサキの手を振り払った。

    2005-11-16 13:54:00
  • 268:

    ◆ObanGQEW7M

    マサキはイラッとした顔でアキを見た。
    「……。」
    マサキはまたしても強引にアキを抱き締める。

    2005-11-16 13:55:00
  • 269:

    ◆ObanGQEW7M

    「帰るなよ。」
    「マサキ、ごめん。」
    「彼氏、部屋にいてるんやろ?」
    「うん…。」

    2005-11-16 13:56:00
  • 270:

    ◆ObanGQEW7M

    マサキは強引にキスをしてきた。無理矢理アキの口の中にマサキの舌がからむ。
    「んッッ……」
    マサキの力は強い。けど、何故かキスは優しく感じる。

    2005-11-16 13:59:00
  • 271:

    ◆ObanGQEW7M

    マサキの口が一瞬離れて、またキスをしようとしてきた。その隙をみて、アキはマサキの口の前に手をおいた。
    「ごめんね。」
    「オレがスキなん、知ってるやろ?」

    2005-11-16 14:00:00
  • 272:

    ◆ObanGQEW7M

    「いや、知らんけど…」とアキは苦笑いをした。
    「言ったやん。」
    でも、アナタのスキは、仕事としてじゃないの?
    「………」言えなかった。

    2005-11-16 14:02:00
  • 273:

    ◆ObanGQEW7M

    なんだかんだ言って、アキはグロウに来てお酒を飲んでいる。それがある限り、マサキは店長、アキは客。
    そうじゃなかったら、マサキみたいな人がアキを好きになるわけないよ……。

    2005-11-16 14:04:00
  • 274:

    ◆ObanGQEW7M

    「アキはオレの事どぉ思ってんの?」
    「………。」
    分からんないよ。
    「…じゃぁ、オレと一緒にいるの、嫌?」

    2005-11-16 14:07:00
  • 275:

    ◆ObanGQEW7M

    「嫌じゃないよ…?てか一緒にいたいよ…。」
    って何言ってんのアキ!?それじゃあ好きって言ってるよぉなもんやん。
    てか……好きなん?

    2005-11-16 14:09:00
  • 276:

    ◆ObanGQEW7M

    その時、またまた携帯がブルった。
    あ〜まただ。時間的に、アキが帰って来なくてしびれをきらしたカズヤかなぁ〜。
    ちらっと手にもっていた携帯を見た。予感的中。

    2005-11-16 14:12:00
  • 277:

    ◆ObanGQEW7M

    でも雰囲気的に電話をとれないでいた。4回くらい、切れてはまたかかってきていた。
    「電話、彼氏ちゃうん?とりや。」
    マサキは低いトーンで言うとグロウではない、どこかへ行った。

    2005-11-16 14:14:00
  • 278:

    ◆ObanGQEW7M

    マサキとは違う方へ向かいながら携帯をみると、すでに7件の不在があった。
    全てカズヤだった。
    しんどいな…。もう考えるのすら嫌になってきた。
    マサキの事、好きなんかな?マサキの事、好きになったら楽なんかな?

    2005-11-16 14:22:00
  • 279:

    名無しさん

    2005-11-16 16:38:00
  • 280:

    名無しさん

    2005-11-16 19:05:00
  • 281:

    ◆ObanGQEW7M

    >>266 桃タァン???レス気付くの遅くてゴメンッッ((((;゚д゚)))ガクガクブルブル レスぁりがとぉッッ???

    2005-11-16 19:08:00
  • 282:

    ◆ObanGQEW7M

    とりあえずカズヤに電話しなきゃなぁ。
    大塚愛のプラネタリウムが流れる。
    アキが良い曲っていったらすぐにメロディーコールに設定してくれた。それでカズヤの携帯のアキからの着うたもプラネタリウムにしてた。
    カズヤも今、同じ曲を聴いてるんかな?

    2005-11-16 19:11:00
  • 283:

    ◆ObanGQEW7M

    ちょうどワンコーラス終わったくらいでカズヤが出た。
    「わざとワンコーラスとらんかったやろ〜」
    『うん。アキ聴きたいかなぁって思って♪』
    なんだ。元気やん。

    2005-11-16 19:13:00
  • 284:

    ◆ObanGQEW7M

    『帰るのまだかかりそ〜?』
    「あーうん、ごめん。ヒカリサンの彼氏来てて、ちょっと話盛り上がってさぁ、抜けれんくて。」
    とっさに嘘が出た。

    2005-11-16 19:15:00
  • 285:

    ◆ObanGQEW7M

    『わかった☆あんまり遅くならないでね。ゲームしながら待ってるから。』
    「なんか楽しそうやな〜。」
    『だってアキが帰ってきてくれるって言ったから☆』
    重ッッ………。

    2005-11-16 19:16:00
  • 286:

    ◆ObanGQEW7M

    とりあえずバイバイをして電話を切った。カズヤの明るさが、背後霊に取りつかれた様に体と気分を重くする。
    グロウに戻るとマサキはいなかった。
    「あ〜、アキチャン、マサキ探してきて〜!」

