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∞ぽん酢∞
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1:
あたしの名前は御浜めい。友達には、マメって呼ばれたり呼ばれなかったり。昭和五十年後半に産声を上げてはや二十年は過ぎました。そんなの私の今までのお話。始まり始まり*。'・゚;*。・。
2005-12-12 17:01:00 -
300:
?中断します??
>>293-303まで書きました?
?さらチャン?ヵキコありがとうございます??よかったら下げでヵキコお願いしますね??またヵキコ待ってます???
?名無しサマ?絵文字かな?見えないヶド足跡??ありがとうございます??
?名無しサマ?sage協力ありがとうございます??また感想待ってます?2005-12-26 18:29:00 -
302:
『え(。゚∀゚。)隆ナントカ君か!?』
----コウタの声で背中がしゃんとする。
『どどどど!!』
『日本語喋れって』
*+*+*+*豆は困ると、どもる癖がある。2005-12-27 15:38:00 -
305:
…カチャ・・・・・・・・!!!
『今日寒いなぁ。ってか、メイごめ…』
隆介の目が点になった。
『どゆ事…』隆介が言葉を吐き出す。2005-12-27 15:50:00 -
306:
『いやいやいやいや、隆チャンあの!!』
『まじでナイわぁ…』
----隆介はドアにもたれて、しゃがみ込む。
『だから、何もないねんて』
----必死に喋ろうとする豆の声は上擦る。2005-12-27 15:55:00 -
307:
『…てかさぁー』
----沈黙が刻々と流れる玄関、突如コウタの低い声が隆介と豆の間に響渡る。
『隆くん?何しに来たんな』
*゚Д゚)!!!またこの男は!とんでもない事を口走るつもりぞ!!2005-12-28 14:53:00 -
308:
『ちょっ!!コウ…』
──豆はアワアワと振り向き、コウタの腕を掴む。
『離せや。隆くん君なぁ』
──コウタは腕を静かに豆の手から摺り抜き喋り続ける。
『メイが信じられへんのやったら戻ってくんなや。仲直り?薄っぺらい信頼関係で仲直りなんか出来る訳あらへんやんけ』2005-12-28 14:58:00 -
309:
隆介は黙ったまま、ゆっくりと立ち上がる。
『あ、帰る?さいなら』
----コウタは挑発する。
『コウタ黙って!!隆チャ…』
──豆は玄関に立つ隆介を見上げ、口を開いた。2005-12-28 15:03:00 -
311:
豆の体は懐かしい香水の匂いに包まれていた。
『あ、隆チャンの匂い』
──目を開けると、豆は、クリーニング上がりのしゃんとして少し固いスーツの中に顔がうずくまっていた。隆介の、腕の中にうずくまっていた。2005-12-28 15:09:00 -
312:
『薄っぺらないから。』
キツく括られた腕の中、頭の上から隆介の少しかすれた声が聞こえる。少し笑ったような声、隆介の声が耳に届く。
『…帰って。元カレやら何サンか知らんヶド、ここは俺とメイの家やし。帰って。』2005-12-28 15:13:00 -
313:
『元カノは?』
----後ろのほうから聞こえるコウタの声。
『…ハァ、アイリとは何もない。それ以上はあんたには関係ないでしょ?』
━━━━━━━━少しだけピクッと隆介の腕が震えた事を、うずくまる豆は見逃さなかった。2005-12-28 15:17:00 -
316:
美雨
しおり??