    2005-11-16 22:48:00
  • 287:

    ◆ObanGQEW7M

    タクチャンに言われ、またグロウを出る。マサキのいる場所はなんとなく予想がついた。
    グロウの近くのビルの非常階段。
    「サボリですか〜?店長サン。」

    2005-11-16 22:50:00
  • 288:

    ◆ObanGQEW7M

    「なん?おまえ。彼氏とどーなったん。」
    ちょっと酔ってるんですか?言葉使いも悪けりゃ態度も悪い。
    マサキは非常階段にぐったり横になったまま、ニラむ様にアキをみた。

    2005-11-16 22:52:00
  • 289:

    ◆ObanGQEW7M

    「ヤケ酒?笑」
    「酔ってねぇよ。」
    横たわるマサキの隣に腰掛けると、マサキは起き上がった。
    「帰んの?」

    2005-11-16 22:53:00
  • 290:

    ◆ObanGQEW7M

    「ん〜。やけに明るかったし…」
    「ぶっちしろ〜。笑」
    「待ってるし、それは無理。苦笑」
    マサキは無理矢理アキを向かい合わせに座らせ抱き締めた。

    2005-11-16 22:56:00
  • 291:

    ◆ObanGQEW7M

    「帰って欲しくない。」
    「酔ってんの?」
    アキはマサキの肩にアゴを乗せて、頭をよしよしした。
    「酔ってねぇ。」

    2005-11-16 22:57:00
  • 292:

    ◆ObanGQEW7M

    マサキは真剣な顔だった。冗談じゃない事はアキにも伝わった。
    「オレと彼氏、今どっちと一緒にいたいんや?ごちゃごちゃ考えんと、今の気持ち言ってみぃ?」

    2005-11-16 22:59:00
  • 293:

    ◆ObanGQEW7M

    そりゃあ…
    「…マサキだよ。」
    アキは素直に言った。
    「じゃあ帰んなよ。そんな気持ちで、アキは彼氏に会えるワケ?」

    2005-11-16 23:00:00
  • 294:

    ◆ObanGQEW7M

    そぉだよなぁ……。でもカズヤ、楽しみに待ってるし。
    「…でも帰んなきゃ。」
    「じゃあ行けば!?さっさと行けよ!!もぉおまえなんかいらんわ!!」

    2005-11-16 23:03:00
  • 295:

    ◆ObanGQEW7M

    ビックリした。
    マサキにそんな風に言われると思ってなかった。でも仕方がない……。
    アキは立ち上がって、その場を去ろうとした時…
    マサキのため息が聞こえた。

    2005-11-16 23:10:00
  • 296:

    ◆ObanGQEW7M

    「なんでオレって、いっつも…本気になったオンナには振られんねやろぉ……」
    振り替えると、うなだれて小さくなっているマサキが目に入った。
    胸が苦しいのが分かる…なんで、自分もこんな気持ちなのにマサキから去ろうとしてんねやろ……。

    2005-11-16 23:13:00
  • 297:

    ◆ObanGQEW7M

    アキは小さくなったマサキに駆け寄り「ごめん。」と言って抱き締めた。
    でも、帰らないにしろカズヤには言わなきゃ。カズヤは明日も仕事なのに起きて待ってる。それに、こんな気持ちがあるのに、カズヤとは、きっとやり直せない。

    2005-11-16 23:16:00
  • 298:

    ◆ObanGQEW7M

    アキはマサキから少し離れた場所に行って、カズヤに電話をした。
    カズヤも何か嫌な予感がしたのか、プラネタリウムは聴けなかった。
    『はい?』
    怪訝そうに電話にでた。

    2005-11-16 23:55:00
  • 299:

    ◆ObanGQEW7M

    「もしもし。帰れ…んわ。」
    『………』
    「………」
    沈黙が流れる。

    2005-11-16 23:56:00
  • 300:

    ◆ObanGQEW7M

    『なんでなん?』
    バッリ暗い!!
    「ごめん。」
    『さっき帰るって言ってくれたやん。』

    2005-11-16 23:58:00
  • 301:

    ◆ObanGQEW7M

    「うん…」
    筋の通らないコトを言ってるのは重々承知です。
    『なんで…なんで……。ヒカリサンやろ!』
    はぁッッ!?(゚Д゚;)

    2005-11-17 00:00:00
  • 302:

    ◆ObanGQEW7M

    『アキ、会ってる時とかさっきとかは、やり直そうってしてくれてるのに、ヒカリサンと飲んだ後とかグロウに行った時とかに話すと、別人みたいになるやん!』
    「………。」
    『なんかアキと話してる気せぇへん!どぉせヒカリサンとかグロウの店員に言われた言葉を鵜呑みしてんねやろ!?そんなんアキじゃなくて、そいつらの意見やん!』

    2005-11-17 00:06:00
  • 303:

    ◆ObanGQEW7M

    「違うよ!アキが納得して、そうしてるんやからアキの考えやで!?」
    『違う!!てゆうか、そんなオレの事も知らん第三者にオレの何が分かんねん!オレの事知ってるアキまで何でそんな意見に左右されんねん!!』
    「…………。」

    2005-11-17 00:20:00
  • 304:

    ◆ObanGQEW7M

    『てゆうかさぁ!そこの店員に好きなヤツでもいるん!?どーせ色られてるんとちゃうん!!』
    ━イロラレテル━
    「…違うよ。」
    携帯を持つ手が震えているのがわかった。

    2005-11-17 00:22:00
  • 305:

    ◆ObanGQEW7M

    『違うんやろ!?オレはさぁ、スカウト仲間とか地元の友達に相談した時にさぁ、皆はアキに新しい男がいるんちゃうん?って、そいつが別れさせようとしてるんちゃうん?て言われたけど、アキの事知らんヤツらの意見よりアキ自身を知ってるのはオレやからって、アキの事信じてたんやで。』
    穏やかに話してますが、皆の意見がやや正解です…。

    2005-11-17 00:45:00
  • 306:

    ◆ObanGQEW7M

    『なのにアキは…』
    「違うよ。アキがそう言われて、そうやと思ったんやで?」
    『…マジありえん。』
    「アキが?」

    2005-11-17 00:47:00
  • 307:

    ◆ObanGQEW7M

    『違う!!アキに変なコトを吹き込んだヤツらや!!マジむっかついた。別れるんなら別れてやるわ!』
    えっ?えっ??
    『別れてやるけどなぁ!オレはどんな手ぇ使っても、そのバーを潰すでな!!』
    …カズヤサン暴走。

    2005-11-17 00:50:00
  • 308:

    ◆ObanGQEW7M

    「ちょ、待ってや!グロウは関係ないやん!!」
    それは困る!
    『関係あるやろ!?てかそいつらがいなかったら、こんな事にならんかったやん!!マジキレた!』

    2005-11-17 00:54:00
  • 309:

    ◆ObanGQEW7M

    いやいや、ほんまにやめてよ。そんなんでマサキやタクチャンに迷惑かけたくないよ…。
    「ほんま…やめてや。」
    『てゆうか今からオレ行くわ。新地やなぁ?どの辺?』

    2005-11-17 00:56:00
  • 310:

    ◆ObanGQEW7M

    カズヤもマサキも短気ですやん。話し合いなんて、する気ゼロですやん。
    「やめてぇ…分かったから、とりあえず帰るから。話そぉ?」
    もぉ、カズヤとは別れられへんのかも…。

    2005-11-17 00:58:00
  • 311:

    ◆ObanGQEW7M

    アキ「今度はホンマにすぐ帰るから」という約束をして電話を切った。
    グロウに戻るとマサキは仕事に戻っていた。
    アキは「チェック。」とだけ言いバッグから財布を取出した。
    「はぁっ!?」
    マサキはマジデスカって顔でアキを見た。

    2005-11-17 01:18:00
  • 312:

    ◆ObanGQEW7M

    「ち・ぇ・っ・く。」
    アキはもう一度、言った。イライラしているのが伝わったのだろう、マサキもタクチャンもヒカリサンも、もう何も言わなかった。
    「タクまで送るわ。」

    2005-11-17 01:21:00
  • 313:

    ◆ObanGQEW7M

    マサキがドアーを開けてくれた。
    「また来るね☆お先〜」
    ヒカリサンとタクチャンに愛想を振りまいて店を出た。
    マサキは店の外でドアーを閉めた瞬間、思った通り強引なハグ。

    2005-11-17 01:25:00
  • 314:

    ◆ObanGQEW7M

    「ごめん。そんな気分じゃない。ごめん。」
    アキは出来るだけ冷たくした。
    「どうしたん?」
    マサキは心配そうな顔をしていた。

    2005-11-17 01:27:00
  • 315:

    ◆ObanGQEW7M

    マサキにまで心配かけちゃダメだ…。
    「ん…なんか情緒不安定で、精神的にヤバそうやでさ…帰るわ。」
    精一杯作り笑顔をしてみた。バレたかな?
    マサキの顔は見れなかった。

    2005-11-17 01:41:00
  • 316:

    名無しさん

    頑張って書いてなぁ???

    2005-11-18 19:51:00
  • 317:

    ぉまめ ◆X/l2UzVPhE

    感想ぁりがと??応援してるょ?

    2005-11-18 20:15:00
  • 318:

    名無しさん

    2005-11-20 01:37:00
  • 319:

    名無しさん

    2005-11-20 01:59:00
  • 320:

    ◆ObanGQEW7M

    >>319サン、ぁりがとぅござぃマス??
    ぉまめタン、ぁりがとォ????新作も読んでるょ????
    遅くなりましたが、ちょっと書きます?