いつも読んでます?めっちゃおもしろいです?おまめさんのファンです?笑?これからも頑張ってくださぃ??2005-12-29 07:55:00 -
319:
『…フガフガ……隆チャン…フガッッ苦し…』
──豆の体を拘束していた隆介の腕がほどかれる。
『あ、ごめん』
『プハァ*゚Д゚)死ぬかと思った…ゼヒュゼヒュ…』
----軽くむせ返り、ボサついた髪を触る。2005-12-29 14:18:00 -
320:
『メイはどーしたいん?』
----間髪入れずにコウタが問い掛ける。
『………。ん?』
・・・ブーッブーッ・・ブーッブーッ・・・・・2005-12-29 14:20:00 -
321:
『何の音?』
豆は小さな音の音源を耳をすまして辿って行く。
・・・・ブーッブーッ・・ブーッブー・・・
『携帯なってますよ。元カレさん?』2005-12-29 14:23:00 -
322:
『え?』
──豆は背中のすぐ後ろの隆介に目をやる。
『マナー??携帯ブルってますよ』
----隆介の声がコウタに届く頃、コウタは小さく舌打ちをして胸に手を入れた。2005-12-29 14:25:00 -
324:
名無しさん
2005-12-29 14:28:00 -
326:
隆介は何も言わずに黙ってコウタを見つめている。
コウタは震えっぱなしの携帯を眺めている。
『意味がわからん*゚Д゚)』2005-12-29 14:29:00 -
327:
『アイリって隆チャンの元カノやんか?え゛?何でコウタの携帯に着有りなん?え゛ぇ?』
テンパる豆。
━━━━━この着信は、今から全てを明るみに出して行く事になる。2005-12-29 14:31:00 -
329:
名無しさん
最近まめチャン書く量少ないよな?
2005-12-29 22:23:00 -
330:
↑感想スレ見たら書いてるけど風邪こじらせて救急病院行くくらいやねんで。ほんまは寝てなアカンのに皆読んでくれてるからってゆって書いてんねんで(x_x;)
2005-12-29 22:39:00 -
331:
名無しサン?少ないデスね??ごめんなさい?読んでくれてたんですよね??ありがとうございます?体調を言い訳にして申し訳ありませんが?温かい目で見守って頂いけると嬉しいデス?なるべく毎日更新を心掛けてるのですが?少ない事につきましては本当にすいません?それでも読んで頂いてヵキコして頂いてありがとうございます?放置だけは避けるつもりで書きますので?これからも御愛顧宜しくお願いします?
2005-12-30 15:00:00 -
333:
『……コウタ?』
生唾をゴクッと飲み込むと、少しむせる豆。
『ちょっとコウタ!!どーゆ事なんって!!』
───自分でも意外な程、声が多きくて、3人を取り囲む空気が張り詰めて行く。2005-12-30 18:55:00 -
335:
『とりあ座ろや』
コウタのこの一言で、確信した事は、
【長くなる話】って事。
----3人は部屋の中へとゆっくり歩き出す。2005-12-30 19:00:00 -
336:
----座ると共に、コウタはおもむろに胸から携帯電話を取り出した。
プルルルルルル・・・・プルルル・・ルルル
誰かに電話をかける、コウタの手が掴んだ携帯からは機械的な音が部屋に流れ出す。2005-12-30 19:03:00 -
337:
『あ、もしー?近くにおんねやろ。上がって来て』
コウタの声を聞きながら、不安げに隆介を見上げた。
『大丈夫やで。』隆介は大きな手で豆の頭に触れた。2005-12-30 19:06:00 -
338:
コウタが【誰か】と喋りつづける中、
『メイは心配する事ないから。ごめんな。』
----そんな事を言う隆介の、主旨には触れない謝罪が、虚しく不安を尚更、煽り立てる。
『もー来るわ』
----コウタがふてぶてしく言い放ち、豆は我に返る。2005-12-30 19:10:00 -
339:
『誰が来るん?』
──なぜか聞けずに又、生唾を押し込む様に飲み込んだ。
白く揺れる煙をだだ、固まった様に見つめていた。2005-12-30 19:13:00 -
341:
『……・・・元カノ』
──入ってきたアイリの姿が目に写る、
【あぁ、やっぱり。】
思った時にはアイリは向かい合う様に置かれたソファの、コウタの横に黙って座っていた。2005-12-30 19:19:00 -
342:
『で、何これ』
───アイリはいつも通りのヒジキがいっぱい乗っかった目をパチパチと見開き、コウタを見つめた。
『・・・・もーいーやろ。俺ももうしんどいって』
----コウタはソファに深く座りこんだまま、ポツリと囁いた。2005-12-30 19:22:00 -
343:
『は?意味わからんねんヶド。呼ばれたヶド、アイリ来た意味あるん?』
----明る過ぎる茶色い眉をしかめ、アイリはコウタを睨みつけている。
『ぶっちゃけよや』
コウタはアイリの鋭いヒジキを見る事はなく、ため息の様にまた囁いた。2005-12-30 19:26:00 -
344:
『・・・・なぁアイリ』
----次に口を開いたのは、豆の横に静かに座っていた隆介だった。
『隆介、勘違いせんとってな!!アイリなんもしてへんから!!アイリ、隆介に嘘なんかついてへんから!!』
----まるで言葉を被せる様に、アイリは急いでペラペラと口を動かす。2005-12-30 19:30:00 -
345:
『アイリ、騙されたねん。ほんまやで!!この人に騙されだけやねん!!』
━━━言葉はどれも全く理解出来ず、眉をしかめる豆。
気にも止めず、いや、豆などあたかも存在しないかの様にアイリのヒジキは隆介を見つめていた。
・・・・・・・・すがるような弱々しい目で。2005-12-30 19:34:00 -
346:
『アイリ、もーいーねん。もーいーから。』
----隆介は、体を前に少し出して向かい合うアイリにまるで子供をあやす様に話し出した。
アイリは隆介を見つめたまま、今にも涙を落としそうに座っている。
豆は、隆介の背中と一緒に視界に写った、アイリを黙って見つめる。2005-12-30 19:42:00 -
348:
『だって…だっ……てなァァ・・・あたッッあたし…』
----勢いの灯火こそ消えたアイリは、さっきとはまるで別人の様に弱々しく、啜り泣きながら口を開いた。
隆介はいつもと変わらず、優しい目で真っ直ぐに向き合ったアイリを見つめる2005-12-31 02:41:00 -
349:
キ───────ンッ
シュボッッ・・・・
アイリの啜り泣く声を聞きながら口にする煙草は、いつになく苦かった。
----世界の時間は止まってしまったのか、もしくはこの異様な空間のみぞ時間が流れていないかの様に、静かである。2005-12-31 02:47:00 -
350:
『……あたしな、この人の店にたまたまキャッチされて行ってん。』
----ゆっくりと話し出したアイリは、コウタを指してまたすぐに俯いた。
『…隆介と別れてから、何も手につかんくて、ホスト行き荒らしとってん。』2005-12-31 02:51:00 -
351:
----誰も、アイリの言葉に相槌は討たない。
一人ゆっくりと、己の速度で、アイリは続ける。
『そんな時、コウ君に知り合ってん。初回で行った時、話し上手やったし、あたし色とか嫌やったしコウ君は色ないし、口座にしたんやんか。』2005-12-31 02:55:00 -
352:
『ある日、隆介の話ししたんやん。忘れられへん人おるって。ほんなら、話し聞いたらコウ君も同じやってさぁ。元カノが忘れれへんとかゆーてな。それでお互い、元カレ元カノの事話し出してん。』
----さっきまで頭上に張り詰めていた不透明な疑心は、
アイリから吐き出される言葉の一つ一つによって、
まるで曇り空から晴天へと移り変わる様に、明るみへと導いて行く。2005-12-31 03:01:00 -
353:
『・・・・話してる途中からな、コウ君が隆介の特徴とか歳とか聞き出してん。ほんなら、コウ君の元カノはもしかしたら隆介の今カノかもしらんってなり出して、それで……』
----アイリの淡々と語っていた口は紡がれ、その表情はまた曇り、再度俯いた。
黙って、もたれかかったソファからその表情を伺うと、アイリは黙って深呼吸をしていた。2005-12-31 03:08:00 -
354:
そんな深呼吸に釣られて、静かにため息を吐き、
相対したソファの間に有る境界線のようなガラステーブルの携帯を手に取ろうと、豆はふと体を起こす。
『・・・・手ぇ組んで、二人を別れさせようとしてん。』2005-12-31 03:14:00 -
355:
───いきなり口を開いたアイリの言葉。
豆の目は、テーブルの上の携帯を捕らえたまま、しかし、しっかりとその言葉は豆の耳に入っていた。2005-12-31 03:17:00 -
358:
?名無しサン?二人共同じ方ですか???凄い嬉しい??ありがとうございます??嬉しいので料理?ゃヶドちょっとだけ更新します??ちょっとだけょ?