    2005-11-20 18:53:00
  • 321:

    ◆ObanGQEW7M

    マサキが店に戻ると、ヒカリが心配そうに声をかけてきた。
    「あんまり落ち込まないようにね…☆」
    「えっ…?」
    「マサキはすぐ顔に出るから。」
    ヒカリはニコニコしながら言った。

    2005-11-20 18:55:00
  • 322:

    ◆ObanGQEW7M

    「どーゆー意味?」
    「好きなんでしょ?アキチャンの事。」
    マサキは笑って誤魔化そうとしたが出来なかった。
    「やっぱオレって顔に出やすいんかなぁ〜?」

    2005-11-20 18:57:00
  • 323:

    ◆ObanGQEW7M

    「うん、かなりね。」
    ヒカリはニコニコ顔のまま。
    「アキチャンと話してる時はすっごい楽しそうなのに、アキチャンがカレシの話するとイライラしてるし。アキチャンが電話しに行くと不安そうだし。今さっき店に戻ってきた時は悲しそうやったよ…何があったん。」
    ヒカリはもうニコニコ顔じゃなかった。ヒカリの隣のタクさんも心配そうにしてる。

    2005-11-20 19:03:00
  • 324:

    ◆ObanGQEW7M

    「ははっ、ホンマ、オレってアカンなぁ〜!店にいる時にそんな感情出したらマズいな〜。」
    2人に何を話して良いか分からず、マサキは明るく話を変える事にした。
    ヒカリでさえ、気付いてるなら、アキ自身も気付いてるはず。やっぱりアキはオレの事を好きじゃないねんなぁ……。

    2005-11-20 19:07:00
  • 325:

    ◆ObanGQEW7M


    イ ロ ラ レ テ ル

    アキはタクシーの中で、カズヤの言葉を思い出していた。

    2005-11-20 19:13:00
  • 326:

    ◆ObanGQEW7M

    そんなん分かってるよ…。マサキの優しさも言葉も信じてない。
    でも信じたいっと想う自分がいる。
    マサキの事、好きになってしまったんかなぁ…

    2005-11-20 19:14:00
  • 327:

    ◆ObanGQEW7M

    でも今更、そんな事を考えても仕方がない。
    カズヤとはきっと、別れられない……。
    グロウに迷惑もかけたくない。それに、そんな事を言いだすカズヤの気がしれない。

    2005-11-20 19:17:00
  • 328:

    ◆ObanGQEW7M

    カズヤといても幸せになれるよ。きっと。
    本気かどうか分からないマサキを想うより、幸せになれる…。

    タクシーは思っていたより早く家に着いてしまった。

    2005-11-20 19:20:00
  • 329:

    ◆ObanGQEW7M

    タクシーを降りたアキは、マンションのエントランスとは逆に歩いた。
    少し歩いた所で、マサキに電話をした。
    「はい?」
    「さっきはごめん。」

    2005-11-20 19:22:00
  • 330:

    ◆ObanGQEW7M

    『まぁ、いいよ。』
    マサキはそっけなかった。「それで…アキ、しばらくマサキとは連絡とらないね。」
    『………』
    マサキの返事はなかった。

    2005-11-21 06:46:00
  • 331:

    ◆ObanGQEW7M

    アキだって、こんな事言いたくないよ。でも、こうするのが一番じゃない?
    カズヤが何するか分からんけど、マサキには迷惑かけたくないし。
    マサキが自ら納得して別れを決意するまで、マサキの傍にいてあげよう。

    2005-11-21 06:49:00
  • 332:

    桃香

    ヽ(´Д`)ノがんばれアキやん ?

    2005-11-21 07:44:00
  • 333:

    ◆ObanGQEW7M

    サンキゥ桃ャン…(*´д`)アハァ…? 涼サマ良ぃ子じゃぁ?んッッ???子供ォって感じゃけどニャー???笑

    2005-11-21 09:48:00
  • 334:

    ◆ObanGQEW7M

    マサキには『カレシが精神的に変なんなってるから、落ち着いて納得してくれるまで傍にいる事にした。』とだけ言った。
    『わかった。アキがそやって決めたんならオレは何も言わん。待ってる。』
    マサキはそう言ってくれた。

    2005-11-21 17:45:00
  • 335:

    ◆ObanGQEW7M

    マサキと電話を切ってすぐに、ヒカリサンに電話をかけた。
    グロウの営業時間はとっくに終わってるから、もう家だろうと思ってかけた。
    「お疲れッスー☆もう家ッスかぁ?」

    2005-11-21 17:48:00
  • 336:

    ◆ObanGQEW7M

    『うんッッ☆もぉ家やで〜!ってかアキチャン、どないしたん?』
    ヒカリサンの声を聞いたら、カズヤに対する絶望に似た感覚が戻ってきて、話さずにはいられなかった。
    『ん〜…そんなにアキチャンが思い詰めんくてもさぁ、アキチャンの彼氏サンがナンボのバックを持ってるんか知らんけど、タクチャンにもマサキにもグロウにも、絶対負けへんバックあるからなぁ…。』

    2005-11-21 17:53:00
  • 337:

    ◆ObanGQEW7M

    「そうかも知れないですケド…バック出たりとかじゃなく、もめる事自体して欲しくないし、ちゃんとアキが決めなきゃいけないと思って……。彼氏をそんな風にしてしまったのもアキやし…。」
    『気持ちは分かるけど、あんまり自分を追い込まないよーにね。』

    2005-11-21 18:02:00
  • 338:

    ◆ObanGQEW7M

    やっぱりヒカリサンにはマサキの事は話せなかった。
    ヒカリサンの電話の直後にカズヤから電話がかかってきた。
    『どこにいるの!?』
    ホンマしんどいわ………。

    2005-11-21 18:04:00
  • 339:

    ◆ObanGQEW7M

    「もう家の前やで」と言うとベランダにカズヤが出てきて手を振ってきた。
    そこまでしなくても…。
    多分アキは苦笑いだったと思う。

    2005-11-21 18:06:00
  • 340:

    ◆ObanGQEW7M

    部屋に入ると、カズヤは飼い犬みたいに尻尾を振って玄関で待っていた。
    こーゆートコは可愛いねんけどなぁー。
    「おかえりッッ☆」
    アキが「ただいま」を言う前に、カズヤは思いっきりアキを抱き締めた。

    2005-11-21 18:08:00
  • 341:

    ◆ObanGQEW7M

    「た、ただいま。」
    カズヤは溢れんばかりの笑顔だった。可愛いねんけど、ちょっとが重たく感じる。
    カズヤは雰囲気で言えば小池徹平風。あくまでも、風。母性本能をくすぐるって言うの?可愛い系だけど、ちょっとだけ頼りない感じ。

    2005-11-21 18:29:00
  • 342:

    ◆ObanGQEW7M

    アキが部屋の中に入り、荷物を置いて、スエットに着替えようと服を脱ぐと、カズヤはアキの背後から抱き締める形で胸を触ってきた。
    そんな気分じゃないねんて……
    「ちょっとぉ〜」
    カズヤを制止しようと振り替えると、そのままキスされた。

    2005-11-21 18:32:00
  • 343:

    ◆ObanGQEW7M

    「カ、カズヤ…やめ…」
    キツく抱き締められると、カズヤの気持ちが痛い程伝わってきた。
    カズヤの手が少し震えている。
    アキも、カズヤをキツく抱き締めた。

    2005-11-21 18:37:00
  • 344:

    ◆ObanGQEW7M

    怖い…カズヤの気持ちが怖い……流されてしまう自分が怖い………。
    アキはカズヤの胸の中でキュゥっと目を閉じた。
    「なぁ、アキ?」
    カズヤは抱き締めたままアキに優しく話し掛けた。

    2005-11-22 01:06:00
  • 345:

    ◆ObanGQEW7M

    「…なぁに?」
    「オレ、頑張るから。仕事頑張って主任なるから。風俗も入れまくる。情捨ててスカウトするから。」
    カズヤは今まで、色スカもしない、風俗に興味ない子を無理矢理つめて風俗流したりしない、マジメなスカウトをしていた。それなのに…
    「…なんで?」

    2005-11-22 01:13:00
  • 346:

    ◆ObanGQEW7M

    「今まで、金がなくて、甲斐性がなくて、アキに迷惑かけてきたやろ?アキは学校も行けんなるくらい、仕事頑張ってきたやん。今度はオレが、アキを支えるから。」
    「えっ?アキ、夜辞めて良いの?」
    「うん。てゆーか、辞めて。もぉ夜と繋がりもって欲しくないんやんか。」

    2005-11-22 01:17:00
  • 347:

    ◆ObanGQEW7M

    じゃあ、アキは自分の好きな事して良いんや…学校も行けるんや……
    「生活はオレが支えるから、アキはバイトせんくても良いし。自分の服欲しかったり、オレの給料でアキが足りんかったら、適当にバイトすれば良いし。」

    2005-11-22 01:20:00
  • 348:

    ◆ObanGQEW7M

    なんかコノ人スゴイ事言いだしましたが…((((゚Д゚;)
    「う…うん。」
    囲う気マンマンやなぁ…Σ( ̄□ ̄; やっぱ精神的にきてたんやな……。
    「もちろんすぐには無理やと思うけど、年明けまでにはちゃんと出来ると思うし。」

    2005-11-22 01:25:00
  • 349:

    ◆ObanGQEW7M

    アキは何も言えなくなってしまった。
    今まで支え続けてたんやもんね…支えてもらっても、良いんやんね?きっとマサキは、そこまでアキの事、考えてくれんのやろな。
    カズヤはアキを抱き締めたまま、布団に倒れこんだ。
    やっぱりそーゆー気分になれない…でも拒否って、またもめるのも嫌やなぁ……

    2005-11-22 01:29:00
  • 350:

    ◆ObanGQEW7M

    カズヤの触られ慣れた手が、慣れた手つきでアキの体に触れた。
    「んっ……」
    カズヤとは、どの位ぶりなんやろ、こうやって抱き合うの。
    「アキ…好きやで……」

    2005-11-22 01:31:00
  • 351:

    ◆ObanGQEW7M

    目を閉じると…あの時のマサキとの事が頭に広がってきて、カズヤに触れられているのにマサキに触れられている様な感覚になった。
    マサキ…マサキ、ごめんね。マサキの気持ち、信じるのが怖いねん。ホンマはマサキが好き…こんなに好き。でも、アキにとって、アキ自身が面倒臭くない方を、アキは選んじゃったよ…ごめんなさい。

    2005-11-22 01:38:00
  • 352:

    ◆ObanGQEW7M

    カズヤとのエッチは、今までと変わりない、いつものエッチだった。今まで不満があった事はない。でも今日は…気持ちくなかった。てゆうか、気持ちがなくなった、ただ揺られている人形みたいな気分だった。
    カズヤ、ごめん……。
    カズヤは1人で果てた。アキの中で。

    2005-11-22 01:42:00
  • 353:

    ◆ObanGQEW7M

    「ごめん、気持ちよすぎて中で出ちゃった。」
    カズヤにそう言われて、アキは終わった事に気付いた。
    中で出ちゃった。って……わざとやろ( ゚Д゚)ゴルァ!!

    2005-11-22 01:44:00
  • 354:

    ◆ObanGQEW7M

    アキは苦笑いで「今、危険日だよ」と言った。
    「マジで!?出来たらどーしよっか!?」
    って全然心配してないやん。むしろ嬉しそうですやん。オィオィ……

    2005-11-22 01:45:00
  • 355:

    ◆ObanGQEW7M

    この人、ホンマに別れたくないんやな…アキなんかを離したくないんやな……
    そんな気持ちが伝わってきてしまって、アキは嬉しさと困惑で作り笑顔しか出来なかった。

    2005-11-22 01:48:00
  • 356:

    ◆ObanGQEW7M

    次の日も、その次の日も、カズヤは優しかった。
    しつこいくらいに電話やメールもくれた。家にいても、やたら甘えたになっていた。
    でもそれが、逆につらかった。優しくされればされる程、甘えられれば甘えられる程、重くて仕方なかった。

    2005-11-22 01:51:00
  • 357:

    ◆ObanGQEW7M

    カズヤは多分、気付いてる。だからか分からへんけど、体は求めてこない。ただ毎日、優しく優しく、抱き締めてくれた。
    マサキの言葉が頭に浮かんできた。
    「繕ってるだけやから、今だけやで。」
    マサキは今何してるんかな?

    2005-11-22 01:54:00
  • 358:

    ◆ObanGQEW7M

    連絡とらないでおくね、って言った次の日くらいに、マサキからメールがきた。
    『何してんのぉ?』
    『やっぱり寂しい……』
    『アキぃ…逢いたいよぉ』

    2005-11-22 01:56:00
  • 359:

    ◆ObanGQEW7M

    胸が苦しくなった。でも返さなかった。メールはすぐに消した。
    ちょうど1週間くらい経って、アキのしんどさはピークに達そうとしてた。
    カズヤへの気持ちとマサキへの気持ち、2つに挟まれて、アキはつぶされそうになってた。

    2005-11-22 01:59:00
  • 360:

    ◆ObanGQEW7M

    アキは、もうずっと家から出てなかった。
    カズヤが仕事に行ってから帰ってくるまで、ずっと部屋で1人で考えていた。
    学校も仕事も行きたくない。誰にも会いたくない。お客さんからのメール、電話もぶっちしていた。

    2005-11-22 02:01:00
  • 361:

    ◆ObanGQEW7M

    耐えられなくなり、ヒカリサンにメールをしてみた。
    「幸せって何ですか?」
    このメールを受信した時のヒカリサンは何を思ったんやろ…?すぐに返事が来た。
    『う〜ん…』

    2005-11-22 02:04:00
  • 362:

    ◆ObanGQEW7M

    「例えば、アキの事をこんなに考えてくれてる彼氏がいてる事は、アキにとって幸せだよって考えもあって、でも逆に、そんなダメ男といても幸せになれないって考えもあって…そんな事を考えてるうちに、幸せって何か分からなくなりました?」
    ヒカリサンから返事はなかった。代わりにすぐに電話がかかってきた。

    2005-11-22 02:07:00
  • 363:

    ◆ObanGQEW7M

    『今から会える?』
    まだ夕方前だったので、アキはヒカリサンとご飯に行く事にした。
    久しぶりに外に出る。思ったより寒かった。
    気付けば、11月になっていた。

    2005-11-22 02:09:00
  • 364:

    ◆ObanGQEW7M

    相変わらずミナミは活気で溢れていた。平日だってゆーのに……。
    ツタヤ前で待ち合わせをして、焼肉食べ放題に行った。
    ヒカリサンは、ちょっとやつれてた。
    「お店、行ってるんですか?」

    2005-11-22 02:13:00
  • 365:

    ◆ObanGQEW7M

    「行ってないね〜ん!」
    アハハと軽く笑いながらヒカリサンは答えた。
    「実はさぁ、タクチャンと別れてん。」
    豚トロを裏返しながら、またまた軽くヒカリサンは言った。