2005-12-31 15:53:00 -
359:
『…………。』
ちらっとアイリに傾けた目は、またすぐに携帯へ戻して、黙ったまま次の言葉を待った。
『……コウ君と、二人を別れさせようって…ゆってん…』2005-12-31 15:57:00 -
360:
『あたしは…隆介が欲しかっただけやねん!!』
----アイリは振り絞ったのか、勢いをつけて、さっきよりも大声で言い放った。
『隆介が、隆介が戻ってきてくれるんやったら………』2005-12-31 16:02:00 -
362:
そのあと心に芽生えた感情は、腹立たしさと言うよりも、
痛々しい程に共感してしまう気持ち。
恋敵だと言うのに、反比例した自分になにより腹立たしくて、涙を流すアイリを見つめるしか出来ずに黙っていた。2005-12-31 16:13:00 -
363:
『隆介ぇ…ズヒッ…別れたくなんかなかったァァ…ヒッ…なぁッッ隆介…うっ・・・うわぁあん』
あられもなく、けばけばしい
その女は泣き崩れた。2005-12-31 16:17:00 -
365:
名無しさん
ぅゎッッ??ホンマに更新してくれてるゃん??ありがとぅ??なんか感想スレがぁるらしぃから以後そっちに書くねぇ??
頑張ってなぁ?ぉまめちゃん???応援してまッ?2005-12-31 21:05:00 -
371:
名無しさん
あげょ??
2006-01-01 19:11:00 -
372:
『ズヒッ…隆介…隆介ぇ…隆介ッッ別れたくな……』
せがむようなかすれた泣き濡れた声は、
いつの間にか部屋の中全てを支配し、ギャラリーと化した豆を含めた3人は、黙って息を押し殺していた。2006-01-02 16:24:00 -
373:
『ごめん。』
━━━━━すがる赤子のようなアイリに対した隆介は、
優しい目であり、冷たく冷え切った口調だった。
『嫌…いややぁ…!!アイリは隆介しか無理やもん……アイリは隆介がおら…なッ…ッ』2006-01-02 16:28:00 -
374:
『なんでなんッッ!!アイリの…アイリの何が…何があかんのん…教え……』
----ため息をついた隆介はついに口を開く。
『メイを犯そうとした事がお前の最大の間違いや』
━━━━?━━?━━?2006-01-02 16:34:00 -
375:
『………ッ!!!』
----涙が一瞬にして枯れたかの様に、そのアイリの黒々しいヒジキ目は瞬時に少しだけ見開いた。
豆は、相変わらず黙ったまま、その光景に目をこらす。
『俺がなんもしらんと思ってたん?』2006-01-02 16:39:00 -
376:
『後輩のシンタや。シンタが、全部吐きよったから…』
『違うッッ!!アイリそんなん!!全く知ら……』
『違わんやろ。後輩に、シンタの連れらに、メイを犯すよーに写メ見せて話組んでたんやろ。だからわざわざメイの仕事先まで行った。』
『違う!!!違うもッッ!!』2006-01-02 16:44:00 -
377:
『写メのメイは、エプロン着てた。まだ違うんか』
----ソファの端から見えた隆介の手は、かすかにだか、震えていた。
必死に怒りを堪えた拳からは、虚しげに震えが込み上げる。2006-01-02 16:47:00 -
378:
『…………犯したら…犯したら二度と隆介には近付かへんって……思っ…』
ポツリポツリ。。。。白状されてゆく、醜くおぞましい言葉のカケラはどれもがアイリがついに現した本心だった。2006-01-02 16:52:00 -
379:
----横で黙っていたコウタと言えば
アイリの本心を知りさすがにびっくりしているのか、
それとも相変わらず他人に興味がないのか、
無表情に携帯のボタンを押し続けている。2006-01-02 16:56:00 -
380:
『………本気で…本気で邪魔やってん』
----涙すら枯れ果てたアイリはうっすらと笑みを浮かべて、奇妙な表情で一人静かな部屋で喋りつづける。
『死んでくれたらよかったのに……アイリから隆介を取ろうとする奴なんか…死んだらいいのに…』2006-01-02 17:00:00 -
381:
━━━━━バシャッッ!!
『!!隆介っ……隆介を!!返してえやッッ!!』
----ついに矛先は豆に向き、手にしたガラスコップの烏龍茶をアイリは豆にぶちまけた。2006-01-02 17:03:00 -
383:
ポタ…ポタ…と烏龍茶の雫が豆の体を這って床に落ちる。
『隆チャンは黙ってて』
ついに顔を上げた豆。----------------本当の戦いが、幕を切って始まる。2006-01-02 17:09:00 -
385:
『なんなん?黙ってんとなんかゆえや!!』
━━━立ち上がり、荒々しく声をわめき立てるアイリ。豆は黙って座ったまま、水滴の垂れる頬を手で拭い取った。
『聞いてんかコルァ!!』2006-01-03 04:47:00 -
386:
*+*+ガシャ────ン!!
アイリは、手にしたグラスを大きく振り下ろし、テーブルに叩きつけた。
無論、グラスは割れ、手には鋭く尖った割れたカケラが光る。
『アイリ!!えーかげ…』2006-01-03 04:50:00 -
387:
見兼ねた隆介が立ち上がり、アイリの腕を掴む。
『離して!!!』
『もーやめろや。まじで』
『…ッッ。じゃあアイリの彼氏に戻ってくれる!?なぁ隆介ぇ!!アイリと帰ろ?地元に帰…』2006-01-03 04:53:00 -
389:
--立っている隆介とアイリは、座って下をむいている後頭部しか見えない豆を見降ろした。
『隆チャンは返さへん』
━━━もたげていた頭をゆっくり起こすと、上方で眉間にシワを寄せているアイリをまっすぐに見上げ見つめた。2006-01-03 04:59:00 -
391:
『ハッ!なにゆーてるん』
フルフルと、生々しく震えるアイリの手でグラスの破片が光っている。
*+*+*尋常ではないようだ。2006-01-03 23:43:00 -
392:
『隆介?帰ッッ…帰ろ…なぁ!!地元帰ろ!!!なぁ!?』
『隆チャン、あたしは…』
『あんたの気持ちなんか聞いてへんわ!!!!隆介!隆介帰ろうや!!』
───震えは声にまで達したアイリの怒鳴るような金切り声が耳をつんざく。2006-01-03 23:47:00 -
396:
----向かいのソファに座って無表情に携帯をいじっていたコウタの声が耳に届いた頃。
『ハハハ…アハハハハハ!邪魔するからや!あたしと隆介の!邪魔するからやぁ!』
─・・・・覆いかぶさるようなアイリの狂喜に狂った笑い声が、刺された腕からしたたる血をより一層リアルなものと仕立て上げてゆく。2006-01-04 00:00:00 -
397:
『ッッ!お前!!ゴルァ!!』
──隆介の怒鳴り声が真横で聞こえる。
・・・ポタ・・ポタ・・ポッッ・・・ポタッ・・・・ポ・タッ・・
流血する当の本人、豆は、流れる血が白いファーの絨毯を少しずつだが均一に、染料の様に鮮明な朱へと染めて行くのを見ている。2006-01-04 00:10:00 -
398:
『アハハハハハ!!!血やぁ!血ぃ出てるやーん』
----闇雲にも、
アイリの狂った笑い声を聞いて『狂喜乱舞とはこのことか』なんてボンヤリ思っていた。
『大丈夫?手当てしよ』2006-01-04 00:15:00 -
399:
場慣れしているのか、根っからの性格なのか、隆介が血の滴る腕に触れた。
『あ、大丈夫大丈夫。』
----さすがに神経が逆立っているのか腕をよける。
『ヘタレやん!!隆介はなぁ?あんたみたいなヘタレやったらあかんわ!なぁ隆介?黒浜シバいて今地元しきってんねやん!やしな!あん…』
『アイリ!黙れや』2006-01-04 00:24:00 -
400:
『なんでなん!?シンタもゆってたんで!!隆介さん帰ってこーへんからおもんないって!こんな所住み出してから、地元にも帰ってこんくなったんやん!!この女のせいやろ!!』
『アイリ!』
『なぁ!帰ろやぁ・・・・地元帰ろうやぁ…みんな待ってるねん…帰ろうやぁ!!!』2006-01-04 00:31:00