    2005-11-22 02:15:00
  • 366:

    ◆ObanGQEW7M

    「えっ!?いつですか!?」
    意外だった。あんなに好き好き言ってたのに…。
    「アキチャンが悩んでた時には別れてたんよ。」
    全然気付かなかった。アキが悩んでたから、ヒカリサンは言わないでいたらしい。

    2005-11-22 02:16:00
  • 367:

    ◆ObanGQEW7M

    そっか、とアキが言った後、2人はしばらく焼肉に没頭していた。
    一段落ついて、2人で一服している時、アキは思い切って言った。
    「多分、てゆうか多分じゃないけど…アキ、マサキの事、好きやねん」

    2005-11-22 02:18:00
  • 368:

    ◆ObanGQEW7M

    ヒカリサンはさしてビックリした様子でもなく、ただウン、と小さく言った。
    「でもマサキは、ぶっちゃけ何考えてるんか分からんし…彼氏を突き放す事も出来ひんし…マサキの優しさは営業やなって思う事にして、彼氏と頑張ろうかなって思った。思ったのに…最近はマサキの事ばっか考えてしまうねん。」

    2005-11-22 02:22:00
  • 369:

    ◆ObanGQEW7M

    「それで、アキチャンは余計しんどいねんな?」
    「うん…」
    アキは俯きながら、焦げかけた肉をいじっていた。
    ヒカリサンは何も言わない。不安になって顔をあげた…ら、目の前のヒカリサンは泣いていた。

    2005-11-22 02:24:00
  • 370:

    ◆ObanGQEW7M

    「ヒカリサン!?どないしたん!?」
    「ヒカリなぁ、アキチャンがマサキの事好きなん気付いてたやんかぁ。」
    「えっ…」
    「でも、アキチャンはマサキの事、話してくれへんかったから…ヒカリには言いたくないんかなって、思ってて…。」

    2005-11-22 22:01:00
  • 371:

    ◆ObanGQEW7M

    ヒカリサン、そんなにアキの事考えててくれたんや…。
    「ありがとう……」
    アキはそれだけ言うのが精一杯だった。
    水商売で知り合った子なんて信じるだけ無駄だと思ってた。カズヤの受け売りやけど…。

    2005-11-22 22:07:00
  • 372:

    ◆ObanGQEW7M

    前の店で知り合って2コ1で働いてた子は、急にトンで連絡つかなくなったし…信用するだけ無駄やと思ってた。だから、ヒカリサンが、こんな風に言ってくれて嬉しかった。
    「なんかしんみりしちゃったね」
    ヒカリサンは涙目で笑うから、アキもつられて笑った。

    2005-11-22 22:19:00
  • 373:

    名無しさん

    2005-11-22 23:16:00
  • 374:

    ???

    頑張ってね?

    2005-11-22 23:32:00
  • 375:

    名無しさん

    2005-11-23 00:11:00
  • 376:

    ◆ObanGQEW7M

    >>376サン>>377サン>>378サン
    ぁりがとぅござぃます?
    更新が遅れてしまってごめんなさぃ???

    2005-11-25 23:46:00
  • 377:

    ◆ObanGQEW7M

    「マサキは別に営業なんかじゃないと思う、それはアキチャンも分かってんねやろ?」
    「分かってる。」
    「彼氏サンといた方が、色々楽やと思ったから、そう思おうとしたんやんね…」
    「うん。」

    2005-11-25 23:59:00
  • 378:

    ◆ObanGQEW7M

    網の上の肉達はもう真っ黒になっている。
    「でもアキチャン自身が、シンドくなってるやんね。」
    「うん……」
    「なぁ、アキチャン。アキチャンの人生は、アキチャンのモノやねん。アキチャンがマサキとか彼氏サンの事を考えて行動せんくて良いんやで。アキチャンはアキチャンの為になる行動をとったら良いねんで?」

    2005-11-26 00:02:00
  • 379:

    ◆ObanGQEW7M

    ヒカリサンが網の上で真っ黒になってた肉達を1つ1つ、お皿に移した。
    「マサキが好きならマサキのトコに素直に行ったら?」
    そーやねんけどなー…。それが出来ひんから悩んでんねん。

    2005-11-26 00:05:00
  • 380:

    ◆ObanGQEW7M

    けど、ヒカリサンにマサキの事話したら少しスッキリした。
    「ありがとぉ。」
    「全然!話してくれて、ありがと☆」

    2005-11-26 00:07:00
  • 381:

    ◆ObanGQEW7M

    ホンマにもう何も考えたくないなぁ。アキの好きな様にさして欲しい。
    家に帰って来たアキは、ピコピコと携帯を触っていた。
    ━━通話中 マサキ━━

    2005-11-26 00:26:00
  • 382:

    ◆ObanGQEW7M

    やってしまった…しかもマサキって。電話切るのも感じ悪いしな…
    「はい…」
    「おぅ、元気ぃ?」
    久しぶりに聞くマサキの声はやっぱりあったかい…

    2005-11-26 00:28:00
  • 383:

    ◆ObanGQEW7M

    「おぅ、どないしたん?」
    「別に〜。昨日ヒカリに会ぉたんやって?」
    ツーツーかよ。ちょっとイラッとした。
    「会ったよ。で、何を聞いたん?」

    2005-11-26 00:31:00
  • 384:

    ◆ObanGQEW7M

    「怒ってんの?」
    茶化しながらマサキは言った。
    「別に何も聞いてないけど〜アキが悩んでるって聞いたからさぁ〜。」
    「まぁねー」

    2005-11-26 00:33:00
  • 385:

    ◆ObanGQEW7M

    「アキさぁ、オレはアキが幸せになるならと思って連絡とるんも止めたしさぁ、でもアキがそーやって幸せについて考えてしまうならさぁ…だまされたと思ってオレと付き合えよ。」
    マサキは今度は茶化さず、淡々と力強く言った。

    2005-11-26 00:37:00
  • 386:

    ◆ObanGQEW7M

    「…んー。」
    煮え切らない返事でスイマセン。
    「…わかった。ごめんな。オレちゃんと待つわ。」
    物分かりの良いマサキサン、若干25歳。

    2005-11-26 00:40:00
  • 387:

    ◆ObanGQEW7M

    電話を切ってしばらくするとカズヤが帰って来た。
    「アキ♪明日休みやねん!デートしよな?」
    カズヤは帰って来るなりアキをハグしてうれしそうに言った。

    2005-11-26 00:42:00
  • 388:

    ◆ObanGQEW7M

    「ホンマに?良いの?シンドくないの??」
    カズヤはなかなか休みがなかった。たまの休みもシンドいからって1日中寝たきり引きこもり。
    「大丈夫やで!」
    「ユニバは!?」

    2005-11-26 00:45:00
  • 389:

    ◆ObanGQEW7M

    「ユニバは今は無理やろぉ〜金銭的に(^^;もう少し余裕できたらな☆」
    「分かった↓じゃあ何か考えとく。」
    天王寺動物園かな〜海遊館かな〜。なんて考えてるうちにカズヤはシャワーに入りに行った。

    2005-11-26 00:47:00
  • 390:

    ◆ObanGQEW7M

    アキはタバコに火を付けてメンソールのケムリを一気に吸い込んだ。
    ふと、アキの手の真横にあったカズヤの携帯に目が行く。
    「…アカンあかん。」

    2005-11-26 00:49:00
  • 391:

    ◆ObanGQEW7M

    アキはすぐにスワロフスキーだらけの自分の携帯を手にとった。
    「……………」
    それでも一度発症した、カズヤの携帯みたいみたい病は、おさまらない。

    2005-11-26 00:51:00
  • 392:

    ◆ObanGQEW7M

    チラリと風呂場の方を見る。
    今入ったとこやから…20分は出ぇへんな。
    カズヤの携帯は、アキと同じものやから使い方も余裕でわかる。
    着歴、リダイアル、受信送信アドレス、データボックスの画像を見る。以前これでカズヤの出会い系癖が発覚した。

    2005-11-26 00:55:00
  • 393:

    ◆ObanGQEW7M

    最近は出会い系はしてないみたいやな。よしよし。
    いよいよメール、受信ボックスをひらく。
    ピコピコ…ピコ
    このオンナとこのオンナはやたら多いな…

    2005-11-26 00:57:00
  • 394:

    ◆ObanGQEW7M

    『バリ授業だるぃ??』学生かよ!『サボろっかなぁ?』マジメにしなさい!親の金だろ!『カズヤって?休みぃっなん????』ハートを使うなハートを!『そっかぁ?じゃぁ今月末の火曜ユニバ行こ?今クリスマスィベントやねん?カズヤと行きたい??』はぁー!?『ぉっけぇ??絶対ゃでっ??』??何?

    2005-11-26 01:02:00
  • 395:

    ◆ObanGQEW7M

    慌てて送信メールの確認。
    『ちゃんと授業うけなあかんよ?』ふんふん『サボっちゃえ??』あんた言ってる事ばらばらですやん『火曜やで?まともに休みないけど??』なんかハートわれてない?『ユニバ、バリ行きたい?クリスマスィベントとか良いなぁ??オレも行きたいわぁ?』………『は?い?休みやったら連絡するな?』

    2005-11-26 01:11:00
  • 396:

    ◆ObanGQEW7M

    タバコを持つ手がわなわなしていな。わなわなと言うことばがホンマしっくりくるくらい、わなわなした。
    無言でカズヤの携帯を、元の状態に戻す。
    何事もなかったかのように。

    2005-11-26 01:17:00
  • 397:

    ?

    むちゃはまりました(・∀・)主さん頑張って?サィ?
    主さんの味方です?

    2005-11-26 01:29:00
  • 398:

    名無しさん

    http://choco2.jp/i.php?id=djdj

    2005-11-26 01:53:00
  • 399:

    名無しさん

    2005-11-28 01:57:00
  • 400:

    名無しさん

    2005-11-28 03:53:00
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